JP2006202854A - 光増幅器および光ネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 入力信号光のレベルおよび波長に依らず出力信号光レベルを一定の目標レベルに容易に保つことができる光増幅器を提供する。
【解決手段】 入力信号光の一部は、光カプラ51により分岐され、光カプラ52により第1分岐光と第2分岐光とに分岐され、第1分岐光のパワーが光検出部61により検出され、第2分岐光のパワーが光検出部62により検出される。使用波長帯域において光カプラ52の分岐比が波長依存性を有していることから、光検出部61,62による検出結果に基づいて、入力信号光のレベルおよび波長がモニタされる。制御部70により、入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、出力端1bから出力されるべき光の目標レベルPtotalが設定され、光検出部63により得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるように、励起光源40からEDF10に供給される励起光のパワーが制御される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、信号光を光増幅することができる光増幅器に関するものである。
光増幅器は、光通信システム等において信号光を光増幅するものであって、信号光を光増幅するための光増幅媒体と、その光増幅媒体に供給すべき励起光を出力する励起光源とを備える(特許文献1参照)。好適には、光導波領域にEr元素が添加された光ファイバ(EDF: Erbium-Doped Fiber)が光増幅媒体として用いられ、また、そのEr元素を励起し得る波長(980nm帯または1480nm帯)の励起光を出力する半導体レーザ素子が励起光源として用いられる。
また、光増幅器は、入力信号光レベルをモニタする入力信号光モニタ部、または、全出力光レベルをモニタする出力光モニタ部を更に備えていて、これらのモニタ結果に基づいて光増幅媒体における光増幅動作を制御する。このような光増幅器における制御方式として、信号光を光増幅する際の利得を所定値とする制御方式(AGC: Auto Gain Control)と、光増幅されて出力される信号光のレベルを所定値とする制御方式(ALC: Auto Level Control)とがある。
一般に、ALC制御方式では、出力光モニタ部によるモニタにより得られる全出力光レベルが目標レベルとなるように、励起光源から光増幅媒体に供給される励起光のパワーが制御される。ただし、出力光モニタ部によりモニタされる全出力光レベルは、光増幅媒体において光増幅されて出力される信号光のレベルに、光増幅媒体において発生した雑音光のレベルが加算されたものである。したがって、上記のALC制御方式では、全出力光レベル(=出力信号光レベル+雑音光レベル)は目標レベルとなるものの、出力信号光レベルは目標レベルとならない。
一方、出力信号光レベルが目標レベルとなるようするALC制御方式では、入力信号光モニタ部によるモニタにより得られた入力信号光レベルPinに基づいて出力光の目標レベルPtotalが設定され、その上で、出力光モニタ部によるモニタにより得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるように、励起光源から光増幅媒体に供給される励起光のパワーが制御される。例えば、全出力光の目標レベルPtotalは、入力信号光レベルPinの関数として下記(1)式で表される。ここで、Poは雑音光が無い場合の全出力光の目標レベルであり、Pcntは定数である。この(1)式の右辺の第2項(Pocnt/Pin)は、入力信号光レベルPinに依存する補正項である。
Figure 2006202854
特開2001−53685号公報
しかしながら、上記のように例えば(1)式により入力信号光レベルPinに基づいて出力光の目標レベルPtotalが設定されて、出力光モニタ部によるモニタにより得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるようするALC制御方式であっても、出力信号光レベルを一定の目標レベルに保つことができるとは限らない。特に、入力信号光レベルが低い場合や、使用波長帯域が広く入力信号光の波長が変動する場合には、出力信号光レベルを一定の目標レベルに保つことは困難である。
図15は、入力信号光レベルPinに基づいて目標レベルPtotalを設定する従来のALC制御方式における全出力光レベルの波長依存性および所要励起光パワーの波長依存性の一例を示すグラフである。このグラフに示されるように、出力信号光レベルを一定の目標レベル(+0.44dBm)に制御すべき光増幅器に、−21.56dBmの入力信号光が入力した場合、Cバンド(波長1535nm〜1565nm)に亘って全出力光レベルは約1.7dBの変動が生じる。この変動分は制御誤差となる。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、入力信号光のレベルおよび波長に依らず出力信号光レベルを一定の目標レベルに容易に保つことができる光増幅器を提供することを目的とする。
第1の発明に係る光増幅器は、入力端に入力した信号光を光増幅し、その光増幅した信号光を出力端から出力する光増幅器であって、(1) 入力端から出力端へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、励起光が供給されたときに入力した信号光を光増幅して出力する光増幅媒体と、(2) 光増幅媒体に励起光を供給する励起光供給部と、(3) 入力端に入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部と、(4) 出力端から出力される光のレベルをモニタする出力光モニタ部と、(5) 入力信号光モニタ部により得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、出力端から出力されるべき光の目標レベルを設定し、出力光モニタ部により得られる全出力光レベルが該目標レベルとなるように、励起光供給部により光増幅媒体に供給される励起光のパワーを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
この第1の発明に係る光増幅器では、励起光供給部により励起光が光増幅媒体に供給され、入力端に入力した信号光は光増幅媒体において光増幅され、その光増幅された信号光は出力端から出力される。入力端に入力する信号光のレベルおよび波長は入力信号光モニタ部によりモニタされる。また、出力端から出力される光のレベル(=出力信号光レベル+雑音光レベル)は出力光モニタ部によりモニタされる。そして、制御部により、入力信号光モニタ部により得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、出力端から出力されるべき光の目標レベルが設定される。この設定に際しては、入力信号光レベル,入力信号光波長,出力信号光レベルおよび全出力光レベルの間の関係について予め求められた結果に基づいて、出力信号光レベルが一定の目標レベルとなるように全出力光の目標レベルが設定される。そして、出力光モニタ部により得られる全出力光レベルが該目標レベルとなるように、励起光供給部により光増幅媒体に供給される励起光のパワーが制御されることにより、入力信号光のレベルおよび波長に依らず出力信号光レベルは一定の目標レベルに容易に保たれ得る。
第2の発明に係る光増幅器は、入力端に入力した信号光を光増幅し、その光増幅した信号光を出力端から出力する光増幅器であって、(1) 入力端から出力端へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、励起光が供給されたときに入力した信号光を光増幅して出力する光増幅媒体と、(2) 光増幅媒体に励起光を供給する励起光供給部と、(3) 入力端に入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部と、(4) 入力信号光モニタ部により得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、励起光供給部により光増幅媒体に供給されるべき励起光の目標パワーを設定し、光増幅媒体に供給される励起光のパワーが該目標パワーとなるように励起光供給部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
この第2の発明に係る光増幅器では、励起光供給部により励起光が光増幅媒体に供給され、入力端に入力した信号光は光増幅媒体において光増幅され、その光増幅された信号光は出力端から出力される。入力端に入力する信号光のレベルおよび波長は入力信号光モニタ部によりモニタされる。そして、制御部により、入力信号光モニタ部により得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、励起光供給部により光増幅媒体に供給されるべき励起光の目標パワーが設定される。この設定に際しては、入力信号光レベル,入力信号光波長,出力信号光レベルおよび励起光パワーの間の関係について予め求められた結果に基づいて、出力信号光レベルが一定の目標レベルとなるように励起光の目標パワーが設定される。そして、光増幅媒体に供給される励起光のパワーが該目標パワーとなるように励起光供給部が制御されることにより、入力信号光のレベルおよび波長に依らず出力信号光レベルは一定の目標レベルに容易に保たれ得る。なお、この第2の発明に係る光増幅器において、出力端から出力される光のレベルをモニタする出力光モニタ部が更に備えられていてもよい。
上記の第1または第2の発明に係る光増幅器において、入力信号光モニタ部は、(1) 入力端から光増幅媒体へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、その信号光伝搬経路を伝搬する信号光の一部を分岐して取り出す第1光カプラと、(2) 分岐比が波長依存性を有し、第1光カプラにより分岐されて取り出された信号光を第1分岐光および第2分岐光に分岐して出力する第2光カプラと、(3) 第2光カプラから出力された第1分岐光のパワーを検出する第1光検出部と、(4) 第2光カプラから出力された第2分岐光のパワーを検出する第2光検出部と、を含むのが好適である。そして、入力信号光モニタ部は、第1光検出部および第2光検出部それぞれによる検出結果ならびに第2光カプラの分岐比の波長依存性に基づいて、入力端に入力する波長をモニタするのが好適である。
この場合、入力信号光モニタ部では、入力端から光増幅媒体へ向う信号光の一部は、第1光カプラにより分岐されて取り出され、第2光カプラにより第1分岐光および第2分岐光に分岐される。第2光カプラから出力された第1分岐光のパワーは第1光検出部により検出され、また、第2光カプラから出力された第2分岐光のパワーは第2光検出部により検出される。そして、第1光検出部および第2光検出部それぞれによる検出結果ならびに第2光カプラの分岐比の波長依存性に基づいて、入力端に入力する信号光の波長がモニタされる。また、第1光検出部または第2光検出部による検出結果に基づいて、入力端に入力する信号光のレベルのモニタも可能である。
或いは、上記の第1または第2の発明に係る光増幅器において、入力信号光モニタ部は、(1) 入力端から光増幅媒体へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、その信号光伝搬経路を伝搬する信号光の一部を分岐して取り出す第1光カプラと、(2) 第1光カプラにより分岐されて取り出された信号光を第1分岐光および第2分岐光に分岐して出力する第2光カプラと、(3) 第2光カプラから出力された第1分岐光のパワーを検出する第1光検出部と、(4) 透過率が波長依存性を有し、第2光カプラから出力された第2分岐光を透過させて出力する光フィルタと、(5) 光フィルタを透過した第2分岐光のパワーを検出する第2光検出部と、を含むのが好適である。そして、入力信号光モニタ部は、第1光検出部および第2光検出部それぞれによる検出結果ならびに光フィルタの透過率の波長依存性に基づいて、入力端に入力する信号光の波長をモニタするのが好適である。
この場合、入力信号光モニタ部では、入力端から光増幅媒体へ向う信号光の一部は、第1光カプラにより分岐されて取り出され、第2光カプラにより第1分岐光および第2分岐光に分岐される。第2光カプラから出力された第1分岐光のパワーは第1光検出部により検出され、また、第2光カプラから出力された第2分岐光のうち光フィルタを透過した光のパワーは第2光検出部により検出される。そして、第1光検出部および第2光検出部それぞれによる検出結果ならびに光フィルタの透過率の波長依存性に基づいて、入力端に入力する信号光の波長がモニタされる。また、第1光検出部または第2光検出部による検出結果に基づいて、入力端に入力する信号光のレベルのモニタも可能である。なお、第2光カプラと第2光検出部との間に光フィルタが設けられるだけでなく、第2光カプラと第1光検出部との間にも光フィルタが設けられてもよく、この場合には、これら2つの光フィルタそれぞれの透過率の差が波長依存性を有していることが必要である。
本発明に係る光ネットワークシステムは、上記の本発明に係る光増幅器を備え、信号光を伝送するとともに、この信号光を光増幅器により光増幅することを特徴とする。また、この光ネットワークシステムは、入力した多波長信号光のうちの何れか1波長の信号光を分波して出力する光分波器を更に備え、この光分波器から出力された1波長の信号光を光増幅器により光増幅するのが好適である。また、光増幅部に入力する信号光の波長が可変であるのが好適である。
この光ネットワークシステムでは、伝送される信号光は、上記の本発明に係る光増幅器により光増幅される。この光増幅器に入力する信号光のレベルや波長に依らず、光増幅器から出力される信号光のレベルは一定の目標レベルに容易に保たれ得る。また、上記の光分波器が設けられる場合には、光分波器により他の波長の信号光に対して分波されて光増幅器に入力する1波長の信号光のレベルや波長が変動しても、光増幅器から出力される信号光のレベルは一定の目標レベルに容易に保たれ得る。
本発明によれば、入力信号光のレベルおよび波長に依らず出力信号光レベルを一定の目標レベルに容易に保つことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
先ず、本発明に係る光増幅器の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光増幅器1の構成図である。この図に示される光増幅器1は、入力端1aに入力した信号光を光増幅して出力端1bから出力するものであって、入力端1aから出力端1bへ到るまでの信号光伝搬経路上に順に、光カプラ51、光アイソレータ21、光カプラ30、EDF10、光アイソレータ22および光カプラ53を備える。更に、光増幅器1は、光カプラ30に接続された励起光源40、光カプラ51に接続された光カプラ52、光カプラ52に接続された光検出部61,62、光カプラ53に接続された光検出部63、および、光検出部61〜63による検出結果を入力し励起光源40を制御する制御部70を備える。
光増幅媒体であるEDF10は、光導波領域にEr元素が添加された光ファイバであって、Er元素を励起し得る波長(980nm帯または1480nm帯)の励起光を導波させることができるとともに、光増幅されるべきCバンドに含まれる波長の信号光をも導波させることができる。そして、EDF10は、励起光が供給されることにより、入力した信号光を光増幅して出力することができる。
光アイソレータ21,22は、入力端1aから出力端1bへ向う順方向に光を通過させるが、逆方向には光を通過させない。
光増幅器1は、光増幅媒体であるEDF10に励起光を供給する励起光供給部として、光カプラ30および励起光源40を備える。光カプラ30は、光アイソレータ21から出力された信号光を入力して該信号光をEDF10へ出力するとともに、励起光源40から出力された励起光を入力して該励起光をEDF10へ出力する。励起光源40は、EDF10に添加されたEr元素を励起し得る波長の励起光を出力するものであり、好適には半導体レーザ素子を含む。
光増幅器1は、入力端1aに入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部として、光カプラ51、光カプラ52、光検出部61および光検出部62を備える。光カプラ51は、入力端1aから光アイソレータ21へ伝搬する信号光の一部を分岐して、その分岐した信号光を光カプラ52へ出力し、残部を光アイソレータ21へ出力する。光カプラ52は、分岐比が波長依存性を有しており、使用波長帯域において分岐比と波長との間に1対1の対応関係が有る。このような光カプラ52の製造は、励起光と信号光とを合分波する光カプラ30を製造する際の条件を調整することで可能である。
光カプラ52は、光カプラ51により分岐されて取り出された信号光を入力し、この信号光を第1分岐光と第2分岐光とに分岐して、第1分岐光を光検出部61へ出力し、第2分岐光を光検出部62へ出力する、光検出部61は、光カプラ52から出力された第1分岐光のパワーを検出する。また、光検出部62は、光カプラ52から出力された第2分岐光のパワーを検出する。光検出部61および光検出部62それぞれは好適にはフォトダイオードを含む。光カプラ52の分岐比の波長依存性に因り、2つの光検出部61,62による検出結果に基づいて、入力端1aに入力する信号光のレベルおよび波長をモニタすることができる。
光増幅器1は、出力端1bから出力される光のレベルをモニタする出力光モニタ部として、光カプラ53および光検出部63を備える。光カプラ53は、光アイソレータ22から出力端1bへ伝搬する光の一部を分岐して、その分岐した光を光検出部63へ出力し、残部を出力端1bへ出力する。光検出部63は、光カプラ53により分岐されて取り出された光を入力し、その光のパワーを検出する。光検出部63は好適にはフォトダイオードを含む。この光検出部63により検出される光パワーは、光増幅器1の出力端1bから出力される光のレベルを表す。
制御部70は、2つの光検出部61,62による検出結果から得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、出力端1bから出力される信号光のレベルが目標レベルとなるように、励起光源40から光カプラ30を経てEDF10に供給される励起光のパワーを制御する。より具体的には、制御部70は、入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、出力端1bから出力されるべき光の目標レベルPtotalを設定し、光検出部63により得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるように、励起光源40からEDF10に供給される励起光のパワーを制御する。或いは、制御部70は、入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、励起光源40からEDF10に供給されるべき励起光の目標パワーPpumpを設定し、EDF10に供給される励起光のパワーが該目標パワーPpumpとなるように励起光源40を制御する。
この光増幅器1は以下のように動作する。励起光源40から出力された励起光は、光カプラ30を経てEDF10へ供給される。入力端1aに入力した信号光は、光カプラ51,光アイソレータ21および光カプラ30を経てEDF10を導波し、その導波する間に光増幅される。EDF10において光増幅された信号光は、光アイソレータ22および光カプラ53を経て、出力端1bから外部へ出力される。このとき、EDF10において発生した雑音光も、光アイソレータ22および光カプラ53を経て、出力端1bから外部へ出力される。
入力端1aから光アイソレータ21へ伝搬する信号光の一部は、入力端1aと光アイソレータ21との間に設けられた光カプラ51により分岐されて取り出され、光カプラ52に入力する。光カプラ52に入力した信号光は、この光カプラ52により第1分岐光と第2分岐光とに分岐されて出力される。光カプラ52から出力された第1分岐光のパワーは光検出部61により検出され、光カプラ52から出力された第2分岐光のパワーは光検出部62により検出される。そして、使用波長帯域において光カプラ52の分岐比が波長依存性を有していることから、2つの光検出部61,62による検出結果に基づいて、入力端1aに入力する信号光のレベルおよび波長がモニタされる。
光アイソレータ22から出力端1bへ伝搬する光の一部は、光アイソレータ22と出力端1bとの間に設けられた光カプラ53により分岐されて取り出され、光カプラ53に入力する。光カプラ53に入力した光のパワーは光検出部63により検出される。そして、光検出部63による検出結果に基づいて、出力端1bから出力される光のレベルがモニタされる。
制御部70により、2つの光検出部61,62による検出結果から得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、励起光源40から光カプラ30を経てEDF10に供給される励起光のパワーが制御されて、これにより、出力端1bから出力される信号光のレベルが目標レベルとされる。より具体的には、制御部70により、入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、出力端1bから出力されるべき光の目標レベルPtotalが設定され、光検出部63により得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるように、励起光源40からEDF10に供給される励起光のパワーが制御される。
或いは、制御部70により、入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、励起光源40からEDF10に供給されるべき励起光の目標パワーPpumpが設定され、EDF10に供給される励起光のパワーが該目標パワーPpumpとなるように励起光源40が制御される。このとき、励起光源40へ与えられる駆動電流と励起光出力パワーとの関係が既知であれば、当該関係に基づいて、所要の大きさの駆動電流を励起光源40へ与えればよい。また、励起光出力パワーをモニタして、そのモニタにより得られた励起光パワーが目標パワーPpumpとなるように、励起光源40に与えられる駆動電流の大きさを制御してもよい。
このように、第1実施形態では、入力信号光のレベルだけでなく入力信号光の波長にも基づいて、出力端1bから出力されるべき光の目標レベルPtotalが設定され、或いは、励起光源40からEDF10に供給されるべき励起光の目標パワーPpumpが設定されて、これら全出力光の目標レベルPtotalまたは励起光の目標パワーPpumpとなるように制御が行われることで、入力信号光のレベルおよび波長に依らず出力信号光レベルを一定の目標レベルに容易に保つことができる。
次に、第1実施形態に係る光増幅器1における制御方式について更に詳細に説明する。入力信号光レベルをPinとし、光検出部61により検出された第1分岐光のレベルをPD1monとし、光検出部62により検出された第2分岐光のレベルをPD2monとし、光カプラ51から光検出部61に到るまでの波長λでの損失をLOSS1(λ)とし、光カプラ51から光検出部62に到るまでの波長λでの損失をLOSS2(λ)とする。このとき、これらのパラメータの間に下記(2)式の関係式が成り立つ。ここで、C1,C2 それぞれは定数である。また、LOSS1(λ)およびLOSS2(λ) それぞれは、予め使用波長帯域に亘って測定することにより波長依存性を求めておくことができる。
Figure 2006202854
光検出部61の受光レベルPD1monと光検出部62の受光レベルPD2monとの比Ratioは、下記(3)式で表され、光カプラ52の分岐比の波長依存性を反映している。この比Ratioも、予め使用波長帯域に亘って測定することにより波長依存性を求めておくことができる。
Figure 2006202854
光カプラ52の分岐比と波長との間に1対1の対応関係が有ることから、比Ratioと波長λとの間にも1対1の対応関係が有る。したがって、下記(4)式のように、波長λは比Ratioの関数として表すことができる。
Figure 2006202854
例えば、実測により得られた比Ratioの波長依存性が波長λの一次関数(下記(5)式)で近似される場合、上記(4)式は下記(6)式で表される。この(4)式(または(6)式)を用いることにより、光検出部61の受光レベルPD1monと光検出部62の受光レベルPD2monとの比Ratioから、入力信号光の波長λが得られる。
Figure 2006202854
Figure 2006202854
また、上記のようにして入力信号光の波長λが求められると、上記(2)式中のLOSS1(λ)およびLOSS2(λ)が確定され、下記(7a)〜(7c)式の何れかにより入力信号光レベルPinも求められる。
Figure 2006202854
このように、光カプラ51から光検出部61に到るまでの波長λでの損失LOSS1(λ)、光カプラ51から光検出部62に到るまでの波長λでの損失LOSS2(λ)、および、光検出部61の受光レベルPD1monと光検出部62の受光レベルPD2monとの比Ratio(λ)、それぞれが予め使用波長帯域に亘って求められて制御部70に記憶されていることにより、実測により得られた比Ratioから、入力信号光のレベルPinおよび波長λが求められる。
このようにして求められた入力信号光のレベルPinおよび波長λに基づいて、出力端1bから出力されるべき光の目標レベルPtotalは下記(8)式により設定される。この(8)式中のPo(λ)およびPcnt(λ)それぞれは、上記(1)式中のものと異なり、波長依存性を有していて、予め使用波長帯域に亘って求められて制御部70に記憶されている。これらの波長依存性は、従来のプロセスを信号光波長λを変化させながら実施することで求められる。
Figure 2006202854
そして、制御部70により、光検出部63により得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるように、励起光源40からEDF10に供給される励起光のパワーが制御される。このような制御が行われることで、入力信号光のレベルや波長に依らず、出力信号光レベルを一定の目標レベルに容易に保つことができる。
また、第1実施形態に係る光増幅器1は、入力端1aに入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部として、光カプラ51、光カプラ52、光検出部61および光検出部62を備えるだけでよい。この光増幅器1の入力信号光モニタ部は、従来の入力信号光レベルをモニタする為の構成と比較すると、1つの光カプラおよび1つの光検出部が加えられただけである。このように、第1実施形態に係る光増幅器1は、簡易な構成の入力信号光モニタ部を用いることで、入力信号光のレベルおよび波長の双方をモニタすることができる。
また、第1実施形態に係る光増幅器1は、入力信号光モニタ部により、入力する信号光の一部を分岐して取り出すことで、入力信号光のレベルおよび波長の双方をモニタすることができるので、波長情報を取得するための監視光等の信号を用いる必要がない。
また、入力信号光のレベルおよび波長が得られれば、図15から判るように、全出力光の目標レベルPtotalを達成するのに必要な励起光の目標パワーPpumpが一意的に決定されるので、入力信号光のレベルおよび波長に基づいて励起光の目標パワーPpumpを設定して、EDF10に供給される励起光のパワーが該目標パワーPpumpとなるように励起光源40を制御するようにしてもよい。この場合には、励起光源40から出力される励起光のパワーをモニタする機構が設けられる一方で、出力光モニタ部としての光カプラ53および光検出部63は不要である。
次に、本発明に係る光増幅器の第2実施形態について説明する。図2は、第2実施形態に係る光増幅器2の構成図である。この図に示される光増幅器2は、入力端2aに入力した信号光を光増幅して出力端2bから出力するものであって、入力端2aから出力端2bへ到るまでの信号光伝搬経路上に順に、光カプラ51、光アイソレータ21、光カプラ30、EDF10、光アイソレータ22および光カプラ53を備える。更に、光増幅器2は、励起光源40、光カプラ52、光検出部61〜63、制御部70および光フィルタ80を備える。
この光増幅器2は、入力端2aに入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部として、光カプラ51、光カプラ52、光検出部61、光検出部62および光フィルタ80を備える。前述した第1実施形態に係る光増幅器1の構成と比較すると、この第2実施形態に係る光増幅器2は、光カプラ52と光検出部62との間に光フィルタ80が挿入されている点、および、光カプラ52の分岐比が波長依存性を有していなくても構わない点、で相違する。
光フィルタ80は、透過率が波長依存性を有し、使用波長帯域において透過率と波長との間に1対1の対応関係が有る。光フィルタ80は、光カプラ52から出力された第2分岐光を透過させて光検出部62へ出力する。この光フィルタ80は、好適には、光ファイバに形成された長周期グレーティングを含む。そして、光カプラ52は、光カプラ52から出力された第2分割光のうち光フィルタ80を透過した光のパワーを検出する。
この第2実施形態に係る光増幅器2も、前述の第1実施形態に係る光増幅器1と略同様に動作する。ただし、この第2実施形態では、光検出部61の受光レベルPD1monと光検出部62の受光レベルPD2monとの比Ratio(上記(3)式)は、光フィルタ80の透過率の波長依存性を反映しており、この点で第1実施形態の場合と相違している。すなわち、前述の第1実施形態では、光検出部61および光検出部62それぞれによる検出結果ならびに光カプラ52の分岐比の波長依存性に基づいて入力信号光のレベルおよび波長がモニタされたが、第2実施形態では、光検出部61および光検出部62それぞれによる検出結果ならびに光フィルタ80の透過率の波長依存性に基づいて入力信号光のレベルおよび波長がモニタされる。
次に、本発明に係る光ネットワークシステムの実施形態について説明する。図3は、本実施形態に係る光ネットワークシステム100の構成図である。この図に示される光ネットワークシステム100は、光ネットワーク101および光ネットワーク102を含み、光ネットワーク101上に設けられた光分波器3と、光ネットワーク102上に設けられた光合波器4と、光分波器3と光合波器4との間の光線路上に設けられた光増幅器1と、を備える。光増幅器1は、上述した第1実施形態に係るものであって、光分波器3と光合波器4との間に多段に設けられていてもよい。また、光増幅器1に替えて、上述した第2実施形態に係る光増幅器2が設けられていてもよい。
光ネットワーク101,102それぞれは、当該ネットワーク上のノード間でN波長λ〜λの各信号光を伝送する。ここでNは2以上の整数である。光ネットワーク101上に設けられた光分波器3は、光ネットワーク101上を伝送されるN波長の信号光のうちの何れか1波長λの信号光を分波して光増幅器1へ出力し、それ以外の波長の信号光を光ネットワーク101上に伝送させる。光ネットワーク102上に設けられた光合波器4は、光増幅器1から出力された波長λの信号光を入力し、光ネットワーク102上を伝送される他の波長の信号光とこの波長λの信号光とを合波して、その合波した多波長の信号光を光ネットワーク102上に伝送させる。なお、光分波器3により分波され光合波器4により合波される信号光の波長λは可変であるのが好適である。
この光ネットワークシステム100は以下のように動作する。ネットワーク101上を伝送されるN波長の信号光のうちの何れか1波長λの信号光は、光分波器3により分波されて該ネットワーク101から取り出され、光増幅器1により光増幅された後に光合波器4に入力する。光合波器4に入力した波長λの信号光は、光ネットワーク102上を伝送される他の波長の信号光と光合波器4により合波され、その合波された多波長の信号光は光ネットワーク102上を伝送される。
この光ネットワークシステム100では、上述した第1実施形態に係る光増幅器1が光分波器3と光合波器4との間に設けられているので、光分波器3により分波されて光増幅器1に入力する信号光のレベルが変動する場合や、その信号光の波長λが変化する場合であっても、光増幅器1から出力されて光合波器4に入力する信号光のレベルは所期の目標レベルが保たれる。
次に、上述した第1実施形態に係る光増幅器1のより具体的な実施例について説明する。ここで用いられる光カプラ52は、図4〜図6に示されるような分岐特性を有するものとする。図4は、光カプラ52の分岐特性を示す図である。図5は、光カプラ52の分岐特性を纏めた図表である。これらの図には、光カプラ51から光検出部61に到るまでの損失特性LOSS1(λ)[dB]、光カプラ52から光検出部62に到るまでの損失特性LOSS2(λ)[dB]、および、LOSS1(λ)とLOSS2(λ)との差δLOSS(λ)(=LOSS1(λ)−LOSS2(λ))[dB]、それぞれが示されている。また、図6は、光カプラ52の分岐特性(差δLOSS(λ))を示す図である。
この光カプラ52は、波長1590nm光と波長1510nm光との合分波に用いられるものであり、この2波長の間の帯域(Cバンドを含む帯域)において分岐比と波長との間に1対1の対応関係がある。また、図6に示されるように、Cバンドにおいて、差δLOSS(λ)は波長λの一次関数としてよく近似することができる。この近似式を用いて、入力信号光のレベルおよび波長を代数的に求めることができる。しかし、以下では、図5に示された表を記憶しておいて、これに基づいて入力信号光のレベルおよび波長を求めることとする。
第1分岐光を受光した光検出部61の受光レベルPD1monがA/D変換されて、そのA/D変換により得られたデジタル値PD1digitalが制御部70に取り込まれるものとする。また、第2分岐光を受光した光検出部62の受光レベルPD2monがA/D変換されて、そのA/D変換により得られたデジタル値PD2digitalが制御部70に取り込まれるものとする。デジタル値PD1digital,PD2digitalそれぞれは、16ビット値であって、最大値が65535(=216)であるとし、受光レベルが−15.56dBmであるときに最大値65535になるものとする。このとき、これらのパラメータの間には下記(9)式の関係がある。
Figure 2006202854
また、光検出部61の受光レベルPD1monに対応するデジタル値PD1digitalが5000であるとし、光検出部62の受光レベルPD2monに対応するデジタル値PD2digitalが10000であるとする。このとき、光検出部61の受光レベルPD1monおよび光検出部62の受光レベルPD2monそれぞれは下記(10)式で表される。また、比Ratioは、dBm表示で差分として表され、下記(11)式で表される。
Figure 2006202854
Figure 2006202854
この比Ratioの値(−3.01dB)は、図5を参照することにより、波長1537nmと波長1539nmとの間にある或る波長λでの値であることが判る。この入力信号光の波長λは下記(12)式の補間計算式により得られる。また、この求められた入力信号光の波長λから、光カプラ52から光検出部62に到るまでの損失LOSS2が下記(13)式で求められる。さらに、この損失LOSS2から、入力信号光レベルPinが下記(14)式で求められる。この入力信号光レベルPinに対応するデジタル値Pdigitalは下記(15)式で表される。
Figure 2006202854
Figure 2006202854
Figure 2006202854
Figure 2006202854
以上のようにして、入力信号光のレベルおよび波長が求められる。続いて、この入力信号光のレベルおよび波長に基づいて全出力光の目標レベルPtotalを設定する方法について説明する。
波長,入力信号光レベルおよび全出力光レベルの間には、図7〜図11に示されるような関係が有るものとする。図7は、入力信号光レベルの各値について全出力光レベルと波長との関係を示す図である。図8は、波長の各値について全出力光レベルと入力信号光レベルとの関係を示す図である。図9は、波長,入力信号光レベルおよび全出力光レベルの間の関係を纏めた図表である。図10は、波長の各値について全出力光レベル(デジタル値)と入力信号光レベル(デジタル値)との関係を示す図である。図11は、波長,入力信号光レベルおよび全出力光レベル(デジタル値)の間の関係を纏めた図表である。これらの図は同じ内容を表している。ただし、図11は、Pcnt/Po および Po それぞれの波長依存性をも示している。
これらの図では、入力信号光の波長λについては、1535.0nm,1540.0nm,1545.0nm,1550.0nm,1555.0nm,1560.0nm,1562.5nmおよび1565.0nmの各値が示されている。入力信号光のレベルPinについては、−15.56dBm,−18.56dBm,−21.56dBmおよび−24.56dBmの各値が示されている。また、全出力光レベルについては、上記の入力信号光の波長λおよびレベルPinの全ての組合せについて、出力信号光レベルが+0.44dBmとなるようにALC制御した場合の全出力光レベルの値が示されている。図7および図8から判るように、出力信号光レベルを所定値とするALC制御では、全出力光レベルは、入力信号光の波長λおよびレベルPinの双方に依存して変化し、仮に波長情報を無視した場合には目標レベルとの差が最悪で5dBも生じる。
入力信号光の波長λおよびレベルPinならびに全出力光レベルPtotalの関係を完全な代数式で表すことは困難であるが、上記(8)式で近似され得る。この(8)式中のPo(λ)およびPcnt(λ)それぞれは、波長λを変数とする関数であって、予め使用波長帯域に亘って求めておくことができる。また、上記(8)式に替えて下記(16)式を用いることもできる。
Figure 2006202854
この(16)式は、図10に示されるような信号光レベルPinが低い範囲における全出力光レベルPtotalの急峻な変化をよく表すことができ、また、これをTaylor展開して1次項まで採ったものが上記(8)式と一致する。そこで、以下では、この(16)式を用いる。この(16)式中の Pcnt(λ)/Po(λ) および Po(λ) それぞれは、図11および図12に示されている。図12は、Pcnt(λ)/Po(λ) およびPo(λ) それぞれの波長依存性を示す図である。これら Pcnt(λ)/Po(λ) および Po(λ) は、予め波長毎に求められて記憶されて、波長依存型ALC制御の際に用いられる。なお、この際に、波長間隔を狭くしてデータ数を多くすることが制御精度向上の点では好都合であるが、要求仕様に応じて波長間隔が設定される。本実施例では波長間隔は5nm(一部で2.5nm)とされている。
既に入力信号光のレベルPinおよび波長λが求められており、この入力信号光のレベルPinおよび波長λならびに図11に基づいて以下のようにして全出力光の目標レベルPtotalが設定される。入力信号光波長λ(1538nm)は、図11中の波長1535nmと波長1540nmとの間にある。そこで、入力信号光波長λにおけるPoは、波長1535nmおよび波長1540nmそれぞれにおけるPoの値を用いて、下記(17)式の補間計算式により得られる。また、入力信号光波長λにおけるPcnt/Poは、波長1535nmおよび波長1540nmそれぞれにおけるPcnt/Poの値を用いて、下記(18)式の補間計算式により得られる。そして、入力信号光波長λにおけるPo((17)式)およびPcnt/Po((18)式)ならびに入力信号光レベルPin((15)式)を用いて、上記(16)式の全出力光レベルPtotalは下記(19)式により得られる。
Figure 2006202854
Figure 2006202854
Figure 2006202854
以上のようにして全出力光の目標レベルPtotalが設定されると、制御部70により、光検出部63により得られる全出力光レベルが該目標レベルPtotalとなるように、励起光源40からEDF10に供給される励起光のパワーが制御される。或いは、全出力光の目標レベルPtotalを達成するのに必要な励起光の目標パワーPpumpが一意的に決定されるので、EDF10に供給される励起光のパワーが該目標パワーPpumpとなるように励起光源40を制御するようにしてもよい。このような制御が行われることで、入力信号光のレベルや波長に依らず、出力信号光レベルを一定の目標レベルに容易に保つことができる。
次に、上述した第2実施形態に係る光増幅器2のより具体的な実施例について説明する。ここで用いられる光フィルタ80は、図13,図14に示されるような透過特性を有するものとする。図13は、光フィルタ80の透過特性を示す図である。また、図14は、光フィルタ80の透過特性を纏めた図表である。
光カプラ52の分岐比が使用波長帯域で一定であるとすると、光検出部61の受光レベルPD1monと光検出部62の受光レベルPD2monとの比Ratioは、光フィルタ80の透過率の波長依存性を反映したものとなる。この光フィルタ80は、光ファイバに形成された長周期グレーティングであり、Cバンドを含む帯域において透過率と波長との間に1対1の対応関係がある。この図14に示された表を記憶しておいて、前記と同様にして、これに基づいて入力信号光のレベルおよび波長を求めることができ、さらに、全出力光の目標レベルPtotalを設定することができる。
第1実施形態に係る光増幅器1の構成図である。 第2実施形態に係る光増幅器2の構成図である。 本実施形態に係る光ネットワークシステム3の構成図である。 光カプラ52の分岐特性を示す図である。 光カプラ52の分岐特性を纏めた図表である。 光カプラ52の分岐特性(差δLOSS(λ))を示す図である。 入力信号光レベルの各値について全出力光レベルと波長との関係を示す図である。 波長の各値について全出力光レベルと入力信号光レベルとの関係を示す図である。 波長,入力信号光レベルおよび全出力光レベルの間の関係を纏めた図表である。 波長の各値について全出力光レベルと入力信号光レベルとの関係を示す図である。 波長,入力信号光レベルおよび全出力光レベルの間の関係を纏めた図表である。 cnt(λ)/Po(λ) および Po(λ) それぞれの波長依存性を示す図である。 光フィルタ80の透過特性を示す図である。 光フィルタ80の透過特性を纏めた図表である。 入力信号光レベルPinに基づいて目標レベルPtotalを設定する従来のALC制御方式における全出力光レベルの波長依存性および所要励起光パワーの波長依存性の一例を示すグラフである。
符号の説明
1,2…光増幅器、3…光分波器、4…光合波器、10…EDF(光増幅媒体)、21,22…光アイソレータ、30…光カプラ、40…励起光源、51〜53…光カプラ、61〜63…光検出部、70…制御部、80…光フィルタ、100…光ネットワークシステム、101,102…光ネットワーク。

Claims (7)

  1. 入力端に入力した信号光を光増幅し、その光増幅した信号光を出力端から出力する光増幅器であって、
    前記入力端から前記出力端へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、励起光が供給されたときに入力した信号光を光増幅して出力する光増幅媒体と、
    前記光増幅媒体に励起光を供給する励起光供給部と、
    前記入力端に入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部と、
    前記出力端から出力される光のレベルをモニタする出力光モニタ部と、
    前記入力信号光モニタ部により得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、前記出力端から出力されるべき光の目標レベルを設定し、前記出力光モニタ部により得られる全出力光レベルが該目標レベルとなるように、前記励起光供給部により前記光増幅媒体に供給される励起光のパワーを制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする光増幅器。
  2. 入力端に入力した信号光を光増幅し、その光増幅した信号光を出力端から出力する光増幅器であって、
    前記入力端から前記出力端へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、励起光が供給されたときに入力した信号光を光増幅して出力する光増幅媒体と、
    前記光増幅媒体に励起光を供給する励起光供給部と、
    前記入力端に入力する信号光のレベルおよび波長をモニタする入力信号光モニタ部と、
    前記入力信号光モニタ部により得られた入力信号光のレベルおよび波長に基づいて、前記励起光供給部により前記光増幅媒体に供給されるべき励起光の目標パワーを設定し、前記光増幅媒体に供給される励起光のパワーが該目標パワーとなるように前記励起光供給部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする光増幅器。
  3. 前記入力信号光モニタ部は、
    前記入力端から前記光増幅媒体へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、その信号光伝搬経路を伝搬する信号光の一部を分岐して取り出す第1光カプラと、
    分岐比が波長依存性を有し、前記第1光カプラにより分岐されて取り出された信号光を第1分岐光および第2分岐光に分岐して出力する第2光カプラと、
    前記第2光カプラから出力された第1分岐光のパワーを検出する第1光検出部と、
    前記第2光カプラから出力された第2分岐光のパワーを検出する第2光検出部と、
    を含み、
    前記第1光検出部および前記第2光検出部それぞれによる検出結果ならびに前記第2光カプラの分岐比の波長依存性に基づいて、前記入力端に入力する波長をモニタする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光増幅器。
  4. 前記入力信号光モニタ部は、
    前記入力端から前記光増幅媒体へ到るまでの信号光伝搬経路上に設けられ、その信号光伝搬経路を伝搬する信号光の一部を分岐して取り出す第1光カプラと、
    前記第1光カプラにより分岐されて取り出された信号光を第1分岐光および第2分岐光に分岐して出力する第2光カプラと、
    前記第2光カプラから出力された第1分岐光のパワーを検出する第1光検出部と、
    透過率が波長依存性を有し、前記第2光カプラから出力された第2分岐光を透過させて出力する光フィルタと、
    前記光フィルタを透過した第2分岐光のパワーを検出する第2光検出部と、
    を含み、
    前記第1光検出部および前記第2光検出部それぞれによる検出結果ならびに前記光フィルタの透過率の波長依存性に基づいて、前記入力端に入力する波長をモニタする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光増幅器。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の光増幅器を備え、信号光を伝送するとともに、この信号光を前記光増幅器により光増幅する、ことを特徴とする光ネットワークシステム。
  6. 入力した多波長信号光のうちの何れか1波長の信号光を分波して出力する光分波器を更に備え、この光分波器から出力された1波長の信号光を前記光増幅器により光増幅する、ことを特徴とする請求項5記載の光ネットワークシステム。
  7. 前記光増幅部に入力する信号光の波長が可変であることを特徴とする請求項5記載の光ネットワークシステム。
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