JP2006200509A - 可変圧縮比内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダブロックとクランクケースとの間の固定をより確実にし、両者の相対的な振動を抑制する。
【解決手段】クランクケース4とシリンダブロック3とを相対的に接近または離反させることにより、圧縮比を変更する可変圧縮比内燃機関において、クランクケースの一部4aの上方に傾斜面4bを設けるとともに、嵌入部材15を備える。このことにより、クランクケース4とシリンダブロック3の相対的な接近を禁止するとともに、両者の相対的な離反は許可する。
【選択図】図5

Description

本発明は、クランクケースとシリンダブロックとを相対的に近接または離反させることにより、圧縮比を可変とする可変圧縮比内燃機関に関する。
近年、内燃機関の燃費性能や出力性能などを向上させることを目的とした、内燃機関の圧縮比を可変にする技術が提案されている。この種の技術としては、シリンダブロックとクランクケースとを相対移動可能に連結するとともにその連結部分にカム軸を設け、前記カム軸を回動させてシリンダブロックとクランクケースとを、気筒の軸線方向に相対移動させることで燃焼室の容積を変更し、以て内燃機関の圧縮比を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
しかし、シリンダブロックとクランクケースとを、気筒の軸線方向に相対移動させることで燃焼室の容積を変更し、以て内燃機関の圧縮比を変更する可変圧縮比機構を備える内燃機関においては、シリンダブロックには鉛直方向に重力がかかる他に、燃焼室内での燃料の燃焼圧やピストンの往復運動から生じる摩擦力によって、シリンダブロック自体を上下に振動させる力が周期的に働いている。また、シリンダブロックの自重による力に比較して、特に燃料の燃焼圧による力は格段に大きい。
一方、クランクケースとシリンダブロックの相対的な位置を規制する機構には、もともと、ある程度のアソビが存在している。従って、上述した周期的な力がシリンダブロックに働いた場合、クランクケースとシリンダブロックとの間の固定が不十分であれば、シリンダブロックが、燃料の燃焼とともに、またはピストンの往復運動とともに、前記アソビの範囲内で振動するおそれがある。そして、その結果、クランクケースとシリンダブロックが、あるいはクランクケースとシリンダブロックのどちらかと、その他の構成部材とが衝突し、騒音の原因となるおそれがあった。また、内燃機関の燃焼室の容積が変動してしまい、可変圧縮比機構によって当所目的とした圧縮比を維持することが困難となる場合があった。
特開平7−26981号公報 特開2003−206771号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シリンダブロックとクランクケースとの間の固定をより確実にし、両者の間の振動を抑制することである。
上記目的を達成するための本発明は、クランクケースとシリンダブロックとを相対的に接近または離反させることにより、圧縮比を変更する可変圧縮比内燃機関において、圧縮比を維持すべき場合には、前記クランクケースと前記シリンダブロックの相対的な接近または離反の一方を禁止するようにしたことを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関におけるクランク軸が組み付けられたクランクケースと、
前記内燃機関におけるシリンダが形成されるとともに、前記クランクケースに相対移動可能に取り付けられたシリンダブロックと、
前記クランクケースと前記シリンダブロックとを、相対的に接近または離反させること
により、前記内燃機関の圧縮比を変更する圧縮比変更手段と、を備えた可変圧縮比内燃機関であって、
前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向または離反する方向の一方について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を禁止するとともに、前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向または離反する方向の他方について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を許容する相対移動制限手段を、さらに備えたことを特徴とする。
ここで、前記シリンダブロックと、前記クランクケースとの間の振動が発生するためには、少なくとも前記シリンダブロックと前記クランクケースとが接近する方向と、離反する方向の両方に相対移動可能である必要がある。従って、前記シリンダブロックと前記クランクケースとが、相対的に接近する方向または離反する方向の一方を禁止することにより、前記シリンダブロックと、前記クランクケースとの間の振動を抑制することができる。
こうすれば、圧縮比を維持すべき場合には、前記シリンダブロックと前記クランクケースとが、相対的に接近する方向または離反する方向の一方のみを禁止するという、簡単な機構及び制御によって、前記シリンダブロックと、前記クランクケースの間の振動を抑制できる。
また、本発明においては、前記相対移動制限手段が、前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を禁止するとともに、前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に離反する方向について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を許容するようにしてもよい。
すなわち、特に前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を禁止してもよい。そうすれば、圧縮比を維持すべき場合において、前記シリンダブロックと前記クランクケースが、両者の位置を規制する機構のアソビの範囲内で接近し、互いの衝突によって騒音が発生することをより確実に抑制することができる。
またここで、前述のように、前記シリンダブロックの自重によって、前記シリンダブロックと前記クランクケースとを接近させる方向にかかる力に比較して、燃料の燃焼圧によって前記シリンダブロックと前記クランクケースとを離反させる方向にかかる力は格段に大きい。換言すると、前記シリンダブロックと前記クランクケースとが接近する方向に働く力は比較的小さいと言える。従って、前記シリンダブロックと前記クランクケースとが接近する方向または離反する方向のどちらかについて、両者の相対的な移動を禁止する際には、特に前記シリンダブロックと前記クランクケースとが相対的に接近する方向について、相対的な移動を禁止ようにすれば、比較的小さい力によって、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間の振動を抑制することができる。
また、本発明においては、前記相対移動制限手段は、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動の禁止を解除する禁止解除手段を有するようにしてもよい。
こうすれば、前記クランクケースと前記シリンダブロックとを相対的に移動させて前記内燃機関の圧縮比を変更する場合には、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動の禁止を解除することができ、良好に圧縮比を変更することができる。
また、本発明においては、前記シリンダブロックの一部と前記クランクケースの一部と
が、前記シリンダの軸線方向に沿った隙間を介して嵌合することにより、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの相対的な移動を該軸線方向に規制するガイド部をさらに備え、
前記相対移動制限手段は、
前記ガイド部における、嵌合した前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部の一方に設けられた、前記シリンダの軸線方向に対して傾斜した傾斜面と、
前記傾斜面と、前記ガイド部における、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部の他方との両方に当接する楔状の嵌入部材とを有するようにしてもよい。
すなわち、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの相対的な移動を禁止する際には、楔状の嵌入部材を、前記シリンダブロックの一部と前記クランクケースの一部との間に食い込ませることとしてもよい。
ここにおいて、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動しようとする場合には、前記傾斜面からの垂直抗力によって、前記嵌入部材は、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方の面に押さえつけられる。従って、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方は、この際の、前記嵌入部材との間の摩擦力によって、この方向への移動を禁止される。
一方、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向と逆方向に相対移動しようとする場合には、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの前記傾斜面を有さない方と、前記嵌入部材との間に働く摩擦力によって、前記嵌入部材が前記傾斜面から離反する。そうすると、前記傾斜面から前記嵌入部材に働く垂直抗力が減少するため、前記嵌入部材と、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方の面との間に働く摩擦力そのものが減少する。従って、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有する方は、この方向への移動を許容される。
このような構成をとれば、簡単な構成で、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動することを、より確実に禁止することができると同時に、一方、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向と逆方向に相対移動することを、許容することができる。
また、本発明において、前記相対移動制限手段は、前記嵌入部材を前記傾斜面側に押圧する弾性部材をさらに有するようにしてもよい。
ここで、前述のように、前記嵌入部材前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの前記傾斜面を有さない方は、前記傾斜面からの垂直抗力によって前記嵌入部材が押さえつけられることにより、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に移動することを禁止されている。
これに加え、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動しようとする際には、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方と、前記嵌入部材との間の摩擦力によって、前記嵌入部材が
より強く前記傾斜面に押さえつけられる。その結果、さらに強い垂直抗力が反作用として発生し、前記嵌入部材と、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方との間にさらに大きな摩擦力が働くようになる。
本発明によれば、このような原理により、より確実に、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動することを禁止することができる。
このことは、換言すると、前記嵌入部材に対する、前記傾斜面からの初期の垂直抗力が小さい場合(前記嵌入部材の自重が、前記傾斜面と逆側に働いている場合など)には、上記原理を充分に働かすことができないことを表している。そのような場合には、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動することを充分に禁止できないおそれがある。
そこで、本発明においては、前記相対移動制限手段が、前記嵌入部材を前記傾斜面側に押圧する弾性部材をさらに有するようにしてもよい。そうすれば、前記傾斜面からの初期の垂直抗力を確保することができ、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動することをより確実に禁止することができる。
また、本発明においては、前記相対移動制限手段は、前記嵌入部材を前記傾斜面側および/または前記傾斜面と逆側に移動させる嵌入部材駆動手段をさらに有するようにしてもよい。
すなわち、該嵌入部材駆動手段が前記嵌入部材を前記傾斜面側に移動させることにより、前記傾斜面からの初期の垂直抗力を確保することができ、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動することをより確実に禁止することができる。
一方、該嵌入部材駆動手段が前記嵌入部材を前記傾斜面と逆側に移動させることにより、前記傾斜面からの垂直抗力を低減し、または消滅させることができ、結果として、前記クランクケースと前記シリンダブロックとを相対的に移動させて前記内燃機関の圧縮比を変更する場合には、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動の禁止をより確実に解除することができ、良好に圧縮比を変更することができる。
また、本発明においては、前記相対移動制限手段は、前記嵌入部材が、前記傾斜面と、前記ガイド部における、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部の他方との両方に当接した状態で、前記嵌入部材をロックするロック手段をさらに有するようにしてもよい。
そうすれば、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方と、前記嵌入部材との間に、両者の相対移動を禁止するのに充分な摩擦力を働かせた状態を維持することができる。
その結果、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部のうちの、前記傾斜面を有さない方が、前記嵌入部材を前記傾斜面に押さえつける方向に相対移動することをより確実に禁止することができる。
なお、上記した本発明の課題を解決する手段については、可能なかぎり組み合わせて用
いることができる。
本発明にあっては、シリンダブロックとクランクケースとの間の固定をより確実にし、両者の間の振動を抑制することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
以下に説明する内燃機関1は、可変圧縮比内燃機関であり、シリンダ2を有するシリンダブロック3を、ピストンが連結されたクランクケース4に対してシリンダ2の中心軸方向に移動させることによって圧縮比を変更するものである。
先ず、図1を用いて、本実施例に係る可変圧縮比内燃機関の構成について説明する。図1に示されるように、シリンダブロック3の両側下部に複数の隆起部が形成されており、この各隆起部に軸受収納孔5が形成されている。軸受収納孔5は、円形をしており、シリンダ2の軸方向に対して直角に、かつ複数のシリンダ2の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。軸受収納孔5はすべて同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック3の両側の軸受収納孔5の一対の軸線は平行である。
クランクケース4には、上述した軸受収納孔5が形成された複数の隆起部の間に位置するように、立壁部が形成されている。各立壁部のクランクケース4外側に向けられた表面には、半円形の凹部が形成されている。また、各立壁部には、ボルト6によって取り付けられるキャップ7が用意されており、キャップ7も半円形の凹部を有している。また、各立壁部にキャップ7を取り付けると、円形のカム収納孔8が形成される。カム収納孔8の形状は、上述した軸受収納孔5と同一である。
複数のカム収納孔8は、軸受収納孔5と同様に、シリンダブロック3をクランクケース4に取り付けたときにシリンダ2の軸方向に対して直角に、且つ、複数のシリンダ2の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。これらの複数のカム収納孔8も、シリンダブロック3の両側に形成されることとなり、片側の複数のカム収納孔8はすべて同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック3の両側のカム収納孔8の一対の軸線は平行である。また、両側の軸受収納孔5の間の距離と、両側のカム収納孔8との間の距離は同一である。
交互に配置される二列の軸受収納孔5とカム収納孔8には、それぞれカム軸9が挿通される。カム軸9は、図1に示されるように、軸部9aと、軸部9aの中心軸に対して偏心された状態で軸部9aに固定された正円形のカムプロフィールを有するカム部9bと、カム部9bと同一外形を有し軸部9aに対して回転可能に取り付けられた可動軸受部9cとが交互に配置されている。一対のカム軸9は鏡像の関係を有している。また、カム軸9の端部には、後述するギア10の取り付け部9dが形成されている。軸部9aの中心軸と取り付け部9dの中心とは偏心しており、カム部9bの中心と取り付け部9dの中心とは一致している。
可動軸受部9cも、軸部9aに対して偏心されておりその偏心量はカム部9bと同一である。また、各カム軸9において、複数のカム部9bの偏心方向は同一である。また、可動軸受部9cの外形は、カム部9bと同一直径の正円であるので、可動軸受部9cを回転させることで、複数のカム部9bの外表面と複数の可動軸受部9cの外側面とを一致させ
ることができる。
各カム軸9の一端にはギア10が取り付けられている。一対のカム軸9の端部に固定された一対のギア10には、それぞれウォームギア11a、11bがかみ合っている。ウォームギア11a、11bは単一のモータ12の一本の出力軸にとりつけられている。ウォームギア11a、11bは、互いに逆方向に回転する螺旋溝を有している。このため、モータ12を回転させると、一対のカム軸9は、ギア10を介して互いに逆方向に回転する。モータ12は、シリンダブロック3に固定されており、シリンダブロック3と一体的に移動する。
次に、上述した構成の内燃機関1において圧縮比を制御する方法について詳しく説明する。図2(a)から図2(c)にシリンダブロック3と、クランクケース4と、これら両者の間に構築されたカム軸9との関係を示した断面図を示す。図2(a)から図2(c)において、軸部9aの中心軸をa、カム部9bの中心をb、可動軸受部9cの中心をcとして示す。図2(a)は、軸部9aの延長線上から見て全てのカム部9b及び可動軸受部9cの外周が一致した状態である。このとき、ここでは一対の軸部9aは、軸受収納孔5及びカム収納孔8の中で外側に位置している。
図2(a)の状態から、モータ12を駆動して軸部9aを矢印方向に回転させると、図2(b)の状態となる。このとき、軸部9aに対して、カム部9bと可動軸受部9cの偏心方向にずれが生じるので、クランクケース4に対してシリンダブロック3を上死点側にスライドさせることができる。そして、そのスライド量は図2(c)のような状態となるまでカム軸9を回転させたときが最大となり、カム部9bや可動軸受部9cの偏心量の2倍となる。カム部9b及び可動軸受部9cは、それぞれカム収納孔8及び軸受収納孔5の内部で回転し、それぞれカム収納孔8及び軸受収納孔5の内部で軸部9aの位置が移動するのを許容している。
上述したような機構を用いることによって、シリンダブロック3をクランクケース4に対して、シリンダ2の軸線方向に相対移動させることが可能となり、圧縮比を可変制御することができる。
図3には、上述した可変圧縮比内燃機関であって、本実施例に係る発明が適用されていない例の断面図を示した。図3において、シリンダブロック3の上側には、その一部が燃焼室の天面を形成するとともに、吸排気弁などを備えたシリンダヘッド14が取り付けられている。ここにおいて、クランクケース4に対して、シリンダブロック3が接近または離反することによって圧縮比が制御される。なお、図3には、クランクケース4に対してシリンダブロック3が相対的に最も下降した状態、すなわち圧縮比が最大の状態が示されている。また、シリンダブロック3とクランクケース4の間には、両者間の振動及び衝撃を緩衝するためのダンパ13が備え付けられている。
次に、内燃機関1において、シリンダブロック3とクランクケース4の間に生じる振動について説明する。
図3に示したような圧縮比最大の状態において、シリンダブロック3とクランクケース4との間の固定が不十分である場合にはダンパ13が備えられていたとしても両者の間の振動が問題となる場合がある。図4は、シリンダブロック3とクランクケース4との間の振動について説明するための図であって、図3におけるA部を拡大表示した図である。
図4(A)は、圧縮比最大の状態における、クランクケース4とシリンダブロック3の間の位置関係の基準を示している。この状態においては、カム軸9はシリンダブロック3
などの重力及び自重により、カム収納孔8の下側に下降した状態となっている。そして、シリンダブロック3とクランクケース4の上下方向のクリアランスCは略零となっている。またここで、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aとは、水平方向のクリアランスC´を介して嵌合しており、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対移動の方向を気筒2の軸線方向に規制している。なお、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aと、隙間C´によって、ガイド部が形成されている。このガイド部は、後述する、本発明が適用された実施例においても同様に形成される。
この状態において、気筒2で燃焼が発生すると、図4(B)に示すように、シリンダブロック3が、クランクケース4に対して、燃焼圧によって上方に相対移動する。そして、そのことにより、シリンダブロック3とクランクケース4の間のクリアランスCが増加し、C1となる。なお、この際、シリンダブロック3のクランクケース4に対する相対移動に伴い、カム軸9がα回転することにより、シリンダブロック3の運動を助長する。この場合、図4(B)におけるシリンダブロック3とクランクケース4の間のクリアランスC1は、カム収納孔8内おけるカム軸9とのクリアランスC0より大きくなる。なお、この状態におけるクリアランスCの変動範囲0〜C1は、本実施例における圧縮比を変更する機構のアソビということができる。
次に、気筒2における燃焼圧が低下すると、図4(C)に示すように、シリンダブロック3は下降し、クランクケース4と衝突することにより騒音が発生する。
このような現象によって、気筒2で燃焼が発生する毎に、シリンダブロック3とクランクケース4の間の振動が生じ騒音が発生するおそれがある。また、圧縮比が最大の状態でない場合には、上記のようにシリンダブロック3とクランクケース4が直接衝突する危険性は減少するが、カム軸9とシリンダブロック3あるいは、カム軸9とクランクケース4とが衝突することにより、同様に騒音の問題が生じるおそれがある。さらに、シリンダブロック3とクランクケース4の間の振動によって、内燃機関1の圧縮比が、維持すべき圧縮比から変動してしまうおそれがある。
そこで、本実施例においては、クランクケースの一部4aに傾斜面4bを形成するとともに、楔状の嵌入部材15を設けることにより、クランクケース4と、シリンダブロック3とが接近する方向の相対移動を禁止することとした。図5は、その場合のシリンダブロック3とクランクケース4の間の振動について説明するための図である。図5(A)においてはクランクケースの一部4aの上部を切り欠くことにより、傾斜面4bを形成している。また、傾斜面4bと、シリンダブロックの一部3aとの間に形成される空間には楔状の嵌入部材15が備えられている。
この状態において、気筒2において燃焼が発生すると、図4で説明したと同様、燃焼圧によってシリンダブロック3は上方に移動する。そして、シリンダブロック3とクランクケース4との間には、クリアランスC1が形成される。この際、嵌入部材15には自重が下向きに働いているため、シリンダブロック3と同様には、上方に移動しない。
次に気筒2における燃焼圧が低下すると、シリンダブロック3は下方に移動しようとするが、この際、嵌入部材15とシリンダブロック3との間の摩擦力によって、シリンダブロック3は、嵌入部材15を伴って下方に移動しようとする。そうすると、嵌入部材15は、傾斜面4bに沿って図中右側に移動しようとする。その結果、嵌入部材15が傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間に食い込む形となり、シリンダブロック3が下降することを強力に禁止する。このことにより、シリンダブロック3とクランクケース4の間における気筒2の軸線方向のクリアランスC1は維持され、クランクケース4とシリンダブロック3とが衝突して騒音が発生することを抑制することができる。なお、本実
施例における相対移動制限手段は、傾斜面4b及び嵌入部材15を含んで構成される。
図6は本実施例における内燃機関1の詳細を示す断面図である。なお、図6においては、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aの間の空間にエンジンオイルが供給可能な構成となっている。具体的には、オイルパン22の底部に貯留されたエンジンオイルが、オイルストレーナ21からオイルポンプ20によって吸い上げられ、オイルフィルタ19を通過した後、バルブ18によって供給先が制御されるようになっている。バルブ18が閉弁された場合には、エンジンオイルは従来どおりメインオイルホール23に流入し、従来の必要箇所に供給される。
一方、バルブ18が開弁された場合には、エンジンオイルの一部はオイルサプライホール16を介して、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aの間の空間に供給されるようになっている。ここで、クランクケース4に対してシリンダブロック3を相対的に移動させて圧縮比を変更する際の制御について説明する。まず、クランクケース4に対してシリンダブロック3を相対的に上昇させて圧縮比を低減する場合は、シリンダブロック3の移動方向が、嵌入部材15の、傾斜面4b及びシリンダブロックの一部3aへの食い込みが解除される方向であるので、シリンダブロック3は何ら問題なく上昇することができる。
一方、クランクケース4に対してシリンダブロック3を相対的に下降させて圧縮比を増加させる場合は、シリンダブロック3が下降するとともに、嵌入部材15は、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間により強く食い込むこととなるので、そのままでは、シリンダブロック3は下降することができない。
この場合には、圧縮比の変更をする前に、バルブ18を開弁させる。そうすれば、エンジンオイルがシリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aの間の空間に供給され、嵌入部材15がその油圧によって上昇し、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間への食い込みが緩和される。これにより、クランクケース4に対してシリンダブロック3が相対的に下降可能な状態となるので、圧縮比を上昇させる制御を従来どおり行う。
ここで、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aの間の空間に供給され、嵌入部材15をその油圧によって上昇させた後のエンジンオイルは、オイルドレンホール17を介してカム軸9の潤滑に用いられ、最終的にはオイルパン22に回収される。なお、本実施例における禁止解除手段は、バルブ18及び、上述したエンジンオイルの供給路を含んで構成される。
以上、説明したように、本実施例においては、クランクケースの一部4aに、傾斜面4bを設けるとともに、傾斜面4bとシリンダブロックの一部3aとで形成される空間に楔状の嵌入部材15を設けることにより、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な上昇は許可し、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降は禁止することとした。
その結果、シリンダブロック3とクランクケース4の間に振動が発生することを、簡単な構成で強力に抑制することができ、騒音の発生や、圧縮比の目標値からのずれを抑制することができる。また、本実施例においては、油圧を用いて、傾斜面4bとシリンダブロックの一部3aとの間への、嵌入部材15の食い込みを緩和する機構を設けたので、内燃機関1の圧縮比を増加させる制御を行うときには、油圧によって嵌入部材15の食い込みを緩和することにより、良好に圧縮比を増加させることができる。
なお、本実施例において、嵌入部材15は、図6に示すようにシリンダブロック3の両側に備えられるようにしてもよいが、片方のみに備えられるようにしてもよい。
またここで、嵌入部材15と、傾斜面4bまたはシリンダブロックの一部3aとの位置関係が安定しない場合には、嵌入部材15と、シリンダブロックの一部3aとの間に充分な摩擦力を働かせることができず、シリンダブロック3のクランクケース4に対する相対的な下降を充分に禁止できない場合がおこり得る。このような事態を避けるために、図7に示すように、嵌入部材15を、傾斜面4b及びシリンダブロックの一部3aの間に食い込ませる方向に、嵌入部材15を押圧する押圧バネ25をさらに備えるようにしてもよい。こうすることにより、嵌入部材15と、シリンダブロックの一部3aとの間により確実に摩擦力を働かせることができ、より確実に、シリンダブロック3のクランクケース4に対する相対的な下降を禁止することができる。
なお、この押圧バネ25の弾性力は、嵌入部材15とシリンダブロックの一部3aとの間の摩擦力を実際に増加させるものであってもよいが、嵌入部材15と、傾斜面4bまたはシリンダブロックの一部3aとの位置関係を安定させるのに必要な弾性力を発生可能な範囲のものであればよい。
また、本実施例においては、上述した、嵌入部材15の、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間への食い込みを緩和するために、油圧によって嵌入部材15を押し上げる機構を採用したが、採用する機構はこれに限られない。嵌入部材15の、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間への食い込みを緩和する機構の別の例を図8(A)及び(B)に示す。図8(A)は、嵌入部材15に鉄心26aと電磁コイル26bとからなる電磁ソレノイド26を付加した例を示す図である。すなわち、電磁ソレノイド26が発生する電磁力によって嵌入部材15を傾斜面4bから離反させることにより、嵌入部材15の、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間への食い込みを緩和し、より確実に且つ迅速に、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降が可能な状態とすることができる。なお、この例における嵌入部材駆動手段は、上述の電磁ソレノイド26を含んで構成される。
同様に、図8(B)は、解除プレート27を図中右方向に移動させることにより、嵌入部材15を図中上方に移動させる例について示す図である。図8(B)において、嵌入部材15には、上面に嵌入部材傾斜面15bが設けられた嵌入部材切り欠き部15aが備えられている。同様に、解除プレート27の先端には解除プレート傾斜面27aが設けられている。そして、解除プレート27を図中右側に移動させることにより、解除プレート傾斜面27aが嵌入部材傾斜面15bを押し上げて、嵌入部材15の、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間への食い込みを緩和する。
ここにおいて、解除プレート27を移動させるためには、油圧、電磁ソレノイドによる電磁力、空気圧及び真空による吸引力などの何れを用いても良い。また、この場合に、嵌入部材15を傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間に食い込ませる押圧バネ25を併用してもよい。なお、この例における嵌入部材駆動手段は、解除プレート27を含んで構成される。
さらに、図8(A)における鉄心26aの代わりに永久磁石を用いることにより、電磁コイル26bへの通電の方向によって、嵌入部材15を、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aに食い込ませる方向及び、その逆方向に移動させて、シリンダブロック3のクランクケース4に対する相対的な下降の禁止及び、許可を選択可能な構成としてもよい。
さらに、本実施例においては、嵌入部材15が、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間に食い込んだ状態で、嵌入部材15をロックするようにしてもよい。この場合の、嵌入部材15付近の説明図を図9に示す。図9に示す例においては、鉄心26aの代わりに永久磁石を備えた電磁ソレノイド26の電磁力によって、嵌入部材15を、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間に食い込ませた上で、ロック部材28を図中右側に移動させ、電磁ソレノイド26への通電を停止した後も、嵌入部材15が傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間に食い込んだ状態で、ロックさせることができる。このロック部材28の移動に関しても、油圧、電磁ソレノイドによる電磁力、空気圧及び真空による吸引力などの何れを用いても良い。また、この例において、電磁ソレノイド26において、永久磁石の代わりに鉄心26aを用い、さらに押圧バネ25を併用する構成としてもよい。なお、この例におけるロック手段はロック部材28を含んで構成される。
次に本発明に係る実施例2について説明する。実施例1においては、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降を禁止するために、クランクケースの一部4aにおいて、傾斜面4bを形成するとともに、楔状の嵌入部材15を備える例について説明したが、本実施例については、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降を禁止するとともに、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な上昇は許可する別の機構について説明する。
図10には、楔状の嵌入部材15を備える代わりに、傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aの間に食い込む球状の球型部材30を備えた例について示す。この場合の球型部材30の機能は基本的に嵌入部材15と同じである。この場合、実施例1で説明したように、球型部材30を傾斜面4b及び、シリンダブロックの一部3aに押圧する第2押圧バネ31を備えるようにしてもよい。また、第2鉄心32a及び、第2電磁コイル32bからなる第2電磁ソレノイド32を備えるようにしてもよい。
また、図11には、シリンダブロックの一部3aに単数または複数の切り欠き部3bを有し、クランクケースの一部4aには、回動可能に支持されるとともに、第3押圧バネ33によってシリンダブロックの一部3a側に回動するように付勢された爪部材34を備えた例について示す。
この例においては、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降を禁止する場合には、爪部材34の先端を切り欠き部3bに当接させることにより、シリンダブロック3が下降不可能な状態となっている。そして、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降の禁止を解除する場合には、爪部材34を第3押圧バネ33の押圧力に抗して反時計回りに回転させ、爪部材34の先端が切り欠き部3bと当接しない状態としている。なお、この場合の爪部材34の反時計周りの回転に関しては、油圧、電磁ソレノイドによる電磁力、空気圧及び真空による吸引力などの何れの駆動力を用いても良い。
また、図12には、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aとの間に、第1ベース部材35及び第2ベース部材36に回動可能に設けられた回動部材37を配置した例について示す。この例においては、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降を禁止する場合には、回動部材37を時計回りに回動させてシリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aの両方に当接した状態とする。そうすると、これ以上、シリンダブロック3がクランクケース4に対して相対的に下降しようとすると、回動部材37が突っ張る状態となり、クランクケース3とシリンダブロック4の間のクリアランスが増加しない限り、シリンダブロック3がクランクケース4に対して相
対的に下降できない状態となる。
一方、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降の禁止を解除する場合には、第1ベース部材35を図12における下側に、第2ベース部材36を図12における上側に移動させる。このことにより回動部材37は反時計回りに回動し、シリンダブロックの一部3aと、クランクケースの一部4aとに当接しない状態となる。このことにより、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な下降の禁止が解除される。
なお、この場合の第1ベース部材35の図12における下側への移動及び、第2ベース部材36の図12における上側への移動に関しては、油圧、電磁ソレノイドによる電磁力、空気圧及び真空による吸引力などの何れの駆動力を用いても良い。
また、上記の実施例に示した機構以外の機構であっても、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な接近または離反の一方を禁止するとともに、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な接近または離反の他方を許可する機構であれば、本発明の相対移動制限手段として利用可能である。
例えば、実施例1においては、嵌入部材15は、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な接近(下降)を禁止する例について説明したが、嵌入部材15及び傾斜面4bの向きを上下逆とし、クランクケース4に対するシリンダブロック3の相対的な離反(上昇)を禁止するようにした構成も、クランクケース4とシリンダブロック3との間の振動を抑制できる限り、本発明の相対移動制限手段として利用可能である。
本発明の実施例に係る内燃機関の概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施例に係る内燃機関におけるシリンダブロックがクランクケースに対して相対移動する経過を示す断面図である。 従来の可変圧縮比内燃機関の詳細な構成を示す断面図である。 本発明の実施例1に係るシリンダブロックとクランクケースとの間の振動について説明するための図である。 本発明の実施例1に係るクランクケースの一部に傾斜面を形成するとともに、嵌入部材を設けることにより、クランクケースと、シリンダブロックとが接近する方向の相対移動を禁止することとした場合のシリンダブロックとクランクケースの間の振動について説明するための図である。 本発明の実施例1に係る可変圧縮比内燃機関の詳細な構成を示す断面図である。 本発明の実施例1に係る嵌入部材を押圧する押圧バネを備えた例について説明するための図である。 本発明の実施例1に係る嵌入部材の食い込みを緩和する機構の例を示す図である。 本発明の実施例1に係る嵌入部材が、傾斜面及び、シリンダブロックの一部に食い込んだ状態で、嵌入部材をロックする機構の例を示す図である。 本発明の実施例2において、嵌入部材の代わりに球型部材を備えた例について説明するための図である。 本発明の実施例2において、クランクケースに対するシリンダブロックの相対的な下降を禁止する別の機構について説明するための図である。 本発明の実施例2において、クランクケースに対するシリンダブロックの相対的な下降を禁止するさらに別の機構について説明するための図である。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・シリンダ
3・・・シリンダブロック
3a・・・シリンダブロックの一部
3b・・・切り欠き部
4・・・クランクケース
4a・・・クランクケースの一部
4b・・・傾斜部
5・・・軸受収納孔
6・・・ボルト
7・・・キャップ
8・・・カム収納孔
9・・・カム軸
9a・・・軸部
9b・・・カム部
9c・・・可動軸受部
10・・・ギア
11a、11b・・・ウォームギア
12・・・モータ
13・・・ダンパ
14・・・シリンダヘッド
15・・・嵌入部材
15a・・嵌入部材切り欠き部
15b・・嵌入部材傾斜面
16・・・オイルサプライホール
17・・・オイルドレンホール
18・・・バルブ
19・・・オイルフィルタ
20・・・オイルポンプ
21・・・オイルストレーナ
22・・・オイルパン
23・・・メインオイルホール
25・・・押圧バネ
26・・・電磁ソレノイド
26a・・・鉄心
26b・・・電磁コイル
27・・・解除プレート
27a・・・解除プレート傾斜面
28・・・ロック部材
30・・・球型部材
31・・・第2押圧バネ
32・・・第2電磁ソレノイド
32a・・・第2鉄心
32b・・・第2電磁コイル
33・・・第3押圧バネ
34・・・爪部材
35・・・第1ベース部材
36・・・第2ベース部材
37・・・回動部材

Claims (7)

  1. 内燃機関におけるクランク軸が組み付けられたクランクケースと、
    前記内燃機関におけるシリンダが形成されるとともに、前記クランクケースに相対移動可能に取り付けられたシリンダブロックと、
    前記クランクケースと前記シリンダブロックとを、相対的に接近または離反させることにより、前記内燃機関の圧縮比を変更する圧縮比変更手段と、を備えた可変圧縮比内燃機関であって、
    前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向または離反する方向の一方について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を禁止するとともに、前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向または離反する方向の他方について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を許容する相対移動制限手段を、さらに備えたことを特徴とする可変圧縮比内燃機関。
  2. 前記相対移動制限手段は、
    前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に接近する方向について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を禁止するとともに、前記クランクケースと前記シリンダブロックとが、相対的に離反する方向について、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動を許容することを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関。
  3. 前記相対移動制限手段は、
    前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対的な移動の禁止を解除する禁止解除手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の可変圧縮比内燃機関。
  4. 前記シリンダブロックの一部と前記クランクケースの一部とが、前記シリンダの軸線方向に沿った隙間を介して嵌合することにより、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの相対的な移動を該軸線方向に規制するガイド部をさらに備え、
    前記相対移動制限手段は、
    前記ガイド部における、嵌合した前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部の一方に設けられた、前記シリンダの軸線方向に対して傾斜した傾斜面と、
    前記傾斜面と、前記ガイド部における、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部の他方との両方に当接する楔状の嵌入部材と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の可変圧縮比内燃機関。
  5. 前記相対移動制限手段は、前記嵌入部材を前記傾斜面側に押圧する弾性部材をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の可変圧縮比内燃機関。
  6. 前記相対移動制限手段は、前記嵌入部材を前記傾斜面側および/または前記傾斜面と逆側に移動させる嵌入部材駆動手段をさらに有することを特徴とする請求項4または5に記載の可変圧縮比内燃機関。
  7. 前記相対移動制限手段は、前記嵌入部材が、前記傾斜面と、前記ガイド部における、前記シリンダブロックの一部または前記クランクケースの一部の他方の両方に当接した状態で、前記嵌入部材をロックするロック手段をさらに有することを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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