以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施の形態である遊技機を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の開閉体を開放した状態の概略を示す斜視図、図3は図2に示した遊技機の要部を示す斜視図、図4は図2に示したガラス扉に取り付けられるヒンジを示す斜視図、図5は図4に示したヒンジを説明する斜視図、図6は図4に示したヒンジを説明する斜視図、図7は図4に示したヒンジを説明する斜視図、図8は図4に示したヒンジを説明する斜視図、図9は図4に示したヒンジを説明する側面図、図10は図4に示したヒンジを説明する斜視図、図11は図9に示したヒンジに対する本体枠および開閉体の取り付けを説明する側面図、図12は図2に示した皿ユニットに取り付けられるヒンジを示す斜視図、図13は図12に示したヒンジと図7に示したヒンジとの大きさの相違を説明する図、図14はヒンジと本体枠と連設部材との関係およびこれら各構成要素を示す斜視図、図15は図14に示した本体枠の要部を示す正面図、図16は図15に示した本体枠におけるリブを説明するための図、図17は図14に示した連設部材の一部を示す拡大図、図18は図14に示した連設部材の一部を示す拡大図、図19は本体枠の裏面側に設けられる連設部材をネジ止めした状態および本体枠の表面側に設けられるヒンジをネジ止めする前の状態を正面側から見た斜視図、図20は本体枠を挟み込むように取り付けられたヒンジおよび連設部材の状態を示す断面図、図21はヒンジの閉状態から開状態への遷移を説明する図、図22はヒンジの閉状態から開状態への遷移を説明する図、図23はヒンジの開状態を説明する図、図24は図1に示した皿ユニットに関わるヒンジおよびその固定について説明する図、図25は図1に示した皿ユニットに関わるヒンジおよびその固定について説明する図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2aが装着された本体枠3aがヒンジを介してベース枠3bに回動可能に取り付けられ、これら本体枠3aおよびベース枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3に対して、遊技盤2aを視認可能に被うガラス扉4、およびガラス扉4の下側に位置する皿ユニット5が取り付けられている。これらガラス扉4および皿ユニット5は、その一端が遊技機本体3に回動可能に支持されており、他端が遊技機本体3に係合するようになっている(この詳細については後述する)。
遊技盤2aは、そのレール6に包囲された遊技領域2bに、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞口12、通過ゲート(図示せず)、始動口13、大入賞口14、アウト口15、普通図柄表示装置および特別図柄表示装置を構成する画像表示装置としての液晶ディスプレイ(LCD)21などからなる遊技部材が配置されている。
ここで、一般入賞口12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲートは、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示装置の複数の図柄を変動・停止させる装置、始動口13は、遊技球が入賞すると特別図柄表示装置の複数の図柄を変動・停止させる装置、大入賞口14は、特別図柄表示装置の停止時における図柄の組み合わせが予め設定された特定の図柄の組み合わせとなって特別遊技状態に移行した場合に開放状態となる装置である。また、アウト口15は、一般入賞口12、始動口13、大入賞口14の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
そして、液晶ディスプレイ21は、入力画像信号に基づいて任意の画像を表示する装置であり、本実施の形態においては、前述のように普通図柄表示装置と特別図柄表示装置とが液晶ディスプレイ21内に一体化されている。但し、両者は別体になっていてもよい。
なお、遊技盤2aが透明である本実施の形態では、液晶ディスプレイ21が遊技盤2aを通して視認可能に配置されている。また、画像表示装置としては、液晶ディスプレイ以外にも、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
図1において、遊技盤2aの下方には、前述のように皿ユニット5が配置されている。皿ユニット5には、払い出された遊技球および遊技領域に打ち込まれる遊技球が貯留される上皿5aが上部に配置され、払い出しにより上皿5aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5bが下部に配置されている。また、皿ユニット5の右側には、レール6を介して遊技盤2aの遊技領域2bへ遊技球を打ち込む際に回動操作されるハンドル7が設けられている。さらに、遊技終了時などにおいて上皿5aに貯留された遊技球を下皿5bに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー10が設けられている。
なお、ガラス扉4の上部の左右には、スピーカ8a,8bがそれぞれ配置されている。
上述したガラス扉4は、図2に示すように、その一端が、その側辺の縦方向(上下方向)の上側および下側に設けられるヒンジ30,40を介して遊技機本体3の本体枠3aに開閉可能(回動可能)に支持され、また、皿ユニット5は、図2に示すように、その一端が、ヒンジ50を介して遊技機本体3の本体枠3aに開閉可能(回動可能)に支持され、ガラス扉4および皿ユニット5の他端が本体枠3aに係合するようになっている。
ここで、ガラス扉4を開閉可能(回動可能)に支持するヒンジ40、および皿ユニット5を開閉可能(回動可能)に支持するヒンジ50の取付状態を拡大した様子を、図3に示す。なお、ヒンジ30も、ヒンジ40と同様の取付状態になっている。
ヒンジ30は、詳細については後述するが、図4に示すように、本体枠3aの表面側の所定の取付部位(後述する図14の取付部位60参照)に取り付けられるL字型の固定部材310と、ガラス扉4の所定部位に取り付けられるコ字型の固定部材320と、これらの固定部材310,320を共通にして支持され可動する2つの可動部材330,340とを備え、ガラス扉4を開閉可能に支持する。これらの2つの可動部材330,340が連動(同一方向に回動)することにより、ガラス扉4が開閉される。ヒンジ40も、ヒンジ30と同様の構造で本体枠3aおよびガラス扉4に取り付けられるようになっている。
固定部材310は、ヒンジ取付用の孔311a,311bが形成されており、孔311a,311bが形成されている部材部分の底面311cと本体枠3aの取付部位とが接するようになっている。固定部材310の固定に関しては、ネジなどの取付部材が矢印Aの方向から孔311a,311bおよび本体枠3aを介して後述する連設部材70にネジ止めされることで、固定されるようになっている。
また、コ字型の固定部材320において、その両端側のそれぞれにヒンジ取付用の孔322aが形成されており、2つの孔322aが形成されているそれぞれの部分の上面322bとガラス扉4の取付部位とが接するようになっている。固定部材320の固定に関しては、ネジなどの取付部材が矢印Bの方向から孔322aを介してガラス扉4にネジ止めされることで、固定されるようになっている。
可動部材330はその両側にそれぞれ軸部を有する支持部31,32が形成されており、支持部31は、固定部材310に形成された軸受孔に軸支され、一方、支持部32は、固定部材320に形成された軸受孔に軸支されている。そして、可動部材330は、支持部31,32を介して回動自在に回動する。
可動部材340はその両側にそれぞれ軸部を有する支持部33,34が形成されており、支持部33は、固定部材310に形成された軸受孔に軸支され、一方、支持部34は、固定部材320に形成された軸受孔に軸支されている。そして、可動部材340は、支持部33,34を介して回動自在に回動する。
ヒンジ40も、ヒンジ30と同様の構造で本体枠3aおよびガラス扉4に取り付けられるようになっている。
ここで、ヒンジ30の詳細な構成について、図5〜図11を参照して説明する。
図5に示すように、ヒンジ(ヒンジ部)30は、上述したように、本体枠3aに固定される固定部材(第1の固定部材)310と、ガラス扉(開閉体)4の本体枠3aと対向する側に固定される固定部材(第2の固定部材)320と、一端部が固定部材310に可動自在に支持され、他端部が固定部材320に可動自在に支持される可動部材(第1の可動部材)330と、一端部が固定部材310に可動自在に支持され、他端部が固定部材320に可動自在に支持され、かつ一端部および他端部は可動部材330に対する支持位置とは異なる支持位置で支持されるとともに可動部材330と対向して設けられる可動部材(第2の可動部材)340とを備えている。また、ヒンジ30はガラス扉4の開放を規制する開放規制部350を備えている。
固定部材310は、本体枠3aの取付部位60に当該固定部材310(つまりヒンジ30)を取る付けるためのヒンジ取付用の孔311a,311bが形成されている部材311と、可動部材330および可動部材340をそれぞれ回動自在に支持する支持孔312a,312bが形成されたL字型の部材312とで形成されている。L字型の部材312は、部材311の両側に形成されている。
固定部材320は、可動部材330および可動部材340をそれぞれ回動自在に支持する支持孔321a,321bが形成されたコ字型の部材321と、ガラス扉4の本体枠3aと対向する側に当該固定部材320(つまりヒンジ30)を取り付けるためのヒンジ取付用の孔322aが形成されている部材322とで形成されている。部材322はコ字型の部材321の両側に形成されている。
可動部材330は、部材331の両端側に、固定部材310の支持孔312aに支持される軸部332と、固定部材320の支持孔321aに支持される軸部333とが形成されている。軸部332の両端部には支持孔312aに軸支される支持部31が形成され、軸部333の両端部には支持孔321aに軸支される支持部32が形成されている。部材331は、軸部332と軸部333との間に、後述する可動部材340の軸部342が当接する湾曲部331aが形成されている。
可動部材340は、部材341の一方端に、固定部材310の支持孔312bに支持される軸部342が形成されているとともに、部材341の他方の側の両端に、この部材との間で直角(略直角)をなすように部材343が形成されている。軸部342の両端部には、支持孔312bに軸支される支持部33が形成され、両側の部材343の端部には、それぞれ固定部材320の支持孔321bに軸支される支持部34が形成されている。
なお、可動部材330と可動部材340とは対向するように固定部材310および固定部材320に支持される。
開放規制部350は、図6に示すように、可動部材330の可動部材340と対向する所定の部位つまり湾曲部331aと、可動部材340の可動部材330と対向する所定の部位つまり軸部342とが接し、ガラス扉4の開放を規制するようになっている。
このようなヒンジ30の組み立て方について説明する。
まず、例えば図5に示すような状態から、固定部材310の2つの支持孔312aに、可動部材330の軸部332の両側の支持部31を軸着するとともに、固定部材310の2つの支持孔312bに、可動部材340の軸部342の両側の支持部33を軸着する。このようにして支持部31,33が固定部材310の支持孔312a,312bに軸着された状態を、図7に示す。
次に、この状態から、固定部材320の2つの支持孔321aに、可動部材330の軸部333の両側の支持部32を軸着するとともに、固定部材320の2つの支持孔321bに、可動部材340の部材343の両側の支持部34を軸着する。このようにして支持部32,34が固定部材320の支持孔321a,321bに軸着された状態を、図8に示す。この図8に示すヒンジ30は、図4に示したヒンジ30と同一のものである。
この図8に示したヒンジ30を別の角度から見た様子を図9および図10に示す。図9は、図8に示したヒンジ30に対し、固定部材310の部材311の底面311cを下方向に向けて水平にし、孔311aが左側(紙面に対し左側)に位置するようにした状態を示す。図10は、図9に示したヒンジ30に対し、可動部材340の部材341の底面を見上げるように見た様子を示す。
ところで、図8、図9および図10に示すヒンジ30は、これを最大に開放した状態(開状態)を示している。
図8および図9において、この開状態のヒンジ30を閉状態にしたときは(開閉体を閉じたときは)、固定部材320の部材321の先端面321aと、可動部材340の部材341の先端面341aとが対向し接するようになっているとともに、固定部材320の部材322の底面322cと、固定部材310の部材312の上端面312cとが対向し接するようになっている。
上述したようなヒンジ30においては、図11に示すように、本体枠3aの取付部位60(後述する図15の取付部位60)に固定部材310の部材311の底面311cが接するように、また、ガラス扉(開閉体)4の取付部位400に固定部材320の部材322の上面322bが接するように、それぞれ取り付けられる。
次に、ヒンジ50の詳細な構成について図12を参照して説明する。
図12に示すように、ヒンジ50は、基本的には、図4に示したヒンジ30と同様の構造になっており、固定部材510,520、および可動部材530,540から構成されている。固定部材510および固定部材520はそれぞれ図4に示した固定部材310および固定部材320に対応し、可動部材530および可動部材540はそれぞれ図4に示した可動部材330および可動部材340に対応する。
固定部材510は、ヒンジ取付用の孔511a,511bが形成されており、孔511a,511bが形成されている部材部分の底面511cと本体枠3aの取付部位とが接するようになっている。固定部材510の固定に関しては、ネジなどの取付部材が矢印Aの方向から孔511a,511bおよび本体枠3aを介して後述する連設部材70にネジ止めされることで、固定されるようになっている。
また、固定部材520において、その両端側それぞれにヒンジ取付用の孔522aが形成されており、2つの孔522aが形成されているそれぞれの部分の上面522bと皿ユニット5の取付部位とが接するようになっている。固定部材520の固定に関しては、ネジなどの取付部材が矢印Bの方向から孔522aを介して皿ユニット5にネジ止めされることで、固定されるようになっている。
一方、可動部材530,540は、上記ヒンジ30の場合と同様に、それぞれに形成されている軸部が固定部材510および固定部材520のそれぞれに形成されている軸受孔に軸支されることで、回動自在に回動する。
このようなヒンジ50は、ヒンジ30と同様の構造になっているので、ヒンジ30と同様の機能(ヒンジ機能)を果たすものであり、上述した開放規制部350の機能も有している。
このヒンジ50は、ヒンジ30,40と比較して、これを本体枠3aおよび皿ユニット5に取り付けたときの縦方向(上下方向)の長さが長くなるように形成されている(延設されている)。つまり、図4に示したヒンジ30の長さLに相当する部分が長くなった形状になっている。
ここで、ヒンジ50とヒンジ30との大きさの相違について、図13および上記図7を参照して説明する。なお、図13において、符号511で示される部材、符号522で示される部材、符号541で示される部材は、それぞれ図7に示した符号311で示される部材、符号322で示される部材、符号341で示される部材に対応するものである。
図13に示すヒンジ50において、固定部材520のコ字型の部材521の長手方向の長さL10、部材521の両側に設けられている2つの部材522の先端間の距離L20、および2つの部材522に形成されている孔522aの中心点間の距離L30は、それぞれ図7に示したヒンジ30における長さL1、距離L2および距離L3と比較して長くなっている。勿論、固定部材510において、部材511の長手方向の長さL40は、図7に示すヒンジ30のこれに対応する部材の長さLと比較して長くなっている。
すなわち、L10>L1、L20>L2、L30>L3、L40>Lの関係が成立している。
なお、この実施の形態では、図7に示したヒンジ30における固定部材310の部材311の長さL4を有する辺、および固定部材320の部材321の長さL5を有する辺と、ヒンジ50における、それぞれに対応する辺とは、同じ長さになっている。
上述したようなヒンジ50においては、図11に示したヒンジ30の場合と同様に、本体枠3aの取付部位に固定部材510の部材511の底面511cが接するように、また、皿ユニット(開閉体)5の取付部位に固定部材520の部材522の上面522bが接するように、それぞれ取り付けられる。
次に、上述した構成のヒンジ30、40,50の遊技機本体3側への取り付けについて説明する。
この実施の形態では、図14に示すように、ヒンジ30,40,50は、本体枠3aの表面側から取り付けられ、これらのヒンジの補強部材の機能を果たす連設部材70が本体枠3aの裏面側から取り付けられる。なお、各ヒンジ30,40,50は、本体枠3aの表面側の取付部位60に取り付けられるようになっている。
連設部材70は、導電性を有する導電部材、例えば金属で形成されている。この実施の形態では、連設部材70の材料として金属を用いるようにしているが、本発明はこれに限定されることなく、金属と同等の強度および導電性を有する導電部材であれば、どのような材料を使用しても良い。
本体枠3aの取付部位60には、図14および図15に示すように、連設部材70を取り付ける(固定する)ための固定用孔61,62,63,64が形成されているとともに、ヒンジ30、ヒンジ40およびヒンジ50のそれぞれを取り付けるためのヒンジ取付用孔65、ヒンジ取付用孔66およびヒンジ取付用孔67,68が形成されている。
図15に示すように、ヒンジ取付用孔65はヒンジ取付用孔65a,65bから構成され、ヒンジ取付用孔66はヒンジ取付用孔66a,66bから構成され、ヒンジ取付用孔67はヒンジ取付用孔67a,67bから構成され、ヒンジ取付用孔68はヒンジ取付用孔68a,68bから構成されている。
また、取付部位60には、ヒンジ30の上下方向の動きを規制するリブ91,92、ヒンジ40の上下方向の動きを規制するリブ93,94、およびヒンジ50の上下方向の動きを規制するリブ95,96が設けられている。
ヒンジ40の上下方向の動きを規制するリブ93,94近傍部分を拡大した様子を、図16に示す。図16に示すように、リブ93とリブ94との距離は、図4に示したヒンジ30(ヒンジ40も同様の構成)の固定部材310の長さLと同等の長さに設定されている。そして、孔311aとヒンジ取付用孔66aとが、孔311bとヒンジ取付用孔66bとがそれぞれ合うように、かつ固定部材310の底面311cが取付部位60と接するようにヒンジ40を取り付けたとき、ヒンジ40つまり固定部材310が取付部位60の上下方向(縦方向)に動かないように規制される。
ところで、連設部材70には、図14に示すように、上記固定用孔61〜64に対応する位置に、固定用のネジ等の取付部材が螺合する固定用ネジ孔71,72,73,74が形成されているとともに、ヒンジ取付用孔65,66,67,68に対応する位置に、ヒンジ取付用のネジ等の取付部材が螺合するヒンジ取付用ネジ孔75,76,77,78が形成されている。
固定用ネジ孔71およびヒンジ取付用ネジ孔75近傍を拡大した様子を、図17に示し、固定用ネジ孔73,74およびヒンジ取付用ネジ孔77,78近傍を拡大した様子を、図18に示す。
図17に示すように、ヒンジ30を取り付けるためのヒンジ取付用ネジ孔75はヒンジ取付用ネジ孔75a,75bから構成されている。なお、図17には図示されていないが、ヒンジ40を取り付けるためのヒンジ取付用ネジ孔76も、ヒンジ取付用ネジ孔75の場合と同様に、2つのヒンジ取付用ネジ孔から構成されている。
また、図18に示すように、ヒンジ50を取り付けるための上下のヒンジ取付用ネジ孔に関しても、上述したヒンジ取付用ネジ孔75の場合と同様に、ヒンジ取付用ネジ孔77はヒンジ取付用ネジ孔77a,77bから構成され、ヒンジ取付用ネジ孔78はヒンジ取付用ネジ孔78a,78bから構成されている。
ここで、ヒンジ30,40,50と連設部材70とを本体枠3aを挟み込むようにして取り付ける取り付け方について図4、図12、図14〜図18を参照して説明する。
この実施の形態では、連設部材70を本体枠3aの裏面側から取り付け、その後、ヒンジ30,40,50を取り付けるようになっている。
最初に、連設部材70の取り付けについて説明する。
図14に示すように、連設部材70を本体枠3aの裏面側から取り付けるに際し、本体枠3aの固定用孔61,62,63,64と連設部材70の固定用ネジ孔71,72,73,74とが合うように(対応するように)するとともに、本体枠3aのヒンジ取付用孔65,66,67,68と連設部材70のヒンジ取付用ネジ孔75,76,77,78とが合うようにする。
そして、このような状態が維持されるように、本体枠3aの表面側から、ネジ81,82,83,84を、固定用孔61,62,63,64を介して固定用ネジ孔71,72,73,74にネジ止めする。これにより連設部材70は本体枠3aに固定される。
次に、この状態から、ヒンジ30を、その孔311a(図4参照)が本体枠3a(の取付部位60)の外側に位置するように取付部位60に取り付ける。
すなわち、孔311a(図4参照)とヒンジ取付用孔65a(図15参照)とが合うように(対応するように)するとともに、孔311b(図4参照)とヒンジ取付用孔65b(図15参照)とが合うように、ヒンジ30が取付部位60に取り付けられる。
この場合、ネジ等の取付部材が、ヒンジの孔311a,311bおよび本体枠3aのヒンジ取付用孔65a,65bを介して、連設部材70のヒンジ取付用ネジ孔75a,75b(図17参照)にネジ止めされる。
ここで、ネジ等の取付部材は、ヒンジ30と連設部材70とを接続し、かつヒンジ30と連設部材70とを固定する固定部材として機能する。
ヒンジ40に関しても、上記ヒンジ30の場合と同様の取付状態で取付部位60に取り付けられる。
続いて、ヒンジ50を、上側および下側の孔511a(図12参照)が本体枠3a(の取付部位60)の外側に位置するように取付部位60に取り付ける。
すなわち、上側の孔511a(図12参照)とヒンジ取付用孔67a(図15参照)とが合うように(対応するように)するとともに、上側の孔511b(図12参照)とヒンジ取付用孔67b(図15参照)とが合うように、また、ヒンジ50の下側の孔511a,511bについても、上側の孔511a,511bの場合と同様にヒンジ取付用孔68a,68bと合うように、ヒンジ50が取付部位60に取り付けられる。
この場合、ネジ等の取付部材が、ヒンジ50の上側の孔511a,511bおよび本体枠3aのヒンジ取付用孔67a,67bを介して、連設部材70のヒンジ取付用ネジ孔77a,77b(図18参照)にネジ止めされるとともに、ヒンジ50の下側の孔511a,511bおよび本体枠3aのヒンジ取付用孔68a,68bを介して、連設部材70のヒンジ取付用ネジ孔78a,78b(図18参照)にネジ止めされる。
ここで、ネジ等の取付部材は、ヒンジ50と連設部材70とを接続し、かつヒンジ50と連設部材70とを固定する固定部材として機能する。
以上のようにして、ヒンジ30,40,50は、本体枠3aを介して連設部材70に固定されることになる。
ここで、連設部材70が本体枠3aに固定された状態において本体枠3aの取付部位60側から見た様子の一部を、図19に示す。図19は、ネジ81が本体枠3aの固定用孔61および連設部材70のヒンジ取付用ネジ孔75にネジ止めされた状態を示すとともに、ヒンジ30が本体枠3aの取付部位60に配置されネジ止めされる前の状態を示す。
この状態からヒンジ30を固定するために、ネジ101,102が、ヒンジ30の固定部材310に形成されている孔311a,311b、本体枠3aのヒンジ取付用孔65a,65bを介して、連設部材70のヒンジ取付用ネジ孔75a、75bにビス止めされる。これにより、ヒンジ30は、本体枠3aと連設部材70とに固定される。この状態を本体枠3aの上方から見た概略の様子を、図20に示す。
ここで、ネジ101,102は、ヒンジ30と連設部材70とを接続し、かつヒンジ30と連設部材70とを固定する固定部材として機能する。
ところで、従来においては、本体枠3aの表面側(前面側)から、上下ヒンジを一体形成した連設部材を取り付ける構成であったので、例えば開閉体(扉体)に遊技者によって力が加えられると、その力は連設部材と本体枠との接点に集中していた。
これに対し、本発明では、図20に示すように、連設部材70を本体枠3aの裏面側から取り付けるとともに、ヒンジ30,40,50(図20ではヒンジ30の固定部材310を例示)を本体枠3aの表面側から取り付ける構成としたので、連設部材70が本体枠3aの裏面側に取り付けられている分、連設部材70に対し所定の力が作用(力が前方向に作用つまり力が図20中矢印Aの方向に作用)したとしても、この連設部材70が抜け落ちるということは無い。
また、従来のように連設部材70と本体枠3aとの接点(一点)に集中してしまっていた力に対しては、本体枠3aの裏面側に連設部材70が設けられているので、連設部材70と本体枠3aとの接点110,120に働く力(図20中矢印Aの方向に働く力)は本体枠3aにも伝達されることとなり、分散させることができる。
なお、連設部材70を本体枠3aの裏面側に設け、ヒンジ30,40,50を本体枠3aの裏面側から臨ませる構成も考えられるが、この場合は、各ヒンジを開閉体に固定するために、本体枠3aにヒンジを通す分だけの開口部(穴)を形成しなければならず、ヒンジの分だけ開口部も大きくなってしまう。そのため、その開口部が大きい分、本体枠3aの強度が低下してしまう。
これに対し、本発明では、ヒンジ30,40,50を本体枠3aの表面側から取り付けるとともに、連設部材70を本体枠3aの裏面側から取り付けるため、ヒンジに関し、本体枠3aに形成される開口部(孔)はヒンジ取付用の小さな孔つまりヒンジ取付用孔65,66,67,68であればよく、本体枠3aの強度を低下させる虞はない。
次に、ガラス扉4や皿ユニット5などの開閉体がヒンジ30,40,50を介して本体枠3aに開閉可能に支持された場合に、当該開閉体の開閉状態に応じた当該各ヒンジの状態を図21、図22および図23に示す。ここでは、ヒンジ30について説明するが、ヒンジ40およびヒンジ50も同様の動作を行う。
なお、図21および図22において、(a)は開閉体(ガラス扉4)が閉状態のときのヒンジ30の状態を示し、(b)は開閉体(ガラス扉4)が半開状態のときのヒンジ30の状態を示し、(c)開閉体(ガラス扉4)が開状態(全開状態)のときのヒンジ30の状態を示す。
また、図23において、P1は遊技機(パチンコ遊技機)の左側端部の位置を示し、この位置P0よりも右側が遊技機の右側つまり遊技機の内側を示す。同様に、図21および図22においても、図23に示す位置P0に対応する位置が遊技機の左側端部となる。この位置P0に隣接して球貸機などの部材が存在している。
さて、図21(a)および図22(a)に示すように、開閉体が閉状態のときは、固定部材320の部材321の先端面321aと、可動部材340の部材341の先端面341aとが対向し接しているとともに、固定部材320の部材322の底面322cと、固定部材310の部材312の上端面312cとが対向し接している。
このように開閉体(ガラス扉4)が閉状態において、遊技者が遊技機の遊技者から見て左側、すなわちガラス扉4のヒンジ30が取り付けられている側(つまり本体枠3aの取付部位60の側)から、無理やり抉じ開けようとした場合には、ヒンジ30の固定部材320が図21(a)中矢印Cの方向(時計方向)に回転するように作用する。しかし、固定部材320の先端面321aと可動部材340の先端面341aとが接しているので、可動部材330および可動部材340は支持部31,32,33,34を介して可動(回動)することはできない。
これにより、遊技者がガラス扉4のヒンジ30を無理やり抉じ開けようとしても、ガラス扉4を開ける(ガラス扉4と本体枠3aとの間に隙間を発生させる)ことはできない。
また、開閉体(ガラス扉4)が閉状態において、ガラス扉4の前面側から本体枠3a側へ力をかけた場合(図21(a)中矢印Dの方向に力を掛けた場合)には、ヒンジ30においては、図21(a)中矢印Dの方向つまり固定部材320から固定部材310の方向に力が作用する。しかし、固定部材320の部材322の底面322cが、固定部材310の部材312の上端面312cに接しているので、固定部材320が固定部材310に向かって移動することはない。つまり、ガラス扉4が本体枠3a側に向かって移動することはない。
これにより、遊技者がガラス扉4の前面側から本体枠3a側へ力をかけた場合であっても、ガラス扉4を本体枠3a側へ移動させて、ガラス扉4と本体枠3aとの間に隙間を発生させることはできない。
ところで、閉状態の開閉体(ガラス扉4)をメンテナンスなど正当な理由により開けようとした場合は、ヒンジ30(ヒンジ40も同時に動作する)の固定部材320が図21(b)中矢印Eの方向(反時計方向)に回転するように作用するので、図21(b)および図22(b)に示すように、可動部材330および可動部材340は支持部31,32,33,34を介して同一方向に可動(時計方向に回転)する。
そして、このようにして可動部材330および可動部材340が連動して同一方向に可動(時計方向に回転)すると、図21(c)および図22(c)に示すように、開放規制部350においては、可動部材330の湾曲部331aが可動部材340の軸部342に当接する。このように湾曲部331aが軸部342に当接した場合は、これ以上、可動部材330および可動部材340は時計方向に回転することはできない。すなわち、開放規制部350は、湾曲部331aが軸部342に当接した時点でガラス扉4の開放を規制する。
しかも、開放規制部350によってガラス扉4の開放が規制された場合(図21(c)および図22(c)参照)、ガラス扉4に取り付けられている固定部材320は、図23に示すように、点線で示される位置から実線で示される位置へ移動する。このことは、ガラス扉4の左側端部が、例えば位置P0から所定の距離だけ、遊技機つまり本体枠3aの内側に移動されつつ、当該ガラス扉4が開放されることを意味する。そのため、ガラス扉4の左側端部が、隣接する例えば球貸機などの部材に衝突することはない。
勿論、ヒンジ50についても、図21〜図23を用いて説明したヒンジ30(ヒンジ40)と同様の動作が行われるので、開放規制部によって皿ユニット5の開放規制を行うことができる。
次に、皿ユニット5に対するヒンジ50の取り付け(固定)について説明する。
皿ユニット5は、遊技中に、遊技者による下方向への力、あるいは貯留球(皿に貯留されている遊技球)の重量による下方向への力など、外力の影響を受ける割合が、ガラス扉4の場合と比較して高い。
特に、使用頻度や皿の容量の大きさを考慮した場合、皿ユニット5(図1参照)に関し、上皿5aは、下皿5bと比較して、上述したような外力を受ける割合が高くなる。
例えば、上述したように、上皿5aには払い出された遊技球および遊技領域に打ち込まれる遊技球が貯留され、また、下皿5bには払い出しにより上皿5aからオーバーフローした遊技球が貯留されるようになっているので、一般的に、上皿5aは、下皿5bと比較して、その皿の容量が大きく、しかもその使用頻度が高い。
ここで使用頻度に着目してみると、パチンコ遊技機にあっては、遊技中は、遊技球を使用して遊技するのであるから、下皿5bに遊技球が存在しなくとも、上皿5aには遊技球が存在することが多い。つまり上皿5aの使用頻度は下皿5bのそれと比較して高い。
しかも、その使用頻度が高い分、上皿5aに貯留されている遊技球(貯留球)の数量に応じた重量による力が当該上皿5aに作用する。また、遊技中においては、上皿5aに肘を掛けたり、上皿5aを上方側から叩いて遊技する遊技者も存在するので、この場合も遊技者の肘による下方向への力、あるいは遊技者により叩かれた力が当該上皿5aに作用する。
そこで、本実施の形態では、主に上皿5aに対し上述したような外力が作用する割合が高くなるという点を認識した上で、皿ユニット5に対しヒンジ50を取り付け(固定)するようにする。次に、皿ユニット5に対するヒンジ50を取り付け(固定)について、図24および図25を参照して説明する。
図24および図25に示すように、ヒンジ50は、固定部材(第1の固定部材)510および固定部材(第2の固定部材)520は、当該固定部材の上側が皿ユニット(球皿部)5の上皿5aの底面の位置P1よりも高い位置で固定されるとともに、当該固定部材の下側が上皿5aの底面の位置P1よりも低い位置で固定され、かつ皿ユニット5の上下方向に延設されている。
すなわち、ヒンジ50は、遊技機本体3(本体枠3a)側への固定つまり固定部材510の固定に関しては、図24に示すように、当該固定部材の上側つまり上側の孔511a,511bが上皿5aの底面の位置P1よりも高い位置で固定され、また、当該固定部材の下側つまり下側の孔511a、511bが上皿5aの位置P1よりも低い位置で固定される。
一方、皿ユニット5側への固定つまり固定部材520の固定に関しては、図25に示すように、当該固定部材の上側つまり上側の孔522aが上皿5aの底面の位置P1よりも高い位置で固定され、また、当該固定部材の下側つまり下側の孔522aが上皿5aの底面の位置P1よりも低い位置で固定される。
さらに、固定部材510および固定部材520は、図24および図25に示すように、皿ユニット5の上下方向(縦方向)に延設されている。
これにより、延設された固定部材(第1の固定部材)510および固定部材(第2の固定部材)520においては、固定部材510および固定部材520が皿ユニット5の上下方向の長さに亘って設けられていることになるので、これらを有するヒンジ(ヒンジ部)50は、外力に耐え得る補強部材の機能を果たすことができる。
そのため、この補強部材の機能を果たすヒンジ50を介して本体枠3aに開閉可能に装着される皿ユニット5に対し下方向へ作用する負荷、例えば、上皿5aに貯留されている遊技球(貯留球)の数量に応じた重量による力、遊技者が上皿5aに肘を掛けたり、上皿5aを上方側から叩くことによる上皿5aの下方向への力が加わるような場合であっても、ヒンジ50の歪みおよび傾きを防止することができる。
また、このようにヒンジ50の歪みおよび傾きを防止することができるので、皿ユニット5を本体枠3aに確実に収容させることができる。
なお、延設された固定部材510および固定部材520は、皿ユニット5の上下方向の部位に応じて許容される最大の長さ(長手方向の長さ)を有するものであれば、より好ましい。
具体的には、図13に示した例において、固定部材510の長手方向の長さL40、および固定部材520の長手方向の長さL20が、皿ユニット5の上下方向の部位に応じて許容される最大の長さであればよい。
しかし、実際には、固定部材510,520の長手方向の長さは、固定部材520を皿ユニット5に固定するための上側および下側の孔522aの固定位置、つまり2つの孔522aの中心点間の距離L30(図13参照)に制約される。そのため、固定部材520における上側および下側の孔522aの中心点間の距離L30が、皿ユニット5の上下方向の部位に応じて許容される最大の長さ(長手方向の長さ)であることが好ましい。
これにより、固定部材510および固定部材520が皿ユニット5の上下方向の長さに亘って設けられていることになるので、これらを有するヒンジ(ヒンジ部)50は、外力に耐え得る補強部材の機能を果たすことができ、ヒンジ50を介して本体枠3aに開閉可能に装着される皿ユニット5に対し下方向へ作用する負荷が加わるような場合であっても、より一層、ヒンジ50の歪みおよび傾きを防止することができる。
また、上述したように延設された固定部材510および固定部材520は皿ユニット5の上下方向(縦方向)の長さにおける許容される最大の長さを有するようにしているので、本実施の形態の遊技機の如く、上皿5aと下皿5bとが一体化された皿ユニット5を備え、この一体化された皿ユニット5を開閉するようにした遊技機であっても、当該皿ユニット5に対し下方向へ作用する負荷が加わるような場合であっても、ヒンジ50の歪みおよび傾きを防止することができる。
以上の説明は上皿5aに関してのヒンジの固定についてであるが、下皿5bに関しても同様のことが言える。
この場合、固定部材510および固定部材520は、当該固定部材の上側が皿ユニット5の下皿5bの底面の位置P2よりも高い位置で固定されるとともに、当該固定部材の下側が下皿5b付近で固定され、かつ皿ユニット5の上下方向に延設されている。
これにより、皿ユニット5の下皿5bに対し下方向へ作用する負荷、例えば大当りの遊技状態になったことにより獲得された多量の遊技球が下皿5bに貯留された状態で遊技され、当該遊技球の数量に応じた重量による力が加わるような場合であっても、ヒンジ50の歪みおよび傾きを防止することができる。
なお、上記実施の形態において、固定部材310の部材311と部材312とを、また固定部材320の部材321と部材322とを、さらに可動部材340の部材341と部材343とを、それぞれ別体とする構成としたが、本発明はこれに限定されることなく、固定部材310の各部材、固定部材320の各部材、可動部材340の各部材をそれぞれ一体に形成するようにしても良い。
以上説明したように、本実施の形態によれば、次の(1)〜(9)の作用効果を期待することができる。
(1)連設部材70を本体枠3aの裏面側から取り付けるとともに、ヒンジ30,40,50を本体枠の表面側から取り付け、かつヒンジ30,40,50を本体枠3aと連設部材50とに固定するようにしているので、連設部材70が本体枠3aの裏面側に設けられている分、連設部材70に対し所定の力が作用(力が前方向に作用)したとしても、連設部材70の前方向に位置する本体枠3aによって当該連設部材70の前方向へ働く力による移動が制止され、連設部材70が本体枠3aから抜け落ちるという心配は無いこととなる。
これにより、ヒンジ30,40,50に外力が加わることに起因して連設部材70と本体枠3aとの接点(例えば図20に示す接点110,120)に当該外力に応じた力が作用した場合であっても、連設部材70が本体枠3aに確実に固着され、当該ヒンジに対する補強部材の機能を果たすことができる。
(2)上述したように連設部材70を本体枠3aの裏面側から取り付けるとともに、ヒンジ30,40,50を本体枠3aの表面側から取り付け、かつヒンジ30,40,50を本体枠3aと連設部材70とに固定するようにしているので、連設部材70と本体枠3aとの接点に作用する、当該外力に応じた力は、連設部材70の前方向に位置する本体枠3aにも伝達されることになり、その分、連設部材70と本体枠3aとの接点に作用する力を分散させることができる。
これにより、ヒンジ30,40,50に外力が加わるような場合であっても、連設部材70と本体枠3aとの接点に作用する、当該外力に応じた力を抑制することができる。
(3)本体枠3aの取付部位60に設けられたヒンジに力が加わるような場合であっても、その取付部位60に対応して設けられている連設部材70がヒンジの補強部材の機能を果たすので、ヒンジに加わる力を、当該ヒンジを固定するためのネジを介して連設部材70に伝達させることで分散させることができる。これにより、ヒンジに力が加わるような場合であっても、当該ヒンジに対する力を軽減させることができる。
例えば、ガラス扉4が、ヒンジ30およびヒンジ40を介して本体枠3aに開閉可能(回動可能)に支持されているときに、ガラス扉4が開放状態にあり、外力により当該ガラス扉4が下方向(鉛直方向)に力(負荷)が加わった場合は、当然、ヒンジ30,40にも下方向(鉛直方向)に力が加わることになる。しかし、本発明によれば、ヒンジ30,40に加わる力は、ヒンジを固定するためのネジ101,102を介して連設部材70に伝達され分散されるので、ヒンジ30,40に対する力を軽減させることができる。ヒンジ50についても、上記ヒンジ30,40の場合と同様のことが言える。
(4)ヒンジ30およびヒンジ40はそれぞれリブ91,92、およびリブ93,94によって上下方向の動きが規制されるので、上述したようにガラス扉4に外力が加わり、ヒンジ30,40に当該ヒンジが上下方向に動くような外力が加わるような場合であっても、ヒンジ30,40が上下方向に傾くことを防止することができる。
ヒンジ50についても、上記ヒンジ30,40の場合と同様のことが言える。すなわち、皿ユニット5がヒンジ50を介して本体枠3aに開閉可能(回動可能)に支持されているときに、皿ユニット5が開放状態にあり、その皿ユニット5に外力が加わるような場合であっても、ヒンジ50はリブ95,96によって上下方向の動きが規制されるので、ヒンジ50が上下方向に傾くことを防止することができる。
(5)連設部材70は、金属など、導電性および強度を有する導電部材で形成されているので、1つの連設部材70がヒンジ30,40,50の補強部材の機能を果たしつつ、アース(接地)の役割も果たすことができる。
(6)可動部材(第1の可動部材)330の可動部材(第2の可動部材)340と対向する湾曲部(所定の部位)331aが、可動部材(第2の可動部材)340の可動部材(第1の可動部材)330と対向する軸部(部位)342に接する開放規制部350によって、開閉体(ガラス扉4や皿ユニット5)の開放を規制するようにしているので、簡易な構造のヒンジ(ヒンジ部)30,40,50によって開閉体の開放規制を行うことができる。
(7)可動部材330の可動部材340と対向する湾曲部331aが可動部材340の可動部材330と対向する軸部342に接することで、開閉体(ガラス扉4や皿ユニット5)の開放を規制するようにしているので、強固な軸部342を有する可動部材340と可動部材330とで開閉体の開放規制を行ったとしても、当該可動部材330および可動部材340の破損の虞はなく、これにより、これらの可動部材の長寿命化を図ることができる。
(8)ガラス扉4が閉状態において、遊技者による遊技機の左側からのガラス扉4の抉じ開け操作や、ガラス扉4の前面側から本体枠3a側へ力がかけられた場合であっても、上述した理由によりガラス扉4と本体枠3aとの間に隙間を発生させることはできないので、例えば隙間から針金(あるいはピアノ線)を挿入して、遊技盤に設けられている入賞口を開かせるなどの、不正行為を防止することができる。
(9)延設された固定部材(第1の固定部材)510および固定部材(第2の固定部材)520を皿ユニット(球皿部)5の上下方向の長さに亘って設けるようにしているので、これらを有するヒンジ(ヒンジ部)50は、外力に耐え得る補強部材の機能を果たすことができる。これにより、上皿5aに貯留されている遊技球(貯留球)の数量に応じた重量による力、遊技者が上皿5aに肘を掛けたり、上皿5aを上方側から叩くことによる上皿5aの下方向への力など、皿ユニット5に対し下方向へ作用する負荷が加わるような場合であっても、ヒンジ50の歪みおよび傾きを防止することができ、皿ユニット5を本体枠3aに確実に収容させることができる。