JP2006194273A - 流体圧制御装置 - Google Patents

流体圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006194273A
JP2006194273A JP2005003946A JP2005003946A JP2006194273A JP 2006194273 A JP2006194273 A JP 2006194273A JP 2005003946 A JP2005003946 A JP 2005003946A JP 2005003946 A JP2005003946 A JP 2005003946A JP 2006194273 A JP2006194273 A JP 2006194273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fluid
fluid pressure
flow rate
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005003946A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimimasa Onda
公正 恩田
Yoshiyuki Shimada
佳幸 嶋田
Tomoaki Ono
智昭 小野
Atsushi Wada
篤志 和田
Madoka Bicchu
円 備中
Tadanobu Tateiwa
忠伸 立岩
Hideki Nakajima
秀樹 中嶌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Original Assignee
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Caterpillar Mitsubishi Ltd, Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd filed Critical Caterpillar Mitsubishi Ltd
Priority to JP2005003946A priority Critical patent/JP2006194273A/ja
Publication of JP2006194273A publication Critical patent/JP2006194273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 流体圧制御装置に関し、複数の流体圧装置の連動時において作動流体供給量の圧力補償制御を適正化して連動操作性を向上させる。
【解決手段】 流体圧供給源2a,2bと、複数の流体圧アクチュエータ4a〜4gと、その作動量を設定する操作手段9a,9bと、流体圧アクチュエータ4a〜4gへの圧力流体の供給流量を調節する制御弁6a〜6gと、流体圧供給源2a,2bから吐出される該圧力流体の流体圧を検出する流体圧検出手段13a,13bと、流体圧アクチュエータ4a〜4gの負荷圧力を検出する負荷圧力検出手段12a〜12dと、流体圧アクチュエータ4a〜4gへ供給される該圧力流体の目標流量Qを設定する目標流量設定手段21と、該負荷圧力に基づいて目標流量Qを補正する圧力補正手段23と、該流体圧に基づいて目標流量Qの補正を抑制する補正抑制手段24とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体圧アクチュエータの作動を制御する流体圧制御装置に関する。
従来より、油圧シリンダ等をはじめとする流体圧アクチュエータの作動を制御することによって、バケットやブーム装置,アーム装置,旋回装置といった流体圧装置を作動させる流体圧制御装置としての油圧制御装置を備えた作業機械が開発されている。このような油圧制御装置においては、油圧ポンプによって加圧された作動油が作動油回路を介して各油圧装置へ供給されるようになっており、油圧ポンプと油圧装置との間に制御弁が介装されて、油圧装置へ供給される作動油の流量や油圧が適切に制御されるようになっている。
例えば、特許文献1には、油圧メインポンプから吐出される圧油が制御弁を介して複数の油圧シリンダ(アクチュエータ)へ供給される油圧回路の油圧制御装置において、パイロットポンプから吐出されるパイロット圧油が、操作レバーを備えたリモコン弁(遠隔操作弁)を介して制御弁の調圧弁部へ供給されて、制御弁の開度が調整される構成が記載されている。このような構成により、オペレータによる操作レバーの操作に応じて制御弁の開度を調節し、油圧シリンダへ供給される圧油の流量を制御できるようになっている。
一方、複数の流体圧ポンプ、流体圧装置及び制御弁を備えてこれらを総合的に制御する流体圧制御装置も開発されている。例えば、近年の作業機械の油圧制御装置においては、2台の油圧ポンプを備えた2ポンプ合流式油圧回路を制御するものがある。
この2ポンプ合流式油圧回路とは、エンジンの動力で駆動する2台の油圧ポンプを備え、一方の油圧ポンプから吐出される作動油の回路(A回路)と、他方の油圧ポンプから吐出される作動油の回路(B回路)とから形成された油圧回路であり、各回路に備えられた油圧制御弁(コントロール弁)を介して、油圧ポンプから吐出された作動油が各油圧装置まで供給されるようになっている。
また、一方の油圧ポンプにかかるA回路と他方の油圧ポンプにかかるB回路とが連結通路によって連結されており、作動油が連結通路を介して互いの回路間を流通するようになっている。つまり、油圧ポンプによって各々の回路へ供給される作動油量に余剰が生じた場合には、その余剰油を連結通路から互いに他方へ流通させて、効率よく作動油を供給できるようになっている。
ところで、このような2ポンプ合流式油圧回路においても、特許文献1に記載された油圧回路と同様に、各油圧装置のレバー操作量に応じたコントロール弁の開度調整によって、油圧装置へ供給される作動油流量が制御されている。一般に、レバー操作量に対して一対一に対応したコントロール弁の開度を設定するこのような制御は「エリア制御」と呼ばれている。このエリア制御では、レバー操作量が大きいほどコントロール弁の開度を開放して油圧装置へ供給される作動油流量を増加させ、レバー操作量が小さいほどコントロール弁の開度を絞って作動油流量を減少させるようになっている。
しかし、コントロール弁の開度がレバー操作量のみに依存して設定されるエリア制御では、油圧装置の作動状況に応じた制御を行うことができない。つまり、同じレバー操作量であっても、負荷圧力が小さい状態と比較して負荷圧力が大きい状態では作動油流量が減少することになり、油圧装置の作動速度が遅くなってしまうのである。
また特に、2ポンプ合流式油圧回路においては、A回路上に備えられた油圧装置とB回路上に備えられた油圧装置とを同時に作動させたときに、それらの油圧装置に働く負荷圧力の差が大きい場合、連結通路を介して高負荷圧力側の回路から低負荷圧力側の回路への作動油の流入を抑制したい場合もある。つまり、回路内における余剰ではない作動油の高負荷側から低負荷側への流入によって、高負荷圧力が働く油圧装置への作動油供給量は減少してしまい、一方、低負荷圧力の油圧装置へは過剰に作動油が供給されることになる。このような作動油供給のアンバランスによって油圧装置の操作性が著しく損なわれることになるである。
そのため、コントロール弁の開度設定に際し、レバー操作量に応じて開度を設定した上で、負荷圧力に応じた開度補正を行うような制御も開発されている。例えば、コントロール弁の上流側の作動油圧(油圧ポンプの吐出圧等)と下流側(油圧装置の負荷圧力等)との差圧を演算し、この差圧及びレバー操作量からコントロール弁の開度を設定する制御が考えられている。つまり、コントロール弁の上流・下流の差圧が大きいときには開度を絞り方向へ補正して油圧装置への作動油の過剰な供給を制限し、一方、差圧が小さいときには開度を開放方向へ補正して油圧装置への作動油の供給を促進するように制御される。
このように、レバー操作量に応じて設定されるコントロール弁開度を、油圧装置に働く負荷圧力の大きさに応じて補正することによって、負荷圧力の大きさの違いによる各油圧装置の操作感の変化を均すことができ、操作性を向上させることができるようになっている。なお一般に、このような制御は、負荷圧力によって妨げられる作動油の油圧装置への流量を増加補正する制御として、「圧力補償制御(フロー制御)」と呼ばれている。
上述の通り、圧力補償制御では、油圧装置の負荷圧力が高いほどコントロール弁の上流・下流の差圧が小さくなって弁開度が開放され、負荷圧力が低いほど差圧が大きくなって弁開度が絞られる。つまり、圧力補償制御では、負荷圧力の大きさに応じてコントロール弁の開度を補正することで、たとえ複数の油圧シリンダが同時に操作されたとしても、負荷圧力の高圧側から低圧側への作動油の流入を効果的に抑制できるようになっている。
特開2001−200806号公報
ところで、上述の圧力補償制御が実施される油圧回路において、各油圧装置に働く負荷圧力が油圧回路のリリーフ圧を超える程の高圧域になると、回路内の作動油がリリーフ弁からリリーフされるようになる。リリーフ弁からリリーフされる作動油はそのまま作動油タンクへ還流するようになっているため、仕事効率の点から見れば、作動油のリリーフ量が増加するほど無駄なエネルギーを消費していることになる。つまり、負荷圧力の高圧域においては、リリーフされる分の作動油をできるだけ低圧側の回路へ流通させて、エネルギー利用を図ったほうが効率的である。
しかし、圧力補償制御は、複数の油圧シリンダが同時に操作されたとしても、負荷圧力の高圧側から低圧側への作動油の流入を抑制するように機能するものであるため、リリーフされる分の作動油を効果的に低圧側の回路へ流通させることが困難である。
例えば、A回路上にスティックを駆動するスティックシリンダが設けられ、B回路上にバケットを駆動するバケットシリンダが設けられた2ポンプ合流式油圧回路を備えた作業機械において、スティックイン操作とバケットクローズ操作とを同時に行う掘削時に、スティックシリンダの負荷圧力が上昇してA回路のリリーフ圧を超えた場合、A回路内の作動油は回路上に設けられたリリーフ弁からリリーフされる状態となる。
このときB回路では、圧力補償制御により、バケットシリンダの負荷圧力に応じたコントロール弁の開度制御がなされ、すなわち、バケットシリンダの負荷圧力が小さいほどコントロール弁が絞られて、高圧のA回路側から低圧のB回路側への作動油の流入量が抑制される。これにより、A回路側の作動油は有効に利用されることなくそのままリリーフ弁からリリーフされてしまい、結果として、B回路側のバケットシリンダの動作速度を上昇させることができない。
つまり、上述のような圧力補償制御では高負荷圧力側の回路内で余剰としてリリーフされる作動油を効率的に利用することができないという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み案出されたもので、複数の流体圧装置の連動時において作動流体供給量の圧力補償制御を適正化して連動操作性を向上させることができる流体圧制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の流体圧制御装置(請求項1)は、流体圧回路の作動流体としての圧力流体を供給する流体圧供給源と、該流体圧供給源から吐出される該圧力流体により駆動される複数の流体圧アクチュエータと、該流体圧アクチュエータの作動量を設定する操作手段と、該流体圧供給源から該複数の流体圧アクチュエータへの圧力流体供給通路上に各々介装され、該複数の流体圧アクチュエータへの該圧力流体の供給流量を調節する複数の制御弁と、該流体圧供給源から吐出される該圧力流体の流体圧を検出する流体圧検出手段と、該制御弁から該複数の流体圧アクチュエータへの圧力流体供給通路上に各々介装され、該複数の流体圧アクチュエータの負荷圧力を検出する複数の負荷圧力検出手段と、該操作手段によって設定された該作動量に基づいて、該制御弁を介して該流体圧アクチュエータへ供給される該圧力流体の目標流量を設定する目標流量設定手段と、該負荷圧力検出手段によって検出された該負荷圧力に基づいて、該目標流量設定手段で設定される該目標流量を補正する圧力補正手段と、該流体圧検出手段によって検出された該流体圧に基づいて、該圧力補正手段で算出される該目標流量の補正を抑制する補正抑制手段とを備えたことを特徴としている。
なお、該目標流量設定手段は、該操作手段によって設定された該作動量が増加するほど、設定する該圧力流体の該目標流量を増加させ、該圧力補正手段は、該負荷圧力検出手段によって検出された該負荷圧力が高圧であるほど、該目標流量の補正量を増加させ、該補正抑制手段は、該流体圧検出手段によって検出された該流体圧が高圧であるほど、該抑制量を増大させることが好ましい(請求項2)。
また、該補正抑制手段は、該流体圧検出手段で検出された該流体圧が予め設定された所定圧以上であるときに、該抑制量を増大させることが好ましい(請求項3)。
また、該圧力補正手段は、該負荷圧力検出手段によって検出された全ての該流体圧アクチュエータの負荷圧力のうちの最大負荷圧力と、該操作装置によって該作動量を設定された該流体圧アクチュエータの負荷圧力との差圧に基づいて、該目標流量設定手段で設定される該目標流量を補正することが好ましい(請求項4)。
該圧力補正手段は、上記全ての流体圧アクチュエータの負荷圧力のうちの該最大負荷圧力を選択する最大負荷圧力選択手段と、該最大負荷圧力と該制御弁の負荷圧力との該差圧を算出する差圧演算手段とを備え、該補正抑制手段は、該流体圧検出手段によって検出された該流体圧に対応する抑制ゲインを設定するゲイン設定手段と、該差圧演算手段で算出された該差圧に該ゲイン設定手段で設定された該ゲインを乗算する乗算手段とを備えることが好ましい(請求項5)。
該圧力補正手段は、該最大負荷圧及び予め設定された所定マージン圧の和と該負荷圧力との差圧に基づいて、該目標流量設定手段で設定される該目標流量を補正することが好ましい(請求項6)。
本発明の流体圧制御装置(請求項1)によれば、圧力補正手段による目標流量の補正量を流体圧供給源から吐出される圧力流体の流体圧に応じて抑制することができ、目標流量制御に係る圧力補償の度合を調整することができる。これにより、流体圧アクチュエータの連動操作性を向上させることができる。
また、本発明の流体圧制御装置(請求項2)によれば、流体圧供給源から吐出される圧力流体の流体圧が大きいほど目標流量制御に係る圧力補償を減少させることができる。これにより、圧力補償を行う場合と比較して、連動操作時の高負荷側から低負荷側への圧力流体の流入量を増加させることができ、流体圧アクチュエータの連動操作性を向上させることができる。
また、本発明の流体圧制御装置(請求項3)によれば、流体圧供給源から吐出される圧力流体の流体圧が所定圧未満のときには目標流量制御の圧力補償を行って負荷圧力の大きさの違いによる各流体圧アクチュエータの操作感の変化を均すことができ、所定圧以上のときには目標流量制御の圧力補償を抑制して流体圧アクチュエータの連動操作性を向上させることができる。
また、本発明の流体圧制御装置(請求項4)によれば、適切に目標流量制御に係る圧力補償を行うことができる。
つまり、制御弁の制御に際し、流体圧供給源から供給される圧力流体の流体圧変化を関知しないため、弁の応答遅れ現象は生じず、意図せず流体圧アクチュエータが移動するおそれがない。また、複数の流体圧アクチュエータを同時に制御する場合においても同様に、応答遅れに起因する流体圧アクチュエータへの圧力流体流入量の増加を防止することができ、良好な流体圧アクチュエータの操作性を得ることができる。
また、流体圧供給源から供給される圧力流体の流体圧よりも高い負荷圧力が流体圧アクチュエータの上流へ働いたとしても、実際の流体圧アクチュエータの開度はその最大負荷圧力を参照して閉鎖側に制御されているため、少なくとも、流体圧供給源から供給される圧力流体の流体圧を参照した制御よりは制御弁開度が絞られることになり、流体圧アクチュエータへの作動流体流入量を増加しにくくすることができる。
また、本発明の流体圧制御装置(請求項5)によれば、簡素な構成で目標流量制御に係る圧力補償の算定及びその抑制を実施することができる。
また、本発明の流体圧制御装置(請求項6)によれば、低負荷側の制御弁において、高負荷側の流体圧アクチュエータからの圧力流体の流入によって発生するであろう差圧よりもマージン圧の分だけ大きな差圧を予め見込んで目標流量の補正が実施されることになり、実際に流体圧アクチュエータへ供給すべき圧力流体の流量よりも過剰な圧力流体が低負荷側の流体圧アクチュエータへ流入することを防止することができる。
以下、図面により、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図6は本発明の一実施形態としての油圧制御装置を示すもので、図1は本油圧制御装置にかかるコントロール弁の開度制御の制御ブロック図、図2は本油圧制御装置の油圧回路の構成を示す回路構成図、図3は本油圧制御装置におけるポンプ圧力とゲインとの関係を示すグラフ、図4は本油圧制御装置におけるポンプ圧力と作動油流量との関係を示すグラフ、図5は本油圧制御装置を備えた作業機械の全体構成を示す模式的斜視図、図6は本油圧制御装置におけるレバー操作量SLとリリーフ圧との関係を示すグラフである。
本油圧制御装置は、図5に示すような油圧ショベル等の作業機械に適用されている。この油圧ショベルは、図5に示すように、上部旋回体100と下部走行体101と作業装置102とから構成され、作業装置102としてブーム103,スティック(アーム)104,バケット108を備えて構成されている。ブーム103は上部旋回体100に対して回動可能に枢着され、ブーム103の先端には同じく鉛直面内に回動可能にスティック104が接続され、さらにスティック104の先端には鉛直面内に回動可能にバケット108が接続されている。
また、上部旋回体100とブーム103との間には、ブーム103を駆動するための2本のブームシリンダ4dが設けられるとともに、ブーム103とスティック104との間には、スティック104を駆動するためのスティックシリンダ4aが設けられ、スティック104とバケット108との間には、バケット108を駆動するためのバケットシリンダ4bが設けられている。本油圧制御装置は、これらの作業装置102を駆動する油圧回路であって、図2に示すような2ポンプ合流式油圧回路に適用されている。
[回路構成]
図2に示された2ポンプ合流式油圧回路には、エンジン1の動力で駆動する可変容量型の2台の油圧ポンプ(流体圧供給源)2a,2bが備えられており、これらの油圧ポンプ2a,2bから吐出される作動油が、油圧制御弁(コントロール弁,制御弁)6a〜6gを介して各油圧装置4a〜4gへ供給されるようになっている。
まず、油圧ポンプ2aは、主にスティック及びアタッチメント用のアクチュエータ(油圧シリンダ等の流体圧アクチュエータ)4a,4cや走行装置の右クローラ用油圧モータ4fへ作動油を供給するようになっている。また、油圧ポンプ2bは、主にブーム及びバケット用のアクチュエータ4b,4dや走行装置の左クローラ用油圧モータ4g,上部旋回体を旋回させるための旋回油圧モータ4eへ作動油を供給するようになっている。
なお、ここでは、油圧ポンプ2aから吐出される作動油の回路(A回路3a)と、油圧ポンプ2bから吐出される作動油の回路(B回路3b)とが、連結通路7を介して接続されている。このように、2台の油圧ポンプ2a,2bによって作動油が供給されるA回路3aとB回路3bとを連結通路7で接続することによって、各々の回路に供給される作動油に余剰が生じたときに互いに補完できるようにし、効率よく作動油を各油圧装置へ供給するようになっている。
コントロール弁6a〜6gは、各油圧装置4a〜4gにそれぞれ設けられており、図2に示すように、ステム(流量制御スプール)の位置を3つの位置に連続的に切り替え可能なスプール弁として構成されている。これらのコントロール弁6a〜6gは、コントローラ11によってその開度や作動油の流通方向を制御されるようになっている。なお、ここで示されているコントロール弁6a〜6gは、各油圧装置のアクチュエータへ供給する作動油量を制御するための弁として挙げられた一例である。
2台の油圧ポンプ2a,2bから各コントロール弁6a〜6gへの作動油供給通路上には、直進切換弁14が設けられている。この直進切換弁14は、右クローラ油圧モータ4fへ供給される作動油と左クローラ油圧モータ4gへ供給される作動油とが、2台の油圧ポンプ2a,2bから個々に供給されるようにするか、それとも、同一の油圧ポンプから供給されるようにするかを切り換えることができるようになっている。
つまり、クローラの駆動にはクローラ油圧モータが多量の作動油を必要とし、油圧ポンプ2a,2bへ与える負荷が大きくなりやすいため、通常のクローラ駆動時には左右各々のクローラ用油圧モータ4f,4gに対して個別に油圧ポンプをあてがう油圧回路を形成して油圧ポンプへ与えられる負荷を分散し、また一方で、クローラの直進性が必要とされる場面では、左右各々のクローラ用油圧モータ4f,4gに対して単一の油圧ポンプをあてがう油圧回路を形成して左右均等なクローラ駆動力が生成できるようになっている。
コントロール弁6a〜6dとそれに対応する各油圧シリンダ4a〜4dとの間には、各シリンダの作動状況に応じて与えられる負荷圧力PA〜PDを検出するための負荷圧力センサ(負荷圧力検出手段)12a〜12dが備えられている。また、油圧ポンプ2a,2bと直進切換弁14との間には、各油圧ポンプ2a,2bから吐出される作動油圧Pa,Pbを検出するためのポンプ油圧センサ(流体圧検出手段)13a,13bが備えられている。ここで検出された負荷圧力PA〜PD及び作動油圧Pa,Pbは、コントローラ11へ入力されるようになっている。
電磁リリーフ弁5a,5bは、A回路3a,B回路3bのそれぞれの回路を流通する作動油の油圧の上限値を制限するリリーフ弁であり、入力された電気信号に基づいて、各回路のリリーフ圧を変化させるようになっている。ここでは、油圧装置の操作レバーの操作量SLに応じて、図6に示すような対応関係に基づいてリリーフ圧が設定される。
例えば、A回路3aの電磁リリーフ弁5aはスティックの操作レバー9bやアタッチメント,右クローラ装置の操作レバー(ともに図示略、操作手段)の操作量SLを参照し、B回路3bの電磁リリーフ弁5bは旋回装置の操作レバー9aやブーム,バケット,左クローラ装置の操作レバー(何れも図示略)の操作量SLを参照するようになっている。
なお、これらの各操作レバーには、レバー操作量を検出するレバーセンサが備えられており、例えば、図2に示すように、スティックレバーセンサ10aはスティック操作レバー9aの操作量SLを検出し、また、バケットレバーセンサ10bがバケット操作レバー9bの操作量SLを検出するようになっている。また、ここでは図示を省略しているが、クローラやブーム,バケット等の操作レバーに対しても、それぞれ操作量SLを検出するセンサが設けられている。そして、検出された各操作レバーの操作量SLは、コントローラ11へ入力されるようになっている。
なお、メインリリーフ弁8は、全油圧回路における作動油の油圧上限値を制限するリリーフ弁であり、油圧ポンプ2a,2bから吐出された作動油を直接作動油タンクへリリーフすることができるようになっている。
[制御ブロック構成]
次に、図1に本発明の流体圧制御装置にかかるコントロール弁の開度制御の制御ブロック図を示す。なお、以下、本発明の流体圧制御装置が、図2に示された2ポンプ合流式油圧回路に適用された例を示す。
コントローラ11は、図1に示すように、予め設定されたマージン圧Pmを記憶する記憶部26と、作動中の全アクチュエータのうちの最高負荷圧力を選択する選択部(最大負荷圧力選択手段)22と、ポンプ油圧センサ13a,13bで検出されたポンプ圧Pa,Pbに基づいてゲインKを設定するゲイン設定部(ゲイン設定手段)31と、選択部22で選択された最大負荷圧とコントロール弁の下流側の作動油圧(負荷圧力)との差を演算する差圧演算部(圧力補正手段)23と、差圧演算部23による演算結果に対してゲイン設定部で設定されたゲインKを乗算する乗算部(補正抑制手段)24と、乗算部24による演算結果に対して記憶部26に記憶されたマージン圧(所定マージン圧)Pmを加算する加算部25と、油圧装置のレバー操作量との関係で作動油流量(目標流量Q)を設定する目標流量設定部(目標流量設定手段)21と、対応差圧ΔP′と目標流量Qとに基づきコントロール弁6a〜6dの開度(開放すべき開口面積A)に対応する値Cd・Aを演算する開度演算部27と、開度演算部15で演算された値Cd・Aからコントロール弁6a〜6dのステムストロークを設定しコントロール弁6a〜6dの制御を行う制御部28とを備えて構成されている。なお、このコントローラ11は、各コントロール弁6a〜6dの開度を個別に制御するようになっており、例えば、図1に示されたような制御ブロックが各コントロール弁6a〜6d毎にそれぞれ用意されている。
目標流量設定部21は、操作レバーセンサ10a,10bから入力された油圧装置の各操作レバーの操作量SLに基づいて、アクチュエータ4a〜4dへ供給すべき目標値としての目標流量Qを設定するようになっている。例えば、スティック操作とバケット操作が行われたときには、スティックレバーセンサ10aで検出された操作量SLに基づいてスティック油圧シリンダ4aへ供給すべき作動油の目標流量Qを設定するとともに、バケットレバーセンサ10bで検出された操作量SLに基づいてバケット油圧シリンダ4bへ供給すべき作動油の目標流量Qを設定するようになっている。
なお、本実施形態では、図1に示すように、レバー操作量SLの増大に応じて目標流量Qが増大するように設定され、また、レバー操作量SLが所定量を超えると、それ以上目標流量Qが増加しないようにその上限値が制限されるようになっている。
選択部22は、稼働中のアクチュエータについて、油圧センサ12a〜12dで検出された負荷圧力PA〜PDのうちの最大の負荷圧力を選択するようになっている。
また、ゲイン設定部31は、ポンプ油圧センサ13a,13bで検出されたポンプ圧Pa,Pbを入力されて、図3に示すような対応関係に従ってゲインKを設定するようになっている。すなわち、入力されたポンプ圧Pa,Pbが予め設定された第1所定圧P1未満のときにはゲインKをK=1に設定し、ポンプ圧Pa,Pbが第1所定圧P1(所定圧)以上になるとポンプ圧Pa,Pbが大きいほどゲインKを減少させて小さく設定し、第2所定圧P2以上(ただし、P2>P1)になるとゲインKをK=0に設定するようになっている。
差圧演算部23は、選択部22で選択された最大負荷圧とコントロール弁の下流側の作動油圧(負荷圧力)との差を演算する。例えば、スティック操作とバケット操作が同時に行われたとき、スティック油圧シリンダ4aの負荷圧力PAがバケット油圧シリンダ4bの負荷圧力PBよりも高い場合、バケット油圧シリンダ4bにかかるコントロール弁6bの制御においては最大負荷圧力として負荷圧力PAとバケット油圧シリンダ4bの負荷圧力PBとの差(ΔP=PA−PB)が演算される。一方、スティック油圧シリンダ4aにかかるコントロール弁6aの制御においては、最大負荷圧力としての負荷圧力PAとスティック油圧シリンダ4aの負荷圧力PAとの差が演算されることになり、演算結果はΔP=0となる。つまりここでは、負荷圧力に基づいて目標流量の補正量にかかる差圧ΔPを演算していることになる。
乗算部24は、差圧演算部23で演算された差圧ΔPとゲイン設定部31で設定されたゲインKとを乗算するようになっている。なお、ゲイン設定部31で設定されるゲインKは、0≦K≦1の範囲に設定されるようになっているため、差圧ΔPの大きさはゲインKを乗算されることによってゲインK×100%の値に減少する(又はK=1の場合のみ、同一の値となる)ことになる。つまりここでは、差圧演算部23で演算された目標流量の補正量がゲインKによって抑制されていることになる。
また、加算部25は、乗算部24の演算結果に記憶部26に記憶されたマージン圧Pmを加算してコントロール弁の上流,下流の作動油圧の差(差圧)に対応する油圧(対応差圧ΔP′=K・ΔP+Pm)を演算するようになっている。
開度演算部27は、加算部25で演算された対応差圧ΔP′と目標流量設定部21で設定された目標流量Qとに基づいて、以下の(1)式に従って値Cd・Aを算出する。
Figure 2006194273
ただし、Cd:流量係数,A:開口面積,ρ:作動油密度
そして、制御部28は、開度演算部27で演算された値Cd・Aに基づいて、図1に示すような対応関係に基づいて、コントロール弁のステムストロークが設定され、設定されたステムストロークとコントロール弁6a〜6dのステムの位置とが等しくなるように制御を行うようになっている。
[作用]
以上のような構成により、本実施形態における流体圧制御装置によれば以下のような作用・効果を奏する。
例えば、オペレータによってスティック操作レバー9aとバケット操作レバー9bとが同時に操作されて、スティックイン操作とバケットクローズ操作とを同時に行って掘削する場合、コントローラ11はスティック油圧シリンダ4aへ供給される作動油流量を調整するコントロール弁6aと、バケット油圧シリンダ4bへ供給される作動油流量を調整するコントロール弁6bとの開度制御を行う。
これらのコントロール弁6a,6bの開度制御に際し、まず、コントローラ11の目標流量設定部21では、スティック操作レバー9a,バケット操作レバー9bの操作量SLに応じて、各々の油圧シリンダへ供給すべき作動油の目標流量Qが設定される。
また、選択部22には、油圧センサ12a,12bで検出されたスティック油圧シリンダ4a及びバケット油圧シリンダ4bに働く負荷圧力PA,PBが入力され、これらの負荷圧力のうち最大の負荷圧力が選択される。そして、差圧演算部23では、選択部22で選択された最大負荷圧と各コントロール弁の下流側の作動油圧(負荷圧力)との差圧ΔPがそれぞれ演算される。
このとき、例えばスティック油圧シリンダ4aに働く負荷圧力PAの方が大きい場合には、スティック側のコントロール弁6aの制御にかかる差圧ΔPは0になり、バケット側のコントロール弁6bの制御にかかる差圧ΔPはPA−PBとなる。
また、ゲイン設定部31においてポンプ油圧センサ13aで検出されたポンプ圧Pa,Pbの大きさに基づいてゲインKが設定される。ここで、ポンプ油圧センサ13a,13bで検出されるポンプ圧Pa,Pb、すなわちA回路3a,B回路3bの作動油圧は、各回路に備えられた油圧装置の操作レバーの操作量SLに応じて設定される回路のリリーフ圧によって変化する。このため、例えばスティック操作レバー9aの操作量SLが大きいほど、ポンプ油圧センサ13aで検出されるポンプ圧Paの大きさも大きくなり、ポンプ圧Paの大きさが第1所定圧P1より大きくなるほどゲインKが1より小さく設定され、第2所定圧P2以上になるとK=0に設定されることになる。また、B回路においても同様であり、バケット操作レバー9bの操作量SLが大きいほどポンプ圧Pbが大きくなり、それに応じてゲインKが小さく設定され、ポンプ圧Pbの大きさが第2所定圧P2以上になるとK=0に設定される。
そして、乗算部24においてゲイン設定部31で設定されたゲインKが差圧ΔPに乗算される。つまり、ポンプ圧Paの大きさが第1所定圧P1未満の場合にはゲインKがK=1に設定されているため、差圧ΔPはそのままの値として乗算部24から出力されることになるが、ポンプ圧Paの大きさが第1所定圧P1以上になると差圧ΔPが減少するように補正されることになる。そして、ポンプ圧Paの大きさが第2所定圧P2以上の場合には、差圧ΔPが0となる。
その後、加算部25において乗算部24の出力結果にマージン圧Pmが加算され、開度演算部27においてコントロール弁において開放すべき開口面積Aに対応する値(Cd・A)が演算される。この演算では、目標流量Qが大きくなるほど開口面積Aに対応する値Cd・Aも増加するようになっており、また、対応差圧ΔP′が小さくなるほどCd・Aが増加するようになっている。
そして、制御部16において、予め設定されたマップに基づいてこのCd・Aの値からコントロール弁のステムストローク(ステム位置)が設定され、設定されたステムストロークとコントロール弁のステムの位置とが等しくなるように制御される。つまり、ポンプ油圧センサ13a,13bで検出されたポンプ圧Paが大きいほど乗算部24において小さいゲインKが設定され、ΔP′が小さくなってCd・Aが大きくなる。したがって、コントロール弁6aが開放すべき開口面積Aが大きく設定されることになり、開放側へ制御されることになる。
本油圧装置では、ポンプ圧センサ13a,13bで検出されたポンプ圧Pa,Pb、すなわち、A回路3a,B回路3bの作動油圧の大きさによって、油圧ポンプから吐出される作動油の流量(ポンプ流量)Q及びコントロール弁6a〜6dの制御内容が図4に示す通りに設定されている。
まず、ポンプ圧力Pa(Pb)が0≦Pa(Pb)<P1であるときには、レバー操作量SLに対応して設定される目標流量Qを、負荷圧力Pa,Pbの大きさに応じて補正する圧力補償制御(フロー制御)が実施される(圧力補償制御域)。また、P2≦Pa(Pb)であるときには、レバー操作量SLとコントロール弁のステムストロークとが一対一に対応して定められる圧力補償なし制御(エリア制御)が実施される(エリア制御域)。そして、P1≦Pa(Pb)<P2であるときには、圧力補償制御から圧力補償なし制御への移行域の制御が実施される(移行域)。この移行域では、ポンプ圧力が第1所定圧P1に近いほどゲインKが1に近くなり圧力補償制御の傾向が強く、ポンプ圧力が第2所定圧P2に近いほどゲインKが0に近くなりエリア制御の傾向が強くなっている。
なお、これらの制御内容は、上述のゲイン設定部31で設定されたゲインKの値に対応して設定されており、ゲインKがK=1のときに圧力補償制御が実施され、K=0のときに圧力補償なし制御が実施される。なお移行域は、ゲインKが0<K<1の範囲で設定された状態に対応するものである。
[圧力補償制御]
まず、スティック油圧シリンダ4aに働く負荷圧力PAの方がバケット油圧シリンダ4bに働く負荷圧力PBよりも大きい(PA>PB)場合、B回路3bにおいてポンプ圧Pbの大きさが第1所定圧P1未満であれば、コントロール弁6bの開度制御において、コントローラ11のゲイン設定部31においてゲインKがK=1に設定され、コントロール弁6bに対して圧力補償制御が実施される。
このとき、バケット油圧シリンダ4bのコントロール弁6bの制御にかかる対応差圧ΔP′はΔP′=PA−PB+Pmとなる。つまり、コントロール弁6bの制御において、バケットの負荷圧力Pbが大きいほどΔP′が小さくなり、それに対応して開度演算部27においてCd・Aが大きく設定されることになる。
したがって、負荷圧力Pbが大きいほどコントロール弁6bのステム開度を開放側へ制御することができ、負荷圧力Pbによって減少するバケット油圧シリンダ4bへの作動油の流量を増加側に補正することができる。
また、バケット油圧シリンダ4bのコントロール弁6bの制御において、スティックの負荷圧力Paが大きいほどΔP′が大きくなり、Cd・Aが小さく設定されることになる。これにより、負荷圧力Paが大きいほどコントロール弁6bのステム開度を閉鎖側(絞り側)へ制御することができ、高圧な負荷圧力が働くA回路3a側からB回路3b側へ流入する作動油によって、コントロール弁6bを介してバケット油圧シリンダ4bへ過剰な作動油が流入することを防止できる。
なお、本実施形態では、「作動中の全アクチュエータのうちの最高負荷圧+マージン圧Pm」と弁の下流の負荷圧力との差圧に基づく開度制御を行う構成により、負荷圧力Pa,Pbの大きさに応じて目標流量Qを補正することが可能となっている。そして、高負荷側から低負荷側への作動油の過剰な流入を防止し、負荷圧力の大きさの変動による各アクチュエータの操作感の変動を略均一に均すことができ、安定した操作性を得ることができるようになっているのである。
[圧力補償なし制御]
操作レバー9a,9bが大きく操作されて、ポンプ圧Pa,Pbの大きさが第2所定圧P2以上となった場合、ゲインKがK=0に設定されるため、対応差圧ΔP′はΔP′=Pmに設定されることになる。つまりこのような場合には、操作レバーの操作量SLとステムストロークとが一対一に対応して定まる圧力補償なし制御(所謂、エリア制御)が実施されることになる。
つまり、操作レバーが大きく操作されていれば、たとえ大きな負荷圧力PA,PBが検出されていようとも、上述の圧力補償制御がキャンセルされてエリア制御が実施されることになる。したがって、負荷圧力PA,PBの大きさがA,B回路3a,3bのリリーフ圧を超え、回路内の作動油が作動油タンクへリリーフされるような状態となっても、コントロール弁6a,6bが圧力補償制御が実施されない。
特に、圧力補償制御においては、負荷圧力がPA>PBの状態において、負荷圧力PAが高いほど、すなわち、スティックの負荷圧力がバケットの負荷圧力より大きくその差が増大するほど、低負荷側のコントロール弁6bのステム開度が絞り側へ制御されるようになっていたが、本制御によればこのような絞り側への制御がキャンセルされるため、高負荷側のA回路3aから低負荷側のB回路3bへの作動油の流入を促進することができ、A回路3aにおいて電磁リリーフ弁5aからリリーフされる作動油量を減少させることができる。そしてこれにより、バケット油圧シリンダ4bへ供給される作動油量を増加させることができ、掘削スピードを低下させることなく掘削作業を行うことができる。
つまり、スティックとバケットとの連動時における圧力補償制御を適正化することができ、リリーフされる作動油量を減少させてスティックとバケットとの連動操作性を向上させることができるとともに、作動油の効率的な流通を促しエネルギー効率を高めることができる。
なお、スティック油圧シリンダ4aに働く負荷圧力PAの方がバケット油圧シリンダ4bに働く負荷圧力PBよりも大きい(PA>PB)場合、スティック油圧シリンダ4aのコントロール弁6aの制御にかかる対応差圧ΔP′はΔP′=Pmとなるため、スティック操作レバー9aの操作量SLとコントロール弁6aのステムストロークとが一対一に対応して定められる圧力補償なし制御(所謂、エリア制御)が実施されることになる。つまり、負荷圧力PAが大きい方の油圧装置のコントロール弁の制御においては、ポンプ圧の値にかかわらず、常に圧力補償なし制御を実施することができる。
[移行域の制御]
ポンプ圧Pa,Pbの大きさが第1所定圧P1以上、第2所定圧P2未満の範囲では、図3に示すような対応関係に基づき、ポンプ圧Pa,Pbが大きいほどゲインKが小さく設定される。つまり、ポンプ圧Pa,Pbが大きくリリーフされる作動油量が増加しうる状況であるほど、ゲインKを小さく設定することによって圧力補償が抑制することができる。
また、ゲインKを連続的に減少させることにより、図3に示すように、ポンプ圧Pa,Pbの大きさの変化に対して圧力補償制御とエリア制御とを滑らかに移行させることができ、操作感を損なうことなく圧力補償制御とエリア制御とを切り換えることができる。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では、コントロール弁4a〜4gが、ステムの位置を3つの位置に連続的に切り替え可能なスプール弁として構成されているが、このような弁に限定されるものではなく、各油圧装置のアクチュエータへ供給する作動油量を制御するための弁であれば、弁の形式は問われない。
また、上述の実施形態では、2台の油圧ポンプが備えられた2ポンプ合流式油圧回路において本発明にかかる流体圧制御装置を適用した例を示したが、単独の油圧ポンプによる油圧回路での油圧制御に本装置を適用することもでき、あるいは3台以上の油圧ポンプを備えた油圧回路での油圧制御に適用することもできる。
また、上述の実施形態では、作動油量を制御することによって油圧の大きさをコントロールする油圧制御装置に本発明を適用したものとなっているが、作動油以外の各種流体の圧力の大きさをコントロールする制御装置に適用可能である。
また、ここでは、本発明にかかる流体圧制御装置が油圧ショベルに適用されたものを例示したが、流体圧を利用した様々な機械の制御に適用することができる。
本発明の一実施形態としての油圧制御装置にかかるコントロール弁の開度制御の制御ブロック図である。 本発明の一実施形態としての油圧制御装置の油圧回路の構成を示す回路構成図である。 本発明の一実施形態としての油圧制御装置におけるポンプ圧力とゲインとの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態としての油圧制御装置におけるポンプ圧力と作動油流量との関係を示すグラフである。 本発明が適用された油圧回路を備えた作業機械の全体構成を示す模式的斜視図である。 本発明及び従来例にかかる油圧制御装置におけるレバー操作量とリリーフ圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
2a,2b 油圧ポンプ(流体圧供給源)
3a A回路
3b B回路
4a〜4d 油圧シリンダ(流体圧アクチュエータ)
4e〜4g 油圧モータ
5a,5b 電磁リリーフ弁
6a〜6g コントロール弁(制御弁)
7 連結通路
8 メインリリーフ弁
9a,9b 操作レバー(操作手段)
10a,10b レバーセンサ
11 コントローラ
12a〜12d 負荷圧力センサ(負荷圧力検出手段)
13a,13b ポンプ油圧センサ(流体圧検出手段)
14 直進切換弁
21 目標流量設定部(目標流量設定手段)
22 選択部(最大負荷圧力選択手段,圧力補正手段)
23 差圧演算部(圧力補正手段)
24 乗算部(補正抑制手段)
25 加算部
26 記憶部
27 開度演算部
28 制御部
31 ゲイン設定部(ゲイン設定手段,補正抑制手段)

Claims (6)

  1. 流体圧回路の作動流体としての圧力流体を供給する流体圧供給源と、
    該流体圧供給源から吐出される該圧力流体により駆動される複数の流体圧アクチュエータと、
    該流体圧アクチュエータの作動量を設定する操作手段と、
    該流体圧供給源から該複数の流体圧アクチュエータへの圧力流体供給通路上に各々介装され、該複数の流体圧アクチュエータへの該圧力流体の供給流量を調節する複数の制御弁と、
    該流体圧供給源から吐出される該圧力流体の流体圧を検出する流体圧検出手段と、
    該制御弁から該複数の流体圧アクチュエータへの圧力流体供給通路上に各々介装され、該複数の流体圧アクチュエータの負荷圧力を検出する複数の負荷圧力検出手段と、
    該操作手段によって設定された該作動量に基づいて、該制御弁を介して該流体圧アクチュエータへ供給される該圧力流体の目標流量を設定する目標流量設定手段と、
    該負荷圧力検出手段によって検出された該負荷圧力に基づいて、該目標流量設定手段で設定される該目標流量を補正する圧力補正手段と、
    該流体圧検出手段によって検出された該流体圧に基づいて、該圧力補正手段で算出される該目標流量の補正を抑制する補正抑制手段と
    を備えたことを特徴とする、流体圧制御装置。
  2. 該目標流量設定手段は、該操作手段によって設定された該作動量が増加するほど、設定する該圧力流体の該目標流量を増加させ、
    該圧力補正手段は、該負荷圧力検出手段によって検出された該負荷圧力が高圧であるほど、該目標流量の補正量を増加させ、
    該補正抑制手段は、該流体圧検出手段によって検出された該流体圧が高圧であるほど、該抑制量を増大させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の流体圧制御装置。
  3. 該補正抑制手段は、該流体圧検出手段で検出された該流体圧が予め設定された所定圧以上であるときに、該抑制量を増大させる
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の流体圧制御装置。
  4. 該圧力補正手段は、該負荷圧力検出手段によって検出された全ての該流体圧アクチュエータの負荷圧力のうちの最大負荷圧力と、該操作装置によって該作動量を設定された該流体圧アクチュエータの負荷圧力との差圧に基づいて、該目標流量設定手段で設定される該目標流量を補正する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体圧制御装置。
  5. 該圧力補正手段は、上記全ての流体圧アクチュエータの負荷圧力のうちの該最大負荷圧力を選択する最大負荷圧力選択手段と、該最大負荷圧力と該制御弁の負荷圧力との該差圧を算出する差圧演算手段とを備え、
    該補正抑制手段は、該流体圧検出手段によって検出された該流体圧に対応する抑制ゲインを設定するゲイン設定手段と、該差圧演算手段で算出された該差圧に該ゲイン設定手段で設定された該ゲインを乗算する乗算手段とを備えた
    ことを特徴とする、請求項4記載の流体圧制御装置。
  6. 該圧力補正手段は、該最大負荷圧及び予め設定された所定マージン圧の和と該負荷圧力との差圧に基づいて、該目標流量設定手段で設定される該目標流量を補正する
    ことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の流体圧制御装置。
JP2005003946A 2005-01-11 2005-01-11 流体圧制御装置 Pending JP2006194273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003946A JP2006194273A (ja) 2005-01-11 2005-01-11 流体圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003946A JP2006194273A (ja) 2005-01-11 2005-01-11 流体圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006194273A true JP2006194273A (ja) 2006-07-27

Family

ID=36800526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005003946A Pending JP2006194273A (ja) 2005-01-11 2005-01-11 流体圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006194273A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008130052A1 (ja) * 2007-04-18 2008-10-30 Kayaba Industry Co., Ltd. 油圧アクチュエータの速度制御装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343006A (ja) * 1986-08-06 1988-02-24 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧回路の駆動制御装置
JPH0211901A (ja) * 1988-06-30 1990-01-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧駆動装置
JPH0324301A (ja) * 1989-06-20 1991-02-01 Hitachi Constr Mach Co Ltd 土木・建設機械の油圧駆動装置
JPH0478307U (ja) * 1990-11-20 1992-07-08
JPH07167110A (ja) * 1993-12-13 1995-07-04 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 建設機械の負荷圧補償方法
JPH08270019A (ja) * 1995-04-03 1996-10-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 作業機械
JPH1151006A (ja) * 1997-07-31 1999-02-23 Komatsu Ltd 油圧駆動機械の制御装置
JP2000027803A (ja) * 1998-07-08 2000-01-25 Uchida Hydraulics Co Ltd クローズドセンター型電磁比例方向制御弁を使用したブリードオフ制御方法
JP2003172302A (ja) * 2001-12-06 2003-06-20 Yuken Kogyo Co Ltd インバータ駆動油圧ユニット

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343006A (ja) * 1986-08-06 1988-02-24 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧回路の駆動制御装置
JPH0211901A (ja) * 1988-06-30 1990-01-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧駆動装置
JPH0324301A (ja) * 1989-06-20 1991-02-01 Hitachi Constr Mach Co Ltd 土木・建設機械の油圧駆動装置
JPH0478307U (ja) * 1990-11-20 1992-07-08
JPH07167110A (ja) * 1993-12-13 1995-07-04 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 建設機械の負荷圧補償方法
JPH08270019A (ja) * 1995-04-03 1996-10-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 作業機械
JPH1151006A (ja) * 1997-07-31 1999-02-23 Komatsu Ltd 油圧駆動機械の制御装置
JP2000027803A (ja) * 1998-07-08 2000-01-25 Uchida Hydraulics Co Ltd クローズドセンター型電磁比例方向制御弁を使用したブリードオフ制御方法
JP2003172302A (ja) * 2001-12-06 2003-06-20 Yuken Kogyo Co Ltd インバータ駆動油圧ユニット

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008130052A1 (ja) * 2007-04-18 2008-10-30 Kayaba Industry Co., Ltd. 油圧アクチュエータの速度制御装置
JP2008267460A (ja) * 2007-04-18 2008-11-06 Kayaba Ind Co Ltd 油圧アクチュエータ速度制御装置
GB2460782A (en) * 2007-04-18 2009-12-16 Kayaba Industry Co Ltd Speed controller of hydraulic actuator
GB2460782B (en) * 2007-04-18 2011-09-21 Kayaba Industry Co Ltd Speed control device for hydraulic actuator
KR101086117B1 (ko) 2007-04-18 2011-11-25 카야바 고교 가부시기가이샤 유압 액추에이터의 속도 제어 장치 및 속도 제어 방법
CN101657646B (zh) * 2007-04-18 2012-11-14 萱场工业株式会社 油压传动装置的速度控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9181684B2 (en) Pump control unit for hydraulic system
KR101693129B1 (ko) 작업 기계
JP6220227B2 (ja) 油圧ショベル駆動システム
US10787790B2 (en) Work machine
JP6005176B2 (ja) 電動式油圧作業機械の油圧駆動装置
KR102391357B1 (ko) 전동식 유압 작업 기계의 유압 구동 장치
JP2018071620A (ja) 油圧ショベル駆動システム
KR20140116003A (ko) 건설기계 유압시스템 및 이의 제어방법
US10330128B2 (en) Hydraulic control system for work machine
JP2015197185A (ja) 作業機械の油圧制御装置
JP2009167659A (ja) 作業機械の油圧制御回路
US11142888B2 (en) Hydraulic machine
JP4807888B2 (ja) 油圧駆動機械の制御装置
KR102054519B1 (ko) 건설기계의 유압시스템
JP2010059738A (ja) 作業機械の油圧制御回路
JP2008224039A (ja) 油圧駆動機械の制御装置
JP2006194273A (ja) 流体圧制御装置
US10883245B2 (en) Hydraulic driving apparatus of work machine
JP2010065733A (ja) 作業機械の油圧制御回路
CN113474519A (zh) 工作机器的液压控制回路
JP2007032786A (ja) 流体圧制御装置及び流体圧制御方法
KR20190022780A (ko) 건설 기계
JP7314404B2 (ja) 作業機械
JP3952473B2 (ja) 作業機械における油圧制御装置
JP3723270B2 (ja) 油圧駆動機械の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070921

A977 Report on retrieval

Effective date: 20091120

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100126

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100525