JP2006207759A - バタフライバルブ用弁体およびそれを用いたバタフライバルブならびにバタフライバルブ用弁体の製造方法 - Google Patents

バタフライバルブ用弁体およびそれを用いたバタフライバルブならびにバタフライバルブ用弁体の製造方法 Download PDF

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善幸 田中
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政紀 大塚
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Abstract

【課題】 バタフライバルブ用の弁体において、プレス加工による変形を抑制して高精度な加工を可能にする。
【解決手段】 バタフライバルブ用の弁体の弁棒嵌合孔21は、相互に対向して形成され、回転軸方向の所定長にわたって弁棒7の外周平面部7aと接する第1の平面側壁部21a−1および第2の平面側壁部21a−2と、第1の平面側壁部21a−1と第2の平面側壁部21a−2との間において相互に対向して突出形成され、回転軸方向の所定長にわたって弁棒7の外周曲面部7bを支持する第1の突条支持部21b−1および第2の突条支持部21b−2とを備えている。また、第1および第2の平面側壁部21a−1,21a−2には、その中央部に回転軸方向に沿って延びる凹状溝21c−1,21c−2が形成される。
【選択図】 図4

Description

本発明はバタフライバルブ用弁体およびそれを用いたバタフライバルブならびにバタフライバルブ用弁体の製造方法に関し、特にバタフライバルブ用弁体において弁棒が嵌合する弁棒嵌合孔の構造に適用して有効な技術に関するものである。
給排水、空調設備、各種産業プラント、工場プロセスなどにおいては、円板状の弁体の回転によって流体の流通を制御する弁装置であるバタフライバルブが広く用いられている。
このバタフライバルブは、ボディーに回転可能に取り付けられた弁棒が弁体(バタフライバルブ用弁体)に形成された弁棒嵌合孔に嵌合しており、弁棒を回転することにより弁体の回転角を制御し、全開、全閉、中間開度といった所定の弁開度を得ている。
ここで、弁棒嵌合孔は回転トルクを伝達するために四角形状や二面の形状が多く、このような弁棒嵌合孔の加工にはプレス加工がよく用いられる。プレス加工は孔の形状と同じ形の刃物を被削物に押し切る加工であり、加工時間が短く、手軽というメリットがある。
そして、例えば実開平5−25076号公報に記載のように、弁棒嵌合孔の形成に際しては、2つの平面部をプレス加工により形成し、これと同時に、2つの平面部の間に位置する曲面部もプレス加工している。
実開平5−25076号公報
しかしながら、プレス加工は、仕上げたい形状により加工が制限を受けてしまうため、場合によっては切削量が多くなってしまう。そして、切削量が多いと切削抵抗も大きくなり、被削物の歪み、加工精度の低下などが起きる。
また、加工寸法が小さいものは、これを加工する刃物の剛性が弱くなりブレが起きやすい。一方、加工寸法が大きいものは削りしろが大きいためにブレが起きやすくなる。そのため、加工寸法の大小にかかわらず寸法精度がよくない場合がある。
そして、弁棒嵌合孔をプレス加工で形成した場合には、弁体を直径方向に押圧する際に弁体が変形してしまい、寸法精度が低下する。その結果、弁座のシール性が悪化したり、弁棒と弁体との角度ズレが生じて弁体を正しく回転駆動できなくなる。
なお、このようなプレス加工による加工精度の低下を防止するためには、粗加工をした後に仕上げ加工をすることが考えられるが、加工効率が低下してプレス加工の長所を減殺してしまう。
そこで、本発明は、プレス加工による変形が抑制されて高精度に加工されたバタフライバルブ用弁体およびそれを用いたバタフライバルブならびにバタフライバルブ用弁体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、流体の流路が形成されたボディー内に配置され、弁棒嵌合孔に嵌合した弁棒の回転により回転して流路を開閉するバタフライバルブ用弁体であって、弁棒嵌合孔は、相互に対向して形成され、回転軸方向の所定長にわたって弁棒の外周平面部と接する第1の平面側壁部および第2の平面側壁部と、第1の平面側壁部と第2の平面側壁部との間において相互に対向して突出形成され、回転軸方向の所定長にわたって弁棒の外周曲面部を支持する第1の突条支持部および第2の突条支持部と、を備えたことを特徴とする。
これにより、孔全周を切削する必要がなくなってプレス加工面積を削減することができるので、プレス加工における切削抵抗が減少して弁体変形を抑制することができ、弁体を高精度に加工することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、第1の平面側壁部および第2の平面側壁部には、その中央部に回転軸方向に沿って延びる凹状溝が形成されていることを特徴とする。
これにより、第1および第2の平面側壁部のプレス加工面積を削減することができるので、プレス加工における切削抵抗がより減少して弁体変形を一層抑制することが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、弁棒嵌合孔の底面には、当該弁棒嵌合孔の加工により発生する切削片が収容可能な切削片収容室が形成されていることを特徴とする。
これにより、加工時に生じた切削片を取り出す工程を要することなく弁棒を接続することが可能になる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のバタフライバルブ用弁体が用いられていることを特徴とするバタフライバルブである。
これにより、高精度に加工された弁体によるバタフライバルブを得ることが可能になる。
請求項5に記載の発明は、流体の流路が形成されたボディー内に配置され、弁棒嵌合孔に嵌合した弁棒の回転により流路を開閉するバタフライバルブ用弁体の製造方法であって、弁棒嵌合孔は、相互に対向した第1の側壁部および第2の側壁部、ならびに第1の側壁部と第2の側壁部との間において相互に対向した第1の突条部および第2の突条部を形成する成形工程と、第1の側壁部および第2の側壁部を切削して回転軸方向の所定長にわたって弁棒の外周平面部と接する第1の平面側壁部および第2の平面側壁部を形成すると同時に、第1の突条部および第2の突条部を切削して回転軸方向の所定長にわたって弁棒の外周曲面部を支持する第1の突条支持部および第2の突条支持部を形成する切削工程と、を実行して形成されることを特徴とする。
これにより、第1および突条部を切削して第1および第2の突条支持部を形成するようにしているので、孔全周を切削する必要がなくなってプレス加工面積を削減することができる。よって、プレス加工における切削抵抗が減少して弁体変形を抑制することができ、弁体を高精度に加工することが可能になる。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明の構成に加えて、成形工程終了後で切削工程開始前に、第1の側壁部および第2の側壁部を切削して、その中央部に回転軸方向に沿って延びる凹状溝を形成する溝形成工程を実行することを特徴とする。
これにより、第1および第2の平面側壁部のプレス加工面積を削減することができるので、プレス加工における切削抵抗がより減少して弁体変形を一層抑制することが可能になる。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6記載の発明の構成に加えて、成形工程では、さらに、切削により発生する切削片が収容可能な切削片収容室を底面に形成することを特徴とする。
これにより、加工時に生じた切削片を取り出す工程を要することなく弁棒を接続することが可能になる。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
すなわち、本発明によれば、突条部を切削して第1および第2の突条支持部を形成するようにしているので、孔全周を切削する必要がなくなってプレス加工面積を削減することができる。これにより、プレス加工における切削抵抗が減少して弁体変形を抑制することができ、弁体を高精度に加工することが可能になる。
また、凹状溝を形成することにより第1および第2の平面側壁部のプレス加工面積を削減することができるので、プレス加工における切削抵抗がより減少して弁体変形を一層抑制することができる。
さらに、切削片収容室を形成することにより、加工時に生じた切削片を取り出す工程を要することなく弁棒を接続することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施の形態であるバタフライバルブを示す断面図、図2は図1のバタフライバルブに用いられた弁体を示す平面図、図3は図1のバタフライバルブに用いられた弁体を弁棒の嵌合状態と併せて示す断面図、図4は図1のバタフライバルブに用いられた弁体と弁棒との嵌合状態を回転軸と直交する方向から示す断面図、図5は図1のバタフライバルブに用いられた弁体の成形工程における加工形状を示す図、図6は図1のバタフライバルブに用いられた弁体の成形工程に続く溝形成工程における加工形状を示す図、図7は図1のバタフライバルブに用いられた弁体の溝形成工程に続く切削工程における加工形状を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態のバタフライバルブは、短円筒状に形成されたボディー1の上部に、オーステナイトステンレス鋼等熱伝導性の悪い金属パイプで形成した弁軸筒2が、圧入、接着、ろう付け、カシメ等の固着手段により固着されている。
弁軸筒2の上端には、弁駆動装置等を固定する駆動部取付用の上フランジ3aが、下端には本体取付用の下フランジ3bとが、オーステナイトステンレス鋼等の熱伝導性の悪い金属を用いてロストワックス等の手段によって一体成形されている。なお、弁軸筒2は断面が略円形の形状を有しているが、弁軸筒2の断面の形状は、例えば略方形形状にしたり、さらに別の形状にしてもよい。また、一体に成形する場合の方法においてもロストワックス以外の、例えばパイプ形状からなる弁軸筒に別体に設けた上下フランジを溶接するようにしてもよい。
ボディー1の内面には、ゴム等の弾性材料を素材として成形した環状のシート5が装着されている。そして、内面の上下対向位置に同軸上に配設された弁棒7,8のそれぞれをシート5内に嵌挿された略円板状の弁体(バタフライバルブ用弁体)6に嵌合固定しており、上側の弁棒(以下、「上弁棒」という。)7を介して弁体6を回転させることによって流路の開閉や流量制御等が行われる。
この弁体6は、直径方向の対向位置に外周面から求心方向に向かって上弁棒7と下側の弁棒(以下、「下弁棒」という。)8を嵌入固定する弁棒嵌合孔21,22が形成されている。そして、弁棒嵌合孔21内に嵌着された弁棒7の回転に伴って弁体6が回転する。
ボディー1は、アルミニウム製の鋳物で、ダイカストによる金型により成形したもので、外周中央部分の上下に配管芯出し用のリブ1aが設けられている。
このようなボディー1の上下対向位置には、軸受4を介して上弁棒7と下弁棒8を支持する弁棒支持部17,18がそれぞれ形成されている。弁棒支持部17は、断面矩形状に形成され、その上部外周には切欠き段部17−1が形成されている。また、弁軸筒2の下フランジ3bが矩形状に形成されている。そして、下フランジ3bの外周縁に嵌合部3b−1が形成され、この嵌合部3b−1が前述の切欠き段部17−1に嵌合している。
そして、弁軸筒2の押圧部2bを弁棒支持部17の上端面と軸受4の環状縁部4aに当接させた後に、ボルトによって弁軸筒2をボディー1の弁棒支持部17に固定して弁軸筒2とボディー1を一体化させている。
弁棒支持部17,18には、直径方向に沿って上弁棒7および下弁棒8をそれぞれ挿入する弁棒孔17a,18aが形成されている。
弁棒孔17a、18aに挿入される軸受4は、外径が弁棒孔17a、18aと略等しく、内径が上弁棒7、下弁棒8の外径と略等しく形成された円筒体である。そして、軸受4の弁体6側の先端外周寄りの端面内側に切欠き凹部4bが、外側に環状の外周突部4cが形成され、さらにこれと反対側の端面付近の弁棒孔17a、18aと当接する側の円周方向の外周に環状段部4dが形成され、この環状段部4dにOリング9が装着されて弁棒孔17a、18aとの間がシールされている。
なお、上弁棒7、下弁棒8と軸受4における各々のシールについては、上弁棒7、下弁棒8と軸受4との当接する適宜位置において、上弁棒7、下弁棒8の外周に段部7a−1、8a−1を形成してこれにOリング7b−1、8b−1を装着することで行われている。
シート5には、弁棒貫通孔を有するボス部5a,5bが上下対向位置に突設されており、シート5がボディー1の内面に装着されて弁棒孔17a,18aに挿入される。そして、ボス部5a,5bと、弁棒孔17a,18aに挿入した軸受4の切欠き凹部4bとを嵌合させ、かつ外周突部4cを弁棒孔17a,18aの縁部に当接させることにより、これらを相互に固定している。
また、それぞれの軸受4には、外周突部4cを設けた端面の反対側の端面に環状縁部4aが外周に沿って形成されている。そして、軸受4を弁棒孔17a、18aにそれぞれ挿入し、ボディー1の上弁棒7側の軸受4においては弁軸筒2の嵌合部3b−1を弁棒支持部17の切欠き段部17−1に嵌着して固定することにより、ボディー1の下弁棒8側においては底板10を下ボルト11で固定することにより、それぞれの環状縁部4aの端面が押圧されて、軸受4の環状縁部4aは、上弁棒7側においては弁棒支持部17の上端面と、また、弁軸筒2との接触する部位において密着してシールし、同様に下弁棒8側においても弁棒支持部18の下端面と、底板10との接触する部位において密着してシールしている。
なお、下弁棒8側の弁棒支持部18においては、弁棒支持部18の底面に底板10を固定することによって弁棒孔18aを塞ぐことができ、下弁棒8の抜けが防止されている。
また、上弁棒7については、この上弁棒7を弁軸筒2に挿入した際に上フランジ3a付近の内周面に位置するように軸受筒12を装着し、この軸受筒12を上弁棒7に装着した止め輪13で下方から保持することにより、抜けが防止されている。
次に、このようなバタフライバルブに装着された弁体6について説明する。
図2および図3に示すように、弁体6は、流路の開閉部分である弁翼6aと、弁棒7,8が嵌合固定する2つの弁棒嵌合孔21,22とを備えている。
ここで、例えばステンレス製の弁体6の弁棒嵌合孔21と嵌合する上弁棒7は、径方向断面が円形の棒状体で、弁棒嵌合孔21と嵌合する先端部は、対向する外周面が平面形状に加工されている。したがって、上弁棒7の先端部は、平面形状に加工されて相互に対向した2カ所の外周平面部7aと、この外周平面部7aをつなぐように湾曲した2カ所の外周曲面部7bとを有する(図4参照)。
そして、このような上弁棒7と嵌合する弁体6の弁棒嵌合孔21には、図3および図4に詳しく示すように、回転軸方向の所定長にわたって上弁棒7の外周平面部7aと接する第1の平面側壁部21a−1および第2の平面側壁部21a−2が相互に対向して形成され、さらに、回転軸方向の所定長にわたって上弁棒7の外周曲面部7bを支持する第1の突条支持部21b−1および第2の突条支持部21b−2が、第1の平面側壁部21a−1と第2の平面側壁部21a−2との間において相互に対向して突出形成されている。
また、第1の平面側壁部21a−1および第2の平面側壁部21a−2の中央部には、弁体6の回転軸方向に沿って延びる凹状溝21c−1,21c−2がそれぞれ形成されている。
さらに、弁棒嵌合孔21の底面には、後述するように、弁棒嵌合孔21の加工により発生する切削片が収容可能な切削片収容室21dが形成されている(図3)。
なお、図2および図3に示すように、弁棒嵌合孔21の上端には、上弁棒7の断面円形部分の径と略同径の環状縁部21eが形成されている。したがって、上弁棒7が弁棒嵌合孔21に嵌合されると、先端部が平面側壁部21a−1,21a−2および突条支持部21b−1,21b−2と接して嵌合し、先端部寄りの断面円形部分が環状縁部21eと接する。
なお、本実施の形態において、弁体6の呼び径は50mmであり、弁棒嵌合孔21の環状縁部21eの径が12mmで軸方向長さが3.5mm、平面側壁部21a−1と平面側壁部21a−2との間隔は10mm、突条支持部21b−1と突条支持部21b−2との間隔(内径)は12mm、嵌合する部分の軸方向長さが11mmとなっている。また、切削片収容室21dの長さは4mmであり、その先端は片側60°のテーパ面となっている。但し、本発明がこれらの数値に限定されるものでないことはもちろんである。
このような構造によれば、上弁棒7は、その外周が弁体6に形成された弁棒嵌合孔21の環状縁部21eに保持されることで上弁棒7と弁体6との相対的な自由変位が阻止されて弁体6の回転軸と上弁棒7の回転軸とが一致した状態となるので、弁体6が偏心を起こすことなく上弁棒7により回転される。これにより、シート5によるシール性の悪化やシート5の偏摩耗を未然に防止することができる。
また、上弁棒7が弁棒嵌合孔21の平面側壁部21a−1,21a−2および突条支持部21b−1,21b−2と嵌合することで、同様に弁体6の回転軸と上弁棒7の回転軸とが一致した状態となるので、弁体6が偏心を起こすことなく上弁棒7により回転される。
すなわち、上弁棒7を矢印A方向(図4)に回転した場合、平面側壁部21a−1,21a−2で上弁棒7の外周平面部7aを支持することができるので、上弁棒7と弁体6とを角度ズレなく一体に回転させることができる。また、2つの突条支持部21b−1,21b−2が上弁棒7を挟むようにしてその外周曲面部7bを支持しているので、弁体6に矢印B方向(図4)の力が負荷されても、上弁棒7に対する弁体6のズレを抑制することができる。
また、上弁棒7が回転軸方向の所定長にわたって弁棒嵌合孔21に嵌合することで、上弁棒7の倒れが防止され、上弁棒7の回転モーメントを当該上弁棒7の外周平面部7aから弁棒嵌合孔21の平面側壁部21a−1,21a−2を介して弁体6に安定的に伝達することが可能になる。
なお、凹状溝21c−1,21c−2は平面側壁部21a−1,21a−2の中央部において回転軸方向に沿って形成されているので、上弁棒7を矢印A方向(図4)に回転した場合でもこの凹状溝21c−1,21c−2の部位には平面側壁部21a−1,21a−2は当接しないので、弁体6の偏心のない回転を阻害することにはならない。
また、嵌合部3b−1で弁体6と上弁棒7との回転軸が一致できる場合には、環状縁部21eは形成されていなくてもよい。
次に、このような弁体6の弁棒嵌合孔21の形成方法について、図5〜図7を用いて説明する。
まず、例えばロストワックス鋳造により弁体鋳造品を成形し、図5(a)および図5(b)に示すように、相互に対向した第1の側壁部121a−1および第2の側壁部121a−2、ならびに第1の側壁部121a−1と第2の側壁部121a−2との間において相互に対向した第1の突条部121b−1および第2の突条部121b−2を形成する。また、縁部121eを形成する。さらに、後述する切削により発生する切削片が収容可能な切削片収容室21dを底面に形成する(成形工程)。
次に、図6(a)および図6(b)に示すように、例えば先端が小径となった2段径のドリルDを用いたドリル加工により、小径部分で第1の側壁部121a−1および第2の側壁部121a−2を切削して、その中央部に回転軸方向に沿って延びる凹状溝21c−1,21c−2を形成する(溝形成工程)。このとき、ドリルDの大径部分で縁部121eが切削されて、上弁棒7の径と略同径の環状縁部21eも形成される。なお、本実施の形態では、凹状溝21c−1,21c−2を形成するためのドリルDによって、第1の突条部121b−1および第2の突条部121b−2もまた、その突出端から所定の厚みにわたり切削されている。但し、第1の突条部121b−1および第2の突条部121b−2の内方への突出量によっては切削されない場合もある。
最後に、図7(a)および図7(b)に示すように、プレス工具を用いたプレス加工により、第1の側壁部121a−1および第2の側壁部121a−2を切削し、回転軸方向の所定長にわたって上弁棒7の外周平面部7aと接する第1の平面側壁部21a−1および第2の平面側壁部21a−2を形成する。これと同時に、第1の突条部121b−1および第2の突条部121b−2を切削し、回転軸方向の所定長にわたって上弁棒7の外周曲面部7bを支持する第1の突条支持部21b−1および第2の突条支持部21b−2を形成する(切削工程)。
なお、本実施の形態において、突条支持部21b−1,21b−2の内径と環状縁部21eの内径とは、前述のように同一寸法であるが、図7(a)では、説明の便宜のため、突条支持部21b−1,21b−2を環状縁部21eよりやや内方に突出して図示している。
弁体の材質は粘りのあるステンレスであるため、プレス加工により削り取られた切削片は、帯状となって弁棒嵌合孔21の切削片収容室21dに収容される。
この切削工程では、図7(b)に示すように、側壁部121a−1,121a−2上方の環状縁部21eに嵌り込む円筒突起が形成されたガイドGを環状縁部21eに嵌合する。つぎに、円筒突起に形成された貫通孔の中をプレス工具Pが通過するようにしてプレス加工を行う。
このようにすれば、切削抵抗によりプレス工具PがブレようとしてもガイドGがこれを抑え込むので、正確な加工が可能になる。
また、ガイドGが環状縁部21eに嵌合することにより、環状縁部21eの中心軸と第1の平面側壁部21a−1および第2の平面側壁部21a−2との中心軸、ならびに環状縁部の中心軸と第1の突条支持部21b−1および第2の突条支持部21b−2との中心軸が常に一致するように加工されるため、両者の芯ズレを防ぐことができて芯出しを正確且つ容易に行うことができる。
なお、前述のように凹状溝21c−1,21c−2はなくてもよく、この場合には、溝形成工程が省略される。
以上説明したように、本発明によれば、突条部121b−1,121b−2を切削して突条支持部21b−1,21b−2を形成するようにしているので、孔全周を切削する必要がなくなってプレス加工面積を削減することができる。これにより、プレス加工における切削抵抗が減少して弁体変形を抑制することができ、弁体6を高精度に加工することが可能になる。
また、凹状溝21c−1,21c−2を形成することにより平面側壁部21a−1,21a−2のプレス加工面積を削減することができるので、プレス加工における切削抵抗がより減少して弁体変形を一層抑制することができる。なお、凹状溝21c−1,21c−2の部分だけ切削量が減るので、切削片収容室21dのスペースを小さくし、平板状の弁翼6aの領域を広くすることで、弁体6の軽量化を図ることができる。
以上のように、プレス加工面積が削減され、プレス加工による切削抵抗がより減少するので、1回のプレス加工で切削工程を完了することができ、加工効率が向上してプレス加工の長所を生かすことができる。
さらに、切削片収容室21dを形成することにより、加工時に生じた切削片を取り出す工程を要することなく上弁棒7を接続することができる。
そして、上弁棒7が弁棒嵌合孔21に嵌合された際には、上弁棒7の2つの外周平面部7aがそれぞれ第1の平面側壁部21a−1および第2の平面側壁部21a−2により支持され、且つ上弁棒7の2つの外周曲面部7bがそれぞれ第1の突条支持部突条支持部21b−1および第2の突条支持部21b−2により支持されるので、弁体6に流体圧が負荷されても、上弁棒7に対する弁体6のズレを抑制することができる。
なお、プレス加工で得られる形状は対称形にするのが普通である。これは、非対称にした場合、切削抵抗が大きい部分と小さい部分とが発生し、加工時に刃物が曲げられてしまい、寸法精度が落ちるからである。しかしながら、本発明では、ガイドGを設けてプレス工具Pのブレを抑制したことにより、非対称の形状でも精度が得られる。そこで、非対称加工にして弁体6と上弁棒7との間に組み立ての方向性を持たせるようにすることもできる。
実施の形態では、弁棒が2本用いられた分割式弁棒タイプのバタフライバルブ用弁体に本発明を適用した場合が説明されているが、弁棒が1本の1本式弁棒タイプのバタフライバルブ用弁体に適用することも可能である。
本発明の一実施の形態であるバタフライバルブを示す断面図である。 図1のバタフライバルブに用いられた弁体を示す平面図である。 図1のバタフライバルブに用いられた弁体を弁棒の嵌合状態と併せて示す断面図である。 図1のバタフライバルブに用いられた弁体と弁棒との嵌合状態を回転軸と直交する方向から示す断面図である。 (a)は図1のバタフライバルブに用いられた弁体の成形工程における加工形状を示す平面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。 (a)は図1のバタフライバルブに用いられた弁体の成形工程に続く溝形成工程における加工形状を示す平面図、(b)は(a)のB−B線に沿った断面図である。 (a)は図1のバタフライバルブに用いられた弁体の溝形成工程に続く切削工程における加工形状を示す平面図、(b)は(a)のC−C線に沿った断面図である。
符号の説明
1 ボディー
1a リブ
2 弁軸筒
2b 押圧部
3a 上フランジ
3b 下フランジ
3b−1 嵌合部
4 軸受
4a 環状縁部
4b 凹部
4c 外周突部
4d 環状段部
5 シート
5a,5b ボス部
6 弁体
6a 弁翼
7 上弁棒(弁棒)
7a 外周平面部
7a−1 段部
7b 外周曲面部
7b−1 Oリング
8 下弁棒
8a−1 段部
8b−1 Oリング
9 Oリング
10 底板
11 下ボルト
12 軸受筒
13 止め輪
17 弁棒支持部
17−1 切欠き段部
17a 弁棒孔
18 弁棒支持部
18a 弁棒孔
21 弁棒嵌合孔
21a−1 第1の平面側壁部(平面側壁部)
21a−2 第2の平面側壁部(平面側壁部)
21b−1 第1の突条支持部(突条支持部)
21b−2 第2の突条支持部(突条支持部)
21c−1,21c−2 凹状溝
21d 切削片収容室
21e 環状縁部
22 弁棒嵌合孔
121a−1 第1の側壁部(側壁部)
121a−2 第2の側壁部(側壁部)
121b−1 第1の突条部(突条部)
121b−2 第2の突条部(突条部)
121e 縁部
D ドリル
G ガイド
P プレス工具

Claims (7)

  1. 流体の流路が形成されたボディー内に配置され、弁棒嵌合孔に嵌合した弁棒の回転により回転して前記流路を開閉するバタフライバルブ用弁体であって、
    前記弁棒嵌合孔は、
    相互に対向して形成され、回転軸方向の所定長にわたって前記弁棒の外周平面部と接する第1の平面側壁部および第2の平面側壁部と、
    前記第1の平面側壁部と前記第2の平面側壁部との間において相互に対向して突出形成され、回転軸方向の所定長にわたって前記弁棒の外周曲面部を支持する第1の突条支持部および第2の突条支持部と、
    を備えたことを特徴とするバタフライバルブ用弁体。
  2. 前記第1の平面側壁部および前記第2の平面側壁部には、その中央部に回転軸方向に沿って延びる凹状溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のバタフライバルブ用弁体。
  3. 前記弁棒嵌合孔の底面には、当該弁棒嵌合孔の加工により発生する切削片が収容可能な切削片収容室が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のバタフライバルブ用弁体。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のバタフライバルブ用弁体が用いられていることを特徴とするバタフライバルブ。
  5. 流体の流路が形成されたボディー内に配置され、弁棒嵌合孔に嵌合した弁棒の回転により前記流路を開閉するバタフライバルブ用弁体の製造方法であって、
    前記弁棒嵌合孔は、
    相互に対向した第1の側壁部および第2の側壁部、ならびに前記第1の側壁部と前記第2の側壁部との間において相互に対向した第1の突条部および第2の突条部を形成する成形工程と、
    前記第1の側壁部および第2の側壁部を切削して回転軸方向の所定長にわたって前記弁棒の外周平面部と接する第1の平面側壁部および第2の平面側壁部を形成すると同時に、第1の突条部および第2の突条部を切削して回転軸方向の所定長にわたって前記弁棒の外周曲面部を支持する第1の突条支持部および第2の突条支持部を形成する切削工程と、
    を実行して形成されることを特徴とするバタフライバルブ用弁体の製造方法。
  6. 前記成形工程終了後で前記切削工程開始前に、
    前記第1の側壁部および第2の側壁部を切削して、その中央部に回転軸方向に沿って延びる凹状溝を形成する溝形成工程を実行する、
    ことを特徴とする請求項5記載のバタフライバルブ用弁体の製造方法。
  7. 前記成形工程では、さらに、切削により発生する切削片が収容可能な切削片収容室を底面に形成することを特徴とする請求項5または6記載のバタフライバルブ用弁体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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