JP2006199844A - 硬化性ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

硬化性ウレタン樹脂組成物 Download PDF

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和憲 石川
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Abstract

【課題】揺変性および打ち継ぎ性に優れる硬化性ウレタン樹脂組成物の提供。
【解決手段】ウレタンプレポリマー100質量部と、下記式(1)で表されるシロキサン単位および下記式(2)で表されるシロキサン単位をそれぞれ少なくとも1つ有するポリシロキサン1〜30質量部とを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物。
【化1】
Figure 2006199844

[式(1)中、R1はメチル基またはフェニル基を表し、R2は炭素数5〜7のアルキル基を表す。]
【化2】
Figure 2006199844

[式(2)中、R3はメチル基またはフェニル基を表し、R4は炭素数2または3の2価の炭化水素基を表し、R5は炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表し、R6は1価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性ウレタン樹脂組成物に関する。
ポリウレタン樹脂組成物は、幅広い材料(例えば、プラスチック、ガラス、金属)に対して優れた接着性を有し、耐水性、耐熱性等にも優れていることから、土木建築分野や自動車分野において、シーリング材、防水材、目地材、接着剤、プライマー、塗料、床材等として広く利用されている。ポリウレタン樹脂組成物は、イソシアネート化合物とポリオール化合物等とからなる二液型のものと、空気中の湿気等によって硬化する一液型のものとが知られている。一液型ポリウレタン樹脂組成物は、二液型ポリウレタン樹脂組成物に比べて現地での施工における組成物の混合調製が不要で取り扱いが容易であることから、一液型ポリウレタン樹脂組成物の利用が拡大している。
このような一液型硬化性ポリウレタン樹脂組成物について、出願人は、これまでに特許文献1に記載されているポリウレタン樹脂組成物や特許文献2に記載されている一液型湿気硬化性樹脂組成物を提案している。
上記の特許文献1に記載されているポリウレタン樹脂組成物は、(a)OH基を有するオキサゾリジン化合物を、ウレタンプレポリマーのNCO基/オキサゾリジン化合物のOH基(モル比)がNCO/OH=100/5〜100/60となるように、および、(b)カルボン酸および/またはカルボン酸シリルエステルを、ウレタンプレポリマー100質量部に対して0.05〜10質量部含有することを特徴とするポリウレタン樹脂組成物である。
上記の特許文献2に記載されている一液型湿気硬化性樹脂組成物は、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー100質量部に対し、下記式(I)で示される化合物、および/または、高級脂肪酸エステルにより表面処理された塩基性フィラー20〜150質量部と、下記式(II)および下記式(III)で示されるシロキサン単位をそれぞれ少なくとも1つ有するアシルオキシポリシロキサン誘導体1質量部〜30質量部未満とを含有する一液型湿気硬化性樹脂組成物である。
Figure 2006199844
(式(I)中、Aはイソシアネート化合物からイソシアネート基を除いて得られる残基、nは1〜4の整数、Rは炭化水素基、ただしn=1の場合は炭素数8以上のアルキル基、n=2〜4の場合はRは同一でも異なっていてもよく、Rのうち少なくともひとつは炭素数8以上のアルキル基である。式(II)、式(III)中、R1はメチル基、エチル基またはフェニル基;R2は炭素数2または3の2価の炭化水素基;R3は炭素数2〜4の2価の炭化水素基;R4は1価の炭化水素基;R5は同種もしくは異種の環を有してもよい炭素数5以上の炭化水素基を表す。rは1以上の整数である。)
特開平10−158504号公報 特開平11−21444号公報
しかしながら、本発明者は、上記の特許文献1に記載されているポリウレタン樹脂組成物は揺変性について向上させる余地があることを見出した。即ち、打ち継ぎ時の垂れにくさを向上させる余地があることを見出した。
また、本発明者は、特許文献2に記載されている一液型湿気硬化性樹脂組成物についてこれを打ち継ぎに用いる場合、打ち継ぎ性を向上させる余地があることを見出した。
従って、本発明は、揺変性および打ち継ぎ性に優れる硬化性ウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に関し鋭意検討した結果、硬化性ウレタン樹脂組成物において、ウレタンプレポリマーと特定のポリシロキサンとを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物が揺変性および打ち継ぎ性に優れることを知見した。
即ち、本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、以下の(1)を提供する。
(1)ウレタンプレポリマー100質量部と、下記式(1)で表されるシロキサン単位および下記式(2)で表されるシロキサン単位をそれぞれ少なくとも1つ有するポリシロキサン1〜30質量部とを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物。
Figure 2006199844
[式(1)中、R1はメチル基またはフェニル基を表し、R2は炭素数5〜7のアルキル基を表す。]
Figure 2006199844
[式(2)中、R3はメチル基またはフェニル基を表し、R4は炭素数2または3の2価の炭化水素基を表し、R5は炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表し、R6は1価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数を表す。]
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、揺変性および打ち継ぎ性に優れる。
以下に、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、ウレタンプレポリマー100質量部と、下記式(1)で表されるシロキサン単位および下記式(2)で表されるシロキサン単位をそれぞれ少なくとも1つ有するポリシロキサン1〜30質量部とを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物である。
Figure 2006199844
式(1)中、R1はメチル基またはフェニル基を表し、R2は炭素数5〜7のアルキル基を表す。
Figure 2006199844
式(2)中、R3はメチル基またはフェニル基を表し、R4は炭素数2または3の2価の炭化水素基を表し、R5は炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表し、R6は1価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数を表す。
まず、ウレタンプレポリマーについて以下に説明する。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物に含有されるウレタンプレポリマーは、ポリオール化合物と過剰のポリイソシアネート化合物(即ち、ポリイソシアネート化合物のNCO基が、ポリオール化合物のOH基に対して過剰であることをいう。)とを反応させて得られる反応生成物である。
ウレタンプレポリマーを生成するポリイソシアネート化合物は、特に限定されず、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートのような芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートのような脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネートのような脂環式ポリイソシアネート;キシリレンジイソシアネートのようなアリール脂肪族ポリイソシアネート;上記各ポリイソシアネートのカルボジイミド変性またはイソシアヌレート変性ポリイソシアネートが挙げられる。これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタンプレポリマーを生成するポリオール化合物は、特に限定されず、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、その他のポリオール、およびこれらの混合ポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、アルキレンオキサイドに、2個以上の活性水素を有する化合物を付加重合させた生成物を挙げることができる。
アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、テトラヒドロフランが挙げられる。アルキレンオキサイドは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
2個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、多価アルコール、アミン類、アルカノールアミン類が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4′−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4′−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
アミン類としては、例えば、エチレンジアミンが挙げられる。アルカノールアミン類としては、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミンが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパンのような低分子ポリオールと、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸のような低分子カルボン酸および/またはダイマー酸のようなオリゴマー酸との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトンのような開環重合体が挙げられる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子ポリオールが挙げられる。
2個以上の活性水素を有する化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリオール化合物とイソシアネート化合物との組み合わせは、特に限定されない。ポリオール化合物のそれぞれと、イソシアネート化合物のそれぞれとを任意に組み合わせることができる。中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレントリオール、および、ポリテトラエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種と、キシレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、および、ヘキサメチレンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種とから得られうるウレタンプレポリマーが、入手の容易さの点から好ましい。
ウレタンプレポリマーは、その製法について特に限定されない。例えば、反応温度を30〜120℃、好ましくは50〜100℃程度とし、常圧下でポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させてウレタンプレポリマーを得る方法が挙げられる。また、有機スズ化合物、有機ビスマス化合物のようなウレタン化触媒を用いることができる。
ウレタンプレポリマーの製造において、ポリオール化合物のヒドロキシ基に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)は、1.2〜5.0であるのが好ましく、1.5〜3.0であるのがより好ましい。NCO/OHがこのような範囲である場合、ポリイソシアネート化合物の残存による発泡や、分子鎖延長に起因するウレタンプレポリマーの粘度増加がなく、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物の硬化後の物性が良好となる。
次に、ポリシロキサンについて以下に説明する。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物に含有されるポリシロキサンは、下記式(1)で表されるシロキサン単位および下記式(2)で表されるシロキサン単位をそれぞれ少なくとも1つ有するポリシロキサンであって、前記ウレタンプレポリマー100質量部に対して、1〜30質量部含有される。
Figure 2006199844
式(1)中、R1はメチル基またはフェニル基を表し、R2は炭素数5〜7のアルキル基を表す。
Figure 2006199844
式(2)中、R3はメチル基またはフェニル基を表し、R4は炭素数2または3の2価の炭化水素基を表し、R5は炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表し、R6は1価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数を表す。
式(1)で表されるシロキサン単位について以下に説明する。
式(1)中のR1は、メチル基またはフェニル基を表し、メチル基が好ましい。
2は、炭素数5〜7のアルキル基を表す。
2で表されるアルキル基は、その炭素数が6または7であるのが好ましく、7であるのがより好ましい。このような範囲である場合、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、揺変性、打ち継ぎ性に優れる。
炭素数5〜7のアルキル基としては、例えば、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、3−エチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルへキシル基、2−メチルへキシル基、3−メチルへキシル基、4−メチルへキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基が挙げられる。中でも、n−ヘプチル基、1−エチルペンチル基が好ましい。
式(1)で表されるシロキサン単位としては、下記の各式で表されるシロキサン単位が挙げられる。
Figure 2006199844
式(1)で表されるシロキサン単位は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリシロキサンが、式(1)で表されるシロキサン単位を有し、かつ、R2が比較的小さい炭素数(炭素数5〜7)のアルキル基であることにより、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は優れた打ち継ぎ性を有するものとなる。
なお、上記の特許文献2に記載されている一液性湿気硬化性樹脂組成物において、使用されているアシルオキシポリシロキサン誘導体は式(III)で表されるシロキサン単位を有し、式(III)中のR5の炭素数が5以上であり、好ましくは9〜21であることが記載されている。これについて、本発明者は、Si−OCOR(Rは1価の炭化水素基を表す。)のRの炭素数が比較的大きいポリシロキサンを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物は打ち継ぎ性に劣り、式(1)のR2が炭素数5〜7のアルキル基であるシロキサン単位を有するポリシロキサンを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物は打ち継ぎ性に優れることを見出し、本発明を完成させたのである。
式(2)で表されるシロキサン単位について以下に説明する。
式(2)中のR3は、メチル基またはフェニル基を表し、メチル基が好ましい。
4は、炭素数2または3の2価の炭化水素基を表す。具体的には、エチレン基、トリメチレン基(−CH2CH2CH2−)、プロピレン基(−CH(CH3)−CH2−)、であり、トリメチレン基が好ましい。
5は、炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表す。炭素数2〜4の2価の炭化水素基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、1,1−ジメチルエチレン基が挙げられる。中でもエチレン基、プロピレン基が好ましい。rが2以上である場合、R5は同一であっても異なっていてもよい。なお、式(2)中、−(OR5r−は、その配列について、特に制限されず、例えば、ランダム、ブロック、ランダムとブロックとの混合による配列が挙げられる。中でも、R5が、エチレン基およびプロピレン基のブロック体であることが好ましい。
6は1価の炭化水素基を表す。1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜10の炭化水素基が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基のような飽和炭化水素基;フェニル基、トリル基、ベンジル基のような芳香族炭化水素基が挙げられる。
rは1以上の整数を表し、5以上であるのが好ましく、10〜100であるのがより好ましい。
式(2)で表されるシロキサン単位は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリシロキサンが式(2)で表されるシロキサン単位を有することにより、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は揺変性に優れる。即ち、揺変性が大きくなる。
ポリシロキサン中の式(1)で表されるシロキサン単位と式(2)で表されるシロキサン単位の量とは、式(2)で表されるシロキサン単位1個に対して、式(1)で表されるシロキサン単位が、1〜100個であるのが好ましく、5〜50個であるのがより好ましく、20〜50個であるのがさらに好ましい。式(1)で表されるシロキサン単位と式(2)で表されるシロキサン単位との量がこのような範囲である場合、揺変性と打ち継ぎ性とのバランスに優れる。
ポリシロキサンは、式(1)で表されるシロキサン単位を、ポリシロキサンの分子内部および分子末端のいずれかまたは両方に含むことができる。また、ポリシロキサンは、式(2)で表されるシロキサン単位を、ポリシロキサンの分子内部および分子末端のいずれかまたは両方に含むことができる。
ポリシロキサンは、式(1)で表されるシロキサン単位および式(2)で表されるシロキサン単位以外のシロキサン単位を有することができる。このようなシロキサン単位としては、例えば、下記式(3)で表されるシロキサン単位が挙げられる。
Figure 2006199844
式(3)中、R7は、メチル基、エチル基またはフェニル基を表し、R8は、1価の炭化水素基を表す。1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基のような飽和炭化水素基;フェニル基、トリル基、ベンジル基、スチリル基のような芳香族炭化水素基;グリシジル基のようなエポキシ基含有アルキル基が挙げられる。
式(3)で表されるシロキサン単位としては、例えば、下記式(4)で表されるシロキサン単位が挙げられる。
Figure 2006199844
なお、これらのシロキサン単位は、その配列について、特に限定されず、例えば、ランダム、ブロック、ランダムとブロックとの混合による配列が挙げられる。
ポリシロキサンは、その分子末端について特に限定されない。末端基としては、例えば、−SiR9 3、式(1)で表されるシロキサン単位、式(2)で表されるシロキサン単位が挙げられる。
式(1)で表されるシロキサン単位がポリシロキサンの分子末端にある場合、式(1)で表されるシロキサン単位はポリシロキサンの片末端または両末端に結合することができる。また、式(1)で表されるシロキサン単位がポリシロキサンの分子末端にある場合、式(1)で表されるシロキサン単位は、ポリシロキサンの主鎖および置換基と結合する。このような場合、式(1)で表されるシロキサン単位に結合する置換基は特に限定されない。式(2)で表されるシロキサン単位がポリシロキサンの分子末端にある場合も同様である。
上記の−SiR9 3において、R9は、メチル基、エチル基またはフェニル基を表し、同一でも異なっていてもよい。中でも、R9がすべてメチル基であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。また、ポリシロキサンは、その末端基として、−SiR9 3で表される基をポリシロキサンの両側に含有するのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
式(1)で表されるシロキサン単位は、その量が、ポリシロキサンに含有されるシロキサン単位の全量中、50〜98モル%であるのが好ましく、60〜98モル%であるのがより好ましい。式(1)で表されるシロキサン単位の量がこのような範囲である場合、打ち継ぎ性により優れる。
式(2)で表されるシロキサン単位は、その量が、ポリシロキサンに含有されるシロキサン単位の全量中、0.5〜10モル%であるのが好ましく、1〜10モル%であるのがより好ましい。式(2)で表されるシロキサン単位の量がこのような範囲である場合、揺変性により優れる。
また、ポリシロキサンは、その重合度が、2〜1000であるのが好ましく、10〜100であるのがより好ましい。ポリシロキサンの重合度が、このような範囲である場合、揺変性に優れる。また、ポリシロキサンの扱いの点で好ましい。
ポリシロキサンとしては、例えば、下記式(5)で表されるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2006199844
式(5)中、R1、R3はそれぞれ独立にメチル基またはフェニル基を表し、R2は炭素数5〜7のアルキル基を表し、R4は炭素数2または3の2価の炭化水素基を表し、R5は炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表し、R6は1価の炭化水素基を表し、R9はメチル基、エチル基、または、フェニル基を表し同一であっても異なっていてもよく、rは1以上の整数を表し、m、nはそれぞれ独立に1以上の整数を表す。
式(5)において、各符号は、上述したのと同様である。
式(5)中のmは、アシルオキシ基を有するシロキサン単位の繰り返し単位数を表し、1以上の整数である。mは、5〜100であるのが好ましく、10〜100であるのがより好ましい。mがこのような範囲である場合、揺変性、貯蔵安定性に優れる。なお、アシルオキシ基を有するシロキサン単位は、式(1)で表されるシロキサン単位に該当する。アシルオキシ基を有するシロキサン単位の繰り返し単位は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
nは、ポリエーテル構造を有するシロキサン単位の繰り返し単位数を表し、1以上の整数である。nは、1〜10であるのが好ましく、1〜5であるのがより好ましい。nがこのような範囲である場合、揺変性、貯蔵安定性に優れる。なお、ポリエーテル構造を有するシロキサン単位は、式(2)で表されるシロキサン単位に該当する。ポリエーテル構造を有するシロキサン単位の繰り返し単位は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
式(5)中、アシルオキシ基を有するシロキサン単位とポリエーテル構造を有するシロキサン単位とは、その配列について特に限定されず、例えば、ランダム、ブロック、ランダムとブロックとの混合による配列が挙げられる。
上記のポリシロキサンとしては、例えば、下記式(6)で表されるポリシロキサンが挙げられる。式(6)で表されるポリシロキサンは、アシルオキシ基がオクタノイルオキシ基であるシロキサン単位、および、ポリエーテル構造が−OCH2CH2−と−OCH2CH(CH3)−とを含むシロキサン単位を有するポリシロキサンである。
Figure 2006199844
式(6)中、m、nはそれぞれ独立に1以上の整数を表し、p、qはそれぞれ独立に0以上の整数を表し、p+qは1以上である。
式(6)中、mは式(5)のmと同様であり、nは式(5)のnと同様である。
式(6)中、pは−OCH2CH2−の繰り返し単位数を表し、qは−OCH2CH(CH3)−の繰り返し単位数を表す。式(6)のp、qは、式(2)のrまたは式(5)のrと、r=p+qの関係にある。p+qは1以上であり、5以上であるのが好ましく、10〜100であるのがより好ましい。
−OCH2CH2−と−OCH2CH(CH3)−とは、その配列について特に限定されず、例えば、ランダム、ブロック、ランダムとブロックとの混合による配列が挙げられる。
式(6)中、オクタノイルオキシ基を有するシロキサン単位とポリエーテル構造を有するシロキサン単位とは、その配列について特に限定されず、例えば、ランダム、ブロック、ランダムとブロックとの混合による配列が挙げられる。
具体的なポリシロキサンとしては、例えば、下記式(7)で表されるポリシロキサンが挙げられる。式(7)中、オクタノイルオキシ基を有するシロキサン単位とポリエーテル構造を有するシロキサン単位とは、その配列について特に限定されない。ポリエーテル構造を有するシロキサン単位は、式(7)で表されるポリシロキサンの主鎖中のいずれの位置にも配列することができる。また、式(7)中、−OCH2CH2−と−OCH2CH(CH3)−とは、その配列について特に限定されず、例えば、ランダム、ブロック、ランダムとブロックとの混合による配列が挙げられる。
Figure 2006199844
ポリシロキサンは、その製法について特に限定されない。例えば、Si−H基含有ポリシロキサンとアルケニルエーテルとを反応させて式(2)で表されるポリシロキサン単位を形成した後、これにカルボン酸を反応させて式(1)で表されるポリシロキサン単位を形成してポリシロキサンを製造する方法、Si−H基含有ポリシロキサンとアルケニルエーテルとカルボン酸とを同時に反応させる方法が挙げられる。これらの製法には、触媒として、パラジウム、ロジウム、ニッケル、白金のような第VIII族の遷移金属を使用することができる。
使用されるSi−H基含有ポリシロキサンは、特に限定されない。例えば、下記式(8)で表されるアルキルハイドロジェンシロキサン単位を有するポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2006199844
式(8)中、R10は、メチル基、エチル基、または、フェニル基である。
式(8)で表されるアルキルハイドロジェンシロキサン単位を有するポリシロキサンは、特に限定されない。例えば、従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、下記の各式で表されるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2006199844
Si−H基含有ポリシロキサンは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルケニルエーテルは、特に限定されない。例えば、下記式(9)で表されるアルケニルエーテルが挙げられる。
CH2=CH−R11−(OR5r−OR6 (9)
式(9)中、R5は式(2)のR5と同様であり、R6は式(2)のR6と同様であり、R11は存在しないかまたはメチレン基を表し、rは1以上の整数を表す。
アルケニルエーテルとしては、例えば、下記の各式で表されるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体が挙げられる。
下記のエチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体を表す式において、pは−OCH2CH2−の繰り返し単位数を表し、qは−OCH2CH(CH3)−の繰り返し単位数を表し、p、qはそれぞれ独立に0以上の整数である。また、p+qは1以上であり、5以上であるのが好ましく、10〜100であるのがより好ましい。なお、式(9)のrと下記式のp、qとは、r=p+qの関係にある。
中でも、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体であって、分子量が500以上のものが揺変性発現の点で好ましい。
アルケニルエーテルは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
Figure 2006199844
式(1)で表されるシロキサン単位の原料であるカルボン酸は、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸である。中でも、オクタン酸が打ち継ぎ性、揺変性の点でより好ましい。カルボン酸は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
具体的なポリシロキサンの製法としては、Si−H基含有ポリシロキサンとアルケニルエーテルとの混合物に、触媒として白金等の第VIII族の遷移金属を添加して反応させ、次いでカルボン酸を反応させる方法が好ましい態様の1つとして挙げられる。
このような製法の場合、はじめのSi−H基含有ポリシロキサンとアルケニルエーテルとの反応において、Si−H基含有ポリシロキサンとアルケニルエーテルとが溶けない場合は、トルエン、キシレン等の炭化水素系の溶媒を用いることができる。これにより速やかに反応が進行する。反応温度は60〜120℃、特に80〜110℃が好ましい。
次のカルボン酸との反応においても、Si−H基含有ポリシロキサンとアルケニルエーテルとの反応と同様に触媒として第VIII族の遷移金属を使用することができる。カルボン酸との反応温度は通常80〜110℃である。特に反応初期では、反応温度を低く、反応後期では高くすることが、安全性、効率の点で好ましい。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物において、含有されるポリシロキサンの量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対し、1〜30質量部であり、0.1〜20質量部であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。ポリシロキサンの量がこのような範囲である場合、揺変性、硬化性に優れる。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、ウレタンプレポリマーとポリシロキサンとの他に、必要に応じて添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、充填剤、硬化触媒(硬化促進剤)、潜在性硬化剤、溶剤、難燃剤、補強剤、接着性付与剤、老化防止剤、揺変性付与剤、界面活性剤(レベリング剤を含む。)、分散剤、脱水剤、防錆剤、帯電防止剤を含有することができる。これらの成分は、ウレタン系の組成物に通常用いられるものを通常の含有量で用いることができる。これらはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレートが挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系誘導体、芳香族アミン系誘導体、ピペリジン誘導体が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類が挙げられる。顔料としては、例えば、フタロシアニン類のような有機顔料、無機顔料が挙げられる。染料としては、例えば、インドール類、アクリジン類のものが挙げられる。硬化触媒(硬化促進剤)としては、例えば、有機金属化合物、アミンが挙げられる。潜在性硬化剤としては、例えば、従来公知のオキサゾリジン、ケチミンが挙げられる。溶剤としては、例えば、ミネラルスピリッツ、トルエン、キシレンが挙げられる。
充填剤としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルクが挙げられる。炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、または、タルクは、脂肪酸、脂肪酸エステル、および、特開平09−263708号公報に記載されている表面処理剤からなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することができる。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、その製造方法において、特に限定されない。例えば、ウレタンプレポリマーと、ポリシロキサンと、必要に応じて使用することができる添加剤とを窒素ガスを封入したボールミル等の混合装置を用いて減圧下または常圧下で十分にかくはんし、均一に混合させて製造する方法が挙げられる。ポリシロキサンの融点が室温以上である場合、トルエン、キシレン等にポリシロキサンを分散させて使用することができる。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、一液型硬化性ウレタン樹脂組成物として使用するのが好ましい態様の1つである。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物を1液型として使用する場合は、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物に用いられるウレタンプレポリマーと、ポリシロキサンと、必要に応じて使用することができる添加剤とをよく乾燥し、湿気除去された条件下で調製すればよく、湿気が入らない容器に保存しておけばよい。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、通常採用されている塗布方法、例えば、ハケ塗り法、スプレーコーティング法、ワイヤバー法、ロールコーティング法、ディッピング法を用いて被着体に塗布することができる。
被着体としては、例えば、プラスチック、ガラス、金属、モルタル、石材、アクリル電着塗料が挙げられる。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物の用途としては、例えば、シーリング材、防水材、目地材、接着剤、プライマー、塗料、床材が挙げられる。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物をシーリング材として使用する場合、先打ちシーリング材および/または後打ちシーリング材として使用することが可能である。また、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物を塗布する前にプライマー処理を行うことができる。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物と組み合わせて使用されるシーリング材は、特に限定されない。つまり、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物を先打ちシーリング材として使用する場合、後打ちシーリング材は特に限定されず、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物と後打ちシーリング材とは、同じでも異なっていてもよい。また、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物を後打ちシーリング材として使用する場合、先打ちシーリング材は特に限定されず、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物と先打ちシーリング材とは、同じでも異なっていてもよい。
本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物と組み合わせて使用されるシーリング材としては、例えば、シリコーン系シーリング材、変成シリコーン系シーリング材、ウレタン系シーリング材、エポキシ系接着剤が挙げられる。
このように、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物は、組み合わせて使用されるシーリング材と材質が同じでも異なっていても、優れた打ち継ぎ性を発現することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により限定されない。
1.評価試験
(1)チクソインデックス
下記の第1表に示す各硬化性ウレタン樹脂組成物について、初期(混練直後)の粘度および貯蔵促進後(混練後60℃で3日間保存後)の粘度を測定し、得られた粘度の値から初期のチクソインデックスおよび貯蔵促進後のチクソインデックスを求めた。硬化性ウレタン樹脂組成物の粘度は、B型粘度計を用いて回転速度1rpmおよび回転速度10rpmで測定された。チクソインデックスは、各硬化性ウレタン樹脂組成物の、回転速度1rpmでの粘度の値に対する回転速度10rpmでの粘度の値の比(回転速度1rpmでの粘度の値/回転速度10rpmでの粘度の値)である。結果を第1表に示す。チクソインデックスが5を超えている場合、揺変性に優れるといえる。
(2)打ち継ぎ性
被着体として2枚の標準アルミニウム(50mm×50mm)を用いた。まず、1枚の標準アルミニウムにプライマーを塗布した。このプライマー塗布面に第1表に示される各硬化性ウレタン樹脂組成物を3mm厚となるように均一に塗布し、20℃、55%RHで7日間養生した。次に、これに打ち継ぎ用シーリング材を打ち継ぎ、残りの標準アルミニウムを接着させて、JIS A 1439:1997に準じるH型引張り試験片を作製した。打ち継ぎ用シーリング材として、スーパーワンLM(横浜ゴム社製)およびシール21(横浜ゴム社製)をそれぞれ用いた。なお、打ち継ぎ用シーリング材を打ち継ぐ前に、各打ち継ぎ用シーリング材専用のプライマーを硬化性ウレタン樹脂組成物の上に塗布した。作製したH型引張り試験片を20℃、55%RHで7日間養生して打ち継ぎ性試験体とした。
このようにして得られた打ち継ぎ性試験体を引張試験機に取り付け、引張速度50mm/分で破壊するまで引張り、破壊の状況を確認し、打ち継ぎ性を評価した。結果を第1表に示す。第1表中、CFは打ち継ぎ用シーリング材の凝集破壊を、AFは打ち継ぎ用シーリング材の界面破壊を示す。
2.ポリシロキサンの調製
(1)ポリシロキサンIの調製
メチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業社製、KF99)50g、乾燥させた末端にアルケニル基を含有するポリエーテル(日本油脂社製、ユニセーフPKA5015)20g、トルエン71gに、2.5質量%濃度の塩化白金酸六水和物のイソプロピルアルコール溶液100μLを添加し、90℃で2時間反応させた。次いで、乾燥させたオクタン酸214g、トルエン71gを加え、85℃で2時間、90℃で2時間、さらに110℃で2時間反応させて、式(7)で表されるポリシロキサンIを得た。
Figure 2006199844
(2)ポリシロキサンIIの調製
オクタン酸の代わりにステアリン酸を使用した他はポリシロキサンIの調製と同様に調製を行い、式(10)で表されるポリシロキサンIIを得た。
Figure 2006199844
(3)ポリシロキサンIIIの調製
末端にアルケニル基を含有するポリエーテルを使用しない他はポリシロキサンIの調製と同様に調製を行い、式(11)で表されるポリシロキサンIIIを得た。
Figure 2006199844
3.ウレタンプレポリマーの調製
脱水した数平均分子量3200のポリプロピレンジオール(旭硝子社製、エクセノール3020)1270g、数平均分子量5000のポリプロピレントリオール(旭硝子社製、エクセノール5030)863gに、キシレンジイソシアネート138gとジフェニルメタンジイソシアネート115g(INDEX1.8)とを加えて、触媒としてジブチル錫0.01g(日東化成社製、ネオスタンU−220)の存在下で、80℃で18時間、かくはん、反応させて、NCO含有率が1.44質量%のウレタンプレポリマーを得た。
4.硬化性ウレタン樹脂組成物の調製
第1表に示す各成分をそれぞれの量(単位:質量部)で配合し、高粘度用混合ミキサーで均一に分散させ、各硬化性ウレタン樹脂組成物を得た。
Figure 2006199844
第1表の各成分の詳細は以下のとおりである。
・ウレタンプレポリマー:上記のように調製されたウレタンプレポリマー
・炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製、シーレッツ200
・ポリシロキサンI:上記のように調製された式(7)で表されるポリシロキサン
・ポリシロキサンII:上記のように調製された式(10)で表されるポリシロキサン
・ポリシロキサンIII:上記のように調製された式(11)で表されるポリシロキサン
・変成シリコーン系1液型シーリング材:横浜ゴム社製、スーパーワンLM
・ポリウレタン系1液型シーリング材:横浜ゴム社製、シール21
第1表に示される各試験結果から明らかなように、本発明の硬化性ウレタン樹脂組成物(実施例1〜5)は、含有されるポリシロキサンが式(1)で表されるシロキサン単位および式(2)で表されるシロキサン単位を有し、かつ、式(1)のR2で表されるアルキル基の炭素数が5〜7であることにより、揺変性および打ち継ぎ性に優れる。
これに対して、比較例1の硬化性ウレタン樹脂組成物は、ポリシロキサンに含有されるアシルオキシ基がステアリン酸由来であるため、打ち継ぎ性に劣る。
また、比較例2の硬化性ウレタン樹脂組成物は、ポリシロキサンにポリエーテル構造が含まれないため、揺変性に劣る。

Claims (1)

  1. ウレタンプレポリマー100質量部と、下記式(1)で表されるシロキサン単位および下記式(2)で表されるシロキサン単位をそれぞれ少なくとも1つ有するポリシロキサン1〜30質量部とを含有する硬化性ウレタン樹脂組成物。
    Figure 2006199844
    [式(1)中、R1はメチル基またはフェニル基を表し、R2は炭素数5〜7のアルキル基を表す。]
    Figure 2006199844
    [式(2)中、R3はメチル基またはフェニル基を表し、R4は炭素数2または3の2価の炭化水素基を表し、R5は炭素数2〜4の2価の炭化水素基を表し、R6は1価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数を表す。]
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