JP2006184069A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発生した異常を確実に自己診断で検出し得る測定装置を提供する。
【解決手段】所定信号波形の測定用信号S1を生成する信号生成部21と、入力した測定用信号S1の波形データを電圧波形データDvとして生成するA/D変換部23(電圧波形データ生成部)と、正常な測定用信号S1の所定信号波形に対して予め規定された電圧波形用許容範囲データとA/D変換部23によって生成された電圧波形データDvとに基づいて自己診断処理を実行する制御部とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自己診断機能を有すると共に、回路基板に形成された配線パターン等の測定対象体についての電気的パラメータを測定する測定装置に関するものである。
この種の測定装置(回路基板検査装置)として、出願人は、特開平10−239402号公報において、パターン発生回路、パターン検出回路、出力変換回路および回路正常・異常決定手段を備えた測定装置を開示している。この測定装置では、パターン発生回路によって発生された電気量(測定用信号)をパターン検出回路で検出し、パターン検出回路で検出した電気量を出力変換回路において増幅し、出力変換回路で増幅された電気量が予め設定された範囲に含まれているかを回路正常・異常決定手段において判定する。これにより、各回路が正常であるか異常であるかが自己診断されている。
特開平10−239402号公報(第2−3頁)
ところが、出願人が開示している回路基板検査装置には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、この回路基板検査装置では、静電容量やインダクタンスを測定する状態に設定されている場合、パターン発生回路は電気量(測定用信号)として交流信号成分を含む信号を生成し、パターン検出回路は交流信号成分を含む信号についてのピーク値や、この交流信号成分の振幅または実効値などを電気量として検出し、回路正常・異常決定手段はピーク値等の電気量が予め設定された範囲に含まれているか否かに基づいて、各回路が正常であるか異常であるかを自己診断している。この場合、パターン発生回路によって生成された交流信号成分を含む信号が理想とする信号波形(正常は信号波形)と相違するとき、具体的には、例えば、若干歪んでいたり、直流オフセットが必要以上に重畳されていたり、ノイズが重畳している等の理由によって理想とする信号波形と相違するときに、このような状態であっても、この回路基板検査装置では、ピーク値、振幅および実効値などの電気量が予め設定された範囲に含まれているときには、各回路が正常であると判断される。また、パターン発生回路によって正常な信号が生成されている状態において、他の回路(この例ではパターン検出回路および出力変換回路)の少なくとも1つに異常が生じているときであっても、他の回路から最終的に出力された電気量(この例では出力変換回路で増幅された電気量)に基づくピーク値等の電気量が予め設定された範囲に含まれているときには、やはり、各回路が正常であると判断される。しかしながら、このようなときであっても、パターン発生回路以外の他の回路(この例ではパターン検出回路および出力変換回路)のいずれかが異常であると自己診断できるのが好ましい。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、発生した異常を確実に自己診断で検出し得る測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、所定信号波形の測定用信号を生成する信号生成部と、入力した前記測定用信号の波形データを電圧波形データとして生成する電圧波形データ生成部と、正常な前記測定用信号の前記所定信号波形に対して予め規定された電圧波形用許容範囲データと前記電圧波形データとに基づいて自己診断処理を実行する制御部とを備えている。
また、請求項2記載の測定装置は、所定信号波形の測定用信号を生成する信号生成部と、所定の測定対象体に前記測定用信号が供給されているときに当該所定の測定対象体を流れる電流を電圧信号に変換して出力する電流検出部と、入力した前記電圧信号の波形データを電流波形データとして生成する電流波形データ生成部と、正常な前記測定用信号が前記所定の測定対象体を流れたときの電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データと前記電流波形データとに基づいて自己診断処理を実行する制御部とを備えている。
また、請求項3記載の測定装置は、所定信号波形の測定用信号を生成する信号生成部と、入力した前記測定用信号の波形データを電圧波形データとして生成する電圧波形データ生成部と、測定対象体に前記測定用信号が供給されているときに当該測定対象体を流れる電流を電圧信号に変換して出力する電流検出部と、入力した前記電圧信号の波形データを電流波形データとして生成する電流波形データ生成部と、前記電圧波形データおよび前記電流波形データに基づいて前記測定対象体についての電気的パラメータを演算する演算部と、所定の測定対象体についての前記電気的パラメータが当該所定の測定対象体に対して予め規定された許容範囲に含まれていないときに、正常な前記測定用信号の前記所定信号波形に対して予め規定された電圧波形用許容範囲データと前記電圧波形データとに基づく第1の自己診断処理、および正常な前記測定用信号が前記所定の測定対象体を流れたときの電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データと前記電流波形データとに基づく第2の自己診断処理のうちの少なくとも一方を実行する制御部とを備えている。
請求項4記載の測定装置は、請求項3記載の測定装置において、前記制御部の制御に従って前記電流波形データ生成部に前記測定用信号を出力するスイッチ部を備え、前記制御部は、前記スイッチ部を制御して前記電流波形データ生成部に前記測定用信号を出力させることによって当該電流波形データ生成部に対して前記電圧波形データを生成させると共に前記電圧波形用許容範囲データと当該電圧波形データとに基づいて自己診断処理を実行する。
請求項1記載の測定装置によれば、制御部が正常な測定用信号の信号波形に対して予め規定された電圧波形用許容範囲データと電圧波形データとに基づいて自己診断処理を実行することにより、測定用信号の信号波形に異常が発生しているか否かを自己診断することができ、その結果として信号生成部に異常が発生しているか否かを自己診断することができる。このため、この回路基板検査装置によれば、測定用信号のピーク値や、測定用信号に含まれている交流信号成分の振幅または実効値などに基づいて自己診断する従来の構成では判別できないような測定用信号へのノイズの重畳や、信号波形の歪み、直流電圧の重畳などの異常を、波形判定によって一層確実に自己診断できるため、信号生成部に異常が生じているか否かを、より確実に自己診断することができる。
また、請求項2記載の測定装置によれば、制御部が正常な測定用信号が所定の測定対象体を流れたときの電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データと電流波形データとに基づいて自己診断処理を実行することにより、測定用信号の信号波形に異常が発生しているか否かを自己診断することができ、その結果として信号生成部や電流検出部などに異常が発生しているか否かを自己診断することができる。このため、この回路基板検査装置によれば、測定用信号のピーク値や、測定用信号に含まれている交流信号成分の振幅または実効値などに基づいて自己診断する従来の構成では判別できないような測定用信号へのノイズの重畳や、信号波形の歪み、直流電圧の重畳などの異常を、波形判定によって一層確実に自己診断できるため、信号生成部に異常が生じているか否かを、より確実に自己診断することができる。
また、請求項3記載の測定装置によれば、制御部が、測定対象体についての電気的パラメータがその測定対象体に対して予め規定された許容範囲に含まれていないときに、電圧波形用許容範囲データと電圧波形データとに基づく自己診断処理を実行することにより、検査対象体について測定した電気的パラメータが許容範囲に含まれていない理由について、検査対象体の異常によるものなのか、測定用信号の信号波形(つまり信号生成部)の異常によるものなのかを特定することができる結果、正常な検査対象体を誤って異常と判断する事態を回避することができる。したがって、この回路基板検査装置によれば、検査に対する信頼性を十分に向上させることができる。
また、請求項4記載の測定装置によれば、制御部が、スイッチ部を制御して電流波形データ生成部に測定用信号を出力させることによって電流波形データ生成部に対して電圧波形データを生成させると共に電圧波形用許容範囲データと電圧波形データとに基づいて自己診断処理を実行することにより、簡易な構成でありながら、電圧波形データ生成部で取得される一方の系統の電圧波形データと電流波形データ生成部で取得される他方の系統の電圧波形データとに基づいて、電圧波形データ生成部および電流波形データ生成部のいずれかの異常または両者の異常を自己診断することができる。
以下、本発明に係る測定装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、以下では、測定装置の一例として回路基板検査装置を例に挙げて説明する。
最初に、回路基板検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
回路基板検査装置1は、図1に示すように、プローブ2,3、プローブ移動機構(以下、単に移動機構ともいう)4a,4b、測定部5、制御部6、RAM7およびROM8を備えて構成されている。この回路基板検査装置1は、回路基板10に形成された配線パターン10a、および回路基板10に実装された抵抗やインダクタンスなどの電子部品10b(図2参照)を検査対象体(測定対象体)として、これらの検査対象体の抵抗値やインダクタンス値を測定することによって検査対象体を検査する。
各プローブ2,3は、接触型プローブであって、プローブ固定具2a,3aを介して各移動機構4a,4bにそれぞれ取り付けられている。各移動機構4a,4bは、制御部6の制御下で、各プローブ2,3を上下左右に移動させることにより、回路基板10の表面における任意の位置にプローブ2,3の先端部を移動可能に構成されている。例えば、各移動機構4a,4bは、回路基板10の表面に形成された複数の配線パターン10a上に予め設定されている測定ポイントに、各プローブ2,3の先端部を接触させる。
測定部5は、図2に示すように、信号生成部21、電流検出部22、A/D変換部(同図中では「A/D」と表記する)23,24、フィルタ部(同図中では「LPF」と表記する)28,29、演算部25、および一対の出力端子26a,26bを備えて構成されている。信号生成部21は、所定信号波形の測定用信号S1を生成すると共に、この測定用信号S1を一対の出力端子26a,26b間に出力する。この構成により、各出力端子26a,26bに各プローブ2,3の後端側がそれぞれ接続され、各プローブ2,3の先端部がそれぞれ測定ポイントに接触している状態において信号生成部21が測定用信号S1を出力したときは、この各測定ポイント間に位置している配線パターン10a等の検査対象体に測定用信号S1が供給される。ここで、測定用信号S1とは、所定信号波形の交流信号、または所定の直流電圧に所定信号波形の交流成分が重畳した直流信号をいう。本例では、信号生成部21は、一例として正弦波を測定用信号S1として生成する。
電流検出部22は、電流/電圧変換回路を含んで構成されて、信号生成部21から、出力端子26a、プローブ2、配線パターン10a等の検査対象体、プローブ3および出力端子26bを経由して信号生成部21(具体的には、信号生成部21内のグランド)に戻る電流経路A(図2中において一点鎖線で示す)中に配設されている。本例では、一例として電流経路Aにおける出力端子26bとグランドとの間の部位に配設されている。また、電流検出部22は、信号生成部21によって配線パターン10a等に供給された測定用信号S1に起因して電流経路Aに流れる電流(つまり、配線パターン10a等の検査対象体に流れる電流)I1を検出すると共に、検出した電流I1を電圧信号S2に変換して出力する。フィルタ部28は、ローパスフィルタで構成されて、入力している測定用信号S1に含まれている高周波成分(ノイズ成分)を除去する。フィルタ部29は、ローパスフィルタで構成されて、入力している電圧信号S2に含まれている高周波成分(ノイズ成分)を除去する。A/D変換部23は、本発明における電圧波形データ生成部であって、フィルタ部28によって高周波成分が除去された測定用信号S1を入力して、測定用信号S1についての波形データを電圧波形データDvとして出力する。A/D変換部24は、本発明における電流波形データ生成部であって、フィルタ部29によって高周波成分が除去された電圧信号S2を入力して、電圧信号S2についての波形データを電流波形データDiとして出力する。演算部25は、電圧波形データDvおよび電流波形データDiに基づいて抵抗値やインダクタンス値等の電気的パラメータDmを演算して出力する。
制御部6は、各移動機構4a,4bに対する駆動制御、演算部25によって演算されたすべての検査対象体についての電気的パラメータDmとこの電気的パラメータに対して許容範囲として予め規定された許容範囲データDrとに基づく検査処理を実行する。また、制御部6は、信号生成部21、フィルタ部28およびA/D変換部23のすべてが正常に作動しているときにA/D変換部23から出力される電圧波形データDvに基づく電圧波形Sv(図4〜図7参照)に対して電圧波形用許容範囲(電圧波形用許容エリア)として予め規定された電圧波形用許容範囲データDvrと、電圧波形データDvとに基づく第1の自己診断処理を実行する。また、制御部6は、各プローブ2,3間に配線パターン10a等の予め決められた検査対象体が接続され、かつ電流経路A中に含まれるすべての構成要素が正常なときにA/D変換部24から出力される電流波形データDiに基づく電流波形Si(図4〜図7参照)に対して電流波形用許容範囲(電流波形用許容エリア)として予め規定された電流波形用許容範囲データDirと、電流波形データDiとに基づく第2の自己診断処理などを実行する。
RAM7は、良品回路基板から予め吸収したデータに基づいて予め規定されたすべての検査対象体についての電気的パラメータDm用の許容範囲データDrと、上記したように、信号生成部21、フィルタ部28およびA/D変換部23のすべてが正常なときの電圧波形データDvに基づく電圧波形Svに対して予め規定された電圧波形用許容範囲データDvrと、上記したように所定の検査対象体(所定の測定対象体)に正常な測定用信号S1を供給したときにA/D変換部24から出力される電流波形データDiに基づく電流波形Siに対して予め規定された電流波形用許容範囲データDirと、制御部6の演算結果などを一時的に記憶する。ROM8は、制御部6の動作プログラムを記憶する。
次に、回路基板検査装置1の動作について説明する。最初に、回路基板10に対する検査動作について、図面を参照して説明する。
まず、回路基板検査装置1では、図1,2に示すように、所定位置に配設された回路基板10に対して、制御部6が、移動機構4a,4bを制御して、検査対象体(同図では一例として配線パターン10a)の各端部表面に規定された測定ポイントにプローブ2,3を接触させる。次いで、測定部5が、この検査対象体の電気的パラメータDmを測定する。具体的には、測定部5では、信号生成部21が、プローブ2を介して配線パターン10aに測定用信号S1を供給する。電流検出部22は、測定用信号S1の供給によって電流経路Aに流れる電流I1を検出すると共に、検出した電流I1を電圧に変換して電圧信号S2を出力する。この状態において、A/D変換部23は測定用信号S1を入力して電圧波形データDvを出力し、A/D変換部24は電圧信号S2を入力して電流波形データDiを出力する。次いで、演算部25は、入力した電圧波形データDvおよび電流波形データDiと、これらのデータDv,Diに基づいて算出した測定用信号S1と電流I1との位相差とに基づいて、抵抗値やインダクタンス値等の電気的パラメータDmを演算して制御部6に出力する。
続いて、制御部6は、検査処理を実行する。この検査処理では、制御部6は、入力した電気的パラメータDmに対する許容範囲データDrをRAM7から読み出すと共に、電気的パラメータDmが許容範囲データDrで規定される許容範囲に含まれているか否かを判別する。この場合、制御部6は、電気的パラメータDmが許容範囲に含まれていると判別したときには、その判別結果をRAM7に記憶させた後に、移動機構4a,4bを制御して、次の検査対象体用に規定された測定ポイントにプローブ2,3を接触させることにより、この検査対象体についての検査処理に移行する。一方、電気的パラメータDmが許容範囲に含まれていないと判別したときには、制御部6は、後述する自己診断処理(本発明における第1の自己診断処理)を実行し、この自己診断処理の結果、信号生成部21等が正常と判別したときには、検査処理での判別結果が正しいとして、この判別結果をRAM7に記憶させる。一方、制御部6は、この自己診断処理の結果、信号生成部21等に異常があると判別したときには、検査処理での判別結果をRAM7に記憶させることなく検査処理を中止して、信号生成部21等に異常がある旨を表示装置(図示せず)などに出力する。
この自己診断処理(第1の自己診断処理)では、制御部6は、電圧波形用許容範囲データDvrをRAM7から読み出すと共に、電圧波形データDvが電圧波形用許容範囲データDvrで規定される電圧波形用許容範囲に含まれているか否かを図形判定による波形判定によって判別することにより、電圧波形データDvに基づく電圧波形Svが予め規定された所定信号波形となっているか否か(測定用信号S1が正常な信号波形か否か)を自己診断する。具体的には、制御部6は、図4に示すように、例えば、電圧波形データDvで特定される電圧波形Svと、同図中において斜線で示す電圧波形用許容範囲(電圧波形用許容エリア)Bとを図外のメモリ内に仮想的に描画し、電圧波形Svが電圧波形用許容範囲B(同図中において斜線)内にすべて含まれていると判別したときには、電圧波形データDvに基づく電圧波形Svが予め規定された所定信号波形となっている、つまり、制御部6は、信号生成部21等が正常であると自己診断する。この場合、制御部6は、検査処理で判別した内容、つまり電気的パラメータDmが許容範囲に含まれていないとの判別結果に誤りがないため、この判別結果をRAM7に記憶させて、次の検査対象体についての検査処理に移行する。
一方、図5に示すように電圧波形Svの一部にノイズが重畳していたり、図6に示すように電圧波形Svが歪んでいたり、また図示はしないが、電圧波形Svに直流成分が重畳していたりすることにより、電圧波形データDvに基づく電圧波形Svにおける少なくとも一部が電圧波形用許容範囲B(同図中において斜線)から外れていると判別したときには、制御部6は、電圧波形Svが予め規定された所定信号波形ではないために、測定用信号S1(すなわち、信号生成部21)、フィルタ部28およびA/D変換部23の少なくとも1つに異常が発生していると自己診断する。
このように、この回路基板検査装置1によれば、信号生成部21、A/D変換部23およびフィルタ部28が正常なときの電圧波形データDvに基づく電圧波形Svに対して電圧波形用許容範囲として予め規定された電圧波形用許容範囲データDvrと電圧波形データDvとに基づく波形判定によって制御部6が自己診断処理を実行することにより、電圧波形データDvに基づく電圧波形Svに異常が発生しているか否かを自己診断することができ、その結果として信号生成部21、フィルタ部28およびA/D変換部23の少なくとも1つに異常が発生しているか否かを自己診断することができる。このため、この回路基板検査装置1によれば、測定用信号S1のピーク値や、測定用信号S1に含まれている交流信号成分の振幅または実効値などに基づいて自己診断する従来の構成では判別できないような測定用信号S1へのノイズの重畳や、信号波形の歪み、直流電圧の重畳などの異常(つまり信号生成部21の異常)を、さらにはA/D変換部23およびフィルタ部28の少なくとも1つに生じた異常を波形判定によって一層確実に自己診断できる。また、基板検査用の電気的パラメータDmを求めるための電圧波形データDvを用いて、信号生成部21、A/D変換部23およびフィルタ部28を自己診断するため、自己診断専用のA/D変換部を用いない結果、回路基板検査装置1を簡易に構成することができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、制御部6が、測定対象体についての電気的パラメータDmがその測定対象体に対して予め規定された許容範囲に含まれていないときに、電圧波形用許容範囲データDvrと電圧波形データDvとに基づく自己診断処理を実行することにより、検査対象体について測定した電気的パラメータDmが許容範囲に含まれていない理由について、検査対象体の異常によるものなのか、回路基板検査装置1自体の異常によるものなのかを特定することができる結果、正常な検査対象体を誤って異常と判断する事態を回避することができる。したがって、この回路基板検査装置1によれば、検査に対する信頼性を十分に向上させることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、検査処理中において自己診断処理を実行する例について上記したが、検査処理とは別に、自己診断処理だけを実行することもできる。この場合、上記したように信号生成部21等についての自己診断のみを実行する構成を採用することもできるし、プローブ2,3に所定の測定対象体を接触させた状態でその測定対象体を測定用信号S1が流れたときにA/D変換部24から出力される電流波形データDiに基づく電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データDirと、その際に測定した電流波形データDiとに基づく自己診断処理を実行することにより、電流経路Aに含まれている信号生成部21以外の他の構成要素(例えば電流検出部22)、A/D変換部24およびフィルタ部29に対する自己診断処理(本発明における第2の自己診断処理)を実行する構成を採用することができる。以下、この自己診断処理について説明する。
まず、この自己診断処理の実行に先立ち、電流経路Aに含まれている各構成要素(信号生成部21を含む)、A/D変換部24およびフィルタ部29が正常のときに各プローブ2,3を所定の検査対象体(所定の測定対象体)に接触させ、その測定対象体を正常な測定用信号S1が流れたときにA/D変換部24から出力される電流波形データDiに基づく電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データDirを予め取得してRAM7に記憶させておく。
次いで、所定の測定対象体(例えば、基準とする所定の抵抗)にプローブ2,3を接触させた後に、信号生成部21から電流経路Aに測定用信号S1を供給させる。この状態において、制御部6は、まず、自己診断処理(第1の自己診断処理)を実行して信号生成部21等に対する自己診断を行い、信号生成部21等が正常であるか否かを判別する。この際に、信号生成部21等に異常が発生しているときには、正常な測定用信号S1が電流経路Aに供給されない状態では第2の自己診断処理を実行できないため、制御部6は、信号生成部21等に異常が発生している旨の信号を出力した後に、この自己診断処理を終了する。一方、信号生成部21等が正常のときには、制御部6は、第2の自己診断処理を実行する。この第2の自己診断処理では、制御部6は、RAM7から読み出した電流波形用許容範囲データDirで規定される電流波形用許容範囲(電流波形用許容エリア)に、入力した電流波形データDiが含まれているか否かを上記した図形判定と同様にして実行することにより、A/D変換部24から出力される電流波形データDiに基づく電流波形が予め規定された正常な信号波形か否かを自己診断する。
具体的には、図4に示すように、電流波形データDiに基づく電流波形Siが同図中において斜線で示す電流波形用許容範囲(電流波形用許容エリア)Cにすべて含まれていると判別したときには、信号生成部21等が正常(つまり、測定用信号S1が正常)であるため、電流経路Aに含まれている信号生成部21以外のすべての構成要素(各プローブ2,3および電流検出部22)、A/D変換部24およびフィルタ部29も正常であると自己診断する。一方、図5,6に示すように、電流波形Siの少なくとも一部が電流波形用許容範囲Cから外れていると判別したときには、信号生成部21等が正常な状態において、電流波形Siが予め規定された正常な信号波形ではないため、制御部6は、電流経路Aに含まれている信号生成部21以外の各構成要素(各プローブ2,3および電流検出部22)、A/D変換部24およびフィルタ部29のいずれかに異常が発生していると自己診断する。この回路基板検査装置1によれば、電流経路Aに含まれている信号生成部21以外の構成要素、A/D変換部24およびフィルタ部29について正常か否かを自己診断できる結果、検査に対する信頼性を一層向上させることができる。また、基板検査用の電気的パラメータDmを求めるための電流波形データDiを用いて、信号生成部21およびA/D変換部24を自己診断するため、自己診断専用のA/D変換部を用いない結果、回路基板検査装置1を簡易に構成することができる。なお、電圧波形用許容範囲データDvrを用いた自己診断を行うことなく、電流波形用許容範囲データDirのみを用いた自己診断を行う構成を採用することもできる。
また、所定の測定対象体(例えば、基準とする所定の抵抗)にプローブ2,3を接触させることにより、A/D変換部24およびフィルタ部29についての自己診断を実行する例について上記したが、図3に示す測定部5Aを備えた回路基板検査装置1A(図1参照)の構成を採用することにより、所定の測定対象体にプローブ2,3を接触させることなく、A/D変換部24およびフィルタ部29についての自己診断を実行することもできる。なお、回路基板検査装置1と同様に機能を有する構成要素については同一の符号を付して重複した説明を省略する。この回路基板検査装置1Aは、測定用信号S1のA/D変換部24への出力を制御(出力開始または出力停止)を実行するためのスイッチ部27を備えている。また、この回路基板検査装置1Aでは、A/D変換部24が、測定用信号S1の電圧波形データDvへの変換を実行する。この場合、スイッチ部27は、制御部6によって出力される制御信号Ssに従ってオン状態またはオフ状態に移行する。この構成によれば、所定の測定対象体にプローブ2,3を接触させることなく、フィルタ部29に測定用信号S1を直接供給することができる。このため、信号生成部21、A/D変換部24およびフィルタ部29のすべてが正常に作動している状態において、スイッチ部27を介してフィルタ部29に測定用信号S1を供給したときにA/D変換部24から出力される電圧波形データDvに基づく電圧波形Svに対して電圧波形用許容範囲として予め電圧波形用許容範囲データDvrを規定してRAM7に記憶させておくことにより、スイッチ部27を介してフィルタ部29に測定用信号S1を供給するだけで、A/D変換部24から出力される電圧波形データDvとこの電圧波形用許容範囲データDvrとに基づいて、制御部6が、信号生成部21、A/D変換部24およびフィルタ部29に対する自己診断を実行することができる。
また、信号生成部21が測定用信号S1の一例として正弦波を出力する例について上記したが、信号生成部21が正常状態において矩形波状の測定用信号S1を出力する構成を採用することもできる。この構成においても、各構成要素が正常な状態において、A/D変換部23(またはA/D変換部24)から出力される電圧波形データDv(または電流波形データDi)に基づく電圧波形Sv(または電流波形Si)に対して電圧波形用許容範囲B(または電流波形用許容範囲C)として電圧波形用許容範囲データDvr(または電流波形用許容範囲データDir)を予め求めてRAM7に記憶させておくことにより、図7において破線で示すように、電圧波形Sv(または電流波形Si)が電圧波形用許容範囲B(電流波形用許容範囲C)にすべて含まれるときには、制御部6が、信号生成部21等は正常であると自己診断でき、同図中において実線で示すように、生じた歪みによって電圧波形Sv(または電流波形Si)の少なくとも一部が電圧波形用許容範囲B(電流波形用許容範囲C)から外れているときには、制御部6は、信号生成部21等のいずれかに異常が発生していると自己診断することができる。また、上記の構成では、各A/D変換部23,24の前段に各フィルタ部28,29を配設したが、各フィルタ部28,29の少なくとも一方を省いた構成を採用することも勿論可能である。
回路基板検査装置1(1A)の構成を示す構成図である。 回路基板検査装置1の測定部5の構成を示すブロック図である。 回路基板検査装置1Aの測定部5Aの構成を示すブロック図である。 正弦波状の電圧波形Sv(電流波形Si)が正常な信号波形のときの電圧波形Sv(電流波形Si)と電圧波形用許容範囲B(電流波形用許容範囲C)との関係を示す説明図である。 正弦波状の電圧波形Sv(電流波形Si)の一部にスパイクノイズが重畳しているときの電圧波形Sv(電流波形Si)と電圧波形用許容範囲B(電流波形用許容範囲C)との関係を示す説明図である。 正弦波状の電圧波形Sv(電流波形Si)が歪んでいるときの電圧波形Sv(電流波形Si)と電圧波形用許容範囲B(電流波形用許容範囲C)との関係を示す説明図である。 矩形波状の電圧波形Sv(電流波形Si)が歪んでいるときの電圧波形Sv(電流波形Si)と電圧波形用許容範囲B(電流波形用許容範囲C)との関係を示す説明図である。
符号の説明
1,1A 回路基板検査装置
5,5A 測定部
6 制御部
21 信号生成部
22 電流検出部
23,24 A/D変換部
Di 電流波形データ
Dir 電流波形用許容範囲データ
Dv 電圧波形データ
Dvr 電圧波形用許容範囲データ
S1 測定用信号
S2 電圧信号

Claims (4)

  1. 所定信号波形の測定用信号を生成する信号生成部と、
    入力した前記測定用信号の波形データを電圧波形データとして生成する電圧波形データ生成部と、
    正常な前記測定用信号の前記所定信号波形に対して予め規定された電圧波形用許容範囲データと前記電圧波形データとに基づいて自己診断処理を実行する制御部とを備えている測定装置。
  2. 所定信号波形の測定用信号を生成する信号生成部と、
    所定の測定対象体に前記測定用信号が供給されているときに当該所定の測定対象体を流れる電流を電圧信号に変換して出力する電流検出部と、
    入力した前記電圧信号の波形データを電流波形データとして生成する電流波形データ生成部と、
    正常な前記測定用信号が前記所定の測定対象体を流れたときの電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データと前記電流波形データとに基づいて自己診断処理を実行する制御部とを備えている測定装置。
  3. 所定信号波形の測定用信号を生成する信号生成部と、
    入力した前記測定用信号の波形データを電圧波形データとして生成する電圧波形データ生成部と、
    測定対象体に前記測定用信号が供給されているときに当該測定対象体を流れる電流を電圧信号に変換して出力する電流検出部と、
    入力した前記電圧信号の波形データを電流波形データとして生成する電流波形データ生成部と、
    前記電圧波形データおよび前記電流波形データに基づいて前記測定対象体についての電気的パラメータを演算する演算部と、
    所定の測定対象体についての前記電気的パラメータが当該所定の測定対象体に対して予め規定された許容範囲に含まれていないときに、正常な前記測定用信号の前記所定信号波形に対して予め規定された電圧波形用許容範囲データと前記電圧波形データとに基づく第1の自己診断処理、および正常な前記測定用信号が前記所定の測定対象体を流れたときの電流波形に対して予め規定された電流波形用許容範囲データと前記電流波形データとに基づく第2の自己診断処理のうちの少なくとも一方を実行する制御部とを備えている測定装置。
  4. 前記制御部の制御に従って前記電流波形データ生成部に前記測定用信号を出力するスイッチ部を備え、
    前記制御部は、前記スイッチ部を制御して前記電流波形データ生成部に前記測定用信号を出力させることによって当該電流波形データ生成部に対して前記電圧波形データを生成させると共に前記電圧波形用許容範囲データと当該電圧波形データとに基づいて自己診断処理を実行する請求項3記載の測定装置。
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