JP2006190815A - ドーパント材料、ドーパント材料の製造方法およびこれを用いた半導体素子 - Google Patents

ドーパント材料、ドーパント材料の製造方法およびこれを用いた半導体素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 pn伝導型の制御、キャリア密度の制御、さらにゲート電圧閾値の制御を実現できる熱力学的・化学的に安定なドーパント材料やその製造方法を提供し、優れた高速動作性・高集積性を有する実際に動作可能なトランジスタなどの半導体素子を提供することである。
【解決手段】 カーボンナノチューブの外周表面に、真空中におけるイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中における電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターを堆積させたものであり、好ましくはドナーがアルカリ土類金属元素、典型金属元素、ランタノイド金属元素および有機金属化合物からなる群れから選ばれる1種または2種以上を含み、アクセプターがフラーレン類および/またはスーパーハロゲンである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブを用いたドーパント材料や、ドーパント材料の製造方法や、p型およびn型の伝導型の半導体チャネルに好適なトランジスタなどの半導体素子に関する。
カーボンナノチューブは直径が数ナノメートル、長さが数百ナノメートルから数マイクロメートルの円筒型グラファイト構造を持ち、その螺旋度と直径に依存して金属型カーボンナノチューブと半導体型カーボンナノチューブが存在する。半導体型カーボンナノチューブはトランジスタのチャネルに利用することが可能で、シリコンと比較して10倍以上のドリフト移動度を有すること、バンドギャップをその直径・螺旋度で構造制御が可能なこと等の理由から、ポストシリコンを担う半導体材料としてデバイス応用上特に重要である。カーボンナノチューブをチャネルとして有する電界効果トランジスタが報告され(非特許文献1)、それ以来、カーボンナノチューブトランジスタに関する研究開発が世界中で活発に行われている。
カーボンナノチューブトランジスタの実用化にあたっては、いくつかの要素技術を開発する必要がある。例えば、カーボンナノチューブの直径・位置・配向制御技術、カーボンナノチューブ金属・半導体選択技術、低抵抗オーミック電極技術、高性能ゲート絶縁膜作製技術、カーボンナノチューブへのドーピング技術などが挙げられる。特にドーピング技術はカーボンナノチューブトランジスタのp型伝導もしくはn型伝導といった伝導型、キャリア密度、ゲート電圧の閾値などを制御する上で重要であり、高性能・高速デバイス実現の要となる。
ドーピングとは主に半導体の物性を制御するため、特に半導体の伝導型制御のために異物質を添加することを意味し、半導体の伝導型にはn型伝導とp型伝導の2種類ある。n型伝導を示す半導体はn型半導体と呼ばれ、n型半導体において異物質であるドナー(電子供与体、n型ドーパント)から半導体の伝導帯に供与された電子が電気伝導を担っている。p型伝導を示す半導体はp型半導体と呼ばれ、p型半導体において価電子帯から異物質であるアクセプター(電子受容体、p型ドーパント)に電子が奪われた結果生じる正孔(ホール)が電気伝導を担っている。カーボンナノチューブに関して言えば、適当なドナーもしくはアクセプターをドーピングすることにより、n型伝導カーボンナノチューブもしくはp型伝導カーボンナノチューブが作られる。
かかるn型伝導カーボンナノチューブを作る従来技術としては、例えば、カリウム(K)を蒸着する方法(非特許文献2参照)や、真空中で熱処理する方法(非特許文献3参照)が報告されている。しかし、両者の方法で作成されたカーボンナノチューブチャネルは大気中で化学的に不安定であり、安定動作のデバイスに用いるには不向きである。n型伝導カーボンナノチューブを作る別の従来技術として、イミン基含有高分子をカーボンナノチューブの外部から供給する方法(非特許文献4参照)やカーボンナノチューブ中空にドナーとなるイオン化エネルギーが比較的低い有機分子を導入する方法が(特許文献1参照)知られている。しかし、これらの方法はドーピング濃度、すなわち、カーボンナノチューブチャネル内のキャリア密度を制御することが非常に困難である。特に後者は、トランジスタ作製において予めドナーがカーボンナノチューブの中空に詰まったカーボンナノチューブチャネルを用意することが必要で、カーボンナノチューブトランジスタの集積化に不可欠なトランジスタ作製方法、例えば、特許文献2に記載されるカーボンナノチューブをその場成長させたトランジスタに対するドーピングは適用できず、ドーピング方法で作製されたトランジスタ等の具体的な動作特性は示されていない。
また、p型伝導カーボンナノチューブを作る従来技術としては、カーボンナノチューブに対して特別な処理をせず、正孔供給源と考えられる酸素・水分子を大気中から自然に付着させる方法が報告されている。しかし、この方法により作製されたカーボンナノチューブを用いたデバイスにおいては、カーボンナノチューブトランジスタの特性が外部環境次第で変化してしまうため、信頼性に欠けるものとなる。更にp型伝導カーボンナノチューブを作る別の従来技術としては、カーボンナノチューブ中空に比較的電子親和力の大きい有機分子を導入する方法(特許文献1参照)が知られているが、前述同様、キャリア密度制御が非常に困難であること、その場成長させたカーボンナノチューブトランジスタには適用できず、具体的なデバイス動作が明らかにされていない。
ネイチャー誌第393巻49−52頁1998年(Nature,393, 49−52,1998) フィジカル・レビューB誌61巻R10606−R10608頁2000年(Physical Review B,61,R10606−10608,2000) フィジカル・レビュー・レター誌87巻256805−256808頁2001年(Physical Review Letters,87,256805−256808,2001) アメリカ化学会誌123巻11512−11513頁2001年(Journal of American Chemical Society,87,256805−256808,2001) 特開2004−311733号公報 (図1、図3) 特開2004−67413号公報 (図17)
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、カーボンナノチューブの外周表面に対してドーピングを行うことにより、pn伝導型の制御、キャリア密度の制御、さらにゲート電圧閾値の制御を実現できる熱力学的・化学的に安定なドーパント材料を提供することである。また、本発明の目的は、カーボンナノチューブの外部から気相で堆積することで、カーボンナノチューブ半導体素子作製における高い適合性と優れた電気特性制御を実現したドーピング材料の製造方法を提供することである。更に、本発明の目的は、得られたドーパント材料を利用し、優れた高速動作性・高集積性を有する実際に動作可能なトランジスタなどの半導体素子を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するために、カーボンナノチューブに対するドーピングについて鋭意研究の結果、カーボンナノチューブに対するドーピングはカーボンナノチューブ表面とドーパントの間で起こる電荷移動をその基本的な原理とし、電荷移動が起こる必要条件は、図1の模式図に示すように、半導体カーボンナノチューブとドーパントの電子構造により説明できることの知見を得た。ドナーからカーボンナノチューブに電子が供与される電荷移動が起こる条件は、ドナーの最高被占軌道準位(イオン化ポテンシャル:Ipに相当)がカーボンナノチューブのフェルミ準位(EF)より上方にあること、すなわち、カーボンナノチューブ表面に存在するドナーのIp<EFとして表示でき、アクセプターからカーボンナノチューブへ正孔が供与される電荷移動が起こる条件は、カーボンナノチューブのアクセプターの最低空軌道準位(電子親和力:EAに相当)がカーボンナノチューブのフェルミ準位より下方にあること、すなわち、カーボンナノチューブ表面に存在するアクセプターのEA>EFであることの知見を得た。そして、EFはカーボンナノチューブがドーピング前に真性半導体であると仮定すると、カーボンナノチューブの真性仕事関数(Ei)に一致する。カーボンナノチューブのEiは3.7〜4.8eV(電子ボルト)であり、一般に、固体表面上のIpは真空中のIpに比べ約1eV減少し、固体表面上のEAは真空中のEAと比較して約1eV増大する。従って、ドナーの条件として真空中のIp<5.8eV、アクセプターの条件として真空中のEA>2.7eVであることの知見を得た。これらの条件を備えたドーパントをカーボンナノチューブの外周表面に堆積させることにより、その堆積量の制御が容易となり、所望のキャリア密度とすることができ、安定した伝導特性を有するドーピング材料を得ることができることを見い出し、かかる知見に基き本発明をするに至った。
即ち、本発明は、カーボンナノチューブの外周表面に、真空中におけるイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中における電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターを堆積させたものであることを特徴とするドーパント材料に関する。好ましくは、ドナーが、アルカリ土類金属元素、典型金属元素、ランタノイド金属元素および有機金属化合物からなる群れから選ばれる1種または2種以上を含むドーパント材料であり、アルカリ土類金属元素、典型金属元素またはランタノイド金属元素が、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プルセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Er)、またはルテチウム(Lu)であるドーパント材料であり、有機金属化合物が、メタロセンであるドーパント材料であり、メタロセンが、コバルトセン(η(C552Co)、クロモセン(η(C552Cr)、デカメチルコバルトセン(η[C5(CH35]2Co)、デカメチルクロモセン(η[C5(CH35]2Cr)、またはデカメチルニッケロセン(η[C5(CH35]2Ni)であるドーパント材料であり、アクセプターが、フラーレン類および/またはスーパーハロゲンであるドーパント材料であり、フラーレン類が、C74、C76、C78、C80、C82の高次フラーレン、Ca@C60、La@C74、Gd@C74、Gd@C76、Gd@C78、Gd@C80、Gd@C82の金属内包フラーレン、C60F、C602,C6036、C6048、C702、C7052のフッ化フラーレンであるドーパント材料であり、スーパーハロゲンが、四フッ化アルミニウム(AlF4)、六フッ化ハフニウム(HfF6)、六フッ化タンタル(TaF6)、六フッ化タングステン(WF6)、六フッ化レニウム(ReF6)、六フッ化オスミウム(OsF6)、六フッ化イリジウム(IrF6)、六フッ化白金(PtF6)、六フッ化金(AuF6)、六フッ化水銀(HgF6)、六フッ化ヒ素(AsF6)、六フッ化リン(PF6)、六フッ化アンチモン(SbF6)、七フッ化テルル(TeF7)、七フッ化タングステン(WF7)、八フッ化マンガン(MnF8)、七フッ化二アルミニウム(Al27)、十一フッ化二リン(P211)、十一フッ化二タンタル(Ta211)、十一フッ化二バナジウム(V211)、十六フッ化三タンタル(Ta316)、十六フッ化三ヒ素(As316)、六クロロリン(PCl6)、七クロロ二アルミニウム(Al2Cl7)、六ブロモリン(PBr6)、七ブロモ二アルミニウム(Al2Br7)であるドーパント材料に関する。
また、本発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料の製造方法であって、基板上に設置された単独もしくは複数本のカーボンナノチューブの外周表面に、真空中のイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中の電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターを気相状態として堆積させることを特徴とするドーピング材料の製造方法や、請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料の製造方法であって、基板上の所定の位置に設置された単独もしくは複数本のカーボンナノチューブの外周表面に、真空中のイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中の電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターをイオンビームとして堆積させることを特徴とするドーピング材料の製造方法に関する。
また、本発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料を用いたことを特徴とする半導体素子や、請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料をチャネルとして用いたことを特徴とするトランジスタに関する。
本発明のドーピング材料は、カーボンナノチューブに対してドーピングを行うことにより、pn伝導型の制御、キャリア密度の制御、さらにゲート電圧閾値の制御を実現でき、優れた熱力学的・化学的安定性を有する。また、本発明のドーピング材料の製造方法は、カーボンナノチューブ半導体素子作製における高い適合性と優れた電気特性制御を実現することができるドーピング材料を得ることができる。更に、本発明のドランジスタなどの半導体素子は、本発明のドーピング材料を利用し、高速動作性・高集積性を有する実用に適したものである。
本発明のドーパント材料は、カーボンナノチューブの外周表面に、真空中におけるイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中における電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターを堆積させたものであれば、特に制限されるものではない。
本発明のドーパント材料に用いられるカーボンナノチューブとしては、円筒型グラファイト構造を有するものであれば、単層、多層いずれのものであってもよいが、直径が数ナノメートル、長さが数ナノメートルから数マイクロメートルの半導体型カーボンナノチューブが好ましい。
本発明のドーパント材料に用いられるドナーとしては、真空中におけるイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるものであり、具体的には、Sr(Ip=5.695eV)、Ba(Ip=5.212eV)などのアルカリ土類金属元素、In(Ip=5.786eV)などの典型金属元素、La(Ip=5.577eV)、Ce(Ip=5.47eV)、Pr(Ip=5.42eV)、Nd(Ip=5.49eV)、Sm(Ip=5.63eV)、Eu(Ip=5.67eV)、Lu(Ip=5426eV)などのランタノイド金属元素などを挙げることができる。これらの金属元素はカリウムなどのアルカリ金属と比較して化学的に安定であり、カーボンナノチューブの安定なドナーとして有効に働く。
また、上記ドナーとして有機金属化合物も用いられ、具体的に、コバルトセン:η(C552Co(Ip=5.2eV)、クロモセン:η(C552Cr(Ip=5.40eV)、デカメチルコバルトセン:η[C5(CH352Co(Ip=3.7±0.3eV)、デカメチルクロモセン:η[C5(CH352Cr(Ip=4.0±0.4eV)、デカメチルニッケロセン:η[C5(CH352Ni(Ip=4.4eV)などのメタロセンを挙げることができる。これらのメタロセンは熱力学的・化学的に安定な有機金属化合物として知られ、カーボンナノチューブに対するドナーとして安定性に優れている。デカメチルニッケロセンの分子構造を図2(a)に示す。
上記したドナーは1種または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明のドーパント材料に用いられるアクセプターとしては、熱力学的・化学的に安定であることが知られているフラーレン類および/またはスーパーハロゲンを挙げることができる。かかるフラーレン類としては、炭素原子のみで構成されるかご型分子であり、炭素数が70より大きい高次フラーレンや、フラーレン分子にフッ素原子がいくつか付加した、図2(b)に示す分子構造を持つC60Fなどのフッ化フラーレンや、フラーレンかご構造内に金属原子がいくつか内包された金属内包フラーレンなどを挙げることができる。具体的には、C74(EA=3.30eV)、C76(EA=2.90eV)、C78(EA=3.12eV)、C80(EA=3.19eV)、C82(EA=3.14eV)などの高次フラーレン、C60F(EA=2.78eV)、C602(EA=2.74eV)、C6036((EA=3.48eV)、C6048(EA=4.06eV)、C702((EA=2.80eV)、C7052((EA=4.06eV)などのフッ化フラーレン、Ca@C60(EA=3.0eV)、La@C74(EA=2.9eV)、Gd@C60(EA=3.0eV)、Gd@C74(EA=3.24eV)、Gd@C76(EA=3.1eV)、Gd@C78(EA=3.26eV)、Gd@C80(EA=3.3eV)、Gd@C82(EA=3.3eV)などの金属内包フラーレンを挙げることができる。これらフラーレン類はカーボンナノチューブと同じ炭素が主要構成元素であるため、カーボンナノチューブとの親和性が高く、アクセプターとして好ましい。
また、アクセプターに用いられるスーパーハロゲンは、その組成式においてMXk+1(Mは典型もしくは遷移金属原子、Xはハロゲン原子、kはM原子の最大形式価数を示す。)として表され、構成ハロゲン元素より大きな電子親和力を有する化合物群を指し、熱力学的に安定であることが知られている。かかるスーパーハロゲンとして、例えば、図2(c)に示す分子構造を有するTaF6(EA=8.4eV)、Ta211(EA=11.84eV)、Ta316(EA=12.63eV)や、AlF4(EA=7.96eV)、HfF6(EA=8.8eV)、WF6(EA=3.5eV)、ReF6(EA=4.8eV)、OsF6(EA=6.0eV)、IrF6(EA=7.2eV)、PtF6(EA=7.4eV)、AuF6(EA=8.1eV)、HgF6(EA=5.8eV)、AsF6(EA=7.95eV)、SbF6(EA=6.0eV)、TeF7(EA=11.9eV)、WF7(EA=6.505eV)、MnF8(EA=6.7eV)、Al27(EA=11.16eV)、P211(EA=10.95eV)、V211(EA=10.98eV)、As316(EA=12.20eV)、Al2Cl7(EA=7.75eV)、PBr6(EA=6.66eV)、Al2Br7(EA=7.08eV)などを挙げることができる。これらのスーパーハロゲンはカーボンナノチューブのアクセプターとして効果が高く、ドーピング安定性にも優れているため、好ましい。
上記したアクセプターは1種または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明のドーパント材料に用いられるカーボンナノチューブに対する上記ドナーやアクセプターとしてのドーパントは、ドーパントの固体を加熱により気化した中性の気体や、ドーパントの固体を加熱し気化した後にイオン化したイオンとして、気相として供給することが好ましい。ドーパントの固体が得られないものは、例えば、特許2869517号公報に示されるイオントラップ装置で合成し、気相として供給することができる。イオントラップ装置によるドーパントの合成としては、例えば、C60n(nはフッ素原子数)の場合、入手可能なC60から出発して、C60+nF-→C60n -のイオン−分子反応による合成を挙げることができる。図3(a)はかかるイオン−分子反応による一フッ化フラーレン(C60-)の生成を示す質量スペクトルである。また、フッ化タンタル類:TanF5n+1(n=1,2,3)の場合は入手可能な五フッ化タンタル(TaF5)を出発物質として、nTaF5+F-→TanF5n+1 -のイオン−分子反応により合成することができる。図3(b)は上記イオン−分子反応によるフッ化タンタル類の生成を示す質量スペクトルである。ドーパントの供給において不純物を含まず純粋なドーパントとして供給することがドーピング制御性の観点から好ましく、イオントラップ装置としては質量選択機能を有するものは、不純物を含むものから目的のイオンのみを分離して供給することが可能であるため好ましい。上記イオントラップ装置は、どのようなドーパントであっても不純物を含まない非常に純粋な形で供給可能であり、例えば、図4の質量スペクトルに示すように、デカメチルコバルトセンの分解物を除去し、デカメチルコバルトセンのみを分離することが可能であり、好ましい。
本発明のドーパント材料は、上記カーボンナノチューブの外周表面に上記ドナーまたはアクセプターであるドーパントを堆積し、カーボンナノチューブにドーピングを行ったものである。カーボンナノチューブ上にドナーまたはアクセプターを堆積する方法としては、基板上に設置されたカーボンナノチューブに対して、その外周表面に上記ドナーまたはアクセプターのドーパントを、原子蒸着や分子蒸着などの気相蒸着法により、また、イオン化したドーパントを利用するイオンビーム堆積法などによる方法が可能であるが、これらのうちイオンビーム堆積法によることが好ましい。イオンビーム法における第1の利点は、電荷移動ドーピングにおいては、ドナーは正に帯電した状態で、アクセプターは負に帯電した状態で、ドーピング能力を発揮するので、予め、ドナーは正イオン、アクセプターは負イオンとしてドーピングを行なうことにより、電荷移動が促進される点にある。第2の利点は、ドーパントの運動エネルギーは、ドーパントがイオン化していると、ドーパントイオンの初期電位とカーボンナノチューブ表面の電位との差のみで決定されるため、カーボンナノチューブにドーピングする際のドーパントの運動エネルギーを簡便かつ正確に制御可能なことにある。第3の利点は、ドーパントがイオンならば、イオン電流を計測することが可能なので、ドーパント濃度を非常に低濃度まで正確に決定することができることにある。
ここで、イオンビーム堆積法によるドーパント濃度の制御性を見積もってみる。まず、ドーパント濃度は、{(イオン電流)×(堆積時間)}/{(電気素量)×(ビームの断面積)}から算出される面密度として表される。ビーム断面が約0.283cm2、イオン電流の測定限界が0.1pA(ピコアンペア)、堆積時間の下限を1秒とするドーピング装置を用いた場合、ドーパント濃度の制御可能な下限は約2.21×106cm-2となる。ドーピング分率を(ドーパント濃度)/(カーボンナノチューブ表面の炭素原子面密度)と定義すれば、カーボンナノチューブ表面の炭素原子面密度は約3.71×1015cm-2であるので、制御可能なドーピング分率の下限は5.95×10-10(0.595ppb)と極限的に低い値となる。また、ドーパントのイオン電流は十分大きくできるので、ドーピング分率は100%、もしくはそれ以上も可能である。すなわち、ドーピング濃度を9桁以上に亘り正確に制御が可能である。このような制御性は他の方法では得られない。従って、ドーパントをカーボンナノチューブの外周表面にイオンビームとして堆積する方法は、ドーパント材料の製造方法として極めて好ましい。
本発明のドーピング材料において、ドーパント濃度はカーボンナノチューブにおける所望のキャリア密度に対応して選択することができる。カーボンナノチューブのドーピングによるキャリア数の増分は、ドナーの場合、ドナーの最高被占軌道準位とカーボンナノチューブのフェルミ準位間のエネルギー差:EF−Ipの増加関数であり、また、アクセプターの場合、アクセプターの最低空軌道準位とカーボンナノチューブのフェルミ準位間のエネルギー差:EA−EFの増加関数であり、ドナー濃度およびアクセプター濃度、すなわちドーパント濃度が増加するほど、カーボンナノチューブ内のキャリア密度は増す。従って、ドーピング材料において所望のキャリア密度を得るためには、カーボンナノチューブのドーピングに際して、適当なドーパントを選択し、ドーパント濃度を計測しながらドーピングを行うことにより、カーボンナノチューブのキャリア密度を連続的に制御すればよい。特に、イオンビーム堆積法を用いれば、上述のようにドーピング濃度を9桁以上に亘り正確に制御できるので、カーボンナノチューブのキャリア密度も広い範囲に亘って非常に正確に制御することができる。
本発明の半導体素子としては、本発明のドーパント材料を用いたものであればいずれのものであってもよいが、本発明のドーピング材料におけるカーボンナノチューブの始端をソース電極、終端をドレイン電極で規定されたものを挙げることができる。また、かかるカーボンナノチューブの下方に絶縁層を介してゲート電極を設けるとカーボンナノチューブがチャネルとして作用するトランジスタが構成される。本発明のトランジスタにおいては、ゲート電極に電位を与えると、ソース・ドレイン電流のオン・オフ動作が可能となる。ソース・ドレイン電流がオンからオフになるゲート電圧、すなわち、ゲート電圧の閾値はトランジスタの重要な性能パラメーターである。本発明のトランジスタのゲート電圧の閾値はカーボンナノチューブのドーパント濃度に依存する。例えば、ドナーをドーピングした場合、閾値はマイナス電圧側にシフトし、アクセプターをドーピングした場合、閾値はプラス電圧側にシフトする。これら閾値のシフト量はドーパント濃度に比例するので、カーボンナノチューブにドーピングするドーパント濃度を制御することにより、ゲート電圧の閾値も制御することが可能である。特に、イオンビーム堆積法を用いれば、その高いドーパント濃度制御性により、ゲート電圧の閾値も正確に広範囲に亘って調整することができる。
本発明のトランジスタにおけるカーボンナノチューブの長軸方向のバンド構造を、図6の模式図により説明する。カーボンナノチューブのドーピング前の状態(a)ではカーボンナノチューブの伝導帯端と価電子帯端はフェルミ準位に平行で、フェルミ準位は伝導帯端と価電子帯の丁度中間に位置するため、電気伝導を担うキャリアは非常に少ない状態である。これに対し、ドナーをドーピングした状態(b)では伝導帯端と価電子帯端は下方に曲げられ、伝導帯端にキャリアとして電子が数多く蓄積され、カーボンナノチューブはn型半導体として振舞うことになる。また、アクセプターをドーピングした状態(c)では、(b)とは逆に、伝導帯端と価電子帯端は上方に曲げられ、価電子帯端にキャリアとして正孔が数多く蓄積され、カーボンナノチューブはp型半導体となる。両端のソース・ドレイン電極間に電位差を加えれば、ドナーがドーピングされたn型伝導カーボンナノチューブに電子が流れ、アクセプターがドーピングされたp型伝導カーボンナノチューブには正孔が流れる。
かかるトランジスタの製造方法としては、図5(a)に示すように、ソース電極2とドレイン電極3間にカーボンナノチューブ4を配置し、これらを絶縁層5を介してゲート電極6上に設置し、カーボンナノチューブの両端が覆われている状態で上記ドナーまたはアクセプターのドーパント1のドーピングを行い、図5(b)に示すような、外周表面にドーパント7が堆積したカーボンナノチューブ4を得る方法を挙げることができる。このとき、カーボンナノチューブは単独もしくは複数本が設置されていてもよい。カーボンナノチューブ電子デバイスを実用化するためには、個々のトランジスタを基板の所定の位置に設置し、高集積化することが必須であり、このためには、特開2004−67413号公報で示されるようにカーボンナノチューブを基板上の所定の位置に成長させるその場成長プロセス、その他に電極作製プロセスなどを多数の加工プロセスを経なければならない。本発明のトランジスタにおいては、様々な加工プロセス間の何処にでも挿入してチャネルを作製することが可能であり、特に電極構造などを作り込んだ後でもチャネルの作製工程を行なうことができる点が他のトランジスタに比べ優れている。
以下、本発明のドーパント材料の実施例を示し、具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。以下の実施例においてカーボンナノチューブに対して、イオンビーム堆積法でドーパントのドーピングを行い、カーボンナノチューブトランジスタを作製し、その動作特性を測定した。
カーボンナノチューブトランジスタは特開2004−67413に示される方法で、図5に示す基本構造を有するものを作製した。なお、ソース・ドレイン電極材料として金/チタンを使用し、絶縁層には約100nmシリコン酸化膜を用い、ゲート電極には高濃度n型シリコン/金を用いた。カーボンナノチューブはその場触媒気相成長させた単層カーボンナノチューブであり、直径は典型的には約1〜2nmのものである。また、ソース・ドレイン電極間の距離、すなわち、カーボンナノチューブチャネルの長さは典型的には約300nmである。また、ソース・ドレイン間に跨るカーボンナノチューブチャネルは殆どの場合は1本である。
ドーパントイオンの供給ならびにイオンビーム堆積ドーピングには、特許2869517号公報に示される基本構造を持つイオントラップ装置を利用した。ドナーはプラスイオン、アクセプターはマイナスイオンとして供給した。ドーパントの運動エネルギーは約5〜25eVに調整し、ドーパントがカーボンナノチューブ上にソフトランディングできるようにした。ドナーとしては、本発明で示されるカーボンナノチューブに対するドナーの条件:Ip<5.8eVの上限近傍の5.786eVのIp値を持つインジウム(In)、Ip<5.8eVを十分下回る4.4eVのIp値を持つデカメチルニッケロセン、3.7±0.3のIp値を持つデカメチルコバルトセンを用いた。また、アクセプターとしては本発明で示されるアクセプターの条件:EA>2.7eVの下限近傍の2.78eVのEA値を持つ一フッ化フラーレン(C60F)、EA>2.7eVを大幅に上回る8.4eVのEA値を持つ六フッ化タンタル(TaF6)を使用した。
インジウムは低温クヌンセンセルで真空中に蒸気として供給し、電子ビームでイオン化してイオントラップ装置で捕獲し、質量分離を行った後、カーボンナノチューブトランジスタが格納される真空装置までイオンガイドなどで輸送し、ドーピングを行った。デカメチルニッケロセンは真空中で加熱蒸発し、上記方法でドーピングを行った。デカメチルコバルトセンは、デカメチルニッケロセンと同様の方法でドーピングを行った。一フッ化フラーレン(C60F)はイオントラップ内のイオン−分子反応によりC60とフッ化物イオンから合成し、上記方法でドーピングを行った。六フッ化タンタル(TaF6)はイオントラップ内で五フッ化タンタルとフッ化物イオンから合成し、上記方法でドーピングを行った。
カーボンナノチューブトランジスタは特別な処理を行わないで、そのまま作製するとp型伝導トランジスタとして動作する。これはカーボンナノチューブチャネル近辺に付着する酸素や水などの影響である。これらを取り除く目的で、ドーピング前にカーボンナノチューブトランジスタを約200℃で半日から2日間程度熱処理し、p型とn型伝導の両方を示す両極性伝導のトランジスタとした。この結果は、図6(a)で示されるフェルミ準位が伝導体帯端と価電子帯端の中央に位置する真性半導体的な描像によく合致していた。
以下に、本発明のドーパント材料毎に測定したトランジスタ特性について説明する。
〔実施例1〕
インジウム正イオン(In+)をドーピングしたカーボンナノチューブトランジスタにおけるソース・ドレイン電流−ゲート電圧特性(以下、ID−VG特性という。)を、縦軸がソース・ドレイン電流:ID(単位はアンペア)、横軸がゲート電圧:VG(単位はボルト)とする、図7(a)のグラフに示す。図7(a)のグラフにおいて、(a)はドーピング前、(b)は2.00×1013cm-2、(c)は5.00×1013cm-2、(d)は1.00×1014cm-2、(e)は2.00×1014cm-2、(f)は4.00×1014cm-2、(g)は8.00×1014cm-2、(h)は1.20×1015cm-2のIn+をドーピングした場合を示す。ソース・ドレイン電圧はすべての場合において10mVで測定した。図7(a)のグラフにおける(a)に示すIn+をドーピングする前のID−VG特性において、ゲート電圧のマイナス側に向かって上昇するp型伝導とゲート電圧のプラス側に向かって上昇するn型伝導が同時に現れる。これがドーピング前のカーボンナノチューブチャネルの両極性伝導である。次に(b)から(h)まで、In+のドーピング濃度を増加させて行くと、p型伝導が減少して行くと共に、n型伝導が増加した。この観察結果はカーボンナノチューブチャネルがn型伝導に変換されたことを意味し、Inがカーボンナノチューブに対するドナーとして働いていることを示している。また、InのIp値は5.786eVとドナーの条件:Ip<5.8eVのほぼ上限にあたり、本発明のドナーの条件が正しいことが実験的に明らかとなった。
次に、ドーピングによるカーボンナノチューブのキャリア密度変化を見積もった。ドレイン電流(ID)の極小値からの差分で見ると、ドーピング前のIDに比べ、図7(a)のグラフの(h)に示すドーピング濃度1.20×1015cm-2におけるID(VG=+20V)は約2.5倍程度増えている。これは近似的にカーボンナノチューブ内のキャリア密度(伝導電子密度)が2.5倍に増加したと解釈できる。図7(a)のグラフの(b)から(h)に示すように、ドーピング濃度を徐々に増加すると、キャリア密度も連続的に制御可能であることが明らかである。また、ゲート電圧の閾値(VT)はIDが減少して極小値となるときのゲート電圧であるが、In+のドーピング濃度を上げて行くと、VT値はマイナス方向にシフトしており、この観察結果からもInがドナーとして働いていることが明らかである。また、In+のドーピング効果は経時変化に対して安定で、Inはカーボンナノチューブに対して安定なドナーであることを示した。
次に、インジウム正イオン(In+)をドーピングしたカーボンナノチューブトランジスタにおけるゲート電圧の閾値:VT(a、○印)ならびに相互コンダクタンス:gm(b、□印)のIn+のドーパント濃度(ドーパント分率)依存性を、縦軸右側がVT(単位はボルト)、縦軸左側がgm(単位はジーメンス、A/V=1/Ω)、横軸下方がドーピング濃度(単位はcm-2)、横軸上方がドーピング分率とする、図7(b)のグラフに示す。前述の通り、VTはドーピング濃度が増加すると、マイナス側にシフトし、ドーピング前の約+12.6Vから、ドーピング後は最高で約−9.5Vまで、約20Vに亘り変化した。VTシフト値はカーボンナノチューブとゲート電極間の絶縁層の厚さにほぼ比例するので、約20Vに亘るVTシフトは絶縁層が100nmのとき特有の値を示すが、絶縁層の厚さが10分の1になったとしても、約2VのVT制御性を期待できる。相互コンダクタンス(gm)はトランジスタ特性の重要な指標で、ソース・ドレイン電圧が一定のとき、ソース・ドレイン電流をゲート電圧で偏微分したものと定義される。gmはチャネル移動度にほぼ比例するので、電流の流れ易さの指標となる。チャネルに荷電体があるとキャリアが散乱されるため、ドーピングを行うと、チャネル移動度(もしくはgm)の著しい劣化が起こるのが常である。しかし、本発明のカーボンナノチューブトランジスタにおいては、図7(b)に示すように、gmはドーピング前に比較して、ドーピング後で最高でも約半分にしか減少していない。これは伝導電子が流れるキャリア層とドーパントが存在するドーピング層が分離していることにより、gmの劣化が最低限に抑制されることに起因すると考えられ、ドーパントをカーボンナノチューブの外周表面に堆積させたことがトランジスタなどの半導体素子において、安定性に対する貢献度が極めて高いことが明らかとなった。
なお、ストロンチウム(Sr)やバリウム(Ba)などのアルカリ土類金属元素、ランタノイド金属元素の場合でも上記と同様の効果が得られた。
〔実施例2〕
デカメチルニッケロセン正イオン(η[C5(CH352Ni+)をドーピングしたカーボンナノチューブトランジスタにおけるID−VG特性を、図8のグラフに示す。図8のグラフにおいて、縦軸、横軸は、図7(a)と同様のものを示す。図8のグラフにおいて、(a)はドーピング前、(b)は1.00×1013cm-2、(c)は7.50×1013cm-2、(d)は1.50×1014cm-2のη[C5(CH352Ni+をドーピングした場合を示す。ソース・ドレイン電圧はすべての場合において10mVで測定した。実施例1の場合と同様に、ドーピング濃度が上昇するに従って、ゲート電圧のプラス側に現れるn型伝導が増加し、マイナス側に現れるp型伝導が抑制された。これは、η[C5(CH352Ni+のドーピングによって、カーボンナノチューブチャネルの伝導型がn型的に変換されたことを示している。また、VT値はη[C5(CH352Ni+のドーピング濃度が増加するに従い、マイナス側にシフトすることも観察された。これらの観察結果から、η[C5(CH352Niがカーボンナノチューブに対してドナーとして有効に働いていることがわかった。また、η[C5(CH352Ni+のドーピング効果は経時変化に対して安定で、η[C5(CH352Niはカーボンナノチューブに対して安定なドナーであることを示した。以上、実施例1同様、η[C5(CH352Niを用いることで、カーボンナノチューブトランジスタにおいてp型伝導を抑制すると共にn型伝導を増強することが可能で、連続的にキャリア濃度やVT値を制御することが可能であることが明らかとなった。
〔実施例3〕
デカメチルコバルトセン正イオン(η[C5(CH352Co+)をドーピングしたカーボンナノチューブトランジスタにおけるID−VG特性を、図9のグラフに示す。図9のグラフにおいて、縦軸、横軸は、図7(a)と同様のものを示す。図9のグラフにおいて、(a)はドーピング前、(b)は2.00×1013cm-2、(c)は4.00×1013cm-2、(d)は6.00×1013cm-2、(e)は1.00×1014cm-2のη[C5(CH352Co+をドーピングした場合を示す。ソース・ドレイン電圧はすべての場合において10mVで測定した。実施例1および2の場合と同様に、ドーピング濃度が上昇するに従って、ゲート電圧のプラス側に現れるn型伝導が増加し、マイナス側に現れるp型伝導が抑制された。特に、η[C5(CH352Co+を1.00×1014cm-2ドーピングした(e)に示す場合、p型伝導はほぼ消失し、カーボンナノチューブチャネルはn型伝導にほぼ完全に変換されていた。また、実施例1および2同様、VT値はη[C5(CH352Co+のドーピング濃度が増加するに従い、マイナス側にシフトすることも観察された。これらの観察結果から、η[C5(CH352Niがカーボンナノチューブに対してドナーとして有効に働いていることがわかった。また、η[C5(CH352Co+のドーピング効果は経時変化に対して安定で、η[C5(CH352Coはカーボンナノチューブに対して安定なドナーであることを示した。以上、実施例1および2同様、η[C5(CH352Coを用いることで、カーボンナノチューブトランジスタにおいてp型伝導を抑制すると共にn型伝導を増強することが可能で、キャリア濃度やVT値を正確かつ連続的に制御することが可能であることが明らかとなった。
なお、コバルトセン、クロモセン、デカメチルクロモセンなどのメタロセンの場合でも上記と同様の効果が得られた。
〔実施例4〕
一フッ化フラーレン負イオン(C60-)をドーピングしたカーボンナノチューブトランジスタにおけるID−VG特性を、図10のグラフに示す。図10のグラフにおいて、縦軸、横軸は、図7(a)と同様のものを示す。図10において、(a)はドーピング前、(b)は5.00×1012cm-2、(c)は1.00×1014cm-2、(d)は4.00×1014cm-2のC60-をドーピングした場合を示す。ソース・ドレイン電圧はすべての場合において10mVで測定した。実施例1〜3の場合とは逆に、C60-のドーピング濃度を増加させて行くと、ゲート電圧プラス側に現れるn型伝導が減少し、ゲート電圧のマイナス側に現れるp型伝導が増加した。また、VT値は、実施例1〜3の場合とは逆に、C60-のドーピング濃度が上昇するに従い、プラス側にシフトした。これらの観察結果により、C60-のドーピングにより、カーボンナノチューブチャネルがp型伝導に変換されたことが示され、C60-がカーボンナノチューブに対するアクセプターとして有効であることが明らかになった。また、C60-のドーピング効果は経時変化に対して安定で、C60-はカーボンナノチューブに対して安定なアクセプターであることがわかった。なお、C60FのEA値は2.76eVとアクセプターの条件:EA>2.7eVのほぼ下限にあたり、本発明のアクセプターの条件が正しいことが実験的に明らかとなった。
以上、C60-をドーパントとして用いることで、カーボンナノチューブのn型伝導を抑制しつつp型伝導を増強することが可能で、カーボンナノチューブトランジスタのキャリア濃度やVT値を正確かつ連続的に制御することが可能であることが明らかになった。
60F、C602、C6036、C6048、C702、C7052などのフッ化フラーレン、高次フラーレン、金属内包フラーレンの場合でも上記と同様の効果が得られた。
〔実施例5〕
六フッ化タンタル負イオン(TaF6 -)をドーピングしたカーボンナノチューブトランジスタにおけるID−VG特性を、図11のグラフに示す。図11のグラフにおいて、縦軸、横軸は、図7(a)と同様のものを示す。図11のグラフにおいて、(a)はドーピング前、(b)は5.00×1012cm-2、(c)は3.00×1014cm-2、(d)は7.00×1014cm-2、(e)は1.00×1015cm-2のTaF6 -をドーピングした場合を示す。ソース・ドレイン電圧はすべての場合において10mVで測定した。実施例4同様に、TaF6 -のドーピング濃度を増加させると、ゲート電圧のプラス側に現れるn型伝導が減少し、ゲート電圧のマイナス側に現れるp型伝導が増加した。特に、TaF6 -を5.00×1012cm-2ドーピングした(b)に示す場合、比較的少量のドーピング濃度で、n型伝導はほぼ消失し、TaF6が強力なアクセプターとして働いていることを示した。このことは、TaF6が非常に高いEA値(8.4eV)を持つためと考えられる。VG=−20VでのID値を比較すると、ドーピング前に比べ、ドーピング後にほぼ倍増している。このことはカーボンなおチューブ内のキャリアである正孔が倍増していると解釈できる。また、VT値は、実施例4同様、TaF6 -のドーピング濃度が上昇するに従い、プラス側にシフトした。以上の観察結果により、TaF6 -のドーピングにより、カーボンナノチューブチャネルがp型伝導に変換されたことが示され、TaF6 -がカーボンナノチューブに対するアクセプターとして有効であることが明らかになった。また、TaF6 -のドーピング効果は経時変化に対して安定で、TaF6はカーボンナノチューブに対して安定なドナーであることがわかった。その他に注目すべき点は、(e)で示される1.00×1015cm-2のドーピング後、IDのVG依存性が著しく減少し、VG≦|20V|でほぼ一定の高いIDを保つことがわかった。これはTaF6 -を十分ドーピングすれば、半導体カーボンナノチューブを金属化することが可能であることが示された。EA値の低いC60F(EA=2,78eV)では、このような現象が観察されないことから、この現象はTaF-が高いEA値(8.4eV)を持つことに起因すると考えられる。以上、TaF-をドーパントとして用いることで、カーボンナノチューブのn型伝導を抑制しつつp型伝導を増強することが可能で、カーボンナノチューブトランジスタのキャリア濃度やVT値を正確かつ連続的に制御することが可能であることが明らかになった。
なお、図3(b)で示されるTa211とTa316の場合では、上記で示したTaF6の場合より高い効果が得られた。また、これら以外のスーパーハロゲンの場合でもTaF6の場合と同様の効果が得られた。
本発明の活用例として、トランジスタ、ダイオード、発光素子、レーザー発振素子、論理回路やセンサーなどの半導体素子を搭載する電子機器や光学機器への使用が挙げられる。
本発明のドーピング材料におけるドナーまたはアクセプターの必要条件を説明するカーボンナノチューブとドーパントのエネルギー準位を示す模式図である。 本発明のドーピング材料におけるドーパントの分子構造を示す図である。 本発明のドーピング材料の製造に用いられるイオントラップ装置により合成されるドーパントの質量スペクトルを示す図である。 本発明のドーピング材料の製造に用いられるイオントラップ装置により不純物から分離されるドーパントの質量スペクトルを示す図である。 本発明のドーピング材料の製造方法を示す図である。 本発明のトランジスタにおけるバンド構造を示す模式図である。 本発明のドーピング材料の実施例1に係るドーパント濃度を変化させた場合のトランジスタの電気特性変化を示す図である。 本発明のドーピング材料の実施例2に係るドーパント濃度を変化させた場合のトランジスタの電気特性を示す図である。 本発明のドーピング材料の実施例3に係るドーパント濃度を変化させた場合のトランジスタの電気特性示す図である。 本発明のドーピング材料の実施例4に係るドーパント濃度を変化させた場合のトランジスタの電気特性示す図である。 本発明のドーピング材料の実施例5に係るドーパント濃度を変化させた場合のトランジスタの電気特性示す図である。
符号の説明
1 気相中のドーパント
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 カーボンナノチューブチャネル
5 絶縁層
6 ゲート電極
7 カーボンナノチューブ表面に堆積されたドーパント

Claims (12)

  1. カーボンナノチューブの外周表面に、真空中におけるイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中における電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターを堆積させたものであることを特徴とするドーパント材料。
  2. ドナーが、アルカリ土類金属元素、典型金属元素、ランタノイド金属元素および有機金属化合物からなる群れから選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1記載のドーパント材料。
  3. アルカリ土類金属元素、典型金属元素またはランタノイド金属元素が、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プルセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Er)、またはルテチウム(Lu)であることを特徴とする請求項2記載のドーパント材料。
  4. 有機金属化合物が、メタロセンであることを特徴とする請求項2記載のドーパント材料。
  5. メタロセンが、コバルトセン(η(C552Co)、クロモセン(η(C552Cr)、デカメチルコバルトセン(η[C5(CH35]2Co)、デカメチルクロモセン(η[C5(CH35]2Cr)、またはデカメチルニッケロセン(η[C5(CH35]2Ni)であることを特徴とする請求項4記載のドーパント材料。
  6. アクセプターが、フラーレン類および/またはスーパーハロゲンであることを特徴とする請求項1記載のドーパント材料。
  7. フラーレン類が、C74、C76、C78、C80、C82の高次フラーレン、Ca@C60、La@C74、Gd@C74、Gd@C76、Gd@C78、Gd@C80、Gd@C82の金属内包フラーレン、C60F、C602,C6036、C6048、C702、C7052のフッ化フラーレンであることを特徴とする請求項6記載のドーパント材料。
  8. スーパーハロゲンが、四フッ化アルミニウム(AlF4)、六フッ化ハフニウム(HfF6)、六フッ化タンタル(TaF6)、六フッ化タングステン(WF6)、六フッ化レニウム(ReF6)、六フッ化オスミウム(OsF6)、六フッ化イリジウム(IrF6)、六フッ化白金(PtF6)、六フッ化金(AuF6)、六フッ化水銀(HgF6)、六フッ化ヒ素(AsF6)、六フッ化リン(PF6)、六フッ化アンチモン(SbF6)、七フッ化テルル(TeF7)、七フッ化タングステン(WF7)、八フッ化マンガン(MnF8)、七フッ化二アルミニウム(Al27)、十一フッ化二リン(P211)、十一フッ化二タンタル(Ta211)、十一フッ化二バナジウム(V211)、十六フッ化三タンタル(Ta316)、十六フッ化三ヒ素(As316)、六クロロリン(PCl6)、七クロロ二アルミニウム(Al2Cl7)、六ブロモリン(PBr6)、七ブロモ二アルミニウム(Al2Br7)であることを特徴とする請求項6記載のドーパント材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料の製造方法であって、基板上に設置された単独もしくは複数本のカーボンナノチューブの外周表面に、真空中のイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中の電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターを気相状態として堆積させることを特徴とするドーピング材料の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料の製造方法であって、基板上の所定の位置に設置された単独もしくは複数本のカーボンナノチューブの外周表面に、真空中のイオン化ポテンシャルが5.8eV以下であるドナー、または真空中の電子親和力が2.7eV以上であるアクセプターをイオンビームとして堆積させることを特徴とするドーピング材料の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料を用いたことを特徴とする半導体素子。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載のドーパント材料をチャネルとして用いたことを特徴とするトランジスタ。
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