JP2006201382A - 電子写真用転写紙及びその製造方法 - Google Patents

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政人 鈴木
Hisahiro Omote
尚弘 表
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Abstract

【課題】 フルカラー印字適性に優れ、高速複写機、プリンター適性を有する塗工タイプの電子写真用転写紙であり、特に低坪量においても良好なカラーフル印字適性や通紙性を有する電子写真用転写紙を提供するものである。
【解決手段】 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を有する電子写真用転写用紙において、顔料としてレーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を顔料100重量部あたり30重量部以上含有し、用紙の電気特性が23℃、50%RH雰囲気における測定で−10kvの電圧を印荷した時の帯電圧の最大値が1/2に減衰するまでの所要時間が、0.25秒以下であることを特徴とする電子写真用転写紙。
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真方式の複写機、プリンターにおいて、枚葉高速機における連続通紙性を満足し、カラー印字性についても優れた性能を有し、本文用紙などに適した電子写真用転写紙に関する。
従来、電子写真方式の高速機対応の用紙は、連伝タイプや巻き取りで供給する連続紙を使用する印刷機に対応する用紙であった。しかし近年、小判断裁紙を使用した電子写真方式の複写機またはプリンターにおいても、1分間に135〜180枚の通紙速度を誇る高速の機種が開発されてきている。
小判断裁紙(以下枚葉紙)を使用するメリットは、用紙の種類やサイズを変更しやすい、製本するにあたり断裁する手間がいらない、かつ断裁ゴミが出ない等がある。電子写真方式の複写機、プリンターは、オンデマンド印刷と呼ばれるマニュアル類や自費出版などの数千部以下の小ロット印字に適した方式である。そのため顧客の要望に細かく対応できる枚葉紙を使用する複写機、プリンターが適している。しかし、枚葉複写機、プリンターの欠点は連続紙に比べ高速化が図り難い点に有る。枚葉複写機、プリンターの通紙は、枚葉オフセット印刷機の様に爪で用紙を掴んで通紙するのではなく、ロールやベルトに紙を挟んで順送りするため、通紙適性の低い(主にこわさの低い)用紙の場合には、ロール間での受け渡しが上手くできずにジャムと呼ばれる通紙不能の状態になり、連続印字は困難となる。
従来、高速枚葉電子写真方式の複写機、プリンター適性のある用紙としては、上質紙が使用されてきた。しかし前述のように自費出版等の広がりから、顧客からの幅広い要求に答えるため印字性に優れた塗工紙タイプで高速複写機、プリンターの連続印字が可能な用紙が要望されている。また書籍用の本文用紙として使用する場合は、重量(坪量)と厚さが重要である。紙は1枚あたりの重量は軽微なものだが、書籍のように多数の集合体となるとかなりの重量物となる。特にコート紙を本文に使用した書籍は非常に重いため、軽くて薄いものが求められている。
顔料塗工タイプ電子写真用紙の従来技術としては、原紙上に、特定の粒径の顔料と接着剤を含む塗工層を設けた後、平滑化処理を行い、中心線平均粗さ、表面電気抵抗あるいは紙間の静摩擦係数を規定した電子写真用転写紙が開示されている(例えば特許文献1〜3参照)。しかしながら、画質及び通紙性が十分でなかった。また、坪量の規定、塗工層の表面粗さやこわさを規定することで、画像と通紙性を改良できることが示されている(例えば特許文献4)。しかしながら、画質が不十分であり、特に高速走行性を得るには至っていない。
以上のように従来技術では、高品質のフルカラー画像が得られ、かつ特に高速走行性に適した、原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた塗工タイプの電子写真写真用転写紙を得ることは困難であった。
特開昭62−198875号公報 特開昭62−198876号公報 特開昭62−198877号公報 特開2000−172001号公報
以上のような状況に鑑み、本発明の課題は、フルカラー印字適性に優れ、高速複写機、プリンター適性を有する塗工タイプの電子写真用転写紙を提供するものであり、特に低坪量においても良好なフルカラー印字適性や通紙性を有し、塗工適性が良好な電子写真用転写紙及びその製造方法を提供するものである。
本発明者等は上記課題について鋭意検討した結果、原紙上に顔料および接着剤を有する塗工層を設けてなる電子写真用転写用紙において、塗工層の顔料としてレーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を顔料100重量部あたり30重量部以上含有し、用紙の電気特性が23℃、50%RH雰囲気における測定で−10kvの電圧を印荷した時の帯電圧の最大値が1/2に減衰するまでの所要時間が、0.25秒以下であることを特徴とする電子写真用転写紙を得ることにより、カラー印字性に優れ、高速電子写真複写機、プリンターで連続通紙性が良好になり、特に小判断裁した用紙でも通紙性が良好になり、前記課題が解決されることを見出し本発明に至った。
本発明においては、塗工層の顔料として、レーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を無機顔料100重量部あたり30重量部以上、好ましくは50重量部以上含有することが重要である。
電子写真方式の印字は、印字部分の用紙を帯電させ、帯電部分にトナーを転写し、約180℃の高温のヒートロールでトナーを溶融し用紙へ定着させることにより、電子写真用転写紙が得られる。従って用紙の帯電性、トナーの転写性、トナーの定着性が重要である。
本発明においては、塗工層中の顔料として、レーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を使用することにより、印字濃度、印字部の光沢度が向上し、カラー印字性に優れ、高速電子写真複写機、プリンターでの通紙性が良好になる。例えば、クレー等の板状顔料の粒径をレーザー法で測定した場合、最も大きな面の粒径を中心に測定される傾向にある。一方、沈降法で顔料の粒径を測定した場合、板状顔料の厚さが沈降する際の抵抗に影響を与えるため、厚さが薄い顔料ほど粒径の測定値がより小さくなる傾向にある。従って、レーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)を測定することにより、顔料の形状を評価することができ、この値が大きい顔料は板状面積に対する厚さが小さいことを意味する。形状指数が3.0未満の場合、顔料形状はよりブロック状に近づき、坪量が低い原紙に塗工した際には、塗料が原紙内部に浸透し、バッキングロール汚れ等の操業性トラブルを生じやすい。また同一塗工量で比較した場合、原紙被覆性は相対的に劣る。形状指数が10を超える場合は、顔料は薄く板状になるが、同体積あたりの比表面積は大きくなり、30重量部以上配合した塗工液の粘度は極めて高くなる。このような塗料を塗工した場合、ブレード塗工においてはブレード刃先でストリーク、ストラクマイト等が発生、またフィルム転写塗工においてはボイリング、ミスト等が発生し操業性は相対的に劣る。原紙に対し、塗料による原紙被覆性を良好にし、かつ塗工適性および操業性を良好にするには、形状指数が3.0〜10の範囲である無機顔料を用いることが重要である。しかし、形状指数が3.0〜10の範囲である無機顔料を用いても、配合量が30重量部未満の場合には塗料による原紙被覆性は十分なレベルに達しない。形状指数が3.0〜10の範囲である無機顔料を30重量部以上配合することにより、原紙に対する塗料の浸透抑制と塗料流動性を最適化できる(顔料の形状に起因)。原紙被覆性を十分なレベルにすることにより、トナー転写性、定着性に優れ、印字濃度、印字部の光沢度が向上すると思われる。塗工層が被覆性に劣る場合、トナー転写後ヒートロールによりトナーを溶融し紙に定着させた際に、部分的にトナーの溶融が不充分になるため、トナー定着性に劣り、印字濃度、印字部の光沢度が劣る原因となる。無機顔料による原紙被覆性および塗工適性を最適化させるには、形状指数が4.0〜8.0の範囲であることがより好ましい。また、顔料の平均粒子径としては、レーザー法で測定した値で0.5〜8.0μmが好ましく、沈降法においては0.2〜2.0μmが好ましい。
また、本発明においては、電子写真用転写紙の電気特性として、23℃、50%RH雰囲気における測定で−10kvの電圧を印荷した時の帯電圧の最大値が1/2に減衰するまでの所要時間を0.25秒以下にすることが重要である。前記減衰時間が0.25秒を超える場合には、残留静電気により、給紙時に転写紙が2枚以上同時に送られる重送が発生する。さらに、感光体ドラムからの転写紙表面に帯電される静電気量が多いため、感光体ドラムへの貼り付きが発生や、トナーの部分的飛散による画像不良が発生しやすくなる。減衰時間を0.25秒以下、好ましくは0.20秒以下にすることにより、より適正な帯電性を付与することができ、通紙性及び画像が向上する。上記の減衰時間を調整する方法としては、導電剤の添加、表面電気特性の異なる顔料の使用などを単独あるいは組み合わせて行うことができる。
本発明においては、CD方向のクラークこわさを30cm/100以上にすることにより、通紙性、特に高速複写機、プリンターでの通紙性および画質が良好になる。特にA4サイズなどの小判断裁紙を印字する場合には、好ましくは、CD方向のクラークこわさが30〜80cm/100、より好ましくは35〜60cm/100の範囲にあることが、低坪量においても高速複写機、プリンターでの走行性に優れる。
本発明により、印字濃度、印字部の光沢度が向上し、フルカラー印字特性および通紙性に優れ、良好な高速複写機、プリンター適性を有し、塗工適性が良好な電子写真用転写紙を得ることができ、特に低坪量、低塗工量においても優れた効果を有するものである。
本発明の原紙としては、酸性及び中性の上質紙や中質紙、再生紙等一般的な用紙が使用できる。本発明の原紙に使用するパルプは、特に限定されるものではないが、例えば、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)、NBSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)等の化学パルプ、あるいはGP(グランドパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、CTMP(ケミサーモメカニカルパルプ)等の機械パルプ、古紙パルプ等を単独あるいは混合して使用することができる。本発明においては、通紙性等を向上させるために、パルプ重量当たり機械パルプを10重量%以上含有させることが好ましい。機械パルプは化学パルプに比べ繊維が剛直なので、機械パルプを配合した原紙は抄紙工程でかかる各種の圧力で紙層が潰れることが少なく、全体として嵩高になるため、原紙内部の空隙量が増し、不透明度が向上し、同時に剛度も大きくなる。機械パルプの中でもグランドパルプは低密度化への寄与が高く好ましく用いることができる。尚、機械パルプは白色度や塗工適性等の点から製紙用パルプの60重量%以下が好ましく、より好ましくは40重量%以下である。
本発明に使用される填料は、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク等の炭酸カルシウムや、カオリン、クレー、焼成クレー、無定型シリケート、パイオロフィライト、セリサイト、タルク等のケイ酸類や、二酸化チタン等の無機填料を単独あるいは混合して使用できるが、画像及び走行性を向上させるために、無定型シリケートを原紙重量あたり、2〜10重量%含有することが好ましい。無定型シリケートとは、不溶性ケイ酸塩であれば良く、含水ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸アルミニウムソーダ、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸マグネシウムなどがある。
使用できる内添サイズ剤としては、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤などのサイズ剤が使用することができる。また、硫酸バンド、カチオン化デンプン等、適当なサイズ剤と繊維への定着剤を組合せて使用することが好ましい。
なお、紙力増強剤、染料、pH制御剤、消泡剤、ピッチコントロール剤等の抄紙用内添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。
抄紙方法については特に限定されるものではなく、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙方式で抄紙したいずれであってもよいが、高速複写機、プリンターにおける連続通紙性(高速走行性)のためには、用紙の繊維配向角αと繊維配向指数をη次の範囲にするのが好ましい。ここでいう繊維配向角αと繊維配向指数ηは、王子製紙株式会社製の分子配向計MOA−2001Aで計測される数値である。繊維配向角は、好ましくは−15<α<15、繊維配向指数はη<2とすることで、印字前後のカール特性が向上し、良好な高速走行性が得られやすい。このような繊維配向角あるいは繊維配向指数はマシンのJ/W比(紙料スラリーの噴出速度とマシンワイヤーパートの速度比)の変更、抄紙速度の変更、スライスリップの開度の変更、ワイヤーに対する紙料の衝突角度の変更等で調節することができる。また、本発明においては、CD方向のクラークこわさが30cm3/100以上の原紙が好ましい。原紙の坪量としては、30〜200g/m2程度のものを適宜用いることができ、好ましくは40〜80g/m2である。
本発明においては、塗工層中の顔料として、レーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を使用する。本発明で用いられる形状指数が3.0〜10の無機顔料の種類は、この形状指数を満たすものであれば特に制限はなく、塗工用顔料として従来から用いられているカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料等であり、これらの顔料は必要に応じて単独または2種類以上併用して使用できる。好ましい顔料としては、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレーなどの板状の顔料である。これらの無機顔料の配合量は、無機顔料100重量部当たり30重量部以上であり、好ましくは50重量部以上、更に好ましくは70重量部以上である。本発明の無機顔料は形状に大きな特徴があり、通常用いられる塗工用顔料に比べて、薄い板状の顔料が多い配合であり、この形状をあらかじめ持っている顔料を選択して使用するか、あるいは分級して本発明で規定する範囲のものとして使用する。このようにすることにより、低塗工量でも原紙表面の被覆性を上げることができ、相対的に良好な印字品質が得られる。また、本発明で用いられる形状指数が3.0〜10の範囲外の無機顔料としては、塗工用顔料として従来から用いられているカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プラスチックピグメントなどの有機顔料を併用しても良い。
本発明の顔料塗工層に用いる接着剤としては、従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白の蛋白質類、酸化デンプン、陽性デンプン、尿素燐酸エステル化デンプン、ヒドロキシエチルエーテル化デンプンなどのエーテル化デンプン、デキストリンなどのデンプン類、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などの、通常の塗工紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は顔料100重量部あたり5〜50重量部、より好ましくは5〜25重量部程度の範囲で使用される。また、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤、印刷適性向上剤等、通常の塗工紙用塗工組成物に配合各種助剤が適宜使用される。また、用紙表面の電気特性を適切に調整するために、本発明においては、導電剤を、顔料100重量部に対して0.1〜1.0重量部使用することが好ましい。本発明で用いる導電剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、リン酸ナトリウム等の無機塩、及び蟻酸カリウム、臭酸ナトリウム等の有機酸塩、石鹸、リン酸塩、カルボン酸塩等の界面活性剤、4級アンモニウム塩、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸等の高分子電解質、さらにシリカ、アルミナ等の無機導電性物質等を挙げることができるが、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、などの無機塩を用いることが好ましい。本発明において、調整された塗工液の固形分濃度は、画質、塗工適性の点から45〜70重量%が好ましい。
調整された塗工液を原紙に塗工して顔料塗工層を設ける方法としては、2ロールサイズプレスコーターやゲートロールコーターおよびブレードメタリングサイズプレスコーター、およびロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー等のフィルム転写型ロールコーターや、フラデットニップ/ブレードコーター、ジェットファウンテン/ブレードコーター、ショートドウェルタイムアプルケート式コーターの他、ブレードの替わりにグルーブドロッド、プレーンロッド等を用いたロッドメタリングコーターや、カーテンコーター、ダイコーター等の公知のコーターにより塗工することができる。原紙上に設ける顔料塗工層は、原紙の片面あるいは両面に、単層あるいは2層以上設けることも可能である。本発明の塗工量は、印字適性、走行性の観点から、好ましくは片面あたり2〜15g/m2、より好ましくは2〜10g/m2 、更に好ましくは5〜9g/m2である。本発明は、特に塗工速度が800m/分以上、更には1000m/分以上の高速でも塗工適性が良好である。
塗工層の乾燥は、加熱熱風エアドライヤ、加熱シリンダ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等の各種方式のドライヤを単独あるいは組み合わせて実施できる。乾燥状態が用紙のカールに影響を及ぼすため、表裏の乾燥バランスをコントロールできるような装置を用いることが好ましい。この様にして得られた塗工紙はカレンダー処理を行い平滑度を高めることも可能である。カレンダー処理においては、通常コート紙の平滑化処理に使用されるスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー等でよくこれらを併用してもよい。画質及び走行性のバランスを良好にするためには、ソフトカレンダー処理することが好ましい。また、カレンダー処理時の金属ロールの処理温度を好ましくは100℃以上、更に好ましくは処理温度を150〜250℃にすることにより、クラークこわさを損ないにくく、走行性が向上し、画質も優れる。カレンダー線圧は10〜200kg/cmであることが好ましく、10〜100kg/cmであることがより好ましい。
本発明の塗工タイプの電子写真用転写紙は、坪量が40g/m2〜200g/m2でカラー画質、走行性の面で良好であるが、特に50〜100g/m2、より好ましくは55〜85g/m2の低坪量においても本発明の効果を発揮することができる。また、本発明の電子写真用転写紙は、図1に示す状態で測定するA4サイズ用紙のハンギングカールで、MD(A4用紙の長手方向)を軸とするカール形状の場合はその大きさが5mm以下、CD(A4用紙の短手方向)を軸とするカール形状の場合は、その大きさが20mm以下にすることにより、走行性が向上する。また、本発明の電子写真用転写紙はインクジェット記録用紙としても使用することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、勿論これらの例に限定されるものではない。尚、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量%を示す。また、得られた塗工紙について以下に示すような評価法に基づいて試験を行った。
〈評価方法〉
(1)形状指数:固形分濃度8%の顔料スラリーを超音波分散処理し、顔料粒径測定に用いた。レーザー回折・散乱法(Malvern社製Mastersizer Sを用いて測定)で測定した顔料の平均粒子径の値を、沈降法(Micromeritics社製Sedigraph 5100を用いて測定)で測定した値で除した値を形状指数と定義した。
(2)坪量
JIS P 8124に準じて測定した。
(3)クラークこわさ
JIS P 8143に準じて測定した。
(4)白紙光沢度
JIS P 8142に基づいて測定した。
(5)連続通紙(走行)性
富士ゼロックス社製Color DocuTech135を使用し、通紙速度135枚/分(A4横通し)で印字した。用紙はA4サイズ縦目に小判断裁した。10000枚を両面印字連続通紙し、詰まり回数、重送の回数で評価した。絵柄は10ポイントの文字で印字範囲一杯に印字した。
(6)カラー印字濃度測定
富士ゼロックス社製Color DocuTech60を使用し、黒、シアン、マゼンタ、イエローのベタ印字をグレタグ社マクベス濃度計RD−19Iにより測定した。
(6)印字後光沢
ベタ印字部を村上色彩(株)の光沢度計GM26Dで75度光沢度を計測した。
(7)カール
A4用紙を図1のように吊り下げ、図に示す距離を計測し、カールとした。
(8)帯電位減衰時間
宍戸商会のスタテックネオストメーターを用い、23℃、50%RH下で、試料に
−10kvの電圧を30秒間かけて帯電させたのち、電圧を0にして帯電量が1/2
に減衰するのに要した時間を測定した。
(9)塗工適性
塗工時の操業性(ブレード塗工時のストラクマイト、ストリーク、バッキングロール汚れ等が発生しない状況)について4段階で目視評価した。◎:非常にすぐれる、○:優れ
る、△:やや問題あり、×:問題あり
[実施例1]
〈原紙〉
原紙を構成するパルプ組成をパルプ重量当たりNBKP30%、LBKP40%、SGP30%とし、填料として含水珪酸アルミニウムソーダを紙重量あたり4重量%、タルクを6重量%含有し、更にサイズ剤としてロジンサイズ剤0.2重量%及び硫酸バンド1.0重量%を添加して、ツインワイヤー抄紙機にて抄造し、坪量58g/m2の原紙を得た(繊維配向角2.0、繊維配向指数1.3)。
〈塗工液〉
エンジニアードカオリン(イメリス社製 Contour1500、形状指数4.6)100部からなる無機顔料に、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを対顔料0.2部添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調整した。この顔料スラリーに、非増粘型のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移温度15℃、ゲル分量75%)10部、及びヒドロキシエチルエーテル化デンプン(PG295:ペンフォード社製)6部、塩化ナトリウムを0.8部加え、更に水を加えて固形分濃度60%の塗工液を得た。
〈塗工紙の製造〉
前述の原紙に上記の塗工液を片面あたりの塗工量が7g/m2になるように、1100m/minの塗工速度のブレードコーターで両面塗工を行い、紙水分が5.5%になるように乾燥した。
〈カレンダー処理〉
次いで、ロール相当径400mm、金属ロール温度160℃、弾性ロールのショアー硬度85、通紙速度650m/min、線圧80kg/cmで、カレンダーニップ数2ニップの条件でソフトニップカレンダー処理を行い塗工タイプの電子写真用転写紙を得た。この時カレンダー処理後のカール形状はMD3mmである。
[実施例2]
無機顔料をエンジニアードカオリン(イメリス社製 Contour1500, 形状指数4.6)55部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90,形状指数1.1)45部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[実施例3]
無機顔料を大粒径カオリン(エンゲルハルド社製 Ultimatte, 形状指数5.8)60部、1級クレー(イメリス社製 DB Prime、形状指数1.4)40部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[実施例4]
無機顔料をブラジル産カオリン(リオカピム社製 カピムNP, 形状指数3.2)10
0部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[実施例5]
原紙の坪量を39g/mとした以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[比較例1]
無機顔料をエンジニアードカオリン(エンゲルハード社製 ECLIPS650, 形状指数2.2)80部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90,形状指数1.1)20部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[比較例2]
無機顔料として、エンジニアードカオリン(イメリス社製 Contour1500, 形状指数4.6)25部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90,形状指数1.1)75部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙
を得た。
[比較例3]
無機顔料として、カオリン(形状指数11.0)100部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[比較例4]
塗工液の塩化ナトリウムを無配合にした以外は、実施例1と同様の方法で電子写真用転写紙を得た。
[比較例5]
富士ゼロックス社販売のDocuTech135の指定紙である電子写真用紙(銘柄名:ST)を使用して、同様の試験を実施した。
表1に結果を示す。
Figure 2006201382
表1において、実施例1〜5ではカラー印字濃度、カラー印字部光沢度とも高く、画質がシャープに見え、走行性も良好であり、ビジネス文書や本文用紙としてより適している。一方、比較例1、2は塗工適性が若干劣り、また、印字濃度や印字光沢度が低い。比較例3は塗工適性が劣る。比較例4は連続走行性に劣る。また、比較例5では印字濃度、印字光沢度が低い。
吊りカールを測定する概念図である。

Claims (3)

  1. 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を有する電子写真用転写用紙において、顔料としてレーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を顔料100重量部あたり30重量部以上含有し、用紙の電気特性が23℃、50%RH雰囲気における測定で−10kvの電圧を印荷した時の帯電圧の最大値が1/2に減衰するまでの所要時間が、0.25秒以下であることを特徴とする電子写真用転写紙。
  2. CD方向のクラークこわさが30cm3/100以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用転写紙。
  3. 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工液を塗工する電子写真用転写用紙の製造方法において、顔料としてレーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)が3.0〜10の範囲である無機顔料を顔料100重量部あたり30重量部以上含有した塗工液を、原紙に塗工した後、カレンダー処理を行い、用紙の電気特性が23℃、50%RH雰囲気における測定で−10kvの電圧を印荷した時の帯電圧の最大値が1/2に減衰するまでの所要時間が、0.25秒以下であることを特徴とする電子写真用転写紙の製造方法。
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