JP2006206652A - エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract


【課題】 少量配合で低粘度溶液が得られる反応性希釈剤を配合したエポキシ樹脂組成物、および、硬化後の成型物からの反応性希釈剤のブリードアウトがなく、耐水性も改善されたエポキシ樹脂硬化物を提供することにある。
【解決手段】 エポキシ樹脂と、炭素数が8〜16である分岐オレフィンオリゴマーオキサイドとを含むとともに、前記分岐オレフィンオリゴマーオキサイドの添加量が前記エポキシ樹脂100重量部に対し1〜40重量部であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物とする。これにより、低粘度で作業性に優れた液状エポキシ樹脂組成物が得られる。また、このエポキシ樹脂組成物にさらに硬化剤を配合後、硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物とする。これにより、反応性希釈剤の非ブリード性良好で耐水性に優れたエポキシ樹脂硬化物が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低粘度で作業性の優れたエポキシ樹脂組成物、及びそれを硬化した非ブリード性に優れるエポキシ樹脂硬化物に関するものである。
エポキシ基を有する化合物は、その反応性を利用してエポキシ樹脂原料、界面活性剤の原料、含塩素化合物の安定剤やその他各種改質剤などに使用されている。
このようなエポキシ樹脂原料は一般に粘度が高いため、実際の使用ではハンドリング性の向上や他材料との混合性を良くするために未反応或いは反応タイプの各種希釈剤を用いる。この場合、未反応型のものは移行等、硬化後に変化が起き易いのに対し、反応型のものは硬化物の安定性に優れるといった長所がある。
米国特許第3220962号明細書(第6頁) 米国特許第5084531号明細書(第8頁) 特開2003−49074号公報(第2頁)
従来、反応性希釈剤としてはブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルが代表的なものとして用いられてきたが、最近では化合物の毒性やそれを取扱う作業者の安全性という観点から、より低毒性の1,6−ヘキサンジオールやネオペンチルグリコール等の高級アルコールのグリシジルエーテルが使用されることが多くなってきた。しかし、これらのグリシジルエーテルタイプはアルコールとエピクロルヒドリンから合成するため残存塩素量が多くなり、使用分野が限定されるという欠点があったほか、変異原性を有することから、安全性という観点において問題があった。
一方、反応性希釈剤として希釈効果が期待されるエポキシ化合物として、直鎖オレフィンのエポキシ化物があるが、熱安定性に劣る点や粘度低下効果への温度による影響が出るという欠点があった。これらの課題を改良できる技術として、ポリブテンエポキシ化物やポリイソブチレンの末端エポキシ化物が提案されている。しかし、具体的に実施されている技術では、分子量が高いため粘度低下効果は充分得られないこと、使用時エポキシ樹脂中に特殊の分散状態を形成させなければ、希釈剤が分離またはブリードアウトして硬化物表面がべたつくこと、ポリマー自体がイソブチレン純度の高い原料により製造されるため経済性に劣る等、いまだ課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、少量配合で低粘度溶液が得られる反応性希釈剤を配合したエポキシ樹脂組成物、および、硬化後の成型物からの反応性希釈剤のブリードアウトがなく、耐水性も改善されたエポキシ樹脂硬化物を提供することにある。
上記の課題を解決するための第1の発明は、エポキシ樹脂と、炭素数が8以上16以下である分岐オレフィンオリゴマーオキサイドとを含むとともに、前記分岐オレフィンオリゴマーオキサイドの添加量が前記エポキシ樹脂100重量部に対し1重量部以上40重量部以下であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
第2の発明は、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物にさらに硬化剤を配合後、硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物である。
第1の発明によれば、低粘度で作業性に優れた液状エポキシ樹脂組成物が得られる。また、第2の発明によれば、非ブリード性良好で耐水性に優れたエポキシ樹脂硬化物が得られる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の「炭素数が8〜16である分岐オレフィンオリゴマーオキサイド」としては、炭素数が8〜16であって、オレフィン原料として分岐オレフィン又は直鎖オレフィンと分岐オレフィンとからなる混合オレフィンを触媒を用いてオリゴマー化した後、それを過酸化物によりエポキシ化したものを使用できる。
オレフィン原料として分岐オレフィン又は直鎖α―オレフィンと分岐オレフィンとからなる混合オレフィンを使用するが、分岐オレフィンとしては具体的にイソブチレン、イソペンテン、イソヘキセン、イソヘプテン、イソオクテン、2,4,4−トリメチルペンテンから選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。直鎖α―オレフィンとしては具体的にエチレン、プロピレン、n−ブテン、n−ペンテン、n−ヘキセン、n−ヘプテン、n−オクテン、n−ノネンから選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
分岐オレフィンオリゴマーを得る方法としては、オレフィン原料を触媒存在下に重合することにより得られる。塩化アルミニウム、硫酸、リン酸、リン酸固定化触媒、ヘテロポリ酸、鉱酸、又は酸性イオン交換樹脂から選ばれる酸触媒を、オレフィン総重量に対して0.5〜20重量%用いる。0.5重量%未満では重合時に高い分子量のオリゴマーの生成割合が多くなり生成効率が悪く、20重量%を超えると、経済的に好ましくない。
重合温度は0〜300℃の範囲で設定でき、好ましくは50〜150℃の範囲が適している。0℃より低くなると重合時に高い分子量のオリゴマーの生成割合が増加し生成効率が悪く、一方、300℃を超えると、オリゴマーが一部分解し始めるため好ましくない。 重合反応に費やす時間は、設定温度にもよるが、1〜12時間が好ましい。反応時間が1時間未満では、原料の転化率が低く、一方、12時間を越えても転化率はそれ以上向上しない。
本発明において、得られる重合体の分子量は、前述のように反応条件を設定することにより調整できるが、分子量100〜224のオリゴマ−(炭素数8〜16)である。得られたオリゴマーをさらに精留して、所定の分子量のオリゴマーを取り出すことも可能である。オリゴマーの分子量が100未満では、そのエポキシ化物の揮発性が高く、安全上問題である。一方、分子量が224を超えると、そのエポキシ化物のエポキシ樹脂への添加効果としての粘度低下効果が少なくなるとともに、硬化物表面にブリードアウトしやすいため好ましくない。なお、分子量224〜600のオリゴマーを10%以下含ませることもできる。
炭素数8〜16である分岐オレフィンオリゴマーオキサイドは、分岐オレフィンオリゴマーを過酸化物によりエポキシ化することにより得られる。過酸化物としては、通常の方法により得られる過酸または有機過酸化物を使用することができる。
過酸は、例えば、カルボン酸と過酸化水素の反応により得られる。カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等が使用可能である。特に酸化効率の点からギ酸が好ましい。過酸化水素としては、25〜75%濃度のものが使用可能であるが、特には、50〜70%のものを使用するのが良い。通常エポキシ化する反応系中で過酸生成後、エポキシ化させるin-situ法が過酸を別途製造して保管する必要がないので好ましい。分岐オレフィンのエポキシ化は、分岐オレフィンオリゴマーとカルボン酸を仕込み、その混合溶液中に過酸化水素水を滴下することで、過酸化物生成と同時にエポキシ化する方法によって行われる。
過酸の前記分岐オレフィンオリゴマーに対する使用量は特に限定しないが、分岐オレフィンオリゴマーに対して通常0.1〜5モル倍量が好ましく使用される。前記分岐オレフィンに対して過酸の使用量が、0.1モル倍量未満の場合、エポキシ化物の収率が著しく低くなる傾向がある。また、5モル倍量を超えて使用してもエポキシ化物の収率への影響はほとんど認められないが、残存過酸の回収のために経済性が損なわれる傾向にある。通常は溶媒無しで実施されるが、必要な場合には、適当な溶媒を使用することは、全く支障ない。反応温度は、0〜150℃が良く、好ましくは、20〜100℃である。0℃以下では、反応が遅く、150℃以下では、過酸の安全性の問題が生じる。また、硫酸等を、過酸の反応促進剤として使用することも可能である。
また、有機過酸化物としては、ROOHで表される化合物が使用できる。ここで、Rはアルキル基又はアラルキル基であることが好ましく、炭素数は好ましくは1〜12、さらに好ましくは2〜10である。
具体的には、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−アミルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンモノハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサイドなどの1種又は2種以上の混合物が挙げられる。これらの中で好ましい有機ハイドロパーオキサイドは、反応後に生成するアルコールの沸点が低く、エポキシ化反応後の分離精製が容易な点からt−ブチルハイドロパーオキサイドである。
これらの有機ハイドロパーオキサイドは、オレフィン類又は第三級アルコール類の過酸化水素酸化、又は第二級水素及び第三級水素の少なくとも1種を有する炭化水素類の酸素酸化によって製造される。
有機ハイドロパーオキサイドには製造時に原料として用いられるオレフィン類、第三級アルコール類、炭化水素類及び有機ハイドロパーオキサイドから副生するアルコール類が含まれてもよい。例えば、t−ブタノール及びイソブタンを含むt−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルアルコール及びクメンを含むクメンハイドロパーオキサイド、α−フェニルエチルアルコール及びエチルベンゼンを含むエチルベンゼンハイドロパーオキサイド等が利用できる。さらに、これを公知の濃縮方法や精製方法によって処理したものである高純度の有機ハイドロパーオキサイドであってもかまわない。
有機ハイドロパーオキサイドの前記分岐オレフィンオリゴマーに対する使用量は特に限定しないが、分岐オレフィンオリゴマーに対して通常0.8〜5モル倍量が好ましく使用される。前記分岐オレフィンオリゴマーに対して有機ハイドロパーオキサイドの使用量が、0.8モル倍量未満の場合、エポキシ化物の収率が著しく低くなる傾向がある。また、5モル倍量を超えて使用してもエポキシ化物の収率への影響はほとんど認められないが、残存有機ハイドロパーオキサイドの回収のために経済性が損なわれる傾向にある。
有機ハイドロパーオキサイドによるエポキシ化に用いる触媒は、モリブデン化合物として、モリブデンアセチルアセトナート、モリブデン酸アンモニウム、塩化モリブデン、酸化モリブデン等が例示できるが、反応活性が高い触媒としてモリブデンアセチルアセトナート、モリブデン酸アンモニウムが好ましく、触媒の分離、回収や経済性の点からはモリブデン酸アンモニウムがさらに好ましい。
触媒の使用量は、分岐オレフィンと有機ハイドロパーオキサイドの仕込み比により異なるが、通常は有機ハイドロパーオキサイドに対して0.1〜70重量%である。0.1重量%未満では反応が遅くなるので、長時間反応させることになり、副反応生成物が増え、エポキシ化合物の収率が下がる。70重量%を超えると副反応が増加し選択率が低下する傾向にある。
エポキシ化の反応は無溶媒で実施できるが、ベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤;オクタン、デカンのような脂肪族炭化水素溶剤;アルコール類、エステル類、エーテル類のような不活性な公知の溶媒を使用することもできる。
エポキシ化反応の温度は、通常50〜120℃であり、より好ましくは80〜110℃である。50℃未満では反応速度が遅いため反応時間が長くなり、そして120℃を超えると有機ハイドロパーオキサイド自身の分解が生じ、また、エポキシ基の開環反応などの副反応によりエポキシ化物の選択性が低下する傾向にある。エポキシ化反応の時間については、有機ハイドロパーオキサイドの濃度、反応温度、触媒の使用量によって最適条件は変化するが、通常は0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間である。反応方法は、回分式の反応や、複数の反応釜を有する多段式連続反応など任意の公知の方法により実施される。
本発明のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA系、ビスフェノールF系、ビスフェノールAD系、ブロム含有ビスフェノールA系、フェノールノボラック系、クレゾールノボラック系、ポリフェノール系、直鎖脂肪族系、ブタジエン系、ウレタン系等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル、芳香族系、環状脂肪族系、脂肪族系グリシジルエステル型エポキシ樹脂;ビスフェノール系、エステル系、高分子量エーテルエステル系、エーテルエステル系、ブロム系、ノボラック系、メチル置換型エポキシ樹脂;複素環型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、あるいはテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;エポキシ化ポリブタジエンあるいはエポキシ大豆油等の線状脂肪族型エポキシ樹脂;環状脂肪族型エポキシ樹脂、ナフタレン系ノボラック型エポキシ樹脂、ジグリシジルオキシナフタレン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、性能並びに経済性上、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が特に好ましい。
また、エポキシ樹脂には、必要に応じてさらにその用途分野で一般的に配合されている可とう化剤、カップリング剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、充填剤などの添加剤を、本発明の性能を損なわない範囲で添加されていても構わない。
本発明のエポキシ樹脂に炭素数8〜16の分岐オレフィンオリゴマーオキサイドを配合させたエポキシ樹脂組成物に硬化剤を加え、硬化させることによりエポキシ樹脂硬化物が得られる。
本発明に使用される硬化剤としては、一般的なエポキシ樹脂の硬化剤として公知の硬化剤で良く、一例としてエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、メタフェニレンジアミン、p,p'−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンなどの第一アミン類;ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ビスヒドロキシエチルジエチレントリアミンなどの第二アミン類;トリエチルアミン、ピペリジン、ベンジルジメチルアミン2−(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの第三アミン類;無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ヘット酸などの酸無水物が挙げられ、これらの一種以上が配合される。
本発明のエポキシ樹脂組成物の用途としては、塗料、注入材、注型品、CFRPなどの複合材料、成形品、プリント基板などの積層材及び絶縁材、電気・電子部品の封止材、接着剤、積層板、FRP成形物、土木建築用の補修材・床材・道路舗装材等が挙げられる。
次に本発明の特徴を更に明確にするため実施例を挙げて具体的に説明する。なお、文中「部」「%」は全て重量基準を示すものである。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。分析方法及び評価方法は以下に示す方法により行った。
1)臭素価 :JIS K2605(電位差的定法)に準じて行なう。
2)酸価 :JIS K2501に準じて行なう。
3)塩素 :JIS K2541−1に準じて行なう。
4)NMR分析: 13C−NMRによる二重結合のないこと及びH−NMRによるエポキシ基を確認する。
5)粘度 :B型粘度計使用(25℃)。
6)相溶性 :各種反応性希釈剤とエポキシ樹脂を激しく15分間混合した後、静置2時間後の状態を観察する。
(参考例1)C16分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(a)の合成例
1リットルのガラスフラスコに、分岐オレフィンオリゴマー(a:炭素数16が90%、炭素数8〜15が5%、炭素数17以上が5%)224g、トルエン100g、90%蟻酸10g及び85%燐酸1.2gを入れた。次に温度50〜70℃にコントロールしながら60%過酸化水素水68gを約3時間かけてフラスコ中に滴下した。65℃で2時間反応させた後、さらに80℃で4時間反応させた。この反応系を冷却後、4%カセイソーダ液(水酸化ナトリウム水溶液)による洗浄、続いて水による洗浄をした。トルエン及び水を減圧除去後、ろ過助剤でろ過し、分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(以下C16−Eと略記)237gを得た。C16−Eについて分析した結果を表1に示す。
(参考例2)分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(b)の合成例
参考例1と同様の方法にて、1リットルのガラスフラスコに分岐オレフィンオリゴマー(b:炭素数12が93%、炭素数8〜11が4%、炭素数13〜16が3%)336g、トルエン50g、90%蟻酸10g及び85%燐酸1.2gを入れた。次に温度50〜70℃にコントロールしながら60%過酸化水素水68gを約3時間かけてフラスコ中に滴下した。さらに80℃で4時間反応させた。この反応系を冷却後、4%カセイソーダ液による洗浄、続いて水による洗浄をした。トルエン及び水を減圧除去後、ろ過助剤でろ過し、分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(以下C12−Eと略記)360gを得た。参考例1と同様に分析結果を表1に示す。
(参考例3)分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(c)の合成例
1リットルのガラスフラスコに分岐オレフィンオリゴマー(c:炭素数8〜12が40%、炭素数13〜16が45%、炭素数17以上が5%)の混合物300gと、トルエン50gと、触媒としてオレフィンに対し5重量%のバナジウムアセチルアセトネートとを仕込んだ。次に90℃まで加温し、滴下ロートで2時間かけてターシャリーブチルハイドロパーオキサイドを90g仕込んだ。その後、反応温度を95℃に4時間保った。反応終了後、直ちに冷却し、未反応のターシャリーブチルハイドロパーオキサイド及び複製したターシャリーブチルアルコールを水洗により除去した。トルエン及び水を減圧除去後、ろ過助剤でろ過し、分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(以下C16mix−Eと略記)295gを得た。参考例1と同様に分析結果を表1に示す。
(参考例4)分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(d)の合成例
1リットルのガラスフラスコに、分岐オレフィンオリゴマー(d:炭素数36が70%、炭素数36以上が30%)200g、トルエン200g、90%蟻酸10g及び85%燐酸1.2gを入れた。次に温度50〜70℃にコントロールしながら60%過酸化水素水68gを約3時間かけてフラスコ中に滴下した。65℃で2時間反応させた後、さらに80℃で4時間反応させた。この反応系を冷却後、4%カセイソーダ液による洗浄、続いて水による洗浄をした。トルエン及び水を減圧除去後、ろ過助剤で濾過し、分岐オレフィンオリゴマーオキサイド(以下C36−Eと略記)205gを得た。参考例1と同様に分析結果を表1に示す。
Figure 2006206652
[実施例1]
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名エピクロン840:大日本インキ化学工業製品、粘度:約11,000センチポイズ/25℃)100重量部に、反応性希釈剤C16−Eを5重量部添加してエポキシ樹脂組成物を得、それぞれ粘度(硬化剤添加前の粘度)を測定した。結果を表2に示す。また、この混合物の相溶性について室温2時間後の状態を観察した。
そして、さらにこのエポキシ樹脂組成物に、ポリアミド系硬化剤(アンカミン76TK)を46重量部添加して、室温で15時間と100℃で2時間かけて硬化反応させて硬化物を得た。この硬化物の外観及び耐水性について測定した。結果を合わせて表2に示す。
[実施例2]
反応性希釈剤の添加量を15重量部とした他は、実施例1と同様にして試験を行った。
[実施例3]
反応性希釈剤としてC12−Eを用い、その添加量を5重量部とした他は、実施例1と同様にして試験を行った。
[実施例4]
反応性希釈剤としてC16mix−Eを用い、その添加量を10重量部とした他は、実施例1と同様にして試験を行った。
[比較例1]
反応性希釈剤を加えなかった他は、実施例1と同様にして試験を行った。
[比較例2]
反応性希釈剤としてC36−Eを用い、その添加量を10重量部とした他は、実施例1と同様にして試験を行った。
[比較例3]
反応性希釈剤として一般に使用されている希釈剤であるブチルグリシジルエーテルを用い、その添加量を10重量部とした他は、実施例1と同様にして試験を行った。
[比較例4]
反応性希釈剤として1.6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルを用い、その添加量を10重量部とした他は、実施例1と同様にして試験を行った。
Figure 2006206652
表2から、比較例1の添加剤無しに比べ、実施例1〜4の分岐オレフィンオキサイドを添加したものは、エポキシ樹脂組成物の低粘度効果に優れる。比較例2の分子量が大きい分岐オレフィンオキサイドに比べ、実施例1〜4の分岐オレフィンオキサイドは、エポキシ樹脂組成物の低粘度効果と相溶性及び硬化物における耐ブリード性に優れている。また比較例3、4に比べ、実施例1〜4は耐水性が優れていることがわかる。

Claims (2)

  1. エポキシ樹脂と、炭素数が8以上16以下である分岐オレフィンオリゴマーオキサイドとを含むとともに、前記分岐オレフィンオリゴマーオキサイドの添加量が前記エポキシ樹脂100重量部に対し1重量部以上40重量部以下であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物にさらに硬化剤を配合後、硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物。
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