JP2006194752A - X線回折測定における試料固定方法および試料固定具 - Google Patents
X線回折測定における試料固定方法および試料固定具 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】箔状サンプル以外の物による影響を受けること無く、箔状サンプルのX線回折パターンを得る試料固定方法および試料固定具を提供する。
【解決手段】X線回折測定における試料固定方法は、ターゲットからX線を試料に照射し、試料からの回折されたX線を捕捉して計数するために、X線照射面積を越える中空を有する土台の片面に試料を貼るものである。また、試料固定具は、試料を貼るための、X線照射面積を越える中空を有する土台と、粘土で該土台を保持する試料ホルダとを有するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】X線回折測定における試料固定方法は、ターゲットからX線を試料に照射し、試料からの回折されたX線を捕捉して計数するために、X線照射面積を越える中空を有する土台の片面に試料を貼るものである。また、試料固定具は、試料を貼るための、X線照射面積を越える中空を有する土台と、粘土で該土台を保持する試料ホルダとを有するものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、試料(箔状サンプル)をX線回折測定する際に使用する試料固定方法および試料固定具に関する。
X線回折測定を行う場合、決められた試料位置とサンプル平面とが一致していることが重要である。試料である箔状サンプルをX線回折測定する場合、決められた試料位置にサンプル表面が一致するように、ガラス板や塩化ビニル板を土台としてその表面にサンプルを貼りつけて固定し、測定するのが一般的である。
前述の方法は、箔状サンプルの測定したい部分の厚みが十数μm以上あれば、土台として用いた板材による回折パターンは検出されないことが多い。しかし、10μm以下の箔状サンプルの場合は、照射されたX線が箔状サンプルを透過して土台の板材まで到達するため、板材による回折パターンまで検出されてしまう。箔状サンプルは回折強度が低いことが多く、土台から回折パターンが検出されると正確な測定ができない。
したがって、本発明は、箔状サンプルについて、土台からの回折パターンが検出されること無く、決められた試料位置にサンプル平面を保持することができる試料固定方法および試料固定具を提供することを目的とする。
本発明のX線回折測定における試料固定方法は、ターゲットからX線を試料に照射し、試料からの回折されたX線を捕捉して計数するために、X線照射面積を越える中空を有する土台の片面に試料を貼ることを特徴とする。
また、本発明の試料固定具は、試料を貼るための、X線照射面積を越える中空を有する土台と、粘土で該土台を保持する試料ホルダとを有することを特徴とする。
本発明の試料固定方法および試料固定具によれば、箔状サンプル以外の物による影響を受けること無く、箔状サンプルのX線回折パターンを得ることができる。
本発明の試料固定具の概略図を図1に示す。X線照射面積を越える約20mm程度の内口径を有する円筒状の土台1の片面に粘着剤を薄く塗布し、厚さ10μm以下で直径20mm程度の箔状サンプル2を貼りつけて固定する。なお、土台の厚みは、適切な寸法でよい。これを塊状サンプル固定用試料ホルダ3に好ましくは粘土4などにより固定する。なお、固定に粘土が好ましい理由は、粘着テープだと平面的な固定となるため、円筒状の土台から脱落しやすいので、立体的に固定できる粘土が用いられる。このとき、X線が照射される部分と土台1の中心が一致し、かつ試料平面とX線照射面が一致するように固定することが重要である。なお、土台1は円筒状でなくとも例えば角筒状であっても支障は無い。
図2は、本発明で用いられるX線照射の方法を説明するため概略斜視図である。図2において、前述のように固定され位置決めされた箔状サンプル2に対してターゲット5からX線が照射され、箔状サンプル2からの回折されたX線が計数器6で受け取られ、計数される。
本法によれば、箔状サンプルの平面にX線が照射されたとき、箔が非常に薄くて試料を透過したとしても、円筒状の土台に貼られているので試料の下面は空洞であるため回折現象は生じない。したがって、箔状サンプルによって回折されたX線のみ検出されるため、箔状サンプルのみの回折パターンを得ることができる。
以下、実施例を説明する。図1に示すように固定し、図2に示すように測定したときのニッケル箔のX線回折パターンを図3に示す。用いられたニッケル箔は厚さ10μmであり、直径30mmであった。この実施例では、ニッケルのみ検出されており、他の妨害ピークなどは検出されていないことが分かる。
(比較例)
従来法の例として、実施例と同じニッケル箔を用い、土台として直径30mm、厚さ2mmの中空でないアルミニウム板を用いた。この比較例のX線回折パターンを図4に示す。ニッケル以外にアルミニウムの回折パターンも検出されていることが分かる。このことから、従来法で固定した場合、X線が通過するような薄い箔状サンプルは、箔状サンプルのみの回折パターンを得ることができないことが分かる。これに対して、本法では、従来法では土台の影響を受けるほどの薄い箔状サンプルでも、それ単独の回折パターンを得ることができ、非常に有用であることが確認された。
(比較例)
従来法の例として、実施例と同じニッケル箔を用い、土台として直径30mm、厚さ2mmの中空でないアルミニウム板を用いた。この比較例のX線回折パターンを図4に示す。ニッケル以外にアルミニウムの回折パターンも検出されていることが分かる。このことから、従来法で固定した場合、X線が通過するような薄い箔状サンプルは、箔状サンプルのみの回折パターンを得ることができないことが分かる。これに対して、本法では、従来法では土台の影響を受けるほどの薄い箔状サンプルでも、それ単独の回折パターンを得ることができ、非常に有用であることが確認された。
1 中空の土台
2 箔状サンプル
3 試料ホルダー
4 粘土
5 ターゲット
6 計数器
2 箔状サンプル
3 試料ホルダー
4 粘土
5 ターゲット
6 計数器
Claims (4)
- ターゲットからX線を試料に照射し、試料からの回折されたX線を捕捉して計数するために、X線照射面積を越える中空を有する土台の片面に試料を貼ることを特徴とするX線回折測定における試料固定方法。
- 請求項1記載の試料固定方法において、前記土台が円筒状または角筒状であることを特徴とする試料固定方法。
- 請求項1または2記載の試料固定方法において、前記試料が厚さ10μm以下の箔状サンプルであることを特徴とする試料固定方法。
- 試料を貼るための、X線照射面積を越える中空を有する土台と、粘土で該土台を保持する試料ホルダとを有することを特徴とする試料固定具。
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JP2005007098A JP2006194752A (ja) | 2005-01-14 | 2005-01-14 | X線回折測定における試料固定方法および試料固定具 |
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ID=36800950
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JP2005007098A Pending JP2006194752A (ja) | 2005-01-14 | 2005-01-14 | X線回折測定における試料固定方法および試料固定具 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012002746A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | X線回折測定方法 |
JP2012523243A (ja) * | 2009-04-13 | 2012-10-04 | アプセト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | 改変間葉系幹細胞及びそれを使用した腫瘍の治療方法 |
KR101304894B1 (ko) * | 2011-12-13 | 2013-09-06 | 한국기계연구원 | 시료홀더 일체형 회절분석장치 |
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2005
- 2005-01-14 JP JP2005007098A patent/JP2006194752A/ja active Pending
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