JP2006197822A - ゼリー入り飲料の製造方法及びゼリー入り飲料 - Google Patents

ゼリー入り飲料の製造方法及びゼリー入り飲料 Download PDF

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Abstract

【課題】ゼリー入り飲料の製造方法及びゼリー入り飲料を提供する。
【解決手段】カチオン反応性のある増粘多糖類を溶解し、中性ないしアルカリ性において水に不溶性のカチオン素材、例えば、炭酸カルシウムを固体微粉粒子として分散した中性ないしアルカリ性の分散液に、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を加えてこの分散液を酸性とし、該カチオンをイオン化させることにより、該増粘多糖類をゲル化して作製したゼリーと飲料を混合し、同時殺菌処理することを特徴とするゼリー入り飲料の製造方法、及び該ゼリー入り飲料。
【効果】均一な性状のゼリーを、常温の温度範囲で、製造すること、また、該ゼリーを用いて、連続工程で低コストでゼリー入り飲料を製造し、提供することが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゼリー入り飲料の製造方法及びゼリー入り飲料に関するものであり、更に詳しくは、室温から微温湯の常温の温度範囲で熱不可逆性のゼリーを製造する方法、該ゼリーを使用したゼリー入り飲料の製造方法及び該ゼリー入り飲料に関するものである。本発明は、カチオン反応性のある増粘多糖類を原料として、常温の温度範囲で熱不可逆性のゼリーを作製するゼリーの製造方法及び該方法で作製した熱不可逆性のゼリーを使用したゼリー入り清涼飲料等を提供するものである。
本発明は、ゲル特有の柔らかな弾力性に富んだ組織と、独特の触感を有し、デザート等として、広く利用されているゼリー食品及びその応用製品の技術分野において、常温の温度範囲で熱不可逆性のゼリーを製造する新しいゼリーの製造方法を提供するものとして有用であり、また、本発明は、ゼリーの大きさ、形状を任意に選択することが可能であり、例えば、任意の大きさ、形状の粒状のゼリーを含有するゼリー入り清涼飲料水等を、低コストで連続的に製造し、提供することを可能とする新しいゼリー入り清涼飲料水等の製造方法及びその製品を提供するものとして有用である。
一般に、ゼリー食品は、ゲル特有の柔らかな弾力性に富んだ組織を有し、また、摂取したときの滑らかな舌触りが好まれ、デザート等として広く利用されている。従来から、寒天やゼラチン等のゲル化剤を用いて調製されたゼリー食品が多く市販されており、最近では、例えば、果物と同様の風味や食感を手軽に味わうことができる果肉類似ゼリー食品や、食感や形態の異なるゼリーを含有させたものが好まれている。ゼリーを構成するゲルは、ゼラチンや寒天等の高分子物質が溶解したコロイド溶液中のコロイド成分が、結合や相互作用、絡み合い等によって複雑な網目構造をとり、内部に多量の水分を含有するようになったものである。このような高分子物質として、例えば、カラギーナン、ファーセレラン、カードラン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ゼラチン、寒天、デンプン等のコロイド溶液を冷却することによってゲル化する熱可逆性ゲルと、低メトキシル化ペクチン(LMペクチン)、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩、グルコマンナン等の金属イオンを介した三次元網目構造を持つ熱不可逆性ゲルの2つのタイプのゲルが存在し、いずれもゼリー食品にしばしば利用されている。
このようなゼリー食品に含まれる製品として、ゼリー入り清涼飲料水があるが、その中には、(1)内容液全体を固めたもの、(2)内容液の1部にゼリーを加えたもの、の2つのタイプがあり、従来、飲料のバラエティー化及び差別化を図るために数多くの種類の製品が提案され、市販されてきた。そのうち、内容液全体を固めたものは、そのほとんどが、熱可逆性の増粘多糖類を主体としており、また、内容液の1部にゼリーを加えたものは、熱不可逆性の増粘多糖類を主体としている。
内容液全体を固めたものは、増粘多糖類を溶解し、分散した調合液を殺菌した後、容器に充填し、冷却することによって、容器全体が一塊のゼリーになっている。一方、内容物の1部にゼリーを加えたものは、例えば、(1)あらかじめ製造した熱不可逆ゼリーを、飲料調合液に加えるか、又は容器にゼリーを分注し、後から液部を容器に充填する方法(特許文献1参照)、 (2)カチオン反応性のある増粘多糖類を、カチオン溶液中に注入又は滴下する方法(特許文献2参照)、(3)カチオン溶液を、カチオン反応性のある増粘多糖類に注入又は滴下する方法(特許文献3参照)、により製造されていた。
しかし、これらの方法によると、ゼリーの形状は、球形又は楕円形のどちらかであり、形状の変化に乏しいものしか調製することはできない。しかし、球形又は楕円形の形状を持つゼリーは、体積当たりの表面積が小さく、飲料中での浮力が十分に得られず、飲料中に係るゼリーを浮遊させても、ゼリーが沈降しやすいという問題を有している。また、前者の内容液全体を固めたものについては、ゲル化剤の溶解時の手順、中味の配合割合、加熱時間・温度によってゼリーの硬さが部分的に不均一になったりすることがある、という問題を有していた。
一方、後者の内容物の1部にゼリーを加えたものについては、上記(1)の製造方法では、ゼリーと飲料水を、別の場所で調製するため、製造するゼリーの量と清涼飲料水の量を適切な量比で一度に調製することが困難であり、作業工程が複雑化するために、ゼリー製造のコストが上昇すること、また、別の場所で調製した両者を移送、混合する工程において、異物が混入する恐れがあること、等の問題があった。また、上記(2)、(3)の製造方法では、注入、滴下によりゼリーを調製するために、必要量のゼリーを確保するには比較的長時間を要すること、ゼリーの形状が球形もしくは楕円形状に限られること、また、ゼリーの形状が円形に近く、カプセル構造を有するために、ゼリーの強度が強く、口内で咀嚼するのが困難になることがあること、ゼリーの食感に不均一が生じること、等の問題があった。
更に、上述した従来の、粒状ゲルを内包するゼリー飲料の製造では、例えば、アルギン酸塩・低メトキシル化ペクチンを含む溶液に金属イオンを反応させ、粒状ゲルあるいは粒状のゲル皮膜を形成し、これを他の溶液に混合して、食感や形態の異なるゲルを含有させたゼリー食品を製造している。しかしながら、この種の方法は、金属イオンによってゲル化する増粘多糖類の溶液を調製した後、粒状あるいは、ブロック状のゲルに変換し、更に、別途用意した溶液に該粒状ゲルを混合する方法であり、粒状のゲルと溶液を別途に調製し、更に、殺菌操作を別途行うこと等を必要とするものであり、作業が重複するバッチシステムであるため、コスト面や製造時間等を考慮すると、好ましい製造工程といえないものであった。
特開平10−243779号公報 特開昭59−31657号公報 特開平10−99030号公報
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術における諸問題を解決するために、鋭意研究を積み重ねた結果、カチオン反応性のある増粘多糖類を原料として使用し、これに、中性ないしアルカリ性において水に不溶性のカチオン素材、例えば、炭酸カルシウム等を固体微粒子として分散した分散液に、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を加えて上記カチオンをイオン化し、増粘多糖類をゲル化することにより、常温の温度範囲でゼリーを製造できること、及び該ゼリーを飲料に混合し、殺菌処理してゼリー入り飲料を製造できることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。本発明は、常温の温度範囲で熱不可逆性ゼリーを製造するゼリーの製造方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、上記方法で作製したゼリーを使用して、ゼリー入り飲料を製造し、提供することを目的とするものである。また、本発明は、ゼリーの含有量、ゼリーの形状を任意に制御すること、また、様々な、ゼリーの強度及びゼリーの食感を有するゼリーを含有する新しいゼリー入り飲料を製造し、提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)固化した熱不可逆性のゼリーを、任意の手段により、適宜の大きさ及び形状に調整して作製した調整ゼリーと、飲料を所定の割合で混合して、ゼリー/飲料混合物を調製し、これらを同時に殺菌処理することにより、ゼリー入り飲料を製造することを特徴とするゼリー入り飲料の製造方法。
(2)飲料に対し、ゼリーの混合量を1〜100%とする、前記(1)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(3)固化した熱不可逆性のゼリーを、攪拌破砕及び/又はストレーナー破砕して調整ゼリーを作製する、前記(1)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(4)固化した熱不可逆性のゼリーを、攪拌破砕及び/又はストレーナー破砕して作製した大きさ及び形状の異なるゼリー破砕物と、飲料を所定の割合で混合する、前記(1)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(5)熱不可逆性のゼリーを使用してゼリー入り飲料を製造する方法であって、
1)カチオン反応性のある増粘多糖類の溶解液に、中性ないしアルカリ性において水に不溶性であり、酸性においてイオン化するカチオン素材を分散した中性ないしアルカリ性の分散液を調製する、
2)任意に、該分散液に食品素材、色素の副材料を配合する、
3)上記分散液と、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を混合することにより上記カチオンをイオン化させる、
4)上記1)〜3)により熱不可逆性のゼリーを製造する、
5)生成したゼリーを、任意の手段により、適宜の大きさ及び形状に調整して作製した調整ゼリーと、飲料を混合して、ゼリー/飲料混合物を調製する、
6)上記ゼリー/飲料混合物を殺菌処理する、
7)上記1)〜6)により、ゼリー入り飲料を製造する、
ことを特徴とするゼリー入り飲料の製造方法。
(6)カチオン反応性のある増粘多糖類の溶解液に、中性ないしアルカリ性において水に不溶性であり、酸性においてイオン化するカチオン素材を分散した中性ないしアルカリ性の分散液を調製し、任意に、該分散液に食品素材、色素の副材料を配合し、上記分散液と、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を混合することにより上記カチオンをイオン化させることにより熱不可逆性のゼリーを製造する、前記(1)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(7)0〜40℃の温度範囲でゼリーを製造する、前記(1)又は(5)に記載のゼリー入飲料の製造方法。
(8)上記カチオン反応性のある増粘多糖類の主剤として、ジェランガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチンから選ばれる一種以上を使用し、任意の副剤と組み合わせて、ゼリー強度を調整する、前記(5)又は(6)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(9)上記副剤として、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、カラギーナン、又はグルコマンナンを含む増粘多糖類から選ばれる一種以上を使用する、前記(8)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(10)上記カチオン素材として、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭酸マグネシウム、又はクエン酸カルシウムを含む天然素材から選ばれる一種以上を使用する、前記(5)又は(6)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(11)上記食品添加物としては、食品衛生法に基づくクエン酸などの酸味料、ビタミンCなどの酸化防止剤、上記食品類としては、果汁、酢酸、発酵乳などの酸性食品から選ばれる一種以上を使用する、前記(5)又は(6)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(12)生成した熱不可逆性のゼリーを、撹拌破砕及び/又はストレーナー破砕して作製した調整ゼリーと、飲料を混合して、ゼリー/飲料混合物を調製する、前記(5)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(13)ゼリーの製造工程とゼリー入り飲料の製造工程を連続化して、これらの製造工程を一体化した製造設備によりゼリー入り飲料を製造する、前記(1)又は(5)に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
(14)固化した熱不可逆性のゼリーの攪拌破砕及び/又はストレーナー破砕の破砕物を飲料に含有させたゼリー/飲料混合物であり、これらが同時殺菌処理されていることを特徴とするゼリー入り飲料。
(15)飲料に対し、20%以上のゼリーを含有する高濃度ゼリー入り飲料である、前記(14)に記載のゼリー入り飲料。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、ゼリーの製造方法に関するものであり、カチオン反応性のある増粘多糖類の溶解液に、中性ないしアルカリ性において不溶性であり、酸性においてイオン化するカチオン素材を分散した中性ないしアルカリ性の分散液と、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を混合することにより、分散液を酸性となし、上記カチオンをイオン化させて、分散液をゲル化することによりゼリーを製造することを特徴とするものである。また、本発明は、カチオン反応性のある増粘多糖類と、イオン化したカチオンが均一に作用することができる状態を整えることにより、性状の安定したゲルを、常温の温度範囲で製造するものであり、また、該ゼリーを使用して、ゼリー入り飲料を製造し、提供することを特徴とするものである。更に、本発明は、カチオン反応性のある増粘多糖類を主剤とし、任意の他の増粘多糖類を副剤として、更に、これらの増粘性多糖類とカチオン素材等の組み合わせを選択することにより、ゲルの性状、食感等を制御し、商品としての付加価値を高めたゼリー入り飲料を提供するものである。
本発明において、カチオン反応性のある増粘多糖類としては、例えば、金属多価イオンの存在によりゲル化する特性を有するもの、例えば、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸塩、及びペクチンが例示される。これらの、カチオン反応性のある増粘多糖類を主剤とし、更に、副剤として、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、カラギーナン、及びグルコマンナン等を組み合わせることにより、ゲルの性状、食感等を任意に制御することができ、それにより、任意の性状を有するゼリーを製造することが可能となる。
本発明において、カチオン素材としては、中性ないしアルカリ性の液中では不溶性であり、酸性の液中では、カチオン素材中に含有されるカチオン、例えば、金属多価イオン、を徐々に溶出してイオン化する性質を有する物質を用いることが好適であり、カルシウム塩、マグネシウム塩、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウムカルシウム(ドロマイト)、及びクエン酸カルシウムが例示される。カチオン素材は、その粒径が1〜1000μmの粉体を、カチオン反応性のある増粘多糖類に対し、1〜50重量%用いるのが好適である。カチオン素材は、増粘多糖類の溶液中で、微細な粒子として均一に分散しているために、それから溶出するカチオンは、増粘多糖類を均一にゲル化させることができる。また、カチオン素材を、適宜選択し、組み合わせることにより、また、被覆、加熱等の処理を施すことにより、ゲル化速度を制御することが可能である。
本発明において、上記分散液を酸性とするための食品添加物としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸等の酸味料、ビタミンC、及びエリソルビン酸等の酸化防止剤が例示され、また、食品類としては、果汁、酢酸、及び発酵乳等の酸性食品が例示される。本発明では、これらの物質を選択することにより、ゲル化速度、ゲル強度、及び食感等を制御することが可能である。
本発明のゼリーには、従来より使用されている様々な食品素材、色素等の副材料を配合することが可能であり、本発明では、具体的には、例えば、果汁類、パルプ等の繊維類、野菜、果物、ココア、粉末茶等の固形物、コーヒー、紅茶、緑茶等の飲用食品、乳化油脂、上白糖、グラニュー糖、果糖、ブドウ糖、オリゴ糖等の糖質、アスパルテーム、ステビア、フコース、ミラクリン等の甘味料、赤キャベツ、アナトー、カロチノイド、フラボノイド、アントシアニン等の着色料、保存料、酸化防止剤、苦味料、リンゴ酸、乳酸、リン酸、酒石酸、フィチン酸、等の酸味料、グルタミン酸、タウリン、アルギン酸、アスパラギン酸、イノシン酸等の調味料、乳化剤、栄養強化剤等の食品素材や食品添加物等の飲食可能な物質が、ゲル中に分散可能である限り使用可能である。これらの食品素材は、本発明のゼリーの製造工程において適宜組み合わせて使用することができる。例えば、ゼリーだけに色を付ける場合には、乳化色素、2重乳化色素を使用でき、また、上記の各種物質を適宜選択して使用することにより、味及び色彩を自由に制御した製品を調製することが可能である。本発明により、0〜40℃の常温の範囲内で、均一ゲル化した、均一の硬さを有する熱不可逆性のゼリーを製造することが可能となる。
本発明では、任意の手段で、適宜の大きさ及び形状に調整した調整ゼリーを作製し、該ゼリーを1〜100重量%で任意の割合で飲料に含有させることにより、ゼリー入り飲料を製造することができる。この場合、上記増粘多糖類、カチオン素材、酸性食品添加物及び食品類、並びに上記各種添加物質を適宜選択して配合することにより、様々な食感を備えたゼリーを含有するゼリー入り飲料を作製することが可能であり、例えば、オレンジさのう・セルの食感、リンゴ及びなしのような石細胞状食感、ぶどうの弾力性の食感、ピーチネクターの食感等を有するゼリー入り飲料を製造することが可能である。
次に、本発明のゼリー入り飲料の製造方法について説明すると、まず、アルギン酸、ジェランガム等の増粘多糖類を温水に溶解し、これに必要に応じて甘味料、色素等を添加し、次いで、微細に粉砕した炭酸カルシウム等のカチオン素材を、増粘多糖類に対し1〜50重量%添加し、均一に分散させた分散液を調製する。このとき、少量の分散剤を添加して炭酸カルシウムの分散状態を改善してもよいし、強力な攪拌により、炭酸カルシウムの均一分散化を行ってもよい。次に、分散液を酸性側に下げることのできる食品添加物又は食品類を溶解した溶液を用意するが、この溶液は、上記分散液と混合した際に、混合液を酸性側へ変化させるのに十分な量が必要であるが、その量は、所望とするゼリーの性状、食味、及び食感等に応じて適宜決定される。
これらの溶液を均一に混合することにより、混合液を酸性とし、分散したカチオンをイオン化させて熱不可逆性のゼリーを調製する。このとき、カチオン素材は、予め微細粒子として液中に均一に分散させることが好ましく、それにより、食品添加物の溶液との混合にむらがなく、混合液全体で、カチオンの溶出速度が同じとなり、液全体が同時にゲル化して、ゲル特性のむらのない均一なゼリーを作製することが可能となる。一方、酸性の増粘多糖類の溶液を調製し、これに、カチオン素材の微粒子を分散させた分散液を添加混合する方法を採用した場合には、分散液中の固体微粒子と増粘多糖類液との接触は不均一になりやすく、生成したゲルの特性を均一にすることが難しくなる可能性がある。
本発明の上記工程で調製したゼリーは、全体が一体となって固化した状態であるため、これを必要な形状、大きさに調整する。このとき、ゼリーは、調製した容器中で、攪拌等の、簡便な機械力を付与することにより、所望の形状、大きさの粒状に調整することが可能である。次いで、例えば、粒状としたゼリーの存在する容器中に、果汁、甘味料等を含有する飲料溶液を混合することにより、ゼリー入り飲料を調製することができる。このプロセスを採用することにより、ゼリーの製造からゼリー入り飲料の製造の工程までを連続して行うことが可能となる。こうして調製されたゼリー入り飲料は、次工程の、殺菌処理、充填ラインを経てゼリー入り飲料とすることができる。また、上記工程で調製したゼリーを、ストレーナー、ダイスカッター、ミンチ、篩等により、立方体、直方体、多面体、球形等の形状としてゼリー製品とすることができる。本発明における、ゼリーの調製は、室温から微温湯の常温の温度範囲、例えば、約0〜40℃で行われるのが好適である。
本発明において、常温の温度範囲でゼリーを製造することの利点として、1)従来法のように、温度が高いまま、大容量のタンクで固める場合、冷やし固めるまで時間がかかるが、本方法では、そのような問題がない、2)従来法では、作業者が熱い温度下で作業をするため、やけど等の危険が伴うが、本方法では、そのような問題がない、3)温度が高い状態でゼリーを作る従来法では、冷却温度が常に一定にならず、ゼリーの硬さ等の品質が安定しないが、本方法では、硬さ等の性質が均一で品質の安定した製品を製造できる。
次に、ゼリーの製造工程とゼリー入り飲料の製造工程を一体化して連続化することにより得られる利点として、1)ゼリーの製造工程と飲料の製造工程を別工程にする従来法では、ゼリーの製造工程において製造したゼリーを一度、輸送容器に充填する必要があり、それにより、a)異物混入の可能性がある、b)上述のゼリーを使用する場合、ゼリー入り飲料の目視検査をする必要があり、ゼリー飲料の製造コストが余分にかかる、c)容器代やゼリーを使用する際の人件費が余分にかかり、高コストになる、等の問題が生じるが、本方法では、ゼリー飲料の製造に必要なゼリーを必要なときに必要な量だけ製造することができ、ゼリー入り飲料の生産システムとして、上記従来法の問題点を根本的に解消することが可能となる。
更に、本方法で得られたゼリー及びゼリー入り飲料は、従来品と比べて、1)従来品は、ゼリーを別工程で製造しているため、余分な工程及びコストがかかり、そのために、ゼリーの含量を多くできないが、本製品では、ゼリー含量の多いゼリー入り飲料を簡便な工程で、低コストで作製できる、2)ゼリーの製造工程とゼリー入り飲料の製造工程を一体化できるので、製品の異物の混入の心配がない、という利点が得られる。本発明では、飲料に対し、ゼリーの混合量を1〜100%の範囲で任意に設定したゼリー入り飲料を製造し、提供できる。また、本発明では、従来法では作製することが困難であった、飲料に対し、20〜100%、更には、50〜100%のゼリーを含有する高濃度ゼリー入り飲料を自由に設計して製造し、提供できる。
以上説明したように、本発明は、カチオン反応性のある増粘多糖類の溶解液と、中性ないしアルカリ性において水に不溶なカチオン素材との分散液に、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を添加混合することにより、上記カチオンをイオン化して熱不可逆性ゼリーを製造することを特徴とするものであり、性状が均一な熱不可逆ゲルを、常温で調製し、提供するものである。また、本発明は、ゼリー入り飲料を連続的工程で調製することを可能とし、ゼリー含量を高めることにより飲料中でゼリーが沈降するのを抑制した、任意の大きさや形状に制御した、ゼリーを任意の割合で含む新しいタイプのゼリー入り飲料を製造し、提供するものである。本発明では、特に、ゼリーの製造工程とゼリー入り飲料の製造工程を一体化して、ゼリーを調製した容器内で、ゼリー入り飲料を調製すること、生成したゼリーを適宜の大きさ及び形状に調整して作製した調整ゼリーを、上記容器内で飲料と混合して、ゼリー/飲料混合物を調製し、これらを同時に殺菌処理すること、を特徴としているので、従来法では作製することが困難であった、ゼリーの大きさ及び形状、ゼリーの硬さ、飲料に対するゼリーの割合(ゼリー濃度)等のゼリーと飲料の量的、質的な組み合わせが高精度に制御された均一で高品質の製品をゼリー粒子の飲料中での沈降を制御して製造することが可能となる。ゼリー入り飲料は、その原材料と種類は限られているが、その製造技術の違いで全く別異のゼリー入り製品を生産することが可能であり、本発明では、特に、ゼリー及び飲料の調製及び殺菌工程を一体化することで、高精度の条件設定と低コスト連続生産を実現したものである。図1に、本発明のゼリー及びゼリー入り飲料の製造フローを示す。
本発明により、(1)常温でゲル化が可能であり、性状に不均一性のないゼリー食品を製造し、提供することができ、特に、従来法の、内容物の1部にゼリーを加えたゼリー入り飲料製品における問題点を抜本的に解消することができる、(2)従来法では生産することができなかった、ゼリーの硬さなどの品質が均一で安定した品質を有する高均一性のゼリーを製造することができる、(3)ゼリーの含有量、ゼリーの形状及び性状を簡便に調整することが可能であり、また、ゼリーの強度及びゼリーの食感の調整、ゼリー含量を高めることにより、製造後のゼリー粒子の飲料中での沈降の抑制が容易である、(4)粒状ゼリーを別工程により調製する必要がなく、ゼリーを調製した容器内で、ゼリー入り飲料を調製することが可能となる、(5)ゼリーの製造工程とゼリー入り飲料の製造工程を連続化して、製造設備を簡略化し、製造コストを低減化したゼリー入り飲料の製造工程及びその製品を提供することが可能である、(6)従来法では生産することが困難であった、飲料に対し、20%以上のゼリーを含有する高濃度ゼリー入り飲料を簡便な工程で、低コストで生産できる、という格別の効果が奏される。
次に、実施例に基づいて、本発明を、ゼリー入り飲料を代表例として、具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、本発明の、オレンジさのう・セルのような食感のゼリーの処方・製造方法の例として、オレンジドリンクゼリー50%入りの清涼飲料水を製造した。以下の組成からなるパーツ(a)〜(c)を調製した。尚、以下の各実施例における処方は、清涼飲料水1000mlを製造する場合に必要な原料配合である。
パーツ(a)
アルギン酸ナトリウム 1.8g
ジェランガム 0.8g
炭酸カルシウム 0.4g
カロチン色素 0.3g
果糖ぶどう糖液糖 65.0g
パーツ(b)
バレンシア果汁 50ml
クエン酸 2.5g
ビタミンC 0.3g
パーツ(c)
果糖ぶどう糖液糖 89.0g
香料 1.8g
次に、本製品の製造手順を説明すると、まず、上記パーツ(a)の溶解手順として、アルギン酸ナトリウム、ジェランガムを温水で溶解し、冷却した後、これに、炭酸カルシウム、カロチン色素を均一に分散させ、更に、果糖ぶどう糖液糖を加えて、全量を440mlに調整した。次に、上記パーツ(b)の溶解手順として、バレンシア果汁、クエン酸、ビタミンCを、混合して、全量を60mlに調整した。次いで、上記パーツ(a)を攪拌しながら、これに、上記パーツ(b)を均一に混合し、攪拌を止めた後、放置してゼリー化し、次いで、固化したゼリーを攪拌し、粉砕した。この粉砕したゼリーに、上記パーツ(c)を加えて、全量を1000mlに調整して、オレンジさのう・セルのような食感のゼリー入り清涼飲料水を製造した。
本実施例では、本発明の、りんご・なしのような石細胞状の食感ゼリーの処方・製造方法の例として、青りんごゼリー70%入り清涼飲料水を製造した。以下の組成からなるパーツ(a)〜(c)を調製した。
パーツ(a)
アルギン酸ナトリウム 0.8g
ジェランガム 2.0g
炭酸カルシウム 0.4g
クチナシ色素 0.7g
マリーゴールド色素 0.3g
果糖ぶどう糖液糖 65.0g
パーツ(b)
アップル果汁 100ml
クエン酸 2.2g
ビタミンC 0.3g
パーツ(c)
果糖ぶどう糖液糖 87.0g
香料 1.4g
次に、本製品の製造手順を説明すると、まず、パーツ(a)の溶解手順として、アルギン酸ナトリウム、ジェランガムを温水で溶解し、冷却した後、これに炭酸カルシウム、クチナシ色素、マリーゴールド色素を均一に分散させ、更に、果糖ぶどう糖液糖を加えて、全量を580mlに調整した。次に、上記パーツ(b)の溶解手順として、アップル果汁、クエン酸、ビタミンCを混合し、全量を120mlに調整した。次いで、上記パーツ(a)を攪拌しながら、これに上記パーツ(b)を均一に混合し、攪拌を止めた後、放置してゼリー化した。次いで、固化したゼリーを、ポンプにより篩を通過させて粉砕した。この粉砕したゼリーに、上記パーツ(c)を加え、全量を1000mlに調整して、りんご・なしのような石細胞状の食感のゼリー入り清涼飲料水を製造した。
本実施例では、本発明の、ぶどうのような弾力のある食感のゼリーの処方・製造方法の例として、ぶどうのゼリー40%入り清涼飲料水を製造した。以下の組成からなるパーツ(a)〜(c)を調製した。
パーツ(a)
アルギン酸ナトリウム 1.0g
ジェランガム 1.0g
キサンタンガム 0.6g
ローカストビーンガム 0.4g
ドロマイト 0.4g
赤キャベツ色素 0.3g
果糖ぶどう糖液糖 65.0g
パーツ(b)
ぶどう果汁 50ml
クエン酸 2.2g
ビタミンC 0.3g
パーツ(c)
果糖ぶどう糖液糖 87.0g
香料 1.2g
次に、本製品の製造手順を説明すると、まず、パーツ(a)の溶解手順として、アルギン酸ナトリウム、ジェランガムを温水で溶解し、冷却し、これに、ドロマイト、赤キャベツ色素、キサンタンガム、ローカストビーンガムを均一に分散させ、更に、果糖ぶどう糖液糖を加えて、300mlに調整した。次に、上記パーツ(b)の溶解手順として、ぶどう果汁、クエン酸、ビタミンCを混合し、全量を100mlに調整した。次いで、上記パーツ(a)を攪拌しながら、これに上記パーツ(b)を均一に混合し、攪拌を止め、放置してゼリー化した。固化したゼリーをポンプにより篩を通過させて粉砕した。次に、粉砕したゼリーに、上記パーツ(c)を加え、全量を1000mlに調整して、ぶどうのような弾力のある食感のゼリー入り清涼飲料水を製造した。
本実施例では、食品粉末の入ったゼリーの処方・製造方法の例として、りんごとほうれん草ゼリー50%入り清涼飲料水を製造した。以下の組成からなるパーツ(a)〜(c)を調製した。
パーツ(a)
アルギン酸ナトリウム 0.2g
ジェランガム 1.3g
炭酸カルシウム 0.4g
クチナシ色素 0.5g
果糖ぶどう糖液糖 20.0g
ほうれん草粉末 1.0g
パーツ(b)
クエン酸 2.2g
ビタミンC 0.3g
パーツ(c)
果糖ぶどう糖液糖 56.0g
スクラロース 0.05g
アップル果汁 100ml
香料 1.5g
次に、本製品の製造手順を説明すると、まず、パーツ(a)の溶解手順として、アルギン酸ナトリウム、ジェランガムを温水で溶解し、冷却した後、これに、炭酸カルシウム、クチナシ色素、ほうれん草粉末を均一に分散させ、更に、果糖ぶどう糖液糖を加えて、全量を450mlに調整した。次に、上記パーツ(b)の溶解手順として、アップル果汁、クエン酸、ビタミンCを混合し、50mlに調整した。次いで、上記パーツ(a)を攪拌しながら上記パーツ(b)を均一に混合した後、攪拌を止めて放置してゼリー化した。固化したゼリーを攪拌して粉砕してゼリー化した。粉砕したゼリーに、上記パーツ(c)を加えて、1000mlに調整し、食品粉末の入ったゼリー入りの清涼飲料水を製造した。
本実施例では、ピーチネクターのようなピューレ食感のゼリー飲料の処方・製造方法の例として、ピーチゼリー100%入り清涼飲料水を製造した。以下の組成を有するパーツ(a)、及び(b)を調製した。
パーツ(a)
アルギン酸ナトリウム 2.5g
ジェランガム 1.3g
炭酸カルシウム 0.4g
野菜色素 0.3g
果糖ぶどう糖液糖 80.0g
スクラロース 0.05g
香料 1.5g
パーツ(b)
クエン酸 2.2g
ビタミンC 0.3g
ピーチ果汁 20ml
次に、本製品の製造手順を説明すると、まず、上記パーツ(a)の溶解手順として、アルギン酸ナトリウム、ジェランガムを温水で溶解し、冷却した後、これに、炭酸カルシウム、野菜色素を均一に分散させ、更に果糖ぶどう糖液糖、スクラロースを加えて、950mlに調整した。次に、上記パーツ(b)の溶解手順として、ピーチ果汁、クエン酸、ビタミンCを混合し、50mlに調整した。次いで、上記パーツ(a)を攪拌しながら上記パーツ(b)を均一に混合し、ゆっくり攪拌して、ピーチネクターのようなピューレ食感のゼリー入り清涼飲料水を製造した。
本実施例では、本発明の、任意の形に成形できる飲料用ゼリーの処方・製造方法の例として、トマト型飲料用ゼリー(500ml当たり50個)を製造した。次の組成を有するパーツ(a)、及び(b)を調製した。
パーツ(a)
アルギン酸ナトリウム 3.0g
ジェランガム 2.5g
ペクチン 2.0g
キサンタンガム 0.4g
炭酸カルシウム 0.5g
トマト汁 10.0ml
リコピンベース 1.0g
果糖ぶどう糖液糖 15.0g
パーツ(b)
クエン酸 10.0g
ビタミンC 0.3g
次に、本製品の製造手順を説明すると、まず、上記パーツ(a)の溶解手順として、アルギン酸ナトリウム、ジェランガムを温水で溶解し、冷却し、これに炭酸カルシウム、トマト汁、ほうれん草粉末を均一に分散させ、更に、果糖ぶどう糖液糖を加え、500mlに調整した。次に、上記パーツ(b)の溶解手順として、アップル果汁、クエン酸、ビタミンCを混合し、1,000mlに調整した。次いで、上記パーツ(a)をトマトの形のプレートに流し込み、これを上記パーツ(b)液に漬け込み、5分後プレートから取り出した。このゼリーを飲料中に添加して、トマト型飲料用ゼリーを含有する飲料を製造した。
以上説明したように、本発明は、ゼリーの製造方法及びゼリー入り飲料に係るものであり、本発明により、カチオン反応性のある増粘多糖類を溶解し、これに中性ないしアルカリ性において水に不要なカチオン素材を固体微粒子として分散した分散液に、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を混合して上記カチオンをイオン化することにより、性状が均一な熱不可逆性ゼリーを常温の温度範囲で製造することが可能となる。また、本発明は、ゼリーの調製から容器への充填ラインまで、一貫した連続的工程でゼリー入り飲料を調製することを可能とするゼリー入り飲料の新しい製造方法を提供することを可能とするものである。また、本発明は、簡便な工程で、製造コストの低減をはかることができ、また、飲料中でのゼリーは、沈降が抑制され、任意の大きさや形状のゼリー粒子を含有した、様々な食感を付与したゼリー入り飲料を製造し、提供することを可能とするものとして有用である。
本発明のゼリー及びゼリー入り飲料の製造のフローを示す。

Claims (15)

  1. 固化した熱不可逆性のゼリーを、任意の手段により、適宜の大きさ及び形状に調整して作製した調整ゼリーと、飲料を所定の割合で混合して、ゼリー/飲料混合物を調製し、これらを同時に殺菌処理することにより、ゼリー入り飲料を製造することを特徴とするゼリー入り飲料の製造方法。
  2. 飲料に対し、ゼリーの混合量を1〜100%とする、請求項1に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  3. 固化した熱不可逆性のゼリーを、攪拌破砕及び/又はストレーナー破砕して調整ゼリーを作製する、請求項1に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  4. 固化した熱不可逆性のゼリーを、攪拌破砕及び/又はストレーナー破砕して作製した大きさ及び形状の異なるゼリー破砕物と、飲料を所定の割合で混合する、請求項1に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  5. 熱不可逆性のゼリーを使用してゼリー入り飲料を製造する方法であって、
    (1)カチオン反応性のある増粘多糖類の溶解液に、中性ないしアルカリ性において水に不溶性であり、酸性においてイオン化するカチオン素材を分散した中性ないしアルカリ性の分散液を調製する、
    (2)任意に、該分散液に食品素材、色素の副材料を配合する、
    (3)上記分散液と、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を混合することにより上記カチオンをイオン化させる、
    (4)上記(1)〜(3)により熱不可逆性のゼリーを製造する、
    (5)生成したゼリーを、任意の手段により、適宜の大きさ及び形状に調整して作製した調整ゼリーと、飲料を混合して、ゼリー/飲料混合物を調製する、
    (6)上記ゼリー/飲料混合物を殺菌処理する、
    (7)上記(1)〜(6)により、ゼリー入り飲料を製造する、
    ことを特徴とするゼリー入り飲料の製造方法。
  6. カチオン反応性のある増粘多糖類の溶解液に、中性ないしアルカリ性において水に不溶性であり、酸性においてイオン化するカチオン素材を分散した中性ないしアルカリ性の分散液を調製し、任意に、該分散液に食品素材、色素の副材料を配合し、上記分散液と、pHを下げることのできる食品添加物又は食品類を混合することにより上記カチオンをイオン化させることにより熱不可逆性のゼリーを製造する、請求項1に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  7. 0〜40℃の温度範囲でゼリーを製造する、請求項1又は5に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  8. 上記カチオン反応性のある増粘多糖類の主剤として、ジェランガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチンから選ばれる一種以上を使用し、任意の副剤と組み合わせて、ゼリー強度を調整する、請求項5又は6に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  9. 上記副剤として、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、カラギーナン、又はグルコマンナンを含む増粘多糖類から選ばれる一種以上を使用する、請求項8に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  10. 上記カチオン素材として、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭酸マグネシウム、又はクエン酸カルシウムを含む天然素材から選ばれる一種以上を使用する、請求項5又は6に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  11. 上記食品添加物としては、食品衛生法に基づくクエン酸などの酸味料、ビタミンCなどの酸化防止剤、上記食品類としては、果汁、酢酸、発酵乳などの酸性食品から選ばれる一種以上を使用する、請求項5又は6に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  12. 生成した熱不可逆性のゼリーを、撹拌破砕及び/又はストレーナー破砕して作製した調整ゼリーと、飲料を混合して、ゼリー/飲料混合物を調製する、請求項5に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  13. ゼリーの製造工程とゼリー入り飲料の製造工程を連続化して、これらの製造工程を一体化した製造設備によりゼリー入り飲料を製造する、請求項1又は5に記載のゼリー入り飲料の製造方法。
  14. 固化した熱不可逆性のゼリーの攪拌破砕及び/又はストレーナー破砕の破砕物を飲料に含有させたゼリー/飲料混合物であり、これらが同時殺菌処理されていることを特徴とするゼリー入り飲料。
  15. 飲料に対し、20%以上のゼリーを含有する高濃度ゼリー入り飲料である、請求項14に記載のゼリー入り飲料。
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