JP2006188146A - 作業車両のフロントpto構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン3の出力軸12とPTO軸13とがベルト19を介して接続され、該エンジン3からの動力伝達を切り換えるクラッチ機構20が設けられたトラクタ1のフロントPTO構造16において、前記クラッチ機構20は、前記ベルト19に当接するテンションローラ21を備えたテンションアーム22と、該テンションアーム22をワイヤ23によって揺動操作するリンク機構24を備えてなり、該ワイヤ23は、該リンク機構24から略垂直方向に施設されて、エンジン3上方へと延出される。
【選択図】図3
Description
従来のフロントPTO構造116は、エンジン103の前方から出力軸112が突出され、エンジン103の下方であって出力軸112と略平行に配設されたPTO軸113に、ベルトテンション式のクラッチ機構120を介してエンジン駆動が伝達されるように構成される。具体的には、出力軸112の端部に固定されたPTOプーリ117と、PTO軸113の端部に固定されたカウンタプーリ118と、PTOプーリ117及びカウンタプーリ118に巻回されたVベルト119と、及びクラッチ機構120等とで構成されている。クラッチ機構は、ベルト119に当接されるテンションローラ121を備えてなるテンションアーム122と、テンションアーム122をワイヤ123に接続するリンク機構124等とで構成されている。
図1は本発明に係るフロントPTO構造を備えてなるトラクタの全体的な構成を示した側面図、図2は同じく図1の正面図、図3はフロントPTO構造の正面図、図4はフロントPTO構造の側面図、図5はクラッチ機構及びリンク機構の詳細を表す正面図、図6はクラッチ機構の操作状態を表す図5の状態図、及び図7は従来のフロントPTO構造の正面図である。
図1及び図2に示すように、本実施例に係るフロントPTO構造16を備えた作業車両としてのトラクタ1は、機体フレーム2の前方にエンジン3が配設され、このエンジン3はボンネット4によって上方が覆われている。トラクタ1の腹部であって機体フレーム2の前後略中央部には、モア5が上下昇降可能に配設され、機体フレーム2の後方には、集草容器6が配設され、モア5によって刈り取られた刈芝が集草容器6に搬送される。機体フレーム2の前下面には、フロントアクスル14が左右方向に横設され、フロントアクスル14の左右両端には、図示せぬフロントアクスルケースが配設されて前輪15・15が支持されている。
図3乃至図5に示すように、エンジン3の前方にフロントPTO構造16が構成されている。フロントPTO構造16は、前記出力軸12の前端に固設されたPTOプーリ17と、PTO軸13の前端に固設されたカウンタプーリ18と、PTOプーリ17及びカウンタプーリ18に巻回されたVベルト19と、PTOプーリ17及びカウンタプーリ18の間に構成され、ベルト19のテンションを切り換えるベルトテンション式のクラッチ機構20等とで構成されている。
図5及び図6に示すように、クラッチ機構20がクラッチ切り状態にある場合は、テンションアーム22のテンションローラ21によってベルト19にテンションがかけられておらず、原動リンク30は元位置(A)において停止される(図5参照)。かかる状態から、PTOクラッチレバー10が操作されると、ワイヤ23が上方に移動され、テンションスプリンク31が伸長されながら、原動リンク30が元位置(A)にある状態から枢支ボルト34を中心に上方(図5において左周り)に揺動され始める。原動リンク30が揺動されると、これに連動して、中間リンク32を介して枢支ボルト29を中心にテンションアーム22が下方(図6において右周り)に揺動され、テンションローラ21が側面からベルト19を押圧して、ベルト19が緊張され、PTO軸13に動力が伝達されるように構成されている(図6参照)。
図3乃至図5に示したように、本実施例におけるクラッチ機構20のワイヤ23は、エンジン3を中心としてテンションアーム22と対向し、これと略平行に配設されるとともに、エンジン3の近傍に構成された原動リンク30から略垂直方向に施設され、ステー36によって支持部23aが固定されながらエンジン3上方へと延出されて、PTOクラッチレバー10に接続されている。このようにワイヤ23を施設することで、従来のように、ワイヤ23をエンジン3下方から延設する場合と比べて、ワイヤ23やリンク機構24等の等のクラッチ機構20を構成する部材が、フロントアクスル14やエンジン3下端よりも上方に配置されるため、機体下方の障害物に当接して損傷するのを防止できる。また、ワイヤ23をエンジン3上方へと延設することによって、ワイヤ23の曲げ半径を大きく確保して曲げによる疲労破壊を低減し、短くすることができるため、PTOクラッチレバー10による切換操作が容易となり、操作性が向上されるとともに、ボンネット4内の配置構成の自由度を向上できる。
3 エンジン
12 出力軸
13 PTO軸
16 フロントPTO構造
19 ベルト
20 クラッチ機構
21 テンションローラ
22 テンションアーム
23 ワイヤ
24 リンク機構
Claims (5)
- エンジンの出力軸とPTO軸とがベルトを介して接続され、該エンジンからの動力伝達を切り換えるクラッチ機構が設けられた作業車両のフロントPTO構造において、前記クラッチ機構は、前記ベルトに当接するテンションローラを備えたテンションアームと、該テンションアームをワイヤによって揺動操作するリンク機構を備えてなり、該ワイヤは、該リンク機構から略垂直方向に施設されて、エンジン上方へと延出されることを特徴とする作業車両のフロントPTO構造。
- 前記ワイヤは、アウターの端面が略鉛直下向きに施設されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両のフロントPTO構造。
- 前記リンク機構は、前記ワイヤによって揺動自在に操作される原動リンクと、該原動リンクを前記テンションアームに接続する中間リンクとを備え、該中間リンクは、該テンションアームの回動中心と原動リンクの回動中心とを結ぶ補助線と交差するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両のフロントPTO構造。
- 前記リンク機構は、正面視においてセンターピンを通る略水平の補助線より上方に配設されるとともに、該ワイヤが、正面視においてエンジンと重なる位置に配設されることを特徴とする請求項3に記載の作業車両のフロントPTO構造。
- 前記リンク機構は、正面視において、前記エンジンのフライホイールの外側に配設されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の作業車両のフロントPTO構造。
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