JP3903650B2 - 光増幅器および光増幅器制御方法 - Google Patents

光増幅器および光増幅器制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送システムにおいて多波長の信号光を一括して光増幅することができる光増幅器、および、このような光増幅器の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光増幅器は、励起光により励起可能な蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、この光導波路に励起光を供給する励起手段とを含み、光伝送システムにおける中継局などに設けられる。特に、多波長の信号光を伝送する波長多重伝送システムに用いられる光増幅器は、多波長の信号光それぞれを互いに等しい利得で一括光増幅するとともに、多波長の信号光それぞれのパワーを一定の目標値として出力することが重要である。
【0003】
そこで、文献1「S. Kinoshita, et al., "Wide-dynamic-Range WDM Optical Fiber Amplifiers for 32×10 Gb/s, SMF Transmission Systems", OSA TOPS Vol.25, pp.280-283 (1998)」に記載された光増幅器は、利得平坦性を維持しながら利得を調整する為に、減衰量が可変の光減衰器を備えている。また、文献2「M. J. Yadlowsky, "EDFA without dynamic gain tilt using excited-state trapping", OSA TOPS Vol.25, pp.24-27 (1998)」に記載された光増幅器は、利得平坦性を維持しながら利得を調整する為に、蛍光物質(Er元素)を励起準位へ捕捉させる制御光(波長977.5nm)を出力するための光源を、励起光(波長1470nm)を出力する励起光源とは別に備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例は以下のような問題点を有している。すなわち、文献1に記載された光増幅器では、光減衰器における減衰量が増大すると、励起効率が低下し、雑音指数が増大することから、光増幅性能が劣化する。また、文献2に記載された光増幅器では、制御光を用いて蛍光物質を励起準位へ捕捉させるための制御が困難であり、利得平坦性を維持するのが困難である。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、入力信号光パワーが変動しても光増幅性能の劣化を抑制するとともに容易に利得平坦性を維持することができる光増幅器および光増幅器制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の光増幅器は、励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器であって、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御する出力制御手段と、光導波路に入力する入力信号光のパワーの検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される入力信号光パワーと温度の関係を求め、この関係と検出された光導波路に入力する信号光のパワーに基づい光導波路の少なくとも一部の温度を制御する温度制御手段とを備えることを特徴とする。また、本発明に係る第1の光増幅器制御方法は、励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器を用い、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御するとともに、光導波路に入力する入力信号光のパワーの検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される入力信号光パワーと温度の関係を求め、この関係と検出された光導波路に入力する信号光のパワーに基づい光導波路の少なくとも一部の温度を制御することを特徴とする。光導波路の温度の制御に際して、温度制御手段により制御される光導波路の部分における正味利得の調整範囲の設定中心値をG(単位dB)とし、定数をA(単位1/K)としたときに、光導波路に入力する信号光のパワーの変化量ΔP(単位dB)に対して、光導波路の温度の目標値(単位K)をΔP/(A・G)だけ変化させるのが好適である。
【0007】
この第1の光増幅器および光増幅器制御方法によれば、光導波路から出力される信号光(全信号光であってもよいし特定の波長の信号光であってもよい)のパワーが一定の目標値になるように制御されるとともに、光導波路に入力する入力信号光のパワーの検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される入力信号光パワーと温度の関係が求められ、この関係と検出された光導波路に入力する信号光のパワーに基づい光導波路の少なくとも一部の温度が制御される。これにより、入力信号光パワーが変動しても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。
【0008】
本発明に係る第2の光増幅器は、励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器であって、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御する出力制御手段と、光増幅器の利得の検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される利得と温度の関係を求め、この関係と検出された光導波路における光増幅の利得に基づいて光導波路の少なくとも一部の温度を制御する温度制御手段とを備えることを特徴とする。また、本発明に係る第2の光増幅器制御方法は、励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器を用い、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御するとともに、光増幅器の利得の検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される利得と温度の関係を求め、この関係と検出された光導波路における光増幅の利得に基づいて光導波路の少なくとも一部の温度を制御することを特徴とする。光導波路の温度の制御に際して、温度制御手段により制御される光導波路の部分における正味利得の調整範囲の設定中心値をG(単位dB)とし、定数をA(単位1/K)としたときに、利得の変化量ΔG(単位dB)に対して、光導波路の温度の目標値(単位K)を−ΔG/(A・G)だけ変化させるのが好適である。
【0009】
この第2の光増幅器および光増幅器制御方法によれば、光導波路から出力される信号光(全信号光であってもよいし特定の波長の信号光であってもよい)のパワーが一定の目標値になるように制御されるとともに、光増幅器の利得の検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される利得と温度の関係が求められ、この関係と検出された光導波路における光増幅の利得に基づいて光導波路の少なくとも一部の温度が制御される。これにより、入力信号光パワーが変動しても、また、その変動が波数の変動に因るものであっても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。なお、利得は、入力信号光パワーおよび出力信号光パワーそれぞれを検出して両者の比から求めてもよいし、また、前段の光増幅器の出力信号光パワーと自己の光増幅器の入力信号光パワーとの比から求めてもよい。
【0010】
本発明に係る第3の光増幅器は、励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器であって、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御する出力制御手段と、光導波路から出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて、2波長のパワーの差が小さくなるように、光導波路の少なくとも一部の温度を制御する温度制御手段とを備えることを特徴とする。また、本発明に係る第3の光増幅器制御方法は、励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器を用い、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御するとともに、光導波路から出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて、2波長のパワーの差が小さくなるように、光導波路の少なくとも一部の温度を制御することを特徴とする。
【0011】
この第3の光増幅器および光増幅器制御方法によれば、光導波路から出力される信号光(全信号光であってもよいし特定の波長の信号光であってもよい)のパワーが一定の目標値になるように制御されるとともに、光導波路から出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて、2波長のパワー差の差が小さくなるように、光導波路の少なくとも一部の温度が制御される。これにより、入力信号光パワーが変動しても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。また、光導波路の温度がフィードバック制御されるので、安定した光増幅動作が可能である。
【0012】
本発明に係る第1〜第3の光増幅器および光増幅器制御方法では、光導波路が複数の区間に区分され、温度制御手段は光導波路の最上流の区間の温度を一定に維持することを特徴とする。この場合には、温度変化に因る光導波路の雑音特性の劣化を光増幅器全体として回避することができる。
【0013】
また、本発明に係る第1〜第3の光増幅器および光増幅器制御方法では、蛍光物質がEr元素であることを特徴とする。この場合には、一般に光通信システムにおいて用いられる信号光波長帯域1.53nm〜1.60nmにおいて信号光を光増幅することができる。特に、光導波路が波長1574nm〜1601nmの範囲の信号光を光増幅するものであるのが好適であり、この場合には、入力信号光パワーが変動しても、25nm以上の広い帯域に亘って利得平坦性を維持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
(第1の実施形態)
先ず、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る光増幅器100の構成図である。本実施形態に係る光増幅器100は、入力する信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバの少なくとも一部の温度を制御するものである。
【0016】
本実施形態に係る光増幅器100は、入力コネクタ101から出力コネクタ102へ順に、光カプラ111、光アイソレータ121、光カプラ112、増幅用光ファイバ131、光カプラ113、光アイソレータ122および光カプラ114が縦続接続されている。また、本実施形態に係る光増幅器100は、光カプラ111に受光素子141が接続され、光カプラ112に励起光源151が接続され、光カプラ113に励起光源152が接続され、光カプラ114に受光素子142が接続されている。さらに、本実施形態に係る光増幅器100は、温度制御部161および出力制御部162を備えている。
【0017】
光カプラ111は、入力コネクタ101から到達した信号光の一部を受光素子141へ向けて分岐し、残部を光アイソレータ121へ通過させる。受光素子141は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ111により分岐された信号光の一部を受光して、入力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。光アイソレータ121は、光カプラ111から光カプラ112の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ112は、光アイソレータ121から到達した信号光を増幅用光ファイバ131へ出力するとともに、励起光源151から出力された励起光も増幅用光ファイバ131へ出力する。励起光源151は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ131に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0018】
増幅用光ファイバ131は、励起光源151,152から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ131は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン132に巻かれている。また、コイルボビン132には、増幅用光ファイバ131の温度を調整するペルチエ素子133、および、増幅用光ファイバ131の温度を検出するサーミスタ134が接着して設けられている。
【0019】
光カプラ113は、増幅用光ファイバ131から出力された信号光を光アイソレータ122へ出力するとともに、励起光源152から出力された励起光を増幅用光ファイバ131へ出力する。励起光源152は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ131に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。光アイソレータ122は、光カプラ113から光カプラ114の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ114は、光アイソレータ122から到達した信号光の一部を受光素子142へ向けて分岐し、残部を出力コネクタ102へ通過させる。受光素子142は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ114により分岐された信号光の一部を受光して、出力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。
【0020】
温度制御部161は、受光素子141により検出された入力信号光のパワーに基づいて、サーミスタ134による温度測定の結果をモニタしながらペルチエ素子133を介して増幅用光ファイバ131の温度を制御する。また、出力制御部162は、受光素子142により検出される出力信号光のパワーが一定の目標値になるよう、励起光源152より増幅用光ファイバ131へ供給される励起光のパワーを制御する。
【0021】
本実施形態に係る光増幅器100は以下のように動作する。励起光源151から出力された励起光は光カプラ112を経て順方向より増幅用光ファイバ131に供給され、励起光源152から出力された励起光は光カプラ113を経て後方向より増幅用光ファイバ131に供給される。入力コネクタ101に入力した信号光は、光カプラ111、光アイソレータ121および光カプラ112を順に経て増幅用光ファイバ131に入力し、増幅用光ファイバ131において光増幅される。増幅用光ファイバ131において光増幅されて出力された信号光は、光カプラ113、光アイソレータ122および光カプラ114を順に経て、出力コネクタ102から出力される。
【0022】
入力コネクタ101に入力した信号光の一部は、光カプラ111により分岐され、受光素子141によりパワーが検出される。そして、この受光素子141により検出された入力信号光のパワーに基づいて、ペルチエ素子133を介して増幅用光ファイバ131の温度が温度制御部161により制御される。また、出力コネクタ102から出力される信号光の一部は、光カプラ114により分岐され、受光素子142によりパワーが検出される。そして、この受光素子142により検出される出力信号光のパワーが一定の目標値になるよう、励起光源152より増幅用光ファイバ131へ供給される励起光のパワーが出力制御部162により制御される。
【0023】
本実施形態に係る光増幅器100は、より具体的には以下のように構成される。増幅用光ファイバ131は、Er元素およびAl元素がコアに添加された石英系の光ファイバであって、Er元素添加濃度が3700wt.ppmであり、長さが15mであり、カットオフ波長が1.1μmであり、波長1.53μmにおける吸収が約50dB/mである。増幅用光ファイバ131に対し順方向から励起光を供給する励起光源151は、波長1.48μmのレーザ光を出力する半導体レーザ光源であり、パワー97mWの励起光を増幅用光ファイバ131に供給する。増幅用光ファイバ131に対し後方向から励起光を供給する励起光源152は、波長1.48μmのレーザ光を出力する半導体レーザ光源であり、受光素子142により検出される出力信号光パワーが一定の目標値になるよう、増幅用光ファイバ131に供給する励起光が出力制御部162により制御される。
【0024】
入力コネクタ101にはLバンドの波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内の多波長の信号光が入力するものとし、また、入力する各波長の信号光のパワーが一様に変動し、全パワーが−13dBm〜−9dBmの範囲で変動するものとする。入力信号光の全パワーが−11dBmであるときに、増幅用光ファイバ131の温度を30℃として、これを基準状態とする。
【0025】
そして、受光素子141による入力信号光パワーの検出結果に基づく温度制御部161による温度制御により、この基準状態に対して、入力信号光の全パワーがΔP(単位dB)だけ増加したときに、
ΔT=ΔP/(A・G) …(1)
なる式で表される温度差ΔT(単位K)だけ増幅用光ファイバ131の温度を上昇させる。ここで、G(単位dB)は、増幅用光ファイバ131における正味利得の調整範囲の設定中心値であり、今の場合、温度30℃のときの増幅用光ファイバ131における光増幅の利得の値26dBである。また、A(単位1/K)は、増幅用光ファイバ131の組成と信号光波長帯域とにより定まる定数であり、今の場合、値2.6×10-3/Kである。
【0026】
このとき、入力信号光の全パワーが−13dBmであるとき、増幅用光ファイバ131の温度は0℃に設定される。入力信号光の全パワーが−11.67dBmであるとき、増幅用光ファイバ131の温度は20℃に設定される。入力信号光の全パワーが−11dBmであるとき、増幅用光ファイバ131の温度は30℃に設定される。入力信号光の全パワーが−10.33dBmであるとき、増幅用光ファイバ131の温度は40℃に設定される。また、入力信号光の全パワーが−9dBmであるとき、増幅用光ファイバ131の温度は60℃に設定される。
【0027】
図2は、第1の実施形態に係る光増幅器100の増幅用光ファイバ131の利得スペクトルを入力信号光パワーの各値について示したグラフである。図3は、入力信号光の全パワーが−11dBm(温度が30℃)であるときの利得を基準として、第1の実施形態に係る光増幅器100の利得の変化を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【0028】
これらのグラフから判るように、入力信号光パワーが−11dBm(温度が30℃)であるときを基準とすると、入力信号光パワーが−2dBだけ変化したとき(−13dBm,温度0℃)に利得が約+2dBだけ変化し、入力信号光パワーが−0.67dBだけ変化したとき(−11.67dBm,温度20℃)に利得が約+0.67dBだけ変化し、入力信号光パワーが+0.67dBだけ変化したとき(−10.33dBm,温度40℃)に利得が約−0.67dBだけ変化し、また、入力信号光パワーが+2dBだけ変化したとき(−9dBm,温度60℃)に利得が約−2dBだけ変化する。
【0029】
したがって、本実施形態に係る光増幅器100は、入力信号光のパワーが変動しても、出力信号光のパワーは一定の目標値となり、しかも、利得スペクトルの形状は一定に維持されている。特に、波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内では、各波長の信号光の出力パワーの変動は±0.1dB以下である。なお、従来の技術の欄に示された文献2に記載されたものでは、利得が増大すると利得スペクトルの凹凸も増大するのに対して、本実施形態に係る光増幅器100では、利得が増大しても利得スペクトルの凹凸が増大することなく、利得スペクトルの形状は一定に維持されている。すなわち、本実施形態に係る光増幅器100は、波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内の信号光を用いれば、入力信号光のパワーが−11±2dBmの範囲で変動しても、利得平坦性が保たれたまま、各波長の出力信号光のパワーも一定に保たれる。
【0030】
また、図4は、第1の実施形態に係る光増幅器100の増幅用光ファイバ131の直前で測定した雑音指数の波長依存性を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。このグラフから判るように、光減衰器により信号光を減衰させないので、励起効率が低下することなく、雑音指数の大幅な増大や光増幅性能の劣化を抑制することができる。
【0031】
以上のように、本実施形態では、入力信号光パワーが変動しても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。従来の技術の欄に示された文献1に記載されたものと比較すると、本実施形態では、可変光減衰器を設ける必要がないので、光増幅器における信号光に対する不要な損失を除去することができ、励起効率が向上する。また、従来の技術の欄に示された文献2に記載されたものと比較すると、本実施形態では、制御光を出力するための光源を設ける必要がなく、コストが削減され、信頼性が向上する。
【0032】
なお、以上では、増幅用光ファイバ131の温度を30℃±30Kの範囲で変化させたが、より広い温度範囲で増幅用光ファイバ131の温度を調整することにより、より広い入力信号光パワーの変動にも対応することができる。また、図1に示した構成の光増幅器100では、受光素子142は、出力信号光だけでなくASE光を含めたパワーを検出するので、出力信号光パワーは厳密にいうと一定にならない。
【0033】
さらに、以上では、図5に示すように、入力する各波長の信号光が一様に変化する場合(図5(a)→(b))を想定した。しかし、光源の不具合等に因り或る波長の入力信号光のパワーが他の波長の入力信号光のパワーと異なる変化をする場合(図5(a)→(c))もあり得る。後者の場合には、この第1の実施形態の如く入力信号光の全パワーに基づいて増幅用光ファイバの温度を制御するのではなく、次に述べる第2〜第4の実施形態の如く所要利得に基づいて増幅用光ファイバの温度を制御するのが好適である。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態に係る光増幅器200の構成図である。本実施形態に係る光増幅器200は、入力信号光パワーと出力信号光パワーとの比から増幅用光ファイバにおける光増幅の利得を求め、この利得に基づいて増幅用光ファイバの少なくとも一部の温度を制御するものである。
【0035】
本実施形態に係る光増幅器200は、入力コネクタ201から出力コネクタ202へ順に、光カプラ211、光アイソレータ221、光カプラ212、増幅用光ファイバ231、光カプラ213、光アイソレータ222および光カプラ214が縦続接続されている。また、本実施形態に係る光増幅器200は、光カプラ211にバンドパスフィルタ243を介して受光素子241が接続され、光カプラ212に励起光源251が接続され、光カプラ213に励起光源252が接続され、光カプラ214にバンドパスフィルタ244を介して受光素子242が接続されている。さらに、本実施形態に係る光増幅器200は、温度制御部261および出力制御部262を備えている。
【0036】
光カプラ211は、入力コネクタ201から到達した信号光の一部をバンドパスフィルタ243へ向けて分岐し、残部を光アイソレータ221へ通過させる。受光素子241は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ211により分岐されバンドパスフィルタ243を通過した特定波長の信号光の一部を受光して、その特定波長の入力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。光アイソレータ221は、光カプラ211から光カプラ212の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ212は、光アイソレータ221から到達した信号光を増幅用光ファイバ231へ出力するとともに、励起光源251から出力された励起光も増幅用光ファイバ231へ出力する。励起光源251は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ231に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0037】
増幅用光ファイバ231は、励起光源251,252から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ231は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン232に巻かれている。また、コイルボビン232には、増幅用光ファイバ231の温度を調整するペルチエ素子233、および、増幅用光ファイバ231の温度を検出するサーミスタ234が接着して設けられている。
【0038】
光カプラ213は、増幅用光ファイバ231から出力された信号光を光アイソレータ222へ出力するとともに、励起光源252から出力された励起光を増幅用光ファイバ231へ出力する。励起光源252は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ231に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。光アイソレータ222は、光カプラ213から光カプラ214の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ214は、光アイソレータ222から到達した信号光の一部をバンドパスフィルタ244へ向けて分岐し、残部を出力コネクタ202へ通過させる。受光素子242は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ214により分岐されバンドパスフィルタ244を通過した特定波長の信号光の一部を受光して、その特定波長の出力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。なお、バンドパスフィルタ243および244それぞれの透過特性は互いに等しい。また、特定波長は例えば1571nmである。
【0039】
温度制御部261は、受光素子241および242それぞれにより検出された特定波長の信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバ231における光増幅の利得を算出する。そして、温度制御部261は、この利得に基づいて、サーミスタ234による温度測定の結果をモニタしながらペルチエ素子233を介して増幅用光ファイバ231の温度を制御する。また、出力制御部262は、受光素子242により検出される特定波長の信号光のパワーが一定の目標値になるよう、励起光源252より増幅用光ファイバ231へ供給される励起光のパワーを制御する。
【0040】
本実施形態に係る光増幅器200は以下のように動作する。励起光源251から出力された励起光は光カプラ212を経て順方向より増幅用光ファイバ231に供給され、励起光源252から出力された励起光は光カプラ213を経て後方向より増幅用光ファイバ231に供給される。入力コネクタ201に入力した信号光は、光カプラ211、光アイソレータ221および光カプラ212を順に経て増幅用光ファイバ231に入力し、増幅用光ファイバ231において光増幅される。増幅用光ファイバ231において光増幅されて出力された信号光は、光カプラ213、光アイソレータ222および光カプラ214を順に経て、出力コネクタ202から出力される。
【0041】
入力コネクタ201に入力した信号光の一部は光カプラ211により分岐され、そのうちの特定波長の成分がバンドパスフィルタ243を通過して受光素子241によりパワーが検出される。また、出力コネクタ202から出力される信号光の一部は光カプラ214により分岐され、そのうちの特定波長の成分がバンドパスフィルタ244を通過して受光素子242によりパワーが検出される。そして、温度制御部261により、受光素子241および受光素子242それぞれにより検出された特定波長の信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバ231における光増幅の利得が算出され、この利得に基づいてペルチエ素子233を介して増幅用光ファイバ231の温度が制御される。また、受光素子242により検出される特定波長の信号光のパワーが一定の目標値になるよう、励起光源252より増幅用光ファイバ231へ供給される励起光のパワーが出力制御部262により制御される。
【0042】
本実施形態に係る光増幅器200は、より具体的には以下のように構成される。本実施形態における増幅用光ファイバ231は、第1の実施形態における増幅用光ファイバ131と同様のものである。本実施形態における励起光源251,252も、第1の実施形態における励起光源151,152と略同様のものである。
【0043】
入力コネクタ201にはLバンドの波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内の多波長の信号光が入力するものとする。また、バンドパスフィルタ243,244が透過し受光素子241,242が受光する特定波長の信号光を波長1571nmの信号光とする。受光素子241により検出される特定波長の信号光のパワーをPr1(単位dBm)とし、受光素子242により検出される特定波長の信号光のパワーをPr2(単位dBm)とする。この特定波長の信号光についての光増幅の利得G(単位dB)は、
G=Pr2−Pr1 …(2)
なる式で表される。
【0044】
本実施形態では、励起光源252は、受光素子242により検出される特定波長の出力信号光パワーPr2が一定の目標値になるよう、増幅用光ファイバ231に供給する励起光が出力制御部262により制御される。また、特定波長の信号光についての利得Gが所望値であるときに、増幅用光ファイバ231の温度を30℃として、これを基準状態とする。
【0045】
そして、利得の算出結果に基づく温度制御部261による温度制御により、この基準状態に対して、特定波長の信号光の利得がΔG(単位dB)だけ増加したときに、
ΔT=−ΔG/(A・G) …(3)
なる式で表される温度差ΔT(単位K)だけ増幅用光ファイバ231の温度を上昇させる。ここで、G(単位dB)は、増幅用光ファイバ231における正味利得の調整範囲の設定中心値であり、今の場合、温度30℃のときの増幅用光ファイバ231における光増幅の利得の値26dBである。また、A(単位1/K)は、増幅用光ファイバ231の組成と信号光波長帯域とにより定まる定数であり、今の場合、値2.6×10-3/Kである。
【0046】
本実施形態でも、図2〜図4それぞれに示したグラフと同様の特性が得られる。すなわち、本実施形態に係る光増幅器200は、入力信号光の全パワーが変動した場合だけでなく、或る波長の入力信号光のパワーが他の波長の入力信号光のパワーと異なる変化をした場合にも、出力信号光のパワーは一定の目標値となり、しかも、利得スペクトルの形状は一定に維持される。特に、波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内では、各波長の信号光の出力パワーの変動は±0.1dB以下である。本実施形態に係る光増幅器200は、波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内の信号光を用いれば、入力信号光のパワーが−11±2dBmの範囲で変動しても、利得平坦性が保たれたまま、各波長の出力信号光のパワーも一定に保たれる。また、本実施形態に係る光増幅器200も、光減衰器により信号光を減衰させないので、励起効率が低下することなく、雑音指数の増大や光増幅性能の劣化を抑制することができる。
【0047】
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第3の実施形態について説明する。図7は、第3の実施形態に係る光増幅器300の構成図である。本実施形態に係る光増幅器300は、前段の光増幅器の出力信号光パワーと自己の光増幅器の入力信号光パワーとに基づいて増幅用光ファイバにおける光増幅の利得を求め、この利得に基づいて増幅用光ファイバの少なくとも一部の温度を制御するものである。
【0048】
本実施形態に係る光増幅器300は、入力コネクタ301から出力コネクタ302へ順に、光カプラ315、光カプラ311、光アイソレータ321、光カプラ312、増幅用光ファイバ331、光カプラ313、光アイソレータ322、光カプラ314および光カプラ316が縦続接続されている。また、本実施形態に係る光増幅器300は、光カプラ311に受光素子341が接続され、光カプラ312に励起光源351が接続され、光カプラ313に励起光源352が接続され、光カプラ314に受光素子342が接続されている。さらに、本実施形態に係る光増幅器300は、温度制御部361、出力制御部362および監視部363を備えている。
【0049】
光カプラ315は、入力コネクタ301から到達した光を分波して、所定波長の監視光を監視部363へ向けて出力し、信号光を光カプラ311へ向けて出力する。光カプラ311は、光カプラ315から到達した信号光の一部を受光素子341へ向けて分岐し、残部を光アイソレータ321へ通過させる。受光素子341は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ311により分岐された信号光の一部を受光して、入力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。光アイソレータ321は、光カプラ311から光カプラ312の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ312は、光アイソレータ321から到達した信号光を増幅用光ファイバ331へ出力するとともに、励起光源351から出力された励起光も増幅用光ファイバ331へ出力する。励起光源351は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ331に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0050】
増幅用光ファイバ331は、励起光源351,352から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ331は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン332に巻かれている。また、コイルボビン332には、増幅用光ファイバ331の温度を調整するペルチエ素子333、および、増幅用光ファイバ331の温度を検出するサーミスタ334が接着して設けられている。
【0051】
光カプラ313は、増幅用光ファイバ331から出力された信号光を光アイソレータ322へ出力するとともに、励起光源352から出力された励起光を増幅用光ファイバ331へ出力する。励起光源352は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ331に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。光アイソレータ322は、光カプラ313から光カプラ314の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ314は、光アイソレータ322から到達した信号光の一部を受光素子342へ向けて分岐し、残部を光カプラ316へ通過させる。受光素子342は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ314により分岐された信号光の一部を受光して、出力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。光カプラ316は、光カプラ314から到達した信号光および監視部363から到達した監視光を合波して、その合波した信号光および監視光を出力コネクタ302へ出力する。
【0052】
監視部363は、光カプラ315から到達した監視光を入力する。この監視光は、本実施形態に係る光増幅器300の前段に設けられた光増幅器から出力されたものであって、この前段光増幅器から出力される信号光のパワーに関する情報を伝送するものである。そして、監視部363は、この監視光の情報に基づいて、前段光増幅器から出力される信号光のパワーP0(単位mW)を検知し、その検知結果を温度制御部361および出力制御部362それぞれに通知する。
【0053】
温度制御部361は、監視部363により検知された前段光増幅器の出力信号光パワーP0、および、受光素子341により検出された入力信号光パワーP1(単位mW)に基づいて、
G=10・log(P1/P0) …(4)
なる関係式により所要利得G(単位dB)を求める。そして、温度制御部361は、第2の実施形態の場合と同様にして、この利得Gの変化量ΔGに基づいて、サーミスタ334による温度測定の結果をモニタしながらペルチエ素子333を介して増幅用光ファイバ331の温度を制御する。
【0054】
また、出力制御部362は、監視部363により検知された前段光増幅器の出力信号光パワーP0、および、受光素子341により検出された入力信号光パワーP1に基づいて、受光素子342により検出される出力信号光のパワーが、
2=(P1/P0)・(P0+F) …(5)
なる式で表される一定の目標値P2(単位mW)になるよう、励起光源352より増幅用光ファイバ331へ供給される励起光のパワーを制御する。ここで、F(単位mW)は、光増幅器300の雑音特性により決まる定数であり、1mW程度である。
【0055】
本実施形態に係る光増幅器300は以下のように動作する。励起光源351から出力された励起光は光カプラ312を経て順方向より増幅用光ファイバ331に供給され、励起光源352から出力された励起光は光カプラ313を経て後方向より増幅用光ファイバ331に供給される。入力コネクタ301に入力した信号光は、光カプラ315、光カプラ311、光アイソレータ321および光カプラ312を順に経て増幅用光ファイバ331に入力し、増幅用光ファイバ331において光増幅される。増幅用光ファイバ331において光増幅されて出力された信号光は、光カプラ313、光アイソレータ322、光カプラ314および光カプラ316を順に経て、出力コネクタ302から出力される。
【0056】
入力コネクタ301に入力した光のうち特定波長の監視光は、光カプラ315により分波されて、監視部363に入力する。監視部363では、その監視光に基づいて、前段の光増幅器から出力される信号光のパワーP0を取得する。入力コネクタ301に入力した信号光の一部は、光カプラ311により分岐され、受光素子341によりパワーP1が検出される。また、出力コネクタ302から出力される信号光の一部は、光カプラ314により分岐され、受光素子342によりパワーが検出される。
【0057】
そして、温度制御部361により、前段の光増幅器の出力信号光パワーP0および自己の光増幅器300の入力信号光パワーP1に基づいて所要利得Gが(4)式により求められる。さらに、温度制御部361により、この求められた所要利得に基づいて増幅用光ファイバ331における光増幅の利得が算出され、この利得に基づいてペルチエ素子333を介して増幅用光ファイバ331の温度が制御される。
【0058】
また、出力制御部362により、前段の光増幅器の出力信号光パワーP0および自己の光増幅器300の入力信号光パワーP1に基づいて出力信号光のパワーの目標値P2が(5)式により求められる。さらに、出力制御部362により、受光素子342により検出される出力信号光のパワーが目標値P2になるよう、励起光源352より増幅用光ファイバ331へ供給される励起光のパワーが制御される。
【0059】
本実施形態に係る光増幅器300は、第2の実施形態に係るものが奏する効果に加えて、より正確に出力信号光のパワーを一定に維持することができる。
【0060】
(第4の実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第4の実施形態について説明する。図8は、第4の実施形態に係る光増幅器400の構成図である。本実施形態に係る光増幅器400は、光帰還ループを設けて出力信号光のパワーを一定の目標値とするとともに、増幅用光ファイバにおける光増幅の利得に基づいて増幅用光ファイバの少なくとも一部の温度を制御するものである。
【0061】
本実施形態に係る光増幅器400は、入力コネクタ401から出力コネクタ402へ順に、光カプラ411、光カプラ415、光アイソレータ421、光カプラ412、増幅用光ファイバ431、光カプラ413、光アイソレータ422、光カプラ416および光カプラ414が縦続接続されている。また、本実施形態に係る光増幅器400は、光カプラ411にバンドパスフィルタ443を介して受光素子441が接続され、光カプラ412に励起光源451が接続され、光カプラ413に励起光源452が接続され、光カプラ414にバンドパスフィルタ444を介して受光素子242が接続されている。さらに、本実施形態に係る光増幅器400は、温度制御部461、可変光減衰器471、バンドパスフィルタ472およびパイロット光出力制御部473を備えている。
【0062】
光カプラ411は、入力コネクタ401から到達した信号光の一部をバンドパスフィルタ443へ向けて分岐し、残部を光カプラ415へ通過させる。受光素子441は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ411により分岐されバンドパスフィルタ443を通過した特定波長の信号光の一部を受光して、その特定波長の入力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。光カプラ415は、光カプラ411から到達した信号光を光アイソレータ421へ出力するとともに、可変光減衰器471から到達した光をも光アイソレータ421へ出力する。光アイソレータ421は、光カプラ415から光カプラ412の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ412は、光アイソレータ421から到達した信号光を増幅用光ファイバ431へ出力するとともに、励起光源451から出力された励起光も増幅用光ファイバ431へ出力する。励起光源451は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ431に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0063】
増幅用光ファイバ431は、励起光源451,452から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ431は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン432に巻かれている。また、コイルボビン432には、増幅用光ファイバ431の温度を調整するペルチエ素子433、および、増幅用光ファイバ431の温度を検出するサーミスタ434が接着して設けられている。
【0064】
光カプラ413は、増幅用光ファイバ431から出力された信号光を光アイソレータ422へ出力するとともに、励起光源452から出力された励起光を増幅用光ファイバ431へ出力する。励起光源452は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ431に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。光アイソレータ422は、光カプラ413から光カプラ416の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ416は、光アイソレータ422から到達した光の一部をバンドパスフィルタ472へ分岐し、残部を光カプラ414へ通過させる。光カプラ414は、光カプラ416から到達した信号光の一部をバンドパスフィルタ444へ向けて分岐し、残部を出力コネクタ402へ通過させる。受光素子442は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ414により分岐されバンドパスフィルタ444を通過した特定波長の信号光の一部を受光して、その特定波長の入力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。なお、バンドパスフィルタ443および444それぞれの透過特性は互いに等しい。
【0065】
温度制御部461は、受光素子441および442それぞれにより検出された特定波長の信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバ431における光増幅の利得G(単位dB)を算出する。そして、温度制御部461は、第2の実施形態の場合と同様にして、この利得Gの変化量ΔGに基づいて、サーミスタ434による温度測定の結果をモニタしながらペルチエ素子433を介して増幅用光ファイバ431の温度を制御する。
【0066】
バンドパスフィルタ472は、光カプラ416から到達した光のうち所定波長(例えば1603nm)の光を通過させる。可変光減衰器471は、バンドパスフィルタ472を通過した所定波長の光を入力し、これに減衰量L(単位dB)を与えて光カプラ415へ出力する。したがって、光カプラ415から増幅用光ファイバ431を経て光カプラ416に到るまでの光路、ならびに、光カプラ416からバンドパスフィルタ472および可変光減衰器471を経て光カプラ415へ戻るまでの経路は、バンドパスフィルタ472が通過させる所定波長の光をレーザ発振する光帰還ループを構成している。
【0067】
パイロット光出力制御部473は、受光素子441および442それぞれにより検出された特定波長の信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバ431における光増幅の利得Gを算出する。また、パイロット光出力制御部473は、光カプラ412,413,415および416ならびに光アイソレータ421および422の全体の損失L0(単位dB)を予め記憶している。そして、パイロット光出力制御部473は、可変光減衰器471の減衰量Lを
L=G−L0 …(6)
なる式で算出される値に設定する。
【0068】
本実施形態に係る光増幅器400は以下のように動作する。励起光源451から出力された励起光は光カプラ412を経て順方向より増幅用光ファイバ431に供給され、励起光源452から出力された励起光は光カプラ413を経て後方向より増幅用光ファイバ431に供給される。入力コネクタ401に入力した信号光は、光カプラ411、光カプラ415、光アイソレータ421および光カプラ412を順に経て増幅用光ファイバ431に入力し、増幅用光ファイバ431において光増幅される。増幅用光ファイバ431において光増幅されて出力された信号光は、光カプラ413、光アイソレータ422、光カプラ416および光カプラ414を順に経て、出力コネクタ402から出力される。
【0069】
入力コネクタ401に入力した信号光の一部は光カプラ411により分岐され、そのうちの特定波長の成分がバンドパスフィルタ443を通過して受光素子441によりパワーが検出される。また、出力コネクタ402から出力される信号光の一部は光カプラ414により分岐され、そのうちの特定波長の成分がバンドパスフィルタ444を通過して受光素子442によりパワーが検出される。そして、温度制御部461により、受光素子441および受光素子442それぞれにより検出された特定波長の信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバ431における光増幅の利得が算出され、この利得に基づいてペルチエ素子433を介して増幅用光ファイバ431の温度が制御される。
【0070】
また、パイロット光出力制御部473により、受光素子441および442それぞれにより検出された特定波長の信号光のパワーに基づいて増幅用光ファイバ431における光増幅の利得Gが算出され、可変光減衰器471の減衰量Lが(6)式により算出される。可変光減衰器471は、パイロット光出力制御部473により減衰量Lに設定される。
【0071】
本実施形態では、上記光帰還ループの作用により、出力コネクタ402から出力される信号光のパワーは一定に維持される。したがって、励起光源451,452より増幅用光ファイバ431へ供給される励起光のパワーは一定でよい。
【0072】
本実施形態に係る光増幅器400は、第2の実施形態に係るものが奏する効果に加えて、より正確に出力信号光のパワーを一定に維持することができる。
【0073】
(第5の実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第5の実施形態について説明する。図9は、第5の実施形態に係る光増幅器500の構成図である。本実施形態に係る光増幅器500は、増幅用光ファイバが2段構成となっており、Cバンドの波長帯域の信号光を光増幅する。
【0074】
本実施形態に係る光増幅器500は、入力コネクタ501から出力コネクタ502へ順に、光カプラ511、光アイソレータ521、光カプラ512、増幅用光ファイバ531、光アイソレータ522、利得等化器571、光カプラ513、増幅用光ファイバ536、光カプラ514、光アイソレータ523および光カプラ515が縦続接続されている。また、本実施形態に係る光増幅器500は、光カプラ511に受光素子541が接続され、光カプラ512に励起光源551が接続され、光カプラ513に励起光源552が接続され、光カプラ514に励起光源553が接続され、光カプラ515に受光素子542が接続されている。さらに、本実施形態に係る光増幅器500は、温度制御部561および562ならびに出力制御部563を備えている。
【0075】
光カプラ511は、入力コネクタ501から到達した信号光の一部を受光素子541へ向けて分岐し、残部を光アイソレータ521へ通過させる。受光素子541は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ511により分岐された信号光の一部を受光して、入力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。光アイソレータ521は、光カプラ511から光カプラ512の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ512は、光アイソレータ521から到達した信号光を増幅用光ファイバ531へ出力するとともに、励起光源551から出力された励起光も増幅用光ファイバ531へ出力する。励起光源551は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ531に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0076】
増幅用光ファイバ531は、励起光源551から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ531は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン532に巻かれている。また、コイルボビン532には、増幅用光ファイバ531の温度を調整するペルチエ素子533、および、増幅用光ファイバ531の温度を検出するサーミスタ534が接着して設けられている。
【0077】
光アイソレータ522は、増幅用光ファイバ531から利得等化器571の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。利得等化器571は、増幅用光ファイバ531および536における信号光の利得の偏差を補償する損失スペクトルを有し、光増幅器500全体の利得を平坦にする。光カプラ513は、利得等化器571から到達した信号光を増幅用光ファイバ536へ出力するとともに、励起光源552から出力された励起光も増幅用光ファイバ536へ出力する。励起光源552は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ536に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0078】
増幅用光ファイバ536は、励起光源552,553から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ536は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン537に巻かれている。また、コイルボビン537には、増幅用光ファイバ536の温度を調整するペルチエ素子538、および、増幅用光ファイバ536の温度を検出するサーミスタ539が接着して設けられている。
【0079】
光カプラ514は、増幅用光ファイバ536から出力された信号光を光アイソレータ523へ出力するとともに、励起光源553から出力された励起光を増幅用光ファイバ536へ出力する。励起光源553は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ536に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。光アイソレータ523は、光カプラ514から光カプラ515の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ515は、光アイソレータ523から到達した信号光の一部を受光素子542へ向けて分岐し、残部を出力コネクタ502へ通過させる。受光素子542は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ515により分岐された信号光の一部を受光して、出力信号光のパワーを示す電気信号を出力する。
【0080】
温度制御部561は、受光素子541により検出された入力信号光のパワーに基づいて、サーミスタ534による温度測定の結果をモニタしながらペルチエ素子533を介して増幅用光ファイバ531の温度を制御する。温度制御部562は、受光素子541により検出された入力信号光のパワーに基づいて、サーミスタ539による温度測定の結果をモニタしながらペルチエ素子538を介して増幅用光ファイバ536の温度を制御する。また、出力制御部563は、受光素子542により検出される出力信号光のパワーが一定の目標値になるよう、励起光源552,553より増幅用光ファイバ536へ供給される励起光のパワーを制御する。
【0081】
本実施形態に係る光増幅器500は以下のように動作する。励起光源551から出力された励起光は光カプラ512を経て順方向より前段の増幅用光ファイバ531に供給される。また、励起光源552から出力された励起光は光カプラ513を経て順方向より後段の増幅用光ファイバ532に供給され、励起光源553から出力された励起光は光カプラ514を経て後方向より後段の増幅用光ファイバ532に供給される。
【0082】
入力コネクタ501に入力した信号光は、光カプラ511、光アイソレータ521および光カプラ512を順に経て増幅用光ファイバ531に入力し、増幅用光ファイバ531において光増幅される。増幅用光ファイバ531において光増幅されて出力された信号光は、光アイソレータ522を経て利得等化器571に入力し、利得等化器571が有する損失スペクトルに従って波長に依存した損失を受ける。利得等化器571から出力された信号光は、光カプラ513を経て増幅用光ファイバ536に入力し、増幅用光ファイバ536において光増幅される。増幅用光ファイバ536において光増幅されて出力された信号光は、光カプラ514、光アイソレータ523および光カプラ515を順に経て、出力コネクタ502から出力される。
【0083】
入力コネクタ501に入力した信号光の一部は、光カプラ511により分岐され、受光素子541によりパワーが検出される。そして、この受光素子541により検出された入力信号光のパワーに基づいて、ペルチエ素子533を介して前段の増幅用光ファイバ531の温度が温度制御部561により制御されるとともに、ペルチエ素子538を介して後段の増幅用光ファイバ536の温度が温度制御部566により制御され、
【0084】
また、出力コネクタ502から出力される信号光の一部は、光カプラ515により分岐され、受光素子542によりパワーが検出される。そして、この受光素子542により検出される出力信号光のパワーが一定の目標値になるよう、励起光源552.553より後段の増幅用光ファイバ536へ供給される励起光のパワーが出力制御部562により制御される。
【0085】
本実施形態に係る光増幅器500は、より具体的には以下のように構成される。増幅用光ファイバ531および536それぞれは、Er元素およびAl元素がコアに添加された石英系の光ファイバであって、Er元素添加濃度が1000wt.ppmであり、カットオフ波長が1.1μmであり、波長1.53μmにおける吸収が約7.6dB/mである。前段の増幅用光ファイバ531の長さは5mであり、後段の増幅用光ファイバ536の長さは12mである。
【0086】
前段の増幅用光ファイバ531に対し順方向から励起光を供給する励起光源551は、波長0.98μmのレーザ光を出力する半導体レーザ光源であり、パワー65mWの励起光を増幅用光ファイバ531に供給する。後段の増幅用光ファイバ536に対し順方向および後方向から励起光を供給する励起光源552および553は、波長1.48μmのレーザ光を出力する半導体レーザ光源であり、受光素子542により検出される出力信号光パワーが一定の目標値になるよう、増幅用光ファイバ536に供給する励起光が出力制御部563により制御される。
【0087】
前段の増幅用光ファイバ531と後段の増幅用光ファイバ536との間に設けられる利得等化器571は、図10に示す形状の損失スペクトルを有するものとする。この図に示すように、利得等化器571は、波長帯域1537nm〜1559nmの範囲において、波長1537nm付近で損失が最も小さい。
【0088】
入力コネクタ501にはCバンドの波長帯域1537nm〜1559nmの範囲内の多波長の信号光が入力するものとし、また、入力する各波長の信号光のパワーが一様に変動し、全パワーが−9.0dBm〜−7.5dBmの範囲で変動するものとする。入力信号光の全パワーが−7.5dBmであるときに、増幅用光ファイバ531および536の温度を25℃として、これを基準状態とする。
【0089】
そして、受光素子541による入力信号光パワーの検出結果に基づく温度制御部561,562による温度制御により、この基準状態に対して、入力信号光の全パワーがΔP(単位dB)だけ増加したときに、上記(1)式で表される温度差ΔT(単位K)だけ増幅用光ファイバ531,536の温度を上昇させる。ここで、G(単位dB)は、増幅用光ファイバ531および536における正味利得の調整範囲の設定中心値であり、今の場合、温度25℃のときの増幅用光ファイバ531および536における光増幅の利得の値34dBである。また、A(単位1/K)は、増幅用光ファイバ531および536の組成と信号光波長帯域とにより定まる定数であり、今の場合、値−9×10-4/Kである。このとき、入力信号光の全パワーが−9.0dBmであるとき、増幅用光ファイバ531および536の温度は75℃に設定される。
【0090】
図11は、第5の実施形態に係る光増幅器500の増幅用光ファイバ531から増幅用光ファイバ536にかけての利得スペクトルを入力信号光パワーの各値について示したグラフである。図12は、入力信号光の全パワーが−7.5dBm(温度が25℃)であるときの利得を基準として、第5の実施形態に係る光増幅器500の利得の変化を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。これらのグラフから判るように、入力信号光パワーが−7.5dBm(温度が25℃)であるときを基準とすると、入力信号光パワーが−1.5dBだけ変化したとき(−9.0dBm,温度75℃)に利得が約+1.5dBだけ変化する。
【0091】
したがって、本実施形態に係る光増幅器500は、入力信号光のパワーが変動しても、出力信号光のパワーは一定の目標値となり、しかも、利得スペクトルの形状は一定に維持されている。特に、波長帯域1547nm〜1555nmの範囲内では、各波長の信号光の出力パワーの変動は±0.1dB以下である。本実施形態に係る光増幅器500は、波長帯域1547nm〜1555nmの範囲内の信号光を用いれば、入力信号光のパワーが−9dBm〜−7.5dBmの範囲で変動しても、利得平坦性が保たれたまま、各波長の出力信号光のパワーも一定に保たれる。
【0092】
(第6の実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第6の実施形態について説明する。図13は、第6の実施形態に係る光増幅器600の構成図である。本実施形態に係る光増幅器600は、増幅用光ファイバが2段構成となっており、後段の増幅用光ファイバのみの温度を制御することにより、雑音指数の改善を図るものである。
【0093】
第6の実施形態に係る光増幅器600は、第5の実施形態に係る光増幅器500の構成から、ペルチエ素子533、サーミスタ534、温度制御部561および利得等化器571を除いたものである。そして、本実施形態に係る光増幅器600では、前段の増幅用光ファイバ531は室温とされる。
【0094】
本実施形態に係る光増幅器600は、より具体的には以下のように構成される。増幅用光ファイバ531および536それぞれは、Er元素およびAl元素がコアに添加された石英系の光ファイバであって、Er元素添加濃度が3700wt.ppmであり、カットオフ波長が1.1μmであり、波長1.53μmにおける吸収が約50dB/mである。前段の増幅用光ファイバ531の長さは4.6mであり、後段の増幅用光ファイバ536の長さは15mである。
【0095】
前段の増幅用光ファイバ531に対し順方向から励起光を供給する励起光源551は、波長0.98μmのレーザ光を出力する半導体レーザ光源であり、パワー40mWの励起光を増幅用光ファイバ531に供給する。後段の増幅用光ファイバ536に対し順方向および後方向から励起光を供給する励起光源552および553は、波長1.48μmのレーザ光を出力する半導体レーザ光源であり、受光素子542により検出される出力信号光パワーが一定の目標値になるよう、増幅用光ファイバ536に供給する励起光が出力制御部563により制御される。
【0096】
入力コネクタ501にはLバンドの波長帯域1574nm〜1601nmの範囲内の多波長の信号光が入力するものとし、また、入力する各波長の信号光のパワーが一様に変動し、全パワーが−16.5dBm〜−12.5dBmの範囲で変動するものとする。入力信号光の全パワーが−14.5dBmであるときに、増幅用光ファイバ536の温度を30℃として、これを基準状態とする。
【0097】
そして、受光素子541による入力信号光パワーの検出結果に基づく温度制御部562による温度制御により、この基準状態に対して、入力信号光の全パワーがΔP(単位dB)だけ増加したときに、上記(1)式で表される温度差ΔT(単位K)だけ増幅用光ファイバ536の温度を上昇させる。ここで、G(単位dB)は、後段の増幅用光ファイバ536における正味利得の調整範囲の設定中心値であり、今の場合、温度30℃のときの増幅用光ファイバ536における光増幅の利得の値26dBである。また、A(単位1/K)は、増幅用光ファイバ536の組成と信号光波長帯域とにより定まる定数であり、今の場合、値2.6×10-3/Kである。なお、前段の増幅用光ファイバ531は室温(25℃)に維持される。
【0098】
このとき、入力信号光の全パワーが−16.5dBmであるとき、増幅用光ファイバ536の温度は0℃に設定される。入力信号光の全パワーが−15.17dBmであるとき、増幅用光ファイバ536の温度は20℃に設定される。入力信号光の全パワーが−14.5dBmであるとき、増幅用光ファイバ536の温度は30℃に設定される。入力信号光の全パワーが−13.83dBmであるとき、増幅用光ファイバ536の温度は40℃に設定される。また、入力信号光の全パワーが−12.5dBmであるとき、増幅用光ファイバ536の温度は60℃に設定される。
【0099】
図14は、第6の実施形態に係る光増幅器600の増幅用光ファイバ531から増幅用光ファイバ536にかけての利得スペクトルを入力信号光パワーの各値について示したグラフである。このグラフから判るように、入力信号光パワーが−14.5dBm(温度が30℃)であるときを基準とすると、入力信号光パワーが−2dBだけ変化したとき(−16.5dBm,温度0℃)に利得が約+2dBだけ変化し、入力信号光パワーが−0.67dBだけ変化したとき(−15.17dBm,温度20℃)に利得が約+0.67dBだけ変化し、入力信号光パワーが+0.67dBだけ変化したとき(−13.83dBm,温度40℃)に利得が約−0.67dBだけ変化し、また、入力信号光パワーが+2dBだけ変化したとき(−12.5dBm,温度60℃)に利得が約−2dBだけ変化する。したがって、本実施形態に係る光増幅器600は、入力信号光のパワーが変動しても、出力信号光のパワーは一定の目標値となり、しかも、利得スペクトルの形状は一定に維持されている。
【0100】
また、図15は、第6の実施形態に係る光増幅器600の増幅用光ファイバ531の直前で測定した雑音指数の波長依存性を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。このグラフから判るように、光減衰器や利得等化器により信号光を減衰させないので、励起効率が低下することなく、雑音指数の増大や光増幅性能の劣化を抑制することができる。これを第1の実施形態の場合(図4)と比較すると、第1の実施形態では増幅用光ファイバの温度を高くすると雑音指数が劣化するのに対して、第6の実施形態では増幅用光ファイバ536の温度を高くしても雑音指数の劣化が僅かである。
【0101】
なお、前段の増幅用光ファイバ531の温度を室温とし、後段の増幅用光ファイバ536の温度を入力信号光パワーに基づいて制御することにより、雑音指数が改善される。一方、前段の増幅用光ファイバ531および後段の増幅用光ファイバ536それぞれの温度を入力信号光パワーに基づいて制御することにより、より広い入力信号光パワーの変動にも対応することができる。何れを選択するかは、光増幅器の用途次第である。
【0102】
(第7の実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器および光増幅器制御方法の第7の実施形態について説明する。図16は、第7の実施形態に係る光増幅器700の構成図である。本実施形態に係る光増幅器700は、第1〜第6の実施形態の場合のように増幅用光ファイバの温度をフィードフォワード制御するのではなく、出力される2波長の信号光のパワーの差に基づいて増幅用光ファイバの温度をフィードバック制御するものである。
【0103】
本実施形態に係る光増幅器700は、入力コネクタ701から出力コネクタ702へ順に、光アイソレータ721、光カプラ711、増幅用光ファイバ731、光カプラ712、光アイソレータ722および光カプラ713が縦続接続されている。また、本実施形態に係る光増幅器700は、光カプラ711に励起光源751が接続され、光カプラ712に励起光源752が接続され、また、光カプラ713に光カプラ714ならびにバンドパスフィルタ743,744を介して受光素子741,742が接続されている。さらに、本実施形態に係る光増幅器700は、温度制御部761および出力制御部762を備えている。
【0104】
光アイソレータ721は、入力コネクタ701から光カプラ711の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ711は、光アイソレータ721から到達した信号光を増幅用光ファイバ731へ出力するとともに、励起光源751から出力された励起光も増幅用光ファイバ731へ出力する。励起光源751は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ731に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。
【0105】
増幅用光ファイバ731は、励起光源751,752から出力された励起光により励起可能な蛍光物質がコアに添加された光導波路であり、信号光を光増幅して出力する。添加される蛍光物質は、好適には希土類元素であり、より好適にはEr元素である。Er元素が添加される場合、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができるので好適である。増幅用光ファイバ731は、熱伝導性に優れた材質(例えばアルミニウム)からなるコイルボビン732に巻かれている。また、コイルボビン732には、増幅用光ファイバ731の温度を調整するペルチエ素子733、および、増幅用光ファイバ731の温度を検出するサーミスタ734が接着して設けられている。
【0106】
光カプラ712は、増幅用光ファイバ731から出力された信号光を光アイソレータ722へ出力するとともに、励起光源752から出力された励起光を増幅用光ファイバ731へ出力する。励起光源752は、例えば半導体レーザ光源であり、増幅用光ファイバ731に添加された蛍光物質を励起し得る波長の励起光を出力する。光アイソレータ722は、光カプラ712から光カプラ713の方向へ光を通過させるが、逆方向へは光を通過させない。光カプラ713は、光アイソレータ722から到達した信号光の一部を光カプラ714へ向けて分岐し、残部を出力コネクタ702へ通過させる。
【0107】
光カプラ714は、光カプラ713から到達した信号光のうち波長が互いに異なる信号光を出力する。例えば、光カプラ714は、最も短い波長の信号光をバンドパスフィルタ743へ出力し、最も長い波長の信号光をバンドパスフィルタ744へ出力する。受光素子741は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ714から出力されバンドパスフィルタ743を通過した最も短い波長の信号光のパワーPSを検出する。受光素子742は、例えばフォトダイオードであり、光カプラ714から出力されバンドパスフィルタ744を通過した最も長い波長の信号光のパワーPLを検出する。
【0108】
温度制御部761は、受光素子741により検出された最短波長の信号光のパワーPSおよび受光素子742により検出された最長波長の信号光のパワーPLを入力し、これら最短波長信号光パワーPSおよび最長波長信号光パワーPLそれぞれの値の差に基づいて、ペルチエ素子733を介して増幅用光ファイバ731の温度を制御する。すなわち、温度制御部761は、PS>PLであるときに増幅用光ファイバ731の温度を高くすべきか或いは低くすべきかを予め記憶しておいて、最短波長信号光パワーPSおよび最長波長信号光パワーPLそれぞれの値の差が小さくなるように増幅用光ファイバ731の温度を制御する。例えば、Lバンドの信号光を光増幅する場合には、PS>PLであるときに増幅用光ファイバ731の温度を低くし、PS<PLであるときに増幅用光ファイバ731の温度を高くする。このように本実施形態では、温度制御部761は、サーミスタ734による温度測定の結果をモニタすることなく、増幅用光ファイバ731の温度をフィードバック制御する。
【0109】
出力制御部762は、受光素子741により検出された最短波長の信号光のパワーPSおよび受光素子742により検出された最長波長の信号光のパワーPLを入力し、これら最短波長信号光パワーPSおよび最長波長信号光パワーPLそれぞれの値の和が一定の目標値になるよう、励起光源752より増幅用光ファイバ731へ供給される励起光のパワーを制御する。或いは、出力制御部762は、最短波長信号光パワーPSおよび最長波長信号光パワーPLのうち何れか一方の値が一定の目標値になるよう、励起光源752より増幅用光ファイバ731へ供給される励起光のパワーを制御してもよい。或いは、出力制御部762は、出力信号光の全パワーまたは他の特定波長のもののパワーが一定の目標値になるよう、励起光源752より増幅用光ファイバ731へ供給される励起光のパワーを制御してもよい。
【0110】
本実施形態に係る光増幅器700は以下のように動作する。励起光源751から出力された励起光は光カプラ711を経て順方向より増幅用光ファイバ731に供給され、励起光源752から出力された励起光は光カプラ712を経て後方向より増幅用光ファイバ731に供給される。入力コネクタ701に入力した信号光は、光アイソレータ721および光カプラ711を順に経て増幅用光ファイバ731に入力し、増幅用光ファイバ731において光増幅される。増幅用光ファイバ731において光増幅されて出力された信号光は、光カプラ712、光アイソレータ722および光カプラ713を順に経て、出力コネクタ702から出力される。
【0111】
出力コネクタ702から出力される信号光の一部は、光カプラ713により分岐され、光カプラ714により分波される。光カプラ714に分波された最も短い波長の信号光は、バンドパスフィルタ743を通過して、受光素子741によりパワーPSが検出される。また、光カプラ714に分波された最も長い波長の信号光は、バンドパスフィルタ744を通過して、受光素子742によりパワーPLが検出される。
【0112】
そして、温度制御部761により、最短波長信号光パワーPSおよび最長波長信号光パワーPLそれぞれの値の差が小さくなるように、ペルチエ素子733を介して増幅用光ファイバ731の温度が制御される。また、出力制御部762により、最短波長信号光パワーPSおよび最長波長信号光パワーPLそれぞれの値の和が一定の目標値になるよう、励起光源752より増幅用光ファイバ731へ供給される励起光のパワーが制御される。
【0113】
本実施形態に係る光増幅器700は、第1の実施形態に係るものが奏する効果に加えて、増幅用光ファイバ731の温度をフィードバック制御することにより、より安定した光増幅動作が可能である。
【0114】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、増幅用光ファイバに添加される蛍光物質は、Er元素に限られるものではなく、他の希土類元素(例えば、Tm元素、Pr元素、Nd元素等)であってもよい。また、増幅用光ファイバに替えて、励起光により励起可能な蛍光物質が添加された平面光導波路であってもよい。
【0115】
また、後段および後段の増幅用光ファイバを有する場合であって、後段の増幅用光ファイバのみの温度を制御するのは、上記第6の実施形態の如く入力信号光パワーに基づいて温度制御を行う場合だけでなく、利得に基づいて温度制御を行ってもよいし、また、出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて温度制御を行ってもよい。また、3段以上の増幅用光ファイバを有する場合には、最上流の増幅用光ファイバを室温に維持して、2段目以降の増幅用光ファイバの何れかの温度を制御すればよく、この場合にも雑音指数が改善される。
【0116】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る第1の光増幅器および光増幅器制御方法によれば、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御されるとともに、光導波路に入力する入力信号光のパワーの検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される入力信号光パワーと温度の関係が求められ、この関係と検出された光導波路に入力する信号光のパワーに基づい光導波路の少なくとも一部の温度が制御される。これにより、入力信号光パワーが変動しても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。
【0117】
また、本発明に係る第2の光増幅器および光増幅器制御方法によれば、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御されるとともに、光増幅器の利得の検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される利得と温度の関係が求められ、この関係と検出された光導波路における光増幅の利得に基づいて光導波路の少なくとも一部の温度が制御される。これにより、入力信号光パワーが変動しても、また、その変動が波数の変動に因るものであっても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。
【0118】
また、本発明に係る第3の光増幅器および光増幅器制御方法によれば、光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御されるとともに、光導波路から出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて、2波長のパワーの差が小さくなるように、光導波路の少なくとも一部の温度が制御される。これにより、入力信号光パワーが変動しても、光増幅性能の劣化が抑制され、容易に利得平坦性を維持することができる。また、光導波路の温度がフィードバック制御されるので、安定した光増幅動作が可能である。
【0119】
また、光導波路が複数の区間に区分され、温度制御手段は光導波路の最上流の区間の温度を一定に維持する場合には、温度変化に因る光導波路の雑音特性の劣化を光増幅器全体として回避することができる。
【0120】
また、蛍光物質がEr元素である場合には、一般に光通信システムにおいて用いられる信号光波長帯域1.53nm〜1.60nmにおいて信号光を光増幅することができる。特に、光導波路が波長1574nm〜1601nmの範囲の信号光を光増幅するものであるのが好適であり、この場合には、入力信号光パワーが変動しても、25nm以上の広い帯域に亘って利得平坦性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る光増幅器の増幅用光ファイバの利得スペクトルを入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図3】入力信号光の全パワーが−11dBm(温度が30℃)であるときの利得を基準として、第1の実施形態に係る光増幅器の利得の変化を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図4】第1の実施形態に係る光増幅器の増幅用光ファイバの直前で測定した雑音指数の波長依存性を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図5】各波長の信号光のパワーの変動を説明する図である。
【図6】第2の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【図7】第3の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【図8】第4の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【図9】第5の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【図10】第5の実施形態に係る光増幅器における利得等化器の損失スペクトルを示すグラフである。
【図11】第5の実施形態に係る光増幅器の増幅用光ファイバ531から増幅用光ファイバ536にかけての利得スペクトルを入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図12】入力信号光の全パワーが−7.5dBm(温度が25℃)であるときの利得を基準として、第5の実施形態に係る光増幅器の利得の変化を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図13】第6の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【図14】第6の実施形態に係る光増幅器の増幅用光ファイバ531から増幅用光ファイバ536にかけての利得スペクトルを入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図15】第6の実施形態に係る光増幅器の増幅用光ファイバ531の直前で測定した雑音指数の波長依存性を入力信号光パワーの各値について示したグラフである。
【図16】第7の実施形態に係る光増幅器の構成図である。
【符号の説明】
100…光増幅器、101…入力コネクタ、102…出力コネクタ、111〜114…光カプラ、121,122…光アイソレータ、131…増幅用光ファイバ、132…コイルボビン、133…ペルチエ素子、134…サーミスタ、141,142…受光素子、151,152…励起光源、161…温度制御部、162…出力制御部、200…光増幅器、261…温度制御部、262…出力制御部、300…光増幅器、361…温度制御部、362…出力制御部、363…監視部、400…光増幅器、461…温度制御部、471…可変光減衰器、472…バンドパスフィルタ、473…パイロット光出力制御部、500…光増幅器、561,562…温度制御部、563…出力制御部、571…利得等化器、600…光増幅器、700…光増幅器、761…温度制御部、762…出力制御部。

Claims (16)

  1. 励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、前記光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器であって、
    前記光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御する出力制御手段と、
    前記光導波路に入力する入力信号光のパワーの検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される入力信号光パワーと温度の関係を求め、この関係と検出された前記光導波路に入力する信号光のパワーに基づいて前記光導波路の少なくとも一部の温度を制御する温度制御手段と
    を備えることを特徴とする光増幅器。
  2. 前記温度制御手段は、前記温度制御手段により制御される前記光導波路の部分における正味利得の調整範囲の設定中心値をG(単位dB)とし、定数をA(単位1/K)としたときに、前記光導波路に入力する信号光のパワーの変化量ΔP(単位dB)に対して、前記光導波路の温度の目標値(単位K)をΔP/(A・G)だけ変化させることを特徴とする請求項1記載の光増幅器。
  3. 励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、前記光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器であって、
    前記光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御する出力制御手段と、
    前記光増幅器の利得の検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される利得と温度の関係を求め、この関係と検出された前記光導波路における光増幅の利得に基づいて前記光導波路の少なくとも一部の温度を制御する温度制御手段と
    を備えることを特徴とする光増幅器。
  4. 前記温度制御手段は、前記温度制御手段により制御される前記光導波路の部分における正味利得の調整範囲の設定中心値をG(単位dB)とし、定数をA(単位1/K)としたときに、前記利得の変化量ΔG(単位dB)に対して、前記光導波路の温度の目標値(単位K)を−ΔG/(A・G)だけ変化させることを特徴とする請求項3記載の光増幅器。
  5. 励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、前記光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器であって、
    前記光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御する出力制御手段と、
    前記光導波路から出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて、2波長のパワーの差が小さくなるように、前記光導波路の少なくとも一部の温度を制御する温度制御手段と
    を備えることを特徴とする光増幅器。
  6. 前記光導波路が複数の区間に区分され、前記温度制御手段は前記光導波路の最上流の区間の温度を一定に維持することを特徴とする請求項1,3および5の何れか1項に記載の光増幅器。
  7. 前記蛍光物質がEr元素であることを特徴とする請求項1,3および5の何れか1項に記載の光増幅器。
  8. 前記光導波路が波長1574nm〜1601nmの範囲の信号光を光増幅することを特徴とする請求項7記載の光増幅器。
  9. 励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、前記光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器を用い、
    前記光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御するとともに、前記光導波路に入力する入力信号光のパワーの検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される入力信号光パワーと温度の関係を求め、この関係と検出された前記光導波路に入力する信号光のパワーに基づいて前記光導波路の少なくとも一部の温度を制御することを特徴とする光増幅器制御方法。
  10. 前記光導波路の温度の制御に際して、前記温度制御手段により制御される前記光導波路の部分における正味利得の調整範囲の設定中心値をG(単位dB)とし、定数をA(単位1/K)としたときに、前記光導波路に入力する信号光のパワーの変化量ΔP(単位dB)に対して、前記光導波路の温度の目標値(単位K)をΔP/(A・G)だけ変化させることを特徴とする請求項9記載の光増幅器制御方法。
  11. 励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、前記光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器を用い、
    前記光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御するとともに、前記光増幅器の利得の検出結果に基づき利得スペクトルの形状が一定に維持される利得と温度の関係を求め、この関係と検出された前記光導波路における光増幅の利得に基づいて前記光導波路の少なくとも一部の温度を制御することを特徴とする光増幅器制御方法。
  12. 前記光導波路の温度の制御に際して、前記温度制御手段により制御される前記光導波路の部分における正味利得の調整範囲の設定中心値をG(単位dB)とし、定数をA(単位1/K)としたときに、前記利得の変化量ΔG(単位dB)に対して、前記光導波路の温度の目標値(単位K)を−ΔG/(A・G)だけ変化させることを特徴とする請求項11記載の光増幅器制御方法。
  13. 励起光により励起可能な希土類元素の蛍光物質が添加された信号光を光増幅する光導波路と、前記光導波路に励起光を供給する励起手段とを備える光増幅器を用い、
    前記光導波路から出力される信号光のパワーが一定の目標値になるように制御するとともに、前記光導波路から出力される2波以上の信号光それぞれのパワーの差に基づいて、2波長のパワーの差が小さくなるように、前記光導波路の少なくとも一部の温度を制御することを特徴とする光増幅器制御方法。
  14. 前記光導波路が複数の区間に区分され、そのうちの最上流の区間の温度を一定に維持することを特徴とする請求項9,11および13の何れか1項に記載の光増幅器制御方法。
  15. 前記蛍光物質がEr元素であることを特徴とする請求項9,11および13の何れか1項に記載の光増幅器制御方法。
  16. 前記光導波路が波長1574nm〜1601nmの範囲の信号光を光増幅することを特徴とする請求項15記載の光増幅器制御方法。
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