JP2006205344A - マイクロマニュピュレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マイクロマニュピュレータは微小物体を2本の把持指で把持するハンドリング機構104を備えている。ハンドリング機構104は、微小物体に接触するエンドエフェクタ505aを有し不動の固定指505と、微小物体に接触するエンドエフェクタ507aを有し支点軸を中心に回動可能な可動指507と、可動指507を支点軸を中心に回動させるアクチュエータ502と、を有している。可動指507がアクチュエータ502の駆動により回動することで固定指505のエンドエフェクタ505aの先端に可能指507のエンドエフェクタ507aの先端が接触可能に構成されている。
【選択図】図7
Description
図1に示すように、本実施形態の微小物体ハンドリングシステム200は、定盤1に架台4を介して固定され微小物体を取り扱うためのマイクロマニュピュレータ100と、定盤1に固定されマイクロマニュピュレータ100により取り扱われる微小物体を載置するためのステージ3と、支柱が定盤1に固定されCCDカメラ5が装着された顕微鏡2と、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略称する。)6と、PC6のスレーブ(奴隷)コンピュータとしてマイクロマニュピュレータ100を制御する、プログラマブル・ロジック・コントローラ(以下、PLCと略称する。)等を内蔵したコントロールボックス8と、を備えている。
マイクロマニュピュレータ100は、上述した架台4に固定される基台201を有している。基台201には、ハンドリング部104を、それぞれ、X、Y方向に駆動するための駆動源となるX方向アクチュエータ202と、Y方向アクチュエータ203とが互いに交差する方向に固定されている。
図5に示すように、θz駆動部102はベース301を有している。ベース301からは2本の連結部材306が下方にロッド状に延出されている。これらの連結部材306は、XY方向出力節204jに形成された嵌合穴に嵌合され圧入されている。このため、XY駆動部101とθz駆動部102とは連結されている。また、ベース301には、円弧状のガイドレール302が固定されており、ガイドレール302にはこのガイドレール302上を摺動可能なスライダ303が係合されている。ガイドレール302の円弧中心は、ハンドリング部104の把持指の先端部(エンドエフェクタ505a、507aの先端部の中点)に一致している。
Z駆動部103は、正逆転可能なステッピングモータ401と、ステッピングモータ401からの回転駆動力を減速する図示しない第2の減速歯車列からなるギアボックス402と、ボールネジ403a、ナット403b、スライダ403c、ガイドレール403d及びホルダ403eを有するZ方向直動機構403とで構成されている。
図2に示すように、Z方向直動機構403のナット403bには、ハンドリング部104側の先端部に貫通穴が形成された連結部材404が固定されている。ハンドリング部104は、ベース501の下部に形成された2つの貫通穴(図6も参照)と連結部材404のハンドリング部104側の先端部に形成された貫通穴とを貫通する連結ピン508により、Z駆動部103に固定されている。
次に、本実施形態の微小物体ハンドリングシステム200の動作について、マイクロマニュピュレータ100の動作を中心として、マイクロマニュピュレータ100の機能毎に説明する。
図2〜図4に示すように、X方向アクチュエータ202に作動信号が与えられると、ステッピングモータ202aは、ボールネジ202bを回転させ、スライダ202cを介して、パンタグラフ機構204のX方向入力節204aを図3の水平方向(X方向)に移動させる。ここで、回転対偶204kは上述したように固定されているので、回転対偶204pの変位は、回転対偶204k〜204sの位置をそれぞれの末尾のアルファベットをとってk〜sとしたときに、△klp:△kmoの相似比に拡大されて回転対偶204oに出力され、回転対偶204oを変位(移動)させる。なお、節204g、204h、204iは、節204c〜204iの位置をそれぞれ末尾のアルファベットをとってc〜iとしたときに、□pqrn及び□osrnの二つの平行四辺形ループを加えるように付加されたリンクで、XY方向出力節204jの姿勢を一定に保つ機能を有している。
Y方向アクチュエータ203に作動信号が与えられると、ステッピングモータ203aは、ボールネジ203bを回転させ、スライダ203cを介して、パンタグラフ機構204のY方向入力節204bを図3の鉛直方向(Y方向)に移動させる。ここで、回転対偶204pは上述したように固定されているので、回転対偶204kの変位は、上記同様、回転対偶204k〜204sの位置をそれぞれの末尾のアルファベットをとってk〜sとしたときに、△klp:△onpの相似比に拡大されて回転対偶204oに出力され、回転対偶204oを変位(移動)させる。
上述したようにX方向、Y方向の入力によりパンタグラフ機構204のXY方向出力節204jが変位(移動)すると、XY方向出力節204jには連結部材306を介してθz駆動部102、Z駆動部103及びハンドリング部104の重量がZ方向に作用するが、ベース205の脚部205b〜205dを介して受け面206がその負荷を受ける。脚部205b〜205dの先端部には任意方向に回転可能な球体がはめ込まれているため、球体が受け面206を転がり移動することで、パンタグラフ機構204にZ方向の負荷を掛けず、低摩擦負荷の移動を可能にしている。換言すれば、XY方向出力節204jに固定された(XY方向出力節204jと一体の)ベース205と脚部205b〜205dとでXYスライダが構成されている。
図5に示すように、ステッピングモータ304に駆動信号が与えられると、ギアボックス305の第1の減速歯車列の出力端に配されたピニオン(不図示)にトルクが伝達されて、スライダ303が、ベース301の内歯歯車301bに係合して遊星歯車状にガイドレール302に沿って回動動作する。ギアボックス305とスライダ303とは一体で、ギアボックス305とギアボックス402は一体となっており、このギアボックス402にホルダ403e(Z方向直動機構403)が固定されており、かつ、Z方向直動機構403のナット403bに連結部材404が固定され連結ピン508でハンドリング部104がZ方向駆動機構403(Z駆動部103)に固定されているので、ステッピングモータ304が駆動すると、θz駆動部102の回動動作に伴って、Z駆動部103及びハンドリング部104は一体に、ハンドリング部104の把持指の先端部(エンドエフェクタ505a、507aの先端部)を中心に回動動作をする。
図5に示すように、ステッピングモータ401に駆動信号が与えられると、ステッピングモータ401はギアボックス402に配設された第2の減速歯車列を介してボールネジ403aを回転し、ナット403bと一体のハンドリング部104をガイドレール403dに沿って図5の上下方向(Z方向)移動させる。
以上のように、XY駆動部101、θz駆動部102、Z駆動部103を駆動させて、微小物体10の近傍にエンドエフェクタ505a、507aを位置させる(図9(A)参照)。次に、XY駆動部101、θz駆動部102、Z駆動部103を駆動させて、固定指505のエンドエフェクタ505aの先端の切断面505abを微小物体10に接触させ、アクチュエータ502に駆動信号を与えて把持動作を開始する(図9(B)参照)。
次に、本実施形態の微小物体ハンドリングシステム200の作用等について、マイクロマニュピュレータ100のハンドリング部104の作用等を中心に説明する。
100 マイクロマニュピュレータ
102 θz駆動部(姿勢変更機構)
104 ハンドリング部(ハンドリング機構)
502 アクチュエータ
505 固定指
505a エンドエフェクタ
505aa 縮径部
505ab 切断面
505ac 穴(窪み又は穴)
506a 支点軸
507 可動指
507a エンドエフェクタ
507aa 縮径部
507ab 切断面
507ac 穴(窪み又は穴)
Claims (10)
- 微小物体を2本の把持指で把持するハンドリング機構を備えたマイクロマニュピュレータにおいて、前記ハンドリング機構は、微小物体に接触するエンドエフェクタを有し不動の固定指と、微小物体に接触するエンドエフェクタを有し可動の可動指と、前記可動指を可動させるアクチュエータと、を有し、前記アクチュエータの駆動により、前記可動指のエンドエフェクタの先端が前記固定指のエンドエフェクタの先端に近接して、微小物体を把持することを特徴とするマイクロマニュピュレータ。
- 前記可動指は支点軸を中心に回動可能であり、前記可動指が前記アクチュエータの駆動により回動することで、前記可動指のエンドエフェクタの先端が前記固定指のエンドエフェクタの先端に近接して、微小物体を把持することを特徴とする請求項1に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記固定指のエンドエフェクタの先端に前記可動指のエンドエフェクタの先端が接触可能に構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタは、それぞれ、前記固定指及び前記可動指への固定箇所と先端との間であって前記先端側に、径がテーパ状に縮径した縮径部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの少なくとも一方は、先端の断面が楕円形状となるように斜めに切断された切断面を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの先端の切断面の少なくとも一方に、窪み又は穴が形成されたことを特徴とする請求項5に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記切断面の少なくとも一方に形成された窪み又は穴の口径が、前記微小物体の直径より小さいことを特徴とする請求項6に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記ハンドリング機構は、前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの先端の切断面同士が互いに接触可能なように調整するための調整機構を更に有することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記調整機構は、前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの少なくとも一方の先端に設けられた切断面が、前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの先端が微小物体を把持する方向において、他のエンドエフェクタの先端と対向するように調整可能なことを特徴とする請求項8に記載のマイクロマニュピュレータ。
- 前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの先端を中心として前記ハンドリング機構を回動させ、微小物体に対する前記固定指及び前記可動指のエンドエフェクタの姿勢方向を変更する姿勢変更機構を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロマニュピュレータ。
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