JP2006190371A - 光記録媒体、原盤製造装置、光記録媒体製造方法、記録又は再生方法、記録又は再生装置 - Google Patents

光記録媒体、原盤製造装置、光記録媒体製造方法、記録又は再生方法、記録又は再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ニアフィールド記録再生方式に好適な光記録媒体の提供。
【解決手段】
光記録媒体において物理構造として例えば幅や深さが異なる第1、第2の溝構造GV1,GV2を形成するようにし、その第1,第2の溝構造の間の2つのランドLD1,LD2部を記録再生トラックとする。即ち2つの記録再生トラックTK1,TK2が並走するものとする。この場合、並走する記録再生トラックに対してそれぞれ1つづつ、つまり2つのレーザスポットSP1,SP2を照射して記録再生を行うことで、光記録媒体をより高速に回転させなくても、転送レートの向上を実現できる。また第2の溝構造GV2を挟んだ2つのランドが記録再生トラックとすることで、クロスライト、クロスイレーズ、クロストークの各特性を向上させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は光記録媒体と、光記録媒体の製造のための原盤を製造する原盤製造装置、及び光記録媒体製造方法に関する。さらに、本発明の光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行うための記録又は再生方法、記録又は再生装置に関する。
特開2003−272176号公報
コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)、デジタルビデオディスク(DVD)に代表される光(もしくは光磁気)記録媒体は、音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の格納媒体として広く利用されている。しかしながら、更なる音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の高音質化、高画質化、長時間化、大容量化により、さらに大容量の光記録媒体、およびそれを記録再生する光記録再生装置が望まれている。
そこで、これらに対応するため、光記録再生装置では、その光源、例えば半導体レーザの短波長化や、集光レンズの開口数の増大化が図られ、集光レンズを介して収束する光スポットの小径化が図られている。
例えば、半導体レーザに関しては、発振波長が従来の赤色レーザの635nmから400nm帯に短波長化されたGaN半導体レーザが実用化され、これにより光スポットの小径化が図られつつある。また、例えばそれ以上の短波長化については、ソニー株式会社製の266nmの単一波長の光を連続発振する遠紫外固体レーザUW−1010などが発売されており、更なる光スポットの小径化も図られつつある。また、これ以外にもNd:YAGレーザの2倍波レーザ(266nm帯)、ダイヤモンドレーザ(235nm帯)、GaNレーザの2倍波レーザ(202nm帯)などの研究、開発が進められている。
また、例えば、ソリッドイマ―ジョンレンズに代表される開口数の大なる光学レンズを使って、例えば開口数1以上の集光レンズを実現するとともに、この集光レンズの対物面を光記録媒体と、その光源波長の10分の1程度まで近接させることにより記録再生を行う、いわゆるニアフィールド光記録再生方式が検討されている。
このニアフィールド光記録再生方式の高転送レート化では、光記録媒体と集光レンズとの距離を如何にして光学的なコンタクト状態に維持しながら高速にディスクを回転させるかが重要である。
例えば図30は、光記録媒体90がある対物側から順に、第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)101と第2の光学レンズ102とを配置してニアフィールド集光レンズを構成したときの概略断面図である。
第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)101を超半球形状で構成した場合、光学レンズの曲率半径をr、光学レンズの屈折率をn、光学レンズの厚さをtとすると、t=r(1+1/n)の関係がある。また、第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)を半球形状で構成した場合、光学レンズの曲率半径をr、光学レンズの屈折率をn、光学レンズの厚さをtとすると、t=rの関係がある。
これら第1の光学レンズ101と第2の光学レンズ102は、光記録再生に使用される光ピックアップ装置に装着され、光記録媒体と集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持する。あるいは、これら第一の光学レンズと第2の光学レンズは、光磁気記録再生に使用される光磁気ヘッド装置に装着され、光記録媒体と集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持する。
図面上では表現が困難なため、第1の光学レンズ101は光記録媒体90の表面にほぼ接しているように示されているが、実際は非常に僅かな距離のギャップ(例えば数10nm程度)を保つように制御される。
そしてレーザ光103は、このような第1,第2の光学レンズ101,102によるニアフィールド集光レンズによって光記録媒体90の記録面に集光され、記録又は再生が行われる。
ニアフィールド光記録再生方式の高転送レート化のためには、光記録媒体90(例えば光ディスク)を高速に回転させる必要がある。そしてその際に、光記録媒体90の表面と、集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持しなければならない。
ところが、第1の光学レンズ101(ソリッドイマージョンレンズ)の対物面が、高速で回転する光記録媒体90の面ぶれに追従できなくなると、第1の光学レンズ101と光記録媒体90が接触し、その双方に傷や磨耗などの損傷を受けてしまう。
また、これら第1の光学レンズ101と第2の光学レンズ102から成る集光レンズが装着された2軸ピックアップ装置や光磁気ヘッド装置では、これら第1の光学レンズ101と光記録媒体90の間隔(ギャップ)や、その相対的な角度を精密に制御し、保持する必要があり、このためいわゆる二軸機構によるギャップサーボ制御が行われる。
しかしながら、光記録媒体90が高速で回転する場合、その光記録媒体90の面ぶれに対するサーボ追従性を高くすることができない。
すなわち、ニアフィールド光記録再生方式では、集光レンズは一般的に対物側から順に配置された第1の光学レンズ101と第2の光学レンズ102との2枚の光学レンズの組み合わせにより、開口数1以上を実現しているが、第1の光学レンズ101と光記録媒体90との位置精度は、光記録媒体90が高速回転になるほど、それらの間隔やその相対的な角度に高精度が求められ、かつ環境の変化に対してもこの精度を維持することが求められるが、その制御は非常に困難である。このため、高転送レートに対応したニアフィールド光記録再生装置の実現は困難であった。
そこで本発明は、ニアフィールド記録再生方式で用いられる光記録媒体として、特に高転送レート化に好適な光記録媒体を提供する。またそのような光記録媒体を製造するための原盤製造装置や記録媒体製造方法を提供する。さらに本発明の光記録媒体に対してニアフィールド記録再生を行うための記録又は再生方法、記録又は再生装置を提供する。
本発明の光記録媒体は、ニアフィールド記録再生で用いられる光記録媒体であって、第1の溝構造と、該第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造が形成されているものである。
また、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、二重螺旋状に形成されている。
或いは、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、同心円状に交互に形成されている。
上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の物理構造の違いとしては、溝の幅が異なるか、或いは溝の深さが異なるものとされている。
また上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が連続溝とされているか、或いは一方が連続溝、他方が間欠溝(ピット列)とされている。間欠溝や蛇行溝によっては再生専用の情報が記録される。
また上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が非蛇行溝とされているか、或いは両方が蛇行溝とされているか、さらに或いは、一方が蛇行溝、他方が非蛇行溝とされている。
また、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間が、1つの記録再生トラックとされる。さらには、加えて上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の一方も1つの記録再生トラックとされる場合もある。これらの場合、上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、その蛇行溝又は間欠溝により上記第2の溝構造の両側の記録再生トラックに共有される再生専用の情報(例えばアドレス情報)が記録される。
また上記第1,第2の溝構造は、記録又は再生のためのレーザ光の入射面側からみて凸状又は凹状とされている。
また基板に対して上記第1,第2の溝構造が形成された記録層が積層され、該記録層表面が記録媒体表面とされている。或いは、基板に対して上記第1,第2の溝構造が形成された記録層と、保護層が順に積層され、該保護層の表面が記録媒体表面とされている。
また上記第1,第2の溝構造を有する記録層が、複数形成されている。
本発明の原盤製造装置は、ニアフィールド記録再生に用いられる光記録媒体を製造するための記録媒体原盤を製造する原盤製造装置である。そして、レジスト層が形成された記録媒体原盤上に、第1の溝構造を形成するための第1の露光用レーザを照射する第1の光学系手段と、上記記録媒体原盤上に、上記第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造を形成するための第2の露光用レーザとして、上記第1の露光用レーザとはレーザ光量又はレーザスポット径の異なる露光用レーザを照射する第2の光学系手段とを備える。
また上記第1、第2の光学系手段には、1つのレーザ光源手段からのレーザ光が入射されるとともに、上記第1,第2の光学系手段の一方に、レーザ光量又はレーザスポット径を変化させる光学フィルタ手段が設けられている。
また上記第1、第2の露光用レーザを、上記記録媒体原盤上に同時に照射して螺旋状の露光パターンを形成していくことで、上記記録媒体原盤上に、二重螺旋状の上記第1,第2の溝構造を形成する。
本発明の光記録媒体製造方法は、レジスト層が形成された記録媒体原盤上に、第1の溝構造を形成するための第1の露光用レーザと、上記第1の露光用レーザとはレーザ光量又はレーザスポット径の異なる第2の露光用レーザを照射することで、上記第1の溝構造と、上記第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造としての露光パターンを形成して記録媒体原盤を製造し、上記記録媒体原盤を元にして、上記第1の溝構造と、上記第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造を有する、ニアフィールド記録再生に用いられる光記録媒体を製造する。
本発明の記録又は再生方法は、第1の溝構造と、該第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造が、それらの溝構造の方向に対する直交方向に交互に形成されている光記録媒体に対して、上記直交方向の上記第1の溝構造の形成ピッチとなる区間内に、ニアフィールド光学系により複数のレーザスポットを照射することで、複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う。
この場合において上記光記録媒体は、ディスク状記録媒体であり、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造とが、二重螺旋状、もしくは交互の同心円状に形成され、上記直交方向とは、ディスク半径方向である。
上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の幅、或いは溝の深さが異なる。
また上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が連続溝とされている。
或いは上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が連続溝、他方が間欠溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記間欠溝によって記録された情報も同時的に再生する。
或いは上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が非蛇行溝とされている。
或いは、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が蛇行溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記第1,第2の溝構造の蛇行によって記録された情報も同時的に再生する。
或いは上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が蛇行溝、他方が非蛇行溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記第1,第2の溝構造の一方の蛇行によって記録された情報も同時的に再生する。
また上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間のランドを、1つの記録再生トラックとして1つのレーザスポットを照射する。ここで上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされている場合、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されている、上記第2の溝構造の両側のランドの記録再生トラックに共有される再生専用の情報を再生する。
又は、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間のランドを、1つの記録再生トラックとして1つのレーザスポットを照射するとともに、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の一方も1つの記録再生トラックとして、1つのレーザスポットを照射する。ここで上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされている場合、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されている、上記第2の溝構造の両側のランド記録再生トラックと上記第2の溝構造による記録再生トラックに共有される再生専用の情報を再生する。
本発明の記録又は再生装置は、上記記録又は再生方法を実現する記録装置、再生装置、或いは記録再生装置である。
以上の本発明では、光記録媒体は、物理構造として例えば幅や深さが異なる第1、第2の溝構造が形成されており、その第1,第2の溝構造が二重螺旋状又は同心円状に形成されている。すると、溝構造に対して直交する方向(光ディスクの半径方向)にみると、第1の溝構造、第2の溝構造、第1の溝構造、第2の溝構造・・・と交互にあらわれることになるが、その第1の溝構造と第2の溝構造の間のランド部分を記録再生トラックとする。
つまり、第1の溝構造から、次の周の第1の溝構造までのディスク半径方向区間には、その中間に第2の溝構造が存在し、第1の溝構造と第2の溝構造の間のランドでの記録再生トラックと、その第2の溝構造と次の第1の溝構造の間のランドでの記録再生トラックが形成される。この場合、2つの記録トラックが並走するものとなり、これらの2つの記録再生トラックに対して記録再生装置は2つのレーザスポットを同時に照射して記録再生を行うようにすれば、高速回転させることなく、高転送レート化が可能となる。
これは、光学レンズの屈折率が大なる材料を用いて、光学レンズの開口数を大にして、光記録媒体に記録再生を行う、いわゆるニアフィールド光記録再生方式に好適な高転送レート化の手法となる。
本発明によれば、ニアフィールド記録再生が行われる光記録媒体において、物理構造として例えば幅や深さが異なる第1、第2の溝構造を形成するようにし、その第1,第2の溝構造の間の2つのランド部或いは加えて一方の溝構造を記録再生トラックとする。即ち2本又は3本の記録再生トラックが並走するものとする。この場合、2本又は3本の並走する記録再生トラックに対してそれぞれ1つづつ、つまり2本又は3本のレーザスポットを照射して記録再生を行うことで、光記録媒体(光ディスク)をより高速に回転させなくても、転送レートの向上を実現できる。高速回転することなく高転送レート化が可能であることで、高速回転時のレンズ制御(ギャップや角度制御)が困難なニアフィールド記録再生方式に非常に好適な光記録媒体となる。また今後の高密度大容量化に伴う高転送レート化への適応も可能となる。
また、第2の溝構造を設けないで、第1の溝構造と次の第1の溝構造の間のランドに2つのレーザスポットを同時に照射する(つまり幅広のランド上に2つの記録再生トラックが形成される)という方式が考えられ、その場合は、本発明と同様に高転送レート化に有利となるが、その場合、2つの記録再生トラック間の干渉によるクロスライト、クロスイレーズ、クロストークの点で不利となる。
ここで本発明のように、第1、第2の溝構造の幅や深さが異なることは、上記の方式に対して、トラックピッチの拡大を招かずに、記録再生トラック間の干渉を低減する効果が得られるものとなる。例えば、並走する記録再生トラックとなる2つの並走するランド間となる第2の溝構造の幅を、第1の溝構造よりも幅が小さいものとすれば、上記のように幅広のランド上に2つの記録再生トラックを形成する方式と比較して、第1の溝構造で見た場合のトラックピッチをほぼ同等としたまま、2つの記録再生トラック間の第2の溝構造により干渉を低減でき、クロスライト、クロスイレーズ、クロストークの各特性を向上できる。
さらには、逆に並走する記録再生トラックとなる2つの並走するランド間となる第2の溝構造の幅を、第1の溝構造よりも幅が大きいものとすれば、その第2の溝構造を3つ目の並走する記録再生トラックとしつつ、各トラック間での干渉を低減し、さらに、第1の溝構造の幅を狭くすることで、第1の溝構造のピッチの拡大を招かない。
これらのことから、本発明の光記録媒体は、ニアフィールド記録再生方式において高密度大容量化、高転送レート化に対応する好適な記録媒体となり、また本発明の記録又再生方法、記録又は再生装置は、ニアフィールド記録再生に適したものとなる。
また本発明の原盤製造装置、記録媒体製造方法によれば、以上のようにニアフィールド記録再生方式に好適な記録媒体を容易に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、まず本発明の記録又再生方法、記録又は再生装置の実施の形態のとなるニアフィールド記録再生方式の記録再生装置の構成を説明する。次に、本発明の実施の形態の光記録媒体(光磁気記録媒体を含む)に対する比較例としての光記録媒体を説明し、その後、各種実施の形態としての光記録媒体の構造と記録又は再生のためのレーザスポット照射方式を述べる。さらに原盤製造装置及び記録媒体製造方法を説明する。即ち説明は次の順序で行う。
[1.実施の形態のニアフィールド記録再生装置の光学系の構成]
[2.比較例としての光記録媒体]
[3.実施の形態の光記録媒体の溝構造(ディスク構造例1〜ディスク構造例10)]
[4.実施の形態の光記録媒体の層構造]
[5.実施の形態の原盤製造装置(装置例1〜装置例6)]
[1.実施の形態のニアフィールド記録再生装置の光学系の構成]

まず、実施の形態としてのニアフィールド記録再生を行う記録再生装置のピックアップにおける光学系を説明する。
図1は、ニアフィールド光記録再生装置の光学系の概略構成図である。記録又は再生の対象となるニアフィールド光記録媒体は、たとえば光ディスク(又は光磁気ディスク)90であり、記録再生装置内において図示しないスピンドルモータに装着され、所定の回転数で回転される。
レーザ光源31は、いわゆるマルチビームレーザとされ、例えば波長405nmの複数のレーザ光を出力する。例えば2系統又は3系統のレーザ光を出力する。
レーザ光源31から出力された複数系統のレーザ光は、コリメータレンズ32で平行光とされた後、ビームスプリッタ33,偏光ビームスプリッタ34、1/4波長板35を通過してビームエキスパンダ36に達する。そしてビームエキスパンダで焦点調整された後、ミラー37で反射され、集光レンズ38によりディスク90に対して複数系統の近接場光として照射される。集光レンズ38は二軸アクチュエータ39によりトラッキング方向及びギャップ調整方向に移動可能に保持されている。
2系統又は3系統のレーザ光によるレーザスポットのディスク90上の照射位置については、後述するディスク構造例において述べる。
ディスク90からの複数系統の反射光(戻り光)は、集光レンズ38,ミラー37,ビームエキスパンダ36,1/4波長板35を介して偏光ビームスプリッタ34に達し、一部が反射されてレンズ40によってフォトディテクタ41に集光される。
フォトディテクタ41は、反射光量に応じた電気信号(検出信号)を図示しない再生系回路及びサーボ系回路に供給する。このフォトディテクタ41での検出信号から再生情報信号(RF信号)が得られ、所定のデコード処理が行われる。またフォトディテクタ41による検出信号からトラッキングエラー信号も生成され、これがトラッキングサーボ回路において処理されてトラッキングサーボ駆動信号とされ、二軸アクチュエータ39のトラッキングサーボ駆動が行われる。
一方、偏光ビームスプリッタ34を通過した各系統の戻り光の一部は、ビームスプリッタ33で反射され、レンズ42によってフォトディテクタ43に集光される。このフォトディテクタ43での検出信号からはギャップ検出信号が得られる。このギャップ検出信号に基づいてギャップ制御のための駆動信号が生成され二軸アクチュエータ39のギャップサーボ駆動が行われる。
ニアフィールド光記録媒体であるディスク90に対して近接場光を照射する集光レンズ38は、図2に概略構成を示すように、ディスク90側からみて順に第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)38aと第2の光学レンズ38bで構成されている。
そして第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)38aと第2の光学レンズ38bは、二軸アクチュエータ39のホルダ39aに固定保持される。
ホルダ39aは、図示しない二軸アクチュエータ39の基台上でディスク半径方向及びディスク90に接離する方向に移動可能に取り付けられている。そしてホルダ39aの周囲にはギャップ制御コイル39bとトラッキングコイル39cがホルダ39上のマグネットとの間で作用するように配置されている。従って上記トラッキング駆動信号に基づく駆動電流がトラッキングコイル39cに流されることにより、集光レンズ38はディスク半径方向に移動制御され、またギャップ駆動信号に基づく駆動電流はギャップ制御コイル39bに流されることで、集光レンズ38はディスク90に対して接離する方向に移動制御される。
即ち、この2軸アクチュエータ39は、フォトディテクタ43で検出された戻り光量のモニタ結果に基づいてフィードバック制御されることで、ディスク90と第1の光学レンズ38aとの距離(ギャップ)を一定に保つことが可能であり、且つ第1の光学レンズ38aとディスク90の衝突を避けることが可能である。また、この2軸アクチュエータ39は、フォトディテクタ41で検出されたトラッキング方向のエラー情報に基づくフィードバック制御により、集光レーザスポットを所望の記録再生トラックに移動させ、また記録再生トラック上をトレースさせることが可能である。
なお、ビームエキスパンダ36によっては、その2枚のレンズの間隔を調整することで、ニアフィールド光記録媒体の面振れに対して、2軸アクチュエータ39、もしくはピックアップ全体をディスク半径方向に移動させるスライダが追従した残りのギャップエラー成分や、集光レンズ38の組み立て工程時に発生した誤差成分を補正することが行われる。
次に、第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)38aの形状について説明する。第1の光学レンズ38aの形状は超半球状もしくは、半球状であり、ディスク90と対向面である対物面が平面であり、この対物面の反対面は凸球面となっている。また周側面は2軸アクチュエータ39、もしくはスライダとの固着面となる。
また、第1の光学レンズ38aと、ディスク90のギャップ間隔が数十nm程度であるので、第1の光学レンズ38aとディスク90の間の機械的な傾きマージンを確保するために、第1の光学レンズ38aのレーザ入射角度に対して、これを遮らない範囲で、円錐形状等に加工されていると好適である。
また、光磁気記録媒体に対するニアフィールド光記録再生方式においては、記録時及び/又は再生時に磁界が必要になることから、例えばディスク90が光磁気ディスクであるような場合、第1の光学レンズ38aの対物面の一部に磁気コイル等を取り付けて構成してもよい。
次に、第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)38aの材料について説明する。第1の光学レンズ38aは、上記に述べたように、その光記録再生装置の装備するレーザ光源の波長に対して、屈折率が大きく、透過率が大きく、光吸収が小さいものが材料として好適である。
たとえば、高屈折率ガラスであるオハラ株式会社製のS−LAH79や、高屈折率セラミックス、高屈折率単結晶材料であるBi4Ge312,SrTiO3,KTaO3、ZrO2,HfO2,SiC,ダイヤモンドなどが好適である。
また、これら光学レンズ材料は、アモルファス構造、もしくは単結晶の場合には立方晶構造であることが望ましい。光学レンズ材料がアモルファス構造、もしくは立方晶構造である場合、従来のボール研磨方法や装置が利用可能である。
さらに、材料の方位を気にすることなく、光学レンズ作製のためのエッチングプロセスやポリッシングプロセスを用意に適用できる。
[2.比較例としての光記録媒体]

続いて、本発明には相当しない、比較例としての光記録媒体(ここでは例えば光ディスク、光磁気ディスク)について説明する。
後述する本発明の実施の形態は、ニアフィールド記録再生方式においてマルチビーム記録再生を考えてディスク回転を高速化することなく転送レートを向上させることを第1の目的とするが、さらに、ここで説明する比較例においての問題をも解決するものである。
比較例としてディスクのトラック構造を図29に示す。図29はディスク上のランド及びグルーブ(溝)によって形成されるトラック構造を模式的に示している。
この比較例は、ディスク回転を高速化することなく転送レートを向上させることを目的として想定された例であり、つまりニアフィールド記録再生方式においてマルチビームによる記録再生を考慮したものである。
図29に示すように、ディスク上には、例えば螺旋状に形成した1本のグルーブGVに挟まれた部分、即ちランドLDに、2つの記録再生トラックTK1,TK2(以下、単に「トラック」という)を形成する。つまり、幅w1のグルーブGVが図示するグルーブピッチで形成されることで、グルーブGVに対して幅広のランドLDが形成され、このランドLDに2つのレーザスポットSP1,SP2が照射されるようにすることで、並走する2本のトラックが形成されるようにするものである。いうまでもなく、並走する2本のトラックは、ランド上面を半径方向に分け合う形となる。
このような構造は、グルーブピッチを余り狭くしなくともトラックピッチ方向の密度が上げられるため、特に高密度記録媒体としては有利なものとなる。
例えばディスクを製造するための原盤のマスタリングにおいて、グルーブを形成する露光パターンのピッチ(即ちマスタリング時のトラックピッチ)が、幅広のランドLDの分だけ余裕ができる。
一方、通常のランド記録もしくはグルーブ記録を採用する場合、狭トラックピッチ化のためには、マスタリング時にその求められるトラックピッチで露光パターンを形成していかなければならない。そして狭トラックピッチ化が進むと、電子線マスタリング装置など、非常に解像度の高い高価な装置が必要となってしまう。
つまり、比較例のように1つのランドに複数トラックが乗るものとすることで、マスタリング時にトラックピッチ方向の余裕ができ、比較的低解像度のマスタリング装置でも製造可能となる利点がある。
図1で述べたピックアップを備えた記録再生装置によって、このようなディスクに対して2系統のレーザスポットSP1,SP2を同時に照射し、2系統のトラックTK1,TK2に対して同時に記録再生するようにすれば、1本のトラックに対して記録再生する装置に比べて2倍程度の転送レート向上が可能となることは言うまでもない。
ところが、この比較例の構造の場合、同一のランドLD上で並走する2本のトラックTK1,TK2の間に溝や段差がなく、平坦な形状で連続しているため、クロスライトやクロスイレーズ、クロストークによる信号の劣化が生じやすく、信号再生時の復号誤り率を高める原因となっていた。
この問題は、例えばグルーブピッチを広げ、ランドLDの幅をより広くする事により回避できるが、その場合には記録密度が低下してしまう問題が生じる。
また記録時のレーザパワーを弱くして記録マークの幅を狭めることにより問題の回避を計る事も出来るが、この場合は例えば信号強度が低下するために信号対雑音比が悪化して、信号再生時の復号誤り率が高くなってしまうおそれがあった。
[3.実施の形態の光記録媒体の溝構造(ディスク構造例1〜ディスク構造例10)]

上記のように比較例として考慮された図29の構造の場合、マルチビーム記録再生によってディスク回転速度を上げなくても高転送レートを図ることが可能であるが、トラック間干渉により再生信号品質の低下という欠点が生ずる。
以下説明していく実施の形態としての各種ディスク構造例(ディスク構造例1〜10)は、マルチビーム記録再生により転送レート向上を実現し、かつトラック間干渉を低減し、再生信号品質を向上させることのできるものである。
実施の形態の各ディスク構造例1〜10は全て、ディスク90上に第1のグルーブGV1と第2のグルーブGV2が形成され、かつその第1のグルーブGV1と第2のグルーブGV2は、物理的な構造が異なるようにされているものである。
*** ディスク構造例1 ***
図3に、実施の形態としてのディスク構造例1を示す。
この場合、図示するようにディスク上には凹状が連続する連続溝としてグルーブGV1とグルーブGV2が形成される。そしてグルーブGV1は、幅w1の溝構造とされ、グルーブGV2は、より狭い幅w2の溝構造とされている点で物理構造が異なる。
そしてグルーブGV1、GV2は、例えば図4(a)に実線と破線で示すように、並走する2重螺旋状(ダブルスパイラル状)に形成されている。
なお、図4(b)のように、グルーブGV1、GV2は、それぞれ同心円状に交互に形成されるようにしてもよい。
ここで、各グルーブGV1、GV2の幅w1,w2の設定により、図3にグルーブGV1のピッチとして示す第1グルーブピッチは、図29に示した比較例におけるグルーブピッチとほぼ同等とすることができる。
そして、このグルーブGV1と1周回したグルーブGV1の間に、幅の狭いグルーブGV2が形成されることで、グルーブGV1とグルーブGV2の間の領域として、ランドLD1、LD2が形成される。
図1に示した記録再生装置(光ピックアップ)によっては、ランドLD1にレーザスポットSP1が照射され、ランドLD2にレーザスポットSP2が照射されるようにする。つまりランドLD1,LD2がそれぞれ記録再生トラックTK1,TK2となる。
従って、図示する第1グルーブピッチとしての半径方向の範囲内に、2本のトラックTK1,TK2が並走するものとなる。
このような構造によれば、第1グルーブピッチを余り狭くしなくともトラックピッチ方向のトラック密度が上げられるため高密度化に有利である。
なお、グルーブGV1、GV2を形成するマスタリング工程については後述するが、2系統の露光用レーザをディスク原盤に同時に照射していけば。例えば図4(a)のようなダブルスパイラル状のグルーブを形成でき、その際の動作としては第1グルーブピッチを基準にすればよいため、マスタリング時に、グルーブ用の露光パターンとしてのピッチについて著しい狭トラックピッチ化は不要であり、製造上の困難はない。例えば電子線マスタリング装置など、非常に解像度の高い高価な装置を用いなくても良い。
また、2つのビームスポットSP1,SP2が、それぞれグルーブGV1、GV2の間のランドLD1,LD2にそれぞれ照射されるため、その両側のグルーブGV1、GV2を利用してトラッキング制御することで、安定してトラックTK1,TK2に追従できる。
また、2重螺旋状となるトラックTK1,TK2に同時に記録/再生できるので、ディスク90を高速に回転させなくても、記録再生の高転送レート化が可能となる。すなわち、従来ニアフィールド記録再生方式において、ディスク回転速度の高速化が困難であったために難しかった、高転送レートの記録再生が可能となる。
そしてその上で、トラック間の干渉を低減し、クロスライト、クロスイレーズ、クロストークを軽減し、再生信号品質を向上させ、復号誤りを低減できるものとなる。
図29の比較例の場合は連続する同一平面上にトラックTK1,TK2が配置されるが、本例の場合、トラックTK1,TK2の間にはグルーブGV2が設けられ、隣接するトラックTK1,TK2の間には常に段差があるため、熱伝導の観点から見た隣接トラック間の距離は、同一平面上に隣接して記録トラックを配置した場合と比較して、グルーブGV2による高低差の分だけ長くできる。その結果、隣接して並走するトラックTK1,TK2の間での熱の干渉を抑制し、クロスライト、クロスイレーズ、クロストークを低減することができるものである。
*** ディスク構造例2 ***
図5にディスク構造例2を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,LD2がレーザスポットSP1,SP2が照射されるトラックTK1,TK2となる。
そしてこの場合は、グルーブGV1、GV2の物理構造の違いとして、グルーブ幅とグルーブ深さが異なるものとされている。
即ちグルーブGV1は幅w1で深さがd1とされ、グルーブGV2は幅w2で深さがd2とされている。w1>w2であり、d1<d2である。
このようなディスク構造例2でも、上記ディスク構造例1と同様の効果が得られる。そして加えて、この場合トラックTK1,TK2の間の段差となるグルーブGV2は、より深い溝とされていることから、トラックTK1,TK2の間の熱干渉の点で、より有利となり、再生信号品質をより向上させ、エラーレートを良好にできる。
*** ディスク構造例3 ***
図6にディスク構造例3を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,LD2がレーザスポットSP1,SP2が照射されるトラックTK1,TK2となる。そしてこの場合は、グルーブGV1、GV2の物理構造の違いとして、グルーブ幅が異なるものとされている。即ちグルーブGV1は幅w1でグルーブGV2は幅w2(w1>w2)とされる。
そしてさらに、グルーブGV1は非蛇行溝であるが、グルーブGV2は、いわゆるウォブリンググルーブ(蛇行溝)とされる。
このようなディスク構造例3でも、上記ディスク構造例1と同様の効果が得られる。加えて、この場合グルーブGV2のウォブリングを、データの変調信号に基づくものとすることで、各種の再生専用の情報を記録することができる。例えばアドレス情報やディスクの物理情報その他の管理情報を記録することができる。このグルーブGV2のウォブリングによって記録された情報は、トラックTK1,TK2に対するレーザスポットSP1、SP2による記録又は再生時に、レーザスポットSP1、SP2の反射光情報によって同時に読み出すことができる。つまりトラックTK1,TK2に対する記録時にはレーザスポットSP1、SP2によってトラックTK1,TK2に情報を記録しながら、その際の反射光情報からウォブル信号を生成し、ウォブリングによって記録された情報を再生する。またトラックTK1,TK2に対する再生時にはレーザスポットSP1、SP2の反射光情報からトラックTK1,TK2に記録された情報の再生信号を得るとともに、同じく反射光情報からウォブル信号を生成し、ウォブリングによって記録された情報を再生する。この場合、ウォブリンググルーブによる情報も、トラックTK1,TK2に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
また、グルーブGV2のウォブリングによって例えばアドレス情報を記録すると、そのアドレス情報はトラックTK1,TK2に共用されるアドレスとすることができる。
なお、このディスク構造例3の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例4 ***
図7にディスク構造例4を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,LD2がレーザスポットSP1,SP2が照射されるトラックTK1,TK2となる。そしてグルーブGV1、GV2の物理構造の違いとして、グルーブ幅が異なるものとされている。即ちグルーブGV1は幅w1でグルーブGV2は幅w2(w1>w2)とされる。
そしてこの場合は、グルーブGV1は、ウォブリンググルーブ(蛇行溝)とされ、グルーブGV2は非蛇行溝とされる。
このようなディスク構造例4でも、上記ディスク構造例1と同様の効果が得られる。またこの場合は、グルーブGV1のウォブリングを、データの変調信号に基づくものとすることで、アドレス情報や管理情報など各種の再生専用の情報を記録することができ、上記ディスク構造例3で述べた効果を得ることもできる。
また、ウォブリンググルーブによる情報も、トラックTK1,TK2に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
なお、このディスク構造例4の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例5 ***
図8にディスク構造例5を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,LD2がレーザスポットSP1,SP2が照射されるトラックTK1,TK2となる。そしてグルーブGV1、GV2の物理構造の違いとして、グルーブ幅が異なるものとされている。即ちグルーブGV1は幅w1でグルーブGV2は幅w2(w1>w2)とされる。
そしてこの場合は、グルーブGV1、GV2の両方がウォブリンググルーブ(蛇行溝)とされる。
このようなディスク構造例5でも、上記ディスク構造例1と同様の効果が得られる。またこの場合は、グルーブGV1、GV2のウォブリングを、それぞれデータの変調信号に基づくものとすることで、アドレス情報や管理情報など各種の再生専用の情報を記録することができ、上記ディスク構造例3と同様の効果を得ることもできる。
さらに2系統のウォブリンググルーブであることから、より大量な管理情報等を記録したり、或いは同じ情報を記録することで管理情報等の再生確度を向上させることなどが可能となる。
また、複数のウォブリンググルーブによる情報も、トラックTK1,TK2に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
なお、このディスク構造例5の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例6 ***
図9にディスク構造例6を示す。
この場合は、第1の溝構造として連続溝のグルーブGV1が形成され、一方第2の溝構造としては間欠的な溝、即ちピットPTが並ぶピット列が形成されるようにしている。
グルーブGV1は幅w1とされ、ピット列を構成するピットPTの幅はw2(w1>w2)とされる。そしてグルーブGV1とピット列が、ダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,LD2がレーザスポットSP1,SP2が照射されるトラックTK1,TK2となる。
このようなディスク構造例6でも、上記ディスク構造例1と同様の効果が得られる。またこの場合は、ピット列としてアドレス情報や管理情報など各種の再生専用の情報を記録することができる。
また、ピット列による情報も、トラックTK1,TK2に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
このピット列によって記録された情報は、トラックTK1,TK2に対するレーザスポットSP1、SP2による記録又は再生時に、レーザスポットSP1、SP2の反射光情報によって同時に読み出すことができる。つまりトラックTK1,TK2に対する記録時にはレーザスポットSP1、SP2によってトラックTK1,TK2に情報を記録しながら、その際の反射光情報からピット列の再生信号を生成し、ピット列によって記録された情報を再生する。またトラックTK1,TK2に対する再生時にはレーザスポットSP1、SP2の反射光情報からトラックTK1,TK2に記録された情報の再生信号を得るとともに、同じく反射光情報からピット列の再生信号を生成し、ピット列によって記録された情報を再生する。
また、ピット列によって例えばアドレス情報を記録すると、そのアドレス情報はトラックTK1,TK2に共用されるアドレスとすることができる。
なお、このディスク構造例6の変形例として、グルーブGV1とした第1の溝構造をピット列とし、ピット列とした第2の溝構造を連続溝(グルーブGV2)としてもよい。さらに、第1,第2の溝構造の両方をピット列としても良い。
またこれらにおいて、第1の溝構造と第2の溝構造の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例7 ***
図10にディスク構造例7を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。そしてグルーブGV1、GV2は、幅が異なるものとされているが、第1の溝構造であるグルーブGV1の幅w1が狭く、第2の溝構造であるグルーブGV2の幅w2が広いものとされる。このグルーブGV2の幅w2は、ランドLD1,LD2の幅とほぼ同等なものとされる。
そしてこの場合、ランドLD1,LD2に加えて、グルーブGV2も記録再生トラックとして利用される。即ちランドLD1,グルーブGV2,ランドLD2が、それぞれレーザスポットSP1,SP2,SP3が照射されるトラックTK1,TK2,TK3となる。
グルーブGV1の幅w1を小さくすることで、図示する第1グルーブピッチは、図3のディスク構造例1の第1グルーブピッチとほぼ同等とすることができる。
このようなディスク構造例7でも、上記ディスク構造例1と同様の効果が得られる。特には、この場合、3つのトラックTK1,TK2,TK3が同時に記録再生されるトラックとなるため、ディスク回転速度を同じとした場合、ディスク構造例1〜6の場合より、さらに転送レートを高くすることが可能となる。
さらには第1グルーブピッチの間に3本のトラックが形成されることで、より高密度記録が可能となる。
また、各トラックTK1,TK2,TK3の間にはグルーブGV2の壁面としての段差が形成されているため、相互干渉の低減によるクロスライト、クロスイレーズ、クロストークの低減効果も、同様に得ることができる。
なお、このディスク構造例7の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例8 ***
図11にディスク構造例8を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,グルーブGV2,ランドLD2がレーザスポットSP1,SP2,SP3が照射されるトラックTK1,TK2,TK3となる。そして、グルーブGV1は幅w1でグルーブGV2は幅w2(w1<w2)とされる。
さらに、グルーブGV1は非蛇行溝であるが、グルーブGV2は、いわゆるウォブリンググルーブ(蛇行溝)とされる。
このようなディスク構造例8でも、上記ディスク構造例7と同様の効果が得られる。加えて、この場合グルーブGV2のウォブリングを、データの変調信号に基づくものとすることで、アドレス情報や管理情報などの再生専用の情報を記録することができ、上記ディスク構造例3と同様の効果を得ることもできる。
また、ウォブリンググルーブによる情報も、トラックTK1,TK2,TK3に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
なお、このディスク構造例8の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例9 ***
図12にディスク構造例9を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,グルーブGV2,ランドLD2がレーザスポットSP1,SP2,SP3が照射されるトラックTK1,TK2,TK3となる。そして、グルーブGV1は幅w1でグルーブGV2は幅w2(w1<w2)とされる。
さらに、グルーブGV2は非蛇行溝であるが、グルーブGV1は、いわゆるウォブリンググルーブ(蛇行溝)とされる。
このようなディスク構造例9でも、上記ディスク構造例7と同様の効果が得られる。加えて、この場合グルーブGV1のウォブリングを、データの変調信号に基づくものとすることで、アドレス情報や管理情報などの再生専用の情報を記録することができ、上記ディスク構造例3と同様の効果を得ることもできる。
また、ウォブリンググルーブによる情報も、トラックTK1,TK2,TK3に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
なお、このディスク構造例9の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
*** ディスク構造例10 ***
図13にディスク構造例10を示す。
この場合も、グルーブGV1、GV2がダブルスパイラル状もしくは交互の同心円状に形成される。またランドLD1,グルーブGV2,ランドLD2がレーザスポットSP1,SP2,SP3が照射されるトラックTK1,TK2,TK3となる。そして、グルーブGV1は幅w1でグルーブGV2は幅w2(w1<w2)とされる。
さらに、グルーブGV1,グルーブGV2は、共にウォブリンググルーブ(蛇行溝)とされる。
このようなディスク構造例10でも、上記ディスク構造例7と同様の効果が得られる。またこの場合は、グルーブGV1、GV2のウォブリングを、それぞれデータの変調信号に基づくものとすることで、アドレス情報や管理情報など各種の再生専用の情報を記録することができ、上記ディスク構造例3と同様の効果を得ることもできる。
さらに2系統のウォブリンググルーブであることから、より大量な管理情報等を記録したり、或いは同じ情報を記録することで管理情報等の再生確度を向上させることなどが可能となる。
また、複数のウォブリンググルーブによる情報も、トラックTK1,TK2,TK3に記録された情報と同時に再生できることになるため、その点で一層の再生時の高転送レート化が可能となる。
なお、このディスク構造例10の変形例として、上記ディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さが異なるようにしてもよい。
[4.実施の形態の光記録媒体の層構造]

上記した実施の形態のディスク構造例1〜10,及びそれらの変形例において適用できるディスク90の層構造について図14〜図19で説明する。なお図14〜図19では、図3のディスク構造例1をモデルとして各種層構造を示している。
図14(a)(b)は、基板10上に記録層11が形成され、この記録層11に、上述した構造のグルーブGV1、GV2、ランドLD1、LD2が形成されている例である。そして、記録層11の表面がディスク表面14となっている。
図14(a)は、グルーブGV1、GV2がディスク表面14側、つまりレーザ光の入射面側から見て凹状とされている例であり、図14(b)はグルーブGV1、GV2がレーザ光の入射面側から見て凸状とされている例である。
なお、記録層11の詳細については図20,図21で述べる。
図15(a)(b)は、基板10上に記録層11が形成され、この記録層11に、上述した構造のグルーブGV1、GV2、ランドLD1、LD2が形成されている例である。さらに記録層11の上に保護層(平坦化層)12が形成され、保護層12の表面がディスク表面14となっている。
図15(a)は、グルーブGV1、GV2がディスク表面14側、つまりレーザ光の入射面側から見て凹状とされている例であり、図15(b)はグルーブGV1、GV2がレーザ光の入射面側から見て凸状とされている例である。
なお、上記図14とこの図15の例は保護層12の有無という点で異なるが、両者にそれぞれ利点がある。例えば、NA=2程度の高NA化を行うニアフィールド記録再生方式の場合、保護層の厚さの許容誤差が非常に小さく、製造は困難である。一方、誘電体層はある程度は保護層としても機能する。このような観点からは、図14の層構造はディスク製造を容易化できるという利点がある。
一方、図15のように保護層12を設ければ、製造の困難性は高まるが、当然、記録層11に対する保護能力は高くなるという利点がある。
以下説明する図16と図17、及び図18と図19の例もこの点は同様である。
図16(a)(b)は、基板10上に2つの記録層11a、11bが中間層13を介して形成され、この記録層11a、11bに、それぞれ上述した構造のグルーブGV1、GV2、ランドLD1、LD2が形成されている例である。記録層11aの表面がディスク表面14となっている。
図16(a)は、各記録層11a、11bにおいてグルーブGV1、GV2がディスク表面14側、つまりレーザ光の入射面側から見て凹状とされている例であり、図16(b)はグルーブGV1、GV2がレーザ光の入射面側から見て凸状とされている例である。
なお、記録層が3層以上となる層構造も考えられる。
図17(a)(b)は、基板10上に2つの記録層11a、11bが中間層13を介して形成され、この記録層11a、11bに、それぞれ上述した構造のグルーブGV1、GV2、ランドLD1、LD2が形成されている例である。さらに記録層11aの上に保護層(平坦化層)12が形成され、保護層12の表面がディスク表面14となっている。
図17(a)は、各記録層11a、11bにおいてグルーブGV1、GV2がディスク表面14側、つまりレーザ光の入射面側から見て凹状とされている例であり、図17(b)はグルーブGV1、GV2がレーザ光の入射面側から見て凸状とされている例である。なお、記録層が3層以上となる層構造も考えられる。
これら図16,図17のような記録層が複数形成された層構造とすることで、ディスク90の大容量化が実現できることは言うまでもない。
図18(a)(b)は、基板10の両面に記録層11a、11bが形成され、この記録層11a、11bに、それぞれ上述した構造のグルーブGV1、GV2、ランドLD1、LD2が形成されている例である。記録層11a、11bの表面が、それぞれ表裏のディスク表面14a、14bとなっている。
図18(a)は、各記録層11a、11bにおいてグルーブGV1、GV2がディスク表面14a側(又はディスク表面14b側)、つまりレーザ光の入射面側から見て凹状とされている例であり、図18(b)はグルーブGV1、GV2がレーザ光の入射面側から見て凸状とされている例である。
なお、ディスク表面14a側からレーザスポットSP1,SP2が入射される記録層として複数の記録層が構成され、またディスク表面14b側からレーザスポットSP1,SP2が入射される記録層として複数の記録層が構成されることも考えられる。
図19(a)(b)は、基板10の両面に記録層11a、11bが形成され、この記録層11a、11bに、それぞれ上述した構造のグルーブGV1、GV2、ランドLD1、LD2が形成されている例である。さらに記録層11a上に保護層(平坦化層)12aが形成され、保護層12aの表面が表側のディスク表面14aとなり、また記録層11b上に保護層(平坦化層)12bが形成され、保護層12bの表面が裏側のディスク表面14bとなっている。
なお、ディスク表面14a側からレーザスポットSP1,SP2が入射される記録層として複数の記録層が構成され、またディスク表面14b側からレーザスポットSP1,SP2が入射される記録層として複数の記録層が構成されることも考えられる。
これら図18,図19のような記録層がディスク90の両面に形成された層構造とすることでも、ディスク90の大容量化を実現できる。
これら図14〜図19のような層構造において、記録層11の構造は、その記録媒体の種別により、例えば図20,図21のようになる。
なお、図20,図21には、基板10と保護層12の間の記録層11の構造例を示しているが、これは図15の例に準じて示している。
他の図14,図16、図17、図18,図19の場合、その層構造における記録層11(11a、11b)が、記録媒体の種別により図20,図21の記録層11のようになっていればよい。
図20(a)は、ディスク90が相変化記録媒体とされるときの例である。記録層11は、基板10側から順に反射層、誘電体層、相変化記録層、誘電体層が形成されて成る。
図20(b)は、ディスク90が光磁気記録媒体とされるときの例である。記録層11は、基板10側から順に反射層、誘電体層、光磁気記録層、誘電体層が形成されて成る。
図21(a)は、ディスク90が色素変化記録媒体とされるときの例である。記録層11は、基板10側から順に反射層、誘電体層、色素記録層、誘電体層が形成されて成る。
図21(b)は、ディスク90が再生専用記録媒体とされるときの例である。記録層11は、基板10側から順に反射層、誘電体層が形成されて成る。
[5.実施の形態の原盤製造装置(装置例1〜装置例6)]

続いて、上述した実施の形態のディスク構造例1〜10、或いはそれらの変形例としてのディスク90の製造方法、特にディスク製造に用いる原盤の製造について説明する。
ディスクの製造プロセスは、大別すると、いわゆる原盤工程(マスタリングプロセス)と、ディスク化工程(レプリケーションプロセス)に分けられる。
原盤工程はディスク化工程で用いるスタンパーを完成するまでのプロセスであり、ディスク化工程はスタンパーを用いて、その複製である光ディスクを大量生産するプロセスである。
具体的には、原盤工程は、研磨した硝子基板にフォトレジスト(有機レジスト)或いは無機レジストを塗布し、このレジスト膜にレーザビームによる露光によってピットやグルーブを形成する、いわゆるマスタリングを行なう。このマスタリングによって上述したグルーブGV1、GV2、ランドLD1,LD2を有する原盤が製造される。具体的には、フォトレジストに対してグルーブGV1、GV2に相当する露光パターンを形成し、現像を行って、グルーブGV1、GV2(又はピット列)に相当する溝構造が形成された原盤を作成する。
この原盤が製造されたら、例えば電鋳によって金属表面上への情報の転送を行ない、ディスクの複製を行なう際に必要なスタンパーを作成する。
次に、このスタンパーを用いて例えばインジェクション法等によって、樹脂基板上に情報を転写し、その上に反射膜を生成した後、必要なディスク形態に加工する等の処理を行なって、最終製品であるディスク90を完成する。
従って、マスタリング工程において原盤上に上述したディスク構造例1〜10に相当する溝構造が形成されることで、最終的に製造されるディスク90として、ディスク構造例1〜10のようなディスク90を得ることができる。
以下では、上記溝構造を有する原盤を作成するためのマスタリング装置の例を装置例1〜装置例6として説明する。
*** 装置例1 ***
マスタリング装置の光学系構成としての装置例1を図22に示す。
これは、上記ディスク構造例1のディスク製造のためのマスタリング装置構成である。
原盤91は、その表面にレジスト膜92が塗布されている。そして図示しない回転機構により回転されながら、対物レンズ76から2系統の露光用レーザスポット(RSP1,RSP2)が同時に照射されることで、図23に示すように、グルーブGV1、GV2に相当する露光パターンが形成されていく。このとき、原盤91が回転されながら、対物レンズ76と原盤91の相対位置が徐々にスライドされている(つまり原盤91を載置したターンテーブル側が徐々にスライド移動されるか、あるいは対物レンズ76側が徐々にスライド移動されていく)ことで、原盤91上にダブルスパイラル状の露光パターンが形成されることになる。
露光用レーザ光源50からのレーザ光はコリメータレンズ51で平行光とされてビームスプリッタ52に達し、一部が反射され、一部が透過される。またビームスプリッタ52を透過したレーザ光は、さらにビームスプリッタ53に達し、一部が反射され、一部が透過される。
ビームスプリッタ53を透過したレーザ光はレンズ54で集光されてフォトディテクタ55に照射される。フォトディテクタ55で検出された光量信号は、レーザパワーのモニタ信号として用いられ、図示しないパワー制御回路により、露光用レーザ光源50の出力パワー調整がおこなわれる。
ビームスプリッタ52に反射されたレーザ光成分は、ミラー56,ミラー57で反射されて偏光ビームスプリッタ58に達する。
またビームスプリッタ53に反射されたレーザ光成分は、光学フィルタ60においてパワー又はスポット径が調整される。例えば光学フィルタ60としてNDフィルタを用いて光強度が減衰されたり、或いは光学フィルタとして複数のレンズや液晶パネルなどを用いて、スポット径が小径化される。そしてミラー61で反射され、1/4波長板62を通って偏光ビームスプリッタ58に達する。
偏光ビームスプリッタ58は、上記2つの光学経路で入射された2系統のレーザを、1/4波長板59側に導く。このとき2系統のレーザ光の各光軸位置は、ランドLDの幅に相当する距離だけずれたものとなるように調整されている。そして2系統のレーザ光は、集光レンズ74,コリメータレンズ75を介して対物レンズ76に達し、対物レンズ76からグルーブGV1、GV2のための露光用レーザスポットRSP1,RSP2としてレジスト膜92上に照射される。
なお、図においては露光用レーザスポットRSP1の光学経路を一点鎖線で示し、露光用レーザスポットRSP2の光学経路を破線で示している。
ここで、露光用レーザスポットRSP2の光学経路上では、光学フィルタ60によりレーザーパワーが減衰され(或いはレーザスポット径が小径化され)ているため、図23のようにグルーブGV1用の露光パターン(現像により形成されるグルーブの幅)とグルーブGV2用の露光パターンは幅が異なるものとなり、これによって、図3のディスク構造例1と同様に幅の異なる2つのグルーブGV1、GV2を有する原盤が製造される。いうまでもなく、そのような原盤からスタンパが作成され、さらにスタンパからディスク90が作成されることで、図3のようなディスク90が製造される。
なお、原盤91に対するマスタリングにおいて、レジスト膜92をフォトレジスト(有機レジスト)とする場合、露光パターンの記録はいわゆる光記録であり、スポット照射部分が溝構造となるため、原盤91上で幅の異なるグルーブGV1,GV2を製造するためには、露光用レーザスポットRSP2のスポット径を小径化するようにする。
一方、近年知られているPTM(Phase Transition Mastering)のように、レジスト膜92を無機レジストとし、熱記録として露光パターンを形成する場合は、原盤91上で幅の異なるグルーブGV1,GV2を製造するためには、露光用レーザスポットRSP2のパワーをNDフィルタ等により減衰させ、露光用レーザスポットRSP1のパワーよりも小さくすればよい。
また図5のディスク構造例2のようにグルーブGV1、GV2の深さを異なるものとする場合は、レジスト膜92の厚みを大きくし、深い方のグルーブに対応する露光用レーザスポットRSP2の光強度を大きくすることで、現像処理の際に溝の深さに差が出るようにする。
例えば図5のようにグルーブGV1は幅広で浅いグルーブとし、グルーブGV2は幅が狭く深いグルーブとする場合は、露光用レーザスポットRSP2は、露光用レーザスポットRSP1に対してスポット径を小さく、かつパワーを大きくすればよい。具体的には露光用レーザスポットRSP1の光学経路上でNDフィルタ等によりレーザパワーを減衰させ、一方、露光用レーザスポットRSP2の光学経路上で、レーザスポット径を小径化させることが考えられる。
*** 装置例2 ***
マスタリング装置の装置例2を図24に示す。なお、以下説明する各装置例において、既に説明した装置例と同一の部分は同一の符号を付し、説明を省略する。
図24の装置例2は、グルーブGV2がウォブリングされた図6のディスク構造例3に対応するものである。
このためには図24に示すように、グルーブGV2のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上に集光レンズ63,AOD(音響光学偏向器)64、コリメータレンズ65を配置する。そしてAOD64には、ウォブリングにより記録させるデータの変調信号Swoを入力する。これによってAOD64に入射されるレーザ光が変調信号Swoに応じて偏向角度が制御され、これが光学フィルタ60で例えばパワー減衰された上で、露光用レーザスポットRSP2としてレジスト膜92上に照射されるため、グルーブGV2に相当する蛇行する露光パターンが形成される。
一方、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP1の光学経路の構成は上記図22と同様とする。
これによって幅が広く非蛇行グルーブとしてのグルーブGV1と、幅が狭くウォブリングされたグルーブGV2によるダブルスパイラル状のグルーブが、原盤91において形成され、そのような原盤91から図6のようなディスク90が製造できる。
*** 装置例3 ***
マスタリング装置の装置例3を図25に示す。この図25の装置例3は、グルーブGV1がウォブリングされた図7のディスク構造例4に対応するものである。
このためには図25に示すように、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP1の光学経路上に集光レンズ66,AOD(音響光学偏向器)67、コリメータレンズ68を配置する。そしてAOD67には、ウォブリングにより記録させるデータの変調信号Swoを入力する。これによってAOD67に入射されるレーザ光が変調信号Swoに応じて偏向角度が制御され、これが露光用レーザスポットRSP1としてレジスト膜92上に照射されることで、グルーブGV1に相当する蛇行する露光パターンが形成される。
一方、グルーブGV2のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路の構成は上記図22と同様とする。
これによって幅が広いウォブリンググルーブとしてのグルーブGV1と、幅が狭い非蛇行のグルーブGV2によるダブルスパイラル状のグルーブが、原盤91において形成され、そのような原盤91から図7のようなディスク90が製造できる。
*** 装置例4 ***
マスタリング装置の装置例4を図26に示す。この図26の装置例4は、グルーブGV1、GV2が共にウォブリングされた図8のディスク構造例5に対応するものである。
このためには図26に示すように、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP1の光学経路上に集光レンズ66,AOD(音響光学偏向器)67、コリメータレンズ68を配置する。そしてAOD67には、グルーブGV1のウォブリングにより記録させるデータの変調信号Swo1を入力する。
これによってAOD67に入射されるレーザ光が変調信号Swo1に応じて偏向角度が制御され、これが露光用レーザスポットRSP1としてレジスト膜92上に照射されることで、グルーブGV1に相当する蛇行する露光パターンが形成される。
また、グルーブGV2のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上に集光レンズ63,AOD(音響光学偏向器)64、コリメータレンズ65を配置する。そしてAOD64には、グルーブGV2のウォブリングにより記録させるデータの変調信号Swo2を入力する。これによってAOD64に入射されるレーザ光が変調信号Swo2に応じて偏向角度が制御され、これが光学フィルタ60で例えばパワー減衰された上で、露光用レーザスポットRSP2としてレジスト膜92上に照射されるようにし、グルーブGV2に相当する蛇行する露光パターンが形成されるようにする。
これによって幅が広いウォブリンググルーブとしてのグルーブGV1と、幅が狭いウォブリンググルーブとしてのグルーブGV2によるダブルスパイラル状のグルーブが、原盤91において形成され、そのような原盤91から図8のようなディスク90が製造できる。
*** 装置例5 ***
マスタリング装置の装置例5を図27に示す。この図27の装置例5は、第1の溝構造がグルーブGV1、第2の溝構造がピット列とされた図9のディスク構造例6に対応するものである。
このためには図27に示すように、第2の溝構造としてのピット列のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上に集光レンズ70,AOM(音響光学変調器)71、コリメータレンズ72を配置する。そしてAOM71には、ピット列により記録させるデータの変調信号Spit(例えばNRZ信号)を入力する。
これによってAOM71に入射されるレーザ光が変調信号Spitに応じて輝度変調され、これが光学フィルタ60で例えばパワー減衰された上で、露光用レーザスポットRSP2としてレジスト膜92上に照射されるため、ピット列に相当する露光パターンが形成される。
一方、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP1の光学経路の構成は上記図22と同様とする。
これによって幅が広いグルーブGV1と、幅が狭いピット列によるダブルスパイラル状の溝構造が、原盤91において形成され、そのような原盤91から図9のようなディスク90が製造できる。
なお、第1の溝構造をピット列とする場合は、露光用レーザスポットRSP1の光学経路上に、集光レンズ70,AOM(音響光学変調器)71、コリメータレンズ72を配置し、変調信号Spitによりピット列露光のための輝度変調を与えればよい。
*** 装置例6 ***
マスタリング装置の装置例6を図28に示す。この図28の装置例6は、グルーブGV2が幅の狭いグルーブで、グルーブGV2が幅の広いグルーブとされた図10のディスク構造例7に対応するものである。
このためには図28に示すように、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上に光学フィルタ73を配置し、レーザ光のパワーが減衰(或いはスポット径が小径化)されるようにする。
一方、グルーブGV2のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上には光学フィルタを配置しない。
これによって上述した装置例1の場合とは逆に、幅が広いグルーブGV1と、幅が狭いグルーブGV2によるダブルスパイラル状のグルーブが、原盤91において形成され、そのような原盤91から図10のようなディスク90が製造できる。
なお、図11、図12,図13のディスク構造例8,9,10に対応するマスタリング装置例については、図示を省略するが、以上の各装置例を応用すればよい。
即ち、図11のディスク構造例8のディスク90を製造する場合は、図28の装置例6を基本として、グルーブGV2のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上に集光レンズ、AOD、コリメータレンズを配置すればよい。
また図12のディスク構造例9のディスク90を製造する場合は、図28の装置例6を基本として、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP1の光学経路上に集光レンズ、AOD、コリメータレンズを配置すればよい。
さらに図13のディスク構造例10のディスク90を製造する場合は、図28の装置例6を基本として、グルーブGV1のための露光用レーザスポットRSP1の光学経路上と、グルーブGV2のための露光用レーザスポットRSP2の光学経路上との両方に、それぞれ集光レンズ、AOD、コリメータレンズを配置すればよい。
以上、本発明の実施の形態として各種ディスク構造やマスタリング装置の構成例を説明してきたが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、要旨の範囲内でさらに多様に変形例が考えられるものである。
本発明の光記録媒体はディスク状のものに限られず、板状、立体状のメディアであってもよい。
本発明の実施の形態のディスクに対してニアフィールド記録再生を行う記録再生装置の光学系の説明図である。 実施の形態のディスクに対する記録再生装置の集光レンズ及び二軸アクチュエータの説明図である。 実施の形態のディスク構造例1の説明図である。 実施の形態のディスクの二重螺旋状及び同心円状のグルーブ構造の説明図である。 実施の形態のディスク構造例2の説明図である。 実施の形態のディスク構造例3の説明図である。 実施の形態のディスク構造例4の説明図である。 実施の形態のディスク構造例5の説明図である。 実施の形態のディスク構造例6の説明図である。 実施の形態のディスク構造例7の説明図である。 実施の形態のディスク構造例8の説明図である。 実施の形態のディスク構造例9の説明図である。 実施の形態のディスク構造例10の説明図である。 実施の形態のディスクの層構造の説明図である。 実施の形態のディスクの層構造の説明図である。 実施の形態のディスクの層構造の説明図である。 実施の形態のディスクの層構造の説明図である。 実施の形態のディスクの層構造の説明図である。 実施の形態のディスクの層構造の説明図である。 実施の形態のディスクの記録層の構造の説明図である。 実施の形態のディスクの記録層の構造の説明図である。 実施の形態のマスタリング装置の装置例1のブロック図である。 実施の形態のマスタリング装置による露光の様子の説明図である。 実施の形態のマスタリング装置の装置例2のブロック図である。 実施の形態のマスタリング装置の装置例3のブロック図である。 実施の形態のマスタリング装置の装置例4のブロック図である。 実施の形態のマスタリング装置の装置例5のブロック図である。 実施の形態のマスタリング装置の装置例6のブロック図である。 比較例としてのディスク構造の説明図である。 ニアフィールド記録再生における集光レンズの説明図である。
符号の説明
10 基板、11,11a,11b 記録層、12 保護層、13 中間層、14,14a,14b ディスク表面、31 レーザ光源、38 集光レンズ、38a 第1の光学レンズ(ソリッドイマージョンレンズ)、38b 第2の光学レンズ、39 二軸アクチュエータ、50 露光用レーザ光源、52,53 ビームスプリッタ、60,73 光学フィルタ、58 偏光ビームスプリッタ、76 対物レンズ、90 ディスク、91 原盤、92 レジスト膜、GV1,GV2 グルーブ、LD1,LD2 ランド、SP1,SP2,SP3 レーザスポット、TK1,TK2,TK3 トラック、RSP1,RSP2 露光用レーザスポット

Claims (52)

  1. ニアフィールド記録再生で用いられる光記録媒体であって、
    第1の溝構造と、該第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造が形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造とが、二重螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、同心円状に交互に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の幅が異なるものとされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の深さが異なるものとされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  6. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が連続溝とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  7. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が連続溝、他方が間欠溝とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  8. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が非蛇行溝とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  9. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が蛇行溝とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  10. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が蛇行溝、他方が非蛇行溝とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  11. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間が、1つの記録再生トラックとされることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  12. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間が、1つの記録再生トラックとされるとともに、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の一方が、1つの記録再生トラックとされることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  13. 上記間欠溝により、再生専用の情報が記録されていることを特徴とする請求項7に記載の光記録媒体。
  14. 上記蛇行溝により、再生専用の情報が記録されていることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の光記録媒体。
  15. 上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、上記第2の溝構造の両側の記録再生トラックに共有される再生専用の情報が、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されていることを特徴とする請求項11に記載の光記録媒体。
  16. 上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、上記第2の溝構造の両側の記録再生トラックと上記第2の溝構造による記録再生トラックに共有される再生専用の情報が、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されていることを特徴とする請求項12に記載の光記録媒体。
  17. 上記第1,第2の溝構造は、記録又は再生のためのレーザ光の入射面側からみて凸状又は凹状とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  18. 基板に対して上記第1,第2の溝構造が形成された記録層が積層され、該記録層表面が記録媒体表面とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  19. 基板に対して上記第1,第2の溝構造が形成された記録層と、保護層が順に積層され、該保護層の表面が記録媒体表面とされていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  20. 上記第1,第2の溝構造を有する記録層が、複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  21. ニアフィールド記録再生に用いられる光記録媒体を製造するための記録媒体原盤を製造する原盤製造装置において、
    レジスト層が形成された記録媒体原盤上に、第1の溝構造を形成するための第1の露光用レーザを照射する第1の光学系手段と、
    上記記録媒体原盤上に、上記第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造を形成するための第2の露光用レーザとして、上記第1の露光用レーザとはレーザ光量又はレーザスポット径の異なる露光用レーザを照射する第2の光学系手段と、
    を備えたことを特徴とする原盤製造装置。
  22. 上記第1、第2の光学系手段には、1つのレーザ光源手段からのレーザ光が入射されるとともに、
    上記第1,第2の光学系手段の一方に、レーザ光量又はレーザスポット径を変化させる光学フィルタ手段が設けられていることを特徴とする請求項21に記載の原盤製造装置。
  23. 上記第1、第2の露光用レーザを、上記記録媒体原盤上に同時に照射して螺旋状の露光パターンを形成していくことで、上記記録媒体原盤上に、二重螺旋状の上記第1,第2の溝構造を形成することを特徴とする請求項21に記載の原盤製造装置。
  24. レジスト層が形成された記録媒体原盤上に、第1の溝構造を形成するための第1の露光用レーザと、上記第1の露光用レーザとはレーザ光量又はレーザスポット径の異なる第2の露光用レーザを照射することで、上記第1の溝構造と、上記第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造としての露光パターンを形成して記録媒体原盤を製造し、
    上記記録媒体原盤を元にして、上記第1の溝構造と、上記第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造を有する、ニアフィールド記録再生に用いられる光記録媒体を製造する光記録媒体製造方法。
  25. 第1の溝構造と、該第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造が、それらの溝構造の方向に対する直交方向に交互に形成されている光記録媒体に対して、
    上記直交方向の上記第1の溝構造の形成ピッチとなる区間内に、ニアフィールド光学系により複数のレーザスポットを照射することで、複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行うことを特徴とする記録又は再生方法。
  26. 上記光記録媒体は、ディスク状記録媒体であり、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造とが、二重螺旋状に形成され、上記直交方向とは、ディスク半径方向であることを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  27. 上記光記録媒体は、ディスク状記録媒体であり、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造とが、同心円状に交互に形成され、上記直交方向とは、ディスク半径方向であることを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  28. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の幅が異なるものとされていることを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  29. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の深さが異なるものとされていることを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  30. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が連続溝とされていることを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  31. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が連続溝、他方が間欠溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記間欠溝によって記録された情報も同時的に再生することを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  32. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が非蛇行溝とされていることを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  33. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が蛇行溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記第1,第2の溝構造の蛇行によって記録された情報も同時的に再生することを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  34. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が蛇行溝、他方が非蛇行溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記第1,第2の溝構造の一方の蛇行によって記録された情報も同時的に再生することを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  35. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間のランドを、1つの記録再生トラックとして1つのレーザスポットを照射することを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  36. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間のランドを、1つの記録再生トラックとして1つのレーザスポットを照射するとともに、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の一方も1つの記録再生トラックとして、1つのレーザスポットを照射することを特徴とする請求項25に記載の記録又は再生方法。
  37. 上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されている、上記第2の溝構造の両側のランドの記録再生トラックに共有される再生専用の情報を再生することを特徴とする請求項35に記載の記録又は再生方法。
  38. 上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されている、上記第2の溝構造の両側のランド記録再生トラックと上記第2の溝構造による記録再生トラックに共有される再生専用の情報を再生することを特徴とする請求項36に記載の記録又は再生方法。
  39. 第1の溝構造と、該第1の溝構造とは物理構造が異なる第2の溝構造が、それらの溝構造の方向に対する直交方向に交互に形成されている光記録媒体に対して、
    上記直交方向の上記第1の溝構造の形成ピッチとなる区間内に、ニアフィールド光学系により複数のレーザスポットを照射することで、複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行うことを特徴とする記録又は再生装置。
  40. 上記光記録媒体は、ディスク状記録媒体であり、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造とが、二重螺旋状に形成され、上記直交方向とは、ディスク半径方向であることを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  41. 上記光記録媒体は、ディスク状記録媒体であり、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造とが、同心円状に交互に形成され、上記直交方向とは、ディスク半径方向であることを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  42. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の幅が異なるものとされていることを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  43. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、その物理構造の違いとして溝の深さが異なるものとされていることを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  44. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が連続溝とされていることを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  45. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が連続溝、他方が間欠溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記間欠溝によって記録された情報も同時的に再生することを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  46. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が非蛇行溝とされていることを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  47. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、両方が蛇行溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記第1,第2の溝構造の蛇行によって記録された情報も同時的に再生することを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  48. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造は、一方が蛇行溝、他方が非蛇行溝とされているとともに、上記複数のレーザスポットにより複数の並走する記録再生トラックから同時的に情報の記録又は再生を行う際に、上記第1,第2の溝構造の一方の蛇行によって記録された情報も同時的に再生することを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  49. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間のランドを、1つの記録再生トラックとして1つのレーザスポットを照射することを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  50. 上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の間のランドを、1つの記録再生トラックとして1つのレーザスポットを照射するとともに、上記第1の溝構造と上記第2の溝構造の一方も1つの記録再生トラックとして、1つのレーザスポットを照射することを特徴とする請求項39に記載の記録又は再生装置。
  51. 上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されている、上記第2の溝構造の両側のランドの記録再生トラックに共有される再生専用の情報を再生することを特徴とする請求項49に記載の記録又は再生装置。
  52. 上記第2の溝構造が蛇行溝又は間欠溝とされ、上記蛇行溝又は間欠溝により記録されている、上記第2の溝構造の両側のランド記録再生トラックと上記第2の溝構造による記録再生トラックに共有される再生専用の情報を再生することを特徴とする請求項50に記載の記録又は再生装置。
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