JP2006188023A - 構造体 - Google Patents

構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2006188023A
JP2006188023A JP2005003061A JP2005003061A JP2006188023A JP 2006188023 A JP2006188023 A JP 2006188023A JP 2005003061 A JP2005003061 A JP 2005003061A JP 2005003061 A JP2005003061 A JP 2005003061A JP 2006188023 A JP2006188023 A JP 2006188023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bonded
graphite sheet
hollow
carbon graphite
polyimide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005003061A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Hagiwara
實 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Laminator Co Ltd JP
Original Assignee
Taisei Laminator Co Ltd JP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Laminator Co Ltd JP filed Critical Taisei Laminator Co Ltd JP
Priority to JP2005003061A priority Critical patent/JP2006188023A/ja
Publication of JP2006188023A publication Critical patent/JP2006188023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】
軽量であって断熱性と吸音性とを有し、しかも外表面が電気導電性と熱伝導性とを有し、航空機、自動車等のボディの構造材として用いて好適なパネル状の構造材を提供する。
【解決手段】
ポリイミドの中空バルーン11を互いに耐熱性接着剤によって結合してパネル10の形状にするとともに、その両側の表面にそれぞれカーボングラファイトシート12を接合したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明はパネル状等の所定の形状を有する構造体に係り、とくに軽量であってしかも所要の機械的強度を有する構造体に関する。
航空機、船舶、自動車等のボディを構成する構造用材料として、所定の機械的強度を有するパネル状の部材が用いられる。このような部材として、従来は発泡成形体の表面に樹脂板を接合したパネル状の構造体が用いられていた。このような構造体は、断熱性と吸音性とを有する。また寸法や構造を工夫することによって、所望の機械的強度を達成することができる。
ところが従来のこの種の構造体は、耐熱性に欠ける欠点があった。また制電性に欠けて帯電し易く、これによってゴミが付着したり汚れ易くなる原因になる。また熱伝導性に欠けるために、それ自身が有する熱や外部からの熱を放散することができない欠点がある。
また仕切り壁等を構成するためのパネル材として、従来より中空のハニカム構造を用いた中空ボードが用いられている。この種の中空ボードは、紙あるいはプラスチック材料から成るハニカム構造であって、外表面に化粧板を接合した構造になっている。
この種の中空ボードは、内部が空洞であってしかも紙あるいはプラスチックによって組立てられるために、軽量であり、遮音性を有し、しかも所定の厚みを有する特徴がある。
ところが従来のこの種の中空ボードは、とくにそのハニカム構造を紙によって組立てるようにした場合には、耐火性および耐炎性に劣る欠点があった。すなわち外部からの熱や火炎によってそれ自身が容易に燃焼する欠点があった。外表面に耐熱性の化粧板を貼ると、若干耐火性あるいは耐炎性が改善されるものの、十分な耐火性や耐炎性を生ずるものではない。
本願発明の課題は、パネル状等の所定の形状を有し、所要の機械的強度を有する軽量な構造体を提供することである。
本願発明の別の課題は、高い耐熱性を有する軽量な構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、表面が導電性を有するとともに熱伝導性を有する軽量な構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、航空機、自動車等のボディの構造部材として用いて好適な構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、耐火性および耐炎性を有する中空ボード状の構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、断熱性を有する耐熱ボード状の構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、遮音性を有する中空ボード状の構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、軽量であって取扱いが容易な中空ボード状の構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、制電性を有し、汚れ難い性質を有する中空ボード状の構造体を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、所定の厚さを有する中空ボード状の構造体を提供することである。
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想および実施の形態によって明らかにされよう。
本願の主要な発明は、ポリイミドの中空バルーンを互いに結合して所定の形状とするとともに、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体に関するものである。
ここでポリイミドの中空バルーンを結合してパネル状の形状とし、外表面にカーボングラファイトシートを接合してよい。また前記カーボングラファイトシートの内側または外側に高分子フィルムを接合してよい。
本願の別の主要な発明は、中空のハニカム構造のパネルの中空部分にポリイミドの中空バルーンを充填したことを特徴とする構造体に関するものである。ここでハニカム構造が段ボールから成るものであってよい。
本願のさらに別の発明は、ポリイミドの中空バルーンを結合してパネル状の形状とするとともに、所要の部位に厚さ方向に延びる補強部材を配し、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体に関するものである。
本願のさらに別の主要な発明は、ポリイミドの中空バルーンの集合体間に断熱樹脂を充填して結合し、パネル状の形状とし、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体に関するものである。ここで一方の表面にさらに金属板または樹脂板を接合してもよい。
本願のさらに別の主要な発明は、ポリイミドの中空バルーンの集合体をカーボングラファイトシートで包んでキルティング構造としたことを特徴とする構造体に関するものである。ここでカーボングラファイトシートに高分子フィルムが接合されていてよい。
本願のさらに別の主要な発明は、ポリイミドの発泡成形体の少なくとも一部の表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体に関するものである。ここでポリイミドの発泡成形体によってパネル状の形状とし、外表面にカーボングラファイトシートを接合したものであってよい。またポリイミド発泡成形体の発泡倍率が30〜50倍であることが好ましい。
本願のさらに別の主要な発明は、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする中空ボードに関するものである。ここで、中空ボードは、紙またはプラスチック製の中空ボードであってよい。またハニカム構造によって中空の形態としてよい。またカーボングラファイトシートの外表面にさらに化粧フィルムまたは化粧シートが接合されてよい。
本願の主要な発明は、ポリイミドの中空バルーンを互いに結合して所定の形状とするとともに、外表面にカーボングラファイトシートを接合したものである。
従ってこのような構造体によれば、内部がポリイミドの中空バルーンから構成されているために、構造体に対して断熱性と耐熱性と軽量性とが付与される。しかも表面に接合されたカーボングラファイトシートによって、この構造体に対して、耐炎性と電気伝導性と熱伝導性とが付与され、ほとんど帯電を起さない構造体が提供される。従ってとくにパネル状にすることによって、航空機、自動車等のボディの構造用パネル材として利用することが可能になる。
本願のさらに別の主要な発明は、ポリイミドの発泡成形体の少なくとも一部の表面にカーボングラファイトシートを接合したものである。
従ってこのような構造体によれば、内部がポリイミドの発泡成形体によって構成されているために、構造体に対して断熱性と耐熱性と軽量性と柔軟性とが付与される。また表面に接合されたカーボングラファイトシートによって、この構造体に対して電気伝導性と熱伝導性とが付与され、制電性をも備えることになる。従ってとくにパネル状の形状にすることによって、変形に耐える構造材として広く利用することが可能になる。
本願のさらに別の主要な発明は、外表面にカーボングラファイトシートを接合した中空ボード状の構造体に関するものである。
従ってこのような中空ボードによれば、その外表面に接合されたカーボングラファイトシートによって耐火性や耐炎性が付与される。また内部が中空であるために、その厚さ方向に断熱性と遮音性とを有する。また中空であることから軽量であるとともに、中空の部分の寸法を変えることによって厚さを任意に調整できる。またカーボングラファイトシートの性質によって制電性を有することから、汚れがつき難い中空ボードが提供される。
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1は第1の実施の形態に係るパネル状の構造体を示すものであって、ここでパネル10は、ポリイミドの中空バルーンを互いに結合してパネル状に構成したものである。そしてこのようなポリイミドの中空バルーンから成るパネル10の両側の表面にはそれぞれカーボングラファイトシート12が接合されるようになっている。
ここでパネル10を構成するポリイミドバルーン11は、ODPA、BTDA、PMDA等のdianhydorideと、ODA、PDA、DDS等のdiamineを反応させて製造されるものであって、粒径が0.3〜0.8mmで、密度が1.5〜2.5pcsであって、ガラス転移温度が299℃で、耐熱温度が300℃以上の軽量な粒体である。このようなバルーン11は、例えばユニチカ株式会社より商品名TEEKとして供給される。このような粒体を互いに耐熱性樹脂で接合し、これによってパネル10を構成する。
ポリイミドバルーン11は上述の如く、粒径が0.3〜0.8mmの中空の粒体であって、断熱に有効な微細な気泡を有し、ウレタンやスチレン等の樹脂系断熱材と同等の断熱特性を有する。すなわちその値は0.02〜0.04W/mKである。また高難燃材であって、火炎に対しても形状変化が少ない。また上述のような組成の構造であって、全芳香族ポリイミドであるために、耐薬品性と電気絶縁性に優れた性質を有している。さらには電子線や放射線に対する耐久性にも優れている。またこのような中空バルーンは、ポリイミドフォーム成形の中間過程で得られるバルーンから成形する発泡体であって、3次元形状の成形や複雑な内部空間への充填を可能にしている。
これに対してその両側に接合されるカーボングラファイトシート12は天然の炭素系の素材である。炭素はダイヤモンド、グラファイト(黒鉛)、および無定形炭素の形で安泰に存在する。この内とくにグラフィトは、黒色不透明であって、六方晶系の結晶構造を有し、電気および熱の導体である。とくに天然に存在するグラファイトを圧延することによって、グラファイトシートが得られる。天然のグラフィトから圧延して製造したグラファイトシートは、低コストであることが特徴である。
なお天然グラファイトを用いる代りに、アクリロニトリルを用いたアクリル系樹脂フィルム等の有機合成フィルムを無酸素下で焼成すると、シート状のグラファイトが得られる。高分子材料から成るグラファイトシートは、柔軟性および圧縮弾性があり、しかも相手とのなじみが良好である利点を有している。従ってここでパネル10の両側に接合されるカーボングラファイトシート12としては、天然のグラファイトから製作されたものの他、アクリロニトリル等を焼成したグラファイトシートを用いることができる。
ポリイミドバルーン11の相互の結合や、ポリイミドバルーン11から成るパネル10の表面に対するカーボングラファイトシート12の接合のための耐熱性の接着剤として、例えばエポキシ系の接着剤を用いるのが好適である。
このような構造のパネル状の構造体は、その主要部が中空のポリイミドバルーン11から構成されているために、軽量であってしかも高い耐熱性と断熱性とを有する。しかも両側に接合されたカーボングラファイトシート12によって、電気導電性と熱伝導性とが付与される。またカーボングラファイトシート12が表面に接合されているために、制電性を有し、ゴミが付着しなくなる。またこのことから、帯電に伴う放電を防止でき、火花を発生することがない。
従ってこのような材料は、軽量であってしかも所定の機械的強度を有し、その導電性と熱伝導性とによって、航空機や自動車の構造用パネル材として用いることができる。あるいはまた船舶の構造用材料としての利用も可能である。その他家電製品の筐体の構造材としても利用できる。さらには家屋等の建造物における断熱遮音材としての利用が可能である。また周囲に接合されているカーボングラファイトシート12によって高い耐熱性と断熱性と、耐燃焼性と防炎性とが付与されるために、発熱性の部位の周囲の断熱接合材としても利用可能である。
図2は上記第1の実施の形態における外表面のカーボングラファイトシート12のさらに表面に高分子フィルム、例えばポリエステルフィルム16を接合した構造を示している。このような構成によれば、上記ポリエステルフィルム16によってカーボングラファイトシート12からのカーボンの粉末の脱落が防止できる。
図3は第2の実施の形態を示している。この実施の形態は、段ボールから成るハニカム構造体20を用意し、このハニカム構造体20の中空の空間部分にポリイミドバルーン11を充填している。ここでポリイミドバルーン11の相互の結合は、上記第1の実施の形態と同様の耐熱性の接着剤、例えばエポキシ樹脂系接着剤を用いるようにする。またこのようなハニカム構造体20であって中空部分にポリイミドバルーン11を充填したパネル10の外表面には、カーボングラファイトシート12が接合される。従って外観上は上記第1の実施の形態と同様のパネルの構造体となる。
図4は第3の実施の形態を示している。第3の実施の形態は、パネル10を構成するポリイミドバルーン11中に、間欠的に補強部材24を配している。補強部材24は合成樹脂成形体であって、パネル10の厚さ方向に延びる軸部の両端にそれぞれ円板状の受け座を形成したものである。そしてこのような補強部材24がポリイミドバルーン11間に埋設された状態でパネルの形状をなしている。なおポリイミドバルーン11相互の結合や、ポリイミドバルーン11と補強部材24との結合のために、第1の実施の形態と同様の耐熱性の接着剤、例えばエポキシ樹脂系の接着剤が用いられる。
従ってこのような構造によれば、上記補強部材24によってパネル10に所要の強度が付与される。ここで補強部材24の配列やその密度等を調整することにより、パネル10の機械的強度を任意に調整できる。
図5は第4の実施の形態を示している。この実施の形態は、ポリイミドバルーン11を互いに結合してパネル10の厚さとほぼ等しい直径を有する球体あるいは楕円体を構成する。ここでポリイミドバルーン11は互いに耐熱性の接着剤、例えばエポキシ樹脂系接着剤によって結合される。そしてこのようなバルーンの集合体28を平面上に配するとともに、それらの間に断熱樹脂、例えばエポキシ樹脂を充填してパネル10の形状とする。そしてこのようなパネル10の両側にそれぞれカーボングラファイトシート12を接合することによって、軽量なポリイミドバルーンから成るパネルが得られる。
図6は上記第4の実施の形態のパネル10にさらに変形を加えたものである。すなわちここでは一方の表面であってカーボングラファイトシート12の外表面に接合されるように金属板30を接合している。従ってこの場合には軽量であってしかも一方の面が金属板30で覆われたパネルになる。なお金属板30に代えて耐熱性樹脂板を接合してもよい。また金属板30あるいは樹脂板をこのパネル10の両側に接合することも可能である。
図7は第5の実施の形態を示している。この実施の形態は、ポリイミドバルーン11の所定量を互いにエポキシ樹脂等の耐熱性の接着剤で結合するとともに、このようなバルーンの集合体28を並べてその両面にそれぞれ包皮34を接合し、所要の部位を縫付けるようにし、これによってポリイミドバルーンのキルティング構造を構成したものである。従ってこのような構成によれば、とくにキルティング構造によって柔軟なパネルが得られる。
次に上記第5の実施の形態の変形例を図8によって説明する。この変形例はキルティング構造を構成する包皮34として、カーボングラファイトシート12と耐熱性樹脂フィルム35との接合構造としたものである。従ってこれにより、包皮34の機械的強度が向上することになり、包皮34が破断され難くなる利点がある。
次に図9によって上記のようなパネル状の構造体の使用例を説明する。ここでは部材41、42の接合部にパネル状の部材を配列した構造を示している。すなわち部材41、42の階段状の接合面の間に上記第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態の何れかの構造に係るパネル構造体を配し、このようなパネル構造体を介して部材41、42を接合することができる。このような構造によれば、パネル10が断熱接着層を形成することになる。従って薄いパネル10によって、一対の部材41、42を接合することにより、極めて大きな寸法の部材の形成が可能になる。このような構造は、船舶の仕切り板や家屋、工場等における断熱壁として利用できる。
次に第6の実施の形態を図10によって説明する。この実施の形態は、構造体の主要部をポリイミド発泡成形体15によって構成したものである。図10に示すように所定の厚さの、例えば発泡倍率が40倍のポリイミドの発泡体を用意し、その両面にそれぞれカーボングラファイトシート12を接合した構造としている。なお両者の接合には、エポキシ樹脂等の接着剤が用いられる。
ここで構造体の主要部をなすポリイミド発泡成形体は、そのガラス転移温度が約400℃の値であるために、高い耐熱性を有し、さらに不燃性である特徴を持っている。また発泡倍率が30〜50倍の値であるために、高い断熱性を有することになる。しかも軟質発泡成形体であるために、その変形や加工が容易である。また高発泡倍率であることから極めて軽量の構造体が提供される。しかも外表面のカーボングラファイトシート12によってこの構造体に対して電気導電性と熱伝導性とが付与されることになる。
図11は上記実施の形態の変形例を示しており、ここではポリイミド発泡体45の両側の表面にそれぞれカーボングラファイトシート12を接合し、さらにその外表面にポリエステルフィルム16を接合した構造になっており、このポリエステルフィルム16によって外表面を覆うとともに、カーボンの粉末が落下しないようにしている。また上記ポリエステルフィルム16によってカーボングラファイトシート12の表面の保護がなされる。
次に第7の実施の形態について説明する。図12〜図14はこの実施の形態の中空ボードを示すものであって、この中空ボードはその中間のハニカムボード50の両側の外表面にそれぞれカーボングラファイトシート51を接合したものである。すなわちカーボングラファイトシート51がハニカムボード50の外表面を覆うように接合されている。
ハニカムボード50は例えば紙あるいは段ボールによって構成されるものであって、所定の幅を有する紙あるいは段ボールをジクザグに折曲げた屈曲板55と、この屈曲板55の両側に接合される表面板56とによって図13および図14に示すように、蜂の巣状の中空構造を形成したものである。ここでとくに強度を要する中空ボードの場合には、屈曲板55と表面板56とをそれぞれ段ボールシートによって組立てる。これに対して強度があまり必要でない場合や、厚さ方向の寸法が小さい場合には、屈曲板55と表面板56とをともに板紙によって構成するか、屈曲板55のみを板紙によって構成し、その両側に段ボールの表面板56を接合して組立てる。
ハニカムボード50と接合されるカーボングラファイトシート51は炭素から成る。一般に炭素は、ダイヤモンド、グラファイト(黒鉛)、および無定形炭素の形態で安定に存在する。その内とくにグラファイトは、黒色不透明であって六方晶系の結晶構造を有し、電気および熱の導体である。とくにグラファイト(黒鉛)は、天然に存在する。そして天然のグラファイトを圧延することによって、グラファイトシートが得られる。またアクリロニトリルを用いたアクリル樹脂フィルム等の有機合成フィルムを無酸素下で焼成すると、シート状のグラファイトが得られる。
シート状のグラフィトは柔軟性および圧縮弾性があり、しかも相手材となじみが良い特徴を有している。本実施の形態においては、このようなグラファイトシートの熱的特性、すなわち良好な熱伝導体であるという性質を利用し、このグラファイトシート51とハニカムボード50との接合構造によって耐炎性中空パネルを構成している。
カーボングラファイトシート51の熱伝導性は、グラファイトシート51を構成するカーボンが層状構造をとっており、グラファイトシート51の面内の熱伝導率が250〜600W/mKの値を有し、アルミニウムや銅等の金属よりも熱伝導性が高く、しかも密度が1gm/cm程度と軽い性質をもっている。また高い熱伝導性と同時に、導電性を有している。またシートの厚さを薄くでき、これによってハニカムボード50と接合したときの厚さを抑えることが可能になる。
本実施の形態の中空ボードは、とくにハニカムボード50の両側にカーボングラファイトシート51を、接着剤層を介してそれぞれ接合したものである。なおここで接着剤層としては、例えばエポキシ樹脂等の接着剤を用いるようにしてよい。またカーボングラファイトシート51については、その両側にそれぞれポリエステルフィルムを接合したものを用いることが好適である。
このような中空ボードは、とくにハニカムボード50の表面板56の両側にそれぞれ接合されたカーボングラファイトシート51によって高い耐火性と耐炎性とが付与される。またハニカムボードそれ自身が中空であることから、その厚さ方向に断熱性と遮音性とが付与されている。なおカーボングラファイトシート51それ自身は熱伝導性を有しているために、この中空ボードの面方向には良好な熱伝導性を有する。またカーボングラファイトシート51が制電性を有することから、汚損され難い中空ボードが提供される。
またこの種の中空ボードは、ハニカムボード50それ自身の中空構造によって、軽量であって取扱いが容易になる。しかもハニカムボード50の中間の屈曲板55の厚さ方向の寸法を任意に調整することによって、厚さを調整することができ、これによって所定の厚さを有する中空ボードになる。またハニカムボード50それ自体を紙で製作するとともに、天然のグラファイトを圧延したカーボングラファイトシート51を用いると、安価に中空ボードが製作される。
上記カーボングラファイトシート51によって外表面が覆われるハニカムボード50として、紙あるいは段ボールから成るハニカムボードに代えて、合成樹脂製のハニカムボードを用いるようにしてもよい。このような構成によっても、外表面に接合されるカーボングラファイトシート51によって耐火性と耐炎性とが付与される。なおこの場合には、ハニカムボード50を構成する樹脂材料として、耐熱性のものを用いると耐火性あるいは耐炎性がさらに改善される。
次に上記実施の形態の変形例を図15によって説明する。この変形例の形態は、紙製、段ボール製、またはプラスチック製のハニカムボード50の外表面であってその両側にそれぞれカーボングラファイトシート51を接合し、さらにその外表面上に化粧フィルム58を接合したものである。ここで化粧フィルム58としては、耐熱性に優れた液晶ポリマ等のフィルムを用いることが好適である。一般にカーボングラファイトシート51は黒灰色であって必ずしも良好な外観を発現しない。従ってそのさらに外表面上に化粧フィルム58を接合すると、良好な外観を付与できる。
とくに化粧フィルム58として不透明であってしかも所定の模様や色柄を印刷によって形成したものを用いると、この中空ボードの外観に高い意匠性を付与できるようになる。
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば第7の実施の形態におけるハニカムボード50のハニカムの寸法や、その厚さ方向の寸法、あるいはカーボングラファイトシート51の厚さ等については、使用される目的に応じて任意に変更可能である。またカーボングラファイトシート51としても、天然のカーボングラファイトシート51を圧延したシートに代えて、高分子フィルムを焼成したカーボングラファイトシート51を用いるようにしてもよい。
本願発明のパネル状構造体は、航空機、自動車等のボディの構造材として利用できる。あるいはまた船舶の仕切り壁として利用できる。さらには家電製品の筐体の壁材として利用可能である。さらには工場やプラントにおける熱源の周囲の断熱板としての利用が可能である。また本願の中空ボード状の構造体は、仕切り壁等のパネル材として広く利用可能である。
第1の実施の形態のパネルの縦断面図である。 第1の実施の形態の変形例のパネルの縦断面図である。 第2の実施の形態のパネルの縦断面図である。 第3の実施の形態のパネルの縦断面図である。 第4の実施の形態のパネルの縦断面図である。 第4の実施の形態の変形例のパネルの縦断面図である。 第5の実施の形態のパネルの縦断面図である。 第5の実施の形態の変形例のパネルの縦断面図である。 部材間の接合に用いた応用例を示す縦断面図である。 第6の実施の形態のパネルの縦断面図である。 第6の実施の形態の変形例のパネルの縦断面図である。 第7の実施の形態の中空ボードの分解斜視図である。 同中空ボードの縦断面図である。 同中空ボードの一部を破断した平面図である。 第7の実施の形態の変形例の中空ボードの縦断面図である。
符号の説明
10 パネル
11 ポリイミドバルーン
12 カーボングラファイトシート
16 ポリエステルフィルム
20 ハニカム構造体
24 補強部材
28 バルーンの集合体
29 断熱樹脂
30 金属板
34 包皮
35 耐熱樹脂フィルム
41、42 部材
45 ポリイミド発泡体
50 ハニカムボード
51 カーボングラファイトシート
55 屈曲板
56 表面板
58 化粧フィルム

Claims (17)

  1. ポリイミドの中空バルーンを互いに結合して所定の形状とするとともに、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体。
  2. ポリイミドの中空バルーンを結合してパネル状の形状とし、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 前記カーボングラファイトシートの内側または外側に高分子フィルムを接合したことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
  4. 中空のハニカム構造のパネルの中空部分にポリイミドの中空バルーンを充填したことを特徴とする構造体。
  5. ハニカム構造が段ボールから成ることを特徴とする請求項4に記載の構造体。
  6. ポリイミドの中空バルーンを結合してパネル状の形状とするとともに、所要の部位に厚さ方向に延びる補強部材を配し、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体。
  7. ポリイミドの中空バルーンの集合体間に断熱樹脂を充填して結合し、パネル状の形状とし、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体。
  8. 一方の表面にさらに金属板または樹脂板を接合したことを特徴とする請求項7に記載の構造体。
  9. ポリイミドの中空バルーンの集合体をカーボングラファイトシートで包んでキルティング構造としたことを特徴とする構造体。
  10. カーボングラファイトシートに高分子フィルムが接合されていることを特徴とする請求項9に記載の構造体。
  11. ポリイミドの発泡成形体の少なくとも一部の表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする構造体。
  12. ポリイミドの発泡成形体によってパネル状の形状とし、外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする請求項11に記載の構造体。
  13. ポリイミド発泡成形体の発泡倍率が30〜50倍であることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の構造体。
  14. 外表面にカーボングラファイトシートを接合したことを特徴とする中空ボード状の構造体。
  15. 紙またはプラスチック製の中空ボードであることを特徴とする請求項1に記載の中空ボード状の構造体。
  16. ハニカム構造によって中空の形態としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中空ボード状の構造体。
  17. カーボングラファイトシートの外表面にさらに化粧フィルムまたは化粧シートが接合されることを特徴とする請求項1に記載の中空ボード状の構造体。
JP2005003061A 2005-01-07 2005-01-07 構造体 Pending JP2006188023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003061A JP2006188023A (ja) 2005-01-07 2005-01-07 構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003061A JP2006188023A (ja) 2005-01-07 2005-01-07 構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006188023A true JP2006188023A (ja) 2006-07-20

Family

ID=36795640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005003061A Pending JP2006188023A (ja) 2005-01-07 2005-01-07 構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006188023A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8343610B2 (en) 2007-03-30 2013-01-01 Meiwa Industry Co., Ltd. Laminated plate and manufacturing method thereof

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0326964U (ja) * 1989-07-26 1991-03-19
JP2001132208A (ja) * 1999-11-04 2001-05-15 Sunwood Kanto:Kk 建造物用の床パネルおよび建造物の床構造
JP2002234093A (ja) * 2001-02-14 2002-08-20 Kaabomakkusu Japan:Kk 木炭粉末含有シート
JP2003272807A (ja) * 2002-03-15 2003-09-26 Taisei Laminator Co Ltd 面状発熱装置
JP2004090445A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Taisei Laminator Co Ltd カーボングラファイトシート
JP2004195702A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Taisei Laminator Co Ltd カーボンシート製ハニカム構造体とその製造方法
JP2004256561A (ja) * 2003-02-24 2004-09-16 Showa Aircraft Ind Co Ltd 耐熱保温容器の製造方法
JP2004306309A (ja) * 2003-04-03 2004-11-04 Showa Aircraft Ind Co Ltd 発泡材の製造方法
JP2004314561A (ja) * 2003-04-21 2004-11-11 Showa Aircraft Ind Co Ltd 積層材の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0326964U (ja) * 1989-07-26 1991-03-19
JP2001132208A (ja) * 1999-11-04 2001-05-15 Sunwood Kanto:Kk 建造物用の床パネルおよび建造物の床構造
JP2002234093A (ja) * 2001-02-14 2002-08-20 Kaabomakkusu Japan:Kk 木炭粉末含有シート
JP2003272807A (ja) * 2002-03-15 2003-09-26 Taisei Laminator Co Ltd 面状発熱装置
JP2004090445A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Taisei Laminator Co Ltd カーボングラファイトシート
JP2004195702A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Taisei Laminator Co Ltd カーボンシート製ハニカム構造体とその製造方法
JP2004256561A (ja) * 2003-02-24 2004-09-16 Showa Aircraft Ind Co Ltd 耐熱保温容器の製造方法
JP2004306309A (ja) * 2003-04-03 2004-11-04 Showa Aircraft Ind Co Ltd 発泡材の製造方法
JP2004314561A (ja) * 2003-04-21 2004-11-11 Showa Aircraft Ind Co Ltd 積層材の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8343610B2 (en) 2007-03-30 2013-01-01 Meiwa Industry Co., Ltd. Laminated plate and manufacturing method thereof
US8507069B2 (en) 2007-03-30 2013-08-13 Meiwa Industry Co., Ltd. Laminated plate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11821201B2 (en) Sound insulation sheet member and sound insulation structure using same
JP2004511364A5 (ja)
JP2008504569A (ja) 高耐久化されていない汎用ディスプレイを用いた厳環境対応パッケージング
JP5912265B2 (ja) 断熱性積層体
JP2006188023A (ja) 構造体
JP2012038883A (ja) 光発電ガラスブロック
JP2008095289A (ja) 不燃断熱性パネル
JP2006130753A (ja) 熱伝導性パネル
JP6343877B2 (ja) 断熱部材および保冷保温用箱体
KR101007757B1 (ko) 슬림형 단열 복합패널
TWI458878B (zh) 複合鋼板(二)
CN216100772U (zh) 一种优质石制复合板
JP2008025139A (ja) 複合板
CN211942348U (zh) 一种阻燃性铝蜂窝夹芯板
KR200231819Y1 (ko) 금속패널
JP2021170614A (ja) 耐電力電波吸収体
JP2006177077A (ja) 樹脂系屋根材
KR20180096219A (ko) 코부결속체를 갖는 코부판넬
ES2569361T3 (es) Panel aislante
WO2016028179A1 (pt) Painel fibrado autoportante com nucleo em aglomerado de cortica
JPH0448427Y2 (ja)
JP2008218790A (ja) 電磁波吸収体及び電磁吸収体の製造方法
KR20140077507A (ko) 차량용 내장재 및 전기 자동차용 내장재
JPH0768729B2 (ja) 不燃パネル
KR200296092Y1 (ko) 단열재용 마감재

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20071229

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100217

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100224

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100714