JP2006199298A - 薬剤容器の透明包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】包装された薬剤容器を外部から容易に見ることができる包装体を提供する。
【解決手段】透明なフイルム本体と、そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、その薬剤容器の内容物に関する情報を表示するラベル部とを備える。また、ラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、フイルム本体の両端部に形成された両端粘着剤層とを備える。さらに、ラベル部をフイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、ラベル切離部から巻きつけ終端部にわたるフイルム切離部とを備える。薬剤容器の側面にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、巻きつけ終端部を終端粘着剤層にて接着し、両端部を偏平に接着することにより薬剤容器を包装する。包装後、フイルム切離部は薬剤容器を取り出すための開封部となる。
【選択図】図1
【解決手段】透明なフイルム本体と、そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、その薬剤容器の内容物に関する情報を表示するラベル部とを備える。また、ラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、フイルム本体の両端部に形成された両端粘着剤層とを備える。さらに、ラベル部をフイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、ラベル切離部から巻きつけ終端部にわたるフイルム切離部とを備える。薬剤容器の側面にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、巻きつけ終端部を終端粘着剤層にて接着し、両端部を偏平に接着することにより薬剤容器を包装する。包装後、フイルム切離部は薬剤容器を取り出すための開封部となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、薬剤容器の透明包装体に関するものである。
アンプルやバイアルなどの薬剤容器を包装するものとして従来から、例えば下記特許文献1の遮光包装体が知られている。これは例えば紙片の裏側にアルミ箔を張り合わせた遮光性材料から構成されるもので、アンプル等の側面に巻きつけ、その両端を偏平に接着して包装に用いる。また、内容液の情報を表示するための表示部や、包装後に開封するための切取り線が設けられている。
特許第2852133号
ところが、上記発明は遮光性材料からなるので、当然のことながら包装されたアンプル等を外部から見ることができない。そのため、アンプル等が破瓶したとしても、目視確認できないという問題があった。そこで、中身を見やすい包装体が求められてきた。
一方、上記の遮光性材料は、アンプル等に巻きつけて両端を接着した後(すなわち包装した後)、接着部が開くような問題が生じにくい。これは上述したように、紙片にアルミ箔を張り合わせた材料を用いているので、材料自体が変形性に富み、接着部に応力が加わりにくいためである。
しかしながら例えばプラスチックフイルムを材料として用いると、アンプルを包装した後に、プラスチックフイルムの応力が加わることにより、接着部が開きやすいという問題が生じる。
本発明は上述のような事情を背景になされたもので、特に、包装された薬剤容器を外部から容易に見ることができる包装体を提供することを第一の課題とする。また、包装した後に、接着部が開きにくい包装体を提供することを第二の課題とする。
上記課題を解決するために本発明の薬剤容器の透明包装体は、
アンプルやバイアルなどの薬剤容器に巻きつけて包装する包装体において、
透明なフイルム本体と、
そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、薬剤に関する情報を表示するラベル部と、
そのラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、
フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、
フイルム本体の両端部に形成された両端粘着剤層と、
ラベル部をフイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、
ラベル切離部から巻きつけ終端部にわたるように、フイルム本体に設けられたフイルム切離部と、
を備え、薬剤容器にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、巻きつけ終端部を終端粘着剤層にて接着し、両端部を偏平に接着することにより薬剤容器を包装し、
包装後、フイルム切離部は薬剤容器を取り出すための開封部となることを主要な特徴とする。
アンプルやバイアルなどの薬剤容器に巻きつけて包装する包装体において、
透明なフイルム本体と、
そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、薬剤に関する情報を表示するラベル部と、
そのラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、
フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、
フイルム本体の両端部に形成された両端粘着剤層と、
ラベル部をフイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、
ラベル切離部から巻きつけ終端部にわたるように、フイルム本体に設けられたフイルム切離部と、
を備え、薬剤容器にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、巻きつけ終端部を終端粘着剤層にて接着し、両端部を偏平に接着することにより薬剤容器を包装し、
包装後、フイルム切離部は薬剤容器を取り出すための開封部となることを主要な特徴とする。
上記本発明を用いて包装する際には、薬剤容器の側面にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、その後、両端を偏平に接着する。フイルム本体は透明なので、薬剤容器を外部から容易に見ることができる。また、ラベル部には製品名や使用期限、コード(例えばバーコード)などの情報が記載されており、透明なフイルム本体を通して外部からこれらの情報を見ることができる。一方、病院などで薬剤を使用する際には、先ずフイルム本体を手で持って引っ張ることにより上記フイルム切離部を切断し、開封する。次に、包装された薬剤容器を取り出すと、ラベル分離部が切断されて、ラベル部のみが貼着した薬剤容器を得ることができる。
フイルム本体には例えばポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンなどの透明な合成樹脂が用いらており、包装品が落下した時の衝撃を吸収し、破瓶を防止する効果がある。また、偏平に接着された両端部分は、転がり防止効果がある。さらに、たとえ薬剤容器が破瓶したとしても、内容液やガラス破片などが飛散せず、また、フイルム本体が透明なので破瓶したことを容易に確認ができるという特徴がある。
一方、このように合成樹脂を用いると、包装した後に、合成樹脂の応力が両端に加わり、接着部が開きやすいという問題がある。本発明の透明包装体は、両端部に、自身と同種の材料と接合した場合に粘着化する自己粘着性剤層を用いることにより接着力を向上させ、上記問題を解決した。また、薬剤容器に巻きつけて両端部を偏平に接着する際に向かい合う両端粘着剤層に挟まれる位置に、介在用基材(フイルム、紙、合成紙など)を貼り付け、両端粘着剤層同士の接着を防止することで接着力を向上させた。さらに、薬剤容器に巻きつけて両端部を偏平に接着する際に折り目となる箇所と、両端粘着剤層の端部との、少なくとも一方に応力緩和部を設け、接着された両端部を開けようとする応力を、その応力緩和部に緩和させることで、上記問題を解決した。
また、本発明の薬剤容器の透明包装体は、
アンプルやバイアルなどの薬剤容器に巻きつけて包装する包装体において、
透明なフイルム本体と、
そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、薬剤に関する情報を表示するラベル部と、
そのラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、
フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、
フイルム本体の少なくとも両端部に形成された、加熱によって溶融するヒートシール材層と、
ラベル部をフイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、
ラベル切離部から巻きつけ終端部にわたるように、フイルム本体に設けられたフイルム切離部と、
を備え、薬剤容器にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、巻きつけ終端部を終端粘着剤層にて接着し、両端部を偏平に閉じ且つ加熱することによりヒートシール材層を溶融させて接着し、
両端部を接着した後、フイルム切離部は薬剤容器を取り出すための開封部となることを主要な特徴とする。
アンプルやバイアルなどの薬剤容器に巻きつけて包装する包装体において、
透明なフイルム本体と、
そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、薬剤に関する情報を表示するラベル部と、
そのラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、
フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、
フイルム本体の少なくとも両端部に形成された、加熱によって溶融するヒートシール材層と、
ラベル部をフイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、
ラベル切離部から巻きつけ終端部にわたるように、フイルム本体に設けられたフイルム切離部と、
を備え、薬剤容器にラベル部を貼着するとともにフイルム本体を巻きつけ、巻きつけ終端部を終端粘着剤層にて接着し、両端部を偏平に閉じ且つ加熱することによりヒートシール材層を溶融させて接着し、
両端部を接着した後、フイルム切離部は薬剤容器を取り出すための開封部となることを主要な特徴とする。
本発明の透明包装体は、ヒートシール材層を用いた構成とすることができる。より具体的には、熱可塑性樹脂などのヒートシール材層を予めフイルム本体の裏面に設けておき、その上に粘着層をパターン印刷したりする。このようにすると、薬剤容器に巻きつけた後、両端を偏平に閉じて加熱することにより、熱可塑性樹脂を熱融着できる。粘着剤のみを使用して両端を接着する方法と比較すると、高い接着力を得ることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1Aは本発明の透明包装体1の裏面図であり、図1Bは表面図である。フイルム本体2は透明な合成樹脂から構成され、その巻きつけ先端側13にはラベル部3が切離可能に一体に形成されている。巻きつけ先端側13は両隅を斜めに切り落とした恰好になっている。ラベル部3の表面には製品名や使用期限、ロット捺印、コード(例えばバーコード)などが記されており、裏面には薬剤容器に貼着するためのラベル粘着剤層4が形成されている。フイルム本体2の巻きつけ終端部10には終端粘着剤層5を設けてあり、両端部11,12には両端粘着剤層6を設けてある。さらに、ラベル部3を取り囲むラベル切離部7と、そのラベル切離部7から巻きつけ終端部10にわたるフイルム切離部8とが、それぞれ形成されている。これらラベル切離部7およびフイルム切離部8はミシン目やハーフカット等の手段を用いて形成することができる。フイルム切離部8は、包装後に開封部となる部分である。このフイルム切離部8は巻きつけ方向に対して平行に設けるか、又は斜めに設けることができるが、図1A,Bに示すように斜めに設けるのが好ましい。斜めにすると、薬剤容器に巻きつけた後にフイルム切離部8が同一円周上に重なることが無くなり、内部の気密性を高めることができる。
図1Aは本発明の透明包装体1の裏面図であり、図1Bは表面図である。フイルム本体2は透明な合成樹脂から構成され、その巻きつけ先端側13にはラベル部3が切離可能に一体に形成されている。巻きつけ先端側13は両隅を斜めに切り落とした恰好になっている。ラベル部3の表面には製品名や使用期限、ロット捺印、コード(例えばバーコード)などが記されており、裏面には薬剤容器に貼着するためのラベル粘着剤層4が形成されている。フイルム本体2の巻きつけ終端部10には終端粘着剤層5を設けてあり、両端部11,12には両端粘着剤層6を設けてある。さらに、ラベル部3を取り囲むラベル切離部7と、そのラベル切離部7から巻きつけ終端部10にわたるフイルム切離部8とが、それぞれ形成されている。これらラベル切離部7およびフイルム切離部8はミシン目やハーフカット等の手段を用いて形成することができる。フイルム切離部8は、包装後に開封部となる部分である。このフイルム切離部8は巻きつけ方向に対して平行に設けるか、又は斜めに設けることができるが、図1A,Bに示すように斜めに設けるのが好ましい。斜めにすると、薬剤容器に巻きつけた後にフイルム切離部8が同一円周上に重なることが無くなり、内部の気密性を高めることができる。
ラベル部3の表示はフイルム本体2の表面または裏面に印刷して形成することができる。裏面に印刷形成した場合は耐磨耗性、耐薬品性等に優れ、表示が消えないようになる。
また、フイルム本体2として、紫外線や所定の波長の可視光を吸収するものを使用してもよい。具体的には、例えば透明な合成樹脂に周知の紫外線吸収剤等をコーティングしたり、練り込んだりしたものをフイルム本体2として使用する。これにより、フイルム本体2の透明性を確保したまま、薬剤に有害な光を遮断することが可能となる。
一方、終端粘着剤層5はフイルム切離部8上には設けていない。これは、フイルム切離部8上に粘着剤がついていると、切離しにくくなるためである。また、巻きつけ終端部10には裏面に終端粘着剤層5が付いていない非粘着部9と、凹部9a,9bが形成されている。これら非粘着部9及び凹部9a,9bについては後述する。
図2は、以上のように構成された透明包装体1でアンプルaを包装する工程の一例を示している。先ず、剥離紙12上の透明包装体はローラー14により搬送されて行き、透明包装体の巻きつけ先端13側が剥離紙12の先端から出る状態になると、下方からアンプルaが供給され、透明包装体1のラベル部3とアンプルaがラベル粘着剤層4によって接着する(図2A)。次いで、アンプルaが転動し、転動中にアンプルaの上方を抑えるローラー15によって透明包装体1が巻きつけられて、アンプルaを被覆する(図2B)。こうして透明包装体1全体が巻きつけられると、巻きつけ終端部10に設けられた終端粘着剤層5がローラー15の巻きつけによって接着し、筒状になる(図2C)。次いで、筒状になった透明包装体1の両端部11,12をクランプ16で挟み、偏平に接着する(図2D)。こうして包装品17が図2Eのように搬出され、包装工程が終了する。
図3A,Bは包装品17の正面図と側面図である。フイルム切離部8がアンプルaの周りに螺旋状に巻きついた恰好になって包装品17の開封部を形成している。また、フイルム切離部8が斜めに設けられていることにより、螺旋状となった内外のフイルム切離部8同士が重なることがなく、高い気密性を保持することができる。そして、製品名、内容薬液の使用期限、ロット捺印などはアンプルaに貼着されたラベル部3を透明なフイルム本体2越しに見ることができる。また、両端粘着剤6の設けられていた箇所は接着して、接着部Sとなっている。
以上のような包装品17の上下を図4のように手で持って引っ張ると、図5のようにフイルム本体2をフイルム切離部8に沿って容易に分断でき、中のアンプルaを取り出せる状態になる。次に、アンプルaを引っ張り出すと、ラベル部3を囲んでいるラベル切離部7が切断されて、図6のようにラベル部3が貼着されたアンプルaを取り出すことができる。
次に、両端11,12を、より強力に接着する方法について述べる。図7はその一例であり、両端粘着剤層6上の一部に、自己粘着性剤層18を設けたものである。より具体的には、フイルム本体2をアンプルaに巻きつけて筒状(図7B)とした後に、その筒状の内周面となる位置に、自己粘着性剤層18を設けてある。ここで自己粘着性剤層とは、自己と同種の材料と接合した場合に粘着性を示す物質を指す。このように透明性包装材1を構成した上でアンプルaに巻きつけると、図7Bに示すように、筒状となったフイルム本体2の内周面に自己粘着性剤層18が位置するので、クランプ16で挟んで接着した際(図7C)に、自己粘着性剤層18同士が合わさって高い粘着力を発揮する。そのため、包装品17となった後で両端部11,12が開いてしまうような不具合が少なくなる。
一方、通常の粘着剤は、フイルムや紙などに対しては高い接着力を示すが、粘着剤同士が合わさると接着力が低下する傾向がある。このような不具合を回避するために、図8Aに示すように両端粘着剤層6上の一部に、フイルム、紙、合成紙などから成る介在用基材19を貼り付けておくとよい。より具体的には、アンプルaに巻きつけて筒状(図8B)にし、クランプ16によって両端部11,12偏平に接着する(図8C)際に、向かい合う両端粘着剤層6に挟まれる位置に介在用基材19を貼り付けておく。このようにすると、介在用基材19が両端粘着剤層6同士の接着を防止するので、接着力が高まる。
また、熱可塑性樹脂などからなるヒートシール材を用いることもできる。図9Aの透明包装体1ではフイルム本体2の裏面全体にヒートシール材層20をラミネートしてあり、その上にラベル粘着剤層4および終端粘着剤層5を設けてある。このような透明包装体1をアンプルaに巻きつけると図9Bに示すように筒状となる。この後、クランプ16を用いて両端部11,12を偏平に閉じるとともに加熱すると、ヒートシール材層20が溶融し、接着できる。なお、フイルム本体の両端部11,12にのみ局所的に、ヒートシール材を印刷または塗布してもよい。
以上、自己粘着性剤層18、介在用基材19、ヒートシール材層20を用いて接着力を高める方法について説明した。従来の技術では包装した後で接着部が開くような問題はさほど生じなかった。しかしながら透明性樹脂を材料にすると、その応力によって接着部が開きやすくなる。本発明では上述の方法を用いることで、この問題を解決することが可能となる。
次に、応力緩和部21,22を設けた実施形態を図10Aに示す。応力緩和部21は、アンプルaに巻きつけて両端を接着する際(図10B,C)に、接着部Sの折り目となる箇所に設けたものであり、応力緩和部22は、両端粘着剤層6の端部に設けたものである。応力緩和部21,22はミシン目、切り込み、ハーフカット等を採用することができる。このようにすると、接着部Sを開こうとする、フイルム本体2の応力を緩和することができ、包装品17の接着部Sが自然に開いてしまうような問題が生じにくくなる。
次に、図3に戻って、フイルム本体2の巻きつけ終端部10に設けた非粘着部9及び、アンプルaのイージーカットマークMについて説明する。上述したように、非粘着部9の裏面には粘着剤が塗布されていないので、包装品17においては、非粘着部9が僅かに浮き上がっている(図3B)。また、アンプルaには、頭部を切断しやすい方向を示すイージーカットマークM(図3A)が設けられている。非粘着部9はイージーカットマークMの向きを揃えて包装するために用いるものである。例えば図2で説明した包装工程のうち、C,Dの替わりに図11のようにすることができる。すなわち、図2C,Dでは透明包装体1をアンプルaに巻きつけて筒状にした後、向きを揃えること無くクランプ16で両端部11,12を圧着した。それに対して図11に示す包装工程では、筒状に巻きつけた後にホイール23を用いて搬送し、その搬送途中において、ホイール23のアンプル収納部25内に形成された係止部24でアンプル側の非粘着部9を引っ掛け、向きを揃える。そしてホイール23の回転に伴ってアンプルaは図の右下へ移動し、筒状となった透明包装材1の両端部11,12を円形クランプ16’を用いて圧着する。これにより、個々のアンプルaを、イージーカットマークMの向きを揃えつつ包装することができる。特に本発明のように透明なフイルム本体2を用いる場合は、外部からアンプルaが見えるので、向きを揃えて包装する方が好ましい。
一方、医療現場において、薬剤容器に入れられた薬剤は、薬剤名の表記がない注射器に移し替えられて患者に投与されたり、点滴の輸液容器に混注して使用されたりする。薬剤師や看護師などの医療従事者が薬剤を注射器などに移し替えた後、直ぐに患者に投与すればよいが、席を離れたりすると、注射器にどの薬剤を入れたか後で分からなくなり、誤って使用してしまうことがある。
上記問題を解決可能な透明包装体を図12〜図15に示す。まず、図12A、Bに裏面図および表面図を示す。この透明包装体1はラベル部3として第一ラベル部3a、第二ラベル部3b、ラベル内切離部27、突部26を含む構成となっている。第一ラベル部3a及び第二ラベル部3bの表面には製品名や使用期限、コード(例えばバーコード)などの情報を記載してある。これら第一ラベル部3aと第二ラベル部3bはともに、包装の際に薬剤容器に貼着する部分であって、その裏面にはラベル粘着剤層4を設けてある。そして、第二ラベル部3bは第一ラベル部3aから切離可能になっている。また、第二ラベル部3bの一端には突部26を設けてあり、第二ラベル部3bを切離す際に指をかける部分として用いる。突部26の裏面にはラベル粘着剤層4を設けておらず、薬剤容器に貼着しないようになっている。
図12の透明ラベル1を用いた包装品17を図13Aに示す。この包装品17は、第一ラベル部3a及び第二ラベル部3bをアンプルaに貼着するとともに、フイルム本体2を巻きつけ、両端を接着することによって包装したものである。フイルム切離部8はアンプルaの周りに螺旋状に巻きついた恰好になって包装品17の開封部を構成している。第一ラベル部3aおよび第二ラベル部3bには製品名、内容薬液の使用期限、ロット捺印、コード(例えばバーコード)などを表示してあり、透明なフイルム本体2を通してこれらの情報を見ることができる。この包装品17の上下を手で持って引っ張ると、フイルム切離部8に沿って分断でき、次いで中のアンプルaを引っ張り出すと、第一ラベル部3aおよび第二ラベル部3bを囲んでいるラベル切離部7が切断されて、図13Bのようにアンプルaを取り出すことができる。アンプルaは、側面に第一ラベル部3a及び第二ラベル部3bが貼着した状態で取り出される。また、突部26はアンプルaに貼着されておらず、自由に指でつまめる状態となっている。
次に図14、図15に示すように注射器28を用意して、アンプルa内の薬剤を移し替える。その際、アンプルaの突部26を指でつまみ、ラベル内切離部27に沿って、第一ラベル部3aから第二ラベル部3bを切離す。そして切離した第二ラベル部3bを注射器28に貼り付ける。これにより、たとえ医療従事者が一旦、席を外したとしても、薬剤の情報を含む第二ラベル部3bが注射器28に貼付されているので、誤使用を防止できる。
一方、本発明に係る透明包装体1の別の実施形態として、図示しないが、手で容易に引き裂くことができる易カット性フイルムを使用して、フイルム切離部8を設けない構成を採用してもよい。易カット性フイルムとしては例えば低密度ポリプロピレンを使用できる。易カット性フイルムを用いると、フイルム切離部8が無くても、任意の箇所からフイルム本体2を引き裂くことができ、開封が楽になる。
以上説明したように本発明によれば、透明なフイルム本体2を用いているので、包装後にアンプルa等の薬剤容器を外部から見ることができ、破瓶した場合などの確認が容易である。また、フイルム本体2は薬剤容器が落下した場合などに衝撃を吸収する効果があり、両端部11,12は偏平に接着されているので転がり防止効果がある。そして、ラベル部3はフイルム本体2と一体に形成されているので、ラベル貼り工程と包装工程を別々に行う必要がない。さらに、両端部11,12に部分的に自己粘着性剤層18や介在用基材19を設けたり、ヒートシール材層20を設けたりすることにより、接着部Sの接着力を向上できる。また、接着部Sの端部または折り目となる部分に応力緩和部21,22を設けたので、接着部Sを開けようとするフイルム本体2の応力を緩和することができる。フイルム切離部8は包装後に薬品容器を取り出すための開封部となるが、本発明ではフイルム切離部8を巻きつけ方向に対して斜めに設けたので、巻きつけ後にフイルム切離部8が同一円周上に重なることがなく、気密性を保てる。さらに、巻きつけ終端部10には裏面に粘着剤が付けられていない非粘着部9が設けられており、巻きつけ工程においてこの非粘着部9を用いることにより薬剤容器の向きを揃えることができる。
1 透明包装体
2 フイルム本体
3 ラベル部
3a 第一ラベル部
3b 第二ラベル部
4 ラベル粘着剤層
5 終端粘着剤層
6 両端粘着剤層
7 ラベル切離部
8 フイルム切離部(開封部)
9 突部
10 巻きつけ終端部
11,12 両端部
13 巻きつけ先端部
17 包装品
18 自己粘着性剤層
19 介在用基材
20 ヒートシール材層
21,22 応力緩和部
23 接着部
26 突部
27 ラベル内切離部
2 フイルム本体
3 ラベル部
3a 第一ラベル部
3b 第二ラベル部
4 ラベル粘着剤層
5 終端粘着剤層
6 両端粘着剤層
7 ラベル切離部
8 フイルム切離部(開封部)
9 突部
10 巻きつけ終端部
11,12 両端部
13 巻きつけ先端部
17 包装品
18 自己粘着性剤層
19 介在用基材
20 ヒートシール材層
21,22 応力緩和部
23 接着部
26 突部
27 ラベル内切離部
Claims (6)
- アンプルやバイアルなどの薬剤容器に巻きつけて包装する包装体において、
透明なフイルム本体と、
そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、薬剤に関する情報を表示するラベル部と、
そのラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、
前記フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、
前記フイルム本体の両端部に形成された両端粘着剤層と、
前記ラベル部を前記フイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、
前記ラベル切離部から前記巻きつけ終端部にわたるように、前記フイルム本体に設けられたフイルム切離部と、
を備え、前記薬剤容器に前記ラベル部を貼着するとともに前記フイルム本体を巻きつけ、前記巻きつけ終端部を前記終端粘着剤層にて接着し、前記両端部を偏平に接着することにより前記薬剤容器を包装し、
包装後、前記フイルム切離部は前記薬剤容器を取り出すための開封部となることを特徴とする薬剤容器の透明包装体。 - アンプルやバイアルなどの薬剤容器に巻きつけて包装する包装体において、
透明なフイルム本体と、
そのフイルム本体から切離可能に一体に形成され、薬剤に関する情報を表示するラベル部と、
そのラベル部の裏面に形成されたラベル粘着剤層と、
前記フイルム本体の巻きつけ終端部に形成された終端粘着剤層と、
前記フイルム本体の少なくとも両端部に形成された、加熱によって溶融するヒートシール材層と、
前記ラベル部を前記フイルム本体から切り離すためのラベル切離部と、
前記ラベル切離部から前記巻きつけ終端部にわたるように、前記フイルム本体に設けられたフイルム切離部と、
を備え、前記薬剤容器に前記ラベル部を貼着するとともに前記フイルム本体を巻きつけ、前記巻きつけ終端部を前記終端粘着剤層にて接着し、前記両端部を偏平に閉じ且つ加熱することにより前記ヒートシール材層を溶融させて接着し、
前記両端部を接着した後、前記フイルム切離部は前記薬剤容器を取り出すための開封部となることを特徴とする薬剤容器の透明包装体。 - 前記両端部に、自身と同種の材料と接合した場合に粘着化する自己粘着性剤層が設けられている請求項1記載の薬剤容器の透明包装体。
- 前記薬剤容器に巻きつけて前記両端部を偏平に接着する際に向かい合う前記両端粘着剤層に挟まれる位置に、介在用基材が貼り付けられている請求項1記載の薬剤容器の透明包装体。
- 前記薬剤容器に巻きつけて前記両端部を偏平に接着する際に折り目となる箇所と、前記両端粘着剤層の端部との、少なくとも一方に応力緩和部が形成され、
接着された前記両端部を開けようとする応力を、前記応力緩和部が緩和する請求項1または2に記載の薬剤容器の透明包装体。 - 前記ラベル部は、
第一ラベル部と、
その第一ラベル部から切離可能な第二ラベル部と、
その第二ラベル部を前記第一ラベル部から切離するためのラベル内切離部と、
前記第二ラベルに設けられた、指をかける突部と、
を含む請求項1または2に記載の薬剤容器の透明包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005009743A JP2006199298A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | 薬剤容器の透明包装体 |
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JP2006199298A true JP2006199298A (ja) | 2006-08-03 |
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ID=36957643
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012096483A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | Daio Paper Corp | 付箋シート及び付箋シートが添付された冊子 |
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