JP2006181827A - ノズル形成部材及びその製造方法並びに液体噴射ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴の飛行曲がりを防止して印刷品質を著しく向上することができるノズル形成部材及びその製造方法並びに液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】液滴を吐出する複数のノズルが開口するノズル面がシリコン単結晶基板で形成されるノズル形成部材の、少なくともノズルの開口周縁の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、液滴を吐出するノズルが形成されたノズル形成部材及びその製造方法並びに、このノズル形成部材を用いた、例えば、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに関する。
一般的に、プリンタ、ファクシミリ、複写装置等に用いられるインクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドでは、液滴を吐出させるためのメカニズムに応じて各種方式のものが知られている。例えば、発熱素子等によって液体を沸騰させ、そのときに生じる気泡圧で液滴を吐出させるものや、液滴が充填された圧力発生室の容積を、圧電素子の変位によって膨張又は収縮させることでノズルから液滴を吐出させるものがある。さらに、例えば、静電気力を利用して圧力発生室の容積を変化させることで、ノズルから液滴を吐出させるようにしたものもある。
例えば、インクジェット式記録ヘッドでは、何れの方式のものであっても、ノズルから吐出されたインク滴を、紙などの記録媒体上の所定位置に着弾させることで文字や画像などを形成している。このため、良好な印刷品質を得るためには、インク滴をノズルから一定の方向、すなわち、ノズルが開口するノズル面に対して略垂直方向に吐出させることが要求される。しかしながら、このようにノズルからインク滴を吐出させる場合、インク滴の飛行曲がりが発生しやすく、着弾ズレによる印刷不良が発生してしまうという問題がある。例えば、グラデーション印刷などでは、着弾位置のズレによって、その部分が白又は黒いスジとなって見え、印刷不良となってしまう。このような印刷不良を防止するために、例えば、第2ノズルの中心に対するインクノズルの中心が、相対的にインクが供給される側に位置するようにした構造がある(例えば、特許文献1参照)。
また、インク滴の飛行曲がりは、例えば、ノズル面の表面状態によっても発生する場合がある。例えば、特許文献1に記載のインクジェット式記録ヘッドでは、シリコン製のノズル基板が採用されているが、このようなシリコン製のノズル基板の表面粗さ(Ra)は、一般的に0.2〜0.3μm程度である。このため、ノズルの形成位置によっては、ノズルの開口縁部の高さが一定にならず、円周方向で実質的に高さが異なってしまう場合があり、このような高さの違いに起因してインク滴の飛行曲がりが発生してしまうという問題がある。特に、特許文献1の図1に示されているようにノズル基板の一方面側に凹部が形成され、ノズル開口がこの凹部内に開口したような構造では、ノズルの開口周縁の高さの違いに起因するインク滴の飛行曲がりが発生しやすい。
なお、このような問題は、勿論、インクジェット式記録ヘッドだけでなく、他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
特開2001−301165号公報(特許請求の範囲、第1図)
本発明はこのような事情に鑑み、液滴の飛行曲がりを防止でき、安定した吐出特性が得られるノズル形成部材及びその製造方法並びに液体噴射ヘッドを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための第1の態様は、液滴を吐出する複数のノズルが開口するノズル面がシリコン単結晶基板で形成され、少なくとも前記ノズルの開口周縁の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることを特徴とするノズル形成部材にある。
かかる第1の態様では、ノズル周縁の高さが実質的に均一化されるため、液滴の飛行曲がりが防止され、良好な吐出特性が安定して得られる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記ノズル面側に、厚さ方向の一部が除去されたノズル段差部を有すると共に該ノズル段差部内に前記ノズルが開口し、当該ノズル段差部内の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることを特徴とするノズル形成部材にある。
かかる第2の態様では、ノズル周縁の高さが実質的に均一化されるため、液滴の飛行曲がりが防止され、良好な吐出特性が安定して得られる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様のノズル形成部材と、当該ノズル形成部材が接合され前記ノズルがそれぞれ連通する複数の圧力発生室を有するキャビティ基板と、前記圧力発生室に液滴を吐出させるための圧力を付与する圧力発生手段とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第3の態様は、インク滴の飛行曲がりが防止されるため、印刷品質を著しく向上することができる。
本発明の第4の態様は、シリコン単結晶基板からなるノズル形成部材用基板の一方面側に液滴を吐出する複数のノズルを形成するノズル形成工程と、前記ノズル形成部材用基板の他方面側に、当該ノズル形成部材用基板をエッチングすることにより前記ノズルが開口するノズル段差部を形成する段差部形成工程と、前記ノズル形成部材用基板を所定の大きさに分割する分割工程とを少なくとも具備し、且つ前記段差部形成工程の前に、前記他方面の表面粗さ(Ra)が少なくとも0.1μm以下となるように前記ノズル形成部材用基板を研磨する研磨工程を有することを特徴とするノズル形成部材の製造方法にある。
かかる第4の態様では、ノズルが開口するノズル面、すなわち、ノズル段差部の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下となりノズル周縁の高さが実質的に均一化されるため、液滴の飛行曲がりが防止され、良好な吐出特性が安定して得られる。また、歩留まりが著しく向上するため、製造コストを大幅に削減することができる。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記段差部形成工程では、前記ノズル形成部材用基板をウェットエッチングすることによって前記ノズル段差部を形成し、且つ前記研磨工程では、前記ノズル面の表面粗さ(Ra)が0.01μm以下となるように前記ノズル形成部材用基板を研磨することを特徴とするノズル形成部材の製造方法にある。
かかる第5の態様では、ノズル面の表面粗さ(Ra)が、確実に0.1μm以下となる。
本発明の第6の態様は、第4又は5の態様において、前記研磨工程では、前記ノズル形成部材用基板の表面を化学的機械研磨(CMP)することを特徴とするノズル形成部材の製造方法にある。
かかる第6の態様では、ノズルプレート形成基板の表面を、容易且つ確実に所望の表面粗さに研磨することができる。
本発明の第7の態様は、第4〜6の何れかの態様において、前記ノズル形成部材用基板が面方位(100)又は(110)のシリコン単結晶基板からなることを特徴とするノズル形成部材の製造方法にある。
かかる第7の態様では、ノズルを比較的高精度に形成することができ、液滴の吐出特性が良好なノズル形成部材を形成できる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略斜視図であり、図2は、その断面図である。図示したインクジェット式記録ヘッドは、いわゆる静電駆動方式のヘッドであり、キャビティ基板10と、このキャビティ基板10の両面にそれぞれ接合されるノズルプレート20(請求項に記載の「ノズル形成部材」に相当)及び電極基板30とで構成されている。
キャビティ基板10は、例えば、面方位(100)又は(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方面側に開口する圧力発生室(キャビティ)11がその幅方向に複数並設されている。また、本実施形態では、図2に示すように、キャビティ基板10には、複数の圧力発生室11が並設された列が2列形成されている。さらに、キャビティ基板10には、各列の圧力発生室11に共通するインク室となる共通インク室12が形成されており、この共通インク室12は、後述するインク供給路を介して各圧力発生室11に連通されている。また、共通インク室12の底壁には、共通インク室12にインクを供給するためのインク供給孔13が形成されている。また、キャビティ基板10には、共通インク室12の外側に、後述する個別電極33に接続される個別端子部34を露出させるための貫通孔14が形成されている。
なお、各圧力発生室11の底壁は、圧力発生室11内に圧力変化を生じさせるための振動板15として機能し、且つこの振動板15を変位させる静電気力を発生させるための共通電極としての役割を兼ねている。そして、キャビティ基板10の貫通孔14近傍には、後述するノズルプレート20の露出孔内に露出されて図示しない駆動配線が接続される共通端子部16が形成されている。
ノズルプレート20は、キャビティ基板10と同様に、面方位(100)又は(110)のシリコン単結晶基板からなり、各圧力発生室11に連通する複数のノズル21が形成されている。そして、このノズルプレート20は、キャビティ基板10の開口面側に接合され、圧力発生室11及び共通インク室12の一方の面を形成している。また、ノズルプレート20のキャビティ基板10とは反対側の面には、ノズル21に対応する領域に亘って厚さ方向の一部を除去したノズル段差部22が形成されている。
ここで、各ノズル21は、インク滴が吐出される側に設けられてノズル段差部22内に開口する略円形の小径部21aと、小径部21aよりも大きい径を有し小径部21aと圧力発生室11とを連通する大径部21bとからなる。全てのノズル21(小径部21a)は、このノズル段差部22内に開口しており、本実施形態では、このノズル段差部22内のノズルプレート20表面がノズル面となる。そして、本発明では、ノズルプレート20のノズル21の小径部21aが開口するノズル面の少なくともノズル21の開口周縁の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下となるようにしている。例えば、本実施形態では、ノズル21の小径部21aが開口するノズル段差部22内のノズルプレート20の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下となっている。
これにより、図3に示すように、ノズル21(小径部21a)の開口周縁の高さは、小径部21aの円周方向に亘って均一となる。すなわち、ノズル21の開口周縁では、極めて微小な範囲においても、ノズルプレート20のノズル面20aがノズル21(小径部21a)の内側面21cに対して略直角となる。したがって、ノズル面の表面粗さが比較的大きく、たとえば、図中点線で示すようにノズル21の開口周縁の高さが円周方向で異なる場合等に生じるインク滴の飛行曲がりを防止することができる。よって、インク滴の着弾ズレが生じることがないため、印刷品質を著しく向上させることができる。
また、ノズルプレート20のキャビティ基板10との接合面には、圧力発生室11と共通インク室12との境界に対応する領域に、これら各圧力発生室11と共通インク室12とを連通するインク供給路23が形成されている。また、ノズルプレート20には、共通インク室12の外側に対応する位置に、キャビティ基板10の貫通孔14に連通し、個別端子部34と共に共通端子部16を露出させる露出孔24が形成されている。
このノズルプレート20の表面、本実施形態では、ノズル段差部22内には、例えば、フッ素含有シランカップリング化合物等からなる撥水撥油性材料からなる撥水撥油膜25が形成されている。これにより、ノズルプレート20の表面(ノズル面)へのインク滴の付着を抑えている。
一方、電極基板30は、シリコン単結晶基板に近い熱膨張率を有する、例えば、ホウ珪酸ガラス等のガラス基板からなり、キャビティ基板10の振動板15側の面に接合されている。この電極基板30の振動板15に対向する領域には、各圧力発生室11に対応して凹部31が形成されている。また、電極基板30には、キャビティ基板10のインク供給孔13に対応する位置に、このインク供給孔13に連通するインク導入孔32が形成されている。そして、図示しないインクタンクからこのインク導入孔32及びインク供給孔13を介して共通インク室12にインクが充填されるようになっている。
また、各凹部31には、振動板15を変位させる静電気力を発生させるための個別電極33が、振動板15との間に所定の間隔を確保した状態でそれぞれ配置されている。また、凹部31内には、キャビティ基板10の貫通孔14に対向する領域に、図示しない駆動配線が接続される個別端子部34が形成されており、この個別端子部34と各個別電極33とはリード電極35によって接続されている。なお、図示しないが、これら各個別電極33及びリード電極35は絶縁膜によって封止され、また個別端子部34と共通端子部16との間には、接続配線を介して駆動電圧パルスを印加するための発振回路が接続されている。
そして、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、発振回路によって個別電極33と振動板15(キャビティ基板10)との間に駆動電圧を印加すると、これら個別電極33と振動板15との隙間に発生する静電気力によって振動板15が個別電極33側に撓み変形して、圧力発生室11の容積が拡大し、駆動電圧の印加を解除すると、振動板15が元の状態に復帰し、圧力発生室11の容積が収縮する。そして、このとき発生する圧力発生室11内の圧力変化によって、圧力発生室11内のインクの一部が、ノズル21からインク滴として吐出される。
以下、本実施形態に係るノズルプレートの製造方法について、図4及び図5を参照して説明する。なお、図4は、ノズルの列とは直交する方向の断面図である。
まず、図4(a)に示すように、例えば、厚さが180μmのシリコンウェハであるノズルプレート用ウェハ200を熱酸化することにより、その表面に二酸化シリコンからなる酸化膜201を形成する。次いで、図4(b)に示すように、ノズルプレート用ウェハ200の一方面側の酸化膜201を、例えば、フッ化アンモニウム等によってエッチングすることにより、ノズル21が形成される領域に、小径部21aと略同一径の開口部202を形成する。また、個別端子部を露出させるための露出孔24が形成される領域にも、所定形状の開口部203を形成する。なお、本実施形態では、開口部203は、露出孔24が形成される領域の周縁部のみに形成している。次いで、図4(c)に示すように、酸化膜201をさらにハーフエッチングすることにより、ノズル21が形成される領域に、大径部21bと略同一径で所定深さの凹部204を形成する。また、インク供給路23が形成される領域に、インク供給路23と略同一開口形状を有する所定深さの凹部205を形成する。
次に、図4(d)に示すように、このような酸化膜201をマスクとしてノズルプレート用ウェハ200をエッチングすることによって所定深さの溝部206,207を形成する。例えば、本実施形態では、プラズマ放電によってノズルプレート用ウェハを異方性ドライエッチングすることで、溝部206,207をノズル21の小径部21aと略同一深さとなるように形成する。
次に、図4(e)に示すように、ノズルプレート用ウェハ200の表面の酸化膜201をフッ酸水溶液でエッチングし、その厚さ方向の一部を除去して、凹部204,205に対応する部分に開口部208,209を形成する。すなわち、凹部204,205内の酸化膜201が完全に除去されるまで酸化膜201全体を均一な厚さで除去する。
そして、図4(f)に示すように、この開口部203,208,209を介してノズルプレート用ウェハ200を、再び、プラズマ放電によって異方性エッチングする。このとき、ノズルプレート用ウェハ200は、表面形状が維持されたままエッチングされる。したがって、ノズルプレート用ウェハ200を大径部と同一の深さだけエッチングすることにより、開口部208に対応する部分に、小径部21a及び大径部21bからなるノズル21が形成されると共に、開口部209に対応する領域にインク供給路23が形成される。また同時に、溝部207がさらに深く形成される。
次いで、図5(a)に示すように、ノズルプレート用ウェハ200表面の酸化膜201をフッ酸水溶液によって、一旦全て剥離させる。次いで、本発明では、ノズルプレート用ウェハ200の表面を、例えば、化学的機械研磨(CMP)する。これにより、少なくともノズル面側の表面粗さ(Ra)が、少なくとも0.1μm以下、本実施形態では、0.01μm以下となるようにする。
そして、このようにノズルプレート用ウェハ200の表面を研磨した後は、次いで図5(b)に示すように、ノズルプレート用ウェハ200を熱酸化し、ノズル21内等を含む全表面に、再び酸化膜211を形成する。なお、このような酸化膜211が形成された状態でも、ノズルプレート用ウェハ200の表面粗さは実質的に変化することはない。
次に、図5(c)に示すように、ノズルプレート用ウェハ200のインク供給路23とは反対側の面、すなわち、ノズル面側の酸化膜211を、例えば、フッ化アンモニウム等によってエッチングすることにより、ノズル段差部22及び露出孔24が形成される領域に開口部212,213を形成する。そして、図5(d)に示すように、この酸化膜211をマスクとしてノズルプレート用ウェハ200を、例えば、水酸化カリウム溶液(KOH)等によって異方性ウェットエッチングすることにより、ノズル段差部22を形成すると共に、露出孔24を実質的に貫通させる。
ここで、このように異方性ウェットエッチングによりノズル段差部22を形成すると、ノズル段差部22内のエッチングされた表面は、エッチング前よりも粗くなってしまう。しかしながら、本発明では、予めノズルプレート用ウェハ200の表面を研磨して、表面粗さ(Ra)が0.01μm以下となるようにしているため、異方性ウェットエッチング後の表面粗さは、最大でも0.1μm以下に抑えることができる。
そして、このようにノズル段差部22等を形成した後は、図5(e)に示すように、ノズルプレート用ウェハ200表面の酸化膜211を、フッ酸水溶液等によって完全に剥離させる。これによって、ノズル21がノズル段差部22内に開口すると共に、露出孔24が完全に貫通される。なお、その後は、図示しないが、ノズルプレート用ウェハ200を、再び熱酸化してノズル21等の内面にインク保護膜となる酸化膜を形成して、ダイシング等により所定の大きさに切断することによってノズルプレート20が形成される。
以上本発明の一実施形態について説明したが、勿論、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、ノズル段差部22をウェットエッチングにより形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、ドライエッチングによって、あるいはウェットエッチングとドライエッチングとを併用して形成するよういしてもよい。そして、この場合には、ノズル段差部22を形成する前に、ノズルプレート用ウェハ200の表面を、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下となるように研磨しておけば、良好なノズル面が得られる。また、例えば、本実施形態では、ノズル21の小径部21a及び大径部21bのそれぞれをドライエッチングによって形成するようにしたが、これに限定されず、大径部21bは、ウェットエッチングによって形成してもよい。また、本実施形態では、ノズル形成部材として1枚のシリコン単結晶基板からなるノズルプレートを用いて説明したが、これに限定されず、少なくともノズル面がシリコン単結晶基板で形成されていれば、ノズル形成部材は複数の基板を用いてノズルを形成するものであってもよい。
さらに、本実施形態では、静電駆動方式のインクジェット式記録ヘッドを一例として本発明を説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、圧電素子の変位によってインク滴を吐出させる方式、あるいは、発熱素子等によってインクを加熱することでインク滴を吐出させる方式等、あらゆる方式のインクジェット式記録ヘッドに採用することができる。また、勿論、本発明は、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドだけでなく、他のあらゆる液滴を吐出する液体噴射ヘッドにも採用することができる。他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
一実施形態に係る記録ヘッドの概略斜視図である。 一実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。 一実施形態に係る記録ヘッドの要部を示す拡大断面図である。 一実施形態に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 一実施形態に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
符号の説明
10 キャビティ基板、 11 圧力発生室、 12 共通インク室、 14 貫通孔、 15 振動板、 20 ノズルプレート、 20a ノズル面、 21 ノズル、 21a 小径部、 21b 大径部、 21c 内側面、 22 ノズル段差部、 23 インク供給路、 24 露出孔、 25 撥水撥油膜、 30 電極基板、 31 凹部、 33 個別電極、 200 ノズルプレート用ウェハ

Claims (7)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルが開口するノズル面がシリコン単結晶基板で形成され、少なくとも前記ノズルの開口周縁の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることを特徴とするノズル形成部材。
  2. 請求項1において、前記ノズル面側に、厚さ方向の一部が除去されたノズル段差部を有すると共に該ノズル段差部内に前記ノズルが開口し、当該ノズル段差部内の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることを特徴とするノズル形成部材。
  3. 請求項1又は2のノズル形成部材と、当該ノズル形成部材が接合され前記ノズルがそれぞれ連通する複数の圧力発生室を有するキャビティ基板と、前記圧力発生室に液滴を吐出させるための圧力を付与する圧力発生手段とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. シリコン単結晶基板からなるノズル形成部材用基板の一方面側に液滴を吐出する複数のノズルを形成するノズル形成工程と、前記ノズル形成部材用基板の他方面側に、当該ノズル形成部材用基板をエッチングすることにより前記ノズルが開口するノズル段差部を形成する段差部形成工程と、前記ノズル形成部材用基板を所定の大きさに分割する分割工程とを少なくとも具備し、且つ前記段差部形成工程の前に、前記他方面の表面粗さ(Ra)が少なくとも0.1μm以下となるように前記ノズル形成部材用基板を研磨する研磨工程を有することを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  5. 請求項4において、前記段差部形成工程では、前記ノズル形成部材用基板をウェットエッチングすることによって前記ノズル段差部を形成し、且つ前記研磨工程では、前記ノズル面の表面粗さ(Ra)が0.01μm以下となるように前記ノズル形成部材用基板を研磨することを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  6. 請求項4又は5において、前記研磨工程では、前記ノズル形成部材用基板の表面を化学的機械研磨(CMP)することを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  7. 請求項4〜6の何れかにおいて、前記ノズル形成部材用基板が面方位(100)又は(110)のシリコン単結晶基板からなることを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
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