JP2006182068A - 車両用放熱装置および車両用内装部品の放熱方法 - Google Patents

車両用放熱装置および車両用内装部品の放熱方法 Download PDF

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啓樹 永山
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Abstract

【課題】 直射日光で温度上昇する車両の内装部品の蓄熱を効率良くヒートパイプに伝達して、内装部品の放熱効果をより高めることができる車両用放熱装置の提供を図る。
【解決手段】 インストルメントパネル1の表皮材3よりも内側で、かつ、基板2の背面2aよりも肉厚内方側に設けられて、直射日光を受けることで表皮材3に蓄積した熱を集熱する導熱板11と、基板2の背面2a側に設けられて導熱板11と熱伝導的に結合され、その導熱板11に集熱された表皮材3の熱をヒートシンク12に輸送するヒートパイプ13と、を備えて構成することにより、表皮材3の蓄熱を積極的に導熱板11に移し、この導熱板11に取り込まれた熱をヒートパイプ13に伝達してヒートシンク12から外部に放熱できるため、熱容量の大きなインストルメントパネル1の冷却効果を高め、ひいては、炎天下に駐車した自動車の車室内温度の上昇を効果的に抑制することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用内装部品の熱を外部に放熱するようにした車両用放熱装置および車両用内装部品の放熱方法に関する。
炎天下に自動車を駐車しておくと車室内温度が上昇するが、この温度上昇の大きな要因の1つに、フロントウインドウ直下に配置されるインストルメントパネル上面が蓄熱した熱を車室内空気中に輻射することが考えられ、この場合、インストルメントパネルの表面温度は90゜Cを超える場合もある。
このため、従来ではヒートパイプを用いてインストルメントパネルで蓄熱された熱を外部に放熱するようにしたものがあり、その構成としては、ヒートパイプの少なくとも一部をパネルの本体部に埋込み、他の一部を自動車ボディやシャーシに熱的に接続するようになっており、ヒートパイプはインストルメントパネルの裏面を構成するコア部に設けた溝部に埋め込むようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−58943号公報(第5〜6頁、第1,2図)
しかしながら、かかる従来の車両用放熱装置では、インストルメントパネルは合成樹脂を主体として構成してあり、その熱容量が大きく、かつ、熱伝導性も悪いため、単に、インストルメントパネルの裏面にヒートパイプを埋め込むのみでは、インストルメントパネル全体の熱を効率良くヒートパイプに伝達することができず、ひいては、インストルメントパネルの放熱効果が低下してしまう。
そこで、本発明は直射日光で温度上昇する車両の内装部品の蓄熱を効率良くヒートパイプに伝達して、内装部品の放熱効果をより高めることができる車両用放熱装置および車両用内装部品の放熱方法を提供するものである。
本発明の車両用放熱装置は、車室内の直射日光を受ける部位に配設された樹脂または樹脂を含む複合材からなる基板およびその外側面を覆う表皮材からなる板状の車両用内装部品と、車両用内装部品の表皮材よりも内側で、かつ、基板の背面よりも肉厚内方側に設けられて、直射日光を受けることで前記表皮材に蓄積した熱を集熱する導熱板と、前記基板の背面側に設けられて前記導熱板と熱伝導的に結合され、前記導熱板に集熱された表皮材の熱を所定の放熱部に輸送するヒートパイプと、を備えたことを最も主要な特徴とする。
また、本発明の車両用内装部品の放熱方法は、車室内の直射日光を受ける部位に配設された樹脂または樹脂を含む複合材からなる基板およびその外側面を覆う表皮材からなる板状の車両用内装部品を備え、この車両用内装部品の表皮材よりも内側で、かつ、基板の背面よりも肉厚内方側に導熱板を設けて、これに前記表皮材に蓄積した直射日光の熱を集熱し、この導熱板に集熱された表皮材の熱をヒートパイプを介して所定の放熱部に輸送して放熱することを特徴とする。
本発明の車両用放熱装置および車両用内装部品の放熱方法によれば、車両用内装部品に導熱板を設けて表皮材に蓄積した熱を集熱し、この導熱板にヒートパイプを熱伝導的に結合することにより、導熱板を介して表皮材の蓄熱をヒートポンプに伝達できるのであるが、このとき、導熱板を表皮材よりも内側で、かつ、基板の背面よりも肉厚内方側に設けたので、表皮材の蓄熱を効率良く導熱板に伝達できるようになり、ひいては、その熱をヒートパイプに伝達することができる。
従って、前記車両用放熱装置では、表皮材の蓄熱を積極的に導熱板に移すことができ、そして、この導熱板に取り込まれた熱をヒートパイプに伝達して放熱部から外部に放熱できるため、熱容量の大きな内装部品の冷却効果を高めることができ、ひいては、炎天下に駐車した車両の車室内温度の上昇を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図6は本発明の車両用放熱装置の第1実施形態を示し、図1は本発明が適用される車両の室内部分を示す側面図、図2は車両用放熱装置を組み込んだインストルメントパネルを拡大した要部底面図、図3は図2中A−A線に沿った断面図、図4は図2中B−B線に沿った断面図、図5は本実施形態の放熱効果を比較例と比較して表形式で示す説明図、図6は比較例を示す断面図である。
本実施形態の車両用放熱装置10は、図1に示すように自動車Mの車両用内装部品であるインストルメントパネル1に適用され、炎天下に自動車Mを駐車しておく場合に、フロントウインドウガラスGfから差込む直射日光によって、そのフロントウインドウガラスGfの直下にある前記インストルメントパネル1の温度が異常に上昇するのを抑制できるようになっている。
車室20内には、前記インストルメントパネル1の後方に運転席や助手席等のフロントシート21と、その後方にリヤシート22が配置され、フロントシート21の運転席側にはインストルメントパネル1下部にステアリングホイール23が設けられている。
また、車室20後方のリヤウインドウガラスGrの直下には、これも車両用内装部品であるリヤパーセルシェルフ24が配置されている。
前記インストルメントパネル1は、図3に示すように樹脂または樹脂を含む複合材からなる基板2およびその外側面を覆う表皮材3から板状に形成される。
ここで、本実施形態の前記車両用放熱装置10は、図2,図3に示すように前記表皮材3よりも内側(図3中下側)で、かつ、基板2の背面2aよりも肉厚内方側(図3中上側)に設けられて、直射日光を受けることで前記表皮材3に蓄積した熱を集熱する導熱板11と、前記基板2の背面2a側に設けられて前記導熱板11と熱伝導的に結合され、前記導熱板11に集熱された表皮材3の熱を所定の放熱部としてのヒートシンク12(図1参照)に輸送するヒートパイプ13と、を備えて構成してある。
また、本実施形態の前記インストルメントパネル1の放熱方法は、前記表皮材3よりも内側で、かつ、基板2の背面2aよりも肉厚内方側に導熱板11を設けて、これに前記表皮材3に蓄積した直射日光の熱を集熱し、この導熱板11に集熱された表皮材3の熱をヒートパイプ13を介して所定のヒートシンク12に輸送して放熱するようになっている。
ヒートパイプ13は、一般に知られるように液体の蒸発と凝縮の潜熱を利用して局部の熱を他部で放熱するように形成された閉空間構造体で、例えば中空の密閉された管状体内に水やアルコールなどの液体を封入し、その密閉管状体の一端側に伝達された熱で蒸発した封入液体を他端側のヒートシンクで放熱しつつ凝縮して液化させ、この液体を再度一端側に移送させるという循環サイクルを形成することが基本構造となるが、本実施形態のヒートパイプ13はその基本構造を用いて構成される各種ヒートパイプを用いることができる。
尚、本実施形態では前記ヒートパイプ13は、導熱板11に配置される部分を直線状に形成した直線形ヒートパイプを構成している。
前記ヒートシンク12は車室20外方の外気に触れる部位、例えばボディパネルやシャーシあるいはフロアパネル下面などに設置される。
前記導熱板11は、インストルメントパネル1の基板2を射出成形する際に、図4に示すようにその基板2にインサートして成形してある。
従って、前記導熱板11は基板2にインサート成形することにより、基板2の内部に埋設された状態で取り付けられる。
そして、このように導熱板11を基板2にインサート成形した際、その導熱板11には前記基板2の背面2a側に突出する複数のブラケット部14を設けておき、ヒートパイプ13をそれらブラケット部14を介して導熱板11と熱伝導的に結合してある。
即ち、前記ブラケット部14は、図4に示すように予め導熱板11からこれと同材料若しくは熱伝導率の近い材料で一体に突設しておき、導熱板11をインサート成形する際に、これらブラケット部14を基板2の成形型から突出させた状態で射出成型するようになっている。
前記ブラケット部14は、図4に示すように下端部側面に円管状のヒートパイプ13を嵌合する半円弧状の凹部14aを形成してあり、この凹部14aにヒートパイプ13を嵌合した状態でその外側をホルダー14bで覆って、そのホルダー14bをブラケット部14に着脱可能に固定するようになっている。
前記ブラケット部14は、導熱板11の片側の端縁部11aに沿って配列してあり、それらブラケット14にヒートパイプ13を取り付けた際に、そのヒートパイプ13は導熱板11の前記端縁部11aに沿って配設され、そして、この状態でヒートパイプ13は各ブラケット部14を介して導熱板11と複数箇所で結合される。
前記導熱板11は、銅、アルミニウム、鉄、炭素繊維、またはそれらを含む複合材からなる良熱伝導材で形成されており、図4に示すようにその厚みtが0.1mm以上であり、かつ、前記基板2および前記表皮材3と前記導熱板11とを含めた全体の厚みTに対して、70%以下の厚み比率に設定してある。
従って、本実施形態の車両用放熱装置10では、以上の各種構造を踏まえて、導熱板11をインストルメントパネル1の形状に沿ってプレス成形する一方、ヒートパイプ13を取付けるためのブラケット部14を別々に形成して前記導熱板11に結合し、そして、その導熱板11を基板2の射出成形型枠にセットしてインサート成形することにより、導熱板11と基板2とが一体となったインストルメントパネル1の骨格材が形成される。
また、その骨格材を表皮材成形用の射出成形型枠にセットして、表皮材3を成形しつつ前記骨格材に貼り付けることにより、本実施形態のインストルメントパネル1を製作することができる。
そして、自動車Mの組み立て工程で前記インストルメントパネル1を組付けた後、ヒートパイプ13の一端側を導熱板11のブラケット部14に結合した後、他端側端末部を車室20の外方に設置したヒートシンク12に接続することにより、所望の車両用放熱装置10が構成される。
以上の構成により本実施形態の車両用放熱装置10および車両用内装部品の放熱方法によれば、インストルメントパネル1に導熱板11を設けて表皮材3に蓄積した熱を集熱し、この導熱板11にヒートパイプ13を熱伝導的に結合することにより、導熱板11を介して表皮材3の蓄熱をヒートポンプ13に伝達できるのであるが、このとき、導熱板11を表皮材3よりも内側で、かつ、基板2の背面2aよりも肉厚内方側に設けたので、表皮材3の蓄熱を効率良く導熱板11に伝達できるようになり、ひいては、その熱をブラケット部14を介してヒートパイプ13に伝達することができる。
従って、本実施形態の車両用放熱装置10では、表皮材3の蓄熱を積極的に導熱板11に移すことができ、そして、この導熱板11に取り込まれた熱をヒートパイプ13に伝達してヒートシンク12から外部に放熱できるため、熱容量の大きなインストルメントパネル1の冷却効果を高めることができ、ひいては、炎天下に駐車した自動車Mの車室20内温度の上昇を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では前記導熱板11は、インストルメントパネル1の基板2を射出成形する際に、その基板2にインサートして成形したので、導熱板11の取付作業を容易にできるとともに、導熱板11は基板2の内部に埋設された状態となって基板2の素材である樹脂で覆う構造となるため、導熱板11で集熱した熱量を車室20内に漏洩することなくヒートパイプ13へと効率良く移動することが可能となる。
更に、導熱板11は基板2の背面2a側に突出する複数のブラケット部14を設けて、ヒートパイプ13をそれらブラケット部14を介して導熱板11と熱伝導的に結合したので、ヒートパイプ13はブラケット部14に後付けで結合することが可能となり、それらヒートパイプ13と導熱板11を含む基板2とを独立して製作して、車両組付け工程でそれらを別々に取付けることが可能となるため車両用放熱装置10の組付け作業を簡単にできる。
更にまた、ヒートパイプ13を導熱板11の端縁部11aに沿って配設し、この状態でヒートパイプ13を複数のブラケット部14を介して導熱板11と複数箇所で結合したので、導熱板11はヒートパイプ13を配設した端縁側と、ヒートパイプ13を配設しない反対側との間に温度勾配が生ずるため、導熱板11からヒートパイプ13方向への熱移動が促進され、ひいては、ヒートパイプ13への熱伝達の効率をより高めることができる。
また、本実施形態では前記導熱板11を、銅、アルミニウム、鉄、炭素繊維、またはそれらを含む複合材からなる良熱伝導材で形成したので、表皮材3の一部分の蓄熱であっても導熱板11の全体に亘って略均等に熱伝達できるようになり、ひいては、前記表皮材3から導熱板11を介してヒートパイプ13に伝達する熱量をより増大することができる。
更に、前記導熱板11は、その厚みtを0.1mm以上としたことにより、最低厚みを確保して成形性を良好にできるとともに、表皮材3からの熱を効率良く取出してヒートパイプ13に効率良く伝達することができるとともに、前記基板2および前記表皮材3と前記導熱板11とを含めた全体の厚みTに対して、70%以下の厚み比率に設定したので、複雑な曲面や屈曲面を有するインストルメントパネル1の形状に沿って容易に成形することが可能となり、そのための技術や設備に対するコストの上昇を抑えることができる。
図5は本実施形態の車両用放熱装置10による放熱効果を、図6に示す比較例を参照して、インストルメントパネル1の外側近傍空気温度、表面温度およびインストルメントパネル1の下側の内部空気温度を測定して表形式で示す説明図である。
ここで、図6の比較例は、インストルメントパネルKの裏面Kaに導熱板Pを貼り付けて集熱し、その導熱板Pの下面に直接ヒートパイプHを取り付けた構造となっており、本実施形態の場合と同様に直線型ヒートパイプを用いている。
この場合、本実施形態の場合と比較例の場合とで条件を一律にするため、表皮材として熱可塑性樹脂を用いた表皮に統一し、それぞれを夏季の炎天下で駐車させた場合を実験し、そのときの条件は最大日射量が850W/mであり、試験中の平均外気温度が32゜Cであった。
測定は午前9時から午後3時まで行い、そのときの各部の温度を連続的に記録し、最高温度となる時間帯にて比較するものとする。
その結果、図5に示すように比較例では、インストルメントパネルの外側近傍空気温度が70゜、表面温度が75゜、内部空気温度が75゜に達するのに対して、本実施形態のケースNo.1およびNo.2では、インストルメントパネルの近傍空気温度が54゜および58゜、表面温度が57゜および63゜、内部空気温度が54゜および52゜となって、本実施形態の車両用放熱装置10による顕著な温度低下効果が見られる。
図7は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図7は図2中B−B線に対応した断面図である。
本実施形態の車両用放熱装置10Aは、基本的に第1実施形態と略同様の構成となり、表皮材3に蓄積した熱を集熱する導熱板11と、基板2の背面2a側に設けられて導熱板11と熱伝導的に結合され、前記導熱板11に集熱された表皮材3の熱をヒートシンク12(図1参照)に輸送するヒートパイプ13と、を備えている。
本実施形態では前記基板2を上下2枚に分割して、上側基板2bと下側基板2cとで構成するとともに、前記導熱板11を上側基板2bの下面にインサート成形して、上側基板2bと下側基板2cとの間に導熱板11を挟み込むようにしてある。
勿論、本実施形態にあっても導熱板11には、下側基板2cから下方に突出する複数のブラケット部14を突設してあり、これらブラケット部14にヒートパイプ13を結合するようになっており、かつ、そのヒートパイプ13は直線型ヒートパイプを構成している。
また、本実施形態にあっても第1実施形態と同様に、導熱板11は、その厚みtが0.1mm以上で、かつ、前記基板2および前記表皮材3と前記導熱板11とを含めた全体の厚みTに対して、70%以下の厚み比率に設定することが望ましい。
従って、本実施形態にあっても第1実施形態と同様の作用効果を奏し、導熱板11は上・下側基板2b,2C間に挟み込み状態となるため、導熱板11で集熱した熱量を車室20内に漏洩することなくヒートパイプ13へと効率良く移動することが可能となる。
図8は本発明の第3実施形態を示し、前記第1・2実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図8は図2中B−B線に対応した断面図である。
本実施形態の車両用放熱装置10Bは、基本的に第1実施形態と略同様の構成となり、表皮材3に蓄積した熱を集熱する導熱板11と、基板2の背面2a側に設けられて導熱板11と熱伝導的に結合され、前記導熱板11に集熱された表皮材3の熱をヒートシンク12(図1参照)に輸送するヒートパイプ13と、を備えている。
本実施形態では表皮材3を、表皮3aとその内側のソフトパッド3bとで構成し、該ソフトパッド3bをポリエチレンフォームやポリウレタンフォームなどを用いた連続気泡の発泡体で形成してある。
また、基板2は、前記ソフトパッド3bを設けたことにより、そのソフトパッド3bの略厚み分だけ薄肉形成してあり、前記導熱板11を薄肉化した基板2の上面にインサート成形し、その導熱板11が前記ソフトパッド3bに直接面接触するようになっている。
勿論、本実施形態にあっても導熱板11には、下側基板2cから下方に突出する複数のブラケット部14を突設してあり、これらブラケット部14にヒートパイプ13を結合するようになっており、かつ、そのヒートパイプ13は直線型ヒートパイプを構成している。
更に、本実施形態では前記ソフトバッド3bを設けた場合にも、導熱板11は、その厚みtが0.1mm以上で、かつ、前記基板2および前記表皮材3と前記導熱板11とを含めた全体の厚みTに対して、70%以下の厚み比率に設定することが望ましい。
従って、本実施形態にあっても第1実施形態と同様の作用効果を奏し、導熱板11は基板2と表皮材3のソフトパッド3bとの間に挟み込み状態となるため、導熱板11で集熱した熱量を車室20内に漏洩することなくヒートパイプ13へと効率良く移動することが可能となる。
ところで、本実施形態では表皮材3を表皮3aとソフトパッド3bで形成して、表皮3aと導熱板11との間にソフトパッド3bが介在することになるが、そのソフトパッド3bを連続気泡の発泡体で形成したので、発泡体内で空気の流通が可能となり、また、発泡体内で自然対流が生じて、表皮3aから導熱板11に至る間の熱伝導経路の断熱性能を小さくして、表皮材3の蓄熱を効率良く導熱板11に取り込むことができる。
図9,図10は本発明の第4実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図9はインストルメントパネルの拡大底面図、図10は図9中C−C線に沿った断面図である。
本実施形態の車両用放熱装置10Cは、図9,図10に示すように基本的に第1実施形態と同様の構成となり、表皮材3よりも内側(図中下側)で、かつ、基板2の背面2aよりも肉厚内方側(図中上側)に設けられて、表皮材3に蓄積した熱を集熱する導熱板11と、前記基板2の背面2a側に設けられて前記導熱板11と熱伝導的に結合され、前記導熱板11に集熱された表皮材3の熱を所定のヒートシンクに輸送するヒートパイプ13と、を備えている。
ここで、本実施形態の車両用放熱装置10Cは、図9中実線で示すようにヒートパイプ13を2本設け、それぞれのヒートパイプ13,13を導熱板11の両側の端縁部11a,11bに沿って配設してある。
勿論、本実施形態にあっても各ヒートパイプ13,13は、基板2から下方に突出する複数のブラケット部14に結合するようになっており、それぞれのブラケット部14は各ヒートパイプ13,13に沿って導熱板11の両側の端縁部11a,11bに沿って配列してあり、かつ、それら各ヒートパイプ13,13は直線型ヒートパイプを構成している。
また、本実施形態では前記導熱板11は、図10に示すように第1実施形態(図4参照)と同様に、インストルメントパネル1の基板2を射出成形する際に、その基板2にインサートして成形してあるが、特にこれに限定されるものでは無く、例えば第2実施形態(図7参照)に示すように、基板2を上側基板2bと下側基板2cとで構成して、導熱板11を上側基板2bと下側基板2cとの間に介在させてもよく、また、第3実施形態(図8参照)に示したように、表皮材3を表皮3aと連続気泡の発泡体で形成したソフトパッド3bとで構成し、導熱板11を基板2とソフトパッド3bとの間に介在させてもよい。
従って、本実施形態の車両用放熱装置10Cによれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるが、特に本実施形態では導熱板11の両側の端縁部11a,11bに沿うように2本のヒートパイプ13,13を設けたので、導熱板11の両側の端縁部11a,11bの温度が低下することで、導熱板11はそれら両側の端縁部11a,11bとその中間部11cとの間の温度勾配が大きくなるため、導熱板11からヒートパイプ13への熱輸送が促進されるとともに、インストルメントパネル1の表面に照射される太陽光が偏った場合にあっても、熱輸送に余裕がある端部へと熱量の流れが生じて、インストルメントパネル1表面全体を略均等に温度低下させることができる。
ところで、本実施形態の車両用放熱装置10Cでは、図9中実線で示すようにヒートパイプ13を2本設けた場合を開示したが、同図中2点鎖線で示すようにそれぞれのヒートパイプ13,13の終端部13eどうしを相互に連通して一体化することにより、ループ型ヒートパイプとして構成することができる。
また、本発明は前記第1〜第4実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、本実施形態では車両用放熱装置10,10A,10B,10Cをインストルメントパネル1に適用した場合を開示したが、これに限ることなく車室内の他の部分、例えばリヤパーシェルシェルフ24にあっても本発明を適用することができる。
本発明が適用される車両の室内部分を示す側面図である。 本発明の第1実施形態を示す車両用放熱装置を組み込んだインストルメントパネルを拡大した要部底面図である。 図2中A−A線に沿った断面図である。 図2中B−B線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態の放熱効果を比較例と比較して表形式で示す説明図である。 比較例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態を示す図2中B−B線に対応した断面図である。 本発明の第3実施形態を示す図2中B−B線に対応した断面図である。 本発明の第4実施形態を示すインストルメントパネルの拡大底面図である。 図9中C−C線に沿った断面図である。
符号の説明
1 インストルメントパネル(車両用内装部品)
2 基板
2a 基板の背面
3 表皮材
3a 表皮
3b ソフトパッド
10,10A,10B,10C 車両用放熱装置
11 導熱板
11a,11b 端縁部
14 ブラケット部
12 ヒートシンク(放熱部)
13 ヒートパイプ
20 車室

Claims (8)

  1. 車室内の直射日光を受ける部位に配設された樹脂または樹脂を含む複合材からなる基板およびその外側面を覆う表皮材からなる板状の車両用内装部品と、
    車両用内装部品の表皮材よりも内側で、かつ、基板の背面よりも肉厚内方側に設けられて、直射日光を受けることで前記表皮材に蓄積した熱を集熱する導熱板と、
    前記基板の背面側に設けられて前記導熱板と熱伝導的に結合され、前記導熱板に集熱された表皮材の熱を所定の放熱部に輸送するヒートパイプと、を備えたことを特徴とする車両用放熱装置。
  2. 導熱板を車両用内装部品の基板にインサートして成形したことを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  3. 導熱板は車両用内装部品の基板の背面側に突出する複数のブラケット部を備え、ヒートパイプをそれらブラケット部を介して導熱板と熱伝導的に結合したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用放熱装置。
  4. ヒートパイプを導熱板の端縁部に沿って配設し、導熱板と複数箇所で結合したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用放熱装置。
  5. 導熱板が、銅、アルミニウム、鉄、炭素繊維、またはそれらを含む複合材からなる良熱伝導材で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用放熱装置。
  6. 導熱板は、その厚みが0.1mm以上であり、かつ、車両用内装部品の基板および表皮材と導熱板とを含めた全体の厚みに対して、70%以下の厚み比率に設定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用放熱装置。
  7. 表皮材が、表皮とその内側のソフトパッドとからなり、該ソフトパッドが連続気泡の発泡体で形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用放熱装置。
  8. 車室内の直射日光を受ける部位に配設された樹脂または樹脂を含む複合材からなる基板およびその外側面を覆う表皮材からなる板状の車両用内装部品を備え、この車両用内装部品の表皮材よりも内側で、かつ、基板の背面よりも肉厚内方側に導熱板を設けて、これに前記表皮材に蓄積した直射日光の熱を集熱し、この導熱板に集熱された表皮材の熱をヒートパイプを介して所定の放熱部に輸送して放熱することを特徴とする車両用内装部品の放熱方法。
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