JP2006208201A - 構造物内部の異常箇所候補抽出方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 地中レーダを用いて構造物内部検査を行い、前記地中レーダの反射信号から内部構造の画像再生を行うに際し、反射強度分布から閾値により正常箇所を除去することにより異常箇所候補領域を抽出し、当該異常箇所候補領域とそこに含まれる反射強度より、異常の度合いを示す評価値を得て、異常箇所候補領域の位置を評価値で順位付けして、像再生処理に必要な計測データの切り出し場所を特定し、特定領域についての像再生処理を行う。
【選択図】 図1
Description
1.データの計測を行い(ステップS10)、計測したデータを、コンピュータで像再生処理可能なサイズに分割する(ステップS12)。
(実際の像再生処理用コンピュータでは、一度に像再生処理できる計測データのトラバース長さは2.5mである、コンピュータリソースの問題で、広範囲の計測データを一度に像再生処理を行うことができない。)
2.分割したデータに対して像再生処理を施し、三次元的な透過映像を得る(ステップS14)。
3.得られた透過映像を見て、オペレータが異常箇所有無を目視診断する(ステップS16)。
4.この目視検査のステップS16が終了したならば、データ残の有無をチェックし(ステップS18)、残があればステップS16に戻り、次の透過映像を診断する処理を行う(ステップS18)。
5.このような作業を、分割された計測データが無くなるまで、ステップS16からS18を繰り返す。
ある順位の場所で異常箇所が見つからなければ、以降のデータに関しては像再生処理及び異常箇所診断を行わないようにすればよい。
前記異常箇所ランキング処理ステップは、評価値に従い異常箇所候補領域に順位付けを行う処理である。
異常箇所ランキング処理が行われた後、ランキング表示をなすステップを含むようにすればよい。
図2は実施形態に利用する地中レーダシステムの全体構成例を示している。このシステムは、コンクリート床版の内部の欠陥を、マイクロ波を用いて3次元的に映像化するための装置であり、図2に示すように、アレイアンテナ10、高周波回路12、アンテナ素子への給電制御用の論理回路14とスイッチング回路16、モニタを使った計測用計算機からなる計測部18をもったレーダ装置本体20とオフラインの解析処理部22から構成される。
反射信号強度は図5のような分布を示す。異常箇所は正常箇所と比べて反射強度が高いため、分布の右端の部分には存在する可能性が高い。そこで、反射信号強度分布より閾値に従い、正常箇所と異常箇所に分離する。閾値は、経験的に決定しており、例えば最大信号強度の80%を閾値として決定している。
アレイアンテナによる計測データ(図6)をその特徴を残したまま圧縮(図7)する。圧縮したデータの分布(図8)より異常箇所を含む可能性のあるデータを抽出し、異常箇所候補の領域(図9)を得る。それぞれの領域に含まれる反射信号強度を集計して評価値とし、評価値に従い順位付けを行い圧縮された計測データやトンネル表面画像等と共に一覧表示(図10)する。
Claims (11)
- 地中レーダにより構造物内部検査を行って異常箇所を検出する方法であって、
計測データの圧縮、
異常箇所候補領域の特定、
得られた異常箇所候補領域に含まれる反射信号強度の集計・評価をなして、
異常箇所候補領域に順位付けを行って、
上位の箇所の計測データから像再生処理を行う
ことを特徴とする構造物内部の異常箇所検出方法。 - 前記計測データの圧縮は、送受信アンテナ素子を複数配置したアレイアンテナを用い、任意の送受信アンテナ素子の組合せで反射波を受信するマルチパス方式によるデータを検出し、この検出されたマルチパスデータから複数の送受信アンテナ素子ペアによるシングルパスデータを抽出して信号強度の加算によるデータ圧縮を行うことを特徴とする請求項1に記載の構造物内部の異常箇所検出方法。
- 前記異常箇所の特定は、反射強度分布から閾値により正常箇所を除去することにより異常箇所候補領域を抽出し、当該異常箇所候補領域とそこに含まれる反射強度より、異常の度合いを示す評価値を得て、異常箇所候補領域の位置を評価値で順位付けして、特定することを特徴とする請求項1または2に記載の構造物内部の異常箇所検出方法。
- 前記計測データからの像再生処理は、シングルパスデータに基づいて順位付けされた異常個所候補領域の上位から順にマルチパスデータに基づいて行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の構造物内部の異常箇所検出方法。
- ある順位の場所で異常箇所が見つからなければ、以降のデータに関しては像再生処理及び異常箇所診断を行わないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の構造物内部の異常箇所検出方法。
- 地中レーダにより構造物内部検査を行って異常箇所を検出するプログラムであって、
アレイアンテナからマルチパスデータを計測するステップと、
前記マルチパス計測データからシングルパスデータを抽出して異常箇所候補を抽出するステップと、
得られた異常箇所候補領域に含まれる反射信号強度の集計・評価をなすステップと、
異常箇所候補領域に順位付けを行うステップと、
上位の箇所の計測データからマルチパスデータに基づいて像再生処理を行うステップと
を含む構造物内部の異常箇所検出プログラム。 - 前記異常箇所候補の抽出ステップは、データ圧縮ステップと、異常箇所候補領域を抽出するステップと、評価値を計算するステップと、評価値に基づき異常箇所のランキング処理をするステップと、を含んでなることを特徴とする請求項6に記載の構造物内部の異常箇所検出プログラム。
- 前記データ圧縮ステップは、アレイアンテナの任意の送受信アンテナ素子の組合せで反射波を受信するマルチパス方式による検出データから複数の送受信アンテナ素子ペアによるシングルパスデータを抽出する処理をなすステップと、抽出されたシングルパスデータの信号強度の加算によるデータ圧縮を行うステップとからなることを特徴とする請求項6または7に記載の構造物内部の異常箇所検出プログラム。
- 評価値を計算するステップは、データ圧縮処理ステップにより得られた異常箇所候補領域に含まれる反射信号強度を集計し、それぞれの領域の評価値を求めるステップ処理であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1に記載の構造物内部の異常箇所検出プログラム。
- 前記異常箇所ランキング処理ステップは、評価値に従い異常箇所候補領域に順位付けを行う処理であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1に記載の構造物内部の異常箇所検出プログラム。
- 異常箇所ランキング処理が行われた後、ランキング表示をなすステップを含むことを特徴とする請求項項6〜10のいずれか1に記載の構造物内部の異常箇所検出プログラム。
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