JP2005297475A - 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インク溜まりや紙粉溜まりが発生しない液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 ノズルプレート2とキャビティープレート3とを相互に重ね合わせ、これらの間に、ノズル21から液体を吐出させる複数の圧力室6と、各圧力室6に前記液体を供給するリザーバ10と、各圧力室6をリザーバ10に連通させている液体供給口8と、リザーバ10の液体供給口8の壁面に圧力変動を緩衝させるための圧力変動緩衝部分22とを設けた液滴吐出ヘッドにおいて、圧力変動緩衝部分22をノズルプレート2の液体吐出面とは異なる高さに形成し、圧力変動緩衝部分22を覆う保護カバー25を当該圧力変動緩衝部分22と接触しないようにノズルプレート2に取り付け、ノズル面と保護カバー25の上面が略同じ高さに形成するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 ノズルプレート2とキャビティープレート3とを相互に重ね合わせ、これらの間に、ノズル21から液体を吐出させる複数の圧力室6と、各圧力室6に前記液体を供給するリザーバ10と、各圧力室6をリザーバ10に連通させている液体供給口8と、リザーバ10の液体供給口8の壁面に圧力変動を緩衝させるための圧力変動緩衝部分22とを設けた液滴吐出ヘッドにおいて、圧力変動緩衝部分22をノズルプレート2の液体吐出面とは異なる高さに形成し、圧力変動緩衝部分22を覆う保護カバー25を当該圧力変動緩衝部分22と接触しないようにノズルプレート2に取り付け、ノズル面と保護カバー25の上面が略同じ高さに形成するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばインクジェット記録装置のインクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置、更に詳しくは、ノズル間の圧力緩衝を防止するのに適したインクジェットヘッドの構造に関するものである。
一般的に、圧力室の圧力変動を利用して記録に必要なときのみインク液滴を吐出させる構成のインクジェットヘッドは、複数のインクノズルのそれぞれに対応して配置され、圧力変動によって対応するインクノズルからインク液滴を吐出させる圧力室と、各圧力室にインクを供給するインクリザーバと、各圧力室に前記インクリザーバに連通させているインク供給口とを有している。圧力室、インクリザーバ及びインク供給口は、平板状の基板を重ね合わせることにより、それらの基板間に平面方向に配列された状態に区画形成されている。
そして、インク液滴を吐出させるために圧力室に圧力変動を発生させると、その圧力(吐出圧力)はインクリザーバに伝達し、インクリザーバを介してインクノズル間で相互に圧力干渉が発生する。そのため、駆動ノズル数(デューティ)に応じて、インクリザーバを介した圧力干渉により、インク液滴の吐出量やインク速度が変化する。
更には、吐出させたいインクノズル(駆動ノズル)以外のインクノズル(非駆動ノズル)からインクが漏れ出てしまうといった弊害が生じる。
更には、吐出させたいインクノズル(駆動ノズル)以外のインクノズル(非駆動ノズル)からインクが漏れ出てしまうといった弊害が生じる。
このような弊害を回避するために、従来のインクジェットヘッドは、ノズルプレートの基板及びキャビティープレトの基板を相互に重ね合わせることにより、これらの間に、インクを吐出する複数のインクノズルのそれぞれに対応して配置され、圧力変動によって対応するインクノズルからインク液滴を吐出させる圧力室と、各圧力室のインクを供給するインクリザーバと、各圧力室を前記インクリザーバに連通させているインク供給口とが平面方向に配列された状態に区画形成されているインクジェットヘッドにおいて、前記インクリザーバを区画形成している平面方向に延びる仕切り壁部分に、前記インクリザーバの圧力変動を緩衝させるために、薄い厚さの圧力変動緩衝部分(ダイアフラム)を形成している。
これにより、小型でありながら、インクリザーバを介した圧力干渉による不具合を軽減している。
さらに、圧力変動緩衝部分を外部から保護するために、その部分を保護カバーによって覆う構造としている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−115179号公報(第1頁、図3,図10)
さらに、圧力変動緩衝部分を外部から保護するために、その部分を保護カバーによって覆う構造としている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来のインクジェットヘッドでは、ノズルプレートにインクノズルを有するインクノズル面や該インクノズル面から離れた位置にある圧力緩衝部分を構成する仕切り壁部分を形成する場合に、平板状のシリコンウエハからなるノズルプレートの平らな表面の該当箇所にそれぞれエッチング加工により凹部を設けて形成していたため、ノズルプレートの表面とインクノズルを有するインクノズル面や圧力緩衝部分を構成する仕切り壁部分の表面とに段差が生じるものであった。
さらに、圧力変動緩衝部分を外部から保護するために、ノズルプレートの表面に取り付けた保護カバーによって圧力緩衝部分を覆うように構成していた。
さらに、圧力変動緩衝部分を外部から保護するために、ノズルプレートの表面に取り付けた保護カバーによって圧力緩衝部分を覆うように構成していた。
このように、ノズルプレートの表面とインクノズル面とに段差があり、さらにノズルプレートの表面に圧力緩衝部分を覆う保護カバーを設けると、インクノズル面とに大きな段差が生じるため、ノズル面を清浄する動作(ワイピング)により、これらの段差にインク溜まりや紙粉溜まりが発生することがあった。
そして、これらのインク溜まりや紙粉溜まりが大きくなると、印字紙とこすれることにより、印字紙に汚れが発生するという問題が生じていた。
そこで、本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、インク溜まりや紙粉溜まりが発生しない液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を得ることを目的とする。
そして、これらのインク溜まりや紙粉溜まりが大きくなると、印字紙とこすれることにより、印字紙に汚れが発生するという問題が生じていた。
そこで、本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、インク溜まりや紙粉溜まりが発生しない液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を得ることを目的とする。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、ノズルプレートとキャビティープレートとを相互に重ね合わせ、これらの間に、ノズルから液体を吐出させる複数の圧力室と、各圧力室に前記液体を供給するリザーバと、前記各圧力室を前記リザーバに連通させている液体供給口と、前記リザーバの前記液体供給口の壁面に圧力変動を緩衝させるための圧力変動緩衝部分とを設けた液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧力変動緩衝部分を前記ノズルプレートの液体吐出面と略同じ高さに形成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、ノズルプレートにおけるリザーバの液体供給口の壁面に設けられた圧力変動緩衝部分をノズルプレートの液体吐出面と略同じ高さに形成したので、ノズル面及び圧力変動緩衝部分を有するノズルプレートの全体の表面は段差がない平らとなり、液滴吐出ヘッドがインクジェットヘッドとして使用された場合に、ノズル面を清浄する動作が行われても、従来の段差によるインク溜まりや紙粉溜まりが発生することはなくなり、印刷品質が向上することとなった。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、ノズルプレートとキャビティープレートとを相互に重ね合わせ、これらの間に、ノズルから液体を吐出させる複数の圧力室と、各圧力室に前記液体を供給するリザーバと、前記各圧力室を前記リザーバに連通させている液体供給口と、前記リザーバの前記液体供給口の壁面に圧力変動を緩衝させるための圧力変動緩衝部分とを設けた液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧力変動緩衝部分を前記ノズルプレートの液体吐出面とは異なる高さに形成し、前記圧力変動緩衝部分を覆う保護カバーを当該圧力変動緩衝部分と接触しないように前記ノズルプレートに取り付け、前記液体吐出面と前記保護カバーの上面が略同じ高さになるようしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、ノズルプレートにおけるリザーバの液体供給口の壁面に設けられた圧力変動緩衝部分を該ノズルプレートの液体吐出面とは異なる高さに形成し、該圧力変動緩衝部分を覆う保護カバーを当該圧力変動緩衝部分と接触しないように前記ノズルプレートに取り付け、前記液体吐出面と該保護カバーの上面が略同じ高さになるようしたので、液体吐出面及び保護カバーを有するノズルプレートの全体の表面は段差がない平らとなり、液滴吐出ヘッドがインクジェットヘッドとして使用された場合に、ノズル面を清浄する動作が行われても、従来の段差によるインク溜まりや紙粉溜まりが発生することはなくなった。
本発明の液滴吐出ヘッドにおいて、前記保護カバーの液体吐出面は、撥水性を有することを特徴とする。
このように保護カバーの液体吐出面が撥水性を有することにより、ノズル面を線上する動作(ワイピング)の際に、保護カバーの上面に例えばインク液等の液滴の付着残りが発生することもなくなった。
このように保護カバーの液体吐出面が撥水性を有することにより、ノズル面を線上する動作(ワイピング)の際に、保護カバーの上面に例えばインク液等の液滴の付着残りが発生することもなくなった。
本発明の液滴吐出ヘッドにおいて、前記保護カバーは前記圧力変動緩衝部分を有するノズルプレートと、前記キャビティープレートを覆うように取り付けられていることを特徴とする。
こうすることにより、保護カバーによってノズルプレートの圧力変動緩衝部分だけでなく、キャビティープレートも保護されることとなる。
こうすることにより、保護カバーによってノズルプレートの圧力変動緩衝部分だけでなく、キャビティープレートも保護されることとなる。
本発明の液滴吐出ヘッドにおいて、前記保護カバーは少なくとも1つの外部と連通する通気孔を有することを特徴とする。
このように保護カバーが外部と連通する通気孔を有することにより、圧力変動緩衝部分が保護カバーで覆われても振動可能で気密状態にならず、圧力変動緩衝部分の振動に悪影響を及ぼすことはない。
このように保護カバーが外部と連通する通気孔を有することにより、圧力変動緩衝部分が保護カバーで覆われても振動可能で気密状態にならず、圧力変動緩衝部分の振動に悪影響を及ぼすことはない。
本発明の液滴吐出装置は、上記の液滴吐出ヘッドと、前記圧力室の振動板に対向する電極との間に電圧を印加するドライバとを備えているものである。
本発明によれば、圧力変動緩衝部分によってノズル間での圧力干渉が抑制された状態で、液滴吐出ヘッドがノズルから液滴を精度よく吐出させることができる。
本発明によれば、圧力変動緩衝部分によってノズル間での圧力干渉が抑制された状態で、液滴吐出ヘッドがノズルから液滴を精度よく吐出させることができる。
図1は本発明の実施の形態1に係る液滴吐出ヘッドの外観形状を示す斜視図、図2は同液滴吐出ヘッドの一部を示す分解斜視図、図3は同液滴吐出ヘッドの部分断面図、図4は図3の部分拡大断面図、図5は同液滴吐出ヘッドから保護カバーを外した状態を示す分解斜視図、図6は液滴吐出ヘッドに保護カバーを取り付けた状態を示す分解斜視図である。
この実施の形態1の液滴吐出ヘッドである例えばインクジェットヘッド1は、インク液滴を基板の上面に設けたノズルから吐出させるフェイス型であり、静電駆動方式のものである。
この実施の形態1の液滴吐出ヘッドである例えばインクジェットヘッド1は、インク液滴を基板の上面に設けたノズルから吐出させるフェイス型であり、静電駆動方式のものである。
このインクジェットヘッド1は、ノズルプレート(第1の基板)2、キャビティープレート(第2の基板)3、ガラス基板4がこの順序で積層し、相互に接合されている。
キャビティープレート3は、例えばシリコン基板であり、プレートの表面には底壁が振動板5として機能する圧力室6を構成することになる凹部7と、凹部7の後部に設けられたインク供給口8を構成することとなる細溝9と、各々の圧力室6にインクを供給するためのインクリザーバ10を構成することとなる凹部11とがエッチングによって形成されている。このキャビティープレート3の下面は鏡面研磨によって平滑化されており、ガラス基板4に対する取付け部とされている。
キャビティープレート3は、例えばシリコン基板であり、プレートの表面には底壁が振動板5として機能する圧力室6を構成することになる凹部7と、凹部7の後部に設けられたインク供給口8を構成することとなる細溝9と、各々の圧力室6にインクを供給するためのインクリザーバ10を構成することとなる凹部11とがエッチングによって形成されている。このキャビティープレート3の下面は鏡面研磨によって平滑化されており、ガラス基板4に対する取付け部とされている。
このキャビティープレート3の上面(溝形成側の基板表面)に接合されるノズルプレート2において、圧力室6の上面を規定する壁部分には各圧力室6に連通する複数のインクノズル21が形成されている。
このインクノズル21が形成されるインクノズル面はノズルプレート2の表面(上面)と面一に形成されている。
また、インクノズル21は段状断面をしており、インク液滴の吐出方向の前側には円形の小断面ノズル部分21aが形成され、後側には円形の大断面ノズル部分21bが形成されている。
このインクノズル21が形成されるインクノズル面はノズルプレート2の表面(上面)と面一に形成されている。
また、インクノズル21は段状断面をしており、インク液滴の吐出方向の前側には円形の小断面ノズル部分21aが形成され、後側には円形の大断面ノズル部分21bが形成されている。
このノズルプレート2およびキャビティープレート3を相互に重ね合わせることにより、これらのプレート2,3の間に、圧力室6、インク供給口8及びインクリザーバ10とが平面方向Hに配列された状態に区画形成される。
キャビティープレート3の下面に接合されるガラス基板4において、インクリザーバ10の底面に対応する壁部分にはインク供給孔19が形成されている。
このインク供給孔19はインクリザーバ10まで延びている。インク供給孔19には接続パイプを介してインクタンク等の外部のインク供給源が接続されている。
インク供給源からインク供給孔19を介してインクリザーバ10にインクが供給可能な状態となっている。
キャビティープレート3の下面に接合されるガラス基板4において、インクリザーバ10の底面に対応する壁部分にはインク供給孔19が形成されている。
このインク供給孔19はインクリザーバ10まで延びている。インク供給孔19には接続パイプを介してインクタンク等の外部のインク供給源が接続されている。
インク供給源からインク供給孔19を介してインクリザーバ10にインクが供給可能な状態となっている。
ガラス基板4において、各々の振動板5に対峙する部分には、振動室12を構成することになる凹部13が形成されている。この凹部13の底面には、振動板5に対峙する個別電極14が配置されている。
個別電極14はリード部15を介して端子部16に接続されている。端子部16を除く個別電極14及びリード部15は絶縁膜17に被覆されている。各端子部16にはリード線18がボンディングされている。
個別電極14はリード部15を介して端子部16に接続されている。端子部16を除く個別電極14及びリード部15は絶縁膜17に被覆されている。各端子部16にはリード線18がボンディングされている。
キャビティープレート3に形成した各圧力室6の底面を規定している振動板5は、共通電極として機能し、この共通電極と各個別電極14の端子部16との間にはドライバ24が接続されている。
従って、液滴吐出装置は、上記構成の液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッド1と、振動板5と各個別電極14との間に電圧を印加するドライバ24とで構成される。
従って、液滴吐出装置は、上記構成の液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッド1と、振動板5と各個別電極14との間に電圧を印加するドライバ24とで構成される。
ここで、インクリザーバ10を区画形成しているノズルプレート2及びキャビティープレート3からなる仕切り壁部分10aは、相互に対峙していると共に平面方向Hに延びる第1の仕切り壁部分10b及び第2の仕切り壁部分10cを備えている。
これらの仕切り壁部分10b、10cのうち、インク供給口8に近い側の第1の仕切り壁部分10bには、インクリザーバ10の圧力変動を緩衝させるために、薄い厚さの圧力変動緩衝部分22が計4個形成されている。
これらの仕切り壁部分10b、10cのうち、インク供給口8に近い側の第1の仕切り壁部分10bには、インクリザーバ10の圧力変動を緩衝させるために、薄い厚さの圧力変動緩衝部分22が計4個形成されている。
このように圧力変動緩衝部分22が形成されている第1の仕切り壁部分10bの上面はノズルプレート2の表面(上面)より段差23を持って一段低くくなるように形成されている。従って、第1の仕切り壁部分10bの上面はノズルプレート2の表面(上面)と面一であるインクノズル面に対しても一段低くくなっている。
この圧力変動緩衝部分22を外部から保護するために、図3及び図4に示すように圧力変動緩衝部分22が保護カバー25によって覆われている。
なお、この保護カバー25はノズルプレート2、キャビティプレート3及びガラス基板4の端部も覆っている。
但し、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25が接触し、しかも気密状態に覆ってしまうと、圧力変動緩衝部分22に保護カバー25が干渉し、さらに気密状態となることにより、圧力変動緩衝部分22の振動に悪影響を及ぼすことがある。
なお、この保護カバー25はノズルプレート2、キャビティプレート3及びガラス基板4の端部も覆っている。
但し、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25が接触し、しかも気密状態に覆ってしまうと、圧力変動緩衝部分22に保護カバー25が干渉し、さらに気密状態となることにより、圧力変動緩衝部分22の振動に悪影響を及ぼすことがある。
このため、圧力変動緩衝部分22を覆う保護カバー25は、圧力変動緩衝部分22に接触しないように、また気密状状態が生じないように取り付ける必要がある。
従って、この実施の形態1では、保護カバー25をノズルプレート2及びガラス基板4に次のようにして取り付けている。
この保護カバー25はステンレス板を直角に折り曲げた断面L字状をしている。そして、保護カバー25の一方の水平面部25aは、第1の仕切り壁部分10bにおける圧力変動緩衝部分22の周囲の部分にスペーサ26aを介して接着剤により接合されている。
従って、この実施の形態1では、保護カバー25をノズルプレート2及びガラス基板4に次のようにして取り付けている。
この保護カバー25はステンレス板を直角に折り曲げた断面L字状をしている。そして、保護カバー25の一方の水平面部25aは、第1の仕切り壁部分10bにおける圧力変動緩衝部分22の周囲の部分にスペーサ26aを介して接着剤により接合されている。
このとき、保護カバー25の一方の水平面部25aの厚さとスペーサ26aの厚さを併せた厚さ寸法が、圧力変動緩衝部分22が形成されている第1の仕切り壁部分10bの上面と、インクノズル面に面一のノズルプレート2の表面(上面)とで形成される段差23の高さ寸法と同じになるように設定されている。
このため、圧力変動緩衝部分22を覆う保護カバー25が取り付けられても、ノズルプレート2の表面(上面)と保護カバー25の一方の水平面部25aとは同じ高さ、即ち面一となり、インクノズル面及び保護カバー25を有するノズルプレート2の全体の表面は真っ平らとなる。
さらに、保護カバー25の他方の垂直面部25bは、ガラス基板4の端面にスペーサ26bを介して接着剤により接合されている。この保護カバー25の他方の垂直面部25bには、2つの通気孔27が設けられている。
さらに、保護カバー25の他方の垂直面部25bは、ガラス基板4の端面にスペーサ26bを介して接着剤により接合されている。この保護カバー25の他方の垂直面部25bには、2つの通気孔27が設けられている。
なお、保護カバー25のノズルプレート2及びガラス基板4に対する上記以外の取り付け方としては、ノズルプレート2の上記段差23の上方位置に保護カバー支持段差面を形成し、その保護カバー支持段差面に保護カバー25の一方の水平面部25aの端部を接着剤により接合し、保護カバー25の他方の垂直面部25bは、ガラス基板4の端面にスペーサ26bを介して接着剤により接合するようにしてもよい。
なお、この場合も、保護カバー25の一方の水平面部25aの上面とインクノズル面に面一のノズルプレート2の表面(上面)とは同じ高さ、即ち面一となるように設定される。
以上は、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25で覆った場合であるが、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25で覆わない場合には、インクノズル面に面一のノズルプレート2の表面(上面)と圧力変動緩衝部分22の上面とを同じ高さ、即ち面一となるように設定するようにしてもよい。
以上は、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25で覆った場合であるが、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25で覆わない場合には、インクノズル面に面一のノズルプレート2の表面(上面)と圧力変動緩衝部分22の上面とを同じ高さ、即ち面一となるように設定するようにしてもよい。
次に、上記構成の液滴吐出ヘッドの動作について説明する。
まず、図示しない液滴タンクより液体供給孔19を経てキャビティプレート3の内部に液体であるインク液が供給され、インクリザーバ10、圧力室5等に貯蔵される。
次に、ドライバ24を駆動して個別電極14に電圧を印加すると、電圧が印加された個別電極14と対峙している振動板5が静電気力によって振動し、これに伴って圧力室6の圧力が変動してインクノズル21からインク液滴が吐出される。
まず、図示しない液滴タンクより液体供給孔19を経てキャビティプレート3の内部に液体であるインク液が供給され、インクリザーバ10、圧力室5等に貯蔵される。
次に、ドライバ24を駆動して個別電極14に電圧を印加すると、電圧が印加された個別電極14と対峙している振動板5が静電気力によって振動し、これに伴って圧力室6の圧力が変動してインクノズル21からインク液滴が吐出される。
例えば、正の電圧パルスを印加して個別電極14の表面を正の電位に帯電させると、対応する振動板5の下面は負の電位に帯電する。従って、振動板5は静電気力によって吸引されて下方へ撓む。
次に、個別電極14へ印加している電圧をオフにすると、振動板5が元の位置に復帰する。この復帰動作によって、圧力室6の内圧が急激に上昇して、インクノズル21からインク液滴が吐出される。
そして、振動板5が下方に撓むことにより、インクがインクリザーバ10からインク供給口8を経由して、圧力室6に補給される。
次に、個別電極14へ印加している電圧をオフにすると、振動板5が元の位置に復帰する。この復帰動作によって、圧力室6の内圧が急激に上昇して、インクノズル21からインク液滴が吐出される。
そして、振動板5が下方に撓むことにより、インクがインクリザーバ10からインク供給口8を経由して、圧力室6に補給される。
なお、インクジェットヘッド1で使用されるインクとしては、水、アルコール、トルエン等の主溶媒にエチレングリコール等の界面活性材と、染料または顔料とを溶解または分散させることにより調製される。
さらに、インクジェットヘッド1にヒータを設けておけば、ホットメルトインクも使用できる。
さらに、インクジェットヘッド1にヒータを設けておけば、ホットメルトインクも使用できる。
図7には圧力変動緩衝部分22のコプライアンスCrとインク吐出量の重量変化率の相関関係を示してある。この図から分かるように、圧力変動緩衝部分22のコプライアンスCrが1×10-17[N/m5]であれば、インク吐出量の重量変化率を約75%程度に維持でき、インクの吐出特性の要求に十分満足できる。
このため、インクジェットヘッド1では、圧力緩衝部分22のコプライアンスCrが1×10-17[N/m5]以上となるように、当該圧力緩衝部分22の厚さ及び面積を調整してある。
このため、インクジェットヘッド1では、圧力緩衝部分22のコプライアンスCrが1×10-17[N/m5]以上となるように、当該圧力緩衝部分22の厚さ及び面積を調整してある。
従って、インクリザーバ10に圧力変動が生じても、圧力変動緩衝部分22でその圧力干渉を抑制できる。なお、インク吐出量の重量変化率が殆どないようにして、インクノズル間の相互の圧力干渉を無くすには、圧力変動緩衝部分22のコプライアンスCrを3×10-17[N/m5] 以上にすることが最も望ましい。
以上のように、インクジェットヘッド1においては、インクリザーバ10を区画形成している平面方向Hに延び、インク供給口8に近い側の第1の仕切り壁部分10bに、圧力変動緩衝部分22を形成している。
従って、圧力室6からインク供給口8を経由して伝達する吐出圧力をインクリザーバ10に進入した時点で圧力変動緩衝部分22で吸収できる。このため、インクリザーバ11に伝達する前段階で圧力を和らげることができるので、インクノズル間の圧力干渉を効果的に防止できる。
従って、圧力室6からインク供給口8を経由して伝達する吐出圧力をインクリザーバ10に進入した時点で圧力変動緩衝部分22で吸収できる。このため、インクリザーバ11に伝達する前段階で圧力を和らげることができるので、インクノズル間の圧力干渉を効果的に防止できる。
そして、この圧力変動緩衝部分22をインク供給口8に近い側の第1の仕切り壁部分10bに形成しても、断面L字状の保護カバー25の一方の水平面部25aが第1の仕切り壁部分10bにおける圧力変動緩衝部分22の周囲の部分にスペーサ26aを介して接着剤により接合されることにより、第1の仕切り壁部分10bに形成した圧力変動緩衝部分22は圧力変動緩衝部分22から隙間を隔てて保護カバー25の一方の水平面部25aで覆われ、ノズルプレート2の表面(上面)と保護カバー25の一方の水平面部25aとは同じ高さ、即ち面一となり、インクノズル面及び保護カバー25を有するノズルプレート2の全体の表面は真っ平らとなるため、インクノズル面を清浄する動作が行われても、従来のような段差によるインク溜まりや紙粉溜まりが発生することはなくなり、印刷品質が向上することとなった。
また、保護カバー25はステンレスで構成されているので、撥水機能を有し、インク液の付着を防止することができる。
この保護カバー25をステンレス以外の素材として、例えばステンレス以外の金属又はプラスチックで形成してもよく、この場合には表面に撥水処理を施しておくことにより、撥水機能を持たせ、インク液の付着を防止するようにすることが望ましい。
この保護カバー25をステンレス以外の素材として、例えばステンレス以外の金属又はプラスチックで形成してもよく、この場合には表面に撥水処理を施しておくことにより、撥水機能を持たせ、インク液の付着を防止するようにすることが望ましい。
また、断面L字状の保護カバー25の一方の水平面部25aが第1の仕切り壁部分10bにおける圧力変動緩衝部分22の周囲の部分にスペーサ26aを介して接着剤により接合され、保護カバー25の2つの通気孔27を有する他方の垂直面部25bは、ガラス基板4の端面にスペーサ26bを介して接着剤により接合されることにより、圧力変動緩衝部分22が保護カバー25の一方の水平面部25aと接触しないと共に保護カバー25の他方の垂直面部25bの2つの通気孔27が外部と連通することが確保されるため、圧力変動緩衝部分22が振動可能で気密状態とならず、圧力変動緩衝部分22の振動に悪影響を及ぼすことはない。
さらに、圧力変動緩衝部分22を保護カバー25で覆わない場合には、インクノズル面に面一のノズルプレート2の表面(上面)と圧力変動緩衝部分22の上面とを同じ高さ、即ち面一となるように設定することにより、インクノズル面及び圧力変動緩衝部分22が形成された第1の仕切り壁部分10bを有するノズルプレート2の全体の表面は真っ平らとなるため、インクノズル面を清浄する動作が行われても、従来のような段差によるインク溜まりや紙粉溜まりが発生することはなくなった。
図8〜図11にはノズルプレート2の製造工程の一例を示してある。これらの図を参照してノズルプレート2の製造手順を説明する。
(Step1:第1の熱酸化膜形成工程)
先ず、図8(A)に示すように、厚さが180ミクロンのシリコンウエハ30を用意し、当該シリコンウエハ30を熱酸化させて、その表面にレジスト膜としての厚さが1.2ミクロン以上のSiO2 膜31を形成する。
先ず、図8(A)に示すように、厚さが180ミクロンのシリコンウエハ30を用意し、当該シリコンウエハ30を熱酸化させて、その表面にレジスト膜としての厚さが1.2ミクロン以上のSiO2 膜31を形成する。
(Step2:SiO2 膜の第1のパターニング工程)
次に、図8(B)に示すように、シリコンウエハ30の表面30aを覆っているSiO2 膜31の部分にハーフエッチングを施すことにより、インクノズル21の大断面ノズル部分21b、インク供給口8 およびインクリザーバ10の第1の仕切り壁部分10b を形成するためのパターン32bおよび33を形成する。エッチング液としては、フッ化アンモニウム(HF:NH4F =880ml:5610ml)を使用することができる。
次に、図8(B)に示すように、シリコンウエハ30の表面30aを覆っているSiO2 膜31の部分にハーフエッチングを施すことにより、インクノズル21の大断面ノズル部分21b、インク供給口8 およびインクリザーバ10の第1の仕切り壁部分10b を形成するためのパターン32bおよび33を形成する。エッチング液としては、フッ化アンモニウム(HF:NH4F =880ml:5610ml)を使用することができる。
(Step3:SiO2 膜の第2のパターニング工程)
この後は、図8(C)に示すように、インクノズル21の小断面ノズル部分21aを形成するためのパターン32aを、SiO2 膜31のハーフエッチング領域であるパターン32bの部分に形成する。すなわち、これらのハーフエッチング領域をエッチングして、シリコンウエハ表面を露出させたパターン32aを形成する。この場合に使用するエッチング液も上記と同様なフッ化アンモニウムを使用できる。
この後は、図8(C)に示すように、インクノズル21の小断面ノズル部分21aを形成するためのパターン32aを、SiO2 膜31のハーフエッチング領域であるパターン32bの部分に形成する。すなわち、これらのハーフエッチング領域をエッチングして、シリコンウエハ表面を露出させたパターン32aを形成する。この場合に使用するエッチング液も上記と同様なフッ化アンモニウムを使用できる。
(Step4:第1のドライエッチング工程)
このようにして、SiO2 膜210に2回のパターニングを施した後は、図9(A)に示すように、ICP放電による異方性ドライエッチングをシリコンウエハ30に施す。これにより、上記のStep3で形成されたパターン32aに対応した形状で、シリコンウエハ30の表面が垂直にエッチングされて、所定の深さの溝34が形成される。この場合のエッチングガスとしては、例えば、CF4、SF6を使用し、これらのエッチングガスを交互に使用すればよい。ここで、CF4は形成される溝の側面にエッチングが進行しないように溝側面を保護するために使用し、SF6はシリコンウエハの垂直方向のエッチングを促進させるために使用する。
このようにして、SiO2 膜210に2回のパターニングを施した後は、図9(A)に示すように、ICP放電による異方性ドライエッチングをシリコンウエハ30に施す。これにより、上記のStep3で形成されたパターン32aに対応した形状で、シリコンウエハ30の表面が垂直にエッチングされて、所定の深さの溝34が形成される。この場合のエッチングガスとしては、例えば、CF4、SF6を使用し、これらのエッチングガスを交互に使用すればよい。ここで、CF4は形成される溝の側面にエッチングが進行しないように溝側面を保護するために使用し、SF6はシリコンウエハの垂直方向のエッチングを促進させるために使用する。
このようにして、溝34を形成した後は、SiO2 膜31をフッ酸水溶液によってパターン32b、33が完全に除去されるように、適当なエッチングレートでエッチ除去する。この結果、図9(B)に示すように、Step2で形成したパターン32b、33の部分が完全に除去されて、シリコンウエハ30の表面が露出した状態になる。
(Step5:第2のドライエッチング工程)
次に、図7(C)に示すように、再度、ICP放電による異方性ドライエッチングを行なう。この結果、露出しているシリコンウエハの表面部分は、その断面形状を保った状態で厚さ方向に向けて垂直にエッチングが進行する。この場合のエッチングガスも上記のStep4と同一である。この結果、段状のインクノズル21に対応する断面形状のノズル溝36、インク供給口8およびインクリザーバ10の第1の仕切り壁部分10bに対応する断面形状の溝37が形成される。
この後は、SiO2 膜31をフッ酸水溶液(例えば、HF:H2 O =1:5vol,25 ℃)で全て剥離する。図9(D)にはこの状態を示してある。
次に、図7(C)に示すように、再度、ICP放電による異方性ドライエッチングを行なう。この結果、露出しているシリコンウエハの表面部分は、その断面形状を保った状態で厚さ方向に向けて垂直にエッチングが進行する。この場合のエッチングガスも上記のStep4と同一である。この結果、段状のインクノズル21に対応する断面形状のノズル溝36、インク供給口8およびインクリザーバ10の第1の仕切り壁部分10bに対応する断面形状の溝37が形成される。
この後は、SiO2 膜31をフッ酸水溶液(例えば、HF:H2 O =1:5vol,25 ℃)で全て剥離する。図9(D)にはこの状態を示してある。
(Step6:第2の熱酸化膜形成工程)
この後は、図10(A)に示すように、再び、シリコンウエハ30 の表面を熱酸化して、レジスト膜としてのSiO2 膜38 を形成する。この場合においても、SiO2 膜38の厚みは、例えば、1.2ミクロンにすれば良い。
この後は、図10(A)に示すように、再び、シリコンウエハ30 の表面を熱酸化して、レジスト膜としてのSiO2 膜38 を形成する。この場合においても、SiO2 膜38の厚みは、例えば、1.2ミクロンにすれば良い。
(Step7:SiO2 膜の第3のパターニング工程)
次に、図10(B)に示すように、シリコンウエハ30の反対側の表面全体を覆っているSiO2 膜をエッチングする。この場合のエッチング液は上記のStep2で使用したものを使用できる。
次に、図10(B)に示すように、シリコンウエハ30の反対側の表面全体を覆っているSiO2 膜をエッチングする。この場合のエッチング液は上記のStep2で使用したものを使用できる。
(Step8:ウエットエッチング工程)
次に、図10(C)に示すように、シリコンウエハ30をエッチング液に漬けてシリコンウエハ30の反対側の表面に対して異方性湿式エッチングを施してノズル21を貫通させる。この場合に使用するエッチング液は、水酸化カリウム水溶液であり、その濃度は20wtパーセントで液温80℃のものを使用できる。エッチング終了後は、図10(D)に示すように、SiO2 膜38をフッ酸水溶液で全て剥離する。この結果、シリコンウエハ30の表面が露出した状態になる。
次に、図10(C)に示すように、シリコンウエハ30をエッチング液に漬けてシリコンウエハ30の反対側の表面に対して異方性湿式エッチングを施してノズル21を貫通させる。この場合に使用するエッチング液は、水酸化カリウム水溶液であり、その濃度は20wtパーセントで液温80℃のものを使用できる。エッチング終了後は、図10(D)に示すように、SiO2 膜38をフッ酸水溶液で全て剥離する。この結果、シリコンウエハ30の表面が露出した状態になる。
(Step9:第3の熱酸化膜形成工程)
この後は、図11(A)に示すように、再び、シリコンウエハ30の表面を熱酸化して、レジスト膜としてのSiO2 膜38を形成する。この場合においても、SiO2 膜38の厚みは、例えば、1.2ミクロンにすれば良い。
この後は、図11(A)に示すように、再び、シリコンウエハ30の表面を熱酸化して、レジスト膜としてのSiO2 膜38を形成する。この場合においても、SiO2 膜38の厚みは、例えば、1.2ミクロンにすれば良い。
(Step10:SiO2 膜の第4のパターニング工程)
次に、図11(B)に示すように、シリコンウエハ30の反対側の表面30bを覆っているSiO2 膜38の部分をエッチングして、圧力変動緩衝部分22に対応したパターン41を形成する。この場合のエッチング液は上記のStep2で使用したものを使用できる。
次に、図11(B)に示すように、シリコンウエハ30の反対側の表面30bを覆っているSiO2 膜38の部分をエッチングして、圧力変動緩衝部分22に対応したパターン41を形成する。この場合のエッチング液は上記のStep2で使用したものを使用できる。
(Step11:ウエットエッチング工程)
次に、図11(C)に示すように、シリコンウエハ30をエッチング液に漬けてシリコンウエハ30の露出部分に対して異方性湿式エッチングを施し、溝43を形成して所定の厚さの圧力変動緩衝部分22を形成する。この場合に使用するエッチング液は、水酸化カリウム水溶液であり、その濃度は20wtパーセントで液温80 ℃のものを使用できる。エッチング終了後は、図11(D)に示すように、SiO2 膜38をフッ酸水溶液で全て剥離する。この結果、シリコンウエハ30の表面が露出した状態になる。
次に、図11(C)に示すように、シリコンウエハ30をエッチング液に漬けてシリコンウエハ30の露出部分に対して異方性湿式エッチングを施し、溝43を形成して所定の厚さの圧力変動緩衝部分22を形成する。この場合に使用するエッチング液は、水酸化カリウム水溶液であり、その濃度は20wtパーセントで液温80 ℃のものを使用できる。エッチング終了後は、図11(D)に示すように、SiO2 膜38をフッ酸水溶液で全て剥離する。この結果、シリコンウエハ30の表面が露出した状態になる。
最後に、シリコンウエハの耐インク性とノズル面の撥水処理の密着性を確保するために、再度シリコンウエハを熱酸化して、SiO2膜を形成する。
以上により、ノズルプレート2が得られる。このようにして得られたノズルプレート2をキャビティープレート3を接合することにより、圧力室6、インク供給口8及びインクリザーバ10が平面方向Hに配列された状態に区画形成される。
以上により、ノズルプレート2が得られる。このようにして得られたノズルプレート2をキャビティープレート3を接合することにより、圧力室6、インク供給口8及びインクリザーバ10が平面方向Hに配列された状態に区画形成される。
前述したインクジェットヘッド1は、インク液滴をノズルプレート2の上面から吐出させるフェイスインクジェットタイプであるが、インク液滴をノズルプレート2の側方から吐出させるエッジインクヘットタイプについても本発明を適用できる。
上述の本発明の液滴吐出ヘッドにおいて、吐出液体は印刷用のインク液とし、通常の紙媒体等への印刷をする一般的なインクジェットプリンタとして利用することができるとして説明した。
また、吐出液体を生体分子を含む溶液とするれば、例えばDNAチップ、プロテイン(蛋白質)チップ等の製造に利用することができる。
さらに、吐出形態をカラーフィルタを形成させる溶液とすれば、液晶表示装置に利用することができるカラーフィルタ製造に利用することができる。
また、吐出液体を発光材料を含む溶液とすれば、電界発光素子の吐出を行うことができ、これを用いた表示装置の製造に利用することができる。
また、吐出液体を生体分子を含む溶液とするれば、例えばDNAチップ、プロテイン(蛋白質)チップ等の製造に利用することができる。
さらに、吐出形態をカラーフィルタを形成させる溶液とすれば、液晶表示装置に利用することができるカラーフィルタ製造に利用することができる。
また、吐出液体を発光材料を含む溶液とすれば、電界発光素子の吐出を行うことができ、これを用いた表示装置の製造に利用することができる。
1 インクジェットヘッド、2 ノズルプレート(第1の基板)、3 キャビティープレート(第2の基板)、4 ガラス基板、5 振動板、6 圧力室、8 インク供給口、10 インクリザーバ、10a 仕切り壁部分、10b 第1の仕切り壁部分、14 個別電極、21 インクノズル、22 圧力変動緩衝部分、24 ドライバ、25 保護カバー、27 通気孔
Claims (6)
- ノズルプレートとキャビティープレートとを相互に重ね合わせ、これらの間に、ノズルから液体を吐出させる複数の圧力室と、各圧力室に前記液体を供給するリザーバと、前記各圧力室を前記リザーバに連通させている液体供給口と、前記リザーバの前記液体供給口の壁面に圧力変動を緩衝させるための圧力変動緩衝部分とを設けた液滴吐出ヘッドにおいて、
前記圧力変動緩衝部分を前記ノズルプレートの液体吐出面と略同じ高さに形成したことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - ノズルプレートとキャビティープレートとを相互に重ね合わせ、これらの間に、ノズルから液体を吐出させる複数の圧力室と、各圧力室に前記液体を供給するリザーバと、前記各圧力室を前記リザーバに連通させている液体供給口と、前記リザーバの前記液体供給口の壁面に圧力変動を緩衝させるための圧力変動緩衝部分とを設けた液滴吐出ヘッドにおいて、
前記圧力変動緩衝部分を前記ノズルプレートの液体吐出面とは異なる高さに形成し、
前記圧力変動緩衝部分を覆う保護カバーを当該圧力変動緩衝部分と接触しないように前記ノズルプレートに取り付け、前記液体吐出面と前記保護カバーの上面が略同じ高さになるようしたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 前記保護カバーの液体吐出面は、撥水性を有することを特徴とする請求項2記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記保護カバーは前記圧力変動緩衝部分を有するノズルプレートと、前記キャビティープレートとを覆うように取り付けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記保護カバーは少なくとも1つの外部と連通する通気孔を有することを特徴とする請求項4記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドと、前記圧力室の振動板に対向する電極との間に電圧を印加するドライバと、
を備えていることを特徴とする液滴吐出装置。
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-
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