JP2008265235A - インクジェット記録ヘッド及びその作製方法 - Google Patents

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隆志 牛島
Takeo Yamazaki
剛生 山▲崎▼
Makoto Terui
真 照井
Kazuhiro Hayakawa
和宏 早川
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Abstract

【課題】基板の変形を抑え、突出口の位置ズレを低減でき、機械的強度の高く、ハンドリング及びマウント時の破損を回避できるインクジェット記録ヘッドを提供する。
【解決手段】共通液室809と、インクを加熱して気泡を発泡させインクを吐出させる発熱抵抗体を有する基板801と、該基板801上に設けられた吐出口を有するオリフィスプレート804とを備えるインクジェット記録ヘッドにおいて、マスク層805よりなる梁が設けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、インクを吐出させて被記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッド及びその作製方法に関するものである。
インクを加熱して気泡を生成させ、この気泡の生成に基づいてインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着させて画像形成を行う、インクジェット記録方式(特開昭54ー51837に記載)は、高速記録が可能であり、また比較的記録品位も高く、低騒音であるという利点を有している。この方法はカラー画像記録が比較的容易であって、普通紙等にも記録でき、装置の小型化も容易であり、さらに、記録ヘッドにおける吐出口を高密度に配設することができるので、高解像度、高品位の画像を高速で記録することができるといった多くの優れた利点を有している。この方法を用いた記録装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等における情報出力手段として用いることができる。
このようなインクジェット記録方式の記録ヘッドの一般的構造は、インクを吐出するために設けられた突出口と、これに連通してインクが満たされたインク路とこのインク路中に設けられた熱エネルギーを発生する為の電気熱変換素子(以下、発熱体と記す)を具備している。発熱体は、発熱抵抗層とそれをインクから保護する上部の保護層と蓄熱するための下部の蓄熱層を具備している。これに電極配線を介してパルス的に通電(駆動パルスの印加)がなされることによって熱エネルギーを発生し、熱エネルギーの作用を受けた液体が過熱されて気泡を発生し、この気泡発生に基づく作用力によって、記録ヘッド部先端の吐出口から液滴が形成され、この液滴が被記録部材に付着して情報の記録が行われる。
近年、データ量の多い画像情報を被記録部材に出力する要求が高まり、高精細且つ高速な記録が望まれてきている。高精細な画像を出力するには小液滴を安定に吐出することとなるが、このためには高密度、且つ高精度に吐出口を形成する必要がある。
その形成方法として、特開平5-330066,及び特開平6-286149に示されたインクジェット記録ヘッドの吐出口の製造方法が提案されており、また、特開平10-146979にて前記の吐出口の形成方法においてインク供給口部上部のオリフィスプレートにリブ構造を有する形成方法が提案されている。
これらのインクジェット記録ヘッドは発熱体が形成された基板に対して、垂直方向にインク液滴が吐出するものであり、「サイドシュータ型」インクジェット記録ヘッドと称する構造を有する。
「サイドシュータ型」インクジェット記録ヘッドにおいて、高精細するに伴い吐出口の間隔が短くなり、これによりインク流路は狭くなる。インク流路が狭くなると発泡後にインクがインク流路に満たすに要する時間(リフィル時間)が長くなる為、発熱体とインク供給口との距離を短くする必要がある。インク供給口と発熱体との距離を制御できる方法として、アルカリ水溶液によるシリコンの結晶方位面に応じたエッチング速度差を利用するシリコン結晶異方性エッチングが知られている。この方法では、一般的に、基板として方位面が(100)のシリコンウエハを用いて基板裏面よりシリコン結晶異方性エッチングを行い精度良くインク供給口の開口幅を形成し、発熱体とインク供給口との距離の制御を行う。より高精度な開口幅を提供する為に、特開平10-181032では表面に形成した犠牲層と異方性エッチングを組み合せたインク供給口の作製方法が提案されている。
高精細インクジェット記録ヘッドを形成する上、このようなアルカリ水溶液を用いたシリコン結晶異方性エッチングは、インク供給口を精度良く作製でき有用な技術となっている。
特開昭54ー51837号公報 特開平5-330066号公報 特開平6-286149号公報 特開平10-146979号公報 特開平10-181032号公報 特開平2−112832号公報 特開平2−112833号公報 特開平2−112834号公報 特開平2−114472号公報
しかしながら、高精細且つ高速に印字を行うには、特開平5-330066、特開平6-286149の製造方法において、吐出口数を増やし、印字出力幅を大きく取るヘッド構造とする必要がある。すなわち、図1に示す吐出口数を増やした長尺のインクジェット記録ヘッド(以下、長尺ヘッドと記す。)となる。吐出口数を増やすとインク供給口の開口長は吐出口数に対応して長くなり、基板の機械的強度が低下しインクジェット記録ヘッドを製造する上で基板の変形や破損等の問題が生じる。樹脂よりなるオリフィスプレートにリブを立てる構造を提案する特開平10-146979の作製方法では、オリフィスプレートがインクにて膨潤する際のオリフィスプレートの変形を防止することは可能であるが、樹脂が無機材料からなる基板と比べ、ヤング率が2桁から5桁程度小さく、ハンドリングに必要なインクジェット記録ヘッドの機械的強度は基板に因ることになり、長尺化に対応した機械的強度の改善を見込むことは困難である。長尺化に伴う機械的強度の低下で起きる基板の変形や破損等の問題点を以下に具体的に説明する。
(1)膜応力による基板の変形
基板上には、蓄熱層、発熱抵抗層、保護層、配線電極、及びオリフィスプレートが形成されている。このような複数の層からなる基板は、各層の薄膜応力により基板内に圧縮または引っ張り応力が生じる。例えば、引っ張り応力の場合には長尺化するに従い図2(ヘッドの基板部のみを簡略して示す。)に示すように、インク供給口を形成したことで応力が開放され、インク供給口中心から幅方向に曲げモーメントが発生し、インク供給口の幅がヘッドの端部と中心部とで差が生まれ突出口の位置が所望の位置からズレることとなる。このズレは、インク供給口の長さに依存する為、長尺になるに従い、ズレ量が増す。印刷を行う際にこのズレが大きくなると、突出口のズレに対応した印字ムラや、画像の歪み等の印字不良が見られることとなる。
(2)ハンドリングによる基板の破損
基板上に一括形成した複数のインクジェット記録ヘッドをチッピングし流路部材に貼る上述の工程では、長尺化した個々のインクジェット記録ヘッドをハンドリングし流路部材の所定の位置にアライメントする必要がある。インク供給口が長尺となる場合、図1の正面図の上の側と下の側はインク供給口で分離しており、長尺のインク供給口を有するヘッドの端部の基板(図1の左右の上下が接続された部分)のみでヘッド構造を保持している。インクジェット記録ヘッドをハンドリングするに際に、ヘッドの一部を掴むと曲げモーメントが発生し、前記のヘッドの端面に応力が集中し、破損する事となる。長尺化するにつれインクジェット記録ヘッドの機械的強度が低下し製造歩留まりもそれにつれて低下する。
(3)流路部材接合時の熱応力による基板の変形、破損
ヘッドをカートリッジタンクに取り付けるには、基板上に一括形成した複数のインクジェット記録ヘッドをチッピングし、ヘッドの突出エレメント毎に分け、マウント用の流路部材に接着し、カートリッジホルダに組み込む。インクジェット記録装置では、一般に、吐出エレメントを流路部材に接合する接着剤として、耐インク性のある為に熱硬化性接着剤が採用されている。また、流路部材は加工の容易で、低価格な樹脂が採用されている。吐出エレメントと樹脂製の流路部材を熱硬化性接着剤を使用して貼り合わせる場合、吐出エレメントと流路部材の熱膨張率の差から常温時に戻ったとき、熱応力が吐出エレメント中に発生する。これにより、図3(図1のC−C断面の模式図)に示すように突出口が平面性を保てなくなり、突出方向に角度が生じる様になる。インク供給口を長尺にすると吐出エレメントの機械的強度が低下し、熱応力により吐出エレメントの基板が変形する事でオリフィスプレートが変形を起こす。
以上のような問題点から、印字を行う際にこのズレが大きくなると、突出口の角度ズレに対応した印字ムラや、画像の歪み等の印字不良が見られることとなる。さらに、熱応力が基板の降伏応力を超えた場合には、基板が割れる場合がある。
インクジェット記録ヘッドを長尺にするに伴いインク供給口も同様に長尺にする方法では、製造歩留まりの低下や印字不良が発生する。これらの問題点を解決する方法として、基板にシリコン(100)基板を用い、基板の裏面にエッチング用のマスクを形成しシリコン結晶異方性エッチングより、複数のインク供給口を形成するサイドシュータ型インクジェット記録ヘッド構成が考えられる。図4に複数のインク供給口(図中破線で示す)からなるインクジェット記録ヘッドの例を示す。図4(a)は上面図であり、図4(b)はD−D断面の模式図である。この構成においては、図4(b)から明らかなように、仮に基板下面で50μmの梁幅を形成しても、シリコン異方性エッチングにより(111)面と(100)面との成す角度である54.7°でシリコンが裏面よりエッチングされ梁形状が逆台形となり、基板表面での梁幅が940μm程度に広がる。この結果、表面の梁の中心に位置する発熱体とインク供給口の距離は400μmを超える事となり、この発熱体でのリフィル時間は極めて遅く、実用的な印字速度を得ることができなくなり、高速な印字を行うことはできない。
高精細なインクジェット記録ヘッドを形成するには、サイドシュータ型構造で且つ、シリコン結晶異方性エッチングのインク供給口の形成方法を用いる必要があるが、ヘッドを長尺にして高速印字を達成する方法は困難であった。高速印字を行うには、リフィル時間を短くでき、且つインク供給口を長尺する必要があり、この結果、製造歩留まりや印字不良が発生し、良好なインクジェット記録ヘッドを形成することができない。
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、
(1)基板の変形を抑え、突出口の位置ズレを低減でき、
(2)機械的強度の高く、ハンドリング及びマウント時の破損を回避できる、
良好な印字を可能にする高精細且つ高速な記録を行うことが可能な長尺にできるインクジェット記録ヘッド及びその作製方法を提供することである。
かかる目的を達成する本発明のインクジェット記録ヘッド及びその作製方法は、
第1に、
側面がV字に折れ曲がる共通液室と、インクを加熱して気泡を発泡させインクを吐出させる発熱抵抗体を有する基板と、該基板上に設けられた吐出口を有するオリフィスプレートとを備え、該オリフィスプレートの吐出口から基板に対し垂直方向にインク液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、該基板裏面に基板を補強する開口部を有する梁が設けられていること特徴とするインクジェット記録ヘッドであり、
第2に、
前記基板は、シリコン単結晶体からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドであり、
第3に、
前記開口部は、格子状のパターンからなることを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドであり、
第4に、
前記共通液室を構成するシリコン単結晶体結晶方位面は、(111)面からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドであり、
第5に、
前記梁の幅aと前記溝の深さbの関係が、1.4a<bなる関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドであり、
第6に、
側面がV字に折れ曲がる共通液室と、インクを加熱して気泡を発泡させインクを吐出させる発熱抵抗体を有する基板と、該基板上に設けられた吐出口を有するオリフィスプレートとを備え、該オリフィスプレートの吐出口から基板に対し垂直方向にインク液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドの作製方法において、
(a)該基板表面にパッシベイション層を形成する工程
(b)該基板裏面に開口部を有するマスク層を形成する工程
(c)該開口部より該基板をエッチングし、基板に溝を形成する工程(第1エッチング工程)
(d)該溝より該基板をエッチングし、該溝を連通する連通孔を形成し、共通液室を形成する工程(第2エッチング工程)
(e)該パッシベイション層を該基板裏面より除去する工程
の何れかの工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの作製方法であり、
第7に、
前記第1エッチング工程は、異方性エッチングであることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの作製方法であり、
第8に、
前記第2エッチング工程は、異方性エッチングであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの作製方法である。
以上説明したように、本発明の共通液室と、インクを加熱して気泡を発生させインクを突出させる発熱抵抗体を有する基板と、該基板上に設けられた吐出口を有するオリフィスプレートとを備え、該オリフィスプレートの吐出口から該基板面に対し垂直方向にインク液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、上記に説明したようなマスク層を残すことにより、第1に、基板の変形を抑え、吐出口の位置ずれを低減でき、第2に、基板の機械的強度の高く、ハンドリング及びマウント時の破損を回避できる、高精細且つ高速な記録を行うことが可能な長尺にできる、インクジェット記録ヘッドを得ることができた。
また、共通液室内を全てエッチング除去することで、インク供給口は各発熱体に対し共通となり、リフィル時間が各インク流路で一様となり、吐出の周波数特性が均一となった。
また、マスク層を接着面としたことで流路部材との接着面積を広げることができ、接着強度が向上した。
以下に、本発明のインクジェット記録ヘッド及びその作製方法を説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッドを図5乃至6に示す。図5は、夫々本発明のインクジェット記録ヘッドの斜視図(図5(a)は吐出口側から見たものであり、図5(b)はインクを共通液室に供給する側から見たのも。)、図6(a)は、図5(a)のA−A断面図、図6(b)は、図5(a)のB−B断面図である。インクジェット記録ヘッドは、基板501と、発熱体509と、インク流路507と、吐出口508を有するオリフィスプレート502からなり、基板501の表面には共通液室504からインク流路507へインクを供給する為に開口部を設けることでインク供給口505が形成されている。さらに、基板501の裏面側にマスク層503の一部分よりなる梁506を設けてあり、この梁によりインクジェット記録ヘッドの長尺なインク供給口を設けたことに伴う機械的強度の低下を抑え、基板を変形し難くし、基板の変形に伴う吐出口の位置ずれを低減することができる(マスク層の一部が梁であるため、説明図のうち、梁となる部分が分かりにくい場合、梁を破線で囲んでいる)。
また、図6(b)を見ても明らかなように、梁608が基板裏面側に形成されることにより、基板表面は共通液室となり、これによりインク供給口も共通となり、各発熱体へのインクのリフィルのずれや低下が無い。
図7を用いて流路部材とインクジェット記録ヘッドとの接着時の効果を詳細に説明する(梁形状及び基板は原理を説明する為に模式的に示してある)。図7(a)は本発明のインクジェット記録ヘッドの基板及び梁の構造を示す図6(a)と同様の断面模式図である。図7(b)は本発明のインクジェト記録ヘッドを説明する為の、梁が基板厚み方向の中心付近にある断面比較図ある。発明が解決しようとする課題にて記載した流路部材接合時の熱応力による基板701、702の変形、破損に関して、貼り合わせた後に樹脂からなる流路部材705はシリコン基板に対し熱膨張率が大きく、常温時に戻ったとき収縮する。これにより、流路部材とヘッドとの界面にせん断応力が発生する。
本発明のインクジェット記録ヘッドでは、図7(a)に示すように梁703がマスク層の一部である為、流路部材705と接着し、接着面積を広くとることができるので、せん断応力に強くなる。これに対し梁704が基板厚の中心位置に配置される場合には、図7(a)に比べ接着面積が小さくなりせん断応力に弱い。
また、梁が裏面側にある為、流路部材805との接着面積を広く取れ、せん断応力の有無によらず流路部材との接着強度を上げることができる。
さらに、図5、図6に示すように、従来のシリコン方位面が(100)の基板を用いたインクジェット記録ヘッド(例えば、図3の基板301)に比べ、共通液室の側面がV字に折れ曲がる形状をとり、裏面開口部の寸法を狭くできるので、裏面の接着面積を広く取れる。
以上より本発明のインクジェット記録ヘッドは、良好な印字を可能にする高精細且つ高速な記録を行うことが可能なインクジェット記録ヘッドとなる。
また、共通液室をシリコン異方性エッチングにより形成することで、共通液室を構成する面の一部が、シリコン結晶方位の(111)面よりなる。(111)面のアルカリ水溶液のエッチング速度が遅いことから、共通液室がアルカリ性のインクに対して腐蝕され難くなり、耐蝕性に優れた共通液室となる。
次に、本発明のインクジェット記録ヘッドの作製方法の特徴を図8を用いて詳細に説明する。基板801の表面にパッシベイション層802を設け、裏面に開口部806を有するマスク層805を形成する。続いて発熱体及び発熱体を駆動する為の電気的な配線(図示せず)、オリフィスプレート804を設ける。次に開口部806を通じて第1エッチングを行い、溝807を形成する。次に第2エッチングにより前記溝をパッシベイション層方向、基板側面方向にエッチングし、各溝を連通し、共通液室を形成する。このとき予め共通液室を横切るように形成しておいたマスク層805の一部分が共通液室を横切るように残り、梁808となる。
梁はマスク層の一部より作製される。よって梁材料は、機械的強度に優れた材料であってパターニングできる材料から選択される。また、マスク層としての機能も必要なので、第1、第2エッチングに対する耐性を有し、インクに対する耐性を有する材料から選択される。
梁材料としては、樹脂、金属等の材料を用いることが可能であり、上記条件を満たす材料であれば構わない。
梁の形状は、マスク層の膜厚、マスクパターンによって任意に設計可能であり、たとえば、図10(a)のような、開口部1002を有する梁を形成できる。これを組み合わせて図10(b)(c)のような格子状の構成とすることが可能である。これにより、梁をより強固なものとすることができ、また、開口部のサイズを制御することにより、開口部サイズより以上の大きさの異物が共通液室内に侵入するのを防ぐことができ、フィルターとしても機能させることができる。
また、図10(d)のように、開口部の密度を場所によって変化させることにより、より応力の集中しやすい部位の梁を頑丈にすることが可能である。
梁形状を決定するマスクパターンは図10において、四角形であるが、他の多角形や、円形、楕円形、およびそれらの組合せから選択してもよい。
共通液室の幅を狭くすることで、共通液室を横切る梁の長さも短くすることができ、これにより、梁の機械的強度を増すことができる。
本発明では、図9に示すように第1エッチングで溝を形成し、第2エッチングで共通液室を形成する工程を経る。第1エッチングによる溝形成を行うことで、共通液室は、従来のシリコン方位面が(100)の基板を用いたインクジェット記録ヘッドに比べ、共通液室の側面がV字に折れ曲がる形状をとり、裏面開口部の寸法を狭くできるので、裏面の接着面積を広く取れ、梁を短くできる。
この場合、マスク層902の幅aと第1エッチングによる溝903(この場合、破線部分)の深さbとの関係が、1.4a<bなる関係を満たす場合、図9(b)のように第2エッチングにより溝内が(111)面で覆われる前に溝同士を連通させることが可能であり、連通により生じた基板の凸部よりさらに基板を容易にエッチングすることができる。一方、1.4a<bなる関係を満たしていない場合、例えば図9(a)に示すように溝内は(111)面に囲まれてしまい、エッチング速度が著しく低下してしまう。
第1エッチングには、反応性イオンエッチング、等方性ウエットエッチング、イオンミーリング、エキシマレーザーやYAGレーザー等を用いたレーザーアブレイション、サンドブラストによる物理的エッチング等の何れかを用いることができる。
第2エッチングの際に、パッシベイション層と流路となる部材とオリフィスプレートを含むメンブレンが形成される。パッシベイション膜は第2エッチングに対しに少なくともエッチング耐性を持つ材料からなる。また、第1エッチングにて基板に溝を形成し、その溝がパッシベイション層に到達する場合には、パッシベイション層は第1エッチングに対してもエッチング耐性を有する必要がある。パッシベイション層の形成方法としては、従来公知の技術たとえば真空蒸着法やスパッタ法、化学気相成長、メッキ法、薄膜塗布法等の薄膜作製技術を用いることが可能である。
第2エッチングには、アルカリ水溶液からなるエッチャントによるシリコン結晶異方性エッチングを用いることができ、KOH、EDP、TMAH、ヒドラジン等の結晶面によるエッチング速度差を生じるエッチング液を用いることができる。
第2エッチングがシリコン結晶異方性エッチングよりなることでインク供給口の幅の精度を保つことができる。第2エッチングにより、第1エッチングにて複数の開口部に設けた形成した溝が基板側面方向にエッチングされ、連通し、共通液室を形成する。
第2エッチングにより、前記連通された共通液室を形成する方法として、パッシベイション下部に所望のインク供給口寸法となる寸法の犠牲層を設ける方法が用いることができる。この場合第2エッチング用のエッチング液に対し等方性エッチングする材料より犠牲層を選択することで、第2エッチング時に犠牲層と犠牲層下部のシリコンが同時エッチングされる。パッシベイション層下に開口長を決定する犠牲層を設け、該犠牲層上にパッシベイション層を形成することにより、基板裏面側からエッチングする場合、基板の厚み、基板内の結晶欠陥、OFの角度バラツキ、及びエッチング液の濃度バラツキ等により生じる開口長バラツキを回避することができる。ずなわち、犠牲層のパターンによりインク供給口の大きさを制御することが可能となる。
犠牲層に用いる材料として、シリコン結晶異方性エッチングに用いるエッチャントにて等方性エッチングできる材料であり、且つ薄膜形成できる材料であれば半導体、絶縁体、金属等様々な材料を利用できる。例えば、半導体であれば、多結晶シリコン、多孔質シリコン等、金属ではアルミニウム、絶縁体ではZnO等のアルカリ水溶液に容易に溶解可能な材料が好ましい。特に、多結晶シリコン膜はLSIプロセスとのコンパチビリティーに優れており、プロセス再現性が高く犠牲層に好適である。犠牲層の厚みとしては薄膜形成可能な厚みであればよく、例えば、犠牲層に数百オングストローム程度の多結晶シリコンを用いた場合には、犠牲層の等方性エッチングと基板の異方性エッチングを同時に行うことができる。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、気泡連通吐出方式において有効な構成となる。ここに記載した気泡連通吐出方式とは、吐出のためにインクを加熱することにより生成される膜沸騰による気泡を、吐出口近傍で外気に連通させて吐出を行うインクジェット記録方式であり、特開平2−112832号、特開平2−112833号、特開平2−112834号、特開平2−114472号等において提案されている方式である。連通吐出方式によれば、吐出口近傍への気泡成長を急激にしかも確実に行うことができるので、上記非遮断状態のインク路によるリフィル性も手伝って、高安定高速記録を達成できる。また、気泡と大気とを連通させることによって、気泡の消泡過程が無くなり、キャビテーションによるヒータや基板の損傷を防止することもできる。また、気泡連通吐出方式の基本的な作用として、気泡が生成される部位より吐出出口側にあるインクは原理的に全てインク液滴となって吐出されるということがある。この為、吐出インク量は、吐出出口から上記気泡生成部位までの距離等、記録ヘッドの構造によって定めることができる。この結果、上記気泡連通吐出方式によれば、インク温度の変化等の影響をそれほど受けずに吐出量の安定した吐出を行うことが可能となる。
サイドシュータ型インクジェット記録ヘッドは、オリフィスプレートの厚さによりインク突出口と発熱体との距離を容易に制御できる。気泡連通吐出方式では前記距離が突出インク量を決定する重要な因子の一つであることより、本発明のインクジェット記録ヘッドは、気泡連通吐出方式に好適な構造となる。
以下本発明のインクジェット記録ヘッド及びその作製方法を図8の工程図を用いて詳細に説明する。
(第1実施例)
−樹脂マスク−
本実施例にて、図5に示した本発明のインクジェット記録ヘッドの本発明の第1の作製方法を説明する。
以下、本実施例の作製工程を図8の工程断面図を用いて説明する。尚、図8は図5におけるB−B線で切断したときの断面図として示されている。また、図面中、発熱体及び発熱体に通電(駆動パルスの印加)する為の配線、及び各発熱体へのインク流路は省略し、基板の幅方向に梁を形成する工程のみを記載してある。
基板801として結晶方位面が(100)、厚さ625μmのシリコン基板を用いた。基板上に酸化ガスにて熱酸化し、基板表面及び裏面に二酸化シリコンを形成した。次いで、先ほど基板表面に形成された二酸化シリコンのインク供給口に当る部分、及び裏面全面をバッファード弗酸により除去した。続いて窒化シリコン膜をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法にて形成しパッシベイション層802を形成した。基板裏面に形成された窒化シリコン膜はCF4ガスを用いた反応性イオンエッチングにより除去し基板裏面を露出した。この後、図8(a)に示すように、後工程にて除去することによりインク流路となる樹脂層803を設け、さらに樹脂層上部に吐出口を有するオリフィスプレート804を設けた。
次に、開口部806を感光性レジストよりなるマスク層805のパターニングにより形成した。マスク層805の厚さは約100μmで、マスク層のうち、共通液室上に形成される部分は約30μm□の開口部が図10(b)のような格子状に並ぶような構成とし、開口部間は約100μmとした。
次に、第1エッチングとして、裏面よりSF6ガスを用いた反応性イオンエッチングを行い、開口部と略同一の寸法で垂直な溝を約500μm形成した。マスク層805は反応性イオンエッチング後も約90μm残存していた(図8(c))。
次に、第2エッチングとなるシリコン結晶異方性エッチングを行った。
第2エッチングでは、溝807から露出したシリコン基板をTMAHによりエッチングすることで、溝に(111)面が現れ(図8(c))、シリコンの側面は折れ曲がった(111)面で停止する。シリコンの凸部はその後もエッチングされ図8(d)に示すように隣接する開口部同士が基板内部で連通する。
第2エッチングにより、共通液室上のマスク層805が共通液室を横切るように残り、これを梁808として得た。
最後に裏面より開口部を通じてパッシベイション層をCF4ガスを用いた反応性イオンエッチングにより除去し、さらに樹脂層803を溶解する溶媒により除去してインク流路を形成し、本発明の図5に示すインクジェット記録ヘッドを作製することができた。
比較の為、本実施例と吐出エレメント寸法が等しい、梁を有さない、図1に示す従来例のインクジェット記録ヘッドを作製した。図1のインク供給口の幅方向に基板が破損するまで荷重を与える破壊試験を行った。この時の破損した荷重と等しい荷重を本発明のインクジェット記録ヘッドに加えたところ、基板の破損は見られなかった。本発明の作製方法で作製した本発明のインクジェット記録ヘッドはでは基板に梁が形成してあり、梁の無いヘッドに比べて機械的強度が向上していた。
本発明のインクジェット記録ヘッドでは梁808を構成する面の一つが基板801の裏面と同一平面にある為、従来と比べて接着面積が広く流路部材との接着強度も向上していた。
本発明のインクジェット記録ヘッドにより、印字を行ったところ、インク供給口から発熱体までの距離が略等しく、各ヘッドでのリフィル時間がほとんど差のない、リフィル特性に関し均一な周波数特性を得ることができた。
以上より本発明のインクジェット記録ヘッドは、良好な印字を可能にする高精細且つ高速な記録を行うことが可能なインクジェット記録ヘッドであった。
(第2実施例)
−金属マスク−
本実施例にて、図5に示した本発明のインクジェット記録ヘッドの本発明の第2の作製方法を説明する。
以下、本実施例の作製工程を図8の工程断面図を用いて説明する。尚、図8は図5におけるB−B線で切断したときの断面図として示されている。また、図面中、発熱体及び発熱体に通電(駆動パルスの印加)する為の配線、及び各発熱体へのインク流路は省略し、基板の幅方向に梁を形成する工程のみを記載してある。
基板801として結晶方位面が(100)、厚さ625μmのシリコン基板を用いた。基板上に酸化ガスにて熱酸化し、基板表面及び裏面に二酸化シリコンを形成した。次いで、先ほど基板表面に形成された二酸化シリコンのインク供給口に当る部分、及び裏面全面をバッファード弗酸により除去した。続いて窒化シリコン膜をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法にて形成しパッシベイション層802を形成した。基板裏面に形成された窒化シリコン膜はCF4ガスを用いた反応性イオンエッチングにより除去し基板裏面を露出した。この後、図8(a)に示すように、後工程にて除去することによりインク流路となる樹脂層803を設け、さらに樹脂層上部に吐出口を有するオリフィスプレート804を設けた。
次に、実施例1とは逆のパターンを有機系マスク層のパターニングにより基板裏面に形成し、これにNi無電解メッキよりなる金属層約50μmを形成し、該有機系マスク層を除去し、この金属層をマスク層805として得た。
次に、第1エッチングとして、裏面よりSF6ガスを用いた反応性イオンエッチングを行い、開口部と略同一の寸法で垂直な溝を約500μm形成した。マスク層805は反応性イオンエッチング後も約50μm残存していた(図8(b))。
次に、第2エッチングとなるシリコン結晶異方性エッチングを行った。
第2エッチングでは、溝807から露出したシリコン基板をTMAHによりエッチングすることで、溝に(111)面が現れ(図8(c))、シリコンの側面は折れ曲がった(111)面で停止する。シリコンの凸部はその後もエッチングされ図8(d)に示すように隣接する開口部同士が基板内部で連通する。
第2エッチングにより、共通液室上のマスク層805が共通液室を横切るように残り、これを梁808として得た。
最後に裏面より開口部を通じてパッシベイション層をCF4ガスを用いた反応性イオンエッチングにより除去し、さらに樹脂層803を溶解する溶媒により除去してインク流路を形成し、本発明の図5に示すインクジェット記録ヘッドを作製することができた。
比較の為、本実施例と吐出エレメント寸法が等しい、梁を有さない、図1に示す従来例のインクジェット記録ヘッドを作製した。図1のインク供給口の幅方向に基板が破損するまで荷重を与える破壊試験を行った。この時の破損した荷重と等しい荷重を本発明のインクジェット記録ヘッドに加えたところ、基板の破損は見られなかった。本発明の作製方法で作製した本発明のインクジェット記録ヘッドはでは基板に梁が形成してあり、梁の無いヘッドに比べて機械的強度が向上していた。
本発明のインクジェット記録ヘッドでは梁808を構成する面の一つが基板801の裏面と同一平面にある為、従来と比べて接着面積が広く流路部材との接着強度も向上していた。
本発明のインクジェット記録ヘッドにより、印字を行ったところ、インク供給口から発熱体までの距離が略等しく、各ヘッドでのリフィル時間がほとんど差のない、リフィル特性に関し均一な周波数特性を得ることができた。
以上より本発明のインクジェット記録ヘッドは、良好な印字を可能にする高精細且つ高速な記録を行うことが可能なインクジェット記録ヘッドであった。
(第3実施例)
−金属マスク・フィルター効果−
本実施例にて、図5に示した本発明のインクジェット記録ヘッドの本発明の第3の作製方法を説明する。
以下、本実施例の作製工程を図8の工程断面図を用いて説明する。尚、図8は図5におけるB−B線で切断したときの断面図として示されている。また、図面中、発熱体及び発熱体に通電(駆動パルスの印加)する為の配線、及び各発熱体へのインク流路は省略し、基板の幅方向に梁を形成する工程のみを記載してある。
基板801として結晶方位面が(100)、厚さ625μmのシリコン基板を用いた。基板上に酸化ガスにて熱酸化し、基板表面及び裏面に二酸化シリコンを形成した。次いで、先ほど基板表面に形成された二酸化シリコンのインク供給口に当る部分、及び裏面全面をバッファード弗酸により除去した。続いて窒化シリコン膜をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法にて形成しパッシベイション層802を形成した。基板裏面に形成された窒化シリコン膜はCF4ガスを用いた反応性イオンエッチングにより除去し基板裏面を露出した。この後、図8(a)に示すように、後工程にて除去することによりインク流路となる樹脂層803を設け、さらに樹脂層上部に吐出口を有するオリフィスプレート804を設けた。
次に、開口部806をNiよりなるマスク層805のパターニングにより形成した。マスク層805の厚さは約30μmで、マスク層のうち、共通液室上に形成される部分は約10μm□の開口部が図10(a)のような格子状に並ぶような構成とし、開口部間は約20μmとした。
次に、第1エッチングとして、裏面よりSF6ガスを用いた反応性イオンエッチングを行い、開口部と略同一の寸法で垂直な溝を約500μm形成した。マスク層805は反応性イオンエッチング後も約50μm残存していた(図8(b))。
次に、第2エッチングとなるシリコン結晶異方性エッチングを行った。
第2エッチングでは、溝807から露出したシリコン基板をTMAHによりエッチングすることで、溝に(111)面が現れ(図8(c))、シリコンの側面は折れ曲がった(111)面で停止する。シリコンの凸部はその後もエッチングされ図8(d)に示すように隣接する開口部同士が基板内部で連通する。
第2エッチングにより、共通液室上のマスク層805が共通液室を横切るように残った。
最後に裏面より開口部を通じてパッシベイション層をCF4ガスを用いた反応性イオンエッチングにより除去し、さらに樹脂層803を溶解する溶媒により除去してインク流路を形成し、本発明の図5に示すインクジェット記録ヘッドを作製することができた。
本実施例のインクジェット記録ヘッドは、10μm以上の大きさの異物を共通液室内に入り込ませないので、10μm以上の異物のインクジェット記録ヘッドへの進入による印字不良を回避することができる。
比較の為、本実施例と吐出エレメント寸法が等しい、梁を有さない、図1に示す従来例のインクジェット記録ヘッドを作製した。図1のインク供給口の幅方向に基板が破損するまで荷重を与える破壊試験を行った。この時の破損した荷重と等しい荷重を本発明のインクジェット記録ヘッドに加えたところ、基板の破損は見られなかった。本発明の作製方法で作製した本発明のインクジェット記録ヘッドはでは基板に梁が形成してあり、梁の無いヘッドに比べて機械的強度が向上していた。
本発明のインクジェット記録ヘッドでは梁808を構成する面の一つが基板801の裏面と同一平面にある為、従来と比べて接着面積が広く流路部材との接着強度も向上していた。
以上より本発明のインクジェット記録ヘッドは、良好な印字を可能にする高精細且つ高速な記録を行うことが可能なインクジェット記録ヘッドであった。
従来のインクジェット記録ヘッドの長尺化に伴う課題を説明する正面図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの長尺化に伴う基板の変形を説明する正面図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの長尺化に伴うオリフィスプレートの変形を説明する正面図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの長尺化に伴う課題を説明する正面図(a)と断面図(b)である。 本発明のインクジェット記録ヘッドを説明する斜視図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドを説明する図5のA−A断面図、及びB−B断面図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドを説明する模式図である。 本発明の第1、第2のインクジェット記録ヘッドの作製方法を示す工程図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの第2エッチング形状を示す模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドに用いるマスク層のパターンの一例である。
符号の説明
101、201、301、401、501、601、701、702、801、901 基板
102、202、303、402、505、810 インク供給口
103、304、403、502、602、804 オリフィスプレート
104、305、404、508、606 吐出口
302、405、504、604、809 共通液室
306 インク液滴
406、507、605 インク流路
503、603、805、902、1001、1004、1007、1010 マスク層
506、608、703、704、808、1003、1006、1009、1012、1013 梁
509、607 発熱体
609、806、1002、1005、1008、1011 開口部
705 流路部材
802 パッシベイション層
803 樹脂層
807、903、904 溝

Claims (8)

  1. 側面がV字に折れ曲がる共通液室と、インクを加熱して気泡を発泡させインクを吐出させる発熱抵抗体を有する基板と、該基板上に設けられた吐出口を有するオリフィスプレートとを備え、該オリフィスプレートの吐出口から基板に対し垂直方向にインク液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、該基板裏面に基板を補強する開口部を有する梁が設けられていること特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記基板は、シリコン単結晶体からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記開口部は、格子状のパターンからなることを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記共通液室を構成するシリコン単結晶体結晶方位面は、(111)面からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記梁の幅aと前記溝の深さbの関係が、1.4a<bなる関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 側面がV字に折れ曲がる共通液室と、インクを加熱して気泡を発泡させインクを吐出させる発熱抵抗体を有する基板と、該基板上に設けられた吐出口を有するオリフィスプレートとを備え、該オリフィスプレートの吐出口から基板に対し垂直方向にインク液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドの作製方法において、
    (a)該基板表面にパッシベイション層を形成する工程
    (b)該基板裏面に開口部を有するマスク層を形成する工程
    (c)該開口部より該基板をエッチングし、基板に溝を形成する工程(第1エッチング工程)
    (d)該溝より該基板をエッチングし、該溝を連通する連通孔を形成し、共通液室を形成する工程(第2エッチング工程)
    (e)該パッシベイション層を該基板裏面より除去する工程
    の何れかの工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの作製方法。
  7. 前記第1エッチング工程は、異方性エッチングであることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの作製方法。
  8. 前記第2エッチング工程は、異方性エッチングであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010023493A (ja) * 2008-06-19 2010-02-04 Canon Inc 液体吐出ヘッド用基板の製造方法及び基板の加工方法
JP2018187857A (ja) * 2017-05-09 2018-11-29 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド

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