JP2006193740A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)の1種または2種以上と、炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)の1種または2種以上を含む熱可塑性樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂組成物のドメイン(分散相)を構成する少なくとも1つの熱可塑性樹脂の分散形状係数(=L/πd)が、分散形状係数>1.3である熱可塑性樹脂組成物。ここで、L:分散相の平均外周長(μm)、d:分散相の平均最大粒子径(μm)、π:円周率である。
【選択図】図1
Description
分散形状係数=L/πd>1.3・・・・式1
π:円周率
また、かかる本発明の熱可塑性樹脂組成物において、より具体的に好ましくは、下記(2)〜(6)のいずれかである熱可塑性樹脂組成物である。
(2)前記ドメイン(分散相)を構成する熱可塑性樹脂の少なくとも1つの炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上であることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性樹脂組成物。
(3)前記炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)が、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂から選ばれる1種であることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性樹脂組成物。
(4)前記炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)が、オレフィン系樹脂、変性オレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマーから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
(5)炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)が、マトリックスを構成してなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
(6)熱可塑性樹脂組成物のドメイン(分散相)を構成する少なくとも1つの熱可塑性樹脂の分散形状係数(=L/πd)が下記式2を満足することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
分散形状係数=L/πd>1.5・・・・式2
π:円周率
また、上述した目的を達成する本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、下記(7)の構成からなるものである。
(7)炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)の1種または2種以上と、炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)の1種または2種を以上含む熱可塑性樹脂組成物の合計100重量部に対して、3〜50重量部の超臨界状態にある流体を2軸押出機内にて添加して、該流体が超臨界状態を保つ押出機内圧力を維持しながら溶融混練し、さらにベント口で減圧して該超臨界状態にある流体を脱気して混練して押出しすることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(8)2軸押出機に添加する超臨界状態にある流体が二酸化炭素であることを特徴とする上記(7)に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(9)2軸押出機のL/Dが60未満で、超臨界状態を保持する部分がシリンダー長の1/4〜2/3であることを特徴とする上記(7)または(8)記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(ここで、Lはシリンダー長(mm)、Dはシリンダーの口径(mm)である。)
(10)押出機内圧力が、7〜25MPaであることを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(11)上記(7)〜(10)のいずれか記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法により得られたことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
本発明にかかる熱可塑性樹脂組成物は、その優れた耐衝撃性、靭性と耐熱性から、例えば、薬液貯蔵タンク、樹脂構造材、外装材等として好ましく使用することができる。
本発明において樹脂の特性を表すのに使用した炭酸ガス透過係数なるパラメータは、JIS K7126の差圧法に準拠し測定した値を用いるものである。
該JIS K7126は、「プラスチックフィルム等の気体透過度試験方法」に関するものであり、本発明においては、試験対象となる樹脂を用いて、融点+30℃に加熱したプレス成形機で厚さ0.2mmのフィルム(試験サンプル寸法:直径60mmの円形状)を作成し、該樹脂フィルムの炭酸ガス透過係数を求めているものである。なお、試験フィルムの厚さ自体は、該炭酸ガス透過係数を求める過程で数式中に組み込まれて普遍化されているものであり、基本的に該係数の数値自体に影響を与えることはなく、該試験に供する樹脂が定まれば、測定ができて一義的に該値を求めることができる性質のものである。従って、試験フィルムの厚さにはそれほど拘る必要なく該係数値は求められる。通常、この炭酸ガス透過係数は、基本的にはいかなる厚さのものでも樹脂種類が定まれば、実質的に該樹脂種類に対応した一定の固有の値として求められるものであり、各種の樹脂における炭酸ガス透過係数は、後述する実施例、比較例中にて説明したとおりである。また、測定は、n数を3として行いその平均値をとったものである。
すなわち、酸または酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬させるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸は、PPS樹脂を分解する作用を有しないものであればよく、特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などがあげられる。中でも酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたPPS樹脂は残留している酸または塩などを除去するために、水または温水で数回洗浄することが好ましい。また洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
(1)583℃で焼成、冷却した白金皿にPPS樹脂5〜6gを秤量する。
(2)白金皿とともにPPS樹脂を450〜500℃で予備焼成する。
(3)583℃にセットしたマッフル炉に白金皿とともに予備焼成したPPS試料を入れ、完全に灰化するまで約6時間焼成する。
(4)デシケーター内で冷却後、秤量する。
(5)式:灰分量(重量%)=(灰分の重量(g)/試料重量(g))×100により灰分量を算出する。
炭酸ガス透過係数が上記の値以上であることにより、熱可塑性樹脂(B)が超臨界流体により膨潤し、これが分散粒子の外周長アップの効果を樹脂組成物にもたらすことができるからである。該熱可塑性樹脂(B)の炭酸ガス透過係数の上限値は自ずと存在するが、本発明者らの各種知見によれば、100×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgまでであり、それを超えると低融点となるので、ハンドリングが困難なものである。
びその塩、カルボン酸エルテル基、カルボン酸無水物基あるいはエポキシ基を有するオレフィン化合物またはこれらのオレフィン化合物の共重合体である。
ここで、「非球状である」とは、分散相の界面が凹凸状であることをいい、具体的には、例えば、本発明の熱可塑性樹脂組成物の倍率1〜2万倍でのTEM写真を画像処理して得られた、任意の50個の分散粒子の平均外周長L(μm)と平均最大粒子径d(μm)×πの比(分散形状係数)が前述した式1を満足する形状であることが特異的な靱性を発現させるために必要なものである。また、上記比が前述した式2を満足する形状であることが衝撃性と引張伸びのバランスから更に好ましい。通常、上述の平均外周長と平均最大粒子径×πの比(分散形状係数)は、球状分散であれば約1となり、扁平した楕円型分散では約0.8程度となるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物では、この比が1.3を超える数値、好ましくは1.5を超える数値のものとなり、従来にない特異的な分散形態を形成させることで特異的な靭性が発現するものである。なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物の分散形状係数の上限値には特に制限はないが、2.5程度である。
該分散形状係数の値が1.3を超える数値である熱可塑性樹脂組成物を得るには、超臨界流体とともに溶融混練する超臨界ゾーン圧力を7MPa以上に保ち、ベント口で脱気することにより得ることができる。また、該分散形状係数の値が、特に、1.5を超える数値である熱可塑性樹脂組成物を得るには、超臨界流体とともに溶融混練する超臨界ゾーン圧力を10MPa以上に保ち、その後、ベント口で脱気することにより得ることができる。
上述した分散形態が衝撃強度に影響するメカニズムは明確となっていないが、ドメインの分散形態が非球状であって比表面積が増加することから著しく衝撃強度が増加するものと推定している。
より好ましくは、5×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上から、100×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下の範囲内である。
すなわち、炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)の1種または2種以上と、炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/ cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)の1種または2種以上の熱可塑性樹脂組成物の合計100重量部に対して、超臨界状態にある流体を3〜50重量部の範囲内で2軸押出機内に注入して、該流体が超臨界状態を保つ圧力を保持しながら溶融混練し、さらにベント口で減圧して超臨界状態にある流体を脱気して混練する方法により得ることができる。超臨界状態にある流体を2軸押出機内に注入した後、超臨界状態を保持できない圧力で溶融混練しても衝撃強度を発現させるのに十分なドメインの特異的な分散形態を形成させることができない。また、溶融混練後、ベント口で超臨界流体を脱気しないと、該熱可塑性樹脂組成物生産時のガット切れが頻発し生産性に劣る。また、得られたペレットに気泡が生じ、成形加工時にシルバーストリーク等の外観不良を生じるため好ましくない。
分散相の分散形状係数は、下記式1より算出した。
分散形状係数=L/πd・・・・式1
ここで、L:分散相の平均外周長(μm)、d:分散相の平均最大粒子径(μm)、
π:円周率
であり、分散相の平均外周長と平均最大粒子径の測定は、射出成形(住友重機社製SG75H−MIVを使用)によりASTM1号ダンベル片を成形し、その中心部から0.1μm以下(約80nm)の薄片を切削し、透過型電子顕微鏡で倍率1万〜2万倍にて観察して得られた写真から、任意の分散粒子50ヶの分散部分について画像処理ソフト「Scion Image」(Scion Corporation社製)を用いて、各々の粒子の外周長と最大径を測定して、その後それら50ヶの数平均値を求めた。
(2)引張破断伸び
射出成形(住友重機社製SG75H−MIVを使用)により調製したASTM1号ダンベルを用い、ASTM−D638に従って引張破断伸度を測定した。
(3)アイゾット衝撃強度
上記と同様に射出成形して、ASTM−D256に規定された、アイゾット衝撃強度用試験片を作製し、ASTM−D256に従ってノッチ付きアイゾット衝撃強度(1/8インチ厚み)を測定した。
(4)耐熱性
射出成形(住友重機社製SG75H−MIVを使用)により調製したASTMダンベルを用い、ASTM−D648に準じて荷重0.46MPaで荷重たわみ温度を測定した。
×:荷重たわみ温度が100℃未満
240℃に設定した混練ゾーンの樹脂供給口よりの部分にガス添加口および混練ゾーンの吐出口よりの部分にベント口を有するL/D=59.5、超臨界ゾーンがシリンダー長の1/2であるスクリュー径が30mmの二軸押出機を用い、以下に示す各成分を表1に記載の各割合でドライブレンドした原料を連続的に供給し、さらに押出機バレルに設けられたガス添加口に液化二酸化炭素ボンベを高圧ポンプを介してつなぎ込み、原料に対して約10重量%の二酸化炭素を臨界圧力以上の圧力を保ちながら導入し、押出機の超臨界ゾーンの圧力を10〜15MPaに保ちながら溶融混練し、さらにベント口を減圧状態にし、脱気を行いながら混練を行い、ペレットを得た。
実施例1と同様に表2に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の非存在下で作製した。
実施例1と同様に表2に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の存在下(約10重量%)で作製した。
比較例7〜8
実施例1と同様に表2に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の存在下(約10重量%)で作製した。各サンプルの引張特性、耐衝撃性、耐熱性およびモルホロジーなどを測定した結果は表2に示すとおりであった。本比較例7〜8品は耐熱性に劣るものであった。
比較例9
L/D=77、超臨界ゾーンがシリンダー長の1/2でありスクリュー径が30mmである二軸押出機を用いた以外は実施例2と同様として作成した。
比較例10
L/D=59.5、超臨界ゾーンがシリンダー長の1/5でありスクリュー径が30mmである二軸押出機を用いた以外は実施例2と同様として作成した。
実施例15〜20
210℃に設定した混練ゾーンの樹脂供給口よりの部分にガス添加口および混練ゾーンの吐出口よりの部分にベント口を有するスクリュー径が30mmの二軸押出機を用い、以下に示す各成分を表3に記載の各割合でドライブレンドした原料を連続的に供給し、さらに押出機バレルに設けられたガス添加口に液化二酸化炭素ボンベを高圧ポンプを介してつなぎ込み、原料に対して約10重量%の二酸化炭素を臨界圧力以上の圧力を保ちながら導入し、さらにベント口を減圧状態にし、脱気を行いながら混練を行い、ペレットを得た。
180℃に設定した混練ゾーンの樹脂供給口よりの部分にガス添加口および混練ゾーンの吐出口よりの部分にベント口を有するスクリュー径が30mmである二軸押出機を用い、以下に示す各成分を表3に記載の各割合でドライブレンドした原料を連続的に供給し、さらに押出機バレルに設けられたガス添加口に液化二酸化炭素ボンベを高圧ポンプを介してつなぎ込み、原料に対して約10重量%の二酸化炭素を臨界圧力以上の圧力を保ちながら導入し、さらにベント口を減圧状態にし、脱気を行いながら混練を行いペレットを得た。
実施例15、21と同様に表2に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の非存在下で作製した。各サンプルの引張特性、耐衝撃性、耐熱性およびモルホロジーなどを測定した結果は表3に示すとおりであった。本比較例11〜14品は引張破断伸び、耐衝撃性に劣るものであった。
実施例15、21と同様に表3に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の存在下(約10重量%)で作製した。
210℃に設定した混練ゾーンの樹脂供給口よりの部分にガス添加口および混練ゾーンの吐出口よりの部分にベント口を有するスクリュー径が30mmである二軸押出機を用い、以下に示す各成分を表4に記載の各割合でドライブレンドした原料を連続的に供給し、さらに押出機バレルに設けられたガス添加口に液化二酸化炭素ボンベを高圧ポンプを介してつなぎ込み、原料に対して約10重量%の二酸化炭素を臨界圧力以上の圧力を保ちながら導入し、さらにベント口を減圧状態にし、脱気を行いながら混練を行い、ペレットを得た。
180℃に設定した混練ゾーンの樹脂供給口よりの部分にガス添加口および混練ゾーンの吐出口よりの部分にベント口を有するスクリュー径が30mmである二軸押出機を用い、以下に示す各成分を表4に記載の各割合でドライブレンドした原料を連続的に供給し、さらに押出機バレルに設けられたガス添加口に液化二酸化炭素ボンベを高圧ポンプを介してつなぎ込み、原料に対して約10重量%の二酸化炭素を臨界圧力以上の圧力を保ちながら導入し、さらにベント口を減圧状態にし、脱気を行いながら混練を行い、ペレットを得た。
実施例26、31と同様に表4に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の非存在下で作製した。
実施例26、31と同様に表4に記載の各割合でドライブレンドした原料を超臨界状態の二酸化炭素の存在下(約10重量%)で作製した。
(1)熱可塑性樹脂(A−1):
融点280℃、灰分量0.5重量%、溶融粘度220Pa・s(オリフィス0.5φ×10mm、300℃、剪断速度1000sec−1)、クロロホルム抽出量が2.6%、MFR=170g/10分(315.5℃、5kg荷重)のPPS樹脂(東レ製)。炭酸ガス透過係数が0.35×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg。
(2)熱可塑性樹脂(A−2):
融点280℃、灰分量0.02重量%、溶融粘度180Pa・s(オリフィス0.5φ×10mm、300℃、剪断速度1000sec−1)、クロロホルム抽出量が0.4%、MFR=100g/10分(315.5℃、5kg荷重)のPPS樹脂(東レ製)。炭酸ガス透過係数が0.35×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg。
(3)熱可塑性樹脂(A−3):
融点260℃、固有粘度0.85、カルボキシル末端基量26eq/tのポリエチレンテレフタレート樹脂であり、炭酸ガス透過係数は0.11×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(4)熱可塑性樹脂(A−4):
ポリブチレンテレフタレート樹脂(東レ製“トレコン”1200S)であり、炭酸ガス透過係数が0.07×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(5)熱可塑性樹脂(A−5):
ナイロン66樹脂(東レ製“アミラン”CM3001N)であり、炭酸ガス透過係数は0.06×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(6)熱可塑性樹脂(A−6):
ナイロン6樹脂(東レ製“アミラン”CM1010)であり、炭酸ガス透過係数は0.07×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(1)熱可塑性樹脂(B−1):
エチレン/グリシジルメタクリレート系共重合体(住友化学製“Bondfast”E)であり、炭酸ガス透過係数は35×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(2)熱可塑性樹脂(B−2):
エチレン/グリシジルメタクリレート系共重合体(住友化学製“Bondfast”ETX6)であり、炭酸ガス透過係数は30×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(3)熱可塑性樹脂 (B−3):
エチレン/α−オレフィン共重合体(三井化学製“タフマー”TX−610)であり、炭酸ガス透過係数は50×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(4)熱可塑性樹脂(B−4):
酸変性エチレン/α−オレフィン共重合体(三井化学製“タフマー”MH7020)であり、炭酸ガス透過係数は50×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(5)熱可塑性樹脂(B−5):
LLDPE(三井化学製“エボリュー”SP0540)であり、炭酸ガス透過係数は16×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(6)熱可塑性樹脂(B−6):
HDPE(三井化学製“ハイゼックス”7000F)であり、炭酸ガス透過係数は3.5×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(7)熱可塑性樹脂(B−7):
エチレン/メタクリル酸共重合体アイオノマー(三井・デュポンポリケミカル製“ハイミラン”1706)であり、炭酸ガス透過係数は30×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(8)熱可塑性樹脂(B−8):
スチレン系熱可塑性エラストマー(クレイトンポリマージャパン製“クレイトンG”FG1901X)であり、炭酸ガス透過係数は45×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(9)熱可塑性樹脂(B−9):
ポリエステル系熱可塑性エラストマー(東レ・デュポン製“ハイトレル”4047)であり、炭酸ガス透過係数は26×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(10)熱可塑性樹脂(B−10):
MFR=0.5g/10分(190℃、2.16kg荷重)のポリプロピレン100重量部に対して、無水マレイン酸0.8部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.05部を混合し、2軸押出機を用いてシリンダー温度230℃で溶融混練して得た融点150℃の変性ポリプロピレン樹脂であり、炭酸ガス透過係数は9.2×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである。
(11)熱可塑性樹脂(B−11):
HDPE(三井化学製“ハイゼックス”3000B)100重量部に対して、無水マレイン酸1部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.1部を混合し、2軸押出機を用いてシリンダー温度200℃で溶融混練して得た酸変性ポリエチレン樹脂であり、炭酸ガス透過係数は4.0×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHgである−。
・ フェノール系:
3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン。
・ リン系:
ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリト−ル−ジ−ホスファイト。
Claims (11)
- 炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)の1種または2種以上と、炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)の1種または2種以上を含む熱可塑性樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂組成物のドメイン(分散相)を構成する少なくとも1つの熱可塑性樹脂の分散形状係数(=L/πd)が下記式1を満足することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
分散形状係数=L/πd>1.3・・・・式1
ここで、L:分散相の平均外周長(μm)、d:分散相の平均最大粒子径(μm)、
π:円周率 - 前記ドメイン(分散相)を構成する熱可塑性樹脂の少なくとも1つの炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)がポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂から選ばれる1種であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)が、オレフィン系樹脂、変性オレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマーから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)が、マトリックスを構成してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂組成物のドメイン(分散相)を構成する少なくとも1つの熱可塑性樹脂の分散形状係数(=L/πd)が下記式2を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
分散形状係数=L/πd>1.5・・・・式2
ここで、L:分散相の平均外周長(μm)、d:分散相の平均最大粒子径(μm)、
π:円周率 - 炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg未満の熱可塑性樹脂(A)の1種または2種以上と、炭酸ガス透過係数が1×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以上の熱可塑性樹脂(B)の1種または2種を以上含む熱可塑性樹脂組成物の合計100重量部に対して、3〜50重量部の超臨界状態にある流体を2軸押出機内にて添加して、該流体が超臨界状態を保つ押出機内圧力を維持しながら溶融混練し、さらにベント口で減圧して該超臨界状態にある流体を脱気して混練して押出しすることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 2軸押出機に添加する超臨界状態にある流体が二酸化炭素であることを特徴とする請求項7に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 2軸押出機のL/Dが60未満で、超臨界状態を保持する部分がシリンダー長の1/4〜2/3であることを特徴とする請求項7または8記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(ここで、Lはシリンダー長(mm)、Dはシリンダーの口径(mm)である。) - 押出機内圧力が、7〜25MPaであることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項7〜10のいずれか記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法により得られたことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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