JP2009293540A - 可変圧縮比エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】フレッティング摩耗がより生じにくい可変圧縮比エンジンを提供する。
【解決手段】可変圧縮比エンジンのシリンダブロック21の側面(外壁面)に、シリンダブロック21がクランクケース内で傾斜してもシリンダブロック21の外壁面とクランクケースの内壁面とが直接的に接触しないようにするための複数の緩衝部材12を設けておく。
【選択図】図3

Description

本発明は、可変圧縮比エンジンに関する。
エンジンの圧縮比を変更できるようにすれば、高負荷時には圧縮比を低くすることによりノッキングの発生を抑止し、低負荷時には圧縮比を高めることによりトルクを引き出すといったことが可能となる。このため、シリンダブロックがクランクケース内を移動するタイプの可変圧縮比エンジン(例えば、特許文献1〜4参照)や、クランクシャフトとコンロッドとをリンクを介して繋いだタイプの可変圧縮比エンジン(ピストンの上死点及び下死点位置がシリンダ内で上下動するタイプの可変圧縮比エンジン)が、開発されている。
特開2007−303385 特開2005−69179 特開2005−140090 特開2006−316764
本発明者は、より優れた、シリンダブロックがクランクケース内を移動するタイプの可変圧縮比エンジンを開発すべく、鋭意、研究を行ったところ、当該タイプの可変圧縮比エンジンを、長時間、圧縮比固定で高速運転すると、図7に示してあるように、シリンダブロックの外壁面の下部にフレッティング摩耗が生ずることを見出した。また、ウォームギヤの長時間当たり続けた歯面にもフレッティング摩耗が生じることも見出した。さらに、ウォームギヤの歯面は、可変圧縮比エンジンを、中間圧縮比状態で運転した場合に摩耗が増加する可能性があることも見出した。なお、中間圧縮比状態とは、図8に示してあるように、ウォームホイールの中心と、ウォームホイールが偏心して取り付けられている軸部の中心とを結ぶ線が、ウォームの軸心に対して水平となる状態のことである。
そこで、本発明の課題は、フレッティング摩耗がより生じにくい可変圧縮比エンジンを提供することにある。
上記第1の課題を解決するために、本発明の第1の態様の可変圧縮比エンジンは、シリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの少なくとも一部を、前記シリンダの軸線方向に変位可能な形で内部に収容するクランクケースと、前記クランクケースに対する前記シリンダブロックの位置を変更するための、前記シリンダブロックと前記クランクケースとを前記シリンダブロックが所定方向に傾斜及び/又は移動し得る形で支持する位置変更機構とを備えた構成であって、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間に、前記シリンダブロックが前記所定方向に傾斜及び/又は移動しても前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面とが直接的に接触しないようにするための複数の緩衝部材が設けられている構成を有する。
すなわち、上記した可変圧縮比エンジンで、シリンダブロックの外側面(及びクランクケースの内側面)にフレッティング摩耗が生じるのは、シリンダブロックが、エンジン回転に同期した形で左右に傾斜する(図4参照)ためなのであるが、本発明の第1の態様の可変圧縮比エンジンは、シリンダブロックが傾斜しても、シリンダブロックの外壁面とク
ランクケースの内壁面とが直接的に接触しない構成を有している。従って、この可変圧縮比エンジンは、シリンダブロックの外側面(及びクランクケースの内側面)にフレッティング摩耗が生じないエンジンであることになる。
なお、位置変更機構の構成(位置変更機構の各部間のクリアランス)によっては、シリンダブロックが、クランクケース内で、傾斜可能であると共に(又は、殆ど傾斜できないが)、比較的に大きく(シリンダブロックの外壁面とクランクケースの内壁面が接触し得る程度の量)移動(振動)可能なこともある。そして、フレッティング摩耗は、シリンダブロックがクランクケース内で振動しても生じ得るものであるので、本発明の第1の態様の可変圧縮比エンジンの位置変更機構は、“前記シリンダブロックと前記クランクケースとを前記シリンダブロックが所定方向に傾斜し得る形で支持するもの”、“前記シリンダブロックと前記クランクケースとを前記シリンダブロックが所定方向に傾斜及び移動し得る形で支持するもの”、“前記シリンダブロックと前記クランクケースとを前記シリンダブロックが所定方向に移動し得る形で支持するもの”のいずれであっても良い。
本発明の第1の態様の可変圧縮比エンジンを、上記所定方向とは異なる幾つかの方向(通常、1方向)にも傾斜し得る形でシリンダブロックを支持する位置変更機構を備えた、各方向にシリンダブロックが傾斜した場合にシリンダブロックの外壁面とクランクケースの内壁面とが接触し得る構成のエンジンとして実現する際には、所定方向以外の方向にシリンダブロックが傾斜してもシリンダブロックの外壁面とクランクケースの内壁面とが直接的に接触することがないようにするための幾つかの緩衝部材も設けておくべきである。
本発明の第1の態様の可変圧縮比エンジンを実現する際には、前記位置変更機構として、第1歯車及び前記第1歯車とかみ合わされた第2歯車を有する、自機構の潤滑のために供給されたオイルを前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に排出する機構を採用し、前記複数の緩衝部材の中の1つ以上の緩衝部材を、前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間の或る範囲に存在するオイルを前記位置変更機構の前記第1歯車と前記第2歯車とがかみ合っている部分に誘導する位置に設けておくことが出来る。
そのような形で実現した本発明の可変圧縮比エンジンでは、第1歯車と第2歯車とがかみ合っている部分に、より多くのオイルが供給されることになる。そして、供給されるオイル量が増えれば、フレッティング摩耗が生じにくくなる。このため、上記構成を採用しておけば、シリンダブロックの外側面等にフレッティング摩耗が生じず、かつ、シリンダブロックの位置制御用の歯車(位置変更機構内の第1歯車及び第2歯車)の歯面にフレッティング摩耗が生じにくい可変圧縮比エンジンを実現できることになる。
本発明の第1の態様の可変圧縮比エンジンを実現するに際しては、前記複数の緩衝部材の中の少なくとも1つの緩衝部材を、前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に排出されたオイルが外部に漏れ出すのを防止するためのオイルシールとしておくことが出来る。なお、この構成を採用する場合には、他の緩衝部材が、オイルシール(オイルシールとしての機能も有する緩衝部材)近傍には存在しないようにしておくことも、オイルシール近傍に他の緩衝部材が存在するようにしておくことも出来る。
また、本発明の第2の態様の可変圧縮比エンジンは、シリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの少なくとも一部を、前記シリンダの軸線方向に変位可能な形で内部に収容するクランクケースと、前記クランクケースに対する前記シリンダブロックの位置を変更するための位置変更機構とを備えた構成であって、前記位置変更機構が、第1歯車及び前記第1歯車とかみ合わされた第2歯車を有する、自機構の潤滑のために供給されたオイルを前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に
排出する機構であり、前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に、その部分(前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間)の或る範囲に存在するオイルを前記位置変更機構の前記第1歯車と前記第2歯車とがかみ合っている部分に誘導するための1つ以上の誘導部材が設けられている構成を有する。
すなわち、本発明の第2の態様の可変圧縮比エンジンは、第1歯車と第2歯車とがかみ合っている部分に、より多くのオイルが供給される構成を有している。そして、供給されるオイル量が増えれば、フレッティング摩耗が生じにくくなるのであるから、この可変圧縮比エンジンは、シリンダブロックの位置制御用の歯車にフレッティング摩耗が生じにくいエンジンとなっていることになる。
本発明によれば、シリンダブロックの外側面等や、シリンダブロックの位置制御等の歯車の歯面に、フレッティング摩耗がより生じにくい可変圧縮比エンジンを提供することが出来る。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る可変圧縮比エンジンは、既存の可変圧縮比エンジンを改良したものである。
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態に係る可変圧縮比エンジン10の、既存の可変圧縮比エンジンと同構成の部分を説明することにする。
図1に示してあるように、可変圧縮比エンジン10は、複数のシリンダを有するシリンダブロック21と、シリンダブロック21をシリンダの軸線方向(以下、上下方向(シリンダヘッドが取り付けられる側が、上)と表記する)に移動可能な形で保持するクランクケース22と、シリンダブロック21のクランクケース22に対する相対位置を変更するための圧縮比変更機構(本発明の位置変更機構に相当)とを備えたエンジンである。
ここで、圧縮比変更機構とは、クランクケース22の一方の長手方向側面に取り付けられているモータ41、可変圧縮比エンジン10(シリンダブロック21及びクランクケース22)の各長手方向側面に設けられている偏心軸アッセンブリ30、4つのフリー軸ハウジング23等からなる機構のことである。
この圧縮比変更機構に用いられている各偏心軸アッセンブリ30は、図2に示してあるように、軸部31と、軸部31に対して偏心した状態で固定されているウォームホイール32と、軸部31に対して偏心した状態で回転可能に固定されている複数のフリー軸33と、軸部31に対して偏心した状態で固定されている複数のジャーナル34とからなる部材である。なお、図2には、一方の偏心軸アッセンブリ30のみを示してあるが、他方の偏心軸アッセンブリ30は、図示してある偏心軸アッセンブリ30を、シリンダブロック21の各シリンダの軸線を通る面で反転した構成を有するものである。
フリー軸ハウジング23(図1)は、偏心軸アッセンブリ30のフリー軸33を回転可能な形でシリンダブロック21に対して固定するための部材である。このフリー軸ハウジング23は、偏心軸アッセンブリ30のフリー軸33が所定のクリアランスをもって通るサイズの貫通孔を備えている。そして、フリー軸ハウジング23は、偏心軸アッセンブリ30のフリー軸33部分に取り付けた後、クランクケース22の各長手方向側面に設けられている開口部を通す形で(図示してある形とは異なる形で)、シリンダブロック21に
固定される部材となっている。
クランクケース22の各長手方向側面には、偏心軸カバー25を取り付けることにより、偏心軸アッセンブリ30の各ジャーナル34(及び軸部31の少なくとも一部)の軸受として機能することになる部分(図では、主軸受)も設けられている。さらに、クランクケース22の下方部分には、圧縮比変更機構内の各偏心軸アッセンブリ30のウォームホイール32と噛み合う位置にウォーム42(図1、図2参照)を備えた駆動軸が回転可能に保持されている。なお、駆動軸が備える2つのウォーム42は、逆向きのねじが形成されているものである。
そして、可変圧縮比エンジン10が備える圧縮比変更機構は、この駆動軸を回転させるためのモータ41を、クランクケース22の長手方向側面(図1参照)に設けたものとなっている。
さらに、圧縮比変更機構は、各部が潤滑油により潤滑される機構となっている。具体的には、偏心軸アッセンブリ30(図2参照)の各フリー軸33は、厚み方向を連通する給油孔が、その中央部に複数個形成されていると共に、その内面に、各給油孔の出口を繋ぐ形状(フリー軸33の内面を一周する形状)の凹部が形成されている部材となっている。
偏心軸アッセンブリ30の軸部31は、その中心(軸心)部分に潤滑油を流すための通路が形成されていると共に、各フリー軸33の凹部と対向する部分に、厚み方向を連通する複数個の孔が形成されている部材となっている。そして、可変圧縮比エンジン10は、図示せぬオイルポンプからの潤滑油が、圧縮比変更機構に、各軸部31の端部から供給されるように構成したエンジンとなっている。
また、可変圧縮比エンジン10のシリンダブロック21の上部(クランクケース22の上端近傍部分と対向する部分)には、オイルシール11が取り付けられいる。
このオイルシール11は、圧縮比変更機構に供給された潤滑油(フリー軸33とフリー軸ハウジング23との間の隙間から、シリンダブロック21とクランクケース22との間の間隙に流れ出した潤滑油)がエンジン外に漏れ出さないようにするための部材である。
より具体的には、シリンダブロック21の上部(クランクケース22の上端近傍部分と対向する部分)には、シリンダブロック21の側面を一周する形状の溝が形成されている。そして、オイルシール11は、当該溝に嵌め込むことによってシリンダブロック21に取り付けられた、シリンダブロック21、クランクケース22間の間隙をシールできる厚みを有するリング状の部材となっている。なお、可変圧縮比エンジン10は、このオイルシール11として、リング状のゴム部材とリング状のフッ素系樹脂部材とを積層したもの(クランクケース22側がフッ素系樹脂部材)を採用したものとなっている。
以上のことを前提に、以下、本実施形態に係る可変圧縮比エンジン10の構成及び動作をさらに具体的に説明する。
図3(及び図1)に示してあるように、可変圧縮比エンジン10が備えるシリンダブロック21の各外壁面には、複数の緩衝部材12が取り付けられている。
この緩衝部材12は、シリンダブロック21の各外側面の各所に形成されている凹部に嵌め込まれている可撓性部材である。緩衝部材12は、シリンダブロック21の外側面からの突出量が、シリンダブロック21の外壁面とクランクケース22の内壁面間の間隔よりも大きくなる厚みを有している。さらに、緩衝部材12は、クランクケース22の内壁
面に対する摩擦係数が低い部材(本実施形態では、ゴム部材とフッ素系樹脂部材とを積層したもの;クランクケース22側がフッ素系樹脂部材)となっている。
そして、可変圧縮比エンジン10のシリンダブロック21は、図から明らかなように、そのような緩衝部材12を、各外側面の下端近傍の各所と、各外側面の上端近傍のオイルシール11よりも下方の各所とに、取り付けたものとなっている。
このため、本実施形態に係る可変圧縮比エンジン10は、シリンダブロック21の外壁面とクランクケース22の内壁面との間にフレッティング摩耗が生ぜず、かつ、ウォームギヤの歯面(ウォーム42の歯面とウォームホイール32の歯面)にフレッティング摩耗が生じにくいエンジンとして機能することになる。
具体的には、本可変圧縮比エンジン10のシリンダブロック21は、同タイプの一般的な可変圧縮比エンジンのシリンダブロックと同様に、フリー軸33を持つ2本の偏心軸アセンブリ30で支持されている。このため、シリンダブロック21は、クランクケース22内で、偏心軸アセンブリ30の並び方向に、或る程度の角度、傾斜可能なものとなっている。
そして、エンジンの回転中は、シリンダブロック21とクランクケース22との間にピストン内の圧力変動に応じた周期的な力が加わるため、可変圧縮比エンジン10を始動すると、図4に模式的に示したように、シリンダブロック21が、エンジン回転に同期した形で左右に傾斜してしまうことになる。
ただし、可変圧縮比エンジン10のシリンダブロック21は、図5に示してあるように、各長手方向側面の上下部分に緩衝部材12が取り付けられたものとなっている。
このため、可変圧縮比エンジン10は、既存の可変圧縮比エンジンよりも、シリンダブロック21がクランクケース22内で傾斜可能な角度自体が小さいエンジンであると共に、シリンダブロック21がクランクケース22内で傾斜しても、シリンダブロック21の外壁面とクランクケース22の内壁面とが直接的に接触することがないエンジンであることになる。
そして、シリンダブロック21の外壁面とクランクケース22の内壁面とが直接的に接触しなければ、フレッティング摩耗は生じないのであるから、この可変圧縮比エンジン10は、シリンダブロック21の外壁面等にフレッティング摩耗が生じないエンジンとなっていることになる。
また、図7に模式的に示してあるように、シリンダブロック21の各長手方向側面の中央下端部分に取り付けられている2つの緩衝部材12は、それらの上方に存在するオイルを、ウォーム42とウォームホイール32とがかみ合っている部分へ導く部材として機能するものとなっている。
このため、可変圧縮比エンジン10は、これらの緩衝部材12が設けられていない可変圧縮比エンジンに比して、ウォーム42とウォームホイール32とがかみ合っている部分に供給される潤滑油量が多いエンジンであることになる。そして、ウォーム42とウォームホイール32とがかみ合っている部分へ供給される潤滑油量が増えれば、フレッティング摩耗が生じにくくなるのであるから、可変圧縮比エンジン10は、ウォーム42及びウォームホイール32の歯面にフレッティング摩耗が生じにくいエンジンであることにもなる。
《変形形態》
上記した可変圧縮比エンジン10は、各種の変形を行うことが出来る。例えば、可変圧縮比エンジン10を、オイルシール11の近くには緩衝部材12が設けられていないシリンダブロック21(図3参照)を備えたものに変形することが出来る。ただし、オイルシール11の近くに緩衝部材12を設けておけば(実施形態の構成を採用しておけば)、シリンダブロック21の傾斜により生ずる力/衝撃を、オイルシール11と緩衝部材12とにより受けられることになる。そして、その結果として、オイルシール11が劣化してしまう時期を遅らせることが可能となるので、実施形態の構成を採用しておくことが好ましい。
可変圧縮比エンジン10を、各短手方向側面には緩衝部材12が設けられていないシリンダブロック21を備えたものや、緩衝部材12がクランクケース22の内壁面に取り付けられていものに変形することも出来る。また、可変圧縮比エンジン10を、ウォームギヤ(ウォーム42&ウォームホイール32)が上記した位置とは異なる位置(例えば、クランクケース22の一方の短手方向側面)に設けられているエンジンや、ウォームギヤ以外の歯車が用いられているエンジンに変形することも出来る。
また、位置変更機構の構成(位置変更機構の各部間のクリアランス)によっては、シリンダブロック21が、クランクケース22内で、傾斜可能であると共に(又は、殆ど傾斜できないが)、左右方向に比較的に大きく(シリンダブロック21の外壁面とクランクケース22の内壁面が接触し得る程度の量)振動(移動)可能なこともある。そして、フレッティング摩耗は、シリンダブロック21がクランクケース22内で振動しても生じ得るものである。従って、緩衝部材12をシリンダブロック21とクランクケース22との間に設けるという上記技術思想を、シリンダブロック21がクランクケース22内で傾斜及び振動可能な可変圧縮比エンジン10や、シリンダブロック21がクランクケース22内で振動可能な可変圧縮比エンジン10に適用しても良いことは当然のことである。
本発明の一実施形態に係る可変圧縮比エンジンの分解図である。 実施形態に係る可変圧縮比エンジンの要部構成図である。 実施形態に係る可変圧縮比エンジンが備えるシリンダブロックの側面図である。 シリンダブロックの外壁面等にフレッティング摩耗が生ずる理由の説明図である。 シリンダブロックに対する緩衝部材の取り付け位置の説明図である。 実施形態の可変圧縮比エンジンにおける、ウォームホイール近傍の潤滑油の流れ方の説明図である。 従来の可変圧縮比エンジンが有している欠点の説明図である。 中間圧縮比状態におけるウォームホイールと軸部との位置関係の説明図。
符号の説明
10・・・可変圧縮比エンジン
11・・・オイルシール
12・・・緩衝部材
21・・・シリンダブロック
22・・・クランクケース
23・・・フリー軸ハウジング
30・・・偏心軸アッセンブリ
31・・・軸部
32・・・ウォームホイール
33・・・フリー軸
34・・・ジャーナル
41・・・モータ
42・・・ウォーム

Claims (4)

  1. シリンダを有するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの少なくとも一部を、前記シリンダの軸線方向に変位可能な形で内部に収容するクランクケースと、
    前記クランクケースに対する前記シリンダブロックの位置を変更するための、前記シリンダブロックと前記クランクケースとを前記シリンダブロックが所定方向に傾斜及び/又は移動し得る形で支持する位置変更機構とを、備え、
    前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間に、前記シリンダブロックが前記所定方向に傾斜及び/又は移動しても前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面とが直接的に接触しないようにするための複数の緩衝部材が、設けられている
    ことを特徴とする可変圧縮比エンジン。
  2. 前記位置変更機構が、
    第1歯車及び当該第1歯車とかみ合わされた第2歯車を有する、自機構の潤滑のために供給されたオイルを前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に排出する機構であり、
    前記複数の緩衝部材の中の1つ以上の緩衝部材が、前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間の或る範囲に存在するオイルを前記位置変更機構の前記第1歯車と前記第2歯車とがかみ合っている部分に誘導する位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の可変圧縮比エンジン。
  3. 前記複数の緩衝部材の中の少なくとも1つの緩衝部材が、
    前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に排出されたオイルが外部に漏れ出すのを防止するためのオイルシールである
    ことを特徴とする請求項2記載の可変圧縮比エンジン。
  4. シリンダを有するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの少なくとも一部を、前記シリンダの軸線方向に変位可能な形で内部に収容するクランクケースと、
    前記クランクケースに対する前記シリンダブロックの位置を変更するための位置変更機構とを、備え、
    前記位置変更機構が、
    第1歯車及び前記第1歯車とかみ合わされた第2歯車を有する、自機構の潤滑のために供給されたオイルを前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に排出する機構であり、
    前記シリンダブロックの外壁面と前記クランクケースの内壁面との間に、その部分の或る範囲に存在するオイルを前記位置変更機構の前記第1歯車と前記第2歯車とがかみ合っている部分に誘導するための1つ以上の誘導部材が設けられている
    ことを特徴とする可変圧縮比エンジン。
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