JP2006198637A - はんだごて用こて先クリーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 鉛フリーはんだのマニュアルソルダリングにおいても、地球環境を悪化させることなく、効果的にこて先の洗浄を行うことができるはんだごて用こて先クリーナを提供する。
【解決手段】 Snを主要成分とし、Pbを不可避不純物として以外は含まない金属粒子と、有機酸または有機アミンハロゲン化水素酸塩を含む活性剤とを、溶媒によって混練し、ペースト状のこて先クリーナ10とした。
より好適には、上記金属粒子は、50μm乃至150μmの片状粉とするのが望ましく、また上記溶媒は、非結晶性の固体炭化水素またはパラフィン炭化水素類を含むことが望ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マニュアルソルダリングに用いられるはんだごての、酸化ないしは変質したこて先を回復させるはんだごて用こて先クリーナに関し、特に鉛フリーはんだのマニュアルソルダリングに好適なものに関する。
電子工業をはじめとする接続・接合には、はんだ付けによって行われるのが一般的である。このはんだ付け法は、マスソルダリング法(一括はんだ付け法)とマニュアルソルダリング法とに大別される。
マスソルダリング法は素子や部品をプリント基板に搭載した後、溶融はんだ中に浸漬するフローソルダリング法と、はんだペーストをプリント基板の接合部分に印刷した後、素子や部品を搭載して加熱はんだ付けするリフローソルダリング法(SMT)とがあり、何れも多数箇所を同時にはんだ付けできる特徴がある。
一方、マニュアルソルダリング法は、はんだごてによって手作業で行われる伝統的な方法で、誰にでも手軽に作業できる特徴がある。マニュアルソルダリング法は、マスソルダリング法に適さない繊細な箇所のはんだ付けや、マスソルダリング法で行ったはんだ付け不良箇所の手直しとして、必要不可欠なはんだ付け法である。
はんだごてのこて先には、はんだを溶融させるという機能と、被はんだ付け部(ワーク)に熱を供給するという機能が求められる。こて先とワークとの直接の接触面積は小さく、直接接触のみでは熱供給が不十分である。そこで、良好なはんだ付けを行うためには、こて先とワークとを共通の溶融はんだで濡らし、その溶融はんだを介してこて先からワークに十分な熱量を供給することがなされる。つまりこて先に求められる性質として、熱伝導性の高いことはもちろん、はんだに濡れる性質(はんだ濡れ性)の高いことが必要不可欠である。
ところが、はんだごての使用に伴い、次第にこて先に酸化物が付着する等の理由で、この熱伝導性やはんだ濡れ性が低下してゆくことがある。特許文献1には、こうしたこて先の、酸化物除去用洗浄剤が示されている。特許文献1の洗浄剤は、銅または銅合金からなるこて先に付着した酸化物を除去するものであり、松脂等の樹脂と、有機ハロゲン化物からなる活性剤と、Sn(錫)およびPb(鉛)からなるはんだ粉とを混合したものである。
なお、現在市場では、リン酸アンモニウム塩を活性剤として添加した「こて先復活剤」が市販されているが、リン酸アンモニウムは電子基板などに残留した場合、腐食性が強く、はんだ不良につながるので電子業界では使用されていないのが実情である。
その他、従来行われている簡易的なこて先の洗浄方法として、ブラシによってフラックス残渣や汚れを除去する方法、水に浸したスポンジにこて先を擦り付ける方法および加熱したこて先にヤニ入りはんだを送る方法などが知られている。
特公昭35−18563号公報
上記特許文献1に記載の洗浄剤は、出願当時(昭和33年)の技術水準や、必須成分のはんだ粉をSn−Pbの二元合金に限定していることから考えて、明らかにSn−Pb系はんだのマニュアルソルダリングのためのこて先洗浄剤である。また対象とするこて先の材質は、明らかに銅または銅合金からなるものに限定されている。
しかし近年、はんだの鉛フリー化(Pbを含まない)が急速に進行しつつある。これは、地球環境保護の観点から工業製品へのPbの使用を規制しようという社会情勢を反映したものである。そしてこて先にもそれに対応した工夫がなされてきている。例えば、鉛フリーはんだはSn−Pb系はんだよりもSnの含有率が高く、融点も40℃程度高い。そのため、銅または銅合金からなるこて先をそのまま使用すると、はんだによる侵食(いわゆるはんだ喰われ)が著しい。そこで100〜500μm程度のFe(鉄)めっきを施し、はんだ喰われを抑制することが行われている。
このような事情のため、鉛フリーはんだにおけるマニュアルソルダリングに特許文献1の洗浄剤を用いると、まずPbがワークに混入することが問題であり、またFeめっきされたこて先を洗浄するにも不適当である。その他、高温になると炭化や熱分解の著しい松脂や重合松脂を使用している点、塩化水素ガスが大量に発生するために現在では使用が規制されている塩素化パラフィンを使用している点等、多くの弊害が発生し、実用には全く不向きである。
一方、はんだの鉛フリー化に伴い、こて先の熱伝導性やはんだ濡れ性の低下にかかわる問題も、Sn−Pb系のはんだには見られなかった新たなものが発生している。具体的には、例えばFeめっきした部分の黒色化がある。上記のようなFeめっきが施されたこて先で鉛フリーはんだのマニュアルソルダリングを行うと、Sn−Pb系はんだでは殆ど見られなかったこて先の黒色化(酸化皮膜の形成)が顕著に発生するようになった。こて先がこのように黒色化すると、はんだ濡れ性が低下し、ついには全く喪失してしまう。この酸化皮膜は、従来なされていた簡易的な洗浄方法、すなわちブラシによってフラックス残渣や汚れを除去する方法、水に浸したスポンジにこて先を擦り付ける方法、あるいは加熱したこて先にヤニ入りはんだを送る方法などでは除去できない。
本発明は以上のような事情に鑑み、鉛フリーはんだのマニュアルソルダリングにおいても、地球環境を悪化させることなく、効果的にこて先の洗浄を行うことができるはんだごて用こて先クリーナを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、Snを主要成分とし、Pbを不可避不純物として以外は含まない金属粒子と、有機酸または有機アミンハロゲン化水素酸塩を含む活性剤とを、溶媒によって混練し、ペースト状となしたことを特徴とするはんだごて用こて先クリーナである。
なお、金属粒子の成分として、Snおよび不可避不純物からなるもの(実質的にSn100質量%のもの)を含む。
また請求項2の発明は、請求項1記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記金属粒子の組成は、Snを主成分とし、Ag0.2〜5質量%を含むことを特徴とする。
また請求項3の発明は、請求項1または2記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記金属粒子の組成は、Snを主成分とし、Cu0.1〜2.5質量%を含むことを特徴とする。
また請求項4の発明は、請求項3記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記金属粒子の組成として、さらにBi0.1〜5質量%を含むことを特徴とする。
また請求項5の発明は、請求項2乃至4の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記金属粒子の組成として、さらに、Fe0.01〜1質量%、Ni0.01〜1質量%、Co0.05〜0.6質量%のうち、少なくとも1種を、その合計が1質量%以下となるように含むことを特徴とする。
また請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記金属粒子は、20μm乃至200μmの球状粉または塊状粉であることを特徴とする。
また請求項7の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記金属粒子は、50μm乃至150μmの片状粉であることを特徴とする。
また請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、上記溶媒は、非結晶性の固体炭化水素またはパラフィン炭化水素類を含むことを特徴とする。
また請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナにおいて、各成分の含有率は、上記金属粒子が40〜95質量%、上記活性剤が0.1〜5質量%、上記溶媒が4.9〜59.9質量%であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、鉛フリーはんだのはんだ付けによって黒色の酸化被膜が形成され、はんだ濡れ性の喪失したこて先であっても、効果的に洗浄し、はんだ濡れ性を回復させることができる。具体的には、こて先を200〜400℃(望ましくは200〜350℃)に加熱保持し、本発明のはんだごて用こて先クリーナ(以下こて先クリーナとも略称する)に浸漬すれば良い。そうすると、まず150℃以上で活性剤の有効成分(有機酸または有機アミンハロゲン化水素酸塩)がフラックス作用を呈し、酸化被膜(およびこれを含む酸化物)を還元または溶解し、除去する。つまりFeめっき面が効果的に洗浄される。
さらに216〜232℃以上になると、金属粒子が溶融し、洗浄されたFeめっき面に溶融被覆(めっき)される。つまり洗浄された部分と空気との接触が遮断されるので、再びこて先に酸化作用が及ぶことが抑制される。
しかもこの金属粒子は、鉛フリーはんだと類似または同一の組成なので、次のはんだ付けの際、新たに供給される鉛フリーはんだと共に、こて先からワークへの熱伝達を効果的に行うことができる。
さらにこの金属粒子は、実質的にPbを含有しないので、こて先クリーナが直接廃棄されたり、ワークに混入後、そのワークが廃棄されたりして、Pbが地球環境に放出されることを確実に抑制することができる。
金属粒子の成分を、請求項2乃至4のような組成とすると、より鉛フリーはんだに近い組成となすことができるので、洗浄後のはんだ付けをより円滑に行うことができる。
また金属粒子の成分を、請求項5のような組成とすると、Feめっきの侵食を抑制(Fe、Coを添加した場合)したり、はんだ濡れ性を高めたり(Niを添加した場合)することができる。
請求項6の発明によれば、好適なサイズの金属粒子を、比較的低コストで製造することができる。
請求項7の発明によれば、こて先クリーナ中の金属粒子の偏在を抑制することができる。すなわち、金属粒子を球状等にすると、使用に伴ってペースト状のこて先クリーナ中を沈降して偏在する虞があるところ、50〜150μm(望ましくは100〜130μm)の片状粉とすることにより、沈降し難くなり、金属粒子の偏在が効果的に抑制されるのである。
請求項8の発明によれば、例えば樹脂系等よりも耐熱性の高い炭化水素類の溶媒を用いることにより、融点の高い鉛フリーはんだに対応した高温下の洗浄であっても、炭化や熱分解を起こし難く、適切に洗浄を行うことができる。
請求項9の発明によれば、金属粒子、活性剤および溶媒がバランスの取れた配合となり、良好な洗浄を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るこて先クリーナ10を用いたクリーニング装置20の斜視図である。クリーニング装置20は、主に箱状のブラシ駆動部22と、それに連設される上部開口容器状のブラシ収納部21とからなる。
ブラシ収納部21には、ブラシ駆動部22から突出する2本のブラシ軸26が平行に設けられている。そして各ブラシ軸26には、ブラシ軸26から放射状に延びるブラシ25が設けられている。
各ブラシ軸26は、ブラシ駆動部22に内蔵された図外のモータに接続され、互いに逆方向に回転駆動されるように構成されている。またクリーニング装置20の適所には、上記モータを駆動する電源(クリーニング装置20の外部に設けられていても良い)と、モータの駆動スイッチとが設けられている。
ブラシ駆動部22の上部には、容器11に収められたこて先クリーナ10が設けられている。こて先クリーナ10は、Snを主要成分とし、Pbを不可避不純物として以外は含まない金属粒子と、有機酸または有機アミンハロゲン化水素酸塩を含む活性剤とを、溶媒によって混練し、ペースト状となしたものである。
図1には、こて先クリーナ10によってはんだごてのこて先2(以下こて先2と略称する)を洗浄している状態を示している。こて先2は銅または銅合金または銀または銀合金からなり、その表面に厚さ約100〜500μmのFeめっきが施されている。さらにこて先2の先端部には、Snまたははんだでめっきされた錫又ははんだめっき部2a(以下はんだめっき部2aと略称する)が形成されている。こて先2の基端側は保護パイプ3に覆われている。保護パイプ3の内部には、図外のヒータが設けられており、こて先2を適宜加熱するように構成されている。
こて先クリーナ10に含まれる金属粒子の組成は、実質的にSn100%のものの他に、Snを主成分とし、Ag0.2〜5質量%を含むもの、またはSnを主成分とし、Cu0.1〜2.5質量%を含むもの、またはSnを主成分とし、Ag0.2〜5質量%とCu0.1〜2.5質量%とを含むもの、またはSnを主成分とし、Ag0.2〜5質量%とCu0.1〜2.5質量%とBi0.1〜5質量%とを含むもの等が好適である。
さらに、Fe0.01〜1質量%、Ni0.01〜1質量%、Co0.05〜0.6質量%のうち、少なくとも1種を、その合計が1質量%以下となるように含むものも好適である。
より具体的には、次の(1)〜(10)のような組成が好適である。
(1)Sn及び不可避不純物からなるもの。
(2)Ag0.2〜5質量%と、Ni0.01〜1質量%と、Co0.05〜0.6質量%と、残部Sn及び不可避不純物とからなり、かつNiとCoとの合計が1質量%以下であるもの。
(3)上記(2)において、さらにFe0.01〜1質量%を含み、かつFe、Ni及びCoの合計が1質量%以下であるもの。
(4)Cu0.1〜2.5質量%と、Fe0.01〜1質量%と、Ni0.01〜1質量%と、Co0.05〜0.6質量%と、残部Sn及び不可避不純物とからなり、かつFe、Ni及びCoの合計が1質量%以下であるもの。
(5)Ag2〜5質量%と、Cu0.1〜2.5質量%と、Co0.1〜0.6質量%と、残部Sn及び不可避不純物とからなるもの。
(6)Ag0.2〜5質量%と、Cu0.1〜2.5質量%と、Fe0.01〜1質量%と、Co0.1〜0.6質量%と、残部Sn及び不可避不純物とからなり、かつFeとCoとの合計が1質量%以下であるもの。
(7)上記(5)または(6)において、さらにNi0.01〜1質量%を含み、かつFe、Ni及びCoの合計が1質量%以下であるもの。
(8)Ag0.2〜5質量%と、Cu0.1〜2.5質量%と、Bi0.1〜5質量%と、Co0.05〜0.6質量%と、残部Sn及び不可避不純物とからなるもの。
(9)上記(8)において、さらにFe0.01〜1質量%と、Ni0.01〜1質量%とを含み、かつFe、Ni及びCoの合計が1質量%以下であるもの。
(10)Ag2〜5質量%と、Cu0.1〜2.5質量%と、Bi0.1〜5質量%と、Ni0.01〜1質量%と、Co0.05〜0.6質量%と、残部Sn及び不可避不純物とからなり、かつNiとCoとの合計が1質量%以下であるもの。
また、その金属粒子の大きさ及び形状としては、次の(21)〜(22)に示すものが好適である。
(21)20〜200μmの球状粉または塊状粉。
(22)50〜150μm(好ましくは100〜130μm)の片状粉。例えばスタンピングパウダ(塗料の顔料を製作するときなどに利用される粉末であり、常温で、箔をハンマー等で叩いて作った粉末)など。
こて先クリーナ10に含まれる活性剤としては、有機酸または有機アミンハロゲン化水素酸塩を含むものが好適であり、より具体的には次の(31)〜(35)に示すものが好適である。
(31)有機酸であるアジピン酸(HOOC-(CH24-COOH)を用いたもの。
(32)有機酸であるステアリン酸(CH3-(CH216-COOH)を用いたもの。
(33)有機アミンハロゲン化水素酸塩であるエチルアミン塩酸塩(C25NH2・HCl)を用いたもの。
(34)有機アミンハロゲン化水素酸塩である臭化水素酸塩(C25NH2・HBr)を用いたもの。
なお、(33)や(34)に示される有機アミンハロゲン化水素酸塩は、通常のポストフラックスやヤニ入りはんだにも添加されているが、黒色化したこて先2の先端部の酸化被膜を除去するには、その含有量が不充分である。当実施形態においては、通常のポストフラックスやヤニ入りはんだにも添加されている量の2〜3倍の含有率とするのが好適である。
こて先クリーナ10をペースト化する溶媒としては、非結晶性の固体炭化水素またはパラフィン炭化水素類を含むものが好適であり、より具体的には次の(41)〜(42)に示すものが好適である。
(41)固体炭化水素であるワセリン(CAB)を用いたもの。
(42)パラフィン炭化水素類であるワックス(Cn2n+2)を用いたもの。
こて先クリーナ10の、金属粒子と活性剤と溶媒との構成比は、次の(51)に示すものが好適である。
(51)各成分の含有率が、金属粒子が40〜95質量%、上記活性剤が0.1〜5質量%、上記溶媒が4.9〜59.9質量%であるもの。
以上のような成分組成により、後述するような洗浄効果を好適に得ることができる。
次に、クリーニング装置20の作用について、その使用方法に準じて説明する。先端が黒色化してはんだ濡れ性の低下したこて先2を洗浄するには、まずこて先2を200〜400℃に加熱する。望ましくは、Snの融点である232℃に50℃を加えた282℃前後(はんだ付けに最適とされる温度)が良く、200〜350℃程度が良い。しかし実際のはんだ付けにおいて、設定温度が350〜400℃程度にされることが多い。従って、洗浄時のこて先温度を200〜400℃とすることにより、はんだ付けの設定温度を変えないで、そのまますぐ洗浄を行うことができるという利点がある。
そして、まずブラシ駆動部22に内蔵されたモータを作動させ、ブラシ軸26に設けられたブラシ25を回転させる。そしてそのブラシ25にこて先2の先端を当接させることにより、フラックス残渣、汚れ、表面に堆積した酸化物およびある程度の酸化被膜を除去することができる。
次に、酸化物等が除去されたこて先2の先端部が空気中の酸素と反応して再び酸化しないように、直ちにこて先2の先端をこて先クリーナ10に浸漬する。そうすると、まず150℃以上で活性剤(例えば上記(31)〜(34))の有効成分がフラックス作用を呈し、酸化被膜(およびこれを含む酸化物)を還元または溶解し、除去する。つまり黒色化してはんだ濡れ性が低下または喪失したこて先2の先端部が効果的に洗浄され、はんだ濡れ性を回復することができる。
さらに216〜232℃以上になると、金属粒子が溶融し、はんだめっき部2aに溶融被覆(めっき)される。こうして洗浄された部分と空気との接触が遮断されるので、再び洗浄された部分に酸化作用が及ぶことが抑制される。
しかもこの金属粒子は、鉛フリーはんだと類似または同一の組成なので、直ちにはんだめっき部2aにおける錫またははんだめっきとして作用する。すなわち次のはんだ付けの際、新たに供給される鉛フリーはんだと共に、こて先からワークへの熱伝達を効果的に行うことができる。
さらにこの金属粒子は、実質的にPbを含有しないので、こて先クリーナ10が直接廃棄されたり、ワークに混入後、そのワークが廃棄されたりして、Pbが地球環境に放出されることを確実に抑制することができる。
金属粒子の成分を、上記(2)〜(10)のように、Ag、Cu、Bi等を含むようにすることにより、より鉛フリーはんだに近い組成となすことができるので、洗浄後のはんだ付けをより円滑に行うことができる。またFeやCoを添加することにより、こて先2の先端部のはんだ喰われを効果的に抑制することができる。さらに、Niの添加によって、はんだ濡れ性が高められる。
また金属粒子の大きさや形状を、上記(21)のようにすれば、好適なサイズの金属粒子を、比較的低コストで製造することができる。また(22)のようにすれば、使用に伴って金属粒子がこて先クリーナ中を沈降し難くなり、金属粒子の偏在が効果的に抑制される。
またこて先クリーナ10の溶媒を、上記(41)〜(42)のようにすることにより、樹脂系のもの(通常のリフローソルダリング法で用いられるはんだペーストには、主要活性材料として樹脂が用いられる)よりも耐熱性を高めることができ、融点の高い鉛フリーはんだに対応した高温下の洗浄であっても、炭化や熱分解を起こし難く、適切に洗浄を行うことができる。
そして、上記(51)のような各成分の含有率とすることにより、金属粒子、活性剤および溶媒がバランスの取れた配合となり、良好な洗浄を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、特許請求の範囲内で適宜変形して良い。例えば、こて先クリーナ10は、必ずしもブラシ駆動部22やブラシ25と併用する必要はなく、こて先クリーナ10のみ単独で使用しても良い。但し、予めフラックス残渣や汚れ、堆積した酸化物等を除去しておくと効率的である。これらを除去する手段として、例えばハンドブラシ等を使用しても良い。
こて先クリーナ10は、鉛フリーはんだのはんだ付けを行うこて先の洗浄に好適であるが、従来のSn−Pb系はんだのはんだ付けを行うこて先の洗浄に供しても良い。
本発明の実施形態に係るこて先クリーナを用いたクリーニング装置の斜視図である。
符号の説明
10 (はんだごて用)こて先クリーナ

Claims (9)

  1. Snを主要成分とし、Pbを不可避不純物として以外は含まない金属粒子と、有機酸または有機アミンハロゲン化水素酸塩を含む活性剤とを、溶媒によって混練し、ペースト状となしたことを特徴とするはんだごて用こて先クリーナ。
  2. 上記金属粒子の組成は、Snを主成分とし、Ag0.2〜5質量%を含むことを特徴とする請求項1記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  3. 上記金属粒子の組成は、Snを主成分とし、Cu0.1〜2.5質量%を含むことを特徴とする請求項1または2記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  4. 上記金属粒子の組成として、さらにBi0.1〜5質量%を含むことを特徴とする請求項3記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  5. 上記金属粒子の組成として、さらに、Fe0.01〜1質量%、Ni0.01〜1質量%、Co0.05〜0.6質量%のうち、少なくとも1種を、その合計が1質量%以下となるように含むことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  6. 上記金属粒子は、20μm乃至200μmの球状粉または塊状粉であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  7. 上記金属粒子は、50μm乃至150μmの片状粉であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  8. 上記溶媒は、非結晶性の固体炭化水素またはパラフィン炭化水素類を含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナ。
  9. 各成分の含有率は、上記金属粒子が40〜95質量%、上記活性剤が0.1〜5質量%、上記溶媒が4.9〜59.9質量%であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のはんだごて用こて先クリーナ。
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