JP2022003281A - ベローズバルブとベローズバルブの製造方法 - Google Patents

ベローズバルブとベローズバルブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ベローズの消耗を抑制することができ、耐久性に優れ、かつ低コストで量産することができるベローズバルブ並びにベローズバルブの製造方法を提供する。【解決手段】弁箱11内に設けた弁体21を弁軸22を介して昇降させて開閉するバルブであって、弁体21にベローズ3の下端を溶接し、ベローズ3の上端を薄板状で環状板からなるベローズホルダ1に溶接すると共に、弁箱11の上端開口部に凹状段部35を形成し、この凹状段部35にベローズホルダ1の外径を嵌入可能な大きさに形成し、開口部を被蓋するボンネット12の下面に形成した環状突起部41を凹状段部35に嵌合させて、ボンネット12と弁箱11を位置決めした状態で、弁箱11に対して弁軸22、弁体21及びベローズ3を芯出し可能に配置させた。【選択図】図1

Description

本発明は、主に危険性流体、可燃性ガス、蒸気流体などの特殊流体用として用いられる金属製ベローズの固定構造とこのベローズが内部に装着されたベローズバルブ、並びにベローズバルブの製造方法に関する。
従来、この種の特殊流体用の金属製ベローズは、一般に上下端部が溶接で固定された固定構造により取付けられ、この固定構造により、外部との間がシールされて内部を流れる流体の外部漏れや外部からの不純物の混入が防止される。
このような固定構造によりベローズを取付けたものとして、例えば、ステムの昇降動により弁体を開閉するベローズバルブが知られている。ベローズバルブは、例えばグローブバルブの態様により設けられ、内部に金属製ベローズが組み込まれてボデーとグランドとの間からの外部漏れが防止される。このグローブバルブは、内部に弁体、ベローズ、ベローズ保持用のベローズホルダを有し、ベローズホルダと弁体とに上下端部が溶接されたベローズによりステム外周側が被覆された構造になっている。
ステムの昇降動により弁開閉するベローズバルブとして、例えば、特許文献1のストップ弁が開示されている。このバルブでは、金属製ベローズの上部側、下部側がベローズホルダとなる上下の取付フランジにそれぞれ溶接され、これら上部、下部側の取付フランジが、それぞれボンネットフランジ、弁板に螺子で固着されている。これにより、弁板を駆動する駆動軸の周囲に金属製ベローズが装着され、この場合、ベローズと共にベローズ取付け用の螺子も弁筐の内部に配置されている。
一方、特許文献2の開閉弁においては、ベローズホルダであるベローズフランジを介して弁箱内に金属ベローズが取付けられる。このベローズフランジは、板状材料により中央に穴部を有する略円錐状に設けられ、穴部に金属ベローズの上端側、弁体側に金属ベローズの下端側がそれぞれ溶接される。この金属ベローズにより、弁箱の軸装部に軸装されたステムの下部側外周が被覆される。
ベローズホルダは、内部流体の圧力に耐えうる強度が必要になることから、例えば1mm以上の比較的厚肉の板材により形成され、このベローズホルダに対して、例えば0.1〜0.2mmの極薄の厚さのベローズが溶接されることが多い。
ベローズホルダを形成する場合、一般には、特許文献2のように穴部の内周縁が上部方向に折り曲げられて環状縁が形成される。ベローズは、その上端が穴部の下方から差込まれて環状縁の上端面に上端面が略面一に揃えられ、これら環状縁の上端面、ベローズの上端面に肉盛りが施されることでベローズホルダとベローズとが溶接される。
実開昭59−75982号公報 特許第4987953号公報
前者の特許文献1におけるベローズの取付構造では、上部、下部のベローズホルダが、螺子による取付用の板状部とこの内周側にベローズ溶接用の円柱部とを有する段部形状に設けられている。このため、ベローズの取付け部位全体が厚肉化して全体が大型化し、ベローズホルダの加工工数も増えるという問題も有している。ベローズホルダが螺子で取り付けられていることから、この螺子の部品点数が増え、螺着時の作業工数も増加する。これらの理由からコストアップにつながることになり、また、螺子が弁筐の内部に露出しているため、流体が接触してパーティクル等を生じ、流体に不純物が混じる可能性も生じる。
後者の特許文献2におけるベローズ取付構造においては、ベローズホルダの環状縁の円筒形状を成形するためには、ある程度の厚みが必要になる。しかし、環状縁の厚さと極薄のベローズの厚さとの差が大きくなると、ベローズホルダとベローズとの溶接部分の熱容量に大きな差が生じる。この熱容量の差により溶接時にベローズ上端とベローズホルダ環状縁とを均等に溶かすことが難しくなり、ベローズが先に溶け出して変形した状態で溶接するおそれがある。このため、ベローズとベローズホルダとを均一に溶接することが困難になる。
さらに、ベローズホルダに肉厚状の環状縁を設けるためには、プレス加工が必要になることが多い。プレス加工で環状縁を形成する場合、多品種で量産するときにプレス用の段取り替えが多くなり、切削加工に比較して加工精度が低くなることで円筒状の環状縁を一定の精度に形成することも難しくなる。
また、特許文献2におけるベローズバルブは、ベーロズホルダをバルブボデーに装着した際に、ベローズに撚れや捩じれが生じるおそれがあり、ベローズが歪んだ状態で弁体を上下動させるとベローズが消耗して、ベローズバルブの耐久性を損ねる。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、ベローズホルダとベローズとの溶接時の熱容量を均等に近づけてこれらを高精度かつ強固に溶接できるベローズの固定構造であり、高精度のプレス加工を用いることなくベローズホルダを溶接容易な薄板状に形成でき、部品点数の増加も抑えたベローズの固定構造とベローズバルブとを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、ベローズの消耗を抑制することができ耐久性に優れ、かつ、低コストで量産することができるベローズバルブ並びにベローズバルブの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁箱内に設けた弁体を弁軸を介して昇降させて開閉するバルブであって、弁体にベローズの下端を溶接し、ベローズの上端を薄板状で環状板からなるベローズホルダに溶接すると共に、弁箱の上端開口部に凹状段部を形成し、この凹状段部にベローズホルダの外径を嵌入可能な大きさに形成し、開口部を被蓋するボンネットの下面に形成した環状突起部を凹状段部に嵌合させて、ボンネットと弁箱を位置決めした状態で、弁箱に対して弁軸、弁体及びベローズを芯出し可能に配置させたベローズバルブである。
請求項2に係る発明は、弁体、弁軸、ベローズ、ベローズホルダを有する弁体ユニットをボンネットに仮着し、弁体ユニットが仮着した状態のボンネットを弁箱の上面側から装着し、ボンネットに形成した環状突起部を弁箱に形成した凹状段部に嵌合させた状態で、ボンネットと弁箱とを固定する際、ベローズホルダを環状突起部と凹状段部との間に嵌合状態で位置決め固定することで、弁軸、弁体及びベローズを弁箱に対して芯出し状態に設けるベローズバルブの製造方法である。
請求項3に係る発明は、弁体ユニットをボンネットに仮着する際に、ベローズホルダの表面及び裏面にガスケットを配設し、ベローズホルダを環状突起部と凹状段部との間にガスケットを挟持した状態でベローズホルダを位置決めし、ボンネットと弁箱を固定するようにしたベローズバルブの製造方法である。
請求項1に係る発明によると、ベローズホルダを位置決めし、ベローズを芯出し状態にしているため、ボンネットを弁箱に固定するときに、ボンネットに形成した環状突起部を弁箱に形成した凹状段部に嵌合させることで、弁箱に対して、弁軸、弁体及びベローズを芯出し可能に配置させることができ、このベローズを弁体の上下動作に伴って、弁体及び弁軸と同芯状態で伸縮させることが可能となり、ベローズの消耗を抑制することができ、耐久性に優れたベローズバルブを提供することができると共に、低コストで量産することができる。
請求項2に係る発明によると、弁体、弁軸、ベローズ、ベローズホルダをユニット化した状態でボンネットに仮着し、ボンネットの環状突起部を弁箱の凹状段部に嵌合させる際、環状突起部と凹状段部の間への嵌合によりベローズホルダを位置決め固定することで、このベローズホルダとともにユニット化されている弁体、弁軸及びベローズも同時に位置決めされる。
したがって、弁体ユニットの装着とともに弁軸、弁体及びベローズを弁箱に対して芯出し状態に設けることができるので、弁座に対して高精度に弁体を接離させて正確な流量制御が可能なベローズバルブを簡便に製造可能となる。
また、このようにベローズを芯出ししていることで、このベローズを弁体の上下動作に伴って弁体及び弁軸と同心状態で伸縮させることができ、ベローズの消耗を抑えることができる。
以上により、製造時に生じるおそれがあるベローズの撚れや捩じれを回避して、ベローズの消耗を抑制することができ、耐久性に優れたベローズバルブを製造することができる。加えて、ベローズバルブを低コストで量産することができる。
請求項3に係る発明によると、弁体ユニットを装着したボンネットを弁箱の上面側から装着し、環状突起部を凹状段部に嵌合させるようにしながら、ボンネットを弁箱に位置決め状態で仮着する仮着状態のとき、ベローズホルダを環状突起部と凹状段部との間に上下のガスケットで挟持した状態で位置決め固定可能となるから、弁箱に対して芯出しする際に、弁軸、弁体及びベローズの芯出し状態が安定しやすい。
また、弁体ユニットの取付け後には、弁箱、ボンネットとベローズホルダとの間からの外部漏れをガスケットにより防止しつつ、ボンネットに軸着された弁軸を上下動させて、この弁軸に取付けられた弁体を弁座に接離させることで弁開閉可能になる。
グローブバルブを示す縦断面図である。 図1における弁体ユニットを示す拡大縦断面図である。 (a)は図1のA部拡大図である。(b)は図1のB部拡大図である。 本発明のベローズの固定構造における熱容量境界部付近を示す模式図である。 ベローズホルダにおける熱容量境界部の他例を示す拡大断面図である。
以下に、本発明におけるベローズの固定構造とベローズバルブの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明のベローズの固定構造をベローズバルブであるグローブバルブに適用した例を示し、図2は、図1のグローブバルブにおける弁体ユニットの拡大縦断面図、図3は、図1のA部及びB部の拡大図、図4は、ベローズホルダの一部を拡大した模式図を示している。
図1〜図4において、本発明のベローズの固定構造は、環状板からなるベローズホルダ1に設けられた内周縁部2と伸縮可能なベローズ3の開口端部側の環状縁部4とを溶接する固定構造であり、このベローズの固定構造は、例えば、弁軸の昇降動により弁体を開閉するベローズバルブに適用され、このうち、本実施形態では、呼び圧力10K、呼びサイズ65Aのグローブバルブ(以下、バルブ本体10という)に用いられた例を示している。
バルブ本体10は、ステンレス鋼製或はダクタイル鉄製の弁箱11、ボンネット12を有し、これら弁箱11、ボンネット12の内部には弁体ユニット20が装着され、この弁体ユニット20は、弁体21、弁軸22、ベローズ3、ベローズホルダ1、ロックナット23を有している。これらにより、バルブ本体10は、弁箱11内に設けた弁体21を、弁軸22を介して昇降動させて弁開閉可能な構造になっている。
弁箱11は、流入口30、流出口31を有し、これらの間の内部流路32にシール用弁座33が設けられる。弁箱11上部には内部流路32から外部に開口したフランジ面34が一体に形成され、このフランジ面34の内周側には環状の凹状段部35が設けられ、この凹状段部35を介してフランジ面34にボンネット12が取付け可能に設けられる。
ボンネット12の下部にはフランジ部40が設けられ、このフランジ部40の底面に凹状段部35に嵌入可能な突状の環状突起部41が設けられ、ボンネット12は、環状突起部41の凹状段部35への嵌合によってフランジ面34に位置決めされ、この上から固着ボルト42により弁箱11に固着される。ボンネット12の内径側には取付穴43が形成され、この取付穴43に膨張黒鉛製のシール用パッキン44が装着され、このパッキン44の上から増し締め可能な突部45を有する略円筒状の押え部材46が装着される。ボンネット12の上部にはめねじ部47が形成されている。
図2に示した弁体ユニット20の各部品である、弁体21、弁軸22、ベローズ3、ベローズホルダ1、ロックナット23は、それぞれステンレス材料により形成される。本実施形態においては、ベローズ3はSUS316L、ベローズホルダ1はSUS304、弁体をSUS403により形成している。弁体ユニット20は、これらの部品が一体化されて構成され、この弁体ユニット20全体を弁箱11、ボンネット12に装着可能になっている。
弁体ユニット20における弁体21は略円板状に形成され、上面側には弁軸22の下端部挿入用の有底穴50が形成される。この有底穴50には、ロックナット23が介在された状態で弁軸22の下部が取付けられる。これにより、弁体21がロックナット23により弁軸22に対して空転可能な状態で取り付けられ、弁軸回転時に弁体21の供回りが防止された状態で一体化されている。なお、ロックナット23の上端は、ボンネット12の底部弁軸孔付近に形成された突部に当接可能となっており、弁全開時のリフトストッパとして機能する。
弁軸22の上部側にはめねじ部47に螺合可能なおねじ部51が形成され、このおねじ部51がめねじ部47に螺合された状態でボンネット12に弁軸22が装入され、これら螺合部の下方側で弁軸22外周がパッキン44でシールされている。弁軸22上部には図示しない回転ハンドルが取付けられ、この回転ハンドルを回転することで、おねじ部51とめねじ部47との螺合を介して弁軸22が弁箱11内を上下動し、弁体21が弁座33に接離して内部流路32を開閉可能になっている。
ベローズ3は、成形ベローズの態様により、例えば0.1〜0.2mm程度の厚さTで所定長さの略円筒状に形成され、上記の弁軸22が軸装された状態でその外周囲に配置される。ベローズ3の上下端には環状縁部4が設けられ、下端の環状縁部4は、例えば溶接等の手段で弁体21に固定され、ベローズ3上端の環状縁部4と、弁箱11に位置決めされた状態で取付けられるベローズホルダ1の内周縁部2とが溶接によって固定される。これにより、弁体ユニット20の弁軸22の下部外周囲がベローズ3で被覆された状態でシールされる。
ベローズ3の上部には、このベローズ3保持用のベローズホルダ1が設けられる。
ベローズホルダ1は、例えば2mm程度の厚さの薄板からなる環状板により形成され、このベローズホルダ1の中央には、ベローズ3の環状縁部4を挿入可能な穴径φDの挿入穴52が形成され、この挿入穴52の縁に内周縁部2が設けられ、この内周縁部2とベローズ3の環状縁部4とが溶接により固定される。ベローズホルダ1の外径は、凹状段部35に嵌入可能な大きさに設けられ、その外周縁側の表裏面に、凹状段部35に装着可能な外径の環状ガスケット53が装着可能になっている。
内周縁部2の近傍には、図3(a)、図4(b)に示す断面略V字状で環状の熱容量境界部60が設けられる。熱容量境界部60は、切削加工によりベローズホルダ1の表面に環状溝として形成され、その深さHは、例えば0.5〜1.0mm程度に設けられる。
熱容量境界部(環状溝)60が形成されることにより、この熱容量境界部60から環状縁部4までの間に環状の溶接領域部61が設けられる。図4(b)において、溶接領域部61は、二点鎖線のハッチングの領域で示され、環状溝60よりも内径側(内周縁部2側)であり、少なくとも環状溝60の深さHまでの環状の領域を指すものである。溶接領域部61は、熱容量境界部60が断面略V字状に形成されていることで、根本が厚く形成されて溶接で溶け落ちにくくなっている。
ベローズホルダ1とベローズ3とは、同程度の比熱を有する材料により設けられ、溶接領域部61の体積は、この溶接領域部61に対向する、図中、破線のハッチングの領域で示されるベローズ3の溶接部63の体積と同等又はそれ以上になっている。これにより、溶接領域部61は、ベローズ3の環状縁部4の肉厚部4aと同等又はそれ以上の熱容量を有するように設けられ、溶接時には、溶接領域部61と環状縁部4とを略均等に溶解するようにしている。具体的には、溶接領域部61の体積は、溶接部63の体積の1〜3倍程度の大きさになるように構成される。
ベローズ3やベローズホルダ1、弁体21は、前述のようにステンレス系の材料で形成されており、その比熱は、0.5[(J/kg・℃)×10]前後であるから同程度であり、また、密度も7.98(g/cm)前後であるから同程度と言える。
従って、前記溶接領域部61とベローズ3の溶接部63の体積が同等又はそれ以上、具体的には1〜3倍であるか、前記溶接領域部61とベローズ3の溶接部63の重量が同等又はそれ以上、具体的には1〜3倍であれば、熱容量も同等又はそれ以上、具体的には1〜3倍であると言える。
溶接領域部61の領域は、内周縁部2から熱容量境界部60の開口端部までの幅Wの大きさにより設定されていてもよい。この場合、幅Wは、ベローズ3の厚さTの1〜3倍程度の大きさになるように形成され、具体的には、ベローズ3の厚さTが0.1〜0.2mmであるときに、幅Wは0.1〜0.6mm程度とすればよい。この場合にも、溶接部63との体積比により溶接領域部61の大きさを設定した場合と同様に、溶接領域部61を肉厚部4aと同等又はそれ以上の熱容量を有するようにし、溶接時に溶接領域部61と環状縁部4とを略均等に溶解可能となる。
前述したベローズ3は、その環状縁部4が溶接領域部61の表面と面一の状態になるまで内周縁部2に挿入され、この状態で溶接部63と溶接領域部61とが肉盛部62を介して溶接固定される。この場合、肉盛部62は、環状縁部4と溶接領域部61の表面側に適宜の厚さで施される。
図5においては、ベローズホルダ1における熱容量境界部の他例を示している。
図5(a)は、熱容量境界部(環状溝)60が断面略U字状に形成され、また、図5(b)は、環状溝60が断面略半円弧状に形成されることにより、これら環状溝60から内周縁部2までにそれぞれ環状の溶接領域部61が設けられたものである。これらの場合にも、断面略V字状の環状溝60を設けたときと同様に、溶接領域部61の根本側が厚くなり、溶接で溶け落ちないようになっている。
一方、図5(c)は、熱容量境界部(環状溝)60が断面略矩形状に形成され、この環状溝60から内周縁部2までに環状の溶接領域部61が設けられたものである。これらのように、熱容量境界部60は、溶接領域部61がベローズ3の環状縁部4の肉厚部4aと同等又はそれ以上の熱容量を有するようにすれば各種の断面形状であってもよく、上記以外の断面形状に設けることも可能であり、例えば、図5(d)に示すような断面形状に形成してもよい。図5(a)〜図5(d)の何れの場合にも、図4(b)と同様に、溶接領域部61の領域を二点鎖線のハッチングにより示している。
図3(b)に示すように、ベローズ3の下部も溶接により固定される。この場合、前述のベローズ3上部側と同様に、熱容量境界部60により溶接領域部61が弁体21の上部に設けられ、この溶接領域部61が、ベローズ3下部の肉厚部4aと同等又はそれ以上の熱容量を有している。これにより、溶接領域部61と環状縁部4とが略均等に溶解した状態で、ベローズ3下部と弁体21上部とが溶接される。
図1、図2において、上述した図2の弁体ユニット20を弁箱11に取付ける場合には、先ず、ベローズホルダ1の外周縁側の表裏面にガスケット53を配設した状態で、弁軸22の上部側をボンネット12の取付穴43、押え部材46の内径側に挿入し、ベローズホルダ1の上面側のガスケット53が環状突起部41に近接或は当接する程度に、弁体ユニット20とボンネット12とを仮着する。
次いで、弁体ユニット20を装着したボンネット12を弁箱11の上面側から装着し、環状突起部41を凹状段部35に嵌合させるようにしながら、ボンネット12を弁箱11に位置決め状態で仮着する。この状態で、ガスケット53と弁箱11とを固着ボルト42で締付けることで、ベローズホルダ1を環状突起部41と凹状段部35との間に上下のガスケット53、53で挟持した状態で位置決め固定可能となる。
弁体ユニット20の取付け後には、弁箱11、ボンネット12とベローズホルダ1との間からの外部漏れをガスケット53により防止しつつ、ボンネット12に軸着された弁軸22を上下動させて、この弁軸22に取付けられた弁体21を弁座33に接離させることで弁開閉可能になる。このとき、ベローズホルダ1を、弁箱11の凹状段部35と軸装部であるボンネット12の環状突起部41との間に嵌合状態で装着し、弁体ユニット20の装着時に弁軸22、弁体21及びベローズ3を弁箱11に対して芯出し状態に設けているため、弁座33に対して高精度に弁体21を接離させて正確に流量制御可能になる。ベローズ3を芯出ししていることで、このベローズ3を弁体21の上下動作に伴ってこの弁体21及び弁軸22と同心状態で伸縮させて消耗を抑えている。
なお、上記実施形態では、熱容量境界部60を環状溝とし、この環状溝60を切削加工により形成しているが、放電加工やそれ以外の加工手段により、環状溝60の熱容量境界部やそれ以外の態様の熱容量境界部をベローズホルダ1に形成してもよい。
また、バルブ本体10は、グローブバルブ以外の態様に設けられていても、各種の構造のバルブに対して前述したベローズの固定構造を適用できる。
ベローズ3を成形ベローズにより設けているが、溶接ベローズを用いるようにしてもよく、バルブの用途等に応じて適宜選択可能となる。
弁座33は、弁箱11と別体に形成されているが、弁箱11と一体に形成されていてもよい。
次に、本発明におけるベローズの固定構造並びにベローズバルブの上記実施形態における作用を説明する。
図1のバルブ本体10において、ベローズホルダ1に環状の熱容量境界部60を設け、ベローズホルダ1の溶接領域部61がベローズ3の環状縁部4の肉厚部4aと同等又はそれ以上の熱容量を有するようにし、溶接領域部61と環状縁部4とを略均等に溶解するようにしている。これによって、溶接による熱が加わる際に、これら溶接領域部61と環状縁部4との熱分布を略均等にし、環状縁部4が先に溶け出すことを防いでこの環状縁部4と溶接領域部61の両者に略均等に肉盛部62を施しつつ溶接可能になる。
このとき、熱容量境界部60を環状溝で設けていることで、この熱容量境界部60を跨いだベローズホルダ1外径側への伝熱を抑えている。このため、溶接部分以外の温度上昇を防止し、ベローズホルダ1全体を歪みのないフラットな状態を維持しつつ溶接できる。
環状の溶接領域部61と環状縁部4とによる被溶接部に沿って溶接していることで、溶接時の作業性が向上すると共に、周囲へのはみ出しを防ぎつつ肉盛部62を施すことができ、これら溶接領域部61と環状縁部4の円周上に沿って略均等な肉盛部の幅により溶接することで全体の溶接強度が均一化する。
ベローズホルダ1は、一枚の環状板により段部加工等の特別な加工を施すことなく容易に形成可能になる。ベローズホルダ1に断面略V字状の環状溝60を切削加工すれば、この環状溝60を介して所定の大きさの溶接領域部61を容易に設けることができ、プレス加工を用いることなく所定の幅Wや深さHによる環状溝60を形成して精度の高い溶接領域部61を形成できる。
このため、量産化にも適しており、溶接領域部61の大きさが略一定の安定した品質のベローズホルダ1を、材料を抑えながら大量生産可能になる。しかも、熱容量境界部60の形成位置を変えるだけで、溶接領域部61の大きさを簡単に変更できるため、各種の態様のベローズバルブにも対応可能になる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。例えば、本発明のベローズの固定構造は、ベローズバルブ以外のバルブにも適用でき、また、バルブ以外にも、継手などの配管部品、真空チャンバなどの容器、或は、その他の伸縮機能付きの各種のシール部品にも適用可能である。
1 ベローズホルダ
2 内周縁部
3 ベローズ
4 環状縁部
4a 肉厚部
10 バルブ本体
11 弁箱
12 ボンネット
21 弁体
22 弁軸
35 凹状段部
41 環状突起部
60 環状溝(熱容量境界部)
61 溶接領域部

Claims (3)

  1. 弁箱内に設けた弁体を弁軸を介して昇降させて開閉するバルブであって、前記弁体にベローズの下端を溶接し、前記ベローズの上端を薄板状で環状板からなるベローズホルダに溶接すると共に、前記弁箱の上端開口部に凹状段部を形成し、この凹状段部に前記ベローズホルダの外径を嵌入可能な大きさに形成し、前記開口部を被蓋するボンネットの下面に形成した環状突起部を前記凹状段部に嵌合させて、前記ボンネットと前記弁箱を位置決めした状態で、前記弁箱に対して前記弁軸、前記弁体及び前記ベローズを芯出し可能に配置させたことを特徴とするベローズバルブ。
  2. 弁体、弁軸、ベローズ、ベローズホルダを有する弁体ユニットをボンネットに仮着し、前記弁体ユニットが仮着した状態の前記ボンネットを弁箱の上面側から装着し、前記ボンネットに形成した環状突起部を前記弁箱に形成した凹状段部に嵌合させた状態で、前記ボンネットと前記弁箱とを固定する際、前記ベローズホルダを前記環状突起部と凹状段部との間に嵌合状態で位置決め固定することで、前記弁軸、前記弁体及び前記ベローズを前記弁箱に対して芯出し状態に設けることを特徴とするベローズバルブの製造方法。
  3. 前記弁体ユニットを前記ボンネットに仮着する際に、前記ベローズホルダの表面及び裏面にガスケットを配設し、前記ベローズホルダを前記環状突起部と前記凹状段部との間に前記ガスケットを挟持した状態でベローズホルダを位置決めし、前記ボンネットと前記弁箱を固定するようにした請求項2に記載のベローズバルブの製造方法。
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