JP2003345961A - 中古品販売における在庫リスク管理システム及び在庫リスクの管理方法 - Google Patents

中古品販売における在庫リスク管理システム及び在庫リスクの管理方法

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JP2003345961A
JP2003345961A JP2002150843A JP2002150843A JP2003345961A JP 2003345961 A JP2003345961 A JP 2003345961A JP 2002150843 A JP2002150843 A JP 2002150843A JP 2002150843 A JP2002150843 A JP 2002150843A JP 2003345961 A JP2003345961 A JP 2003345961A
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Takayuki Inoue
貴之 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中古品にかかる原価を市場における小売価格
やオークション価格と対比して各時点の含み損益を正確
に把握したり、中古品の将来の販売価格を予測して在庫
として保有できる期限を予め設定することにより、効果
的かつ効率的な在庫リスク管理のためのシステムを提供
する。 【解決手段】中古品販売において、中古品の小売価格又
はオークション価格の市場価格を記録したデータベース
を参照して、在庫の原価との対比により含み損益を算出
し、含み損益が一定の値に達した場合は通知を行う。ま
た、中古品の小売価格又はオークション価格の市場価格
を記録したデータベースから将来価格を予測し、原価の
予測との対比により在庫として保有する期限を設定し、
期限に到達したら通知を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中古自動車などの
中古品販売において、在庫を一定期間以上抱えることに
よる採算悪化を防止する在庫リスク管理のためのシステ
ム、及びこのシステムを用いた在庫リスク管理の方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】中古自動車などの中古品販売において
は、販売する商品を在庫として保有していると、一般に
商品の価格は経時的に価格が下落するという特徴を有し
ている。これに対し、例えば中古自動車を販売する場合
の商品の原価を考えると、保険料、展示スペースの地
代、洗車費用などが継続的に発生するため、仕入原価に
これらの維持費用が加算されて経時的に価格が上昇する
という特徴を有することがある。
【0003】このように、中古車ディーラーなど販売業
者の利益は在庫期間が延びるごとに目減りし、一定期間
を超えると含み損を生じさせてしまう場合もある。中古
車販売業界においては、これらのリスクを回避するため
の在庫処分市場としてオークション市場を利用すること
が可能であるため、中古車ディーラーは在庫リスクが高
まった商品についてはオークション市場で処分すること
が、一般に行われている。
【0004】こうした在庫リスクの管理は、例えば中古
車販売業界においては、日々1台ごとの原価を参照しな
がら販売を継続するかオークション市場で処分するか、
現場の経験や勘に頼って人為的に判断されていることが
多い。また、原価の考え方についても仕入価格のみを考
慮し、本来は日々加算される維持費用を含まない場合も
少なくない。
【0005】中古車販売業界においても、業務の効率化
のために、商品在庫の検索、販売価格の相場情報の取
得、買取価格の査定や販売価格の見積り等においては、
コンピュータや通信ネットワークを活用したシステムが
用いられるようになっている。しかしながら、上記の在
庫リスクの観点からこれをコントロールするシステムは
提供されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】中古車販売業界におい
ては、在庫リスクの管理が上記の通り十分に行われてい
ないために、事業運営が困難な状態に陥ってしまう業者
も少なくない。こうした状況を回避するためには、在庫
の価値と含み損益の状況を正確に把握し、効率的な在庫
管理を行うことが必要である。
【0007】在庫の価値と含み損益の状況を正確に把握
するためには、各時点における原価の正確な把握とタイ
ムリーな市場価格に関する情報を取り入れることができ
る仕組みが必要である。また、中古車販売業界のように
最終処分市場としてのオークション市場が整備されてい
る場合には、小売販売市場だけでなく、オークション市
場における情報も収集し、双方で販売した場合の損益を
把握することができると望ましい。
【0008】さらに、各時点での含み損益の状況を把握
するだけでなく、将来の販売価格を予測することによ
り、在庫として保有できる期限を予め設定することがで
きれば、より効果的な在庫リスク管理を行うことが可能
になる。
【0009】本発明はこのような課題に対応して、中古
品にかかる原価を市場における小売価格やオークション
価格と対比して各時点の含み損益を正確に把握したり、
中古品の将来の販売価格を予測して在庫として保有でき
る期限を予め設定することにより、効果的かつ効率的な
在庫リスク管理のためのシステムを提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために、第1の発明は、中古品販売において在庫リスク
を管理するためのシステムであって、前記中古品にかか
る原価を算出する原価算出手段と、前記中古品の小売市
場における標準的な販売価格を算出する小売価格算出手
段と、を備えることを特徴とする。前記原価算出手段に
より算出された前記中古品の原価と、前記小売価格算出
手段により算出された前記中古品の標準的な小売価格を
参照して、前記中古品にかかる含み損益を算出する含み
損益算出手段を備えることを特徴とすることもできる。
【0011】この発明においては、在庫となる中古品の
原価と市場での標準的な小売価格を算出する手段を備え
ることで、これらの価格から在庫リスクを判断すること
ができる。これらの価格から市場価格をベースにした場
合の含み損益を算出するように構成すれば、含み損益を
把握することにより在庫リスクを判断することができ
る。
【0012】ここで中古品とは、中古市場においても販
売が可能な商品をいい、例えば中古自動車などが該当す
る。原価とは、販売のために仕入れた中古品の取得及び
維持にかかる費用が含まれ、具体的には仕入価格の他に
保険料などの維持費用を含むことができる。小売市場に
おける標準的な販売価格の算出については、複数のデー
タベースに記録された市場価格から計算するよう構成し
てもよいし、特定のデータベースに記録された値を参照
してそのまま用いるよう構成してもよい。
【0013】また、第1の発明は、中古品販売において
在庫リスクを管理するためのシステムであって、前記中
古品にかかる原価を算出する原価算出手段と、前記中古
品のオークション市場における標準的な販売価格を算出
するオークション価格算出手段と、を備えることを特徴
とすることもできる。前記原価算出手段により算出され
た前記中古品の原価と、前記オークション価格算出手段
により算出された前記中古品の標準的なオークション価
格を参照して、前記中古品にかかる含み損益を算出する
含み損益算出手段を備えることを特徴としてもよい。
【0014】この構成においては、在庫となる中古品の
原価と市場での標準的なオークション価格を算出する手
段を備えることで、これらの価格から在庫リスクを判断
することができる。これらの価格から市場価格をベース
にした場合の含み損益を算出するように構成すれば、含
み損益を把握することにより在庫リスクを判断すること
ができる。
【0015】この構成においても、中古品及び原価の内
容については、前記の場合と同様である。オークション
市場における標準的な販売価格の算出については、複数
のデータベースに記録された市場価格から計算するよう
構成してもよいし、特定のデータベースに記録された値
を参照してそのまま用いるよう構成してもよい。
【0016】ここでオークション市場とは、例えば中古
自動車のオークション市場のように、中古品の販売業者
間の相対で売買取引が行われる市場をいう。市場には、
仕入れた商品をオークション市場でのみ販売する業者が
参加しもよい。オークション市場は小売業者の仕入れの
場、在庫処分の場として機能しているため、オークショ
ン市場での取引価格は一般に小売市場より低くなってい
る。
【0017】さらに、第1の発明は、中古品販売におい
て在庫リスクを管理するためのシステムであって、前記
中古品にかかる原価を算出する原価算出手段と、前記中
古品の小売市場における標準的な販売価格を算出する小
売価格算出手段と、前記中古品のオークション市場にお
ける標準的な販売価格を算出するオークション価格算出
手段を備えることを特徴とすることもできる。前記原価
算出手段により算出された前記中古品の原価と、前記小
売価格算出手段により算出された前記中古品の標準的な
小売価格及び前記オークション価格算出手段により算出
された前記中古品の標準的なオークション価格を参照し
て、前記中古品にかかる前記小売価格及び前記オークシ
ョン価格に対する含み損益を算出する含み損益算出手段
を備えることを特徴としてもよい。
【0018】この構成においては、在庫となる中古品の
原価、市場での小売価格及びオークション価格を算出す
る手段を備えることで、これらの価格から在庫リスクを
判断することができる。これらの価格から含み損益を算
出するように構成すれば、含み損益を把握することによ
り在庫リスクを判断することができる。
【0019】さらに、第1の発明は、前記含み損益が特
定値に達すると前記在庫リスク管理システムの利用者端
末に通知を送信する通知送信手段を備えることを特徴と
することもできる。また、前記在庫リスク管理システム
は複数の中古品に関する情報を管理しており、前記複数
の中古品それぞれについて前記含み損益算出手段を備え
ていて、前記含み損益が特定値に達した中古品を選択し
て前記特定値に達した中古品に関する情報を前記在庫リ
スク管理システムの利用者端末に送信する情報送信手段
を備えることを特徴としてもよい。
【0020】この構成においては、含み損益が特定値に
達した場合に通知がされるよう設定することができるの
で、利用者は例えば損切りラインを予め設定しておく
と、含み損が生じている在庫を迅速に検出し、処分する
等の対応を行うことができる。通知は個別に送信される
よう設定されていてもよいし、特定値に達した商品につ
いての情報をまとめて送信するよう設定してもよい。後
者であれば、例えば店舗で展示している全ての在庫のう
ち、定期的に処分が必要な商品をピックアップして通知
を受けるよう構成することもできる。
【0021】ここで在庫リスク管理システムの利用者と
は、例えば中古品を販売する販売業者や、これらの業者
から在庫管理を委託された事業者が該当する。利用者端
末にはパソコン、専用のコンピュータ端末、携帯電話等
の携帯端末などが該当するが、必要なデータを受信して
利用者が情報を確認できる端末であればよい。
【0022】さらに、第1の発明は、前記特定値を設定
する特定値設定手段を備えており、前記特定値設定手段
は小売販売にかかる費用、オークション販売にかかる費
用、小売販売により生じる附随的利益又は中古品販売者
の目標利益の少なくとも一つを用いて前記特定値を設定
することを特徴とすることもできる。
【0023】この構成においては、利用者が含み損益に
ついて通知する基準となる特定値を任意に定めることが
できる。特定値は含み損益が無くなる時点としてゼロと
定めてもよいが、実質的な利益を確保するためには、販
売の際にかかる費用や一定の目標利益を加えた水準で設
定してもよい。これらの値をコンピュータに算出又は記
憶させ、その値から特定値が設定できるよう構成しても
よい。
【0024】販売の際にかかる費用には、小売販売にか
かる費用であれば例えば小売担当者の人件費や広告費な
どが、オークション販売にかかる費用であれば例えばオ
ークションの出品料やオークション会場までの陸送料な
どが該当する。小売販売により生じる附随的利益とは、
例えば保険やローンの手数料など、オークション販売で
は得られないが、小売販売を行うと一般的に生じ得る利
益のことをいう。小売販売に対する含み損益の特定値
は、この利益を予め見込んで設定してもよい。中古品販
売者の目標利益については、販売業者が最低限確保すべ
き利益を定めて特定値に加算し、個々の在庫について必
ず一定水準の利益を確保するよう特定値を設定してもよ
い。
【0025】さらに、第1の発明は、前記含み損益が特
定値に達すると前記在庫リスク管理システムの利用者端
末に通知を送信する通知送信手段と、前記特定値を前記
小売価格及び前記オークション価格のそれぞれに対して
設定する特定値設定手段と、を備えており、前記通知送
信手段は前記小売価格及び前記オークション価格のそれ
ぞれに対して設定された特定値を用いて通知を送信する
条件を付すことができるよう構成されていることを特徴
とすることもできる。
【0026】この構成においても、含み損益が特定値に
達した場合に通知がされるよう設定して、含み損の発生
を未然に防止するよう用いることができるが、特定値を
小売価格及びオークション価格のそれぞれについて設定
し、例えば小売価格に対しての含み益が特定値以下にな
り、かつオークション価格での利益がゼロになった場合
に通知を送信する、というように両者を関連付けた条件
付けを行うことができる。
【0027】前記在庫リスク管理システムは複数の中古
品に関する情報を管理しており、前記複数の中古品につ
いての前記含み損益を合計する含み損益合算手段を備え
ることを特徴とすることもできる。
【0028】この構成においては、個々の商品単位では
なく、店舗や会社全体の在庫の含み損益の状況を合計金
額で把握して、全体での在庫リスクの状況を管理するこ
とができる。例えば、店舗単位で含み損益が一定金額に
達したときに個々の在庫の数値を確認して処分を行うな
どのルール付けを行って、管理を効率化することもでき
る。
【0029】第2の発明は、中古品販売において在庫リ
スクを管理するためのシステムであって、前記中古品に
かかる原価について将来の予測原価を算出する原価予測
手段と、前記中古品の小売市場における標準的な販売価
格について将来の予測小売価格を算出する小売価格予測
手段と、前記予測原価と前記予測小売価格を参照して前
記中古品を在庫として保有する期限を設定する在庫期限
設定手段と、を備えることを特徴とする。前記小売価格
予測手段は、前記中古品の小売市場における標準的な減
価率の統計を参照して前記予測小売価格を算出すること
を特徴とすることもできる。
【0030】この発明においては、在庫となる中古品の
原価と小売価格を予測し、例えば含み損益が一定値にな
る時点など一定のルールに則って在庫期限を設定する手
段を備え、在庫として保有可能な期限を予め設定するこ
とで、在庫リスクを軽減することができる。原価につい
ては、所要費用の積み上げから予測が比較的容易である
が、小売価格の予測については、小売市場の減価率の平
均値を用いるようにすることで、より市場の実態に近い
在庫期限の設定が可能になる。
【0031】また、第2の発明は、中古品販売において
在庫リスクを管理するためのシステムであって、前記中
古品にかかる原価について将来の予測原価を算出する原
価予測手段と、前記中古品のオークション市場における
標準的な販売価格について将来の予測オークション価格
を算出するオークション価格予測手段と、前記予測原価
と前記予測オークション価格を参照して前記中古品を在
庫として保有する期限を設定する在庫期限設定手段と、
を備えることを特徴とすることもできる。前記オークシ
ョン価格予測手段は、前記中古品のオークション市場に
おける標準的な減価率の統計を参照して前記予測オーク
ション価格を算出することを特徴としてもよい。
【0032】この構成においては、在庫となる中古品の
原価とオークション価格を予測し、例えば含み損益が一
定値になる時点など一定のルールに則って在庫期限を設
定する手段を備え、在庫として保有可能な期限を予め設
定することで、在庫リスクを軽減することができる。こ
の場合も、原価については、所要費用の積み上げから予
測が比較的容易であるが、オークション価格の予測につ
いては、オークション市場の減価率の平均値を用いるよ
うにすることで、より市場の実態に近い在庫期限の設定
が可能になる。
【0033】さらに、第2の発明は、中古品販売におい
て在庫リスクを管理するためのシステムであって、前記
中古品にかかる原価について将来の予測原価を算出する
原価予測手段と、前記中古品の小売市場における標準的
な販売価格について将来の予測小売価格を算出する小売
価格予測手段と、前記中古品のオークション市場におけ
る標準的な販売価格について将来の予測オークション価
格を算出するオークション価格予測手段と、前記予測原
価と前記予測小売価格又は前記予測オークション価格の
少なくとも一つを参照して前記中古品を在庫として保有
する期限を設定する在庫期限設定手段と、を備えること
を特徴とすることもできる。
【0034】この構成においては、原価の他に小売価格
とオークション価格を予測することにより、小売市場で
販売する場合、オークション市場で処分する場合の、そ
れぞれに対応した在庫期限を設定することが可能にな
る。販売業者は、例えば小売市場での在庫期限までの販
売見通しを考慮しながら、オークション市場での在庫期
限までにオークション市場で処分するか否かを決定す
る、といった用い方をすることができる。この構成にお
いても、小売価格とオークション価格の予測には、市場
での標準的な減価率を用いてもよい。
【0035】さらに、第2の発明においては、前記原価
予測手段に代わって、前記中古品にかかる原価について
将来の予測原価を算出し、前記予測原価に小売販売にか
かる費用、オークション販売にかかる費用、小売販売に
より生じる附随的利益又は中古品販売者の目標利益の少
なくとも一つを加算した限界価格を算出する限界価格予
測手段を備えており、前記在庫期限設定手段は前記予測
原価に代わって前記限界価格から在庫期限を設定するこ
とを特徴としてもよい。
【0036】この構成においては、原価にこれらの費用
や利益を加算することにより、実質的な損益分岐点とな
る価格や、一定の利幅を確保するための条件となる目標
価格を考慮した在庫期限を設定することができる。限界
価格とは、このように設定された損益分岐点となる価格
や目標価格のことをいう。
【0037】さらに、第2の発明は、前記在庫期限設定
手段で設定された期限に到達すると前記在庫リスク管理
システムの利用者端末に期限到達の通知を送信する期限
通知手段を備えることを特徴とすることもできる。
【0038】この構成においては、在庫期限を設定して
販売計画に活用するだけでなく、実際に期限が到達した
場合に、これを利用者に通知することができるので、利
用者は在庫処分の意思決定が必要なタイミングを確実か
つ効率的に了知することができる。
【0039】尚、第2の発明における在庫期限の設定に
ついては、中古品を仕入れて入庫するタイミングで行っ
てもよいし、さらにその後の相場変動の影響を考慮し
て、定期的に在庫期限の見直しを行うよう構成してもよ
い。
【0040】第1の発明及び第2の発明においては、前
記中古品にかかる前記原価は、前記中古品の仕入価格に
前記中古品の維持費用を加算したものであることを特徴
とすることができる。
【0041】中古品の原価については、仕入価格のみで
なく、在庫として保有する期限にかかる維持費用を加算
したほうが、損益の実態をより正確に反映することがで
きる。維持費用には、保険料、展示場所の地代、洗車や
バッテリー点検にかかる人件費などが含まれる。これら
の費用は日々発生して加算されるため、原価は一般には
経時的に上昇する性格を有している。
【0042】維持費用については、経験や過去の統計か
ら定められた一般的な値を固定的に用いて算出しても良
いし、保険料等は個別に算出し、地代や人件費は実際に
かかった費用を在庫間で按分して算出するなど、実費に
近い値を算出するよう構成してもよい。
【0043】第1の発明及び第2の発明においては、前
記在庫リスク管理システムは複数の中古品に関する情報
を管理しており、前記中古品それぞれについて前記含み
損益又は前記在庫期限の少なくとも一つに関する情報を
記録した在庫情報記録手段を備えており、前記在庫情報
記録手段には前記中古品それぞれについて取扱う担当者
が関連付けられて記録されていることを特徴とすること
ができる。
【0044】このように構成すると、担当者別の含み損
益や在庫期限を把握することで、担当者の営業成績等の
評価を行うことができる。担当者は、仕入担当者、販売
担当者等が該当するが、例えば含み益が少ない仕入担当
者は仕入価格の見積りが甘い、在庫期限が長い販売担当
者は営業努力が足りない、といった評価を行うことがで
きる。
【0045】尚、本発明は、本発明にかかる在庫リスク
管理システムのそれぞれの構成に対応して、前記システ
ムを用いた在庫リスク管理の方法として構成することも
できる。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下に図面を用いて詳細に説明する。本発明の対象となる
中古品として、ここでは中古自動車を対象に説明する
が、中古品としての市場が形成されていて販売が可能な
ものであれば他の商品を対象とするものであってもよ
く、本発明は以下の実施形態に限定されるものではな
い。
【0047】図1は、中古車販売における原価の推移と
その構成を示した図である。図2は、中古車販売におけ
る小売価格、オークション価格及び原価の推移を示した
図である。図3は、中古車販売における小売価格、オー
クション価格、原価及び限界価格の推移と在庫期限の関
係を示した図である。図4は、本発明の第1の発明で含
み損益の通知を行う場合の在庫リスク管理システムにつ
いての構成を示すブロック図である。図5は、本発明の
第2の発明で在庫期限の通知を行う場合の在庫リスク管
理システムについての構成を示すブロック図である。図
6は、本発明にかかる在庫リスク管理システムの在庫デ
ータベースの一例を示す図である。図7は、本発明の第
1の発明にかかる在庫リスク管理システムにおいて、複
数の商品の含み損益を算出して通知を行う場合のフロー
を示す図である。図8は、本発明の第1の発明にかかる
在庫リスク管理システムにおいて、含み損益を算出して
通知を行う場合のフローチャートである。
【0048】図1のグラフでは、横軸が時間の経過を、
縦軸が価格を示している。中古車販売における原価は、
まず仕入を行った時点においては仕入価格がベースとな
り、在庫期間の経過に伴って、保険料や地代などの維持
費用が加算されていく。従って、維持費用の増加によ
り、原価は通常は時間の経過とともに上昇することにな
る。
【0049】原価の計算方法については、初めに仕入価
格をコンピュータに入力し、さらに定期的に発生する維
持費用について発生する周期と金額をコンピュータに入
力することにより、仕入価格に維持費用を加算して各時
点での原価を自動的に計算するように設定することがで
きる。この方法により、将来の予測原価を算出すること
もできる。
【0050】図2のグラフでも、同様に横軸が時間の経
過を、縦軸が価格を示している。原価の計算は図1の通
り行われ、ここに小売価格とオークション価格の価格の
推移を表す線を加えると、図2のXがオークション価格
において含み損が生じる時点、図2のYが小売価格にお
いて含み損が生じる時点として認識することができる。
図2のAの領域はオークション市場で販売して得られる
利益、図2のBの領域は小売市場で販売して得られる利
益を表している。
【0051】ここで小売価格及びオークション価格は、
それぞれ市場での同型式の車種の販売価格を参照して、
例えばカタログの数値をそのまま採用してもよいし、実
際に販売されている複数台の販売価格の平均値から算出
してもよい。各時点での価格をこのように計算し、原価
と対比することで含み損益を把握することができる。
【0052】また、小売価格及びオークション価格は、
通常は期間の経過とともに減価する。この減価の割合に
ついて市場での減価率を参照すれば、図2のような小売
価格及びオークション価格の価格予測線を描くことがで
きる。予測線を描くことにより、原価の予測線と重ねる
ことで、在庫の含み損が生じるX、Yの時点をそれぞれ
予測することができる。
【0053】図3のグラフでも、同様に横軸が時間の経
過を、縦軸が価格を示している。原価、小売価格及びオ
ークション価格の意味と算出方法については図2の場合
と同様であるが、ここでは原価に販売費用と利鞘を加算
した限界価格を算出してグラフに表している。原価と販
売価格が一致する点において在庫を処分したとしても、
一定の利鞘を織り込んでおかないと販売業者の利益はゼ
ロであり、さらに販売のためのコストが必要となれば実
際は損失が発生してしまうため、より適正な在庫期限を
設定すべく、限界価格を設定するものである。
【0054】限界価格の算出における販売費用は、オー
クション費用であれば例えばオークションの出品料やオ
ークション会場までの陸送料などが、小売費用であれば
例えば小売担当者の人件費や広告費などが該当する。利
鞘は、各商品において最低限確保すべき目標金額を設定
しておけばよい。小売販売においては、保険やローンの
手数料など小売販売固有の利益が生じることがあるの
で、これらを考慮して利鞘を調整してもよい。
【0055】このように考えると、小売価格及びオーク
ション価格がそれぞれ限界価格と接する点が、実質的な
在庫期限と認識することができる。つまり、図3のPが
小売市場において販売すべき期限、Qがオークション市
場において販売すべき期限となる。オークション市場が
在庫を処分できる確率の高い最終処分市場であると考え
ると、原則としてQの期間中に小売市場で販売できない
在庫はオークション市場に回す、ということになるが、
Rの期間において販売できる目処がある場合には引続き
在庫として保有する、という判断を行うこともできる。
【0056】図4を用いて、含み損益の通知を行う場合
の本発明の構成について説明する。図4では、在庫リス
ク管理システム100は、小売価格算出部110、オー
クション価格算出部120、原価算出部130、含み損
益算出部140、損益通知発信部150及び在庫データ
ベース160を含むよう構成されており、小売価格デー
タベース310、オークション価格データベース320
及び利用者端末400と接続されている。
【0057】ある時点での在庫の含み損益を算出する場
合、小売価格算出部110は小売価格データベース31
0を参照して小売価格を算出し、オークション価格算出
部120はオークション価格データベース320を参照
してオークション価格を算出する。原価算出部130
は、在庫データベース160の仕入価格記録部161か
ら仕入価格を参照し、これに維持費用を加算して原価を
算出する機能を有しており、含み損益算出部140で
は、それぞれ算出された小売価格、オークション価格及
び原価から、システム上設定された方法に基づいて含み
損益を算出する。
【0058】小売価格データベース310とオークショ
ン価格データベース320は、いずれか一方のみで構成
されていてもよい。これらのデータベースは、例えばこ
れらの価格データの収集専門業者が有するデータベース
にインターネット等の通信ネットワークを通じて接続さ
れていてもよいし、在庫リスク管理システム100の内
部に設置して、収集したデータを記録するよう構成して
もよい。また、一方が外部にあって通信ネットワークで
接続されていて、もう一方が在庫リスク管理システム1
00の内部に設置されていてもよい。さらに、これらの
データベースを参照することなく、システムの利用者が
入力した価格を検出してこれを小売価格又はオークショ
ン価格として用いてもよい。
【0059】含み損益を算出する設定においては、例え
ば小売販売やオークション販売に要する費用を原価に加
算したり、予め一定の利鞘を原価に織り込むことで、そ
れぞれの商品について確実に利益を確保できるように設
定してもよい。
【0060】この含み損益は、在庫データベース160
の含み損益記録部162に記録される。記録された含み
損益は通知条件記録部163に設定された通知条件と照
合されて、通知条件に達している場合は損益通知発信部
150から利用者端末400に通知が送信される。含み
損益の通知は、含み損が発生している在庫に関する情報
を自動的に利用者端末400に送信するように構成して
もよいし、利用者端末400からの要求により、必要な
情報が利用者端末400に送信されて表示されるよう構
成してもよい。
【0061】尚、利用者端末400には、パソコン、専
用端末、携帯電話やPDAなど送信したデータを表示す
ることができる全ての端末機器が含まれる。
【0062】次に、図5を用いて、在庫期限の通知を行
う場合の本発明の構成について説明する。図5では、在
庫リスク管理システム100は、小売価格予測部21
0、オークション価格予測部220、原価予測部23
0、在庫期限設定部240、期限通知発信部250及び
在庫データベース160を含むよう構成されており、小
売価格データベース310、オークション価格データベ
ース320及び利用者端末400と接続されている。
【0063】在庫について処分の判断のための期限設定
を行う場合、小売価格予測部210は小売価格データベ
ース310を参照して小売価格を予測し、オークション
価格予測部220はオークション価格データベース32
0を参照してオークション価格を予測する。原価予測部
230は、在庫データベース160の仕入価格記録部1
61から仕入価格を参照し、これに維持費用を加算して
原価を予測する機能を有しており、在庫期限設定部24
0では、それぞれ算出された予測小売価格、予測オーク
ション価格及び予測原価から在庫として保有することが
できる期限を算出する。
【0064】ここで在庫期限設定部240においては、
予測原価が予測小売価格又は予測オークション価格と一
致して含み損益がゼロとなる時点を在庫期限と設定して
もよいし、予測原価に販売費用や目標利益を加算した限
界利益が予測小売価格又は予測オークション価格と一致
する時点を在庫期限と設定してもよい。また、在庫処分
にかかる日程等を考慮して、例えばこれらの時点の3日
前というように、一定期間を設定して在庫期限を定めて
もよい。
【0065】設定された在庫期限は、在庫データベース
160の在庫期限記録部164に記録される。記録され
た在庫期限に達すると、期限通知発信部250から利用
者端末400に通知が送信される。在庫期限の通知は、
含み損が発生している在庫に関する情報を自動的に利用
者端末400に送信するように構成してもよいし、利用
者端末400からの要求により、必要な情報が利用者端
末400に送信されて表示されるよう構成してもよい。
【0066】図6は、在庫データベース160の一例を
示している。在庫となっている商品にはそれぞれの属
性、仕入日と仕入価格が記録されている。ここに前述の
方法により算出された在庫期限、含み損益が記録されて
いる。
【0067】在庫期限については、システム上に現在日
付を認識する機能を備えさせておき、記録された在庫期
限に到達すれば自動的に通知がされるように設定してお
けばよい。一方、含み損益については、図6では「通知
設定」の項目を設けており、含み損益がここに定められ
た値に到達すると、「通知」の項目にチェックマークが
入る。損益通知発信部150では、定期的にこの項目を
参照して、チェックマークが入った在庫について含み損
益が設定値に達した旨の通知を行う。
【0068】通知の条件は、図6のNo.001のよう
にオークション価格及び小売価格のいずれについても設
定してもよいし、No.002のように一方のみを基準
に設定してもよい。設定する価格は、No.001のよ
うに含み損益がゼロとなる時点と定めてもよいし、N
o.002の小売価格についてのように一定の幅をもた
せて定めてもよい。
【0069】図7は、第1の発明にかかる在庫リスク管
理システムにおいて、複数の商品の含み損益を算出して
通知を行う場合のフローを示している。含み損益が特定
値に達したことの通知は、在庫となっている商品ごとに
個別に行ってもよいが、図7のようにそれぞれ含み損益
を算出した後に通知の要否をデータベースに記録し、例
えば一日一度といった一定の頻度でデータベースから通
知を要する商品を選択して、その商品に関する情報を通
知してもよい。このように構成すると、例えば店舗内で
含み損が発生した商品を毎日の頻度で確認することがで
きるようになる。従来は在庫の損益状況は個別にチェッ
クしなければならないのが一般的であったので、在庫リ
スク管理のレベルが飛躍的に向上する。
【0070】図8を用いて、第1の発明にかかる在庫リ
スク管理システムにおいて含み損益を算出して通知を行
う場合のフローを説明する。在庫データベース160か
ら仕入価格を検出すると(S100)、仕入日から要し
た保険料や地代などの維持費用を算出し(S101)、
仕入価格に維持費用を加算して原価を算出する(S10
2)。原価は日数の経過による維持費用の累積により、
通常は経時的に上昇する。
【0071】次に、小売価格ベースでの特定値が設定さ
れているか否かを検出し(S103)、設定されている
場合は、外部データベースを参照等して小売価格を算出
し(S104)、小売価格と原価を参照して含み損益を
算出する(S105)。含み損益が特定値に達している
か否かを確認し(S106)、達している場合は、損益
通知の送信指示が在庫データベース160に記録される
(S107)。次に、オークション価格ベースでの特定
値が設定されているか否かを検出する(S108)。
【0072】一方、小売価格ベースでの特定値が設定さ
れていない場合、含み損益が特定値に達していない場合
は、次にオークション価格ベースでの特定値が設定され
ているか否かを検出する(S108)。設定されている
場合は、外部データベースを参照等してオークション価
格を算出し(S109)、オークション価格と原価を参
照して含み損益を算出する(S110)。含み損益が特
定値に達しているか否かを確認し(S111)達してい
る場合は、損益通知の送信指示が在庫データベース16
0に記録される(S112)。
【0073】一方、オークション価格ベースでの特定値
が設定されていない場合、含み損益が特定値に達してい
ない場合は、損益通知の送信指示は在庫データベース1
60に記録されない(S113)。
【0074】
【発明の効果】本発明により、中古品販売業者は、市場
における小売価格やオークション価格を反映した各時点
での含み損益を正確に把握することができる。また、中
古品の将来の販売価格を予測して、在庫として保有でき
る期限を予め設定することができる。これによって、従
来は経験や勘に頼っていた在庫リスク管理を効果的に行
うことができる。
【0075】また、店舗全体の在庫の含み損益をそれぞ
れ算出し、処分が必要な商品を抽出して通知することに
より、従来は個々の商品単位で行われていた在庫リスク
の管理を、店舗全体から必要な商品のみを選択すること
で効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中古車販売における原価の推移とその構成を示
した図である。
【図2】中古車販売における小売価格、オークション価
格及び原価の推移を示した図である。
【図3】中古車販売における小売価格、オークション価
格、原価及び限界価格の推移と在庫期限の関係を示した
図である。
【図4】本発明の第1の発明で含み損益の通知を行う場
合の在庫リスク管理システムについての構成を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の第2の発明で在庫期限の通知を行う場
合の在庫リスク管理システムについての構成を示すブロ
ック図である。
【図6】本発明にかかる在庫リスク管理システムの在庫
データベースの一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の発明にかかる在庫リスク管理シ
ステムにおいて、複数の商品の含み損益を算出して通知
を行う場合のフローを示す図である。
【図8】本発明の第1の発明にかかる在庫リスク管理シ
ステムにおいて、含み損益を算出して通知を行う場合の
フローチャートである。
【符号の説明】
100 在庫リスク管理システム 110 小売価格算出部 120 オークション価格算出部 130 原価算出部 140 含み損益算出部 150 損益通知発信部 160 在庫データベース 161 仕入価格記録部 162 含み損益記録部 163 通知条件記録部 164 在庫期限記録部 210 小売価格予測部 220 オークション価格予測部 230 原価予測部 240 在庫期限設定部 250 期限通知発信部 310 小売価格データベース 320 オークション価格データベース 400 利用者端末

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中古品販売において在庫リスクを管理する
    ためのシステムであって、前記中古品にかかる原価を算
    出する原価算出手段と、前記中古品の小売市場における
    標準的な販売価格を算出する小売価格算出手段と、を備
    えることを特徴とする在庫リスク管理システム。
  2. 【請求項2】中古品販売において在庫リスクを管理する
    ためのシステムであって、前記中古品にかかる原価を算
    出する原価算出手段と、前記中古品のオークション市場
    における標準的な販売価格を算出するオークション価格
    算出手段と、を備えることを特徴とする在庫リスク管理
    システム。
  3. 【請求項3】中古品販売において在庫リスクを管理する
    ためのシステムであって、前記中古品のオークション市
    場における標準的な販売価格を算出するオークション価
    格算出手段を備えることを特徴とする請求項1記載の在
    庫リスク管理システム。
  4. 【請求項4】前記原価算出手段により算出された前記中
    古品の原価と、前記小売価格算出手段により算出された
    前記中古品の標準的な小売価格を参照して、前記中古品
    にかかる含み損益を算出する含み損益算出手段を備える
    ことを特徴とする請求項1又は3記載の在庫リスク管理
    システム。
  5. 【請求項5】前記原価算出手段により算出された前記中
    古品の原価と、前記オークション価格算出手段により算
    出された前記中古品の標準的なオークション価格を参照
    して、前記中古品にかかる含み損益を算出する含み損益
    算出手段を備えることを特徴とする請求項2又は3記載
    の在庫リスク管理システム。
  6. 【請求項6】前記原価算出手段により算出された前記中
    古品の原価と、前記小売価格算出手段により算出された
    前記中古品の標準的な小売価格及び前記オークション価
    格算出手段により算出された前記中古品の標準的なオー
    クション価格を参照して、前記中古品にかかる前記小売
    価格及び前記オークション価格に対する含み損益を算出
    する含み損益算出手段を備えることを特徴とする請求項
    3記載の在庫リスク管理システム。
  7. 【請求項7】前記含み損益が特定値に達すると前記在庫
    リスク管理システムの利用者端末に通知を送信する通知
    送信手段を備えることを特徴とする請求項4乃至6記載
    の在庫リスク管理システム。
  8. 【請求項8】前記在庫リスク管理システムは複数の中古
    品に関する情報を管理しており、前記複数の中古品それ
    ぞれについて前記含み損益算出手段を備えていて、前記
    含み損益が特定値に達した中古品を選択して前記特定値
    に達した中古品に関する情報を前記在庫リスク管理シス
    テムの利用者端末に送信する情報送信手段を備えること
    を特徴とする請求項4乃至6記載の在庫リスク管理シス
    テム。
  9. 【請求項9】前記特定値を設定する特定値設定手段を備
    えており、前記特定値設定手段は小売販売にかかる費
    用、オークション販売にかかる費用、小売販売により生
    じる附随的利益又は中古品販売者の目標利益の少なくと
    も一つを用いて前記特定値を設定することを特徴とする
    請求項7又は8記載の在庫リスク管理システム。
  10. 【請求項10】前記含み損益が特定値に達すると前記在
    庫リスク管理システムの利用者端末に通知を送信する通
    知送信手段と、前記特定値を前記小売価格及び前記オー
    クション価格のそれぞれに対して設定する特定値設定手
    段と、を備えており、前記通知送信手段は前記小売価格
    及び前記オークション価格のそれぞれに対して設定され
    た特定値を用いて通知を送信する条件を付すことができ
    るよう構成されていることを特徴とする請求項6記載の
    在庫リスク管理システム。
  11. 【請求項11】前記在庫リスク管理システムは複数の中
    古品に関する情報を管理しており、前記複数の中古品に
    ついての前記含み損益を合計する含み損益合算手段を備
    えることを特徴とする請求項4乃至10記載の在庫リス
    ク管理システム。
  12. 【請求項12】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るためのシステムであって、前記中古品にかかる原価に
    ついて将来の予測原価を算出する原価予測手段と、前記
    中古品の小売市場における標準的な販売価格について将
    来の予測小売価格を算出する小売価格予測手段と、前記
    予測原価と前記予測小売価格を参照して前記中古品を在
    庫として保有する期限を設定する在庫期限設定手段と、
    を備えることを特徴とする在庫リスク管理システム。
  13. 【請求項13】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るためのシステムであって、前記中古品にかかる原価に
    ついて将来の予測原価を算出する原価予測手段と、前記
    中古品のオークション市場における標準的な販売価格に
    ついて将来の予測オークション価格を算出するオークシ
    ョン価格予測手段と、前記予測原価と前記予測オークシ
    ョン価格を参照して前記中古品を在庫として保有する期
    限を設定する在庫期限設定手段と、を備えることを特徴
    とする在庫リスク管理システム。
  14. 【請求項14】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るためのシステムであって、前記中古品にかかる原価に
    ついて将来の予測原価を算出する原価予測手段と、前記
    中古品の小売市場における標準的な販売価格について将
    来の予測小売価格を算出する小売価格予測手段と、前記
    中古品のオークション市場における標準的な販売価格に
    ついて将来の予測オークション価格を算出するオークシ
    ョン価格予測手段と、前記予測原価と前記予測小売価格
    又は前記予測オークション価格の少なくとも一つを参照
    して前記中古品を在庫として保有する期限を設定する在
    庫期限設定手段と、を備えることを特徴とする在庫リス
    ク管理システム。
  15. 【請求項15】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るためのシステムであって、前記中古品にかかる原価に
    ついて将来の予測原価を算出し、前記予測原価に小売販
    売にかかる費用、小売販売により生じる附随的利益又は
    中古品販売者の目標利益の少なくとも一つを加算した限
    界価格を算出する限界価格予測手段と、前記中古品の小
    売市場における標準的な販売価格について将来の予測小
    売価格を算出する小売価格予測手段と、前記限界価格と
    前記予測小売価格を参照して前記中古品を在庫として保
    有する期限を設定する在庫期限設定手段と、を備えるこ
    とを特徴とする在庫リスク管理システム。
  16. 【請求項16】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るためのシステムであって、前記中古品にかかる原価に
    ついて将来の予測原価を算出し、前記予測原価にオーク
    ション販売にかかる費用又は中古品販売者の目標利益の
    少なくとも一つを加算した限界価格を算出する限界価格
    予測手段と、前記中古品のオークション市場における標
    準的な販売価格について将来の予測オークション価格を
    算出するオークション価格予測手段と、前記限界価格と
    前記予測オークション価格を参照して前記中古品を在庫
    として保有する期限を設定する在庫期限設定手段と、を
    備えることを特徴とする在庫リスク管理システム。
  17. 【請求項17】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るためのシステムであって、前記中古品にかかる原価に
    ついて将来の予測原価を算出し、前記予測原価に小売販
    売にかかる費用、オークション販売にかかる費用、小売
    販売により生じる附随的利益又は中古品販売者の目標利
    益の少なくとも一つを加算した限界価格を算出する限界
    価格予測手段と、前記中古品の小売市場における標準的
    な販売価格について将来の予測小売価格を算出する小売
    価格予測手段と、前記中古品のオークション市場におけ
    る標準的な販売価格について将来の予測オークション価
    格を算出するオークション価格予測手段と、前記限界価
    格と前記予測小売価格又は前記予測オークション価格の
    少なくとも一つを参照して前記中古品を在庫として保有
    する期限を設定する在庫期限設定手段と、を備えること
    を特徴とする在庫リスク管理システム。
  18. 【請求項18】前記小売価格予測手段は、前記中古品の
    小売市場における標準的な減価率の統計を参照して前記
    予測小売価格を算出することを特徴とする請求項12、
    14、15又は17記載の在庫リスク管理システム。
  19. 【請求項19】前記オークション価格予測手段は、前記
    中古品のオークション市場における標準的な減価率の統
    計を参照して前記予測オークション価格を算出すること
    を特徴とする請求項13、14、16又は17記載の在
    庫リスク管理システム。
  20. 【請求項20】前記在庫期限設定手段で設定された期限
    に到達すると前記在庫リスク管理システムの利用者端末
    に期限到達の通知を送信する期限通知手段を備えること
    を特徴とする請求項12乃至19記載の在庫リスク管理
    システム。
  21. 【請求項21】前記中古品にかかる前記原価は、前記中
    古品の仕入価格に前記中古品の維持費用を加算したもの
    であることを特徴とする請求項1乃至20記載の在庫リ
    スク管理システム。
  22. 【請求項22】前記在庫リスク管理システムは複数の中
    古品に関する情報を管理しており、前記中古品それぞれ
    について前記含み損益又は前記在庫期限の少なくとも一
    つに関する情報を記録した在庫情報記録手段を備えてお
    り、前記在庫情報記録手段には前記中古品それぞれにつ
    いて取扱う担当者が関連付けられて記録されていること
    を特徴とする請求項4乃至21記載の在庫リスク管理シ
    ステム。
  23. 【請求項23】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るための方法であって、コンピュータが、前記中古品に
    かかる原価を算出する原価算出ステップと、前記中古品
    の小売市場における標準的な販売価格を算出する小売価
    格算出ステップと、前記原価算出ステップにより算出さ
    れた前記中古品の原価と、前記小売価格算出ステップに
    より算出された前記中古品の標準的な小売価格を参照し
    て、前記中古品にかかる含み損益を算出する含み損益算
    出ステップと、を含むことを特徴とする在庫リスク管理
    の方法。
  24. 【請求項24】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るための方法であって、コンピュータが、前記中古品に
    かかる原価を算出する原価算出ステップと、前記中古品
    のオークション市場における標準的な販売価格を算出す
    るオークション価格算出ステップと、前記原価算出ステ
    ップにより算出された前記中古品の原価と、前記オーク
    ション価格算出ステップにより算出された前記中古品の
    標準的なオークション価格を参照して、前記中古品にか
    かる含み損益を算出する含み損益算出ステップと、を含
    むことを特徴とする在庫リスク管理の方法。
  25. 【請求項25】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るための方法であって、コンピュータが、前記中古品に
    かかる原価について将来の予測原価を算出する原価予測
    ステップと、前記中古品の小売市場における標準的な販
    売価格について将来の予測小売価格を算出する小売価格
    予測ステップと、前記予測原価と前記予測小売価格を参
    照して前記中古品を在庫として保有する期限を設定する
    在庫期限設定ステップと、を備えることを特徴とする在
    庫リスク管理システム。
  26. 【請求項26】中古品販売において在庫リスクを管理す
    るための方法であって、コンピュータが、前記中古品に
    かかる原価について将来の予測原価を算出する原価予測
    ステップと、前記中古品のオークション市場における標
    準的な販売価格について将来の予測オークション価格を
    算出するオークション価格予測ステップと、前記予測原
    価と前記予測オークション価格を参照して前記中古品を
    在庫として保有する期限を設定する在庫期限設定ステッ
    プと、を備えることを特徴とする在庫リスク管理の方
    法。
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