JP2006195190A - シート状画像表示装置 - Google Patents

シート状画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006195190A
JP2006195190A JP2005006835A JP2005006835A JP2006195190A JP 2006195190 A JP2006195190 A JP 2006195190A JP 2005006835 A JP2005006835 A JP 2005006835A JP 2005006835 A JP2005006835 A JP 2005006835A JP 2006195190 A JP2006195190 A JP 2006195190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
ionic liquid
liquid
display device
image display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005006835A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4546266B2 (ja
Inventor
Shinichi Nakano
真一 仲野
Akio Miyata
昭雄 宮田
Tomoko Teranishi
知子 寺西
Hiroko Niwano
博子 庭野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005006835A priority Critical patent/JP4546266B2/ja
Publication of JP2006195190A publication Critical patent/JP2006195190A/ja
Priority to US11/585,968 priority patent/US7839555B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4546266B2 publication Critical patent/JP4546266B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/004Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements based on a displacement or a deformation of a fluid
    • G02B26/005Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements based on a displacement or a deformation of a fluid based on electrowetting

Abstract

【課題】 電界誘導型の電子ペーパデイスプレイにおいて、電圧の印加して移動させる液体を改質して、低駆動移動を実現させる。
【解決手段】 液体への電圧の印加の有無に応じて液体の表面エネルギーを変化させて、該液体を移動あるいは液体の表示面側の表面面積を増減して画像表示を行う電界誘導型のシート状の表示装置において、前記液体が、カチオンとアニオンとを組み合わせた常温溶融塩を用いたイオン性の液体を用いている。該イオン性液体は電荷が1価のカチオンとアニオンとを1種類づつ組み合わせている1−1塩からなり、イオン性液体100重量部に対して水の配合量が0〜10重量部としてほぼ水を含まないものとしている。
【選択図】 図1

Description

本発明はシート状画像表示装置に関し、詳しくは、外部電場を利用して液体を移動させて画像を表示するシート状の画像表示装置、特に、エレクトロウェッティング現象を利用した電子ペーパーディスプレイにおいて、シートに設けられた通路を移動させる液体を低電圧で高速移動できるようにするものである。
従来より、透明もしくは着色の液体の移動現象を利用して表示を行う電子ディスプレイが提案されている。例えば、外部電場を利用して液体を移動させて表示する方式として、電気浸透方式とエレクトロウェッティング方式がある。
前記電気浸透方式は、多孔質体の表面の液体含浸率を制御して外光を散乱させ、外光に対する光反射率や光透過率を制御し、予め多孔質体と透明液体の屈折率を一致させておき、多孔質体の貫通孔内に液体で満たさせると透明となり、貫通孔から液体が流出すると光散乱が生じる構成とされている。
後記エレクトロウェッティング方式は、細管内の液体に対する電界印加で液体の界面張力を変化させ、電気毛管現象で貫通孔に沿って液体を移動させる一方、電界除去により細管から液体を流出させる現象を利用している。
詳しくは、細管の内面に設けられる電極と外部電極との間のスイッチが閉じられる電圧ON時には、液体に電界を印加され、液体の細管内面に対する濡れ性が変化し、液体の細管内面に対する接触角が減少し、この現象に基づいて、液体は細管内を電気毛管現象で移動していく。
一方、スイッチが開かれ、液体に対する電界印加が除去されると、細管内面に対する液体の濡れ性が変化して接触角度は急激に増大し、この現象に基づいて液体は細管から流出される。
表示装置において動画表示を行うためには、細管内で液体を高速且つ低電圧で移動(上下運動)させなければならない。この点から前記電気浸透方式とエレクトロウェッティング方式とを比較すると、エレクトロウェッティング方式が液体を高速に移動させることが可能となる。
前記エレクトロウェッティング現象を利用した電気毛管カラー表示装置が、特開平10−39799号(特許文献1)で提案されている。
前記特許文献1に開示された電気毛管カラーディスプレイシートでは、図11に示すように、3枚の透明シート1、2、3を間隔をあけて配置して上側通路4と下側通路5を設け、これら上下通路4と5に連通する2つのリザーバ6、7を中間シート2に設け、前記リザーバ6、7、上下通路4、5に着色の導電性液体L1と無色あるいは反対色の導電性液体L2を密封している。表示面に隣接する上側通路4に電極8(8A、8B)と対の電極9とを取り付けている。前記電極8と9の回路を閉じて電圧を印加することにより上側通路4の内壁面に対する着色液体L1の濡れ性を変化させ、エレクトロウェッティング現象で、着色液体L1を上側通路4に広がるように流入させて着色状態としている。一方、前記回路を開くことにより、上側通路4の内壁面への着色液体L1の濡れ性を変化させて、リザーバ7内の透明液体L2を上側通路4に流入させると共に着色液体L1をリザーバ6に戻して透明表示としている。
前記電気毛管カラー表示装置では、着色の導電性液体L1は、水、アルコール、アセトン、ホルムアミド、エチレンゴルコール、それらの混合物等からなるとされている。
また、同様のエレクトロウェッティング現象を利用した表示装置および表示装置からなる特開2000−356750(特許文献2)においても、前記導電性液体(電解質溶液)として、NaCl,Na2SO4などのような電解質を溶かした水溶液、水、アルコール、アセトン、ホルムアルデヒド、エチレングリコールのような有極性液体またはこれらと他の適当な液体との混合物が挙げられている。これらの文献を含め、従来開示されている文献においては、水溶液とされている場合が多い。
このように、従来開示された導電性液体は水溶液とされている場合が多く、水溶液の場合には水自身のイオン半径が小さいことから電極表面を覆う絶縁膜を透過しやすくなり、かつ、電位窓が低いことから、絶縁破壊を起こしやすい問題がある。特に、前記水溶液に電圧を印加えて、その表面エネルギーを変化させるには高電圧を印加して、高電圧駆動しなければならず、しかも、誘電体膜厚が薄くなると前記絶縁破壊がより起こり易くなる。
かつ、前記文献1、2で列挙されている液体には蒸気圧があることから、特に、高温領域において液体そのものの蒸気圧が影響し、表示装置の体積膨張が著しくなり、素子が破壊される恐れがある。さらにまた、可燃性のものも含まれ、衝撃や劣化に伴う内圧上昇による破損で電解質溶液が漏洩・引火する恐れもある。
特開平10−39799号公報 特開2000−356750号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、シート状画像表示装置において、シートの貫通孔あるいは/およびシート間の隙間に密封されて流れる導電性液体として、低電圧駆動が可能で、絶縁破壊を起こさず、かつ、液体温度領域が低く、蒸気圧が無いあるいは蒸気圧が小さいと共に、不燃あるいは難燃性の液体を用いることにより、前記問題を解消することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、液体への電圧の印加の有無に応じて液体の表面エネルギーを変化させて、該液体を移動あるいは液体の表示面側の表面面積を増減して画像表示を行う電界誘導型のシート状画像表示装置において、
前記液体が、カチオンとアニオンとを組み合わせた常温溶融塩を用いたイオン性液体であり、該イオン性液体100重量部に対して水の配合量が0〜10重量部であることを特徴とするシート状画像表示装置を提供している。
前記イオン性液体は水を配合していない非水溶液とすることが好ましいが、空気中の水分を吸着して内部に取り込む場合もある。また、配合された水が、絶縁破壊や蒸気圧による体積膨張で素子が破壊されることが無い程度の少量の配合量、即ち、イオン性液体100重量部に対して水の配合量が10重量部以下までは配合されている場合も本発明の範囲に含まれる。
本発明は、白色散乱シートの貫通孔に液体を含浸させ、外部電場を利用して液体を移動させ、該液体の移動量に応じて白色散乱シート表面の光反射率を変化させて画像を表示させるエレクトロウェッティング方式あるいは電気浸透方式の表示装置を対象とし、特に、高速に液体を移動させることが出来る点よりエレクトロウェッティング方式の表示装置とすることが好ましい。
即ち、貫通孔を有する白色散乱シートを備え、前記貫通孔に着色された前記イオン性液体を通し、該イオン性液体への電圧の印加の有無で前記貫通孔に連通させた表示側空間へエレクトロウェッティング方式で流入・流出させ、流入時には着色画像表示とする共に流出時には前記白色散乱シートの光散乱による白色表示を行わせる構成としている。
なお、本発明は、エレクトロウェッティング方式に限らず、他の手段で白色散乱シートの貫通孔に液体を移動させることができる表示装置において、前記したように、液体への電圧の印加の有無に応じて液体の表面エネルギーを変化させて、該液体を移動あるいは液体の表示面側の表面面積を増減して画像表示を行うものにも適用できる。
本発明では、前記したように、常温溶融塩からなるイオン性液体を画像表示用の導電性液体として用いている。
この常温溶融塩、即ち、室温以下の融点を有するイオン性液体は、不揮発性で蒸気圧がゼロ、広い液体温度領域を備え、優れた熱安定性を有する。また、高イオン伝導性を有すると共に低粘度であるため低電圧駆動が可能となる等の種々の優れた物性を備え、前記した問題を解消できるものである。
さらに、溶融塩には親水性・疎水性のものがあるが、本発明では、水を殆ど含ませないものとしているため、前記した水溶液とした場合に生じる絶縁破壊、蒸気圧による体積膨張で素子が破壊されることを確実に防止できる。
前記イオン性液体は、電荷が1価のカチオンとアニオンとを1種類づつ組み合わせている1−1塩からなるものとしている。
イオン性液体において、カチオンとアニオンの静電的な相互作用は電荷の積に比例するため、1価のイオンを選ぶことによってイオン間の相互作用を減らし、融点や粘度を低下させることができ、低温溶融塩として、低温特性を図ることができる。
前記カチオンは、下記の化学式(1)の1,3−ジアルキルイミダゾリウムカチオン、化学式(2)のN−アルキルピリジニウムカチオン、化学式(3)のテトラアルキルアンモニウムカチオン、化学式(4)のテトラアルキルフォスフォニウムカチオンから選択されることが好ましい。
Figure 2006195190
Figure 2006195190
Figure 2006195190
Figure 2006195190
前記アニオンは、(AlCl3)nCl-、(AlBr3)nBr-、Cl-、Br-、I-、(HF)nF-、BF4 -、PF6 -、TaF6 -、WF7 -、NO3 -、NO2 -、CF3SO3 -、(CF3SO22-、(CF3SO23-、(CF3CF2SO2)N-、CF3COO-、CF3CF2CF2CO-、CF3CF2CF2SO3 -、(CN)2-、CH3COO-から選択されることが好ましい。
具体的には、イオン性液体は、下記から選択される化学種を含むものであることが好ましい。
EMIAlCl4、EMIAl2Cl7、EMIF・HF、EMIF・2.3HF、EMINO2、EMINO3、EMIBF4、EMIAlF4、EMIPF6、EMIAsF6、EMISbF6、EMINbF6、EMITaF6、EMICH3CO2、EMICF3CO2、EMIC37CO2、EMICH3SO3、EMICF3SO3、EMIC49SO3、EMI(CF3SO22N、EMI(C25SO22N、EMI(CF3SO23C、EMI(CN)2N、EMIVOCl4、BMIAlCl4、BMIBF4、BMIPF6、BMICF3CO2、BMIC37CO2、BMICH3SO3、BMICF3SO3、BMIC49SO3、BMI(CF3SO22N、DMPIAlCl4、DMPIAl2Cl7、DMPIPF6、DMPIAsF6、DMPI(CF3SO22N、DMPI(C25SO22N、DMPI(CF3SO23C。
なお、前記EMIは1−エチルー3−メチルイミダゾリウム、BMIは1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、DMPIはジメチルー3−プロピルイミダゾリウムの略記である。
前記EMIやBMIは空気や水に安定で、かつ、イオン伝導度が高いため、イオン性液体を低電圧で高速移動させることができるため、好適に用いられる。特に、同一のアニオンであれば、EMI+を有する化合物は室温で最大の電気伝導率を示す。
アニオンは種類によって基本物性はかなり相違するため、下記の物性値を有するイオン性液体となるように、アニオンとカチオンの組み合わせていることが好ましい。
即ち、イオン性液体の導電率は、25℃におけるイオン伝導度(s/cm)が0.1×10-3以上であることが好ましい。
イオン伝導度(s/cm)を0.1×10-3以上としているのは、誘電体膜とイオン性液体との界面に電荷が溜まりやすくなり、電荷密度の向上で電荷同士が反発することで、イオン性液体の表面形状(表面エネルギー)を変化させやすくなり、低電圧でイオン性液体を駆動可能となるためである。
イオン伝導度は高いほど好ましいが、現在入手可能なイオン性液体のイオン伝導度の上限は3.5×10-3である。
なお、イオン性液体のイオン伝導度の評価は、SUS電極を用いて、東陽テニクカル社製のインピーダンスアナラザーHP4294Aで、複素インピーダンス法により測定したものである。
また、イオン性液体の粘度は25℃で300cp以下であることが好ましい。粘度は低け低ければ程好ましいが、現在入手可能な粘度の下限は60cp程度である。
粘度を25℃で300cp以下としているのは、300cp以下であれば50V程度以下の低電圧駆動が可能となるためである。
前記イオン性液体は、その融点はー4〜ー90℃程度であることが好ましい。
イオン性液体には室温で固体となる化合物も含まれる場合もあるが、本発明では室温(約25℃)で液体であると共に、低温域に達しても高いイオン伝導度を有する液体、例えば、EMIBF4等が好適に用いられる。
本発明のシート状画像表示装置の具体的な構成は、白色散乱シートと、該白色散乱シートと空間をあけて表示側に配置される透明シートからなる上部電極基板を備え、前記白色散乱シートの貫通孔および該貫通孔と連通される前記空間の内部に密封されて流通する前記着色のイオン性液体を備えた構成としている。
前記表示装置では、上部電極基板に電極を配置すると共に、前記貫通孔の内面に電極を配置した2端子構造とし、該2端子はスイッチを介して接続し、該スイッチをオン・オフすることで前記表示側の上部空間に着色のイオン性液体を流入させて着色画像の表示をすると共に、前記上部空間から着色のイオン性流体を流出させて白色散乱画面に切り替えている。
本発明の表示装置は、前記2端子構造に代えて、3端子構造としてもよい。
該3端子構造では、
白色散乱シートと、
該白色散乱シートと空間をあけて表示側に配置される透明な第1シートからなる上部電極基と、
前記白色散乱シートと空間をあけて反対側に配置される第2シートからなる下部電極基板と、
前記白色散乱シートの貫通孔および該貫通孔と連通される前記上下両側の空間の内部に密封されて流通する前記着色のイオン性液体と、
前記上部空間に内面に沿って、前記上部電極基板に配置される上部電極と、
前記下部空間に内面に沿って、前記下部電極基板に配置される下部電極と、
前記白色散乱シートの貫通孔の内面に沿って配置される共通電極と、
前記共通電極と上部電極、該共通電極と前記下部電極に接続すると共に回路開閉手段がそれぞれ介設された上部側電源回路と下部側電源回路を備え、
前記上部側電源回路の回路開閉手段と下部側電源回路の回路開閉手段とを交互に開閉させ、前記上部空間への前記イオン性液体の流入・流出が切り替えられる表示装置として組み立てられる。
該3端子構造とすると、上部空間への着色のイオン性液体の流入・流出を上部側電源回路と下部側電源回路との交互の開閉による行うため、上部空間へのイオン性液体の流入・流出速度を迅速に行うことができる。
前記上部電極、下部電極には、イオン性液体と接触する側に、誘電体層、撥水性を有する絶縁層を順次積層し、イオン性液体が接触する最表面には前記撥水層を配置していることが好ましい。
即ち、前記連続させた上部空間、白色散乱体の貫通孔、下部空間内において、イオン性液体の移動速度を高速として動画表示を可能とするため、上部電極、下部電極の表面に誘電体層と疎水性を有する絶縁層を配置し、あるいは、絶縁層の表面に疎水層を配置し、電圧の印加時には疎水層が親水層となるようにすることが好ましい。
前記誘電体層には、例えば、パリレンあるいは酸化アルミナを含有させ、その層厚を1〜0,1μm程度とすることが好ましい。
前記貫通孔および前記空間内に、前記着色のイオン性液体と、空気あるいはオイルが密封され、前記オイルは、前記イオン性液体と混じり合わない透明あるいは異なる色に着色された側鎖高級アルコール、側鎖高級脂肪酸、アルカン炭化水素、シリコーンオイル、マッチングオイルから選択された1種または複数種からなる無極性オイルからなるものとしている。
前記イオン性液体と相溶性がない無極性オイルを用いた場合、空気とイオン性液体とを接触させるよりは、無極性オイル中でイオン性液体の液滴がより移動しやすくなり、イオン性液体を高速移動させることが可能となる。
さらに、本発明は、前記したシート状画像表示装置に用いられ、電圧の印加の有無で表面エネルギーが変化させられる常温溶融塩からなるイオン性液体である画像表示装置用の着色導電液を提供している。
本発明のシート状画像表示装置では、前記上部空間および下部空間を各画素毎に仕切壁で仕切り、各画素毎に用いる前記イオン性液体はC、M、Y、Kのいずれかの着色液体とし、前記上部空間に着色されたイオン性液体が導入されて広がることにより、フルカラーの画像表示をさせ、かつ、該イオン性液体を高速移動させることで、フルカラーの動画表示を行う構成としている。
なお、前記C,M,Yは着色液体の色のスペクトルを創出できるどのような3つの補色にも置き換えることが可能である。
上述したように、電圧の印加の有無に応じて液体の表面エネルギーを変化させて、該液体を移動あるいは液体の表示面側の表面面積を増減して画像表示を行う電界誘導型のシート状画素表示装置において、
前記液体としてカチオンとアニオンとを組み合わせた常温溶融塩を用いたイオン性の液体を用いると、低電圧で液体を高速移動させることができ、その結果、低電圧で動画表示を可能とすることができる。
また、前記イオン性液体は、水を全く含まない非水あるいは10重量部以下しか水を含まないものとしているため、蒸気圧が殆どないため、広い液体温度領域を備え、優れた熱安定性を有し、絶縁破壊、蒸気圧による体積膨張で素子が破壊されることを確実に防止できる。さらに、高イオン伝導性を有すると共に低粘度であるため低電圧駆動させることができる等の種々の利点を有するものである。
また、本発明のシート状画素表示装置では、特に、3端子構造とした場合に、より高速にイオン性液体を移動させることができ、動画表示に最適なものとすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の図1、図2に示す第1実施形態は、エレクトロウェッティング方式を利用したシート状の画像表示装置を示す。
前記画像表示装置は、白色散乱シート10と、該白色散乱シート10と下部空間11をあけて配置される第1シートからなる下部電極基板12と、白色散乱シート10と上部空間13あけて配置される透明な第2シートからなる上部電極基板14を備えている。該白色散乱シート10および上下電極基板12、14となる第1シートおよび第2シートはいずれも絶縁材料から形成している。なお、上部電極基板14側が画像表示側となる。
白色散乱シート10の厚さ方向(図中、垂直方向)に貫通孔15を設け、その下端15aは、直交する水平方向の下部空間11と、上端15bは水平方向の上部空間13と連通し、これら連続した下部空間11、貫通孔15、上部空間13とでH形状の液体貯留部20を構成している。前記下部空間11、上部空間13は図1、図2に示すように、白色の仕切壁40で仕切り、前記下部空間11、貫通孔15、上部空間13を密閉された連通流路からなる液体貯留部20としている。
前記液体貯留部20には、着色されたイオン性液体21と、オイル22とを密封している。該オイル22はイオン性液体と混じり合わない物性を有するもので、透明あるいはイオン性液体21が異なる色に着色された、側鎖高級アルコール、側鎖高級脂肪酸、アルカン炭化水素、シリコーンオイル、マッチングオイルから選択された1種または複数種からなる無極性のオイルを用いている。
前記イオン性液体と相溶性がない無極性オイルを用いると、無極性オイル中でイオン性液体の液滴がより移動しやすくなり、イオン性液体を高速移動させることが可能となる。
前記仕切壁40により区画された隣接の液体貯留部20には異なる色に着色されたイオン性液体を密封している。
なお、1つの液体貯留部20に連通する貫通孔15は複数としても良いが、本実施形態では1つの液体貯留部20に連通させる貫通孔15を1つとしてコントラストが鮮明になるようにしている。
前記イオン性液体21は、電荷が1価のカチオンとアニオンとを1種類づつ組み合わせている1−1塩からなる常温溶融塩で、かつ、水を配合していないイオン性液体である。
前記のように、本実施形態では、イオン性液体21には水を配合していない非水としているが、空気中の水分を吸着することにより極微量の水が含まれるものとなっている。
カチオンは、1,3−ジアルキルイミダゾリウムカチオン、N−アルキルピリジニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、テトラアルキルフォスフォニウムカチオンから選択される。
また、アニオンは、(AlCl3)nCl-、(AlBr3)nBr-、Cl-、Br-、I-、(HF)nF-、BF4 -、PF6 -、TaF6 -、WF7 -、NO3 -、NO2 -、CF3SO3 -、(CF3SO22-、(CF3SO23-、(CF3CF2SO2)N-、CF3COO-、CF3CF2CF2CO-、CF3CF2CF2SO3 -、(CN)2-、CH3COO-から選択されたものである。
前記カチオンとアニオンとは、イオン性液体21が下記の融点、粘度、イオン伝導度を備える組み合わせとなるように選択している。
融点がー4〜ー90℃の常温で液体であり、不揮発性であるため蒸気圧がゼロで、広い液体温度領域を備えて優れた熱安定性を有するものであること。
常温(25℃)におけるイオン伝導度(s/cm)が0.1×10-3以上であること。
常温(25℃)における粘度が300cp以下であること。
前記した物性を有するイオン性液体としては、前記した1−エチルー3−メチルイミダゾリウム(EMI)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMI)、あるいはジメチルー3−プロピルイミダゾリウム(DMPI)からなる化学種を含むものが用いられる。
前記イオン性液体21に電圧を印加あるいは除電して、イオン性液体21を移動させ、オイル22との位置を置換するため、本実施形態では、貫通孔15に沿って配置する共通電極30と、上部空間13に沿って配置する上部電極31と、下部空間11に沿って配置する下部電極32とを備えた3端子構造としている。
上部電極31と共通電極30とを上部側スイッチ35を介設した上部側電源回路36で接続する一方、下部電極32と共通電極30とを下部側スイッチ37を介設した下部側電源回路38で接続し、これら電源回路36、38は電源39と接続している。
上部側スイッチ35と下部側スイッチ37とは一方がオン時、他方はオフで交互に開閉し、上部電極31と下部電極32に交互に電場を印加している。
前記共通電極30は白色散乱シート10の貫通孔15の内周面に沿って配置し、該貫通孔15内のイオン性液体21、オイル22と直接接触させる構成としている。
上部電極31は、上部空間13の上下に配置する上部電極基板14となる第2シートの下面と白色散乱シート10の上面に、上部空間13の全長にわたって配置している。該上部電極31の空間面側には高誘電体膜40を積層配置し、さらに高誘電体膜40の空間面側に絶縁性を有する撥水膜41を積層配置し、撥水膜41をイオン性液体21およびオイル22と接触させている。
下部電極32も同様で、下部空間11の上下に配置する下部電極基板14となる第1シートの上面と、白色散乱シート10の下面に、下部空間11の全長にわたって配置している。該下部電極32の空間面側には高誘電体膜42を積層配置し、さらに高誘電体膜42の空間面側に絶縁性を有する撥水膜43を積層配置し、撥水膜43をイオン性液体21およびオイル22と接触させている。
前記白色散乱シート10の貫通孔15の内面に設ける共通電極は、アルミニウム、銅等の金属電極を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ディップコーティング法等で形成している。
上部電極31、下部電極32にはITO膜等の透明電極を用いている。
前記上部空間11、下部空間13の最表面に配置する撥水層は電圧の印加時に親水層となるものが好ましい。該樹脂としてはフッ素系樹脂が好ましい。
動画表示を可能とするためには、液体の移動速度の高速化する必要がある点から、貫通孔の電極内面に前記した回路閉時に親水性、回路開時に疎水性となる被覆を形成することが非常に有効である。
また、前記誘電体層には、例えば、パリレンあるいは酸化アルミナを含有させ、その層厚を1〜0.1μm程度とすることが好ましい。
前記白色散乱シート10は、上部空間13内から着色されたイオン性液体21が流出して、透明なオイル22が流入された時、表面画面を紙のような白さとするため、白色散乱シートを成形する透明シート成形用の高分子樹脂の中に、屈折率の大きな酸化チタン、アルミナの微粒子や屈折率の小さい中空ポリマー微粒子を含有させて、白色散乱シートの表面から乱反射を発生させ、紙のような白さを現出させている。
白色散乱シート10を構成する樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも用いることができ、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、テフロン(登録商標)等が用いられる。なお、樹脂に限らず、ガラス、セラミック等のいずれでも良い。
白色散乱シート10に設ける貫通孔15の直径は0.1μm〜100μmの範囲とされる。このように、貫通孔15の直径を0.1μm〜100μmと極貫通孔とすると、貫通孔を囲む共通電極30と上部電極31あるいは下部電極32を導通した時に貫通孔15内に発生させる電界強度をあげることが出来ると共に、貫通孔15内をエレクトロウェッティング方式で移動するイオン性液体の移動速度を高速化することができる。
また、白色散乱シート10の厚さ(表面から裏面までの寸法)は、10μm〜300μmの範囲としていることが好ましい。より好ましくは10μm〜100μm、特に50μm前後が好ましい。このように、白色散乱シート15の厚さを1mm以下の非常に薄いシートとしていることより、所謂ペーパーディスプレイとすることができる。
また、白色散乱シート10の厚さを10μm〜300μmとすると、該シートの表裏両面に開口する貫通孔15の長さも10μm〜300μmとなり、直径0.1μm〜100μm、長さ10μm〜300μmの貫通孔15に対して、イオン性液体をエレクトロウェッティング方式で高速に流入および流出させることができる。
白色散乱シート10に設けられる貫通孔15の形成方法としては、フォトリソグラフィ法、陽極酸化法、エッチング法、染色法、印刷法等、適宜な形成方法が採用される。
前記上部電極基板14となる第2シート、下部電極基板12となる第1シートは、白色散乱シート10と同様な透明樹脂シートから形成し、その厚さを100〜1,000μmとしている。
また、上部電極基板14と白色散乱シート10の上面との間に形成される上部空間13、下部電極基板12と白色散乱シート10の下面との間に形成される下部空間11の上下寸法(エアギャップ)は5〜1,000μmとしている。なお、該エアギャップは前記シートの空間に対向して面する撥水膜間の寸法である。
前記第1実施形態の3端子を備えた3層構造からなる表示装置では、上部側スイッチ35と下部側スイッチ37を交互にオン.オフし、該上下の電圧制御により、着色されたイオン性液体をエレクトロウェッティング現象で、上部空間13と下部空間11とに貫通孔15を通して交互に移動させている。
初期状態が図1に示す状態であり、上部側スイッチ35がオンで、下部側スイッチ37がオフの状態で、イオン性液体21が上部空間13に存在する。
図2は上部側スイッチ35をオフ、下部側スイッチ37をオンとして、上部空間13に位置していたイオン性液体21を貫通孔15の中に移動し、白色散乱シート10の光散乱面が露出させ、表示面を白色化している。
詳細には、上部側スイッチ35がオンで、下部側スイッチ37がオフの時、電場が印加された上部電極31側の上部空間13では、空間表面に対するイオン性液体の濡れ性が変化する。即ち、電場により電極表面近傍の電気二重層に存在するイオン性液体のイオン(電荷)が電極表面に引き寄せられる。密度が高くなったイオン(電荷)同士が反発し、その結果、イオン性液体と電極固体表面での界面張力を減少させ、イオン性液体を相対的に大きくなった外部張力(固相と気相の間の張力)で引っ張り、上部空間13の長さ方向の両側端方向に移動させ、イオン性液体21を上部空間13内に広がり、白色散乱シート10の貫通孔15内にあったイオン性液体21を上部空間13へと移動する。
上部側スイッチ35がオフとなると共に下部側スイッチ37がオンとすると、上部電極31の電場を取り去られて、イオン性液体21の界面張力は、該イオン性液体自身が有する固有の表面張力に戻され、上部空間13内のイオン性液体21は白色散乱シート10の貫通孔15中に戻される。其の時、同時に下部電極32に電場が印加され、貫通孔15から下部空間11に流入するイオン性液体21を、前記と同様な原理で下部空間11内に広げて行く。
即ち、上部電極31をオフした時、イオン性液体が有する固有の表面張力によりイオン性液体を戻す方向に移動させるだけでなく、下部電極32をオンして、上部空間13から貫通孔15を通して下部空間11内へイオン性液体21を吸引していき、イオン性液体21を高速移動させる。
このように、上部空間11へのイオン性液体21の流入と、上部空間11からイオン性液体の流出の両方を上部電極31と下部電極32の両方を電圧制御して、応答速度を速くできる双電極構造としている。
前記上部空間13、貫通孔15、下部空間11の間で、イオン性液体21を前記のように上部電極31と下部電極32との切り換えで電圧制御して移動させる際、イオン性液体21と交ざり合うことなく封入した前記オイル22はイオン性液体21と置換された位置に移動されることとなる。
即ち、上部空間13内のイオン性液体21が貫通孔15を通して下部空間11へと移動する時、下部空間11内のオイル22が貫通孔15の内面に沿って上昇して上部空間13へと流入する。逆に、下部空間11内のイオン性液体21が上部空間13内へと移動する時は、上部空間13内のオイル22が貫通孔15の内周面に沿って移動して下部空間11へと流入する。
このように上部側、下部側スイッチ35、37を交互にオフ・オフし、上部電極31に電場が印加されている状態で、カラーのイオン性液体21を上部空間13に存在させ、着色表示とする。上部空間13から下部空間11に貫通孔15を通して移動し、上部空間13はカラーのイオン性液体21が喪失するため、白色表示となる。
前記したように、表示装置の上部空間13と下部空間11は白色の仕切部40により仕切られ、仕切部40により循環流路となる貫通孔15、上部空間13、下部空間11には特定色で着色されたイオン性液体21を移動させ、隣接する循環流路では異なる色で着色されたイオン性液体21を移動させている。
イオン性液体21は、C,M,Y,Kのいずれかの着色液体とし、上部空間13に着色されたイオン性液体が導入されて広がることにより、フルカラーの画像表示をさせ、かつ、該イオン性液体を高速移動させることで、フルカラーの動画表示を行う構成としている。なお、前記C,M,Y,Kの着色液体は色のスペクトルを創出できるどのような3つの補色にも置き換えることが可能である。
「実施例」
前記第1実施形態の表示装置を、以下の製造プロセスで作成した。
光散乱構造体を構成する白色散乱シート10として、フジコピアン製の白色散乱シート(厚さ75μm)を用いた。この白色シートは、PET樹脂に酸化チタン微粒子を練りこんだ材質であり、酸化チタンにより白色を発現させている。
このシート10の表面に、バッファー層としてSiO2膜をスパッタ法で成膜した後、透明電極であるITO膜をスパッタ法で成膜し、上部通路13の下面側の上部電極31、下部通路11の上面側の下部電極32を形成した。SiO2膜は30nm、ITO膜の厚さは100nmとした。
上記シート10には、多数の孔を形成したマスクを用いてエキシマレーザ加工により、直径30μmφで、深さ75μmの貫通孔15を形成した。なお、エキシマレーザ加工に代えてマイクロドリル加工法で貫通孔を設けることもできた。
貫通孔15を形成した白色散乱シートの上下両面のITO膜の表面に、パリレン膜を気相成長法で成膜し、誘電体膜42を形成した。パリレン膜の膜厚は1μmとした。さらに、誘電体膜の表面にフロロテクノロジー製の撥水膜43をディッピング法により成膜した。塗膜後、80℃で30分間焼成した。この撥水膜の膜厚は20nmとした。
白色散乱シート10の貫通孔15の内部に共通電極30を形成するため、斜め蒸着法を用いた。斜め蒸着法により、アルミ電極材料を蒸着した。
上部電極基板14となる透明な第2シート、下部電極基板12となる第1シートは、PET樹脂で成形し、上部通路、下部通路に面する側に、SiO2膜、ITO膜31、32、パリレン膜42、撥水膜43を順に形成した。
この上部電極基板14、下部電極基板12と白色散乱シート10にGap10μmの上部通路13、下部通路11を形成するため、幅10μm、高さ10μmの樹脂スペーサを形成した。
また、RGBのカラー液体が混じらないように、インクジェット法により、白色UV硬化樹脂を選択的に貫通孔の周囲に噴射固化し、貫通孔の周囲に白色隔壁40を形成した。
前記のように形成した表示装置の電極をそれぞれスイッチを介して電源と接続した。
前記表示装置の貫通孔15および上部空間13と下部空間11とに、脂肪族アミンからなる常温溶融塩で非水のイオン性液体(広栄化学工業株式会社製 商品名:IL−A4)と、オイル(キシダ化学製 n−ドデカン)を充填した。前記イオン性液体に所要の顔料を添加して着色した。
前記電源から周波数10KHzでく40Vの交流電圧を印加した。
貫通孔15と下部空間に着色したイオン性液体、上部空間にオイルが配置された状態で、第1スイッチをオン状態すると、着色したイオン性液体が貫通孔15から噴出して、上部空間に広がった。一方、第1スイッチをオフ状態とすると共に第2スイッチをオンとすると、イオン性液体が貫通孔15に戻ると共に下部空間に広がり、イオン性液体とオイルとが置換される動作を確認することができた。
図3は第1実施形態の第1変形例の表示装置を示す。
本変形例では、白色散乱シート10の厚さを薄くし、その下面に厚さを大とした共通電極シート50を配置し、該共通電極シート50の下面に絶縁シート51を配置し、該絶縁シート51と下部電極基板12との間に下部通路11を形成した。共通電シート50および絶縁シート51には白色散乱シート10の貫通孔15と連通する貫通孔50a、51aを設け、貫通孔15、50a、51aを介して第1実施形態と同様に上部空間13と下部空間11とをH形状に連通している。
共通電極シート50はアルミニウム箔あるいは銅箔から形成している。また、下部空間11では上面側となる絶縁シート51の下面に誘電体膜42および撥水膜43を積層している。他の第1実施形態と同様な部分は同一符号を付している。
前記構成とすると、第1実施形態では貫通孔15の内面に共通電極を形成する必要があるが、本変形例では、共通電極シート50を積層しているため、貫通孔15の内面に共通電極を設ける必要はなく、加工が容易となる利点がある。
図4は第1実施形態の第2変形例を示し、表示装置の構造は第1変形例と同一としているが、貫通孔15、50a、51a、上部空間13、下部空間11からなる液体貯留部20にイオン性液体21と共に、オイル22に変えて、空気Aを密封している。
オイルにかえてイオン性液体21と交じり合わない空気Aを用いた場合にも、第1実施形態と同一の作用を奏する。
他の構成および作用は第1実施形態と同一であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図5は第2実施形態の表示装置を示す。
第2実施形態は、第1実施形態と同様に共通電極30、上部電極31、下部電極32を設けた3端子構造とし、共通電極30と上部電極31、共通電極30と下部電極32との間に夫々上部側スイッチ35と下部側スイッチ37を介設した上部側電源回路36と下部側電源回路38を設けた構成としている。
しかしながら、第1実施形態で設けていた下部空間を設けておらず、白色散乱シート10の下面に下部電極基板12となる第1シートを導電性接着剤を介して積層し、上部空間13から流出させるイオン性液体21を白色散乱シート10に設けた貫通孔15内で貯留する構成としている。よって、第1実施形態の貫通孔より第2実施形態の貫通孔の容積を大としている。
具体的には、アルミニウム箔あるいは銅箔からなる共通電極30’は白色散乱シート10の上面に配置している。また、上部電極31は上部電極基板13となる第2シートの下面に配置している。
下部電極32は下部電極基板12の上面と白色散乱シート10の間に配置して、貫通孔15の下端開口に露出させると共に、貫通孔15の内面にも連続して下部電極32を形成している。
第2実施形態においては、上部電極31がオフされると共に下部電極32がオンされると、上部空間13内のイオン性液体21は貫通孔15内に戻ることとなり、逆に上部電極31がオンで、下部電極32がオフとなると、貫通孔15内に貯留されていたイオン性液体21が上部空間13に戻って広がることとなる。
他の構成および作用は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図6は第3実施形態を示す。
第3実施形態では、上部空間13と下部空間11の長さ方向の中央部で連通する貫通孔15の他に、仕切壁40で区画された上部空間13と下部空間11とを、それぞれの長さ方向の一端側で上下に連通する貫通孔55を設けている。該貫通孔55は上部空間13から下部空間11へとイオン性液体21あるいはオイル22(または空気)が移動する時に、矢印で示すように流通させる流路を構成するものである。
即ち、第1実施形態あるいは第2実施形態では、同じ貫通孔15を通してイオン性液体21とオイル22(または空気)を上下逆方向に通しているが、第3実施形態ではイオン性液体21とオイル22とへ別流路の貫通孔55を通して移動させるようにしている。
該第3実施形態では、共通電極は設けておらず、上部空間13の上下面に上部側の第1電極60と第2電極61とを配置し、上部側スイッチ35を介して電源に接続している。同様に、下部空間11の上下面に下部側の第1電極63と第2電極64を配置し、下部側電極37を介して電源に接続している。
上部側スイッチ35と下部側スイッチ37とは第1上下実施形態と同様に交互にオン・オフさせている。
他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
また、作用もイオン性液体21とオイル22とが同一流路を通して逆方向に移動するのではなく、貫通孔55を通して上部空間13と下部空間11とで入れ替わる以外は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
なお、前記上下空間13と11とを長さ方向の端部で連通する貫通孔55は一端側でなく両端に設けてもよい。
図7は第4実施形態を示す。
第4実施形態は、前記第1〜第3実施形態と相違して、2端子構造として、電源回路は1本としている。
表示装置の構成は前記図5に示す構成と略同様であり、該白色散乱シート10の下面に下部電極基板12を導電性接着剤を介して積層している。
白色散乱シート10の上面と上部電極基板12の下面の上部空間13の上下両面に上部電極70を配置している一方、貫通孔15の内周面および下端開口に露出させて下部電極71を配置している。該下部電極71の表面には非常に薄いSiO2膜で被覆して親水性としている。
前記上部電極70と下部電極71とはスイッチ73を介して電源と接続している。
前記構成からなる2端子構造の表示装置では、スイッチ73がオフの初期状態において白色散乱孔10の貫通孔15の中および上部空間13内の貫通孔15と対向する部分にカラーのイオン性液体21が貯留されている。この時、表面のSiO2膜が親水性であるため貫通孔15内でイオン性液体21は安定している。
スイッチ73をオンすると、上部空間13の内面に発生する電場によりイオン性液体21は上部空間13の両端方向に引っ張られ、上部空間13内に着色されたイオン性液体が広がる。
スイッチ73をオフして電場を切ると、イオン性液体21はそれ自身が有する固有の表面張力で貫通孔15に戻る。
前記した第1〜第4実施形態のいずれの場合においても、電場により移動される導電性の着色液体として常温溶融塩のイオン性液体21を用いているため、低電圧で高速移動させることができる。
「実験例1」
前記常温溶融塩からなるイオン性液体と、KCl水溶液を用いて、電導率の比較実験を行った。
図8に示すように、厚さ0.7mmの無アクリルガラスからなる基板100の表面に、膜厚170nmでストライプ形状のITO膜102を配置してUV硬化性接着剤で接着した。該ITO膜102の表面に誘導体膜103を成膜した。ついで、フッ素系樹脂(株式会社フロロテクノロジー製 FG−5010)で厚さ20nmの撥水膜104を成膜して、表示セル110を作成した。
前記誘導体膜103は下記の表に示すように、材料と膜厚(μm)を変えて作成した。

誘電体膜 基板種 成膜方法 誘電率 膜厚 閾値電圧(Vth)
KCL水溶液 イオン性液体
パリレン ITO CVD 3 1 80 40
酸化アルミナ ITO スパッタ 8 1 × 14
〃 〃 〃 〃 0.5 × 5
〃 〃 〃 〃 0.1 × 4
表中のXは電気分解等で測定不能であったことを示す。
高速カメラを接続した光学顕微鏡下に、表示セル110をセットした。
マイクロキャピラリー滴下法を用いて、顔料を分散して着色した電解液(1mmol/LのKCl水溶液)と、脂肪族アミンからなる常温溶融塩で非水のイオン性液体(広栄化学工業株式会社製 商品名:IL−A4)を液滴状にして滴下した。液滴径は2mmとした。液滴の上面に銅針105を接触させて上部電極とし、ITO膜からなる下部電極との間に周波数10kHzで交流電圧を1V→100Vを1Vづつ上昇させて印加して、液滴の移動を測定した。
KCL液を用いた場合、誘導体膜をパリレン膜とし、厚さ1μmとした場合においてのみ80Vの電圧を印加すると液滴は移動した。即ち、80Vの高電圧を印加しなければ移動しなかった。
一方、誘導体膜を誘電率の高い酸化アルミナを用いた場合、厚さ1μm、0.5μm、0.1μmとしたいずれの場合も、KCL液を用いると、絶縁破壊を起こして電気分解が発生した。
一方、イオン性液体を用いた場合、誘電体膜の種類および厚さに関係なく絶縁破壊が発生しなかった。かつ、パリレン膜を用いて厚さ1μmとした場合には40Vの電圧で液滴は移動した。即ち、イオン性液体はKCL水溶液の半分の低電圧で移動させることができた。
また、誘電体膜として、酸化アルミナを用いた厚さ1μmとした場合は14V、厚さ0.5μmとした場合は5V、厚さ0.1μmとした場合には4Vで移動した。
「実験例2」
図9(A)(B)に示すように、イオン性液体と接する流体を空気とした場合とオイルとした場合とにわけて、イオン性液体の移動速度を測定した。即ち、空気とした場合は液滴は撥水膜に直接接触して固体潤滑となり、オイルとした場合は液滴はオイルと接触して流体潤滑となる。
実験例1と同様に、厚さ0.7mmの無アクリルガラスからなる基板100の表面に、膜厚170nmでストライプ形状のITO膜102を配置してUV硬化性接着剤で接着した。該ITO膜102の表面に厚さ1μmのパリレン誘103を成膜した。ついで、フッ素系樹脂(FG−5010)で厚さ20nmの撥水膜104を成膜して、表示セル110を作成した。
図9(A)では、実験例1と同一のイオン性液体の液滴(直径2mm)を撥水膜104の表面に滴下し、銅針105からなる上部電極を液滴に接触させた。
図9(B)では、撥水膜104の表面にオイル(n−ドデカン)を塗布し、そこにイオン性液体の液滴を滴下し、銅針105からなる上部電極を液滴に接触させた。
いずれも場合も、実験例1と同様に、下部電極と上部電極とを通電して、周波数10kHzで交流電圧を1V→100Vを1Vづつ上昇させて印加して、液滴の移動を測定した。その結果、オイルと接触させた流体潤滑では20Vの電圧で液滴は移動する一方、空気と接触させた固定潤滑では実験例1と同じく40Vで液滴は移動した。よって、イオン性液体と共に前記表示装置の液体貯留部に貯留する液体はイオン性液体とオイルである場合が最も低電圧でイオン性液体を移動できることが確認できた。
前記実験例1と実験例2の結果をまとめて図10に示す。
また、実験例1、実験例2に用いるイオン性液体のイオン伝導度の評価をSUS電極を用いてインピーダンスアナライザー(東陽テクニカ社製 HP4294A)を用いて、複素インピーダンス法により行った。
その結果、イオン性液体の25℃でのイオン伝導度(S/cm)は0.1×10-3より高いイオン伝導度が示すイオン性液体を用いると、誘電体膜と液滴表面に電荷が溜まり易くなり、電荷密度の向上で電荷同士が反発することで、液滴形状を変化させるため、低電圧駆動できることが確認できた。
なお、イオン電伝導度が0.1×10-3未満のイオン性液体を用いると、前記第1、第2の実験結果は得られなかった。
本発明の液体として、水を含まない常温溶融塩からなるイオン性液体を用いるシート状画像表示装置は、エレクトロウェッティング方式のみならず、液体への電圧の印加の有無に応じて液体の表面エネルギーを変化させて、該液体を移動あるいは液体の表示面側の表面面積を増減して画像表示を行う、電気泳動方式を含む電界誘導型のシート状の表示装置のいずれにも好適に用いることができる。
第1実施形態を示し、上部空間に着色のイオン性液体が流入している着色表示状態を示す断面図である。 第1実施形態を示し、上部空間から着色のイオン性液体が流失している白色表示状態を示す断面図である。 第1実施形態の第1変形例を示す図面である。 第1実施形態の第2変形例を示す断面図である。 第2実施形態の断面図である。 第3実施形態の断面図である。 第4実施形態の断面図である。 実験例1で作成した表示装置を示す断面図である。 (A)(B)は実験例2を示す断面図である。 実験例1と実験例2の結果を示す図面である。 従来例の断面図である
符号の説明
10 白色散乱シート
11 下部空間
12 下部電極基板
13 上部空間
14 上部電極基板
15 貫通孔
21 イオン性液体
22 オイル
30 共通電極
31 上部電極
32 下部電極

Claims (15)

  1. 液体への電圧の印加の有無に応じて液体の表面エネルギーを変化させて、該液体を移動あるいは液体の表示面側の表面面積を増減して画像表示を行う電界誘導型のシート状画像表示装置において、
    前記液体が、カチオンとアニオンとを組み合わせた常温溶融塩を用いたイオン性液体であり、該イオン性液体100重量部に対して水の配合量が0〜10重量部であることを特徴とするシート状画像表示装置。
  2. 前記イオン性液体は水が配合されていない非水溶液であるイオン性液体である請求項1に記載のシート状画像表示装置。
  3. 貫通孔を有する白色散乱シートを備え、前記貫通孔に着色された前記イオン性液体を通し、該イオン性液体への電圧の印加の有無で前記貫通孔に連通させた表示側空間へエレクトロウェッティング方式で流入・流出させ、流入時には着色画像表示とする共に流出時には前記白色散乱シートの光散乱による白色表示を行わせる構成としている請求項1または請求項2に記載のシート状画像表示装置。
  4. 前記イオン性液体の電解質は、電荷が1価のカチオンとアニオンとを1種類づつ組み合わせている1−1塩からなる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  5. 前記カチオンは、1,3−ジアルキルイミダゾリウムカチオン、N−アルキルピリジニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、テトラアルキルフォスフォニウムカチオンから選択されたものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  6. 前記アニオンは、(AlCl3)nCl-、(AlBr3)nBr-、Cl-、Br-、I-、(HF)nF-、BF4 -、PF6 -、TaF6 -、WF7 -、NO3 -、NO2 -、CF3SO3 -、(CF3SO22-、(CF3SO23-、(CF3CF2SO2)N-、CF3COO-、CF3CF2CF2CO-、CF3CF2CF2SO3 -、(CN)2-、CH3COO-から選択されたものである請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  7. 前記イオン性液体は、下記から選択される化学種を含むものである請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
    EMIAlCl4、EMIAl2Cl7、EMIF・HF、EMIF・2.3HF、EMINO2、EMINO3、EMIBF4、EMIAlF4、EMIPF6、EMIAsF6、EMISbF6、EMINbF6、EMITaF6、EMICH3CO2、EMICF3CO2、EMIC37CO2、EMICH3SO3、EMICF3SO3、EMIC49SO3、EMI(CF3SO22N、EMI(C25SO22N、EMI(CF3SO23C、EMI(CN)2N、EMIVOCl4、BMIAlCl4、BMIBF4、BMIPF6、BMICF3CO2、BMIC37CO2、BMICH3SO3、BMICF3SO3、BMIC49SO3、BMI(CF3SO22N、DMPIAlCl4、DMPIAl2Cl7、DMPIPF6、DMPIAsF6、DMPI(CF3SO22N、DMPI(C25SO22N、DMPI(CF3SO23C。
    前記EMIは1−エチルー3−メチルイミダゾリウム、BMIは1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、DMPIはジメチルー3−プロピルイミダゾリウムの略記である。
  8. 前記イオン性液体の25℃におけるイオン伝導度(s/cm)が0.1×10-3以上である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  9. 前記イオン性液体の粘度は25℃で300cp以下である請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  10. 前記イオン性液体の融点はー4〜ー90℃である請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  11. 前記白色散乱シートと、該白色散乱シートと空間をあけて表示側に配置される透明シートからなる上部電極基板を備え、前記白色散乱シートの貫通穴および該貫通孔と連通される前記空間の内部に密封されて流通する前記着色のイオン性液体を備えた請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  12. 前記白色散乱シートと、該白色散乱シートと空間をあけて表示側に配置される透明な第1シートからなる上部電極基と、前記白色散乱シートと空間をあけて反対側に配置される第2シートからなる下部電極基板を備え、前記白色散乱シートの貫通孔および該貫通孔と連通される前記上下両側の空間の内部に密封されて流通する前記着色のイオン性液体を備えた請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  13. 前記貫通孔および前記空間内に、前記着色のイオン性液体と、空気あるいは絶縁性オイルが密封され、
    前記オイルは、前記イオン性液体と混じり合わない透明あるいは異なる色に着色された側鎖高級アルコール、側鎖高級脂肪酸、アルカン炭化水素、シリコーンオイル、マッチン
    グオイルから選択された1種または複数種からなる無極性のオイルからなる請求項11または請求項12に記載のシート状画像表示装置。
  14. 前記貫通孔あるいは/および前記空間に面して、電極、誘電体層、撥水層が順次積層され、前記イオン性液体が接触する最表面には前記撥水層が配置されている請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のシート状画像表示装置。
  15. 請求項1乃至請求項13に記載のシート状画像表示装置に用いられ、電圧の印加の有無で表面エネルギーが変化させられる常温溶融塩からなる非水の有機イオン性液体である画像表示装置用の着色導電液。
JP2005006835A 2005-01-13 2005-01-13 シート状画像表示装置 Expired - Fee Related JP4546266B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005006835A JP4546266B2 (ja) 2005-01-13 2005-01-13 シート状画像表示装置
US11/585,968 US7839555B2 (en) 2005-01-13 2006-10-25 Display device and electric apparatus using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005006835A JP4546266B2 (ja) 2005-01-13 2005-01-13 シート状画像表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006195190A true JP2006195190A (ja) 2006-07-27
JP4546266B2 JP4546266B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=36801318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005006835A Expired - Fee Related JP4546266B2 (ja) 2005-01-13 2005-01-13 シート状画像表示装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7839555B2 (ja)
JP (1) JP4546266B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006103946A1 (ja) * 2005-03-25 2008-09-04 シャープ株式会社 イオン性着色液体及びこれを用いた画像表示装置
JP2008536152A (ja) * 2005-02-16 2008-09-04 アスプレ・アーゲー 入射する光によって認識可能なカラーの画像およびテキストを作り出すためのディスプレイ
WO2009078194A1 (ja) * 2007-12-19 2009-06-25 Sharp Kabushiki Kaisha 表示素子、及びこれを用いた電気機器
JP2010503013A (ja) * 2006-08-31 2010-01-28 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ エレクトロウェッティング効果に基づく電子装置
WO2011033802A1 (ja) * 2009-09-16 2011-03-24 シャープ株式会社 表示素子、及びこれを用いた電気機器
JP2013501259A (ja) * 2009-08-04 2013-01-10 サン ケミカル コーポレイション エレクトロウェッティング及び電気流体技術用着色導電性流体
JP2013528838A (ja) * 2010-06-18 2013-07-11 サムスン エルシーディー ネザーランズ アール アンド ディー センター ビー.ブイ. エレクトロウェッティング素子及び流体
JP2015087751A (ja) * 2013-09-09 2015-05-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 反射型表示素子
USRE46318E1 (en) 2009-03-13 2017-02-21 Sun Chemical Corporation Colored fluids for electrowetting, electrofluidic, and electrophoretic technologies
JP2018520383A (ja) * 2015-06-29 2018-07-26 イー インク コーポレイション ディスプレイ電極への機械的および電気的接続のための方法

Families Citing this family (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7417782B2 (en) * 2005-02-23 2008-08-26 Pixtronix, Incorporated Methods and apparatus for spatial light modulation
US7999994B2 (en) 2005-02-23 2011-08-16 Pixtronix, Inc. Display apparatus and methods for manufacture thereof
US20060209012A1 (en) * 2005-02-23 2006-09-21 Pixtronix, Incorporated Devices having MEMS displays
US7746529B2 (en) 2005-02-23 2010-06-29 Pixtronix, Inc. MEMS display apparatus
US8159428B2 (en) 2005-02-23 2012-04-17 Pixtronix, Inc. Display methods and apparatus
US8519945B2 (en) 2006-01-06 2013-08-27 Pixtronix, Inc. Circuits for controlling display apparatus
US8310442B2 (en) 2005-02-23 2012-11-13 Pixtronix, Inc. Circuits for controlling display apparatus
US20070205969A1 (en) 2005-02-23 2007-09-06 Pixtronix, Incorporated Direct-view MEMS display devices and methods for generating images thereon
US9229222B2 (en) 2005-02-23 2016-01-05 Pixtronix, Inc. Alignment methods in fluid-filled MEMS displays
US9082353B2 (en) 2010-01-05 2015-07-14 Pixtronix, Inc. Circuits for controlling display apparatus
US8482496B2 (en) 2006-01-06 2013-07-09 Pixtronix, Inc. Circuits for controlling MEMS display apparatus on a transparent substrate
US7405852B2 (en) * 2005-02-23 2008-07-29 Pixtronix, Inc. Display apparatus and methods for manufacture thereof
US7304786B2 (en) * 2005-02-23 2007-12-04 Pixtronix, Inc. Methods and apparatus for bi-stable actuation of displays
US9158106B2 (en) 2005-02-23 2015-10-13 Pixtronix, Inc. Display methods and apparatus
US9261694B2 (en) * 2005-02-23 2016-02-16 Pixtronix, Inc. Display apparatus and methods for manufacture thereof
US8526096B2 (en) 2006-02-23 2013-09-03 Pixtronix, Inc. Mechanical light modulators with stressed beams
US7876489B2 (en) * 2006-06-05 2011-01-25 Pixtronix, Inc. Display apparatus with optical cavities
EP2080045A1 (en) 2006-10-20 2009-07-22 Pixtronix Inc. Light guides and backlight systems incorporating light redirectors at varying densities
US9176318B2 (en) 2007-05-18 2015-11-03 Pixtronix, Inc. Methods for manufacturing fluid-filled MEMS displays
US7852546B2 (en) 2007-10-19 2010-12-14 Pixtronix, Inc. Spacers for maintaining display apparatus alignment
US20080283414A1 (en) * 2007-05-17 2008-11-20 Monroe Charles W Electrowetting devices
EP2188669B1 (en) * 2007-09-12 2017-01-11 University Of Cincinnati Electrofluidic devices, visual displays, and methods for making and operating such electrofluidic devices
DE102007047415B3 (de) * 2007-10-04 2009-04-02 Dräger Medical AG & Co. KG Flüssigkeitsverdampfer
CN101884008B (zh) * 2007-12-07 2012-09-19 夏普株式会社 显示元件和其制造方法
US20110006690A1 (en) * 2008-03-18 2011-01-13 Shenzhen Tcl New Technology Ltd. Apparatus and method for managing the power of an electronic device
US8248560B2 (en) * 2008-04-18 2012-08-21 Pixtronix, Inc. Light guides and backlight systems incorporating prismatic structures and light redirectors
DE102008038458B4 (de) * 2008-08-20 2013-08-01 Advanced Display Technology Ag Fluidische Anzeige mit Zentralreservoir
EP2327338A4 (en) * 2008-08-21 2011-11-23 Seiko Instr Inc ELECTRONIC SHELVING LABELING SYSTEM, COMMUNICATION CONTROL DEVICE, RELAYING DEVICE ELECTRONIC SHELVING LABELING DISTRIBUTION METHOD AND PROGRAM
DE102008041913A1 (de) * 2008-09-09 2010-03-11 Seereal Technologies S.A. Lichtmodulationseinrichtung
US8169679B2 (en) 2008-10-27 2012-05-01 Pixtronix, Inc. MEMS anchors
US20110205259A1 (en) * 2008-10-28 2011-08-25 Pixtronix, Inc. System and method for selecting display modes
EP2385424A4 (en) * 2009-02-23 2012-12-12 Sharp Kk DISPLAY ELEMENT AND ELECTRICAL DEVICE
WO2011016265A1 (ja) * 2009-08-07 2011-02-10 シャープ株式会社 表示素子、及び電気機器
CN102834763B (zh) 2010-02-02 2015-07-22 皮克斯特罗尼克斯公司 用于制造填充冷密封流体的显示装置的方法
KR20120139854A (ko) 2010-02-02 2012-12-27 픽스트로닉스 인코포레이티드 디스플레이 장치를 제어하기 위한 회로
US20110205756A1 (en) * 2010-02-19 2011-08-25 Pixtronix, Inc. Light guides and backlight systems incorporating prismatic structures and light redirectors
KR101254252B1 (ko) * 2011-01-07 2013-04-11 고려대학교 산학협력단 전계 구동 셀 어레이의 구동 장치 및 방법
EP2555039B1 (en) * 2011-08-05 2017-08-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrofluidic chromatophore (EFC) display apparatus
DE102012101542B4 (de) * 2012-02-27 2014-06-05 Advanced Display Technology Ag Verfahren zum Herstellen eines Anzeigeelementes für ein Elektrowetting-Display
TWI448729B (zh) * 2012-11-14 2014-08-11 Ind Tech Res Inst 電濕潤顯示元件及其製造方法
US9134552B2 (en) 2013-03-13 2015-09-15 Pixtronix, Inc. Display apparatus with narrow gap electrostatic actuators
EP2853560A1 (de) 2013-09-27 2015-04-01 Bayer MaterialScience AG Polycarbonatzusammensetzung mit verbesserten elektrischen Eigenschaften enthaltend Kohlenstoffnanoröhrchen
EP2853559A1 (de) 2013-09-27 2015-04-01 Bayer MaterialScience AG Polycarbonatzusammensetzung mit verbesserten elektrischen Eigenschaften enthaltend Ruß
EP2947496B1 (en) * 2014-05-20 2018-01-17 Parrot Drones Non-aqueous conductive liquids for liquid lenses

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245493A (ja) * 1995-03-07 1996-09-24 Mitsubishi Chem Corp 常温溶融塩
JP2005530894A (ja) * 2002-06-21 2005-10-13 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア イオン性液体を含む電気光学デバイス用電解質
JP2006162673A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Fuji Xerox Co Ltd 光学材料およびそれを用いた光学素子

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5731792A (en) 1996-05-06 1998-03-24 Xerox Corporation Electrocapillary color display sheet
JP2000356750A (ja) 1999-06-16 2000-12-26 Canon Inc 表示素子および表示装置
US6961168B2 (en) * 2002-06-21 2005-11-01 The Regents Of The University Of California Durable electrooptic devices comprising ionic liquids
US20060132927A1 (en) * 2004-11-30 2006-06-22 Yoon Frank C Electrowetting chromatophore

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245493A (ja) * 1995-03-07 1996-09-24 Mitsubishi Chem Corp 常温溶融塩
JP2005530894A (ja) * 2002-06-21 2005-10-13 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア イオン性液体を含む電気光学デバイス用電解質
JP2006162673A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Fuji Xerox Co Ltd 光学材料およびそれを用いた光学素子

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536152A (ja) * 2005-02-16 2008-09-04 アスプレ・アーゲー 入射する光によって認識可能なカラーの画像およびテキストを作り出すためのディスプレイ
JP4903721B2 (ja) * 2005-02-16 2012-03-28 アスプレ・アーゲー 入射する光によって認識可能なカラーの画像およびテキストを作り出すためのディスプレイ
JP4666531B2 (ja) * 2005-03-25 2011-04-06 シャープ株式会社 画像表示装置
JPWO2006103946A1 (ja) * 2005-03-25 2008-09-04 シャープ株式会社 イオン性着色液体及びこれを用いた画像表示装置
JP2010503013A (ja) * 2006-08-31 2010-01-28 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ エレクトロウェッティング効果に基づく電子装置
WO2009078194A1 (ja) * 2007-12-19 2009-06-25 Sharp Kabushiki Kaisha 表示素子、及びこれを用いた電気機器
US8363040B2 (en) 2007-12-19 2013-01-29 Sharp Kabushiki Kaisha Display device and electric apparatus using the same
USRE46318E1 (en) 2009-03-13 2017-02-21 Sun Chemical Corporation Colored fluids for electrowetting, electrofluidic, and electrophoretic technologies
US8854714B2 (en) 2009-08-04 2014-10-07 Sun Chemical Corporation Colored conductive fluids for electrowetting and electrofluidic technologies
JP2013501259A (ja) * 2009-08-04 2013-01-10 サン ケミカル コーポレイション エレクトロウェッティング及び電気流体技術用着色導電性流体
WO2011033802A1 (ja) * 2009-09-16 2011-03-24 シャープ株式会社 表示素子、及びこれを用いた電気機器
JPWO2011033802A1 (ja) * 2009-09-16 2013-02-07 シャープ株式会社 表示素子、及びこれを用いた電気機器
JP2013528838A (ja) * 2010-06-18 2013-07-11 サムスン エルシーディー ネザーランズ アール アンド ディー センター ビー.ブイ. エレクトロウェッティング素子及び流体
JP2016167073A (ja) * 2010-06-18 2016-09-15 リクアヴィスタ ビー. ヴィー. エレクトロウェッティング素子及び流体
US9457330B2 (en) 2010-06-18 2016-10-04 Amazon Techologies, Inc. Electrowetting element and fluid containing low amounts of water
KR20130097705A (ko) * 2010-06-18 2013-09-03 리쿠아비스타 비.브이. 전기습윤소자 및 유체
KR101897305B1 (ko) * 2010-06-18 2018-09-10 리쿠아비스타 비.브이. 전기습윤소자 및 전기습윤 디스플레이 장치
US10126543B2 (en) 2010-06-18 2018-11-13 Amazon Technologies, Inc. Water content of a fluid of an electrowetting element
JP2015087751A (ja) * 2013-09-09 2015-05-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 反射型表示素子
JP2018520383A (ja) * 2015-06-29 2018-07-26 イー インク コーポレイション ディスプレイ電極への機械的および電気的接続のための方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4546266B2 (ja) 2010-09-15
US20070040982A1 (en) 2007-02-22
US7839555B2 (en) 2010-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4546266B2 (ja) シート状画像表示装置
JP4666531B2 (ja) 画像表示装置
JP4642840B2 (ja) 表示素子、及びこれを用いた電気機器
US20110216106A1 (en) Display device and electric apparatus using the same
US8194304B2 (en) Display device and electric apparatus using the same
JP4559274B2 (ja) 画像表示装置
JP4588491B2 (ja) 画像表示装置
US20090079689A1 (en) Display Device And Electric Apparatus Using The Same
CN101495901B (zh) 光学设备
KR101163082B1 (ko) 전환가능형 소자에서의 구동전압의 감소
US7980909B2 (en) Display device
TWI479195B (zh) 電流體裝置、視覺顯示器及製造與操作該等電流體裝置之方法
US20120168309A1 (en) Electrowetting and electrofluidic devices with laplace barriers and related methods
US8698715B2 (en) Display device and method for manufacturing the same
EP2103982A1 (en) Liquid device, liquid device manufacturing apparatus and method, and image display device
JP2007086461A (ja) 表示媒体の製造方法および表示媒体
KR20060014403A (ko) 디스플레이 디바이스
KR20040051599A (ko) 2차원/3차원 디스플레이 장치
JP4983629B2 (ja) 液体光学素子
KR20090021425A (ko) 다수 전극을 포함한 정전액적 디스플레이 장치
KR20080041483A (ko) 광결정 구조를 포함하는 정전액적 디스플레이 장치
JP2005316321A (ja) 表示装置
KR102388224B1 (ko) 전기영동 매체
Romero Herreros Experimental study of the influence of an electric field on the shape of a droplet
WO2009100584A1 (en) Liquid optical deflector and method for fabricating the same

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070202

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100701

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4546266

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees