JP2006192333A - ガス吸着性シート - Google Patents

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【課題】潰れやすい吸着材をシート構造にする場合でも、吸着材が潰れることなく、安定性した品質を実現し、かつ脱落性に優れたシートを提供すること。
【解決手段】平均粒径が0.1〜2mm、比表面積1200m2/g以上の吸着材、熱可塑性樹脂、及びこれらを挟み込むカバーシートを熱圧着により接着一体化したシートであって、少なくとも片側のカバーシートの圧縮率が30%以上、圧縮弾性率が60〜100%である吸着性シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、粒状吸着材をシート状に成形した構造において安定した品質、及び脱落性の少ないシート、特に内燃機関に設置、あるいはキャニスタ近辺に設置する燃料タンクから発生する燃料蒸気の蒸散を抑制するフィルタ濾材に用いて好適な吸着性シートに関する。
従来から粒子状の吸着材を、熱可塑性樹脂、カバーシート間に挟み込み熱プレスし、不離一体構造の吸着性シートを製造する方法が知られている。このような構造を採用することによって、ハンドリング性が良好になり、更には安定した品質となるため、室内、自動車室内等に配設し空気浄化目的で使用されている。そしてその形状的は、プリーツ状、ハニカム状等、目的等に応じて更に成形されユニット化され使用される場合も多い。また、最近では自動車の内燃機関において発生する燃料蒸気が、大気に蒸散するのを抑止するための方法として、シート状に成形した吸着材や、更にプリーツ状にフィルタユニット化したものを内燃機関の吸気系等に設置する場合も多くなっている。
このようなフィルタに使用する吸着材は一般的にガス物理吸着能が大きいものを使用するが、一般に脆い性質であり、シート化時、あるいはフィルタユニット化時のプレス工程等の負荷、あるいは振動によって吸着材の破損等が発生し、通気抵抗がアップしたり脱落する等の問題が生じやすかった。そこで、吸着材自身の硬度をあげるため吸着材にバインダーを併用し造粒炭とする方法もあるが、必要とする硬度を得るために過度のバインダーの添加が必要となる場合もあり、この場合逆に吸着性能の低下が起こり実用上問題となる(例えば特許文献1、2参照)。
特開平11−5058号公報 特開2004―143950号公報
また、粒状吸着材を粉末状熱可塑性樹脂と混合後、シート間に挟み込み、そのロール間で熱圧着する方法が開示されているが、この方法では圧着時に急激な力学的負荷がかかりやすく吸着材が脆い場合、安定した品質のものは得られにくい。更に、吸着材が潰れにくいように力学的負荷を小さく設定すれば、吸着材の移動等が発生し易く、接着性、通気抵抗の観点等で安定した品質のものを得ることができない。また、燃料タンクから発生する蒸気を吸着する目的で活性炭をシート間にサンドイッチする方法が開示されているが、上記要求を十分に満足するものは開示されていないのが現状である。
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、硬度の小さい吸着材を使用した場合にでもシート化時にプレス等の力学的負荷をかけても、吸着材が潰れることなく、安定した品質を実現し、かつ脱落性にも問題のないシートを提供するものである。特に、内燃機関に設置、あるいはキャニスタ近辺に設置する燃料タンクから発生する燃料蒸気を吸脱着させるフィルタ用途において好適なシートを提供することを課題とするものである。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、(1)平均粒径が0.1〜2mmの吸着材、熱可塑性樹脂、及びこれらを挟み込むカバーシートを熱圧着により接着一体化したシートであって、少なくとも片側のカバーシートの圧縮率が30%以上、圧縮弾性率が60〜100%である吸着性シート、(2)吸着材が比表面積1200m2/g以上である(1)に記載の吸着性シート、(3)吸着材のJISK1474による硬度が93%以下である(1)又は(2)に記載の吸着性シート、
(4)吸着材の平均細孔径が16〜30Åである(1)〜(3)何れかに記載の吸着性シート、(5)燃料蒸気蒸散抑制用として使用される(1)〜(4)何れかに記載の吸着性シート、(6)吸着材が活性炭である(1)〜(5)何れかに記載の吸着性シートである。
本発明による濾材は、圧力、振動によって潰れやすい吸着材を、シート構造にする場合、吸着材の潰れ等もなく、安定した品質のシートを提供できる利点がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る吸着性シートに用いられる吸着剤の平均粒子径は、吸着速度、通気性、吸着材の脱落、シート加工性等を考慮して、JIS標準ふるい(JIS Z8801)による値で0.1〜2mmであることが好ましい。平均粒子径が0.1mm未満の場合には、一定の高吸着容量を得るのに通気抵抗が大きくなりすぎ、また、同時にシート充填密度が高くなりやすく、粉塵供給時に早期の通気抵抗上昇を引き起こす原因にもなる。平均粒子径が2mmを越える場合には、脱落が生じやすくなり、またワンパスでの初期吸着性能が極端に低くなり、更にはプリーツ形状及び波状等のフィルターユニットに仕上げる際の折り曲げ性、及び波状加工時の加工性が悪くなる。
本発明に係る吸着性シートに用いられる吸着剤の種類は、特に限定されるものではないが幅広く種々のガスを吸着できる活性炭が好ましい。例えば、ヤシガラ系、木質系、石炭系、ピッチ系等の活性炭が好適に用いられる。また、上記の活性炭は、形状的には破砕炭、造粒炭、ビーズ炭等が好適に用いられる。
本発明に係る吸着性シートに用いられる吸着剤の比表面積は1200m2/g〜3000m2/gであることが好ましい。1200m2/g以上の比表面積を有する吸着剤は高い吸着性能を発揮するからである。一方3000m2/gを超えると硬度が極端に小さくなるため好ましくない。
本発明に係る吸着性シートに用いる吸着剤はJISK1474による硬度が93%以下であることが好ましい。硬度が93%を越えるとカバーシートを熱圧着した際にカバーシート側に破損、破れ等が発生する場合があり圧損をはじめ、安定した品質の吸着性シートが得られない場合がある。下限は特に限定しないが、30%を下回ると極端に吸着剤が脆くなるため潰れにより圧損が高くなるだけでなく、脱落も生じやすくなり実用上問題が生じる。
また、ガソリン蒸散成分吸着用を考慮した場合、平均細孔径は16〜30Åの範囲が好ましい。吸着性だけでなく脱着性にも優れるため好適である。
本発明に係る吸着性シートは、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂は吸着剤同志の結着、及び吸着剤とカバーシートとの接着する役割を果すからである。熱可塑性樹脂として種類はポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエステル系、エチレンーアクリル共重合体、ポリアクリレート、ポリアーレン、ポリアクリル、ポリジエン、エチレンー酢酸ビニル、PVC、PS等があげられる。熱可塑性樹脂は形状的には粉末状、シート状等があげられるがこれらに限定されるものではない。粉末状であれば吸着剤と混合後、カバーシートに散布し熱プレスして所望のシートを得ることができるし、不織布、織物等のシート状であっても吸着材の両側から挟み込み熱プレスする等で所望のシートを得ることができる。粉末状、シート状を併用することももちろん可能である。吸着材同志、及び吸着材とカバーシートをより強固に接着することができる。
本発明に係る吸着性シートに使用するカバーシートは、少なくとも片側が圧縮率30%〜90%であることが好ましい。圧縮率30%以下であれば、圧着設備のクリアランスを極めて厳格にコントロールしなければ、シート間接着が不安定となるからである。また、吸着材への負荷が大きくなり、吸着材の潰れが発生する等問題が生じ好ましくない。一方、圧縮率が90%を超えると、シート加工時に内部まで圧力、熱が伝わりにくくなり使用している熱可塑性樹脂の溶融度合いが不安定となり、接着性に問題が生じやすい。
本発明に係る吸着性シートに使用するカバーシートは、少なくとも片側は圧縮弾性率60〜100%のシートであるのことが好ましい。
圧縮弾性率が60%以下であれば、シート成形後の厚みのバラツキが大きく、プリーツ状に成形する工程において山高さ不揃いとなることにより通気抵抗、吸着性能等が安定品質に問題が起こりやすくなる。カバーシートの製法には特に制限はないが、短繊維や長繊維不織布あるいは織物を適用したり、これらにエンボス加工やニーパン加工を施すことや、補強用シートと一体にしたり、また、バインダー樹脂を含浸したりして製造することができる。この際、ある程度のテンションをかけた際に前記不織布や織物が切れたりしない程度の強度は必要である。
カバーシートを構成する繊維材質は特に制限されないが、ポリオレフィン系、レーヨン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート等があげられる。これらは、芯鞘繊維を使用しても種々の混合繊維であっても当然構わない。また、タバコ煙粒子、カーボン粒子、海塩粒子をはじめとするサブミクロン粒子に対する除去効果も増大することができる帯電した不織布、いわゆるエレクトレットシートを基材に使用することもできる。
カバーシートの目付量は、10g/m2以上、好ましくは30g/m2以上であることが熱プレスによる吸着材への負荷を低減できること、及び吸着材のカバーシート面からの脱落性等を考慮すると望ましい。
本発明に係る吸着性シートは、燃料蒸気蒸散抑制用と用いて特に効果を発揮する。吸着性だけでなく脱着性にも優れ、かつ取り扱い性に非常にすぐれた吸着性シートを提供できるからである。
以下、吸着性シートの代表的な製法について説明する。まず、粒状吸着剤と熱可塑性粉末樹脂を所定の重量秤量し、シェーカー(撹拌器)に入れ撹拌する。次に、この混合粉粒体をカバーシートの上(以下、下側に配置するカバーシートを基材シートと呼ぶ)に散布し、熱プレス処理を実施する。熱プレス温度は熱可塑性粉末樹脂融点の5〜10℃高い程度が好ましい。この際、反対側にカバーシートを更に積層すれば、より取り扱い性に優れた吸着性シートが得られる。また、熱処理する前に赤外線等で予め予備加熱し、仮接着しておけば、プレス時におこりがちな混合粉粒体の不規則な流動も生じず、より分散性が良好な吸着性シートが製造できる。
赤外線による熱処理は、気流などを起こさず、混合粉粒体を静置した状態で加熱することができ、混合粉粒体の飛散などを防止することができる。最終的に熱プレスしシート製造するにはよく使用されるロール間熱プレス法、あるいは上下ともフラットな熱ベルトコンベヤー間にはさみこむフラットベッドラミネート法等があげられる。より均一な厚み、接着状態をつくりだすには後者の方がより好ましい。
本発明の吸着性シートはプリーツ状、コルゲート状に加工し、フィルターユニット化することができる。フィルター厚みは、10〜400mmが好ましい。車載用途や家庭用空気清浄機であれば、通常の内部スペースの関係から、10〜60mm程度、ビル空調用途へよく設置される大型のフィルターユニットであれば40〜400mm程度が収納スペースから考えると好ましい。本発明のフィルターユニットのひだ山頂点間隔は2〜30mmが好ましい。2mm以下ではひだ山間が密着しすぎでデッドスペースが多く、効率的にシートを活用できなくなる。一方、30mm以上ではシート展開面積が小さくなるためフィルター厚みに応じた除去効果を得ることができなくなる。
フィルターユニット化は金型を使用した、いわゆるインサート成形のようなフィルタ部と樹脂枠部を一体にする方法、あるいは不織布、織物等のような比較的腰の強いシートで枠を作製し一体とすることができる。本発明のフィルターユニットは、いずれの面を上流側に使用しても構わないが、嵩高性を有するシート側を上流に使用した方が、粉塵に対して目詰まりしにくくより実用的である。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に沿って設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
まず、本実施例で用いた濾材の試験方法を以下に示す。
(圧縮率、圧縮弾性率)
圧縮率、圧縮弾性率の測定法は、圧縮弾性試験機を使用して以下のように測定した。約5cm×約5cmの試験片を採取し、50gf/cm2の下で厚さを測定、次に1000gf/cm2の一定圧力下で1分間放置し厚さを測定。次に、加えた圧力を除き1分間放置後、再び50gf/cm2の下で厚さを測定した。この結果を以下の計算式に当てはめ圧縮率、圧縮弾性率を算出した。
圧縮率% =(T0−T1)/T0 ×100
圧縮弾性率% =(T` 0−T1)/(T0−T1 ×100
ここに、T0 :はじめに50gf/cm2かけた時の厚み(mm)
1:1000gf/cm2を加え1分間放置後の厚み(mm)
` 0:圧力を除き、1分間放置後、再び50gf/cm2かけたときの厚み(mm)
(通気抵抗)
線速30cm/sの条件下での値。測定は70φに切り取ったサンプルで実施。単位はPaである。
[実施例1]
シートA:ポリエステル繊維6.6dtex×51、1.5dtex×51mmを重量比1:1でカードで目付200g/m2に調整後、アクリルエマルジョンバインダーを含浸、乾燥して目付240g/m2、厚み3.7mmの弾力性のあるシートを製造した。このシートの圧縮率は55%、圧縮弾性率は70%、通気抵抗は50Paであった。
シートB::オレフィン系スパンボンド不織布、シート目付は50g/m2、厚み0.25mm、このシートの圧縮率は45%、圧縮弾性率は55%、通気抵抗は16Paであった。
シートC::ポリアミド系蜘蛛の巣状スパンボンド不織布(融点110℃)、シート目付は10g/m2、通気抵抗は0Paであった。
平均粒径300μm、比表面積1250m2/g(BET法)、平均細孔径26Å、硬度90%(JISK1474法)、充填密度0.30g/ccである石炭系活性炭を、平均粒径10μmのエチレンーアクリル酸共重合系熱可塑性粉末樹脂(融点106℃)と重量比10:2でよく撹拌混合した。シートAを基材シートとしてこの上に前述の混合粉体を170g/m2になるように散布し、更にシートBを上から重ね合わせ熱プレス加工、及び冷却、巻き取りを実施し吸着性シートを得た。
以下に今回使用した更に詳細な散布、熱プロセスを以下に記載する。図1は本発明の吸着性シート製造に係る概略図でありフラットベッドラミネート法と言われる方法である。この装置にはシートAを搬送するフッ素樹脂被覆加工が施された上部ベルトコンベヤー2及び下部ベルトコンベヤー3が配設されている。まず、活性炭と熱可塑性粉末樹脂を予め混合しておいた混合粉体5をホッパー6に投入した。次に、基材シート1を巻きだし装置4から巻きだし、ホッパー6内の混合粉粒体5を略均等密度に散布するための粒体振動散布機7により基材シート1上に散布した。粒体振動散布機7はホッパー6に投入された混合粉体5は垂直方向の下部に設けた断面円形状で表面に突起針体9が多数取り付けられ、回転しながら振動させ散布することにより、混合粉体5を略均等密度に散布できる。
次にシートBを巻出し装置10から巻出し、約3mの長さを有する上述の同素材上下のベルト表面温度が125℃になるように設定した熱圧着ゾーン12にあるベルトコンベヤー間に挟みこんだ。この際のベルト間クリアランスは最終的に完成する吸着性シート厚みより小さく設定することが品質が安定した吸着性シートを製造するには必要であるので、2.0mmに設定、更にプレスロール部の圧力を10N/cm2に設定した。この際、ベルトコンベヤー間に挿入する前に、予熱を施すための赤外線を用いた予熱装置8を作動させ、熱可塑性粉末樹脂の融点より少し高めの120℃になるように設定すると、コンベヤー間に挟む際に発生しやすい混合粉粒体の不規則な流動もより一層生じにくくなり、厚み、通気抵抗等のバラツキがより小さくなることがわかった。その後、冷却ゾーン11を通すことによって、熱可塑性粉末樹脂を安定化した状態にし、巻き取り装置13で巻き取った。上記のライン速度は5m/minで実施した。脆い活性炭を使用しているが、接着力に問題ないのはもちろんの事、更にはシート化によって、活性炭が粉砕されている様子もなく、圧損も低く、取り扱い性にすぐれたシートであった。
[実施例2]
基材シートの上に更にシートC、シートBの下にシートCを積層し、実施例1同様の方法で吸着性シートを作製した。接着力が更に強固になり、一層取り扱い性に優れたものとなった。
[実施例3]
硬度80%、充填密度0.25g/ccである石炭系活性炭を使用し実施例2と同様の処方で吸着性シートを作製した。活性炭の硬度は小さくかなりもろいものであったが、接着力に問題ないのはもちろんの事、シート化によって、活性炭が粉砕されている様子もなく、圧損も低く、取り扱い性にすぐれたシートであった。
[比較例1]
実施例1に記載した活性炭を使用し、基材シートにはシートA作製時にアクリルバインダー使用量を約2倍量にアップした。その結果目付280g/m2、厚み3.7mm、圧縮率は20%、圧縮弾性率は80%、通気抵抗は55Paであった。この基材シートを使用し、実施例2同様の方法で吸着性シートを製造した。シート化によって、活性炭が一部粉砕されており、圧損も高いシートとなった。
[比較例2]
実施例1に記載した活性炭を使用し、基材シートにはシートA作製時に粘着性のあるバインダーを使用した。その結果目付240g/m2、厚み3.7mm、圧縮率は50%、圧縮弾性率は50%、通気抵抗は50Paであった。この基材シートを使用し、実施例2同様の方法で吸着性シートを製造した。シート化によって、厚みが小さくなったため、プリーツ品をインサート成型した際に、樹脂のバリが発生し、そのため外観不良になるだけでなく、通気抵抗も高くなっていた。
[比較例3]
平均粒径300μm、比表面積1000m2/g(BET法)、平均細孔径26Å、硬度98%(JISK1474法)、である石炭系活性炭を、平均粒径10μmのエチレンーアクリル酸共重合系熱可塑性粉末樹脂(融点106℃)と重量比10:2でよく撹拌混合した。シートAを基材シートとしてこの上に前述の混合粉体を170g/m2になるように散布し、更にシートBを上から重ね合わせ熱プレス加工、及び冷却、巻き取りを実施し吸着性シートを得た。基材シート及びシートBに破れが発生し、シート端面から活性炭の脱落が見られた。
[比較例4]
平均粒径300μm、比表面積1250m2/g(BET法)、平均細孔径18Å、硬度90%(JISK1474法)、である石炭系活性炭を、平均粒径10μmのエチレンーアクリル酸共重合系熱可塑性粉末樹脂(融点106℃)と重量比10:2でよく撹拌混合した。シートAを基材シートとしてこの上に前述の混合粉体を170g/m2になるように散布し、更にシートBを上から重ね合わせ熱プレス加工、及び冷却、巻き取りを実施し吸着性シートを得た。燃料蒸気を使用した吸脱着試験を繰り返し実施したところ初回の吸着性能は良好であったが、脱着性が悪く、細孔閉塞が起こっていることが伺える。
以下表1に主なデータ等をまとめた。
以上述べた如く、本発明の吸着性シートは、比表面積の大きな吸着材を使用した場合でもシート化時にプレス等の力学的負荷をかけても、吸着材が潰れることなく、安定性した品質を実現し、かつ脱落性に優れたシートを提供する。特に、内燃機関に設置、あるいはキャニスタ近辺に設置する燃料タンクから発生する燃料蒸気を吸脱着させるしフィルタ用途において好適なシートを提供でき、産業界に貢献することが大である。
本発明に係る吸着性シートをフラットベッドラミネート法によって製造する際の装置構成例を示す概略説明図である。
本発明の吸着性シートの模式図
符号の説明
1 :カバーシート(基材シート)
2、3 :ベルトコンベヤ
4 :巻きだし装置
5 :混合粉体
6 :ホッパー
7 :粉体振動散布機
8 :熱装置
9 :突起針体
10 :カバーシート
11 :冷却ゾーン
12 :熱圧着ゾーン
13 :巻き取り装置

Claims (6)

  1. 平均粒径が0.1〜2mmの吸着材、熱可塑性樹脂、及びこれらを挟み込むカバーシートを熱圧着により接着一体化したシートであって、少なくとも片側のカバーシートの圧縮率が30%以上、圧縮弾性率が60〜100%である吸着性シート。
  2. 吸着材が比表面積1200m2/g以上である請求項1に記載の吸着性シート。
  3. 吸着材のJISK1474による硬度が93%以下である請求項1又は2に記載の吸着性シート。
  4. 吸着材の平均細孔径が16〜30Åである請求項1〜3何れかに記載の吸着性シート。
  5. 燃料蒸気蒸散抑制用として使用される請求項1〜4何れかに記載の吸着性シート。
  6. 吸着材が活性炭である請求項1〜5何れかに記載の吸着性シート。
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