JP2008135596A - 半導体レーザアレイ製造方法、面発光型半導体レーザアレイ、光源ユニット、光走査装置、画像形成装置、光伝送モジュール及び光伝送システム - Google Patents
半導体レーザアレイ製造方法、面発光型半導体レーザアレイ、光源ユニット、光走査装置、画像形成装置、光伝送モジュール及び光伝送システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造する。
【解決手段】複数の発光部23が形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部15をポリイミドで形成する。これにより、VCSELアレイ100を回路基板に実装する際に、コレットが平坦部15内の位置に接触した状態で回路基板上に運搬され、回路基板上の所定位置に押し付けられても、力(応力)が発光部23に伝わることを抑制することができる。また、ポリイミドが収縮しても、発光部23に内部応力が生じることを抑制することができる。
【選択図】図6
【解決手段】複数の発光部23が形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部15をポリイミドで形成する。これにより、VCSELアレイ100を回路基板に実装する際に、コレットが平坦部15内の位置に接触した状態で回路基板上に運搬され、回路基板上の所定位置に押し付けられても、力(応力)が発光部23に伝わることを抑制することができる。また、ポリイミドが収縮しても、発光部23に内部応力が生じることを抑制することができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、半導体レーザアレイ製造方法、面発光型半導体レーザアレイ、光源ユニット、光走査装置、画像形成装置、光伝送モジュール及び光伝送システムに係り、更に詳しくは、複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイを製造する半導体レーザアレイ製造方法、複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイ、該面発光型半導体レーザアレイを有する光源ユニット、該光源ユニットを備える光走査装置、該光走査装置を備える画像形成装置、前記面発光型半導体レーザアレイを有する光伝送モジュール、及び該光伝送モジュールを備える光伝送システムに関する。
電子写真の画像記録では、レーザを用いた画像形成装置が広く用いられている。この場合、画像形成装置は光走査装置を備え、感光性を有するドラムの軸方向にポリゴンスキャナ(例えば、ポリゴンミラー)を用いてレーザ光を走査しつつ、ドラムを回転させ潜像を形成する方法が一般的である。このような電子写真の分野では、画像品質を向上させるために画像の高密度化、及び操作性を向上させるために画像出力の高速化が画像形成装置に求められている。
高密度化と高速化とを両立させる方法として、光源から射出される光束のマルチビーム化があり、マルチビーム光源として面発光型半導体レーザ(VCSEL)の2次元アレイ(以下では、便宜上「VCSELアレイ」ともいう)を用いることが考えられた。
ところで、面発光型半導体レーザは、端面発光型半導体レーザに比べて、(1)素子自体の大きさが小さい、(2)製造コストが安い、(3)アレイによる集積化が容易、といった利点を有していることから、光通信、光インターコネクション、及び光記録など多くの分野での利用が期待されている。
しかしながら、メサ形状の複数の発光部が同一基板上に形成されているVCSELアレイでは、配線が非常に微小となるため、通常の半導体レーザに比べて配線が破損しやすい。そこで、VCSELアレイでは、各発光部の周辺をそれぞれポリイミドなどの樹脂によって保護することが通常行われている(図26(A)及び図26(B)参照)。
VCSELアレイは、回路基板に実装される際に、光が射出される側の面(以下では、便宜上「VCSEL表面」ともいう)がコレットなどの冶具に吸着された状態で回路基板上に運搬され、回路基板上の所定位置に押し付けられる。このとき、例えば、図26(C)に示されるように、コレットがVCSEL表面の樹脂と接触している場合には、樹脂を介して力(応力)が発光部に伝わり、発光部を破損するおそれがあった。また、図27(A)及び図27(B)に示されるように、コレットがVCSEL表面の樹脂と接触していない場合には、基板に力(応力)が直接かかり、基板そのものが破損するおそれがあった。さらに、この場合には、配線や電極パッドに力(応力)がかかり、それらが破損するおそれもあった。
また、ポリイミドは、常温よりも高い温度で硬化させるため、重合収縮及び熱収縮を生じる。そして、これらの収縮に起因して発光部に内部応力が生じ、例えば、活性層の特性に経時変化が起こるおそれがあった。さらに、この場合に、内部応力に異方性があると、射出される光の偏光特性に悪影響を及ぼすおそれがあった。
ところで、面発光型半導体レーザの中で、しきい電流値、消費電力等、レーザ特性の観点から最も有望視されているものに、選択酸化型VCSELと呼ばれるものがある。これは、結晶成長の際に被酸化層(AlAs層あるいはAl組成が極めて1に近いAlGaAs層)を分布ブラッグ反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)の一部として成長させ、結晶成長後にこの被酸化層を選択酸化することで、VCSEL構造の中にいわゆる電流狭窄構造を作りこんだものである。なお、以下では、便宜上、面発光型半導体レーザにおける選択酸化によって形成された電流狭窄構造を有する領域を「酸化狭窄領域」ともいう。そして、酸化狭窄領域における酸化物で囲まれた非酸化部分(開口部)の径が数μm程度である場合、面発光型半導体レーザに電流を注入すると、注入された電流は、メサ形状の中心の数μmだけに狭窄されるため、低いしきい電流値を示す。
しかしながら、選択酸化型VCSELは、酸化狭窄領域の体積変化に伴う歪の発生と、酸化狭窄領域とAlGaAs系の半導体層との密着力の低さとがあいまって、実装の際に酸化狭窄領域に応力がかかると、欠陥の増殖が助長されて経時変化が促進されたり、最悪の場合には、破損するおそれがあった。
そこで、特許文献1には、少なくとも化合物半導体層の多層膜からなる多層膜反射鏡と、多層膜反射鏡に近接して設けられ、又は多層膜反射鏡内に設けられ、電流狭窄領域を形成するAl酸化層とを有する積層構造をメサポストとして備え、前記Al酸化層が、メサポスト中央部の電流注入領域を取り囲むようにしてメサポストの外周部に環状に設けられている、酸化狭窄型の面発光型半導体レーザ素子において、Al酸化層からメサポストの最上層までの高さをa、メサポスト側壁から内方に延在するAl酸化層の幅をbとするとき、aとbが、a/b>0.6、b≧2μmの関係を満足する面発光型半導体レーザ素子が開示されている。この面発光型半導体レーザ素子では、Al酸化層と電流注入領域との境界、つまりAl酸化層の先端部(メサポスト中央部側)に加わる応力を低減している。
また、特許文献2には、発光表面を有する表面発光レーザであって、活性層を通る電流を制御する開口板領域が電流制御層の中の非導電性領域によって囲まれた電流制御層の中の導電性領域によって画定され、非導電性領域の各々が1つのキャビティを囲んでいる表面発光レーザが開示されている。この表面発光レーザでは、複数の半導体構造を互いに周囲の半導体構造と連結した配置とし、電流制御層の接着力を向上させている。
しかしながら、VCSELアレイでは、従来の対策は十分でなく、実装の際に破損したり、実装時の外力により信頼性が低下するおそれがあった。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することができる半導体レーザアレイ製造方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下を抑制することができる面発光型半導体レーザアレイを提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、高コスト化を招くことなく、安定した光出力ができる光源ユニットを提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、高コスト化を招くことなく、高密度、高速度の光走査を安定して行うことができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第5の目的は、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を高速度で安定して形成することができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の第6の目的は、高コスト化を招くことなく、光信号を安定して生成することができる光伝送モジュールを提供することにある。
また、本発明の第7の目的は、高コスト化を招くことなく、安定した光伝送を行うことができる光伝送システムを提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、それぞれが配線により対応する電極パッドに接続される複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイを製造する半導体レーザアレイ製造方法であって、基板上に複数の半導体層が積層された積層体を前記基板と反対側の面である積層体表面からエッチングし、それぞれが前記発光部となる複数のメサ形状のアレイを形成する工程と;前記積層体表面における前記複数のメサ形状のアレイが形成される領域の外側に、前記積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが前記発光部の高さよりも高い平坦部を形成する工程と;を含む半導体レーザアレイ製造方法である。
これによれば、積層体表面における複数のメサ形状のアレイが形成される領域の外側に、積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部が形成される。この場合には、複数のメサ形状のアレイの外側に平坦部が形成されているため、面発光型半導体レーザアレイを回路基板に実装する際に、平坦部を介して力(応力)が発光部に伝わることを抑制することができる。従って、結果として実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、本発明の半導体レーザアレイ製造方法によって製造された面発光型半導体レーザアレイである。
これによれば、複数のメサ形状のアレイの外側に平坦部が形成されているため、面発光型半導体レーザアレイを回路基板に実装する際に、平坦部を介して力(応力)が発光部に伝わることを抑制することができる。従って、結果として実装時の破損、及び外力による信頼性の低下を抑制することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、それぞれが配線により対応する電極パッドに接続される複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイであって、基板上に形成されたメサ形状の複数の発光部からなる発光部アレイと;前記発光部アレイの外側に設けられ、前記基板の表面を底面としたときに、その高さが前記発光部の高さよりも高い平坦部と;を備える面発光型半導体レーザアレイである。
これによれば、発光部アレイの外側に、基板の表面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部が設けられているため、回路基板に実装する際に、平坦部を介して応力が発光部に伝わることを抑制することができる。従って、結果として実装時の破損、及び外力による信頼性の低下を抑制することが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、複数の光束を出力する光源ユニットであって、前記複数の光束を発する本発明の面発光型半導体レーザアレイを備える光源ユニットである。
これによれば、本発明の面発光型半導体レーザアレイを備えているため、歩留まりの向上及び経年変化の抑制が可能となる。従って、結果として、高コスト化を招くことなく、安定した光出力が可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、光束によって被走査面上を走査する光走査装置であって、本発明の光源ユニットと;前記光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;前記偏光器で偏向された光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置である。
これによれば、本発明の光源ユニットを備えているため、結果として、高コスト化を招くことなく、高密度、高速度の光走査を安定して行うことが可能となる。
本発明は、第6の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と;前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる複数の光束を走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明の光走査装置を備えているため、結果として、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を高速度で安定して形成することが可能となる。
本発明は、第7の観点からすると、入力される電気信号に応じた光信号を生成する光伝送モジュールであって、本発明の面発光型半導体レーザアレイと;前記面発光型半導体レーザアレイを、前記入力される電気信号に応じて駆動する駆動装置と;を備える光伝送モジュールである。
これによれば、本発明の面発光型半導体レーザアレイを備えているため、歩留まりの向上及び経年変化の抑制が可能となる。従って、結果として、高コスト化を招くことなく、安定した光信号を生成することが可能となる。
本発明は、第8の観点からすると、本発明の光伝送モジュールと;前記光伝送モジュールで生成された光信号を伝達する光伝達媒体と;前記光伝達媒体を介した光信号を電気信号に変換する変換器と;を備える光伝送システムである。
これによれば、本発明の光伝送モジュールを備えているため、結果として、高コスト化を招くことなく、安定した光伝送を行うことが可能となる。
《半導体レーザアレイ製造方法》
《第1の実施形態》
以下、本発明の半導体レーザアレイ製造方法の第1の実施形態として、1.3μm帯のVCSELアレイの製造方法について図1(A)〜図9を用いて説明する。
以下、本発明の半導体レーザアレイ製造方法の第1の実施形態として、1.3μm帯のVCSELアレイの製造方法について図1(A)〜図9を用いて説明する。
(1)有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いた結晶成長によって、n−GaAs基板1上に、下部反射鏡2、下部スペーサ層3、活性層4、上部スペーサ層5、被選択酸化層6、上部反射鏡7などの半導体層を、順次積層する(図1(A)参照)。なお、以下では、これら複数の半導体層が積層されているものを「半導体積層体」ともいう。
前記下部反射鏡2は、n−Al0.9Ga0.1Asからなる低屈折率層2bとn−GaAsからなる高屈折率層2aのペア(図2参照)を35ペア有している。各屈折率層の光学厚さは、発振波長をλとすると、λ/4である。なお、低屈折率層と高屈折率層との間には、電気抵抗を低減するため、一方の組成から他方の組成に向かって組成を徐々に変化させた組成傾斜層(図示省略)が設けられている。
前記下部スペーサ層3は、GaAsからなる層である。
前記活性層4は、一例として図2に示されるように、Ga0.7In0.3N0.01As0.99からなる層4bとGaAsからなる層4aとを有するDQW量子井戸活性層である。ここでは、Ga0.7In0.3N0.01As0.99からなる層4bの厚さは8nmである。
前記上部スペーサ層5は、GaAsからなる層である。
下部スペーサ層3と活性層4と上部スペーサ層5とよって共振器領域が形成されている。この共振器領域の光学厚さはλである。
前記上部反射鏡7は、p−Al0.9Ga0.1Asからなる低屈折率層7aとp−GaAsからなる高屈折率層7bのペア(図2参照)を26ペア有している。なお、低屈折率層と高屈折率層との間には、電気抵抗を低減するため、一方の組成から他方の組成に向かって組成を徐々に変化させた組成傾斜層(図示省略)が設けられている。
前記被選択酸化層6は、Al0.98Ga0.02Asからなる層であり、一例として図2に示されるように、上部反射鏡7の低屈折率層7aを介して、共振器領域からλ/4離れた位置に設けられている。一例として、被選択酸化層6の厚さは30nmである。なお、被選択酸化層6は低屈折率層7aに挟まれており、被選択酸化層6と該被選択酸化層6を挟む2つの低屈折率層7aとからなる領域は、1つの低屈折率層としての役目も有しており、その領域の光学厚さは3λ/4である。
ここでは、III族の原料には、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)を用い、V族の原料にはアルシン(AsH3)ガスを用いている。また、p型ドーパントの原料には四臭化炭素(CBr4)を用い、n型ドーパントの原料にはセレン化水素(H2Se)を用いている。
(2)半導体積層体の表面(基板1と反対側の面)である積層体表面に、発光部及び切断部(ダイシングライン)に対応してフォトマスク8を設ける(図1(B)参照)。ここでは、一例として、1つのチップが2次元的に配列された4個(2×2)の発光部を有するものとする。
(3)フォトマスク8をエッチングマスクとして、ドライエッチング法によりメサ形状を形成する(図1(C)参照)。なお、以下では、便宜上、メサ形状の部分を「メサ」と略述する。
(4)フォトマスク8を除去する(図3(A)参照)。
(5)水蒸気中で熱処理して、エッチングにより側面が露出した被選択酸化層6の一部を酸化させて絶縁物10に変え、素子駆動用の電流の経路を被選択酸化層6の中心部の酸化されていない領域9だけに制限する電流狭窄構造を形成する(図3(B)参照)。
(6)パッシベーション膜として、SiO2からなる絶縁膜11を形成する(図3(C)参照)。
(7)メサ上部にP側電極コンタクトの窓開けを行う(図4(A)参照)。ここでは、フォトレジストによるマスクを施した後、メサ上部の開口部を露光してその部分のフォトレジストを除去した後、BHFにて絶縁膜11をエッチングして開口した。
(8)リフトオフ法によりメサ上部にp側電極12を形成する。具体的には、予め電極以外の部分をフォトレジストによりマスクしておき、電極材料を蒸着後アセトン等のフォトレジストが溶解する溶液中で超音波洗浄する。p側電極12の材料としてはCr/AuZn/Auからなる多層膜、もしくはAuZn/Ti/Auからなる多層膜が用いられる。なお、p側電極12はその中央に窓13が開けられており、この部分からレーザ光が射出される(図4(B)参照)。
(9)複数の電極パッド21、及び各メサのp側電極12と対応する電極パッドとの間を電気的に接続する配線22を形成する(図6参照)。
(10)複数のメサが形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さがメサ(p側電極12及び配線を含む)の高さよりも高い平坦部15をポリイミドで形成する(図4(C)参照)。なお、ここでは、平坦部15は、複数の電極パッドが形成されている領域からも離れて形成される(図6参照)。また、配線の一部は、ポリイミドによって覆われている(図6参照)。
(11)基板1の裏側を100μm程度まで研磨してからn側電極14を形成する(図5(A)参照)。ここでは、n側電極14はAuGe/Ni/Auからなる多層膜とすることでオーミックコンタクトを得ている。これにより、各メサは、それぞれ発光部23となる。
(12)各ダイシングライン(図5(B)参照)に沿って切断し、チップ毎に分割する。
このようにして製造されたVCSELアレイ100が図6〜図8に示されている。このVCSELアレイ100では、4個の発光部が形成されている領域の外側、及び4個の電極パッドが形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部15が形成されている。なお、図7は、図6のA−A断面図であり、図8は、図7における1個の発光部23の拡大図である。
以上説明したように、本第1の実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法によると、複数の発光部が形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部15をポリイミドで形成している。これにより、VCSELアレイ100を回路基板に実装する際に、一例として図9に示されるように、コレットが平坦部15内の位置PKに接触した状態で回路基板上に運搬され、回路基板上の所定位置に押し付けられても、力(応力)が発光部23に伝わることを抑制することができる。また、ポリイミドが収縮しても、発光部23に内部応力が生じることを抑制することができる。従って、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することが可能となる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の半導体レーザアレイ製造方法の第2の実施形態を図10(A)〜図16に基づいて説明する。
次に、本発明の半導体レーザアレイ製造方法の第2の実施形態を図10(A)〜図16に基づいて説明する。
この第2の実施形態は、ドライエッチング法によりメサ形状を形成する際に、半導体積層体における平坦部となる領域がエッチングされない点に特徴を有する。従って、以下においては、第1の実施形態との相違点を中心に説明するとともに、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
(1)有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いた結晶成長によって、半導体積層体を作成する(図10(A)参照)。
(2)積層体表面に、平坦部、発光部及び切断部(ダイシングライン)に対応してフォトマスク8を設ける(図10(B)参照)。平坦部に対応するフォトマスク8は、複数のメサが形成される領域の外側に設けられる。
(3)フォトマスク8をエッチングマスクとして、ドライエッチング法によりメサ形状を形成する(図10(C)参照)。
(4)フォトマスク8を除去する(図11(A)参照)。
(5)電流狭窄構造を形成する(図11(B)参照)。
(6)SiO2からなる絶縁膜11を形成する(図11(C)参照)。
(7)メサ上部にP側電極コンタクトの窓開けを行う(図12(A)参照)。
(8)メサ上部にp側電極12を形成する(図12(B)参照)。
(9)複数の電極パッド21及び配線22を形成する(図14参照)。
(10)複数のメサが形成されている領域の外側にある、ドライエッチングされなかった領域にポリイミドを塗布し、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さがメサ(p側電極12及び配線を含む)の高さよりも高い平坦部15を形成する(図12(C)参照)。
(11)基板1の裏側を100μm程度まで研磨してからn側電極14を形成する(図13(A)参照)。
(12)各ダイシングライン(図13(B)参照)に沿って切断し、チップ毎に分割する。
このようにして製造されたVCSELアレイ200が図14及び図15に示されている。このVCSELアレイ200では、前記VCSELアレイ100と同様に、4個の発光部が形成されている領域の外側、及び4個の電極パッドが形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部15が形成されている。なお、図15は、図14のB−B断面図である。
以上説明したように、本第2の実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法によると、複数の発光部が形成されている領域の外側に、半導体積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが発光部の高さよりも高い平坦部15をポリイミドで形成している。これにより、VCSELアレイ200を回路基板に実装する際に、一例として図16に示されるように、コレットが平坦部15内の位置PKに接触した状態で回路基板上に運搬され、回路基板上の所定位置に押し付けられても、応力が発光部23に伝わることを抑制することができる。また、ポリイミドが収縮しても、発光部23に内部応力が生じることを抑制することができる。従って、前述した第1の実施形態と同様に、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することが可能となる。
本第2の実施形態によると、第1の実施形態よりもポリイミドの量が少なくなるため、ポリイミドの収縮量を第1の実施形態よりも小さくすることができ、発光部23に内部応力が生じることを更に抑制することが可能となる。
なお、上記各実施形態では、1つのチップに含まれる発光部の数が4個の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、1つのチップ内に含まれる発光部の数が16(4×4)個のVCSELアレイや、一例として図17に示されるように、1つのチップ内に含まれる発光部の数が40(4×10)個のVCSELアレイ300なども、同様にして製造することができる。そして、上記各実施形態と同様な効果を得ることができる。なお、図17のC−C断面図が図18に示されている。
この場合に、一例として図19に示されるように、平坦部15が2つに分かれていても良い。なお、図19のD−D断面図が図20に示されている。
また、上記各実施形態では、複数の発光部が2次元的に配列される場合について説明したが、これに限らず、複数の発光部が1次元的に配列されても良い。
また、上記各実施形態では、面発光型半導体レーザアレイが1.3μm帯の面発光型半導体レーザアレイの場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記各実施形態では、結晶成長方法としてMOCVD法を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば分子線結晶成長法(MBE法)等のその他の結晶成長法を用いることもできる。
《画像形成装置》
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態を図21に基づいて説明する。図21には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ500の概略構成が示されている。
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態を図21に基づいて説明する。図21には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ500の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ500は、光走査装置900、感光体ドラム901、帯電チャージャ902、現像ローラ903、トナーカートリッジ904、クリーニングブレード905、給紙トレイ906、給紙コロ907、レジストローラ対908、転写チャージャ911、除電ユニット914、定着ローラ909、排紙ローラ912、及び排紙トレイ910などを備えている。
帯電チャージャ902、現像ローラ903、転写チャージャ911、除電ユニット914及びクリーニングブレード905は、それぞれ感光体ドラム901の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム901の回転方向に関して、帯電チャージャ902→現像ローラ903→転写チャージャ911→除電ユニット914→クリーニングブレード905の順に配置されている。
感光体ドラム901の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム901は、図21における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。
帯電チャージャ902は、感光体ドラム901の表面を均一に帯電させる。
光走査装置900は、帯電チャージャ902で帯電された感光体ドラム901の表面に、上位装置(例えばパソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム901の表面では、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム901の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム901の回転に伴って現像ローラ903の方向に移動する。なお、この光走査装置900の構成については後述する。
トナーカートリッジ904にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ903に供給される。
現像ローラ903は、感光体ドラム901の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ904から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム901の回転に伴って転写チャージャ911の方向に移動する。
給紙トレイ906には記録紙913が格納されている。この給紙トレイ906の近傍には給紙コロ907が配置されており、該給紙コロ907は、記録紙913を給紙トレイ906から1枚づつ取り出し、レジストローラ対908に搬送する。該レジストローラ対908は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ907によって取り出された記録紙913を一旦保持するとともに、該記録紙913を感光体ドラム901の回転に合わせて感光体ドラム901と転写チャージャ911との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ911には、感光体ドラム901の表面上のトナーを電気的に記録紙913に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム901の表面のトナー像が記録紙913に転写される。ここで転写された記録紙913は、定着ローラ909に送られる。
この定着ローラ909では、熱と圧力とが記録紙913に加えられ、これによってトナーが記録紙913上に定着される。ここで定着された記録紙913は、排紙ローラ912を介して排紙トレイ910に送られ、排紙トレイ910上に順次スタックされる。
除電ユニット914は、感光体ドラム901の表面を除電する。
クリーニングブレード905は、感光体ドラム901の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。なお、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム901の表面は、再度帯電チャージャ902の位置に戻る。
《光走査装置》
次に、前記光走査装置900の構成及び作用について図22及び図23を用いて説明する。
次に、前記光走査装置900の構成及び作用について図22及び図23を用いて説明する。
この光走査装置900は、光源ユニット121、カップリングレンズ122、開口板123、アナモルフィックレンズ124、ポリゴンミラー125、偏向器側走査レンズ126、像面側走査レンズ127、及び処理装置140などを備えている。図22では、紙面左右方向が主走査方向であり、紙面に垂直な方向が副走査方向である。
前記光源ユニット121は、図23に示されるように、本発明の半導体レーザアレイ製造方法と同様にして製造された16(=4×4)個の発光部を有するVCSELアレイ400を備え、16本の光束を同時に出力することができる。なお、図23では、電極パッド、配線及び平坦部の図示を省略している。
前記カップリングレンズ122は、光源ユニット121から出力された複数の光束をそれぞれ弱い発散光にする。
前記開口板123は、カップリングレンズ122からの複数の光束のビーム径を規定する。
前記アナモルフィックレンズ124は、開口板123の開口部を通過した複数の光束を、主走査方向に関しては平行光、副走査方向に関しては前記ポリゴンミラー125近傍で収束する光束とする。
アナモルフィックレンズ124からの複数の光束は、ポリゴンミラー125でそれぞれ偏向された後、偏向器側走査レンズ126及び像面側走査レンズ127によって、感光体ドラム901表面上の、副走査方向に互いに所定の間隔だけ離れた位置に、光スポットとして集光される。
なお、ポリゴンミラー125は、ポリゴンモータ(不図示)によって一定の速度で回転しており、その回転に伴って、複数の光束はそれぞれ等角速度的に偏向され、感光体ドラム901上の各光スポットは、主走査方向に等速移動する。
前記処理装置140は、上位装置(例えば、パソコン)からの画像情報に基づいて、画像データを生成し、該画像データに応じたVCSELアレイ400の駆動信号を光源ユニット121に出力する。
VCSELアレイ400では、図23に示されるように、各発光部の中心から副走査方向に対応する方向に延びる仮想線に垂線を下ろした時の副走査方向における各発光部の位置関係が等間隔(間隔Cとする)となるので、点灯のタイミングを調整することで感光体ドラム901上では副走査方向に等間隔で光源が並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。例えば、各発光部の大きさがφ20μmであり、主走査方向に対応する方向に関するピッチが40μm、副走査方向に対応する方向に関するピッチが40μmとなるように配置されている場合には、間隔C=10μmとなり、仮に走査光学系の倍率を1とすると、2400dpi(ドット/インチ)が実現できる。もちろん、主走査方向に対応する方向の発光部の数を増加したり、副走査方向に対応する方向に関するピッチを小さくして間隔Cを更に小さくすれば、より高密度化でき、より高品質の印刷が可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、発光部の点灯タイミングで容易に制御できる。
従って、本実施形態に係る光源ユニット121によると、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを有しているため、歩留まりを向上させることができるとともに、経年変化を抑制することができる。その結果、高コスト化を招くことなく、安定した光出力が可能となる。
また、本実施形態に係る光走査装置900によると、高コスト化を招くことなく、安定した光出力ができる光源ユニット121を有しているため、高コスト化を招くことなく、高密度、高速度の光走査を安定して行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ500によると、高コスト化を招くことなく、高密度、高速度の光走査を安定して行うことができる光走査装置900を備えているため、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を高速度で安定して形成することが可能となる。
なお、上記実施形態では、光源ユニット121が16(=4×4)個の発光部を有するVCSELアレイ400を備える場合について説明したが、これに限定されるものではない。本発明の半導体レーザアレイ製造方法と同様にして製造された面発光型半導体レーザアレイであれば良い。例えば、VCSELアレイ400に代えて、前述したVCSELアレイ300を用いても良い。この場合には、40本の光ビームを同時に出射することができ、感光体ドラム901上を更に高密度で走査することが可能である。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ500の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、光走査装置900を備えた画像形成装置であれば、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を高速度で安定して形成することが可能となる。
また、カラー画像を形成する画像形成装置であっても、本発明の面発光型半導体レーザアレイを有し、カラー画像に対応した光走査装置を用いることにより、高コスト化を招くことなく、高品質のカラー画像を高速度で安定して形成することが可能となる。
また、一例として図24に示されるように、画像形成装置として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。この図24に示されるタンデムカラー機は、ブラック(K)用の感光体ドラムK1、帯電器K2、現像器K4、クリーニング手段K5、及び転写用帯電手段K6と、シアン(C)用の感光体ドラムC1、帯電器C2、現像器C4、クリーニング手段C5、及び転写用帯電手段C6と、マゼンダ(M)用の感光体ドラムM1、帯電器M2、現像器M4、クリーニング手段M5、及び転写用帯電手段M6と、イエロー(Y)用の感光体ドラムY1、帯電器Y2、現像器Y4、クリーニング手段Y5、及び転写用帯電手段Y6と、光走査装置900と、転写ベルト80と、定着手段30などを備えている。
この場合には、光走査装置900では、面発光型半導体レーザアレイにおける複数の発光部はブラック用、シアン用、マゼンダ用、イエロー用に分割されている。そして、ブラック用の各発光部からの光束は感光体ドラムK1に照射され、シアン用の各発光部からの光束は感光体ドラムC1に照射され、マゼンダ用の各発光部からの光束は感光体ドラムM1に照射され、イエロー用の各発光部からの光束は感光体ドラムY1に照射されるようになっている。なお、光走査装置900は、色毎に個別の面発光型半導体レーザアレイを備えても良い。また、色毎に光走査装置900を備えていても良い。
各感光体ドラムは、図24中の矢印の方向に回転し、回転順にそれぞれ帯電器、現像器、転写用帯電手段、クリーニング手段が配置されている。各帯電器は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電器によって帯電された感光体ドラム表面に光走査装置900により光束が照射され、感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像器により感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写用帯電手段により、記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着手段30により記録紙に画像が定着される。
タンデムカラー機では、機械精度等で各色の色ずれが発生する場合があるが、光走査装置900は発光部が高密度な面発光型半導体レーザアレイを有しているため、点灯させる発光部を選択することで各色の色ずれの補正精度を高めることができる。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、像担持体としてビームスポットの熱エネルギにより発色する発色媒体(ポジの印画紙)を用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により可視画像を直接、像担持体に形成することができる。
《光伝送システム》
図25には、本発明の一実施形態に係る光伝送システム1000の概略構成が示されている。この光伝送システム1000は、光送信モジュール1001と光受信モジュール1005が光ファイバケーブル1004で接続されており、光送信モジュール1001から光受信モジュール1005への一方向の光通信が可能となっている。
図25には、本発明の一実施形態に係る光伝送システム1000の概略構成が示されている。この光伝送システム1000は、光送信モジュール1001と光受信モジュール1005が光ファイバケーブル1004で接続されており、光送信モジュール1001から光受信モジュール1005への一方向の光通信が可能となっている。
光送信モジュール1001は、本発明の半導体レーザアレイ製造方法と同様にして製造された面発光型半導体レーザアレイを含む光源1002と、外部から入力された電気信号に応じて、光源1002から出射されるレーザ光の光強度を変調する駆動回路1003とを有している。
光源1002から出力された光信号は、光ファイバケーブル1004に結合し、該光ファイバケーブル1004を導波して光受信モジュール1005に入力される。
光受信モジュール1005は、光信号を電気信号に変換する受光素子1006と、受光素子1006から出力された電気信号に対して信号増幅、及び波形整形等を行う受信回路1007とを有している。
本実施形態に係る光送信モジュール1001によると、光源1002が、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを有しているため、歩留まりを向上させることができるとともに、経年変化を抑制することができるができる。その結果、高コスト化を招くことなく、光信号を安定して生成することが可能となる。
また、本実施形態に係る光伝送システム1000によると、高コスト化を招くことなく、光信号を安定して生成することができる光送信モジュール1001を備えているため、高コスト化を招くことなく、低消費電力で、高速で、大容量の光伝送を安定して行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、一方向通信の構成例を示しているが、双方向通信、並列伝送方式、波長分割多重伝送方式等の構成をとることもできる。要するに、光源1002が本発明の半導体レーザアレイ製造方法と同様にして製造された面発光型半導体レーザアレイを含んでいれば良い。
以上説明したように、本発明の半導体レーザアレイ製造方法によれば、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下が抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造するのに適している。また、本発明の面発光型半導体レーザアレイによれば、実装時の破損、及び外力による信頼性の低下を抑制するのに適している。また、本発明の光源ユニットによれば、高コスト化を招くことなく、安定した光出力を行うのに適している。また、本発明の光走査装置によれば、高コスト化を招くことなく、高密度、高速度の光走査を安定して行うのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を高速度で安定して形成するのに適している。また、本発明の光伝送モジュールによれば、高コスト化を招くことなく、光信号を安定して生成するのに適している。また、本発明の光伝送システムによれば、高コスト化を招くことなく、安定した光伝送を行うのに適している。
1…基板、15…平坦部、21…電極パッド、22…配線、23…発光部、100…面発光型半導体レーザアレイ、121…光源ユニット、125…ポリゴンミラー(偏向器)、126…偏向器側走査レンズ(走査光学系の一部)、127…像面側走査レンズ(走査光学系の一部)、200…面発光型半導体レーザアレイ、300…面発光型半導体レーザアレイ、400…面発光型半導体レーザアレイ、500…レーザプリンタ(画像形成装置)、900…光走査装置、901…感光体ドラム(像担持体)、1000…光伝送システム、1001…光送信モジュール(光伝送モジュール)、1003…駆動回路(駆動装置)、1004…光ファイバケーブル(光伝達媒体)、1006…受光素子(変換器の一部)、1007…受信回路(変換器の一部)。
Claims (21)
- それぞれが配線により対応する電極パッドに接続される複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイを製造する半導体レーザアレイ製造方法であって、
基板上に複数の半導体層が積層された積層体を前記基板と反対側の面である積層体表面からエッチングし、それぞれが前記発光部となる複数のメサ形状のアレイを形成する工程と;
前記積層体表面における前記複数のメサ形状のアレイが形成される領域の外側に、前記積層体の基板側の面を底面としたときに、その高さが前記発光部の高さよりも高い平坦部を形成する工程と;を含む半導体レーザアレイ製造方法。 - 前記平坦部を形成する工程では、前記平坦部となる領域に樹脂を塗布して前記平坦部を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザアレイ製造方法。
- 前記平坦部を形成する工程に先立って、前記配線を形成する工程を更に含み、
前記平坦部を形成する工程では、前記配線の一部が覆われるように前記樹脂を塗布することを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザアレイ製造方法。 - 前記複数のメサ形状を形成する工程では、前記平坦部となる領域もエッチングされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体レーザアレイ製造方法。
- 前記複数のメサ形状を形成する工程では、前記平坦部となる領域はエッチングされないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体レーザアレイ製造方法。
- 前記複数の半導体層は、被酸化層を含み、
前記複数のメサ形状が形成された積層体を加熱して前記被酸化層を部分的に酸化させ、電流狭窄構造を形成する工程を、更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体レーザアレイ製造方法。 - 前記複数の半導体層は、活性層を含み、
前記活性層は、圧縮歪が残留する活性層であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体レーザアレイ製造方法。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体レーザアレイ製造方法によって製造された面発光型半導体レーザアレイ。
- それぞれが配線により対応する電極パッドに接続される複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイであって、
基板上に形成されたメサ形状の複数の発光部からなる発光部アレイと;
前記発光部アレイの外側に設けられ、前記基板の表面を底面としたときに、その高さが前記発光部の高さよりも高い平坦部と;を備える面発光型半導体レーザアレイ。 - 前記平坦部は、樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項9に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
- 前記樹脂は、前記複数の発光部と対応する電極パッドとをそれぞれ電気的に接続する複数の配線の一部を覆っていることを特徴とする請求項10に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
- 前記平坦部は、前記メサ形状を形成する際にエッチングされていることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
- 前記平坦部は、前記メサ形状を形成する際にエッチングされていないことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
- 前記複数の発光部は、それぞれ電流狭窄構造を有し、
前記電流狭窄構造は、酸化によって形成された電流狭窄構造であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイ。 - 前記複数の発光部は、それぞれ活性層を有し、
前記活性層は、圧縮歪が残留する活性層であることを特徴とする請求項9〜14のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイ。 - 複数の光束を出力する光源ユニットであって、
前記複数の光束を発する請求項8〜15のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイを備える光源ユニット。 - 光束によって被走査面上を走査する光走査装置であって、
請求項16に記載の光源ユニットと;
前記光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;
前記偏光器で偏向された光束を被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置。 - 少なくとも1つの像担持体と;
前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる複数の光束を走査する少なくとも1つの請求項17に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。 - 前記画像情報は、カラー画像情報であることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
- 入力される電気信号に応じた光信号を生成する光伝送モジュールであって、
請求項8〜15のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイと;
前記面発光型半導体レーザアレイを、前記入力される電気信号に応じて駆動する駆動装置と;を備える光伝送モジュール。 - 請求項20に記載の光伝送モジュールと;
前記光伝送モジュールで生成された光信号を伝達する光伝達媒体と;
前記光伝達媒体を介した光信号を電気信号に変換する変換器と;を備える光伝送システム。
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