JP2006198041A - 生体情報計測装置及びそのカップリング材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被検体の体液や組織の成分、濃度、あるいは物性の変化に関連した光学的な情報を精度良く測定して、正確な被検体の組織性状の定量分析、あるいは定性分析を行うことができる生体情報計測装置を提供する。
【解決手段】 被検体Pに光を照射し、被検体P内を拡散、透過、若しくは反射した光を受光する照射・受光部13を備え、被検体Pに関する生体情報を非侵襲的に計測する生体情報計測装置10において、被検体Pに接触する照射・受光部13の面に前記光を所定の角度に屈折させて透過させるカップリング材132を設け、このカップリング材132を介して前記光を透過させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 被検体Pに光を照射し、被検体P内を拡散、透過、若しくは反射した光を受光する照射・受光部13を備え、被検体Pに関する生体情報を非侵襲的に計測する生体情報計測装置10において、被検体Pに接触する照射・受光部13の面に前記光を所定の角度に屈折させて透過させるカップリング材132を設け、このカップリング材132を介して前記光を透過させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、健康管理、疾病の診断や治療、美容などのために、血液、生体組織細胞内外の体液中の物質濃度、生体組織の光物性情報などを光学的に測定する生体情報計測装置及びそのカップリング材に係り、特に可視光、近赤外光、中間赤外光などを用いて、生体内の血中成分濃度、ガス濃度、生体組織の変性に関する情報を非侵襲的に測定する生体情報計測装置及びそのカップリング材に関する。
被検体内に存在する物質の成分や濃度を測定するための代表的な従来装置としては、血液中、若しくは体液中のグルコース濃度(血糖値)を測定する血糖計がある。現在、広く用いられている血糖計は、被検体の指や腕などの部位の一部に針を刺して採取した少量の血液サンプルを利用するもので、この血液中のグルコースを化学反応させてその濃度を測定する。
そして、最も一般的なグルコース濃度の計測法としては、酵素電極を用いた方法がある。グルコース検知に使用される酵素としては、例えばグルコースオキシダーゼ(GOD)がある。この酵素を高分子膜などに固定化しておき、被検体物質中のグルコースがそのGOD固定化膜に接触することによって酸素が消費され、この酸素の変化を捕らえることでグルコース濃度を測定することができる。このような採血式の血糖計は、携帯可能な大きさであり、糖尿病患者の血糖値の管理に利用されている。
しかしながら、上記方法では採血のために指や腕などの一部に針を刺す必要があり、被検体の皮膚を損傷すると共に苦痛を伴う。そのため、糖尿病患者の血糖値を厳密に管理するためには、一日に5、6回以上の測定が望ましいにもかかわらず、被検体への負荷を考慮して現状では一日に2、3回程度の測定回数に留まっている。
一方、グルコース等の被検体内に存在する物質の成分や濃度を、採血や細胞間質液の抽出を必要とせずに非侵襲に測定する生体情報計測装置が知られている。この生体情報計測装置は、被検体の皮膚表面などに異なる複数の波長の近赤外光を照射し、それらの検出信号を演算処理することにより、被検体内に存在する物質の成分や濃度を測定するものである。
上記の生体情報計測装置では、被検体の皮膚表面に照射する光の照射位置と、被検体内を拡散、透過、若しくは反射した光を受光する受光位置が空間的に異なる複数の受光部を備えた照射・受光部を設け、その照射・受光部を構成している複数の光ファイバを被検体の被測定部位表面に直接接触させて測定が行われる(例えば、特許文献1参照。)。
また、生体情報計測装置においては、照射・受光部と被検体の接触面の光学的特性を良くする方法として、被検体の皮膚表面と照射・受光部の光ファイバの屈折率に近い屈折率を有するシリコーンオイルなどのカップリング剤を被検体の皮膚表面に塗布して、その上に照射・受光部を接触させて測定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特表2002−515277号公報
特表2003−524467号公報
しかしながら、被検体の皮膚表面にシリコーンオイルなどのカップリング剤を塗布した場合、被測定部位の温度制御のための加温や冷却によってシリコーンオイルを塗布した部位に気泡が発生し、照射・受光部から照射される光や、被検体内を拡散、透過、若しくは反射した光がその気泡によって妨げられ、正確な測定結果が得られない問題がある。
また、シリコーンオイルの塗り斑などが生じた場合、気づかずにシリコーンオイルが不足した皮膚表面に照射・受光部を接触させて測定する恐れがあり、その接触面では光学特性が低下して、正確な測定結果が得られない問題がある。
更に、被検体毎に照射・受光部の洗浄や消毒、及び被検体に付着したシリコーンオイルなどの拭き取り作業の手間がかかる問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、被検体の血液、生体組織細胞内外の体液中の物質濃度、生体組織の光物性情報などを光学的に精度良く測定して、正確な被検体の生体内の血中成分濃度、ガス濃度などの定量分析、或いは生体組織の変性に関する定性分析を行うことができる生体情報計測装置及びそのカップリング材を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に係る本発明の生体情報計測装置は、被検体に光を照射する照射手段と、前記被検体内を拡散、透過、若しくは反射した光を受光する受光手段とを備え、前記被検体に関する生体情報を非侵襲的に計測する生体情報計測装置において、前記被検体に接触させる前記照射手段及び前記受光手段の面には、前記光を所定の角度に屈折させて透過させるカップリング材が設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に係る本発明の生体情報計測装置のカップリング材は、少なくとも400〜2500nmの波長領域における光の屈折率が1.38〜1.50の範囲からなる材料で薄膜状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、被検体の皮膚表面に接触する照射・受光部の接触面にカップリング材を設けることにより、気泡に妨げられることなく照射・受光部から被検体に光を照射すると共に、被検体内を拡散、散乱、若しくは反射した光を受光できるようになり被検体の生体情報の測定精度の向上を図ることができる。
また、被検体毎に被測定部位にカップリング材を貼り付けて、そのカップリング材に照射・受光部を接触させて測定し、測定後に使用したカップリング材を廃棄することにより被検体毎の照射・受光部の洗浄や消毒、被検体に付着したシリコーンオイルなどの拭き取り作業の手間を省くことができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
以下に、本発明に係る生体情報計測装置の実施例1を、図1乃至図3を参照して説明する。
図1は、実施例1に係る生体情報計測装置の構成を示したブロック図である。この生体情報計測装置10は、被検体Pに光を照射すると共に、被検体P内を拡散、透過、若しくは反射した光を受光した後、電気信号に変換する光学部1と、光学部1から出力した信号を処理してデータを生成する処理部2と、処理部2において生成されたデータを表示する表示部3とを備えている。
また、生体情報計測装置10は、被検体Pの情報や各種コマンド信号を入力する操作部4と、被検体Pの被測定部位の温度を制御する温度制御部5と、光学部1及び温度制御部5を保持するインターフェース部6と、上述の各ユニットを制御する制御部7とを備えている。
光学部1は、単色光あるいはそれに近い光を発生させる半導体レーザや発光ダイオード等の複数の小型発光素子で構成される光源部11と、光源部11で発光した一つ若しくは複数の小型発光素子からの光を合波して同一光軸に重ね合わせる合波部12と、合波部12から出力された光を被検体Pの被測定部位へ照射すると共に、その照射され被検体P内を拡散、透過、若しくは反射した光を複数の異なる位置から受光する照射・受光部13とを備えている。
また、光学部1は、照射・受光部13からの受光した光を検出して電気信号に変換する光検出部14と、光検出部14により電気信号に変換された微弱な信号を所定の信号レベルに増幅する信号増幅部15とを備えている。
そして、グルコース濃度は、400nm〜2500nmの領域における波長を用いて測定が行われ、ヘモグロビン濃度は、ヘモグロビンの濃度に依存して変化する500nm〜1600nmの領域における波長を用いて測定が行われる。
処理部2は、光学部1の信号増幅部15から出力された信号をアナログ/デジタルコンバータにより変換した後、データ収集するデータ収集部21と、データ収集部21において生成されたデータを処理して被検体Pの体内に存在する物質の成分や濃度、あるいは被検体組織の変性に関する情報などの生体情報を算出するデータ処理部22と、データ処理部22において算出された生体情報を保存するデータ記憶部23とを備えている。
なお、処理部2のデータ処理部22には、予め被検体P或いは複数の被験者群から生体情報計測装置10と標準的な手法の測定から得られたデータが統計的に解析され、その統計的解析により数学モデル化された両者間の相関式の演算プログラムが格納されている。そして、被検体Pの生体情報は、この演算プログラムを用いて算出される。
表示部3は、CRTや液晶パネルなどのモニタを備え、処理部2のデータ処理部22で算出された生体情報や、処理部2のデータ記憶部23から読み出された生体情報を表示する。
なお、前記生体情報は、上記に述べた表示部3への表示以外にも、表示灯による点灯を利用した視覚伝達手段、音声による聴覚を利用した聴覚伝達手段、あるいはインターフェース部6近傍にバイブレータ駆動部を設置し、その振動を利用した振動伝達手段によっても伝達可能である。更には、それら複数の手段を併用することも可能である。
操作部4は、操作パネル上にキーボード、マウス、ボタン、タッチキーパネル、音声入力のためのマイクなどの入力デバイスを備え、被検体Pの情報の入力、処理部2のデータ記憶部23に保存されている様々な生体情報の出力操作などが行われる。
温度制御部5は、被検体Pの被測定部位に対して加温或いは冷却を行うペルチェ素子などの加温・冷却部51と、被測定部位近傍の温度を測定する熱電対やサーミスタなどの温度センサ52と、温度センサ52からの検出信号に基づいて加温・冷却部51を制御する温度制御回路53とを備えている。
制御部7は、操作部4からの入力信号に基づいて、光学部1、処理部2、表示部3、温度制御部5などの各ユニットの制御、システム全体の制御を統括して行う。
次に、図2及び図3を参照して、光学部1の照射・受光部13の構成の詳細を説明する。
次に、図2及び図3を参照して、光学部1の照射・受光部13の構成の詳細を説明する。
図2は、照射・受光部13の詳細な構成を示した図である。この照射・受光部13は、光学部1の合波部12から出力された光を被検体Pに照射する照射用光ファイバ131と、被検体Pからの光を受光する受光用光ファイバ133と、照射用光ファイバ131及び受光用光ファイバ133の先端部に設けられ、照射・受光部13から被検体Pへの光、及び被検体Pから照射・受光部13への光を所定の角度に屈折させて透過させるカップリング材132とを備えている。
また、照射・受光部13の先端部は、照射用ファイバ131及び受光用ファイバ133を保持する保持部134と、カップリング材132を固定するためのホルダー135とを備えている。
照射用光ファイバ131は、屈折率が1.5程度の特性を有する石英、プラスティックなどの光ファイバ材料からなり、保持部134内に保持され、光学部1の合波部12に接続されている。
次に、受光用ファイバ133を、図3を参照して説明する。図3は、図2の照射・受光部13の被検体Pに接触させる面の一例を示した図である。受光用光ファイバ133は、照射用光ファイバ131と同様の材質の光ファイバ材料からなり、破線で示した複数の受光用ファイバ133a乃至133dから構成されている。
この受光用光ファイバ133の受光用光ファイバ133a乃至133dの先端部は、保持部134内に保持されると共に、光学部1の光検出部14に接続されており、夫々破線で示した面から入射した光を光検出部14へ出力する。
図2に戻り、カップリング材132は、照射用光ファイバ131及び受光用ファイバ133の端面と保持部134から構成される光照射・受光面136と同じ形状を有し、人体に無害で、被検体Pの皮膚表面及び光照射・受光面136への密着性や、柔軟性に優れたシリコーンゴムなどのシリコーン、ポリジメチルシロキサン等の材料から例えば膜厚が10〜500μmの薄膜状に形成されている。
また、カップリング材132は、照射・受光部13と被検体Pの皮膚表面間の光学的特性を良くするために、生体情報計測装置10で使用する400〜2500nmの波長域において、被検体Pの皮膚表面の屈折率1.38〜1.40と、照射用光ファイバ131及び受光用光ファイバ133の屈折率1.50の間になるような、1.38〜1.50の屈折率特性を有している。
また、カップリング材132は、照射用光ファイバ131からの光を透過させて被検体Pに当てると共に、被検体Pからの光を透過させて、受光用ファイバ133に接続される光検出部14で十分なS/Nを確保できるように、生体情報計測装置10で使用する400〜2500nmの波長域において、90%以上の透過率特性を有している。
更に、カップリング材132は、加温時に保持部134から供給される熱を被検体Pの被測定部位に伝達し、また冷却時に被検体Pの皮膚表面の熱を保持部134に伝達できるように、生体情報計測装置10で使用される10〜45℃において1.0mW/cm/℃以上の熱伝導率特性を有している。
なお、カップリング材132の材料としては、上述の特性を有し、被検体Pに無害で且つ柔軟性のあるフッ素化合物、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、アクリルゴム、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレートなども使用できる。
保持部134は、アルミニウムなどの熱伝導性の高い材料からなり、照射用光ファイバ131、受光用光ファイバ133、カップリング材132、及びホルダー135を保持する。また、保持部134は、加温時には温度制御部5から伝達された熱をカップリング材132を介して被検体Pの被測定部位に伝達し、冷却時には被検体Pの被測定部位の熱をカップリング材132を介して吸収して温度制御部5へ伝達する。
次に、照射・受光部13における光の伝搬を図2に示した実線及び破線で示した矢印を参照して説明する。
合波部12から出力された光は、実線の矢印で示した照射光として照射・受光部13の照射用光ファイバ131からカップリング材132を介して被検体Pの皮膚表面に照射される。そして、被検体Pの皮膚表面に照射された光は、例えば、グルコース濃度やヘモグロビン濃度を真皮中の生体情報から求める場合、被検体P内の主に表皮から真皮にかけて侵入する。
その過程で、照射・受光部13のカップリング材132を介して、被検体P内の斜線で示した真皮中の範囲Paにおいて拡散、透過、若しくは反射した光を、照射用光ファイバ131と受光用ファイバ133間の距離が約1〜2mmに配置された受光用ファイバ133の受光用光ファイバ133a乃至133dに入射する。そして、受光用光ファイバ133a乃至133dから入射した入射光は、光検出部14に出力され、処理部2において被検体Pの生体情報が収集される。
ここで、計測に必要とされる波長域を考慮した上で、前述の通り範囲Paから拡散、透過、若しくは反射した光を受光するように適切な間隔に配置する必要がある。例えば、受光用ファイバ133を図示の位置よりも1ピッチほど照射用光ファイバ131から離れた位置に配置した場合、その位置における受光用ファイバ133は、被検体P内の皮下組織において拡散、透過、若しくは反射した光Lを受光してしまう。これでは、皮下組織からの不要な信号が含まれ真皮からの信号を正しく検出できなくなる恐れがあるので、照射用光ファイバ131と受光用ファイバ133の各ファイバの間隔を適切に配置する必要がある。
なお、上記説明はグルコース濃度やヘモグロビン濃度を真皮中の生体情報から求める場合の一例であるが、被検体P内の真皮以外の層から生体情報を求める場合もあり得る。その場合は、その計測項目に合わせて照射用光ファイバ131と受光用ファイバ133の間隔をその層に応じた適切な位置に配置する必要がある。
ところで、被検体Pの真皮には、血管、神経、汗腺、体毛等の組織があり、これらの組織の一部を光が通過するため、例えば血管内を流れる血液の拍動の影響で信号が変動し、データ収集部21において収集される信号変動レベルが所定の範囲から外れることがある。このような場合、信号変動レベルが所定の範囲に入り、安定した信号を検出することができる最適な位置へ照射・受光部13を移動させることにより、被検体Pの生体情報を測定することができる。
このように、実施例1に係る生体情報計測装置10によれば、被検体Pに接触させる照射・受光部13の面に、その面と被検体Pの皮膚表面の密着性に優れ、皮膚表面の屈折率と照射・受光部13に用いられる光ファイバ131の屈折率に近い屈折率特性を有する光透過性のカップリング材132を設けることにより、被検体Pの生体情報の測定精度の向上を図ることができる。
また、カップリング材132に熱伝導性の高い材料を用いることで、被検体Pの被測定部位の温度を精度よく制御できる。
また、被検体Pの被測定部位が適切でない場合、照射・受光部13を安定した信号が得られる被測定部位に移動させるだけの簡単な操作で、被検体Pの生体情報を精度よく測定することができる。
更に、被検体Pからカップリング剤を拭き取る作業の手間を省くことができる。
以下に、本発明に係る生体情報計測装置のカップリング材の実施例2を、図4乃至図7を参照して説明する。
図4は、実施例2に係るカップリング材の断面を示した図である。図4に示した実施例2が、図2の実施例1の照射・受光部13におけるカップリング材132と異なる点は、カップリング材132よりも大きな面を有している点と、一方の面に粘着剤が塗布されている点である。
実施例2に係るカップリング材132aは、薄膜状の支持体132bと、この支持体132bの一方の面に形成された粘着剤132cから構成され、生体情報計測装置10aの照射・受光部13aにおける光照射・受光面136よりも大きな面を有している。なお、カップリング材132aの支持体132bの材料及び特性は、図2で説明したカップリング材132と同様なので説明を省略する。
なお、生体情報計測装置10aは、図1の実施例1の生体情報計測装置10の図2に示した照射・受光部13からカップリング材132及びホルダー135を除いた照射・受光部13aを備え、照射・受光部13a以外の構成は生体情報計測装置10と同様である。
粘着剤132cは、人体の皮膚に刺激を与えない安全な材料で且つ光の直進性を妨げない材料からなり、支持体132bの一方の全面に塗布されている。また、粘着剤132cは、皮膚粘着性があり人体の体表から再剥離容易な特性を有している。
図5(a)は、カップリング材132aを、生体情報計測装置10aの照射・受光部13aにおける光照射・受光面136と同じ形状で、光照射・受光面136よりも大きな面になるように形成されたカップリング材を示した図である。複数のカップリング材132dが、剥離ライナー132eに剥離可能に貼り付けられている。
図5(b)は、カップリング材132aを、剥離ライナー132eと同じ形状で、剥離ライナー132eよりも小さな面になるように形成されたカップリング材を示した図である。このカップリング材132fは、剥離ライナー132eに剥離可能に貼り付けられている。
次に、図6及び図7を参照してカップリング材132d及び132fの使用例について説明する。
図6は、カップリング材132dの使用例を示した図である。例えば、被検体Pの被測定部位が指の腹側の場合、カップリング材132dは、指の腹側の皮膚表面に粘着剤132c側の面を向けて貼り付けられる。
そして、そのカップリング材132dの粘着剤132c側とは反対側の面に、生体情報計測装置10aの照射・受光部13aにおける光照射・受光面136を接触させて、被検体Pのグルコース濃度などの生体情報の測定が行われ、測定終了後に測定に使用されたカップリング材132dは被測定部位から剥がして廃棄される。
図7は、図5(b)に示したカップリング材132fの使用例を示した図である。例えば、被検体Pの被測定部位が腕部等で、しかも生体情報計測装置10aの照射・受光部13aを接触させる部位により信号変動レベルが所定の範囲から外れる可能性がある場合、カップリング材132fは、例えばその被測定部位よりも大きめにカットされる。
次いで、そのカップリング材132fを剥離ライナー132eから剥がして、被検体Pの被測定部位を覆うように粘着剤132cの面を向けて被検体Pの皮膚表面に貼り付けた状態で、図6と同様に生体情報計測装置10aによる測定が行われる。
そして、生体情報計測装置10aの信号変動レベルが所定の範囲から外れた場合、照射・受光部13aをカップリング材132fの粘着剤132c側とは反対側の面上を移動させて、信号変動レベルが所定の範囲に入る部位で測定が行われ、測定に使用されたカップリング材132fは被測定部位から剥がして廃棄される。
この実施例2に係るカップリング材によれば、被検体Pに接触させる生体情報計測装置10aの照射・受光部13aの面と被検体Pの皮膚表面の密着性に優れ、皮膚表面の屈折率と照射・受光部13aに用いられる光ファイバの屈折率に近い屈折率特性を有する光透過性のカップリング材132d或いはfを被検体Pの被測定部位に貼り付けて、そのカップリング材132dに照射・受光部13aを接触させて測定することにより、被検体Pの生体情報の測定精度の向上を図ることができる。
また、被検体Pの被測定部位が適切でない場合、任意の大きさにカッティング可能なカップリング材132fを使用して、被測定部位の広範囲に貼り付けることにより、照射・受光部13aを安定した信号が得られる被測定部位に移動させるだけの簡単な操作で、被検体Pの生体情報を精度よく測定することができる。
また、一面に人体の皮膚に刺激を与えない粘着剤132を塗布することにより、被検体Pの被測定部位への貼り付けを安全に且つ容易に行うことができる。
また、熱伝導性の高い材料を用いることで、被検体Pの被測定部位における温度制御を容易に行うことができる。
更に、被検体毎に測定に使用したカップリング材132d或いはfを廃棄することにより、被検体Pとの間に必要な照射・受光部13aの洗浄や消毒、被検体Pからカップリング剤を拭き取る作業の手間を省くことができる。
P 被検体
1 光学部
5 温度制御部
10 生体情報計測装置
11 光源部
12 合波部
13 照射・受光部
14 光検出部
15 信号増幅部
131 照射用光ファイバ
132、132a、132d、132f カップリング材
133、133a、133b、133c、133d 受光用光ファイバ
134 保持部
135 ホルダー
1 光学部
5 温度制御部
10 生体情報計測装置
11 光源部
12 合波部
13 照射・受光部
14 光検出部
15 信号増幅部
131 照射用光ファイバ
132、132a、132d、132f カップリング材
133、133a、133b、133c、133d 受光用光ファイバ
134 保持部
135 ホルダー
Claims (11)
- 被検体に光を照射する照射手段と、前記被検体内を拡散、透過、若しくは反射した光を受光する受光手段とを備え、前記被検体に関する生体情報を非侵襲的に計測する生体情報計測装置において、
前記被検体に接触させる前記照射手段及び前記受光手段の面には、前記光を所定の角度に屈折させて透過させるカップリング材が設けられていることを特徴とする生体情報計測装置。 - 前記カップリング材は、薄膜状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測装置。
- 前記カップリング材は、ホルダーにより前記光照射手段及び前記受光手段の面に接触して保持されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の生体情報計測装置。
- 前記生体情報は、前記被検体の体液中に含まれるグルコース濃度であって、前記グルコースの定量にあたって、少なくとも400〜2500nmの領域から選択された波長の光を用いることを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測装置。
- 前記生体情報は、前記被検体の血液中に含まれるヘモグロビン濃度であって、前記ヘモグロビンの定量にあたって、少なくとも500〜1600nmの領域から選択された波長の光を用いることを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測装置。
- 少なくとも400〜2500nmの波長領域における光の屈折率が1.38〜1.50の範囲からなる材料で薄膜状に形成されていることを特徴とする生体情報計測装置のカップリング材。
- 前記材料は、少なくとも400〜2500nmの波長領域における光の透過率が90%以上であることを特徴とする請求項6に記載の生体情報計測装置のカップリング材。
- 前記材料は、少なくとも10〜45℃の温度範囲における熱伝導率が1.0mW/cm/℃以上であることを特徴とする請求項6に記載の生体情報計測装置のカップリング材。
- 前記材料は、シリコーンであることを特徴とする請求項6に記載の生体情報計測装置のカップリング材。
- 前記材料は、ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項6に記載の生体情報計測装置のカップリング材。
- 前記材料の一方の面には、粘着剤が塗布されていることを特徴とする請求項6に記載の生体情報計測装置のカップリング材。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005011044A Withdrawn JP2006198041A (ja) | 2005-01-19 | 2005-01-19 | 生体情報計測装置及びそのカップリング材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006198041A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016168471A (ja) * | 2013-05-02 | 2016-09-23 | アトナープ株式会社 | 生体を監視するモニターおよびシステム |
JP2019505272A (ja) * | 2015-12-22 | 2019-02-28 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 毛切断装置 |
US11992263B2 (en) | 2015-12-22 | 2024-05-28 | Koninklijke Philips N.V. | Hair cutting device |
-
2005
- 2005-01-19 JP JP2005011044A patent/JP2006198041A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016168471A (ja) * | 2013-05-02 | 2016-09-23 | アトナープ株式会社 | 生体を監視するモニターおよびシステム |
JP2019505272A (ja) * | 2015-12-22 | 2019-02-28 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 毛切断装置 |
US11376069B2 (en) | 2015-12-22 | 2022-07-05 | Koninklijke Philips N.V. | Hair cutting device |
US11992263B2 (en) | 2015-12-22 | 2024-05-28 | Koninklijke Philips N.V. | Hair cutting device |
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