JP4074750B2 - 光増幅装置及びその利得特性モニタ方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システムにおいて用いる光増幅装置、特に波長多重による光伝送方式を採用したシステムに適用して好適な光増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光増幅装置を中継器として用いる光伝送システムの研究・実用化が盛んである。特に、インターネットを中心としたマルチメディアサービスに対応するために、波長の異なる複数の信号光を多重化するWDM(Wavelength Division Multiplex)による広帯域化及び大容量化が有効である。このWDM技術を用いた光通信システムにおいては、伝送距離を拡大するために全ての信号光を一括して増幅する光中継増幅器の果たす役割が非常に大きい。
【0003】
この光増幅装置を構成するための光増幅媒体として、希土類を添加した光ファイバが有効であり、現在研究並びに実用化が進められている。特にエルビウム添加ファイバ(以下「EDF(Erbium-Doped Fiber)」という)は、光ファイバが低損失になる波長の広い範囲で増幅作用を持つため、光ファイバ通信システムに広く利用されている。
【0004】
このような光増幅媒体の信号光の波長帯域での増幅作用は、光増幅媒体に信号光より短い波長の励起光を信号光と共に入射することによって実現される。そして、信号光と励起光を効率よく光増幅媒体に入射するため、光増幅媒体の端にWDM光カプラが接続される。また、光ファイバ通信システムにおいて複数の光増幅装置を中継器として用いる場合、伝送設計の観点から各光増幅装置直後の信号光の出力光パワーが一定であることが望ましい。このため、最も簡単には光増幅媒体のWDM信号光の合計出力光パワーを測定し、その測定値が一定となるように励起光のパワーを調整する出力一定制御(Automatic Level Control:ALC)が知られている。
【0005】
しかし、希土類添加光ファイバがWDM信号光を一括して増幅する際、利得が波長によって変わらない波長領域、即ち利得が波長依存性を持たない領域が狭い上、波長範囲を限定しただけでは入力信号光パワーの変化により波長依存性が生じてしまう。この解決方法として、光増幅媒体の入力光パワーと出力光パワーを測定し、その測定値から求めた平均利得が一定となるよう励起光のパワーを調整する利得一定制御(Automatic Gain Control:AGC)によって、異なる入力光パワーにおける利得の波長依存性が抑えられることが知られている。この方法を用いた光増幅装置では、更に可変光減衰器を用いた出力一定の制御が採用される。
【0006】
しかし、実際の光増幅装置においては、入力光パワーの他に温度によっても利得特性が変化する。このため、ある温度において利得の波長依存性が小さくなるように光増幅装置が設計されても、AGCによる制御だけでは使用時の温度変化により利得に波長依存性が生じることが避けられない。
【0007】
このように実際の光増幅装置においては、入力光パワー又は温度の変化によって利得特性が変化するため、信号光毎にその利得又は出力光パワーをモニタし、波長依存性を抑える機能を追加することが必要となる。この課題を解決するために、各信号光のパワーをモニタ(監視)し光増幅装置の利得を各波長において均一に維持する技術が幾つか知られている。例えば、特開平10−303821には、導波路型回折格子(AWG: Array Waveguide Grating)を用いて波長多重された信号光を分離し、アレイフォトダイオードで各信号光のパワーをモニタして制御を行なう方法が開示されている。その他に、特開平10−173266には、光増幅媒体からの出力の一部を分離し、そのパワーを波長可変光バンドパスフィルタを用いて掃引することにより各信号光のパワーをモニタして制御を行ない、それによって利得の波長依存性を補償する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、波長多重された信号光を分離するためのAWG、或いは波長可変光バンドパスフィルタは、高価な光部品である。そのため、そのような部品を用いた光増幅装置は、コスト高とならざるを得ない。
【0009】
本発明の第1の目的は、従来技術の上記課題を解決し、入力光パワー及び温度が変化した場合の利得特性を高価な部品を用いることなく求めることができる簡易な構成の光増幅装置及び光増幅方法を提供することにある。
【0010】
本発明の第2の目的は、求めた利得偏差を基に利得偏差を所望の状態にする光増幅装置及び光増幅方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、希土類添加ファイバに関する実験の結果から、入力光パワー及び温度を種々変えた場合の、利得の波長依存性を一定にした状態、即ち波長間の利得偏差が一定の状態での出力光パワーと励起光パワーの関係をプロットした特性曲線が単純な単調増加関数乃至線形関数となることを見出した。
【0012】
そこで、幾つかの利得偏差の各々に対応する特性曲線を予め記録しておき、光増幅装置の運用時にそのとき検出した出力光パワーと励起光パワーの関係が線上に乗る特性曲線を選択すれば、その特性曲線に対応する利得偏差を運用時の光増幅装置の利得偏差として決定することができる。もし、線上に乗る特性曲線が存在しない場合には、上記の出力光パワーと励起光パワーの関係に最も近い関係を線上に持つ特性曲線を選択し、その特性曲線に対応する利得偏差を光増幅装置の利得偏差として採用する。
【0013】
なお、線上に乗る特性曲線が存在しない場合に更に精度を向上するためには、上記の出力光パワーと励起光パワーの関係に最も近い関係を線上に持つ特性曲線と次に近い関係を線上に持つ特性曲線を選択し、この二つの特性曲線の間に位置する特性曲線を補間法を用いて求め、求めた特性曲線に対応する利得偏差を光増幅装置の利得偏差として決定する。
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、下記の通りである。
(1)波長多重された信号光と励起光を同時に入射させ、前記信号光を増幅する光増幅媒体と、前記励起光を発生する光源と、前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める増幅特性監視部とを有しており、前記増幅特性監視部は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録しておき、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線Aを前記複数の特性曲線から選択し、選択した特性曲線Aを基に前記光増幅媒体の利得偏差を定めることを特徴としている。
(2)更に好ましくは、前記増幅特性監視部は、動作中の関係が特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを前記複数の特性曲線から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴としている。
(3)波長多重された信号光と励起光を同時に入射させ、前記信号光を増幅する光増幅媒体と、前記励起光を発生する光源と、前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める増幅特性監視部と、光増幅装置の出力光が所望の利得偏差を持つように、前記増幅特性監視部が求めた利得偏差と所望の利得偏差との差異を用いて波長毎に利得の制御を行なう増幅特性補償部とを有しており、前記増幅特性監視部は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録しておき、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線Aを前記複数の特性曲線から選択し、選択した特性曲線Aを基に前記光増幅媒体の利得偏差を定めることを特徴としている。
【0015】
前記(1)、(2)の手段によれば、幾つかの特性曲線は、例えば特性情報テーブルの形態で半導体集積回路によるROM(Read Only Memory)に記録しておくので良く、また、特性曲線Aの選択やそれに対応する利得偏差の設定は、通常の半導体集積回路によるプロセッサによって実現され、高価な光部品を必要としない。従って、入力光パワー及び温度が変化した場合の利得特性(利得偏差)を高価な部品を用いずにかつ簡易な構成によって求めることができ、上記の本発明の第1の目的が達成される。
【0016】
また、前記(3)の手段によれば、運用時の光増幅装置の利得偏差が把握されるので、それと所望の利得偏差との差を求めることができ、その差を利得偏差を所望のものにするための制御量として用いることができる。従って、求めた利得偏差を基に光増幅装置の利得偏差を所望の状態にすることができ、上記の本発明の第2の目的が達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光増幅装置を図面に示した発明の実施の形態を参照して更に詳しく説明する。まず、希土類添加ファイバの特性について図1を用いて説明する。図1は、利得偏差が最小となる励起条件及び利得偏差が一定となる励起条件で、幾つかの入力光パワーと温度を変えた場合の実験データから、横軸に励起光パワー(後励起パワー)、縦軸にファイバの出力光パワーを取ってプロットしたグラフである。
【0018】
実験には、希土類添加ファイバとしてEDF(エルビウム添加ファイバ)を用いた。EDFのエルビウム濃度を400ppmとし、更にEDFへの共添加物としてAl2O3を加えており、その濃度を11000ppmとした。EDFの長さを250mとした。EDFの両側にWDM光カプラを介して励起用の半導体レーザダイオード(以下「励起用LD」という)を接続し、双方向から励起を行なった。温度を変えられるように、EDFは恒温槽の中に収容される。
【0019】
入力信号光として、波長1576.20,1579.52,1582.85,1586.20,1589.57,1592.95,1596.34,1599.75nmの8つの光を波長多重した8チャネル(ch)構成のものを用いた。入力信号光のチャネル当たりのパワーを−22,−19,−16dBm/chとし、更にこのパワーの各々に対しEDFの温度を0,25,70℃とし、従って計9通りの状態を定め、状態毎に励起光パワーと全チャネル合計のパワーであるEDF出力光パワーを測定した。
【0020】
励起光パワーの測定においては、励起光レーザダイオードモジュールに内蔵されているフォトダイオードの電流をモニタし、予め用意した校正表に従ってその値を励起光パワーに換算した。EDF出力の測定については、90:10光タップカプラを用いて光パワーの一部(10%側)を分離後、フォトダイオードを用いて測定を行った。
【0021】
実際の装置での測定では、光パワー測定用のフォトダイオード及び励起光LDからファイバへの結合効率が温度依存性を持つことを考慮する必要がある。図2にフォトダイオードの温度依存性、図3に励起光LDの内蔵フォトダイオードの電流値と実際にファイバに出力される光パワーの温度依存性を示した。どちらの図においても、25℃での測定値を100%とし、いくつかのサンプルにおいての測定結果を示した。
【0022】
これらの図2,3に示されるように、フォトダイオード及び励起光LDの温度依存性には個体差がある。図1のプロットでは、これらのサンプルから一つを選び、フォトダイオード及び励起光LDの結合効率の温度依存性も考慮して実験を行なった。
【0023】
励起光パワーとEDF出力光パワーの測定の際には、スペクトルアナライザでEDF出力スペクトルを常にモニタしながら、増幅された信号光の出力が図4に示したような各利得偏差の状態になるように励起レーザのパワーを調整した。ここで、利得偏差は詳しくは、増幅されたWDM信号光において、波長毎に異なる利得を呈するときの最大の信号光利得と最小の信号光利得との差を言い、短波長側信号光が長波長側のものより大きいときに正(+)の符号が付けられ、短波長側信号光が長波長側のものより小さいときに負(−)の符号が付けられる。
【0024】
図4は、具体的な測定例を示したもので、3つの異なるEDFの励起状態での利得の波長依存性を示したものである。この測定では、EDFへのチャネル当たりの入力信号光のパワーは−19dBm/ch、EDFの温度は25℃で同じとし、EDFの励起状態を3通りに変えている。
【0025】
第1のEDF励起条件は、利得偏差が+2dB、即ち最も短い波長1576.20nmの信号光利得が最大、かつ最も長い波長1599.75nmの信号光利得が最小で、その差が2dBとなっている(図4中の(a))。第2は利得偏差が最小の状態、即ち最も短い波長1576.20nmの信号光利得が最も長い波長1599.75nmより大きく、1590〜1595nmあたりにできる凸の部分より小さい状態である(図4中の(b))。第3は利得偏差が−2dB、即ち最も短い波長1576.20nmの信号光利得が最小で、かつ1590〜1595nmあたりで最大となる信号光利得に対しその差が2dBの状態である(図4中の(c))。ここで、温度、及び入力光パワーを一定とした状態で励起光パワーを上げていくと、図4中の(c)→(b)→(a)の状態へと変化する。
【0026】
図1のプロットでは、前側励起LD(励起光が信号光と同方向)の励起光パワーを一定(167mW)とし、後側励起LDの励起光パワーを調整することにより、所望の励起状態を得た。図1に示すように各々の利得偏差一定の状態では、プロットした点はほぼ一次関数で近似できることが判る。図中の直線は、各々プロットした点を最小二乗法で求めたものであり、前記の特性曲線は、このような励起光パワーとEDF出力光パワーの関係をプロットしたものである。
【0027】
プロットした点の様子を調べてみる。図5は、図1の一部(励起光パワー0〜90mW)を拡大して示したものである。図5より、利得偏差最小では、励起光パワーとEDF出力光パワーの関係がほぼ直線上に乗っているのに対して、他の状態、特に利得偏差−2dBの状態では、直線から離れている点があることが分かる。
【0028】
そこで、図5における利得偏差−2dBの状態の点を抜き出し、更に温度毎にマークを変えてプロットしたグラフを図6に示す。図6中の直線は、各々プロットした点を最小二乗法で直線近似して求めたものである。図6に示したように、温度依存性を考慮することで特性曲線を更に精度よく直線で近似することができる。
【0029】
以上に示したEDFの特性を用いて、EDFの利得偏差を簡易にモニタする方法を説明する。本発明の光増幅装置の第1の発明の実施の形態を図7に示す。本発明の実施の形態は、入力ポート10から入力されたWDM信号光に励起光を加えるWDM光カプラ30と、カプラ30からのWDM信号光を増幅する光増幅媒体である希土類添加ファイバ(EDF)20と、励起光を発する光源である励起LD40及びその励起光パワーを検出する光検出器60を備えた励起部50と、希土類添加ファイバ20の出力光の大部分を出力ポート11に出力し、一部分を分離して取り出すタップカプラ100と、タップカプラ100からの分離出力光を入力して希土類添加ファイバ20の出力光パワーを検出する光検出部110と、光検出器60及び光検出器110の検出結果を入力して光増幅媒体の利得偏差を計算する増幅特性監視部(以下では、「簡易モニタ部」と言うこととする)70とによって構成される。
【0030】
励起LD40は多くの場合、ファブリペロー共振器を伴って構成され、共振器の一方の端部から出射するレーザ光がカプラ30へ供給される励起光となり、他方の端部から出射するレーザ光が光検出器60に与えられる。それにより、光検出器60は、励起LD40のレーザパワーの一部を取り込み、レーザ光パワーに応じた大きさの電流を励起光パワーのモニタ量(検出結果)として出力する。この励起光パワーのモニタ量が簡易モニタ部70へ入力される。同様に、光検出器110もタップカプラ100からの分離出力光を取り込み、光パワーに応じた大きさの電流を出力ポート11へ送られる出力光パワーのモニタ量として出力する。この出力光パワーのモニタ量が簡易モニタ部70へ入力される。
【0031】
簡易モニタ部70は、特性情報テーブル80と利得偏差計算部90からなる。前述したように、温度情報を与えることでモニタ精度を向上させることができる。図8,9に簡易モニタ部70の詳細な構成を示す。図8が温度情報による補正機能を持たない場合で、図9が温度情報による補正機能を持つ場合である。
【0032】
図8において、特性情報テーブル80は、特性曲線選択部220と特性曲線テーブル群250を有する。特性曲線テーブル群250には、予め測定して得られた幾つかの利得偏差の状態の特性曲線の関係がデータ或いは数式(例えば直線近似で得られた一次関数)の形で蓄えられている。また、利得偏差計算部90は、作業テーブル210と特性曲線補間計算部200を有する。作業テーブル210は、2面分の特性曲線テーブルの情報を蓄えられるようになっている。
【0033】
簡易モニタ部70に入力された励起光パワーモニタ量及び出力光パワーモニタ量は、分岐して特性情報テーブル80及び利得偏差計算部90に入力される。
【0034】
以下に、図12を併せ参照して、希土類添加ファイバ(EDF)20の利得偏差を簡易にモニタする方法を続けて説明する。まず、上記したように励起光パワーをモニタ量として測定し(ステップS1)、出力光パワーをモニタ量として測定する(ステップS2)。
【0035】
続いて、特性情報テーブル80の特性曲線選択部220は、与えられた励起光パワーモニタ量及び出力光パワーモニタ量の関係と各利得偏差の状態における特性曲線と比較し、最も近い状態の特性曲線とその次に近い状態の特性曲線を選択する(ステップS3)。
【0036】
具体的には、励起光パワーモニタ量を特性情報テーブル群250にある特性曲線に照合して得られた出力光パワー量と簡易モニタ部70に入力された出力光パワーモニタ量との差が最も少ない状態の特性曲線と、その次に少ない特性曲線を選択する。この選択方法は、本実施形態では、次のようにしてもよい。即ち、各利得偏差の状態の特性曲線(一次関数)と測定された点(関係)との距離を求め、小さい順に並べ、最も小さくなる特性曲線とその次に小さくなる特性曲線を選択する。
【0037】
このように選択された2つの特性曲線は、利得偏差計算部90の作業テーブル210に収納される。利得偏差計算部90の特性曲線補間計算部200は、励起光パワーモニタ量及び出力光パワーモニタ量の関係と作業テーブル210の内容を比較する。もし、最も近い状態の特性曲線上に測定された点が乗れば(特性曲線の求めた出力光パワー量と出力光パワーモニタ量が一致、又は特性曲線と測定された点の距離が零)(ステップS4)、その特性曲線に相当する利得偏差が求める利得偏差となる(ステップS5)。
【0038】
次に、最も近い状態の特性曲線上に出力光パワーモニタ量が乗らない即ち測定された点が乗らない場合には、選択した次に近い特性曲線(ステップS6)を用い、利得偏差を補間することによって求める。
【0039】
補間するための方法を図10,11に示す。図10,11における特性曲線A,Bは、予め特性曲線テーブル80に収納された既知の特性曲線であり、相当する利得偏差が分かっている。特性曲線Aの端点を点a(x1,y1),点b(x2,y2)、特性曲線Bの端点を点c(x3,y3),点d(x4,y4)と表すことにする。ここで、点a(x1,y1)と点c(x3,y3)においては、入力光パワー及び温度が同じ状態で得られた点である。同様に、点b(x2,y2)と点d(x4,y4)においても、入力光パワー及び温度が同じ状態で得られた点である。ここで、光検出器60及び110で測定された励起光パワーモニタ量及び出力光パワーモニタ量で表される点を点e(x5,y5)で表す。点eは、補間されるべき未知の特性曲線C上の点と考えられる。
【0040】
特性曲線Cは、点a(x1,y1)と点c(x3,y3)をm:nに内分する点f(x6,y6)と点b(x2,y2)と点d(x4,y4)をm:nに内分する点g(x7,y7)とを結んだ直線である。mとnは、点a〜eの座標から以下の式(1)で表される。
【0041】
【数1】
ここでは、mとnの比の値が重要なので、例えばm+n=1などの条件を付けて解くことができる。その結果mについての二次方程式が導けるので、この方程式の二つの解で0≦m≦1となるものを選べばよい。或いは、点a〜eの座標から数値計算によりmとnの比を求めてもよい。
【0042】
以上により、特性曲線Cが比例配分によって求めた利得偏差となる(ステップS7)。
【0043】
次に、図11に特性曲線A〜Cに対応する利得の波長依存性の関係を示す。式(1)により、mとnの関係が分かるので、比例配分により特性曲線A,Bに相当する利得の波長依存性から特性曲線Cにおける利得の波長依存性を求めることができる。このようにして、特性曲線補間計算部200によって利得偏差をモニタできる(ステップS8)。
【0044】
ここでは補間法を用いて、予め利得偏差一定の特性曲線テーブルを所有していない場合の例を示したが、より簡単には最も近い状態の特性曲線テーブルを選択し、採用するという方法でも構わない。ただし、この場合には算出された利得偏差の精度が劣化する場合もある。
【0045】
次に、温度情報を用いて精度を向上させる方法を示す。図9において、特性情報テーブル80は、特性曲線選択部220,作業テーブル230,特性曲線温度選択・補間計算部240及び特性曲線テーブル群250−1〜250−jを有する。温度情報を考慮する場合には図8及び図12に述べた方法と比べ、最初にその温度に対応する特性曲線テーブル群を選択する手順が追加される。以下に、図13を併せ参照して、詳しく説明する。
【0046】
特性曲線テーブル群250−1〜250−jには予め測定して得られた幾つかの温度及び利得偏差の状態の特性曲線(直線近似で得られた一次関数)の関係がデータ或いは数式の形で蓄えられている。添字1〜jは、異なる温度に対応するテーブル群を示している。
【0047】
測定した温度情報(ステップS11)は、特性情報テーブル80の特性曲線温度選択・補間計算部240に与えられる。特性曲線温度選択・補間計算部240は、与えられた温度情報に対応する特性曲線テーブル群を計算し(ステップS12)、作業テーブル230に収納する。与えられた温度情報が、予め所有している特性曲線テーブル群250−1〜250−jのどれかに相当する場合には(ステップS13)、相当する特性曲線テーブル群が選択され(ステップS14)、作業テーブル230に収納する。与えられた温度情報が予め所有している特性曲線テーブル群250−1〜250−jのどれかに相当しない場合には、図10で説明した補間法と同様の方法によってその温度に対応する特性曲線テーブル群を、各々の利得偏差状態に対して計算する(ステップS15)。この場合、図10における既知の特性曲線A,Bは、異なる温度T1,T2での特性曲線である。ここで、与えられた温度情報がT3であるとする。ここでのm:nは、次の式(2)で表され、
m:n=(T1−T3):(T3−T2) ・・・・・・(2)
温度情報T3に相当する特性曲線Cを求めることができる。これを予め用意された異なる利得偏差に対応して、特性曲線テーブルを計算していき、得られた結果を作業テーブル230に収納する。このようにして与えられた温度情報に対する特性曲線テーブル群が得られた後の特性曲線選択部220、更には利得偏差計算部90の行なう手順(ステップS16)は、温度情報を考慮しない場合と同様である。もちろん、簡単のためには温度情報に対しても補間法を用いずに最も近い温度の特性曲線テーブルを選択することでも構わない。
【0048】
次に、本発明によるモニタ方法によって得られた利得偏差モニタ結果を基に利得偏差を抑制する方法について説明する。それに先立って、先に述べたEDFのモニタ方法は、EDFの各種の制御、例えば利得一定制御や出力一定制御との併用が可能であるので、そのことについて説明する。
【0049】
図14にEDFを幾つかの制御された状態での励起光パワー及び出力光パワーの関係を示す。例えば、利得偏差最小ではなく、利得そのものを一定に制御した場合の励起パワーと出力光パワーの関係を図14(a)に示す。この実験では、EDFの長さを300mとし、入力信号光として波長1570,1579,1589,1599nmの4つの光を波長多重した4チャネル(ch)構成のものを用いた。入力信号光のチャネル当たりのパワーを−28,−25,−22,−19dBm/chとした。温度は0,25,50,70℃の4通りで測定した。EDFは双方向励起とし、前側励起LDの励起光パワーは、以下の実験では一定(167mW)とした。全チャネル合計の入力光パワーとEDF出力光パワーを各々測定し、両者の比である利得が30dBで一定になるよう後側励起LDの励起光パワーを調整した。利得一定制御の場合には、温度が違うと同じ利得を得るために必要な励起パワーが幾分異なるため、入力光パワーの大きさに応じてグラフは階段状になる。
【0050】
また、出力を一定に制御した場合の励起パワーと出力光パワーの関係を図14(b)に示す。信号光波長は図14(a)同様、波長の4チャネルWDM信号光を用い、入力信号光のチャネル当たりのパワーを−28,−25,−22,−19dBm/chとした。温度は0,25,50,70℃の4通りで測定した。このときのEDF出力が13.7dBmで一定になるよう後側励起光パワーを調整した。出力一定制御の場合には、温度或いは入力光パワーが違うと同じ利得を得るために必要な励起パワーが異なるため、グラフは水平な直線になる。最後に、参考として図14(a),(b)と同様の入力信号及び温度条件での利得偏差最小状態のプロットを図14(c)に示す。プロットは既に述べたようにほぼ直線で表される。
【0051】
図14(a),(b)に示した利得一定制御或いは出力一定制御を行なった場合でも、本発明で示したモニタ方法は適用される。利得一定制御及び出力一定制御を行なう場合の光増幅器の構成の例を図15,16にそれぞれ示す。図15においては、図7の構成に比べ、タップカプラ101と光検出器130と利得一定制御部300が追加された構成となっている。入力ポート10から入力された信号光は、タップカプラ101でその一部のパワーが取り出され、光検出器130でそのパワーがモニタされる。利得一定制御部300は、光検出器60,130でモニタされた光パワーの比から、光増幅器における利得を求め、測定された利得が設定した値よりも大きい場合には励起光パワーを下げ、その逆の場合では励起光パワーを上げるように制御信号を励起LD40に与え、利得一定になるように制御を行なう。
【0052】
また、図16においては、図7の構成に比べ、出力一定制御部310が追加された構成となっている。出力一定制御部310は、光検出器60でモニタした光出力が設定した値よりも大きい場合には励起光パワーを下げ、その逆の場合では励起光パワーを上げるように制御信号を励起LD40に与え、出力一定になるように制御を行なう。
【0053】
利得一定制御、或いは出力一定制御の何れの制御方法においても、簡易モニタ部70によって、モニタされた利得偏差情報が出力される。この、モニタされた利得偏差情報から、利得偏差を抑制する方法について説明する。
【0054】
図17は、本発明を実施するための光増幅装置の構成の一例を示したものである。この例における増幅特性補償部付光増幅装置430は、簡易モニタ部付光増幅装置420と、増幅特性補償部460と、入力ポート10及び出力ポート11とから構成される。更に、増幅特性補償部460は、利得偏差補償器400及び利得偏差補償器制御部450から構成される。
【0055】
入力ポート10から入射されたWDM信号光は、本発明による簡易モニタ部付光増幅装置420にて増幅され、ポート12を介してその出力信号が利得偏差補償器400に与えられる。この場合、簡易モニタ部付光増幅装置420そのものは、どのような制御方法(利得一定制御或いは出力一定制御)であっても構わない。増幅装置420は、前述した手順で、利得偏差の状態をモニタし、利得偏差補償器制御部450にその情報を伝達する。
【0056】
利得偏差補償器制御部450は、その情報を基に補償すべき利得特性を計算し、計算結果を利得偏差補償器400を制御するための制御信号として出力する。利得偏差補償器400は、ポート13を介して与えられた制御信号を基に、入力光パワー或いは温度等の変化によって簡易モニタ部付光増幅装置420で生じた利得偏差を補償する。このようにして、利得偏差を補正された出力光が出力ポート11から伝送路に出力される。
【0057】
ここで、利得偏差補償器400の幾つかの構成例及び動作を詳しく述べる。図18は、利得偏差を抑制するための利得偏差補償器400の第一の構成例を示したものである。利得偏差補償器400は、利得偏差補償制御部410、利得偏差補償部500−1〜500−pから構成される。ここで、pは多重化される波長の数を表す。入力ポート12から入力されたWDM信号光は、利得偏差補償部500−1〜500−pを通過し出力ポート11から出力される。利得偏差補償部500−1〜500−pは、加熱部510−1〜510−p、可変光通過素子520−1〜520−pとから構成される。
【0058】
可変光通過素子520−1〜520−pは、模式的に図19に示したような透過特性を持ち、例えば長周期型ファイバブラッググレーティング素子により実現することができる。可変光通過素子520−1〜520−pの透過特性は、外部から熱を与えることで図19の矢印の方向に変化する。可変光通過素子520−1〜520−pの透過特性を各信号光波長に対応するように設けることで、任意の波長多重信号光の利得特性を変化させることができる。
【0059】
利得偏差補償制御部410は、利得偏差補償器制御部450から与えられた制御信号から、可変光通過素子520−1〜520−pにどのような透過特性を与えるべきかを決定し、各々の可変光通過素子に付随する加熱部510−1〜510−pを制御する。なお、ここでは利得偏差補償部の数pを多重化される波長数としたが、実装やコスト面を考えると、必ずしもpを波長多重数と同じとせずに少なくすることもできる。ただし、この場合は利得偏差を補償するための自由度が減り、制御の精度は多少悪くなる。
【0060】
図20は、利得偏差を抑制するための利得偏差補償器の第二の構成例を示したものである。利得偏差補償器400は、利得偏差補償制御部410、利得偏差補償部500−1〜500−pから構成される。入力ポート12から入力されたWDM信号光は、利得偏差補償部500−1〜500−pを通過し出力ポート11から出力される。
【0061】
この例での利得偏差補償部500−1〜500−pは、各々図21に示したような透過特性を持ち、各々制御信号を与えられることで透過率の振幅を調整することができる。利得偏差補償部500−1〜500−pは、具体的にはマッハツェンダー型の光素子で実現することができ、制御信号に応じ光路差の大きさを変えることにより振幅を変化することができる。利得偏差補償部500−1〜500−pにおいて各々透過特性の波長周期の異なるものを用いることで、所望の利得偏差補償を与えることができる。
【0062】
波長周期については、W×2k(Wは基本周期,kはi以下の非負整数)と与えれば、iを無限にとることで任意のWDM信号光の利得特性を変化させることのできる利得偏差補償器が理論的に可能となる。しかし、実際の装置ではiを無限にとることはできず、またコストの観点からiは数個程度で実現する。この場合には、WDM信号光の波長配置に応じて予め最適な波長周期を決定しておく。利得偏差補償制御部410は、利得偏差補償器制御部450からポート13を介して与えられた制御信号から、利得偏差補償部500−1〜500−pにどのような透過特性を与えるべきか決定し、制御を行なう。
【0063】
図22は、利得偏差を抑制するための利得偏差補償器の第三の構成例を示したものである。利得偏差補償器400は、利得偏差補償制御部410、波長多重光分波部540、可変光減衰部530−1〜530−p、波長多重光合波部541から構成される。入力ポート12から入力されたWDM信号光は各波長毎に分離され、可変光減衰部530−1〜530−pを通過し出力ポート11から出力される。利得偏差補償制御部410は、利得偏差補償器制御部450からポート13を介して与えられた制御信号から、可変光減衰部530−1〜530−pにどのような減衰特性を与えるべきか決定し、制御を行なう。
【0064】
図23は、利得偏差を抑制するための利得偏差補償器の第四の構成例を示したものである。利得偏差補償器400は、利得偏差補償制御部410、利得偏差補償部500、可変光減衰部530から構成される。入力ポート12から入力されたWDM信号光は、利得偏差補償部500と可変光減衰部530を通過し出力ポート11から出力される。この例での利得偏差補償部500は、図24に示したような透過特性を持ち、制御信号を与えることで損失特性を調整することができる。
【0065】
利得偏差補償部500は、具体的にはマッハツェンダー型の光素子で実現することができ、制御信号に応じ光路差の大きさを変えることにより傾きを変化することができる。利得偏差補償制御部410は、利得偏差補償器制御部450からポート13を介して与えられた制御信号から、光増幅媒体で増幅されたWDM信号光の利得偏差が無くなるよう利得偏差補償部500の損失特性の傾きを決定し、制御を行なう。
【0066】
また、光増幅媒体の増幅特性が大きな温度依存性を持つ場合には、制御方法によっては全体の出力光パワーレベルが変化してしまう場合がある。このような場合には、利得偏差補償制御部410は、更に可変光減衰部530の光減衰量を調整することで、各WDM信号光の出力を全て一定に制御することが可能となる。
【0067】
図25は、本発明を実施するための光伝送システムの構成の一例を示したものである。この例における光伝送システムは、簡易モニタ部付光増幅装置420と、
送信側増幅特性補償部461と、入力ポート9−1〜9−p及び出力ポート11とから構成される。更に、送信側増幅特性補償部461は、送信側利得偏差補償器401及び利得偏差補償器制御部450から構成される。送信側利得偏差補償器401は、波長多重される前の各波長の信号がポート9−1〜9−pを介して与えられる信号光送信器を有しており、個々の送信器の出力レベルを変化させることにより、システム全体での利得偏差が抑制されるように制御が行なわれる。出力レベルが調整された信号光は多重化されてWDM信号光となり、ポート10から出力される。
【0068】
本発明による簡易モニタ部付光増幅装置420は、送信側利得偏差補償器401からポート10を介して送信されたWDM信号光を増幅する。この場合、簡易モニタ部付光増幅装置420そのものは、どのような制御方法であっても構わない。前述した手順で、利得偏差の状態をモニタし、利得偏差補償器制御部450にその情報を伝達する。利得偏差補償器制御部450は、その情報を基に補償すべき利得特性を計算し、計算結果を送信側利得偏差補償器401を制御するための制御信号として出力する。利得偏差補償器401は、ポート14を介して与えられた制御信号を基に、入力光パワー或いは温度等の変化によって簡易モニタ部付光増幅装置420で生じた利得偏差を打ち消すように各信号光パワーを制御する。このようにして、利得偏差を補正された出力光が出力ポート11から伝送路に出力される。
【0069】
次に送信側利得偏差補償器401の幾つかの構成例及び動作を詳しく述べる。図26は、利得偏差を抑制するための送信側利得偏差補償器401の第一の構成例を示したものである。送信側利得偏差補償器401は、偏差補償制御部410、送信部550−1〜550−p、可変光減衰部530−1〜530−p、波長多重光合波部541から構成される。ポート9−1〜9−pを介して与えられる、波長多重される前の各信号光は、送信部550−1〜550−pを経てから、各々可変光減衰部530−1〜530−pを通過し、波長多重光合波部541によって多重化されてポート10から出力される。
【0070】
利得偏差補償制御部410は、利得偏差補償器制御部450からポート14を介して与えられた制御信号から、可変光減衰部530−1〜530−pにどのような減衰特性を与えるべきか決定し、制御を行なう。
【0071】
図26における出力ポート10から送信されるWDM信号光においては必ずしも各信号光のパワーレベルは同じではなく、図25における簡易モニタ部付光増幅装置420からの送信出力光において、利得偏差が抑制されるように制御が行われる。
【0072】
なお、図26においては、各送信部550−1〜550−pにおいて一つ一つ可変光減衰部530−1〜530−pが割り当てられているが、コスト面及び制御の簡便性の観点から、複数の送信部に対し、一つの可変光減衰部を割り当てるという方法でもか構わない。
【0073】
図27は、利得偏差を抑制するための送信側利得偏差補償器401の第二の構成例を示したものである。送信側利得偏差補償器401は、利得偏差補償制御部410、送信部550−1〜550−p、可変光増幅部560−1〜560−p、波長多重光合波部541から構成される。ポート9−1〜9−pを介して与えられる、波長多重される前の各信号光は、送信部550−1〜550−pを経てから、各々可変光増幅部560−1〜560−pを通過し、波長多重光合波部541によって多重化されてWDM信号光となり、出力ポート10から出力される。
【0074】
利得偏差補償制御部410は、利得偏差補償器制御部450からポート14を介して与えられた制御信号から、可変光増幅部560−1〜560−pにどのような増幅特性を与えるべきか決定し、制御を行なう。
【0075】
図27における出力ポート10から送信されるWDM信号光においては必ずしも各信号光のパワーレベルは同じではなく、図25における簡易モニタ部付光増幅装置420からの送信出力光において、利得偏差が抑制されるように制御が行われる。
【0076】
なお、図27においては、各送信部550−1〜550−pにおいて一つ一つ可変光増幅部560−1〜560−pが割り当てられているが、コスト面及び制御の簡便性の観点から、複数の送信部に対し、一つの可変光増幅部を割り当てるという方法でも構わない。
【0077】
以上述べた利得偏差補償器400、送信側利得偏差補償器401は、一つの簡易モニタ部付光増幅装置に対して一つ割り当てる必要は必ずしもない。複数の簡易モニタ部付光増幅装置に対して一つの利得偏差補償器400、送信側利得偏差補償器401割り当てるシステム構成の例を図28,29に示す。図28は、複数の簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hに対して一つの利得偏差補償器400を割り当てるシステム構成の例を示している(hは縦続数を示す)。この光伝送システムは、入力ポート10、簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−h、光伝送路440−1〜440−h、利得偏差補償部付光増幅装置430、利得偏差補償器制御部450、出力ポート11から構成される。
【0078】
入力ポート10から入射されたWDM信号光は、本発明による簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hにおいて増幅される。この場合、簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hそのものは、どのような制御方法であっても構わない。
【0079】
前述した手順で、各々の簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hは利得偏差の状態をモニタし、利得偏差補償器制御部450にその情報を伝達する。利得偏差補償器制御部450は得られた情報を加算し、利得偏差補償器400で補償すべき利得特性を計算する。そして、その結果をもとに利得偏差補償部付光増幅装置430の利得偏差補償器400を制御し、入力光パワー或いは温度等の変化によって簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hで生じた利得偏差を補償する。このようにして、利得偏差を補正された出力光が出力ポート11から伝送路に出力される。
【0080】
同様に、図29は複数の簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hに対して一つの送信側利得偏差補償器401を割り当てるシステム構成の例を示している。この例における光伝送システムは、簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hと送信側利得偏差補償器401、利得偏差補償器制御部450と出力ポート11から構成される。送信側利得偏差補償器401は、ポート9−1〜9−pを介して与えられる、波長多重される前の各波長の信号を入力する信号光送信器を有しており、個々の送信器の出力レベルを変化させることにより、システム全体での利得偏差が抑制されるように制御を行なう。制御された各波長の信号は、多重化されてWDM信号光となり、ポート10から出力される。
【0081】
送信側利得偏差補償器401からポート10を介して送信されたWDM信号光は、本発明による簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hにて増幅される。この場合、簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hは、どのような制御方法であっても構わない。
【0082】
前述した手順で、利得偏差の状態をモニタし、利得偏差補償器制御部450にその情報を伝達する。利得偏差補償器制御部450は得られた情報を加算し、送信側利得偏差補償器401で補償すべき利得特性を計算する。そして、その結果を基に利得偏差補償器制御部450は利得偏差補償器制御部450は、その情報を基に補償すべき利得特性を計算し、計算結果を送信側利得偏差補償器401を制御するための制御信号として出力する。利得偏差補償器401は、ポート14を介して与えられた制御信号を基に、入力光パワー或いは温度等の変化によって簡易モニタ部付光増幅装置420−1〜420−hで生じた利得偏差を打ち消すように各信号光パワーを制御する。このようにして、利得偏差を補正された出力光が出力ポート11から伝送路に出力される。
【0083】
以上のようにして本発明の実施の形態において、簡易モニタ部(増幅特性補償部)70は、半導体集積回路によるメモリ及びCPU(Central Processing Unit)を用いたデジタル回路で構成することが可能であり、波長多重された信号光を分離するためのAWG、或いは可変光バンドパスフィルタのような高価な光部品を用いずに光増幅装置の利得偏差をモニタすることができる。このように本発明によって部品数の少ない簡易な構成の、従って消費電力の少ない光増幅装置及び光増幅方法を提供することが可能である。特に、部品数の少ない簡易な構成で、波長多重された信号を分離後の受信器において各信号光の光パワーを等しくすることができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、波長多重された信号光を増幅するときに光増幅装置で生じる利得偏差を高価な光部品を用いずに、簡易な構成でモニタすることが可能となる。そして、本発明のモニタ方式によって得られた利得偏差情報を基に利得偏差を抑制し、増幅特性に優れた簡易で安価な波長多重信号光用の光増幅装置を実現することができる。更に、本発明の光増幅装置を用いることで、伝送特性の優れた簡易で安価な光通信システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって明らかにした希土類添加ファイバの性質を説明するための第一の図。
【図2】フォトダイオ−ドで検出した電流の温度依存性を説明するための図。
【図3】励起レーザダイオードに内蔵されたモニタ用フォトダイオードからの出力と実際に出力される光パワーの温度依存性を説明するための図。
【図4】本発明によって明らかにした希土類添加ファイバの性質を説明するための第二の図。
【図5】本発明によって明らかにした希土類添加ファイバの性質を説明するための第三の図。
【図6】本発明によって明らかにした希土類添加ファイバの性質を説明するための第四の図。
【図7】本発明に係る光増幅装置の第一の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図8】第一の発明の実施の形態において用いる簡易モニタ部の例を説明するための構成図。
【図9】第一の発明の実施の形態において使用する簡易モニタ部の別の例を説明するための構成図。
【図10】補間法によって求める本発明の特性曲線を説明するための図。
【図11】補間法によって求めた本発明の特性曲線の利得偏差を説明するための図。
【図12】特性情報テーブルを用いて利得偏差をモニタする方法を説明するためのフローチャート図。
【図13】温度情報を用いた補正を加えて利得偏差をモニタする方法を説明するためのフローチャート図。
【図14】本発明によって明らかにした希土類添加ファイバの性質を説明するための第五の図。
【図15】本発明の第二の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図16】本発明の第三の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図17】本発明の第四の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図18】第四の発明の実施の形態において用いる利得偏差補償部の第一の例を説明するための構成図。
【図19】利得偏差補償部の第一の例において用いる可変光通過素子の透過特性を説明するための図。
【図20】第四の発明の実施の形態において用いる利得偏差補償部の第二の例を説明するための構成図。
【図21】利得偏差補償部の第二の例において用いる可変光通過素子の透過特性を説明するための図。
【図22】第四の発明の実施の形態において用いる利得偏差補償部の第三の例を説明するための構成図。
【図23】第四の発明の実施の形態において用いる利得偏差補償部の第四の例を説明するための構成図。
【図24】利得偏差補償部の第四の例において用いる可変光通過素子の透過特性を説明するための図。
【図25】本発明に係る光通信システムの第一の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図26】本発明に係る光通信システムの第一の発明の実施の形態において用いる送信側利得偏差補償部の第一の例を説明するための構成図。
【図27】本発明に係る光通信システムの第一の発明の実施の形態において用いる送信側利得偏差補償部の第二の例を説明するための構成図。
【図28】本発明に係る光通信システムの第二の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図29】本発明に係る光通信システムの第三の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【符号の説明】
9,10,12…入力ポート、11…出力ポート、13…制御信号入力ポート、20…希土類添加ファイバ(光増幅媒体)、30…WDM光カプラ、40…励起レーザダイオード、50…励起部、60,110,130…光検出器、70…簡易モニタ部(増幅特性監視部)、80…特性情報テーブル、90…利得偏差計算部、100,101…タップカプラ、200…特性曲線補間計算部、210,230…作業テーブル、220…特性曲線選択部、240…特性曲線温度選択・補間計算部、250…特性曲線テーブル群、400…利得偏差補償器、401…送信側利得偏差補償器、420,430…光増幅装置、450…利得偏差補償器制御部、460,461…増幅特性補償部。
Claims (18)
- 波長多重された信号光と励起光を同時に入射させ、前記信号光を増幅する光増幅媒体と、前記励起光を発生する光源と、前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める増幅特性監視部とを有しており、
前記増幅特性監視部は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録しておき、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線Aを前記複数の特性曲線から選択し、選択した特性曲線Aを基に前記光増幅媒体の利得偏差を定めることを特徴とする光増幅装置。 - 波長多重された信号光と励起光を同時に入射させ、前記信号光を増幅する光増幅媒体と、前記励起光を発生する光源と、前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める増幅特性監視部と、光増幅装置の出力光が所望の利得偏差を持つように、前記増幅特性監視部が求めた利得偏差と所望の利得偏差との差異を用いて波長毎に利得の制御を行なう増幅特性補償部とを有しており、
前記増幅特性監視部は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録しておき、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線Aを前記複数の特性曲線から選択し、選択した特性曲線Aを基に前記光増幅媒体の利得偏差を定めることを特徴とする光増幅装置。 - 前記増幅特性監視部は、動作中の関係が特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係が特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを前記複数の特性曲線から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。
- 予め記録してある前記複数の特性曲線は、温度で区分けされており、前記増幅特性監視部は、前記光増幅媒体の動作中の温度に最も近い温度に属する第1の特性曲線群の中から、前記動作中の関係に最も近い特性曲線Aを選択することを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。
- 前記増幅特性監視部は、動作中の温度が区分けの温度と一致する場合、動作中の温度と一致する区分けの温度に属する特性曲線群を第1の特性曲線群とし、動作中の関係が第1の特性曲線群とした特性曲線群の中の特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係が特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを第1の特性曲線群とした特性曲線群の中から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴とする請求項4に記載の光増幅装置。
- 波長多重された信号光と励起光を同時に入射させ、前記信号光を増幅する光増幅媒体と、前記励起光を発生する光源と、前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める増幅特性監視部とを有しており、
前記増幅特性監視部は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録して おき、かつ前記予め記録してある前記複数の特性曲線は温度で区分けされ、区分けされた温度毎に特性曲線群が形成され、
前記増幅特性監視部は、動作中の温度が区分けの温度と一致しない場合、動作中の温度に最も近い区分けの温度に属する第2の特性曲線群と動作中の温度に次に近い区分けの温度に属する第3の特性曲線群との間に位置する特性曲線群を補間によって求めて第1の特性曲線群とし、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線Aを前記第1の特性曲線群から選択し、動作中の関係が特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係が特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを前記第1の特性曲線群の中から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴とする光増幅装置。 - 前記増幅特性補償部は、波長多重された信号光を波長毎に分離してから、波長毎に利得の制御を行なうことを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。
- 前記増幅特性補償部は、波長多重される前の信号光に対して、波長毎に利得の制御を行なうことを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。
- 請求項1又は請求項6に記載の光増幅装置を光増幅装置要素として用い、複数の当該光増幅装置要素を縦続接続して成り、縦続接続した最終段の光増幅装置要素の出力光が所望の利得偏差を持つように、前記複数の光増幅装置要素が求めた利得偏差と所望の利得偏差との差異を用いて波長毎に利得の制御を行なう利得偏差補償部を有していることを特徴とする光増幅装置。
- 前記特性曲線を表す関数が単調増加関数であることを特徴とする請求項1又は請求項6に記載の光増幅装置。
- 前記特性曲線を表す関数が線形関数であることを特徴とする請求項1又は請求項6に記載の光増幅装置。
- 前記光増幅媒体がエルビウム添加ファイバであることを特徴とする請求項1又は請求項6に記載の光増幅装置。
- 光増幅装置の出力光が所定のパワーとなるように制御されていることを特徴とする請求項1又は請求項6に記載の光増幅装置。
- 光増幅媒体に波長多重された信号光と励起光を同時に入射することによって前記信号光を増幅する工程と、
前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める工程とを有しており、
前記利得偏差を求める工程は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録しておき、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線を前記複数の特性曲線から選択し、選択した特性曲線を基に前記光増幅媒体の利得偏差を定めることを特徴とする光増幅装置の利得特性モニタ方法。 - 前記増幅特性監視部は、動作中の関係が特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係が特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを前記複数の特性曲線から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。
- 予め記録してある前記複数の特性曲線は、温度で区分けされており、前記増幅特性監視部は、前記光増幅媒体の動作中の温度に最も近い温度に属する第1の特性曲線群の中から、前記動作中の関係に最も近い特性曲線Aを選択することを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。
- 前記増幅特性監視部は、動作中の温度が区分けの温度と一致する場合、動作中の温度と一致する区分けの温度に属する特性曲線群を第1の特性曲線群とし、動作中の関係が第1の特性曲線群とした特性曲線群の中の特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係が特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを第1の特性曲線群とした特性曲線群の中から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴とする請求項16に記載の光増幅装置。
- 波長多重された信号光と励起光を同時に入射させ、前記信号光を増幅する光増幅媒体と、前記励起光を発生する光源と、前記信号光を構成する波長の異なる各信号の間の増幅後の利得偏差を求める増幅特性監視部と、光増幅装置の出力光が所望の利得偏差を持つように、前記増幅特性監視部が求めた利得偏差と所望の利得偏差との差異を用いて波長毎に利得の制御を行なう増幅特性補償部とを有しており、
前記増幅特性監視部は、一定の利得偏差毎に光増幅媒体の出力光パワーとその出力光パワーに対応する励起光パワーとの関係をプロットして得る複数の特性曲線を予め記録しておき、かつ前記予め記録してある前記複数の特性曲線は温度で区分けされ、区分けされた温度毎に特性曲線群が形成され、
前記増幅特性監視部は、動作中の温度が区分けの温度と一致しない場合、動作中の温度に最も近い区分けの温度に属する第2の特性曲線群と動作中の温度に次に近い区分けの温度に属する第3の特性曲線群との間に位置する特性曲線群を補間によって求めて第1の特性曲線群とし、動作中の前記光増幅媒体に入射している励起光のパワーとそれによる増幅後の出力光のパワーとによる動作中の関係に最も近い特性曲線Aを前記第1の特性曲線群から選択し、動作中の関係が特性曲線Aの線上にある場合は、特性曲線Aに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定め、動作中の関係が特性曲線Aの線上にない場合は、動作中の関係に次に近い特性曲線Bを前記第1の特性曲線群の中から選択し、特性曲線Aと特性曲線Bとの間に位置する特性曲線Cを補間によって求め、求めた特性曲線Cに対応する利得偏差を前記光増幅媒体の利得偏差として定めることを特徴とする光増幅装置。
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