JP4913420B2 - 包装体、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ラベルが貼付された容器をオーバーラップフィルムで被包した包装体とその製造方法に関する。
従来、飲料、医薬品、日用品などの各種商品に、薬品能書、取扱説明書、商品説明書、懸賞応募説明書などの各種説明書、保証書などの各種証明書類、小冊子、各種カード類、付録などの扁平状の附属品306を添付する手段として、図8(a)及び図8(b)に示すラベル300を容器200に貼付することが知られている。
このラベル300は、図8(b)に示すように、下面全体に粘着部301が設けられた下層基材302と、下層基材302の上面に重ね合わされる上層基材303と、この上下層基材302、303間に収納される附属品306と、を備え、上下層基材302、303の周縁部を接着することにより、この周縁接着部304で囲われる領域内に附属品306を収納する収納部305が形成された構成からなる。
かかるラベル300は、附属品306が収納部305内に収納された状態で、図8(c)に示すように、粘着部301を介して容器200の胴部201にベタ状に貼付されて使用されている。
ところで、附属品306は、その目的に応じて様々な事項が印刷されたものからなるため非透明であり、よって、上記ラベル300のうち、少なくとも附属品306が収納された部分は、非透明又は半透明など透光性が低いものである。一方、容器200には、商品名、絵柄、説明書きなどの各種意匠表示が施されているが、特に、容器の胴部201にメインとなる意匠表示202が施されている。
従って、上記従来のラベル付き容器は、貼付されたラベル300によって胴部201の意匠表示202が隠れてしまうという問題点がある。また、附属品306を含むラベル300が透明であっても、胴部201にメインとなる意匠表示202の上にラベル300が貼付されていると、意匠表示202の視認性が低下する。
かかる問題点は、扁平状の附属品306を備えた上記ラベル300全体を容器200に貼付する場合に限られず、各種のラベルを容器200の胴部201にベタ状に貼付する場合に共通して生じ得る問題点でもある。
そこで、本発明は、容器にラベルを貼付しつつ容器の胴部の意匠表示の視認性を維持できる包装体を提供することを課題とする。また、第2の課題は、上記包装体を簡易に且つ美麗に製造できる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑みて、鋭意研究したところ、通常、容器の胴部に続く傾斜状の肩部には、メインとなる意匠表示が施されない点に着目し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、胴部と該胴部上方に形成され且つ内側傾斜した肩部とを有する容器と、本体部と該本体部から延出され且つ容器に貼付可能な貼付部とを有するラベルと、を備え、前記ラベルの本体部が、前記貼付部よりも肉厚であり、前記ラベルの貼付部が容器胴部に貼付されていると共に、前記ラベルの本体部が前記容器胴部と容器肩部に跨らずに容器肩部に沿い、このラベル付き容器の周囲にオーバーラップフィルムが被包されていることを特徴とする包装体を提供する。
好ましくは、上記のラベルの本体部は、附属品を備えている
本発明に係る包装体は、ラベルの貼付部のみが胴部に貼付され、本体部が容器胴部と容器肩部に跨らずに肩部に沿っている。従って、容器の胴部には、ラベルの一部分である貼付部のみが重なるため、胴部の意匠表示の上にラベルが殆ど重ならない。よって、容器にラベルを貼付しつつ容器の胴部の意匠表示の視認性を維持できる。さらに、本体部は、オーバーラップフィルムによって肩部に押さえ付けられるため、容器に対して非接着な本体部が折れ曲がることを防止でき、また、梱包ケース内に於いて或いは輸送中に於いて、ラベルが容器から外れたりすること等を防止できる。さらに、本体部が附属品を有する場合、これが盗まれる虞があるが、収納部に附属品が収納され、更に、オーバーラップフィルムで被包されているので、附属品の盗難を防止できる。
また、本発明は、胴部と該胴部上方に形成され且つ内側傾斜した肩部とを有する容器と、本体部と該本体部から延出され且つ容器に貼付可能な貼付部とを有するラベルと、を備える包装体の製造方法であって、ラベルの本体部が肩部に対応するように位置させて、前記ラベルの貼付部を容器胴部に貼付し、このラベル付き容器のラベル貼付面を上側に向けた状態で、ラベル付き容器の周囲にオーバーラップフィルムを被せて熱収縮させることを特徴とする包装体の製造方法を提供する。
上記のように、ラベルの本体部を容器肩部に対応するように位置させて、前記ラベルの貼付部を容器胴部に貼付した後、このラベル付き容器のラベル貼付面を上側に向けた状態とすると、肩部との間に空間を有した状態の本体部は、自重により、肩部側へと垂れ下がる。このように自重により本体部が肩部側に垂れ下がるので、このラベル付き容器の周囲にオーバーラップフィルムを被せて熱収縮させるだけで、本体部に皺などを生じさせることなく、本体部が美麗に肩部に沿った包装体を簡易に製造することができる。
また、前記貼付部は、本体部よりも幅狭に形成されているのが好ましい。
上記のように貼付部を本体部より幅狭に形成すると、貼付部と本体部との境界となる部分の幅が小さくなる。従って、本体部の自重によってこの部分に発生する応力が大きくなるため、本体部が自重により垂れ下がり易くなる。
本発明の包装体によれば、ラベルの本体部が容器の胴部の意匠表示に殆ど重ならない。従って、容器胴部の意匠表示が良好に見え且つ所望のラベルが貼付された包装体を提供することができる。
本発明の製造方法によれば、オーバーラップフィルムを熱収縮させるだけで、容器肩部に本体部が沿った包装体を美麗に且つ簡易に製造することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る包装体及びその製造方法について説明する。
図1において、1は、容器2と、容器2に貼付されるラベル3と、このラベル3が貼付されたラベル付き容器の周囲を被包するオーバーラップフィルム5と、を備える包装体を示す。
容器2は、清涼飲料水、ジュース、清酒などの飲料、洗剤、薬品等の所望のものが収納でき、収納物は特に限定されるものでない。
図1に示すように、容器2は、胴部21と該胴部21の上方に設けられ且つ内側傾斜した肩部23とを有する。さらに、容器2は、底部(図示しない)を有し、胴部21は、該底部に立設された横断面略矩形状の筒状に形成されている。胴部21の表面には、商品名、絵柄、説明書きなどのメインとなる各種意匠表示22が施されている。なお、胴部21の形状は、特に限定されず、例えば、横断面略多角形状の筒状、横断面略円状の筒状などでもよい。
肩部23は、図1(b)に示すように、胴部21の上端部から上方に向かうに従い内側傾斜した2つの斜面23aを備え、側面視において略三角形状に形成されている。尚、このような肩部23の形状は、ゲーブルトップ型と言われており、図示した容器2は、牛乳などの紙パック容器として広く用いられているものである。
肩部23は、この2つの斜面23aのうち、1つの斜面23aの中央部から突設された注出口24と、この注出口24を閉塞するキャップ25とを備えている。肩部23の形状は、内側傾斜している部分を備える限りにおいて、特に限定されず、その傾斜部分が本実施形態の斜面23aのような平面であっても、内側傾斜する角度が変化する曲面、例えば、側面視において略円弧状である曲面であってもよい。また、内側傾斜している部分は、本実施形態のように側面視において左右の2箇所(左右の斜面23a)に限定されず、例えば、容器2の周方向に連続しており、肩部23が略円錐台形状などに形成されてもよい(肩部23が略円錐台状の容器としては、例えば、ボトル型容器などが挙げられる)。また、肩部23は、注出口24やキャップ25を備えない形態であってもよい。
なお、容器2の材質は、特に限定されず、例えば、紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、鉄、アルミニウムなどの金属、ガラスなどの他、これらを複数積層したものを使用することができる。
ラベル3は、図2(a)に示すように、例えば、非透明な本体部3Aと、該本体部3Aから延出され且つ容器2に貼付可能な貼付部3Bとを有している。ラベル3は平面視略T字状に形成されており、本体部3Aは、平面視略矩形状(例えば長方形状)に形成され、貼付部3Bは、本体部3Aより幅狭で、且つ面積の小さい平面視略矩形状に形成されている。本体部3Aと貼付部3Bとの面積比は特に限定されるものでないが、包装体1の製造時、本体部3Aが垂れ下がり易くできる点から、20:1〜1:1が好ましく、10:1〜2:1がより好ましい。
本体部3Aの具体的寸法は、収納される附属品36の大きさ等に応じて適宜設計されるが、通常、長さ30mm〜80mm程度、幅20〜50mm程度に形成される。また、貼付部3Bは、余りに大きいと容器胴部21に重なる面積が増え、一方、余りに小さいとラベル3を容器胴部21に十分な接着力を以て接着できないことから、長さ5mm〜30mm程度、幅5〜20mm程度に形成することが好ましい。
本体部3Aと貼付部3Bは、一体的に形成されており、図2(b)に示すように、下面に粘着部31が設けられた下層基材32と、該下層基材32の上面に重ね合わされる上層基材33とを備えている。
粘着部31は、一般に公知のタックラベルに用いられている感圧型粘着剤などの公知の粘着剤を、下層基材32の下面全体にベタ状に設けることによって形成されている(無数点状に設けるなど実質的にベタ状に設けられているものを含む)。
また、ラベル3全体のうち貼付部3Bのみを容器2に貼付可能とするため、本体部3Aに対応する領域には、粘着部31の粘着力を隠蔽する非粘着部37が設けられている。該非粘着部37を設けることで、貼付部3Bの裏面に粘着部31が露出し、これにより、貼付部3Bのみを容器2に貼付することが可能となる。
この非粘着部37は、例えば、本体部3Aに対応する粘着部31領域を隠蔽するように、非粘着処理を施すことによって設けられている。非粘着処理としては、例えば、シリコーン樹脂などの剥離剤を含む塗工液(例えば、シリコーンを含むグラビアインキ、UVインキなど)や、ワックス、滑剤、シリコーンオイルなどの離型性を向上できる添加剤を混合した塗工液などのように、接着剤に対して剥離性に優れた塗工液を塗工することが挙げられる。また、本体部3Aに対応する粘着部31領域にフィルムを貼付することで非粘着処理を施すこともできる。
尚、上記のように粘着部31をベタ状に設け且つ本体部3Aに対応する領域に非粘着部37を設ける構成に変えて、貼付部3Bの裏面にのみ粘着部31を設けることもできる。
上下層基材32、33は、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系、スチレン系などの合成樹脂フィルム、紙、合成紙、不織布などの単層フィルム、又は合成樹脂フィルムと紙の積層体などの積層フィルムなど、公知のフィルムを使用することができる。上下層基材32、33は、それぞれ同一又は同種のものでも良いし、又は異なる材質でもよい。上下層基材32、33の厚みは、概ね10〜120μm程度のものが用いられる。なお、本発明に言うフィルムとは、一般にシートや葉状体などと呼ばれるものも含まれる。また、上下基材32、33、及び粘着部31は、透明又は非透明でも良いが、貼付部3Bによって容器胴部21の意匠表示22が隠されてしまうことを防ぐという理由から透明であることが好ましい。
また、本体部3Aに附属品36を収納するため、本体部3Aには、袋状の収納部35が形成されている。この収納部35は、本体部3Aの中央部に対応する部分を除き、上下層基材32、33の周縁部に対応する部分を接着することにより形成され、この接着部34で囲われる領域(収納部35)内に附属品36が収納されている。尚、貼付部3Bは、下層基材33のみで構成されている。かかる貼付部3Bは、本体部3Aに比して肉厚が薄くなる。従って、オーバーラップフィルム5で被包する際、本体部3Aが、その自重により垂れ下がりやすくなるため好ましい。
上下層基材32、33の接着は、例えば接着剤又は粘着剤を用いて行うことができる。この接着剤としては、特に限定されず、加熱することで接着性を発揮する感熱性接着剤、紫外線などの光線照射により硬化する光硬化型接着剤、溶剤型接着剤、2液型接着剤などの公知の接着剤を用いることができる。また、粘着剤としては、粘着部31と同様に、感圧型粘着剤、感熱性粘着剤などの公知の粘着剤を用いることができる。尚、上下層基材32、33が熱シール性を有するフィルムから構成されている場合、周縁部34を熱シールして接着してもよい。
収納部35は、附属品36の形状などに応じて適宜設定され、本実施形態においては、図2(a)に示すように、附属品36の外形よりも少し大きな平面視矩形状に形成されている。
附属品36は、薬品能書、取扱説明書、商品説明書、懸賞応募説明書などの各種説明書、保証書などの各種証明書類、小冊子、各種カード類、コイン状物品、付録などの扁平状の収納物が挙げられる。もっとも、このような扁平状の収納物に限られず、ある程度嵩高いものでもよい。
通常、附属品36は、例えば、非透明なシートに、その目的に応じて様々な事項が印刷されたものからなる。尚、かかる附属品36を有する本体部3Aは、透明な周縁部を除いて非透明なものである。
もっとも、本体部3Aは、このように一部透明且つ一部非透明なものに限定されず、全体が非透明なもの、透光性の低い部分(有色透明、半透明など)を全体又は一部に有するもの、全体が透明であるものなどでもよい。
以上のような構成のラベル3は、図1(a)に示すように、本体部3Aが肩部23に沿うように、貼付部3Bの粘着部31を介して容器2の胴部21の正面21a(以下、ラベル貼付面21aという)上部に貼付され、透明なオーバーラップフィルム5によって被包される。容器2に対して非接着な本体部3Aは、このオーバーラップフィルム5によって、肩部23(キャップ25)に押さえ付けられている。
オーバーラップフィルム5は、ピロー包装と呼ばれる包装形態のフィルムである。該オーバーラップフィルム5は、図1に示すように、ラベル付き容器を包み込むように、筒状にして、重ね合わせた両側端部を長手方向に線状に熱溶着すると共に、該筒状のフィルムの両側を幅方向に熱溶断することにより、3方熱シールされた袋体を形成し、熱収縮させることでラベル付き容器を被包している。該オーバーラップフィルム5は、ラベル付き容器の周囲全体に熱収縮装着されているため、本体部3Aを肩部23に押さえつけ、ラベル付き容器の外形に沿って密着している。
オーバーラップフィルム5は、意匠表示22が外側から視認可能なように、本実施形態では透明なものが用いられている。もっとも、胴部21のメインの意匠表示22を外部から視認できるものであれば、一部分に意匠印刷が施されたオーバーラップフィルム5を用いることもできる。なお、オーバーラップフィルム5の材質は、熱収縮性を有し、且つ熱溶着可能なものであれば特に限定されず、例えば、2軸延伸ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルムなどを使用することができる。該フィルムの厚みは、通常10〜40μm程度のものが用いられる。
以上のように、本実施形態の包装体1においては、本体部3Aに比べ面積の小さい貼付部3Bのみが胴部21に貼付されるので、比較的大面積の本体部3Aが胴部21のメインの意匠表示22に重ならない。また、ラベル3の貼付部3Bが透明である場合は、該メインの意匠表示22が隠れて見えなくなることはない。
よって、包装体1は、メインの意匠表示22を外部から十分に視認でき且つ附属品36も具備しているので、メインの意匠表示22及び附属品36によって消費者等の興味を十分惹き付けることができる。
また、本体部3Aは、オーバーラップフィルム5によって肩部23に押さえられているため、容器2に対して非接着な本体部3Aが折れ曲がったり、或いは、ラベル3が容器2から外れたりすること等を防止できる。また、ラベルが故意に剥がされる或いは盗まれるなどの悪戯を防止できる。
さらに、本実施形態のように、注出口24が設けられている容器2は肩部23が平坦でなく、本体部3Aを肩部23に沿わせることが困難であるが、オーバーラップフィルム5を被包して本体部3Aを押さえることで、本体部3Aを容易に肩部23に沿わせることができる。
尚、本実施形態では、貼付部3Bは本体部3Aよりも幅狭に形成されているが、貼付部3Bの幅は特に限定されず、例えば、図2(c)に示すように、本体部3Aと同じ幅に形成されていてもよい。また、本体部3Aと貼付部3Bとの平面形状は、特に限定されず、略三角形状、略円形などであってもよい。
次に、上記包装体1の製造方法を説明する。
図3(a)に示すように、胴部21のラベル貼付面21aが上側に向いた状態(横倒し状態)で、容器2をラベリング装置(図示せず)に搬送する。ラベリング装置では、図3(b)に示すように、ラベル3の本体部3Aが肩部23に対応するように位置させて、容器2のラベル貼付面21aの上部(容器胴部21であって、胴部21と肩部23の近傍位置)にラベル3の貼付部3Bを貼付する。横倒し状態の容器2は、ラベル貼付面21aから連続する肩部23の斜面23aが先端に向かうに従い下側に傾斜している。従って、本体部3Aは、その下方に位置する肩部23との間に、空間を有した状態となる。
そのため、図3(c)に示すように、本体部3Aは、経時的に、自重で肩部23側に垂れ下がり、肩部23に沿った状態に変化する。
次に、ラベル3が貼付された容器2は、ピロー包装機に供給され、オーバーラップフィルム5を構成する長尺状のフィルムによって筒状に包み込まれる。該フィルムは、図4(a)に示すように、供給されたラベル付き容器を包み、長手方向に線状に熱溶着すると共に、該容器の前後を幅方向に熱溶断することにより、3方熱シールされた袋体のオーバーラップフィルム5に形成される。最後に、図4(b)に示すように、これを熱収縮させることで、オーバーラップフィルム5は、ラベル付き容器の外形に略沿って密着する。かかる工程を経て、図1(a)及び図1(b)に示すような包装体1が得られる。
尚、上記製造方法に於いては、容器2を横倒した後にラベル3を貼付しているが、これに代えて、底部を下にして容器2を自立状態にし、ラベル3の本体部3Aが肩部23に対応するように位置させつつ、この容器2のラベル貼付面21aの上部(容器胴部21であって、胴部21と肩部23の近傍位置)にラベル3の貼付部3Bを貼付し、その後、容器2を横倒しすることも可能である。
上記の製造方法によれば、本体部3Aが自重により肩部23に沿うので、ラベル付き容器の周囲にオーバーラップフィルム5を被せて熱収縮させるだけで簡易に包装体1を製造することができる。つまり、ラベル3の貼付時に、肩部23から離れている本体部3Aを、肩部23に沿うように折り曲げ作業などを行わなくても、本体部3Aに皺などを生じさせずに、本体部3Aが美麗に肩部23に沿った包装体1を簡易に製造することができる。
また、貼付部3Bは、図2(a)に示すように、本体部3Aより幅狭に形成されているので、貼付部3Bと本体部3Aの境界部分の幅が小さくなる。従って、本体部3Aの自重によってこの部分に発生する応力が大きくなるため、本体部3Aが自重により垂れ下がり易くなる。従って、ラベル3の貼付工程とオーバーラップフィルム5の被包工程の時間差が短い場合でも、本体部3Aが自重により、確実に肩部23側へと垂れ下がる。
次に、本発明の変形例を示す。
上記実施形態では、ラベル3の本体部3Aは、収納部35と附属品36とを備えているが、本発明に用いられるラベル3は、上記構成のラベル3に限定されず、本発明の意図する範囲で適宜変形することができる。
例えば、図5に示すように、附属品36と該附属品36が収納された袋状の収納部35とを有する本体部3Aが、接着剤38を介して、基材32の上面に貼付されているラベル3でもよい。かかるラベル3は、上記実施形態に類似した構成であり、基材32の下面全体に粘着部31が設けられ、該粘着部31のうち本体部3Aが貼付された領域に非粘着部37が設けられている。
また、図6に示すように、帯状のフィルムが複数箇所で折り畳まれて複数層に形成されたリーフレットラベル6で構成されていてもよい。このリーフレットラベル6は、リーフレット本体64(本体部3Aに相当する)と、該リーフレット本体64から延出された貼付部3Bを備えている。
上記リーフレットラベル6は、例えば、特開2003−58089公報に記載のリーフレットラベルに準じた構成とすることができる。すなわち、リーフレットラベル6は、基材61の裏面に粘着部62が積層されたベースフィルム63と、このベースフィルム63の表面に貼着される帯状のリーフレット本体64とを備える。
基材61は、上記の上下層基材32、33と同様の材質を用いて形成することができ、粘着部62、上記の粘着部31と同様の材質を用いて形成することができる。リーフレット本体64は、紙、合成紙、合成樹脂フィルムなどの単層フィルム、又は、合成樹脂フィルムと紙の積層体などの積層フィルム等を用いて形成することができる。このリーフレット本体64は、図6に示すように、複数箇所で折り畳まれて複数層に形成され、折り畳まれて形成された所定の層と先端部とがベースフィルム63の表面に貼着されている。リーフレット本体64の片面又は両面には、所望の印刷が施されている。そして、リーフレット本体64は、ベースフィルム63に貼付された先端部を切り離して、全体を引き伸ばせるように、先端部付近に全幅に亘ってミシン目65が形成されている。
上記リーフレットラベル6の貼付部3Bは、上記附属品36が収納されたラベル3と同様に、リーフレットラベル6の基材61の一側縁が延出され、この延出部分61’の裏面に粘着部62が露出した構成からなる。
尚、リーフレットラベル6の具体的構成は、本発明の意図する範囲で種々に変形することができる(この点、後述するキャンペーンラベル7についても同様である)。
また、本発明に用いられるラベル3として、景品等の応募券を商品に添付する際などに使用されるキャンペーンラベル7を用いることもできる。
このキャンペーンラベル7は、図7に示すように、ベースラベル71とこれに積層された非透明なカバーラベル72(本体部3Aに相当する)と、ベースラベル71から延出された貼付部3Bを備えている。
具体的には、キャンペーンラベル7は、例えば、ベースラベル71と、ベースラベル71表面に剥離可能に粘着されたカバーラベル72とを備えている。このうち少なくともカバーラベル72は、内側に印刷された内容が視認できないように、非透明な材質からなる。このカバーラベル72をベースラベル71から剥離することにより、ベースラベル71の表面及び/又はカバーラベル72の裏面に印刷された内容を見ることが可能に構成されている。ベースラベル71及びカバーラベル72の構成については、例えば特開2005−173304号公報に記載されたキャンペーンラベルに準じた構成とすることができる。すなわち、ベースラベル71は、非粘着部71a、粘着部71b、基材71c、印刷層71d、剥離層71eの順でこれらが積層されて形成され、カバーラベル72は、粘着部72a、印刷層72b、基材72c、印刷層72dの順でこれらが積層されて形成されている。そして、ベースラベル71の剥離層72eの表面に、カバーラベル2の粘着部72bが剥離可能に積層接着されている。
印刷層71d、72bには、「当たり」、「はずれ」などの文字、当選番号、二次元コードなどや、キャンペーンの説明等のように、予め隠しておきたい表示が印刷されている。一方、印刷層72dには、外部に視認させるため、キャンペーンラベル7の存在を知らせる告示内容などが印刷されている。剥離層71eには、粘着部72aの粘着力を調整し、接着状態のカバーラベル72を剥離できる公知の処理が施されている。該処理としては、例えば、シリコーン系剥離剤などの公知の剥離剤を、薄く塗工したり、点状に塗工したりすることなどが挙げられる。
上記キャンペーンラベル7の貼付部3Bは、上記附属品36が収納されたラベル3と同様に、基材71cの一側縁が延出され、この延出部分71c’の裏面に粘着部71bが露出した構成からなる。
上記リーフレットラベル6やキャンペーンラベル7も同様に、貼付部3Bを胴部21に貼付され、本体部3Aが肩部23に沿った状態で、オーバーラップフィルム5にて被包されることで本発明の包装体1を構成することができる。
本発明によれば、ラベルを故意に引き剥がす行為を防止できるので、キャンペーンラベル7を用いる場合に特に効果的である。
図1(a)は、本実施形態に係る包装体の正面図であり、図1(b)は、本実施形態に係る包装体の側面図である。 図2(a)は、本実施形態に係る包装体のラベルの平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA―A断面図であり、図2(c)は、変形例のラベルの平面図である。 図3は、包装体の製造方法を説明するための参考図である。 図4は、包装体の製造方法を説明するための参考図である。 図5は、附属品付きラベルの変形例を示す断面図である。 図6は、リーフレットラベルで構成されたラベルの斜視図である。 図7は、キャンペーンラベルで構成されたラベルの一部省略断面図である。 図8(a)は、従来のラベルの平面図であり、図8(b)は、図8(a)のB―B断面図であり、図8(c)は、該ラベルが容器胴部に貼付された従来の包装体の正面図である。
1 包装体
2 容器
21 胴部
22 意匠表示
23 肩部
3 ラベル
3A 本体部
3B 貼付部
35 収納部
36 附属品
オーバーラップフィルム

Claims (4)

  1. 胴部と該胴部上方に形成され且つ内側傾斜した肩部とを有する容器と、本体部と該本体部から延出され且つ容器に貼付可能な貼付部とを有するラベルと、を備え、
    前記ラベルの本体部が、前記貼付部よりも肉厚であり、
    前記ラベルの貼付部が容器胴部に貼付されていると共に、前記ラベルの本体部が前記容器胴部と容器肩部に跨らずに容器肩部に沿い、このラベル付き容器の周囲にオーバラップフィルムが被包されていることを特徴とする包装体。
  2. 前記本体部が、附属品を備える請求項1記載の包装体。
  3. 胴部と該胴部上方に形成され且つ内側傾斜した肩部とを有する容器と、本体部と該本体部から延出され且つ容器に貼付可能な貼付部とを有するラベルと、を備える包装体の製造方法であって、
    前記ラベルの本体部を肩部に対応するように位置させて、ラベルの貼付部を容器胴部に貼付し、このラベル付き容器のラベル貼付面を上側に向けた状態で、ラベル付き容器の周囲にオーバラップフィルムを被せて熱収縮させることを特徴とする包装体の製造方法。
  4. 前記貼付部が、本体部よりも幅狭に形成されている請求項3記載の包装体の製造方法。
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