JP2006190752A - 面発光レーザー素子及びその製造方法 - Google Patents

面発光レーザー素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体基板上にメサ構造を有する面発光レーザ素子(VCSEL)において、メサ構造等を保護し、VCSEL全体の信頼性を向上させる。
【解決手段】 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上に第1オーミック電極が形成されている面発光レーザー素子において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、有機材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されている第1オーミック電極の上面よりも高いものとなっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、面発光レーザー素子及びその製造方法に関する。
図1(a),(b)は、一般的な垂直共振器面発光半導体レーザー素子(面発光レーザー素子(VCSEL))の構成例を示す図である。なお、図1(a)は斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA−A’における断面図である。図1(a),(b)を参照すると、この面発光レーザー素子(VCSEL)は、半導体基板(この例では、GaAs基板
)上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されて構成されている。そして、上部反射鏡上には、第1オーミック電極が形成され、また、図1(b)には図示しないが、GaAs基板の下部には、第2オーミック電極が設けられている。
このような構成のVCSELでは、第1オーミック電極と第2オーミック電極との間にバイアス電圧を印加することにより、メサ構造の活性層に電流が流れ、メサ構造の上部に設けられた開口部からレーザー光が放出される。
上部反射鏡を構成する材料としては、所望の波長に対して吸収が少なく、且つ屈折率の異なる二種類の材料が積層されているもの、例えば、GaAs/AlGaAsまたはGaAs/AlAs等が挙げられる。また、上部反射鏡を構成する各層の厚さは、材料・波長に応じた厚さを有していなければならず、積層数については所望の波長に対して99%以上の反射率を有するよう決定されなければならない。なお、図1の構成においては、上部反射鏡を構成する材料として半導体材料を用いる必要があるが、第1オーミック電極が上部反射鏡を介さずに第1クラッド層に電気的に接続している場合、上部反射鏡の材料として誘電体材料を用いることもできる。この場合の具体的な材料としては、SiO/TiO等が挙げられる。
また、クラッド層・活性層を構成する材料としては、様々な組み合わせが考えられるが、何れの場合も半導体材料が用いられる。
一般に半導体材料は強度的に脆弱であり、外部からの力による物理的な損傷を受けやすい。しかもVCSELにおいては、上部反射鏡と共振器(クラッド層および活性層)がメサ状に加工されているため、より損傷を受けやすい形態となっている。特に、上述のように、反射鏡は精密に設計されており、反射鏡の一部がわずかに欠損しただけでもレーザー光の発振が停止する可能性が高い。
従来、例えば特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4などにおいて、様々なVCSELの形態とその製造方法が提案されているが、反射鏡及び共振器を含むメサ構造を保護する手段は全く講じられていなかった。従って、これらのVCSELは、その製造工程や、それらを用いた光通信用モジュール・光ピックアップモジュール等への組み込み時、もしくはその他の取り扱い時において、メサ構造が破損する可能性が高く、VCSELを用いた様々なアプリケーションの信頼性を大きく低下させている。
特開平9−298337号公報 特開平10−65268号公報 特開平11−243257号公報 特開2000−269586公報
上述したように、面発光レーザー素子(VCSEL)において、上部反射鏡及び共振器構造は精密に設計されており、わずかな物理的な損傷によっても発振停止等の影響を受けやすい。またVCSELにおいては、上部反射鏡及び共振器はメサ状をなしており、より損傷を受け易い構造となっており、VCSELの取り扱いを容易にすること、あるいはVCSELの信頼性を向上させるためには、これらを保護する手段を設けることが必要である。
本発明は、半導体基板上にメサ構造を有する面発光レーザ素子(VCSEL)において、メサ構造等を保護し、VCSEL全体の信頼性を向上させることの可能な面発光レーザー素子及びその製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、有機材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっていることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、半導体材料からなり、前記メサ構造の構成とは異なる構成のものとなっており、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明では、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、高濃度の不純物を含有するコンタクト層とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、該メサ構造のコンタクト層上には、不純物を含有しない半導体材料または誘電体材料よりなる上部反射鏡が形成され、また、前記コンタクト層にはオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、半導体材料または誘電体材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡の上面よりも高いものとなっていることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明では、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とを順次に形成し、上部反射鏡上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法である。
また、請求項5記載の発明では、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、半導体材料よりなる保護層とを順次に形成し、メサ構造となるべき部分の保護層を除去した後、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とからなるメサ構造と、保護部材とを形成し、該メサ構造上に、上面が保護部材の高さ以下となる高さの上部反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法である。
また、請求項6記載の発明では、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、コンタクト層とを順次に形成し、コンタクト層上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材を形成し、前記メサ構造上に、上面が保護部材の高さよりも低くなるような高さの、不純物を含まない上部反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法である。
請求項1記載の発明によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、有機材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっているので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、半導体材料からなり、前記メサ構造の構成とは異なる構成のものとなっており、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっているので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、高濃度の不純物を含有するコンタクト層とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、該メサ構造のコンタクト層上には、不純物を含有しない半導体材料または誘電体材料よりなる上部反射鏡が形成され、また、前記コンタクト層にはオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、半導体材料または誘電体材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡の上面よりも高いものとなっているので、共振器(クラッド層,活性層),コンタクト層を含むメサ構造とオーミック電極と上部反射鏡とを有効に保護することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とを順次に形成し、上部反射鏡上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成するので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護する手段を備えた面発光レーザー素子(VCSEL)を製造することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、半導体材料よりなる保護層とを順次に形成し、メサ構造となるべき部分の保護層を除去した後、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とからなるメサ構造と、保護部材とを形成し、該メサ構造上に、上面が保護部材の高さ以下となる高さの上部反射鏡を形成するので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護する手段を備えた面発光レーザー素子(VCSEL)を製造することができる。
また、請求項6記載の発明によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、コンタクト層とを順次に形成し、コンタクト層上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成し、前記メサ構造上に、上面が保護部材の高さよりも低くなるような高さの、不純物を含まない上部反射鏡を形成するので、共振器(クラッド層,活性層),コンタクト層を含むメサ構造とオーミック電極と上部反射鏡とを有効に保護する手段を備えた面発光レーザー素子(VCSEL)を製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の形態)
図2(a),(b)は本発明の第1の形態の面発光レーザー素子(VCSEL)の構成例を示す図である。なお、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のB−B’における断面図である。
図2(a),(b)を参照すると、第1の形態のVCSELは、半導体基板(この例では、GaAs基板)上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極(第1オーミック電極)が形成されている。なお、図2(b)には図示しないが、GaAs基板の下部には、第2オーミック電極が設けられている。
このような構成のVCSELでは、第1オーミック電極と第2オーミック電極との間にバイアス電圧を印加することにより、メサ構造の活性層に電流が流れ、メサ構造の上部に設けられた開口部からレーザー光が放出される。なお、図2(b)における上部反射鏡及び下部反射鏡は、実際には多層膜により構成されているが、ここでは省略して図示している。
また、上部反射鏡,下部反射鏡がそれぞれp型半導体,n型半導体で形成される場合、GaAs基板としてはn型GaAs基板を用い、また、上部反射鏡,下部反射鏡がそれぞれn型半導体,p型半導体で形成される場合は、GaAs基板としてはp型GaAs基板を用いなければならず、本発明におけるVCSELの極性はこれらの何れでも良い。
さらに、この第1の形態のVCSELでは、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、有機材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極(第1オーミック電極)の上面よりも高いものとなっている。
ここで、保護部材が形成される領域は、図2(a)に示すように第1オーミック電極が形成されている領域以外であれば、いかなる領域でも構わない。またその形状も、図2(a)の如く同心円状に限るものではなく、例えば、角柱状,円柱状,ブロック状等の任意の形状のものを用いることができる。
また、保護部材を構成する半導体材料としては、メサ構造を構成する半導体材料と同様のものを用いることができる。また、保護部材の保護層を形成する有機材料としては、アクリル系樹脂,スチロール系樹脂,ポリイミド系樹脂等の材料を用いることができる。
この第1の形態のVCSELでは、メサ構造の上部は、周囲の保護部材によって保護されているため、物理的にメサが破損する可能性は低い。また、オーミック電極(第1オーミック電極)は保護部材よりも低い位置に形成されるので、同様に破損する可能性は低く、メサ構造及びオーミック電極の物理的な損傷を効果的に防ぐことができる。
すなわち、第1の形態によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、有機材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっているので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護することができる。
(第2の形態)
図3は本発明の第2の形態の面発光レーザー素子(VCSEL)の構成例を示す図である。
図3を参照すると、第2の形態は、半導体基板(この例では、GaAs基板)上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極(第1オーミック電極)が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、半導体材料からなり、前記メサ構造の構成とは異なる構成のものとなっており、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極(第1オーミック電極)の上面よりも高いものとなっていることを特徴としている。なお、図3には図示しないが、GaAs基板の下部には、第2オーミック電極が設けられている。
より具体的に、図3の例では、保護部材は、メサ構造の第2クラッド層,活性層,第1クラッド層と同様の構造は備えているものの、メサ構造の上部反射鏡に対応する構造を有しておらず、第1クラッド層に対応する構造上に、直接、半導体材料からなる保護層が設けられて構成されている。
ここで、保護部材の保護層を構成する半導体材料としては、GaAs,AlGaAs,AlAs,GaInAs,GaInP等の材料を用いることができる。
また、この第2の形態においても、保護部材が形成される領域、また、保護部材の形状は、第1の形態で述べたものと同様のものにすることができる。
この第2の形態のVCSELでは、メサ構造の上部は、周囲の保護部材によって保護されているため、物理的にメサが破損する可能性は低い。また、オーミック電極(第1オーミック電極)は保護部材よりも低い位置に形成されるので、同様に破損する可能性は低く、メサ構造及びオーミック電極の物理的な損傷を効果的に防ぐことができる。
すなわち、第2の形態によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、半導体材料からなり、前記メサ構造の構成とは異なる構成のものとなっており、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっているので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護することができる。
(第3の形態)
図4は本発明の第3の形態の面発光レーザー素子(VCSEL)の構成例を示す図である。
図4を参照すると、この第3の形態のVCSELは、半導体基板(この例では、GaAs基板)上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、高濃度の不純物を含有するコンタクト層とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、該メサ構造のコンタクト層上には、不純物を含有しない半導体材料または誘電体材料よりなる上部反射鏡が形成され、また、前記コンタクト層にはオーミック電極(第1オーミック電極)が形成されている。図4には図示しないが、GaAs基板の下部には、第2オーミック電極が設けられている。
図2,図3に示したVCSELの構成では、上部反射鏡に含まれるキャリア(不純物)によって活性層で発生したレーザー光が吸収され、光出力の低下を引き起こすことが知られている。一方、キャリアによる吸収を低減するために上部反射鏡の不純物濃度を低減すると、VCSELの高抵抗化・発熱の増大により、光出力の低下・素子寿命の短縮等の弊害を引き起こす。
これに対し、図4に示した構成を用いることにより、これらの課題を同時に解決し、光出力を増大させることができる。すなわち、上部反射鏡にはキャリアが含まれないので、VCSELの光出力を高くすることができる。
さらに、この第3の形態のVCSELでは、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、半導体材料または誘電体材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡の上面よりも高いものとなっている。
この第3の形態のVCSELでは、メサ構造の上部は、周囲の保護部材によって保護されているため、物理的にメサが破損する可能性は低い。また、オーミック電極(第1オーミック電極)は保護部材よりも低い位置に形成されるので、同様に破損する可能性は低く、メサ構造及びオーミック電極の物理的な損傷を効果的に防ぐことができる。特に、第1オーミック電極の位置が図2,図3に示した第1,第2の形態の構成よりも低くなり、第1オーミック電極の破損する確率を一層引き下げることができる。
なお、上部反射鏡を構成する材料としては、半導体材料でも良いし、誘電体材料でも良い。
このように、第3の形態によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、高濃度の不純物を含有するコンタクト層とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、該メサ構造のコンタクト層上には、不純物を含有しない半導体材料または誘電体材料よりなる上部反射鏡が形成され、また、前記コンタクト層にはオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、半導体材料または誘電体材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡の上面よりも高いものとなっているので、共振器(クラッド層,活性層),コンタクト層を含むメサ構造とオーミック電極と上部反射鏡とを有効に保護することができる。
(第4の形態)
本発明の第4の形態は、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とを順次に形成し、上部反射鏡上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法である。
図5(a),(b),図6(a),(b)は、第4の形態の製造工程例(第1の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。
図5,図6を参照すると、初めに、半導体基板(この例では、GaAs基板)上に、下部反射鏡,エッチストップ層,第2クラッド層,活性層,第1クラッド層,上部反射鏡を順次に結晶成長する(図5(a))。
次いで、この上にポリイミド系樹脂を塗布した後、フォトリソグラフィー法等を用いて図5(b)の破線内部(保護部材パターン)を除き、該ポリイミド系樹脂を完全に除去し、保護層を形成する。
次いで、ポリイミド系樹脂によりパターン形成された基板上にフォトレジストを均一に塗布した後、メサパターンを形成する(図6(a))。
次いで、パターンの形成された基板に対しエッチストップ層までエッチングを施した後、先に形成したフォトレジストを完全に除去する(図6(b))。
ここまでの工程により、メサ構造と保護部材が形成されるが、保護部材の高さは、保護層の分だけメサ構造よりも高くなる。なお、エッチングの方法としては、ドライエッチングならばRIE等が挙げられ、ウェットエッチングの場合には、用いるエッチャントとしては、上部反射鏡・共振器がGaAs系半導体材料で構成され、エッチストップ層がGaInPより構成されている場合、硫酸系のエッチャントが挙げられる。
これらの工程後、酸化狭窄,絶縁膜形成,電極形成を順次実施することで、図2に示すような第1の形態のVCSELを製造することができる。
このように、この第4の形態によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とを順次に形成し、上部反射鏡上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成するので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護する手段を備えた面発光レーザー素子(VCSEL)を製造することができる。
(第5の形態)
本発明の第5の形態は、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、半導体材料よりなる保護層とを順次に形成し、メサ構造となるべき部分の保護層を除去した後、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とからなるメサ構造と、保護部材とを形成し、該メサ構造上に、上面が保護部材の高さ以下となる高さの上部反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法である。
図7(a),(b),図8(a),(b)は第5の形態の製造工程例(第2の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。
図7,図8を参照すると、初めに、半導体基板(この例では、GaAs基板)上に、下部反射鏡,エッチストップ層,第2クラッド層,活性層,第1クラッド層,保護層を順次に結晶成長する(図7(a))。
次いで、基板表面にフォトレジストを均一に塗布し、保護部材パターンを形成した後、保護層をドライエッチング若しくはウェットエッチングにより除去し(図7(b))、しかる後、フォトレジストを完全に除去する。なお、エッチングの方法としては、ドライエッチングならばRIE等が挙げられ、ウェットエッチングの場合には、用いるエッチャントとしては、共振器がGaAs系半導体材料で構成され、保護層がGaInPより構成されている場合、塩酸系のエッチャントが挙げられる。
次いで、表面にフォトレジストを均一に塗布し、保護部材上とメサパターンを除き、該フォトレジストを完全に除去した後、第1クラッド層,活性層,第2クラッド層をドライエッチング若しくはウェットエッチングによりエッチストップ層まで除去し(図8(a))、しかる後、該フォトレジストを完全に除去する。なお、エッチングの方法としては、ドライエッチングならばRIE等が挙げられ、ウェットエッチングの場合には、用いるエッチャントとしては、共振器がGaAs系半導体材料で構成され、エッチストップ層がGaInPより構成されている場合、硫酸系のエッチャントが挙げられる。
次いで、保護部材とメサ構造が形成された基板表面にフォトレジストを均一に塗布し、メサ構造上のフォトレジストを完全に除去した後、半導体材料よりなる上部反射鏡をメサ構造上にのみ選択的に結晶成長させた後(図8(b))、フォトレジストを完全に除去する。
これらの工程後、酸化狭窄,絶縁膜形成,電極形成を順次実施することで、図3に示すような第2の形態のVCSELを製造することができる。
この第5の形態によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、半導体材料よりなる保護層とを順次に形成し、メサ構造となるべき部分の保護層を除去した後、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とからなるメサ構造と、保護部材とを形成し、該メサ構造上に、上面が保護部材の高さ以下となる高さの上部反射鏡を形成するので、共振器(クラッド層,活性層),上部反射鏡を含むメサ構造とオーミック電極とを有効に保護する手段を備えた面発光レーザー素子(VCSEL)を製造することができる。
(第6の形態)
本発明の第6の形態は、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、コンタクト層とを順次に形成し、コンタクト層上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成し、前記メサ構造上に、上面が保護部材の高さよりも低くなるような高さの、不純物を含まない上部反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法である。
図9(a),(b),図10(a),(b),図11は、第6の形態の製造工程例(第3の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。
図9,図10,図11を参照すると、初めに、半導体基板(この例では、GaAs基板)上に、下部反射鏡,エッチストップ層,第2クラッド層,活性層,第1クラッド層,コンタクト層を順次に結晶成長する(図9(a))。
次いで、この上にポリイミド系樹脂を塗布した後、フォトリソグラフィー法等を用いて図9(b)の如く保護層を形成する。
次いで、ポリイミド系樹脂によりパターン形成された基板上にフォトレジストを均一に塗布した後、メサパターンを形成し、ドライエッチング若しくはウェットエッチングによりメサを形成し(図10(a))、酸化狭窄工程を実施する。
次いで、メサ構造及び保護部材を形成した基板上に、上部反射鏡材料として、不純物を含まない半導体材料若しくは誘電体材料を形成する(図10(b))。
次いで、上部反射鏡パターンを形成し、ドライエッチング若しくはウェットエッチングにより上部反射鏡材料(すなわち、半導体材料若しくは誘電体材料)を除去し、上部反射鏡を形成する(図11)。この時、オーミック電極との電気的接続を確保するためコンタクト層上の半導体材料若しくは誘電体材料は完全に除去しなければならないが、その他の領域については必ずしも除去する必要はない。
これらの工程後、絶縁膜形成,電極形成を順次実施することで、図4に示すような第3の形態のVCSELを製造することができる。
この第6の形態によれば、半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、コンタクト層とを順次に形成し、コンタクト層上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成し、前記メサ構造上に、上面が保護部材の高さよりも低くなるような高さの、不純物を含まない上部反射鏡を形成するので、共振器(クラッド層,活性層),コンタクト層を含むメサ構造とオーミック電極と上部反射鏡とを有効に保護する手段を備えた面発光レーザー素子(VCSEL)を製造することができる。
なお、本発明において、第1のオーミック電極と第2のオーミック電極とは、例えば、同一の部材で構成されるが、VCSELと直接接触しているコンタクト部材と外部回路との接続のためのパッド部材とがそれぞれ異なる部材により構成されていても構わない。ただしその場合は、該コンタクト部材とパッド部材の何れもが、保護部材以下の高さになければならない。
実施例1では、図2(a),(b)に示す面発光レーザー素子(VCSEL)を、図5(a),(b),図6(a),(b)の工程により作製した。
すなわち、実施例1では、基板としてn−GaAsを用い、下部反射鏡としてn−AlAs/GaAsを一周期として35周期積層したものを用い、エッチストップ層としてGaInPを用い、第2クラッド層としてIn0.15Ga0.85As0.60.4を用い、活性層としてIn0.2Ga0.8Asを用い、第1クラッド層としてIn0.15Ga0.85As0.60.4を用い、上部反射鏡としてp−Al0.9Ga0.1As/GaAsを一周期として26周期積層したものを用いた。なお、第1クラッド層中には、図示しないAlAs層が形成されている。
このような構成の実施例1のVCSELの製造方法を以下に述べる。初めに基板表面を洗浄し酸化膜除去を施したn−GaAs基板を用意する。該基板上に下部反射鏡、エッチストップ層、第2クラッド層、活性層、第1クラッド層、上部反射鏡を順次に結晶成長させる(図5(a))。結晶成長させる具体的な方法としては、分子線エピタキシ(MBE)法、有機金属気相成長(MOCVD)法等のいかなる方法でも構わない。
次いで、結晶成長面に感光性ポリイミド前駆体を塗布し、図5(b)に示される破線内部を除いて、すべて除去する。その後、表面にフォトレジストを塗布し、メサパターンを除いてフォトレジストを完全に除去した後(図6(a))、硫酸系エッチャントを用いてエッチストップ層までエッチングを施し、メサ構造及び保護部材を形成する。
しかる後、フォトレジストを侵食し、ポリイミドを侵食しない材料を用い、フォトレジストのみを完全に除去する(図6(b))。これによって、保護部材は、ポリイミド(保護層)の厚さ分だけメサ構造よりも高くなる。
次いで、第1クラッド層中に含まれる図示しないAlAs層の一部を水蒸気雰囲気中で酸化させ、電流狭窄構造を設けた後、該VCSEL表面全体にSiOを堆積し、フォトレジストによりメサ構造上以外のSiOをマスクし、BHF等をエッチャントとしてメサ構造上面のSiOのみを除去する。
しかる後、結晶成長面に第1オーミック電極を蒸着法、スパッタ法などにより形成する。第1オーミック電極の具体的な材料としては、Au,Pt,Zn,Al、あるいは、それらの合金などのVCSEL駆動時に活性層などから発生する熱により変形・変質しない材料が望ましく、第1オーミック電極のパターニング方法としては、リフトオフ法等の任意の方法を用いることができる。
また、基板裏面に第2オーミック電極を形成する。この時に用いる手段,材料としては、第1オーミック電極を形成時に示したものを全て含む。
以上の工程により、図2(b)に示したVCSELを作製することができる。
実施例2では、図4に示す面発光レーザー素子(VCSEL)を、図9(a),(b),図10(a),(b),図11の工程により作製した。
すなわち、実施例2では、基板としてn−GaAsを用い、下部反射鏡としてn−AlAs/GaAsを一周期として35周期積層したものを用い、エッチストップ層としてGaInPを用い、第2クラッド層としてIn0.15Ga0.85As0.60.4を用い、活性層としてIn0.2Ga0.8Asを用い、第1クラッド層としてIn0.15Ga0.85As0.60.4を用い、コンタクト層としてp−GaAsを用い、上部反射鏡としてTiO/SiOを一周期として12周期積層したものを用い、保護層としてGaInPを用いた。なお、第1クラッド層中には、図示しないAlAs層が形成されている。
このような構成の実施例2のVCSELの製造方法を以下に述べる。初めに基板表面を洗浄し酸化膜除去を施したn−GaAs基板を用意する。該基板上に下部反射鏡、エッチストップ層、第2クラッド層、活性層、第1クラッド層、コンタクト層、保護層を順次に結晶成長させる(図9(a))。結晶成長させる具体的な方法としては、実施例1で示した方法を全て含む。
次いで、結晶成長面にフォトレジストを塗布し、保護部材領域以外の領域のフォトレジストを完全に除去した後、塩酸系エッチャントを用いて保護層をエッチングし(図9(b))、フォトレジストを完全に除去する。
しかる後、表面にフォトレジストを均一に塗布し、メサパターン以外の領域のフォトレジストを完全に除去する。次に、硫酸系エッチャントを用いてメサ構造及び保護部材を形成し(図10(a))、酸化狭窄工程を実施する。この時、保護部材上にはGaInPが露出しており、該材料は硫酸系エッチャントにより侵食されないので、保護部材上に再度パターン形成する必要はない。
しかる後、表面に上部反射鏡材料として、TiO/SiOを12周期積層する(図10(b))。TiO/SiOを積層する方法としては、スパッタ法,蒸着法等が挙げられる。上部反射鏡材料を積層した後、上部反射鏡パターンを形成し、ドライエッチングにより上部反射鏡を形成する(図11)。この時、少なくともコンタクト層上の上部反射鏡材料は完全に除去されなければならない。
以下、第1,第2オーミック電極形成工程を実施例1と同様の方法で行なうことにより、図4に示したVCSELを作製することができる。
一般的な垂直共振器面発光半導体レーザー素子(面発光レーザー素子(VCSEL))の構成例を示す図である。 本発明の第1の形態の面発光レーザー素子(VCSEL)の構成例を示す図である。 本発明の第2の形態の面発光レーザー素子(VCSEL)の構成例を示す図である。 本発明の第3の形態の面発光レーザー素子(VCSEL)の構成例を示す図である。 第4の形態の製造工程例(第1の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。 第4の形態の製造工程例(第1の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。 第5の形態の製造工程例(第2の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。 第5の形態の製造工程例(第2の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。 第6の形態の製造工程例(第3の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。 第6の形態の製造工程例(第3の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。 第6の形態の製造工程例(第3の形態のVCSELを製造する工程例)を示す図である。

Claims (6)

  1. 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、有機材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっていることを特徴とする面発光レーザー素子。
  2. 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、上部反射鏡上にオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子(VCSEL)において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、半導体材料からなり、前記メサ構造の構成とは異なる構成のものとなっており、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡上に形成されているオーミック電極の上面よりも高いものとなっていることを特徴とする面発光レーザー素子。
  3. 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、高濃度の不純物を含有するコンタクト層とが積層され、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層は、半導体材料からなり、メサ構造として加工されており、該メサ構造のコンタクト層上には、不純物を含有しない半導体材料または誘電体材料よりなる上部反射鏡が形成され、また、前記コンタクト層にはオーミック電極が形成されている面発光レーザー素子において、前記メサ構造の周辺には、保護部材が設けられ、該保護部材は、前記メサ構造と同様の半導体材料からなる構造上に、半導体材料または誘電体材料からなる保護層が形成されて構成され、該保護部材の高さは、前記上部反射鏡の上面よりも高いものとなっていることを特徴とする面発光レーザー素子。
  4. 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、上部反射鏡とを順次に形成し、上部反射鏡上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層と上部反射鏡とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法。
  5. 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、半導体材料よりなる保護層とを順次に形成し、メサ構造となるべき部分の保護層を除去した後、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とからなるメサ構造と、保護部材とを形成し、該メサ構造上に、上面が保護部材の高さ以下となる高さの上部反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法。
  6. 半導体基板上に、下部反射鏡と、第2クラッド層と、活性層と、第1クラッド層と、コンタクト層とを順次に形成し、コンタクト層上に、有機材料よりなる保護層を形成した後、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングを用いて、第2クラッド層と活性層と第1クラッド層とコンタクト層とからなるメサ構造と、該メサ構造の周辺に、前記保護層を含む分だけ前記メサ構造の高さよりも高い保護部材とを形成し、前記メサ構造上に、上面が保護部材の高さよりも低くなるような高さの、不純物を含まない上部反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザー素子の製造方法。
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