JP2006183627A - シュー - Google Patents
シュー Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006183627A JP2006183627A JP2004380507A JP2004380507A JP2006183627A JP 2006183627 A JP2006183627 A JP 2006183627A JP 2004380507 A JP2004380507 A JP 2004380507A JP 2004380507 A JP2004380507 A JP 2004380507A JP 2006183627 A JP2006183627 A JP 2006183627A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shoe
- sliding surface
- annular
- swash plate
- large number
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
その後、摺動面4Aにラップ加工を施し、最後にバフ加工を施す。これにより、摺動面4Aには、上記各円6の位置に多数の環状膨出部7’と凹部8’とが形成され、さらに網目状凹部からなる潤滑油通路10’が形成される。上記多数の環状膨出部7’によって焼入れ部が形成される。
【効果】 従来と比較して耐焼付き性に優れたシュー4を提供できる。
【選択図】 図2
Description
さらに、従来からシューの摺動特性を向上させるために、シューの摺動面に表面処理を施したり、改質したりといった処理を行っているが、このような処理を行うことによりシューの製造コストが高くなるという欠点があった。
上記摺動面に多数の微小な環状膨出部からなる焼入れ部を形成したものである。
斜板3は円板状に形成されており、この斜板3における両方の端面は、シュー4と摺動する平坦な摺動面3A、3Aとなっている。
一方、シュー4は全体として半球状に形成されており、上記斜板3の摺動面3Aと摺動する摺動面4Aと、半球状をした半球状凸面4Bとから構成されている。
そして、上記回転軸2が回転されると斜板3が回転して、斜板3の両端面である摺動面3Aと各組のシュー4の摺動面4Aとが摺動し、それに伴って各組のシュー4を介して各ピストン5が軸方向に進退動されるようになっている。
上述した構成は従来公知の摺動装置のものと変わるところはない。
そして、本実施例においては、シュー4の摺動面4Aの全域にわたって後述するようにレーザを照射して焼入れすることにより、摺動面4Aの耐焼付性を向上させている。
上記各円6の直径は0.8mmに設定してあり、また、上述したように各円6の配置状態は、摺動面4Aの全域にわたって縦横のピッチPが同一の千鳥状となるようにしている。また、上記ピッチPは1.1mmに設定している。
本実施例においては、上記摺動面4Aに照射するYAGレーザの出力は50Wであり、これを摺動面4Aの表面に対して2mmの深さとなる位置でYAGレーザの焦点が結ばれるように集光レンズを調整して、したがって摺動面4Aの表面に対してはデフォーカスした状態でYAGレーザを照射するようにしている。
各環状膨出部7とその深さ方向の内方側の箇所11(破線9よりも上方側の箇所)は、シュー4の母材の硬度であるHv750に対してHv100程度硬度が増大して焼入れ処理がなされている。
他方、摺動面4Aにおける各環状膨出部7の半径方向内方側および環状膨出部7の外方の箇所(凹部8および網目状凹部10の箇所)は焼きなまされて非焼入れ部となっており、その部分は母材よりも硬度がHv100程度低下している。
そして、その後にラップ加工によって一旦上記摺動面4Aにおける全ての環状膨出部7を削除して摺動面4Aを平滑な面とし、その後から摺動面4Aに対してバフ加工を施して加工が終了する。
このようにして加工が終了した後には、図6に示すように、摺動面4Aの全域にわたって上記レーザを照射した各円6の箇所(上記環状膨出部7の箇所)に上記環状膨出部7と同様の環状膨出部7’が形成されるとともに、各環状膨出部7’の半径方向内方に上記凹部8と同様の凹部8’が形成される。さらに、各環状膨出部7’の半径方向外方には潤滑油が流通可能な網目状凹部からなる潤滑油通路10’が形成される。
これは、当初の環状膨出部7がラップ加工により削除され、その後にバフ加工されることで、環状膨出部7の深さ方向の内方側の箇所11の硬度がその周辺部分の硬度よりも高くなっているため、硬度が高い部分が環状に残存することで上記環状膨出部7’、凹部8’および潤滑油通路10’が形成されるものである。
本実施例においては、このようにして形成された多数の環状膨出部8’によって焼き入れ部が形成されている。また、各凹部8’は潤滑油を貯溜する貯溜部として機能するようになっており、また、潤滑油通路10’内は潤滑油が流通できるようになっている。
図6に示すように、各環状膨出部7’の高さh(凹部8’の深さ)は0.1〜0.3μm、断面の最大幅W(裾部の半径方向寸法)は約0.3mmとなっている。また各環状膨出部7’の山頂部の直径D1は0.8mmとなっている。環状膨出部7’の外周縁の直径D1は、1.1mm程度となっており、また環状膨出部7’の内周縁の直径D2は0.5mm程度となっている。
この図7において、従来技術のシューは、その摺動面にレーザ焼入れをせず、該摺動面が平坦面となっているものである。なお、従来技術および本実施例のシューも、相手材としての斜板はMnとSiを含んだ黄銅材からなるものを用いた。
また、耐焼付性の試験条件は次のとおりである。
(試験条件)
斜板回転数:1000rpmずつ1分ごとに9ステップ増加:最大回転数9000rpm(周速38m/s)
面圧:予荷重2.7MPaで2.7MPaずつ1分毎に増加:焼付きに至るまで
オイルミスト量:0.05〜0.25g/min ノズル位置固定
オイル:冷凍機油
焼付き条件:軸トルク4.0N・mオーバー
つまり、シュー4の摺動面を上記斜板3に圧接させた状態で、該斜板3の回転数を上記条件で増大させる。他方、シュー4を斜板3へ圧接させる際の面圧を上記条件で増大させて、斜板3に加わる軸トルクが4.0N・mを超えた時に焼付きに至ったと判定した。これは従来技術についても同様である。
以上のように、本実施例によれば、耐焼付性に優れたシューを提供することができる。
また、本実施例のシュー4の摺動面4Aには、上記多数の環状膨出部7’を形成するとともに、その半径方向内方に潤滑油を貯溜する凹部8’が形成されており、これら凹部8’内に潤滑油が貯溜されるようになっている。しかも、各環状膨出部7’の隣接外方位置には、網目状凹部からなる潤滑油通路10’が形成されている。そのためにシュー4の摺動面4Aの負荷容量を向上させることができ、ひいては耐摩耗性にも優れたシュー4を提供することができる。
また、本実施例においてはシューの素材としてSUJ2を用いているが、これに限定されるものではなく、他の鉄系材料を用いても良いことは勿論である。
7’…環状膨出部(焼入れ部) 8’…凹部
Claims (5)
- 斜板と摺動する摺動面を備えたシューにおいて、
上記摺動面に多数の微小な環状膨出部からなる焼入れ部を形成したことを特徴とするシュー。 - 上記各環状膨出部の半径方向内方側は潤滑油を貯溜可能な凹部となっており、また、各環状膨出部の半径方向外方側には潤滑油が流通可能な網目状凹部からなる潤滑油通路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシュー。
- 上記多数の環状膨出部は、母材の表面に微小な多数の円を描くようにレーザを照射したのちに、上記母材の表面にラップ加工を施し、さらにその後にバフ加工を施すことで形成されることを特徴とする請求項2に記載のシュー。
- 上記環状膨出部は、摺動面の全域にわたって千鳥状または縦横の仮想の平行線上に等ピッチで形成されていることを特徴とする請求項3に記載のシュー。
- 上記母材にレーザを照射する際の上記円の直径は0.8mmに設定してあり、また上記ピッチは1.1mmに設定してあり、さらに上記環状膨出部の高さは0.1〜0.3μmとなっていることを特徴とする請求項4に記載のシュー。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004380507A JP3925730B2 (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | シュー |
CNB2005800453142A CN100501156C (zh) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | 滑靴 |
PL05820231T PL1835175T3 (pl) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | Ślizgacz do sprężarki z krzywką tarczową skośną |
EP05820231A EP1835175B1 (en) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | Shoe for swash plate compressor |
KR1020077014408A KR100870675B1 (ko) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | 슈 |
US11/793,124 US9021901B2 (en) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | Shoe |
AT05820231T ATE516439T1 (de) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | Kolbenschuh für einen taumelscheibenkompressor |
PCT/JP2005/023772 WO2006070736A1 (ja) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | シュー |
BRPI0519787-2A BRPI0519787A2 (pt) | 2004-12-28 | 2005-12-26 | sapata |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004380507A JP3925730B2 (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | シュー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006183627A true JP2006183627A (ja) | 2006-07-13 |
JP3925730B2 JP3925730B2 (ja) | 2007-06-06 |
Family
ID=36736898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004380507A Expired - Fee Related JP3925730B2 (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | シュー |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3925730B2 (ja) |
CN (1) | CN100501156C (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100107865A1 (en) * | 2007-03-29 | 2010-05-06 | Kabushiki Kaisha Kawasaki Precision Machinery | Swash plate type piston pump motor and method for manufacturing the same |
WO2012014523A1 (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-02 | 大豊工業株式会社 | 斜板式コンプレッサ |
WO2012014522A1 (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-02 | 大豊工業株式会社 | 摺動部材とその製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5621990B2 (ja) * | 2011-12-22 | 2014-11-12 | 大豊工業株式会社 | 摺動部材 |
JP2018145977A (ja) * | 2017-03-01 | 2018-09-20 | 株式会社椿本チエイン | 案内シュー |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2900467B2 (ja) * | 1990-01-22 | 1999-06-02 | 大豊工業株式会社 | シュの製造方法 |
JP3298571B2 (ja) * | 1999-11-26 | 2002-07-02 | 大豊工業株式会社 | 摺動装置 |
-
2004
- 2004-12-28 JP JP2004380507A patent/JP3925730B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2005
- 2005-12-26 CN CNB2005800453142A patent/CN100501156C/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100107865A1 (en) * | 2007-03-29 | 2010-05-06 | Kabushiki Kaisha Kawasaki Precision Machinery | Swash plate type piston pump motor and method for manufacturing the same |
US8425699B2 (en) * | 2007-03-29 | 2013-04-23 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Swash plate type piston pump motor and method for manufacturing the same |
EP2138719A4 (en) * | 2007-03-29 | 2016-06-01 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | WHEEL PISTON PUMP ENGINE AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
WO2012014522A1 (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-02 | 大豊工業株式会社 | 摺動部材とその製造方法 |
JP2012026538A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Taiho Kogyo Co Ltd | 摺動部材とその製造方法 |
US8770842B2 (en) | 2010-07-27 | 2014-07-08 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | Sliding member and manufacturing method thereof |
WO2012014523A1 (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-02 | 大豊工業株式会社 | 斜板式コンプレッサ |
JP2012026414A (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-09 | Taiho Kogyo Co Ltd | 斜板式コンプレッサ |
KR101436330B1 (ko) * | 2010-07-28 | 2014-09-01 | 다이호 고교 가부시키가이샤 | 사판식 컴프레서 |
US9181936B2 (en) | 2010-07-28 | 2015-11-10 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | Swash plate compressor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3925730B2 (ja) | 2007-06-06 |
CN100501156C (zh) | 2009-06-17 |
CN101094989A (zh) | 2007-12-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4817039B2 (ja) | 摺動装置 | |
JP3931990B2 (ja) | 摺動装置 | |
WO2006070736A1 (ja) | シュー | |
JP4790767B2 (ja) | 斜板式液圧回転機 | |
JP4075899B2 (ja) | 斜板の製造方法 | |
JP3925730B2 (ja) | シュー | |
WO2006075520A1 (ja) | 摺動部材の製造方法 | |
US7713610B2 (en) | Sliding member | |
JP3931991B2 (ja) | シュー | |
JP3880009B2 (ja) | 摺動部材の製造方法 | |
JP4075904B2 (ja) | シューの製造方法 | |
US7651273B2 (en) | Semispherical shoe and manufacturing method therefor | |
JP3932138B2 (ja) | 摺動部材の製造方法。 | |
JP6253318B2 (ja) | 斜板式モータまたは斜板式ポンプ | |
JP2005256860A (ja) | 摺動機構 | |
JP2021148064A (ja) | アキシャルピストン型液圧回転機の斜板およびその製造方法 | |
JP2010071115A (ja) | シュー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061114 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070115 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20070119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070208 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070221 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3925730 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140309 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |