JP2006185875A - コネクタ - Google Patents

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JP2006185875A JP2004381307A JP2004381307A JP2006185875A JP 2006185875 A JP2006185875 A JP 2006185875A JP 2004381307 A JP2004381307 A JP 2004381307A JP 2004381307 A JP2004381307 A JP 2004381307A JP 2006185875 A JP2006185875 A JP 2006185875A
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Tomonari Ito
知成 伊藤
Takehiro Nakada
丈博 中田
Satoshi Morikawa
悟史 森川
Michiaki Okamoto
道明 岡本
Hiroshi Kobayashi
浩 小林
Atsushi Nishida
篤史 西田
Masato Namikata
真人 南方
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Toyota Motor Corp
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract


【課題】 経時的にがたつきを抑制する。
【解決手段】 フロントリテーナ28の前端面に凸部42が、フード部11の奥壁面に凸部42が嵌合可能な凹部43が設けられ、凸部42と凹部43の対向周面は、後方へ行くに従って径方向へ張り出す第1傾斜面42a,43aとされる。端子収容部21の外周面の凸部42よりも後方位置に張出部41が設けられ、張出部41とフード部11の規制筒部18との対向周面は、後方へ行くに従って径方向へ張り出す第2傾斜面18a,41aとされる。嵌合後、押さえ部材60を押し込むと、押圧部57が被押圧部16を押圧することで、雄ハウジング10が雌ハウジング20に対して相対的に嵌合方向へ押し込まれ、第1傾斜面42a,43a同士と第2傾斜面18a,41a同士とがそれぞれ面当たりする。押込部材50は、常に圧縮ばねSにより雄ハウジング10を押し込む方向へ弾性的に付勢される。
【選択図】 図18

Description

本発明は、コネクタに関する。
従来、互いに嵌合する一対のハウジングを嵌合状態に保持するロック手段を備えたコネクタの一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。このものは、雌ハウジング側にロックアームが、雄ハウジング側にロックアームが係止可能な被ロック部が設けられており、両ハウジングを互いに正規に嵌合すると、ロックアームが被ロック部に係止することで、両ハウジングが嵌合状態から離脱不能に保持されるようになっている。
特開平5−182712号公報
ところで、上記のようなコネクタを例えばエンジンルーム内のように振動が頻繁に発生する場所で使用する場合には、振動によりロック手段の係止部位が擦れ合うことで摩耗が生じ、経時的にがたつきが大きくなる傾向にあるため、その対策が求められていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、がたつきを経時的に抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングのいずれか片方には、一方のコネクタハウジングを他方のコネクタハウジングに対して相対的に嵌合方向へ押し込んで両コネクタハウジング同士を当接させる押込部材が組み付けられ、さらにはこの押込部材が前記一方のコネクタハウジングを押し込む方向へ弾性的に付勢可能とされる付勢手段が備えられており、前記一対のコネクタハウジングのいずれか片方における嵌合面には、嵌合方向に沿って前方へ突出する凸部が設けられるのに対し、もう片方のコネクタハウジングの嵌合面には前記凸部を嵌合可能な凹部が設けられるとともに、前記凸部と前記凹部とにおける対向周面の少なくともいずれか一方には、後方へ行くに従って径方向へ張り出すような第1傾斜面が設けられ、前記一対のコネクタハウジングの少なくともいずれか片方には、相手側を内嵌可能な筒部が設けられ、この筒部と相手側とにおける対向周面の少なくともいずれか一方のうち、前記凸部または前記凹部から前方または後方に離間した位置には、後方へ行くに従って径方向へ張り出すような第2傾斜面が設けられ、且つ前記押込部材の押し込みに伴って、前記第1傾斜面と前記凸部または前記凹部の対向周面とが、前記第2傾斜面と前記筒部または前記相手側の対向周面とがそれぞれ密着可能とされている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記凸部と前記凹部との間には、弾性部材が介設されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記凸部及び前記凹部は、共に環状に形成されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記両コネクタハウジングには、嵌合に伴い互いに接続される端子金具がそれぞれ収容されており、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面は、前記両コネクタハウジングが嵌合された状態において前記両端子金具の接続部位を挟んだ前後2位置に配されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記各傾斜面との対向周面には、各傾斜面に対して面当たり可能な傾斜面がそれぞれ形成されているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記付勢手段は、圧縮ばねにより構成されるとともにその一端が前記押込部材に、他端が前記他方のコネクタハウジングに対して保持可能とされる押さえ部材にそれぞれ当接されるようになっているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
付勢手段によって押込部材が他方のコネクタハウジングを押し込む方向へ弾性的に付勢されるので、常に一方のコネクタハウジングを他方のコネクタハウジングに対して嵌合方向に沿って前方へ押し込んで、第1傾斜面が凸部または凹部の対向周面に密着した状態に、それよりも前方または後方に離間した位置に配した第2傾斜面が筒部または相手側の対向周面に密着した状態にそれぞれ保つことができる。これにより、両コネクタハウジングが互いに軸線を傾けるようにしてがたつくのを経時的に抑制することができる。
<請求項2の発明>
弾性部材によりがたつきを良好に吸収することができる。
<請求項3の発明>
凸部と凹部との密着面積が大きくなるので、がたつきをより効果的に抑制することができる。
<請求項4の発明>
両端子金具の接続部位が軸線を傾けるようにして変位する事態が防がれるので、高い接続信頼性を得ることができる。
<請求項5の発明>
各傾斜面に対して対向周面に設けた傾斜面がそれぞれ面当たりするので、がたつき抑制機能を向上させることができる。
<請求項6の発明>
押込部材と、他方のコネクタハウジングに保持させた押さえ部材との間に配した圧縮ばねの付勢力により、一方のコネクタハウジングを他方のコネクタハウジングに対して嵌合方向に沿って前方へ押し込むことができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図19によって説明する。この実施形態1では、互いに嵌合可能な雄雌一対のコネクタハウジング10,20のうち、雌コネクタハウジング20(以下、単に雌ハウジング20という)側に雄コネクタハウジング10(以下、単に雄ハウジング10という)を嵌合方向に沿って前方へ押し込むための押込部材50などが組み付けられるものを示す。なお以下では、両ハウジング10,20における嵌合面側を前方とし、上下方向については図1や図2などを基準とする。また図6,図10及び図18においては、押込部材50などの図示を省略しており、また図12及び図19においては雄ハウジング10などの図示を省略している。
雄ハウジング10は、合成樹脂製とされるとともに機器の壁面に直結して設けられており、図1,図4及び図6に示すように、前方へ突出する略角筒状をなすフード部11を有している。フード部11内には、雌ハウジング20の端子収容部21が内嵌可能とされる。フード部11の奥壁面からは、一対の雄端子金具12が突出して設けられている。フード部11の上面には、前後方向に沿って延出する一対のガイドリブ13が所定の間隔を空けて突設されるとともに、両ガイドリブ13の間には、被ロック部14が突設されている。フード部11の両側面のうち上端位置で且つ前端位置には、一対の解除部15が側方へ突出して設けられている。フード部11の両側面における略中央位置には、一対の被押圧部16が側方へ突出して設けられている。被押圧部16は、略ブロック状に形成されるとともに、その後面が下端側へ行くに連れて次第に後方へ張り出すよう傾斜し、言い換えると前後方向(両ハウジング10,20の嵌合・離脱方向)及び上下方向(押込部材50の移動方向)の双方に対して傾斜する被押圧カム面16aとされている。またフード部11における下面側にも1本のガイドリブ17が突設されている。
雌ハウジング20は、合成樹脂製とされるとともに、図2及び図6に示すように、大まかには電線Wの端部に接続された雌端子金具25を収容する端子収容部21と、その周りを取り囲む外筒部22とから構成されている。これら端子収容部21と外筒部22との間には、前方から雄ハウジング10のフード部11が嵌合可能とされる嵌合空間23が前方へ開口する形態で確保されている。端子収容部21には、後方から雌端子金具25を挿入可能なキャビティ24が一対上下に並んで設けられており、その内面前端部には、雌端子金具25を抜け止め保持するための片持ち状のランス24aがそれぞれ設けられている。雌端子金具25は、略箱型をなす本体部25aと、電線Wの端部に圧着接続されるバレル部25bとを前後に連結した構成とされる。本体部25aは、前後に開口するとともに内部に雄端子金具12に対して弾接可能な弾性接触片(図示せず)を備える。バレル部25bは、前後に一対ずつのかしめ片を備えており、このうち前側の両かしめ片が電線Wの芯線にかしめ付けられるワイヤバレル25b1を構成し、後側の両かしめ片が電線Wの被覆に嵌着された防水ゴム栓26に対してかしめ付けられるインシュレーションバレル25b2を構成する。防水ゴム栓26は、その外周面がキャビティ24の内周面に密着することでキャビティ24内をシール可能とされる。
端子収容部21の外周面には、前方からシールリング27が嵌着されている。このシールリング27は、嵌合時に雄ハウジング10のフード部11の内周面に対して密着することで、両ハウジング10,20間をシール可能とされる。端子収容部21の前端部には、前方からキャップ状のフロントリテーナ28が被せ付けられるようになっている。フロントリテーナ28は、端子収容部21の外周面を取り囲む略筒形の本体部28aと、本体部28aの前端部内面から内方へ張り出す前壁28bと、前壁28bから後方へ向けて延出する撓み規制部28cとから構成される。このうち撓み規制部28cは、ランス24aの撓み空間内に進入してランス24aの撓み変形を規制可能とされる。また前壁28bは、端子収容部21の前端面を覆うとともに雄端子金具12を挿通可能な端子挿通孔28dが切り欠き形成されている。またフロントリテーナ28の本体部28aは、その後側に装着されたシールリング27の前縁に係止することでその抜け止めを図ることが可能とされる。
外筒部22は、略角筒状に形成されるとともにその後端部が、端子収容部21のうちシールリング27の被着位置から所定長さ分(後記する張出部41の長さ分)後方へ離間した位置から径方向外方へ張り出す連結部29により連結されている。外筒部22のうち上部には、所定形状に切り欠かれることでロックアーム30が設けられている。ロックアーム30は、端子収容部21に連結された支持部30aを中心として上下方向に沿ってシーソー状に弾性変形可能とされている。このロックアーム30の前端部下面側には、被ロック部14に対して係止可能なロック爪部31が設けられている。またロックアーム30の両側に確保された一対のスリット内に両ガイドリブ13が進入可能とされる。また外筒部22の下部内面には、雄ハウジング10の下側のガイドリブ17が進入可能なガイド溝部32が設けられている。
そして、外筒部22のうち幅方向の両側部33には、押込部材50などが組付可能とされる組付空間34が上方へ開口する形態で設けられている。言い換えると、外筒部22の両側部33は、上方へ開放する形態の略袋状に形成され、その内部空間が組付空間34とされる。この組付空間34内には、図3に示すように、押込部材50と、一対の圧縮ばねSと、押さえ部材60とを一体的に保持させてなるアッセンブリAが上方から組み付けられるようになっており、このアッセンブリAが組付空間34内で上下方向、すなわち両ハウジング10,20の嵌合・離脱方向と略直交(交差)する方向に沿って移動可能とされる。また外筒部22の両側部33における嵌合空間23に臨む内側壁33aには、嵌合時に雄ハウジング10の被押圧部16が進入するのを許容する被押圧部用溝部35が前方へ開口して設けられるとともに、被押圧部用溝部35よりも上方位置には、解除部15が進入するのを許容する解除部用溝部36が前方へ開口して設けられている。これら両溝部35,36は、組付空間34に連通して形成されているので、嵌合時に被押圧部16や解除部15が組付空間34内に進入されるようになっている。
アッセンブリAのうち、押込部材50は、金属板を所定形状に打ち抜くとともに曲げ加工を施すことで成形されており、図2に示すように、圧縮ばねSの一端側を受けるばね受け部51と、ばね受け部51の両側端部から下方へ突出する一対の側板部52とから構成されている。ばね受け部51には、圧縮ばねSの下端部に内嵌可能なばね保持部53が一対、上方へ突出して設けられている。ばね受け部51の両側端縁における前後両端部からは、抜け止め部54が一対ずつ側方へ突出して設けられている。
両側板部52における前後両側縁には、側方へ突出するよう曲げ起こされるとともにその先端部が内向きに折り返されることで、上下方向に延出する形態のガイドレール部55が設けられている。このガイドレール部55により、組付空間34内において押込部材50が上下方向に沿って移動する動作を案内可能とされる。側板部52には、雄ハウジング10の被押圧部16などを逃がすための逃がし部56が下方へ開口する形態で切り欠き形成されており、この逃がし部56における前側の側縁には、押圧部57が側方へ突出するよう曲げ起こして形成されている。押圧部57は、逃がし部56の前側の側縁に沿うよう、上端側(押し込み方向手前側)に行くに従って次第に後方へ張り出す傾斜、つまり前後方向(両ハウジング10,20の嵌合・離脱方向)及び上下方向(押込部材50の移動方向)の双方に対して傾斜しており、その後面が被押圧部16の被押圧カム面16aを押圧可能な押圧カム面57aとされている。この押圧カム面57aが被押圧カム面16aに当接した状態から押込部材50が下方へ移動するのに伴って、両カム面16a,57aの傾斜によって雄ハウジング10が雌ハウジング20に対して相対的に接近するよう嵌合方向に沿って前方へ押し込まれる(図14)。
一方、押さえ部材60は、合成樹脂製とされており、圧縮ばねSの他端側を受けるばね受け部61を備えている。ばね受け部61は、下方へ開放する断面略コ字型をなしており、その内面(押込部材50のばね受け部51との対向面)には、圧縮ばねSの上端部を嵌合可能なばね保持部62が一対、凹み形成されている(図12)。ばね受け部61における前後両側端部には、押込部材50の各抜け止め部54を受け入れる受け入れ溝部63が、前方または後方へ開口する形態で一対ずつ凹み形成されている。組付状態では、図3に示すように、抜け止め部54が受け入れ溝部63の下縁に係止することで、押さえ部材60と押込部材50とが互いに抜け止め状態に保たれるとともに、圧縮ばねSは僅かに弾縮された状態に保たれる。受け入れ溝部63は、進入した抜け止め部54が下縁と上縁に当接する範囲内で上下動自在となるよう所定の高さ寸法を有しており、これにより押込部材50と押さえ部材60とが上下方向(圧縮ばねSの伸縮方向)についてスライド(相対変位)可能とされている。そして、組付状態から、押さえ部材60が押込部材50に対して下方へ相対変位して両ばね受け部51,61同士が接近するのに伴って、圧縮ばねSはさらに弾性的に押し縮められることで、両ばね受け部51,61を離間させるような付勢力が蓄積されるようになっている。この付勢力は、次述する保持手段により押さえ部材60が雌ハウジング20に対して所定位置に保持されることで、押込部材50を下方へ移動させる力として作用するようになっている(図15及び図19)。
ばね受け部61の両側端部には、図2に示すように、一対の第1保持アーム64が下方へ延出して設けられている。第1保持アーム64は、幅方向に沿って弾性変形可能とされるとともに、その先端部外面には、保持部65が側方へ突出して設けられている。これに対し、外筒部22の両側部33における外側壁33bには、それぞれ保持部65が進入可能な待機位置用保持溝部37と押込位置用保持溝部38とが上下に並んだ状態で側方へ開口して設けられている。これら待機位置用保持溝部37や押込位置用保持溝部38に進入した保持部65がその溝縁に係止することで、押さえ部材60(アッセンブリA)が雌ハウジング20に対して上方へ突出した待機位置(図4)と、待機位置から下方へ押し込まれた押込位置(図15)との上下2位置に選択的に保持可能とされる。この保持部65のうち待機位置用保持溝部37の下縁に係止する下面には、テーパ面が設けられている。
このうち待機位置では、図7などに示すように、押込部材50のガイドレール部55や押圧部57が被押圧部用溝部35の上方位置に退避しており、被押圧部16が被押圧部用溝部35内を進退する動作、つまり両ハウジング10,20が嵌合・離脱する動作が許容されるとともに雄ハウジング10に対して押し込み力を付与不能とされる。そして、押さえ部材60が待機位置から下方へ押し込まれると、押さえ部材60のばね受け部61が圧縮ばねSを圧縮しつつ押込部材50のばね受け部51を押圧することで、押込部材50が連動して下方へ移動されるようになっている(図12)。押込位置では、図16などに示すように、ガイドレール部55や押圧部57が被押圧部用溝部35内に横切りつつ進入して配される。このとき、押さえ部材60と押込部材50との間で圧縮された圧縮ばねSの付勢力は、押さえ部材60が雌ハウジング20に対して保持されることで、押込部材50を下方へ変位させるような力として作用する。嵌合状態では、被押圧部16の被押圧カム面16aに対して押圧部57の押圧カム面57aが当接しているので、上記した力は、互いに当接している両カム面16a,57aを介して雄ハウジング10を嵌合方向へ押し込む力として常に作用することになる。
また第1保持アーム64における根元部分の外側面には、図2に示すように、一対の操作部66が上下に並んだ状態で突設されている。このうち下側の操作部66は、押さえ部材60が押込位置に達したときに、外筒部22の側部33における外側壁33bの上端に形成された切り欠き39内に進入してその上縁に係合することで、押さえ部材60をさらに下方へ押し込むのが規制可能とされる(図15)。また第1保持アーム64における内面には、押込部材50を組み付けたときに内側に対向する押圧部57を逃がすための逃がし溝部67が設けられている。
ばね受け部61の両側部における第1保持アーム64よりも後方位置には、一対の第2保持アーム68が下方へ延出して設けられている。第2保持アーム68は、幅方向に沿って弾性変形可能とされるとともに根元側が先端側よりも厚くなるよう段付き状に形成されている。第2保持アーム68の先端部のうち、内面側には保持部69が内方へ突設されるのに対し、反対の外面側には抜け止め部70が外方へ突設されている。このうち保持部69は、押さえ部材60が待機位置に組み付けられたときに解除部用溝部36内に進入してその溝縁に係止することで、押さえ部材60を待機位置に保持可能とされる(図7及び図12)。従って、嵌合時には解除部用溝部36内に進入する解除部15が保持部69に係合することで、保持部69の係止状態が解除されるようになっている(図8)。一方、外筒部22の両側部33の外側壁33bのうち待機位置用保持溝部37よりも後方位置には、上下方向に沿って細長い抜け止め部用溝部40が開口して設けられている。第2保持アーム68が自然状態では、抜け止め部70は抜け止め部用溝部40から退避して配されるのに対し、第2保持アーム68が外側へ開き変形したときには抜け止め部70が抜け止め部用溝部40内に進入してその上縁に対して係止可能とされている。
ところで、フロントリテーナ28の前端面(雌ハウジング20における嵌合面)には、嵌合方向に沿って前方へ突出する凸部42が設けられている。凸部42は、フロントリテーナ28の前壁28bにおける両端子挿通孔28d間に配されている。凸部42は、断面形状が円形をなすとともに後方へ行くに従って次第に径寸法が増加する形状とされるとともに、その前端面が平面状に形成されており、言い換えると全体が円錐台状に形成されている。この凸部42の外周面(次述する凹部43との対向周面)は、後方へ行くに従って次第に径方向外側へ張り出すような前傾した傾斜を有しており、ここが雌側第1傾斜面42aとなっている。また凸部42は、雌ハウジング20にフロントリテーナ28を正規位置(撓み規制部28cによりランス24aの撓みが規制される位置)に装着した状態で、端子収容部21や外筒部22の前端面よりもさらに前方へ突出して配される。また凸部42の突出寸法は、両ハウジング10,20を嵌合したときに両嵌合面間に形成されるクリアランスよりも所定長さ大きくなっている(図10)。
これに対し、雄ハウジング10のうちフード部11の奥壁面(雄ハウジング10における嵌合面)には、両ハウジング10,20の嵌合に伴って上記した凸部42を嵌合可能な凹部43が設けられている。凹部43は、フード部11の奥壁面において相手の凸部42に対応した位置に配されている。凹部43は、凸部42の外形に合わせて正面から見て円形状をなすとともに、後方へ行くに従って内径寸法が次第に減少する形状に形成されている。この凹部43の内周面は、後方へ行くに従って次第に径方向内側へ張り出すよう後傾した傾斜を有しており、ここが雄側第1傾斜面43aとなっている。この雄側第1傾斜面43aの傾斜角度は、上記した雌側第1傾斜面42aとほぼ同じに設定されており、凸部42が凹部43内に嵌合されるのに伴い、両第1傾斜面42a,43aは互いに面当たり可能となっている。凹部43の深さ寸法は、凸部42のフロントリテーナ28の前端面からの突出寸法とほぼ同じ大きさかそれよりも大きくなるよう設定されている。
さらには、雌ハウジング20における端子収容部21の外周面には、図5及び図6に示すように、径方向外側へ張り出す張出部41が設けられている。張出部41は、端子収容部21の外周面のうちコーナー位置の4箇所と、これらの間の4箇所とに計8つ設けられている。各張出部41は、前端から後端側へ行くに従って径方向外側への張り出し寸法が次第に増加する形状とされ、その外面が前傾した雌側第2傾斜面41aとなっている。この雌側第2傾斜面41aは、後方へ行くに従って次第に径方向外側へ張り出すような傾斜を有している。そして、各張出部41は、端子収容部21の外周面のうちシールリング27の被着位置よりも後方位置に配設されている。言い換えると、各張出部41は、フロントリテーナ28の凸部42よりも後方位置(凸部42から後方へ所定距離離間した位置)に配設されている。
これに対し、雄ハウジング10のフード部11は、嵌合時にシールリング27よりも後方位置に達するとともに上記した張出部41に対して当接できるような長さ寸法に設定されており、シールリング27よりも奥方へ延出する部分(前端部)が規制筒部18とされる(図10)。この規制筒部18は、図6に示すように、前端側に行くに従って開口間口が次第に広くなる形状とされている。この規制筒部18の内周面は、嵌合時に端子収容部21の外周面のうち張出部41の雌側第2傾斜面41aと対向するようになっており、ここが後傾した雄側第2傾斜面18aとなっている。雄側側第2傾斜面18aは、規制筒部18の全周にわたって連続的に形成されている。
この雄側第2傾斜面18aは、後方へ行くに従って次第に径方向内側へ張り出すような傾斜を有しており、その傾斜角度が各張出部41の雌側第2傾斜面41aに沿ってほぼ同じに設定されている。従って、両ハウジング10,20が嵌合されるのに伴い、両第2傾斜面18a,41aは互いに面当たり可能となっている。そして、両ハウジング10,20が嵌合した状態から押込部材50により雄ハウジング10が雌ハウジング20に対して嵌合方向へ押し込まれるのに伴い、両第1傾斜面42a,43a同士と、両第2傾斜面18a,41a同士とがそれぞれ互いに面当たりして密着した状態に保たれるようになっている(図18)。両第1傾斜面42a,43a同士と、両第2傾斜面18a,41a同士とは、それぞれ両ハウジング10,20の嵌合・離脱方向について対向するとともに、径方向についても対向している。
続いて、雌側第1傾斜面42a及び雌側第2傾斜面41aと雌端子金具25との位置関係について詳しく説明する。雌側第1傾斜面42aは、フロントリテーナ28が雌ハウジング20に対して正規位置に装着された状態で、雌端子金具25における本体部25a(雄端子金具12との接続部位)よりも前方位置に配されている。一方、雌側第2傾斜面41aは、雌端子金具25のうち本体部25aよりも後側位置で、ワイヤバレル25b1とほぼ同じ位置に配されている。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。図3に示すように、雌ハウジング20のキャビティ24内に電線Wの端末に圧着接続した雌端子金具25を後方から挿入するとともに、端子収容部21に対してシールリング27とフロントリテーナ28とを前方から順次に装着する一方、押込部材50と押さえ部材60との間に両圧縮ばねSを挟んだ状態で組み付けてアッセンブリAとする。その後、アッセンブリAを雌ハウジング20の組付空間34内に上方から取り付けて、第1保持アーム64の保持部65を待機位置用保持溝部37内に進入させてその溝縁に係止させるとともに、第2保持アーム68の保持部69を解除部用溝部36内に進入させてその溝縁に係止させることで、図4に示すように、待機位置に保持させる。
この状態で雄ハウジング10と雌ハウジング20との嵌合作業を行う。図6に示すように、両ハウジング10,20の周方向の向きを適合させつつ雄ハウジング10のフード部11を雌ハウジング20の嵌合空間23内に嵌合させると、被押圧部16が被押圧部用溝部35内に、解除部15が解除部用溝部36内にそれぞれ進入する。嵌合過程では、ロックアーム30のロック爪部31が被ロック部14に乗り上げることで、ロックアーム30が一旦弾性変形される。この嵌合途中の段階では、図7に示すように、保持部69が解除部用溝部36の溝縁に係止しているのに加えて、被押圧部16の側面に対してガイドレール部55や押圧部57が突き当たることで、押さえ部材60を押込位置側へ押し込むのが規制される。嵌合作業が終盤に入ると、図8に示すように、解除部15が保持部69に係合し、それに伴って保持部69が解除部15に乗り上げるとともに第2保持アーム68が外側へ開くよう弾性変形することで、係止状態が解除される。これに伴い抜け止め部70が抜け止め部用溝部40内に進入する。
そして、両ハウジング10,20が正規深さまで嵌合されると、図9及び図10に示すように、ロックアーム30が復元してロック爪部31が被ロック部14に対して係止することで、両ハウジング10,20が離脱不能に保持されるとともに、両端子金具12,25が互いに導通接続される。このとき、シールリング27がフード部11の内周面に密着する。この正規嵌合に伴い、凸部42が凹部43内に嵌合されるとともに、規制筒部18が各張出部41の外側に嵌合される。このとき、凸部42の雌側第1傾斜面42aと凹部43の雄側第1傾斜面43aとが、規制筒部18の雄側第2傾斜面18aと張出部41の雌側第2傾斜面41aとがそれぞれ対向した状態で当接または近接して配される。この嵌合状態では、両ハウジング10,20の嵌合面間(フード部11の奥壁面とフロントリテーナ28及び端子収容部21の前端面との間)に所定のクリアランスが確保されているので、両ハウジング10,20がさらに嵌合方向に沿って前方へ相対変位するのが許容されている。またこのとき、図11に示すように、被押圧部16は押込部材50(押圧部57を含む)の移動経路から外れた位置に配されており、詳しくは押圧カム面57aの下端位置と被押圧カム面16aの上端位置とが前後方向についてほぼ同じ位置か、両者16a,57a間に僅かに隙間ができるような位置に配される。
上記のようにして嵌合作業を終えたら、続いて押さえ部材60を待機位置から下方へ押し込む作業を行う。図12に示す状態から押さえ部材60を下方へ押し込むと、圧縮ばねSが圧縮されるとともに押さえ部材60のばね受け部61が押込部材50のばね受け部51を下方へ押圧することで、押込部材50が押さえ部材60に連動して下方へ移動させられる。これに伴い、図13及び図14に示すように、押圧部57が被押圧部16の後側にて下方へ移動するとともに、押圧カム面57aが被押圧カム面16aに対して摺接される。このとき発揮されるカム作用により、被押圧部16には前方へ押し込むような力が作用するので、雄ハウジング10が正規深さ(ロックアーム30が被ロック部14に係止する深さ)からさらに雌ハウジング20に対して相対的に嵌合方向へ押し込まれる。このとき、雄雌の両第1傾斜面42a,43a同士と、両第2傾斜面18a,41a同士とがそれぞれ面当たりしつつ密着することで、前後方向(嵌合・離脱方向)及び径方向について両ハウジング10,20間のクリアランスが次第に詰められていく(図18)。
押さえ部材60が押込位置に達するとともに、図15に示すように、保持部65が押込位置用保持溝部38内に進入してその溝縁に係止することで、押さえ部材60が押込位置から抜け止め状態に保持される。このとき、下側の操作部66が切り欠き39の上縁部に係合可能とされることで、押込位置からさらに下方へ押し込まれるのが規制される。この押込位置では、図16及び図17に示すように、押圧部57の押圧カム面57aと被押圧部16の被押圧カム面16aとが当たり合っているので、両ハウジング10,20が離脱方向へ変位するのが規制される。また第2保持アーム68は、保持部69が被押圧部用溝部35内に進入するのに伴い弾性復元している。
この押込位置では、図19に示すように、押さえ部材60と押込部材50の両ばね受け部51,61間にて圧縮ばねSが圧縮状態に保たれるとともに、押さえ部材60が雌ハウジング20に対して上方へ抜け止め状態に保持されているので、圧縮ばねSの付勢力は押込部材50を常に下方(雄ハウジング10を押し込む方向)へ変位させるような力として作用している。この力は、図16及び図17に示すように、互いに当接した状態の押圧カム面57a及び被押圧カム面16aにより雄ハウジング10を常に嵌合方向へ押し込むよう作用している。従って、このコネクタが自動車に搭載されて使用されたとき、頻繁に発生する振動により両ハウジング10,20における当接する部分同士(雄雌の両第1傾斜面42a,43a同士、及び両第2傾斜面18a,41a同士)が擦れ合って摩耗が生じたとしても、圧縮ばねSの付勢力により雄ハウジング10が常に嵌合方向へ押し込まれるので、摩耗に伴って両ハウジング10,20間に前後方向及び径方向について形成されるクリアランスを継続的に詰めて両ハウジング10,20を常に当接状態に保つことができる。これにより、両ハウジング10,20が嵌合方向及び径方向について経時的にがたつくのを抑制することができる。
しかも、このがたつき規制部位(雄雌の両第1傾斜面42a,43aと第2傾斜面18a,41a)は、図18に示すように、前後に離間した2位置に配されているので、仮に前後いずれか片方のがたつき規制部位を除去した場合と比較すると、両ハウジング10,20が相対的に軸線を傾けつつ変位するような事態をより確実に防ぐことができる。さらに詳しくは、このがたつき規制部位は、雌端子金具25のうち雄端子金具12との接続部位である本体部25aを挟んだ前後2位置に配されているので、両端子金具12,25の接続部位が相対的に軸線を傾けるよう変位するような事態を防ぐことができ、もって高い接続信頼性を得ることができる。また押さえ部材60を押込位置へ移動させた状態では、両ハウジング10,20の嵌合面間、及び凸部42と凹部43の前端面間には、まだクリアランスが確保されているので、そのクリアランスの範囲内で、圧縮ばねSにより両ハウジング10,20を経時的に嵌合方向へ変位させることが可能とされている。
なお、メンテナンスなどの事情により両ハウジング10,20を離脱させる場合には、押さえ部材60を押込位置から上方へ引っ張ることで待機位置まで移動させる。このとき、押込位置での保持状態を解除すると、圧縮ばねSの付勢力が解放されることで、押さえ部材60が勢いよく移動して雌ハウジング20から脱落することが懸念される。ところが、待機位置に達すると、第1保持アーム64の保持部65が待機位置用保持溝部37内に進入してその溝縁に係止するとともに、第2保持アーム68の保持部69が解除部15に乗り上げることで第2保持アーム68が弾性変形したままとされ、抜け止め部70が抜け止め部用溝部40内に進入しその溝縁に係止するので、上記したような脱落が回避される。その後、ロックアーム30を弾性変形させて被ロック部14との係止状態を解除するとともに、両ハウジング10,20を離脱方向へ引っ張るようにする。
以上説明したように本実施形態によれば、雌ハウジング20に押込部材50を組み付けるとともに、押込部材50が圧縮ばねSにより雄ハウジング10を押し込む方向へ弾性的に付勢可能とされ、且つ両ハウジング10,20の嵌合面にそれぞれ互いに嵌合可能な凸部42と凹部43を設け、これら凸部42と凹部43との対向周面にそれぞれ後方へ行くに従って次第に径方向へ張り出す第1傾斜面42a,43aを設けるとともに、凸部42よりも後方に離間した位置と凹部43よりも前方に離間した位置とに後方へ行くに従って次第に径方向へ張り出す第2傾斜面18a,41aをそれぞれ配設し、これら第1傾斜面42a,43a同士と第2傾斜面18a,41a同士がそれぞれ密着可能とされているから、常に雄ハウジング10を雌ハウジング20に対して相対的に嵌合方向へ押し込んで両ハウジング10,20同士を当接状態に保つことができ、もって両ハウジング10,20が軸線を傾けるようにがたつくのを経時的に抑制することができる。
また第1傾斜面42a,43a同士と第2傾斜面18a,41a同士とがそれぞれ面当たり可能とされているので、がたつき抑制機能を向上させることができる。
また第1傾斜面42a,43aと第2傾斜面18a,41aは、両ハウジング10,20が嵌合された状態において両端子金具12,25の接続部位である本体部25aを挟んだ前後2位置に配されているから、両端子金具12,25の接続部位が軸線を傾けるようにして変位する事態が防がれ、高い接続信頼性を得ることができる。
また圧縮ばねSの一端が押込部材50に、他端が雌ハウジング20に対して保持される押さえ部材60にそれぞれ当接されるから、その圧縮ばねSの付勢力により雄ハウジング10を雌ハウジング20に対して嵌合方向へ押し込むことができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図20によって説明する。この実施形態2では、凸部42Aと凹部43Aとの間にゴム材44を介設したものを示す。なおこの実施形態2では、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
凸部42Aの外径寸法は、全長にわたって凹部43Aの内径寸法よりも相対的に小さく設定されており、これら凹部42A及び凸部43Aの間に弾縮変形可能なゴム材44が介設されている。ゴム材44は、凸部43A及び凹部42Aと同等又はそれよりも短い長さ寸法を有する先窄み状の略円筒形状に形成されている。ゴム材44は、外周面が凹部43Aの雄側第1傾斜面43aAと、内周面が凸部42Aの雌側第1傾斜面42aAとほぼ同じ傾斜角度を持った傾斜面として形成されている。ゴム材44の厚み寸法は、凸部42Aと凹部43Aとの径寸法の差よりも少し大きく設定されており、これにより嵌合時に凸部42Aと凹部43Aとの間に挟まれてゴム材44が弾縮されるようになっている。従って、嵌合状態では、このゴム材44によって両ハウジング10,20間に生じるがたつきを良好に吸収することができる。
なおこのゴム材44は、嵌合前の状態において凸部42Aと凹部43Aのどちらに装着されていてもよい。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図21または図22によって説明する。この実施形態3では、凸部42B及び凹部43Bの形状を変更したものを示す。なおこの実施形態3では、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
凸部42Bは、図21に示すように、フロントリテーナ28Bの前端面における外周縁から前方へ突出する略円筒状に形成されており、正面から見て無端円環状をなしている。凸部42Bは、前端側に行くに従って次第に厚み寸法が減少する先細り状に形成されている。従って、凸部42Bの内周面は、後方へ行くに従って次第に径方向内側へ張り出す傾斜を有し、外周面は後方へ行くに従って次第に径方向外側へ張り出す傾斜を有しており、これら内外周面が共に雌側第1傾斜面42aBを構成している。この凸部42Bは、両雌端子金具25よりも径方向外側の位置に配されている。
一方、凹部43Bは、フード部11の奥端面において上記凸部42Bに適合するよう正面から見て無端円環状をなす溝状に形成されている。凹部43Bは、前方へ行くに従って次第に溝幅が増加する形状に形成されている。従って、凹部43Bの内周面は、後方へ行くに従って次第に径方向外側へ張り出す傾斜を有し、外周面は後方へ行くに従って次第に径方向内側へ張り出す傾斜を有しており、これら内外周面が共に雄側第1傾斜面43aBを構成している。この雄側第1傾斜面43aBは、雌側第1傾斜面42aBとほぼ同じ傾斜角度を有しており、互いに面当たり可能とされる。この凹部43Bは、両雄端子金具12よりも径方向外側の位置に配されている。
両ハウジング10,20を嵌合して押さえ部材60を押込位置まで押し込んだ状態では、図21に示すように、凸部42Bが凹部43B内に嵌合して対向する雄雌の第1傾斜面42aB,43aB同士が互いに面当たりして密着した状態に保たれる。このように、凸部42Bと凹部43Bの内外両周面が互いに密着する第1傾斜面42aB,43aBを構成しているので、密着面積が大きくなって、がたつきをより効果的に抑制することができる。
<参考例>
続いて参考例について図23を参照しつつ説明する。雌ハウジングAにおける外筒部Bの内周面前部には、断面形状が鋸歯状をなす雌側凹凸部Cが設けられている。一方、雄ハウジングDの外周面後部には、雌側凹凸部Cと同様に断面形状が鋸歯状をなす雄側凹凸部Eが設けられている。両ハウジングA,Dを嵌合した状態では、互いの凹凸部C,Eの対向周面同士が食い込むようになっている。そして、外筒部Bの前部の外周側からは、かしめリングFがかしめ付けられており、これにより両ハウジングA,Dが前後方向及び径方向にがたつくのが防がれるようになっている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記した実施形態では、雌ハウジング側に凸部を、雄ハウジング側に凹部を設けた場合を示したが、逆に雄ハウジング側に凸部を、雌ハウジング側に凹部を設けるようにしたものも本発明に含まれる。
(2)凸部及び凹部の形状については、適宜に変更可能である。例えば凸部を角柱状や角筒状に形成し、その凸部に対応して凹部を正面から見て角形に形成してもよい。また例えば凸部を角柱状にし、凹部を正面から見て円形に形成してもよく、要するに凹部と凸部を完全に整合する形状としなくてもよい。また凸部及び凹部を複数ずつ設けるようにしてもよい。
(3)上記した実施形態では、凸部と凹部の双方に第1傾斜面を形成した場合を示したが、いずれか片方にのみ第1傾斜面を形成してもよい。同様に、必ずしも張出部と規制筒部の双方に第2傾斜面を設けなくてもよく、いずれか片方にのみ第2傾斜面を設けるようにしてもよい。
(4)上記した実施形態では、雌ハウジングがフロントリテーナを備えたものを例示したが、フロントリテーナを備えていない場合は、例えば、端子収容部の前端面に凸部を設けるようにしてもよい。
(5)上記した実施形態では、張出部が雌ハウジングの周方向について間欠的に設けられた場合を例示したが、張出部を周方向について連続的に設けるようにしてもよい。また規制筒部の雄側第2傾斜面について、各ハウジングの周方向に間欠的に設けるようにしても構わない。
(6)上記した実施形態では、雌ハウジングが外筒部を備えたものを示したが、雌ハウジングが外筒部を有さないもの(雄ハウジングのみが筒部であるフード部を有するもの)にも本発明は適用可能である。
(7)押込部材や押さえ部材を雄ハウジング側に組み付けるようにし、雌ハウジング側に被押圧部を設けるようにしてもよい。
(8)押込部材の移動方向については、上下方向に限らず、上下方向及び前後方向に対して斜め方向であってもよく、また前後方向であってもよい。
(9)押圧部の押圧カム面または被押圧部の被押圧カム面については、いずれか片方を省略してもよい。
(10)押さえ部材が押込位置でのみ保持されるようにしてもよい。
(11)押込部材、圧縮ばね及び押さえ部材を個別に組み付けるようにしてもよい。
(12)付勢手段としては圧縮ばね以外にも引っ張りばねなどを使用してもよく、その場合は押さえ部材を省略することができる。
本発明の実施形態1に係る雄ハウジングの正面図 雌ハウジングに関する分解斜視図 雌ハウジングにアッセンブリを組み付ける前の状態を示す斜視図 アッセンブリを待機位置に組み付けた雌ハウジングと雄ハウジングの斜視図 アッセンブリを待機位置に組み付けた雌ハウジングの正面図 (A)両ハウジングを嵌合する前の状態を示す図1及び図5のA−A線断面図 (B)両ハウジングを嵌合する前の状態を示す図1及び図5のB−B線断面図 両ハウジングを嵌合する途中で解除部が第1保持アームの保持部の係合する前の状態を示す一部切欠斜視図 両ハウジングを嵌合する途中で解除部が第1保持アームの保持部の係合した状態を示す一部切欠斜視図 両ハウジングが正規に嵌合した状態を示す一部切欠斜視図 (A)両ハウジングが正規に嵌合した状態を示す図1及び図5のA−A線断面図 (B)両ハウジングが正規に嵌合した状態を示す図1及び図5のB−B線断面図 図9を側方から見た図 図11のC−C線断面図 押さえ部材を押し込む途中の状態を示す一部切欠斜視図 図13を側方から見た図 押さえ部材が押込位置に保持された状態を示す斜視図 図15の一部切欠斜視図 図16を側方から見た図 (A)押込部材により雄ハウジングが押し込まれた状態を示す図1及び図5のA−A線断面図 (B)押込部材により雄ハウジングが押し込まれた状態を示す図1及び図5のB−B線断面図 図17のC−C線断面図 (A)本発明の実施形態2に係るコネクタにおいて、押込部材により雄ハウジングが押し込まれた状態を示す縦断面図 (B)本発明の実施形態2に係るコネクタにおいて、押込部材により雄ハウジングが押し込まれた状態を示す横断面図 (A)本発明の実施形態2に係るコネクタの嵌合前の状態を示す縦断面図 (B)本発明の実施形態2に係るコネクタの嵌合前の状態を示す横断面図 (A)押込部材により雄ハウジングが押し込まれた状態を示す縦断面図 (B)押込部材により雄ハウジングが押し込まれた状態を示す横断面図 参考例に係るコネクタの断面図
符号の説明
10…雄ハウジング(一方のコネクタハウジング)
11…フード部(筒部)
12…雄端子金具(端子金具)
18a…雄側第2傾斜面(第2傾斜面、傾斜面)
20…雌ハウジング(他方のコネクタハウジング)
25…雌端子金具(端子金具)
25a…本体部(接続部位)
41a…雌側第2傾斜面(第2傾斜面、傾斜面)
42,42A,42B…凸部
42a,42aA,42aB…雌側第1傾斜面(第1傾斜面、傾斜面)
43,43A,43B…凹部
43a,43aA,43aB…雄側第1傾斜面(第1傾斜面、傾斜面)
44…ゴム材(弾性部材)
50…押込部材
60…押さえ部材
S…圧縮ばね(付勢手段)

Claims (6)

  1. 互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングのいずれか片方には、一方のコネクタハウジングを他方のコネクタハウジングに対して相対的に嵌合方向へ押し込んで両コネクタハウジング同士を当接させる押込部材が組み付けられ、さらにはこの押込部材が前記一方のコネクタハウジングを押し込む方向へ弾性的に付勢可能とされる付勢手段が備えられており、
    前記一対のコネクタハウジングのいずれか片方における嵌合面には、嵌合方向に沿って前方へ突出する凸部が設けられるのに対し、もう片方のコネクタハウジングの嵌合面には前記凸部を嵌合可能な凹部が設けられるとともに、前記凸部と前記凹部とにおける対向周面の少なくともいずれか一方には、後方へ行くに従って径方向へ張り出すような第1傾斜面が設けられ、
    前記一対のコネクタハウジングの少なくともいずれか片方には、相手側を内嵌可能な筒部が設けられ、この筒部と相手側とにおける対向周面の少なくともいずれか一方のうち、前記凸部または前記凹部から前方または後方に離間した位置には、後方へ行くに従って径方向へ張り出すような第2傾斜面が設けられ、
    且つ前記押込部材の押し込みに伴って、前記第1傾斜面と前記凸部または前記凹部の対向周面とが、前記第2傾斜面と前記筒部または前記相手側の対向周面とがそれぞれ密着可能とされていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記凸部と前記凹部との間には、弾性部材が介設されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記凸部及び前記凹部は、共に環状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記両コネクタハウジングには、嵌合に伴い互いに接続される端子金具がそれぞれ収容されており、
    前記第1傾斜面と前記第2傾斜面は、前記両コネクタハウジングが嵌合された状態において前記両端子金具の接続部位を挟んだ前後2位置に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
  5. 前記各傾斜面との対向周面には、各傾斜面に対して面当たり可能な傾斜面がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコネクタ。
  6. 前記付勢手段は、圧縮ばねにより構成されるとともにその一端が前記押込部材に、他端が前記他方のコネクタハウジングに対して保持可能とされる押さえ部材にそれぞれ当接されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコネクタ。
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