JP2014193554A - 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014193554A
JP2014193554A JP2013070710A JP2013070710A JP2014193554A JP 2014193554 A JP2014193554 A JP 2014193554A JP 2013070710 A JP2013070710 A JP 2013070710A JP 2013070710 A JP2013070710 A JP 2013070710A JP 2014193554 A JP2014193554 A JP 2014193554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
head
liquid ejecting
repellent film
head unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013070710A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6237980B2 (ja
Inventor
Takakimi Kanegae
貴公 鐘ヶ江
Katsuhiro Okubo
勝弘 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2013070710A priority Critical patent/JP6237980B2/ja
Publication of JP2014193554A publication Critical patent/JP2014193554A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6237980B2 publication Critical patent/JP6237980B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】静電気による破壊を抑制した液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッド2と、該液体噴射ヘッド2を保護する保護板3と、を備え、前記保護板3は、少なくとも前記被噴射媒体側の表面に、当該保護板3よりも電気抵抗値の高い撥液膜35が設けられていると共に、該撥液膜35が設けられておらず前記保護板3の表面を露出する領域36が設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドユニット及びインクジェット式記録装置に関する。
液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを有するインクジェット式記録ヘッドユニットは、ノズル開口からインク滴を被噴射媒体上に吐出しているため、インク滴を噴射する液体噴射面のノズル開口近傍にインクが付着することにより、また、付着したインクが固化することにより、例えば、インク滴の吐出方向が安定しないという問題や、インク滴が吐出されないなどの吐出不良が発生するという問題がある。
このため、液体噴射面に撥インク性(撥液性)を有する撥液膜を設け、液体噴射面にインクや異物が付着し難くすると共に、ゴム板等のワイパーブレードで液体噴射面を払拭することにより、液体噴射面に付着したインクや毛羽、埃、紙粉等をクリーニングするインクジェット式記録ヘッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、インクジェット式記録ヘッドユニットには、インクジェット式記録ヘッドの液体噴射面側を保護する保護板が設けられているため、この保護板の表面(液体噴射面と同じ方向を向く面)の表面にも撥インク性(撥液性)を有する撥液膜を設けるようにしたインクジェット式記録ヘッドユニットが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このように保護板の表面に撥液膜を設けることで、保護板の表面にインクや毛羽、埃、紙粉等が付着し、保護板に被噴射媒体等が接触した際に被噴射媒体を汚してしまうのを抑制すると共に、保護板の表面に付着したインクが予期せぬタイミングで被噴射媒体に落下して汚すのを抑制することができる。
特開2010−228151号公報 特開2011−000778号公報
しかしながら、保護板が当該保護板よりも電気抵抗値の高い撥液膜で覆われていると、被噴射媒体の移動によって発生した静電気がノズルプレートに伝わり、記録ヘッドが破壊されてしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑み、静電気による破壊を抑制した液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを保護する保護板と、を備え、前記保護板は、少なくとも前記被噴射媒体側の表面に、当該保護板よりも電気抵抗値の高い撥液膜が設けられていると共に、該撥液膜が設けられておらず前記保護板の表面を露出する領域が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、撥液膜が設けられていない保護板の露出された表面に被噴射媒体の静電気が伝わるため、液体噴射ヘッドの予期しない部分に静電気が伝わるのを抑制して、液体噴射ヘッドの静電気による破壊を抑制することができる。
ここで、前記保護板は、前記液体噴射ヘッドの液体を噴射する液体噴射面とは交差する側面に屈曲されて設けられており、この屈曲された領域で前記保護板が露出されていることが好ましい。これによれば、保護板に撥液膜が形成された状態で屈曲したとしても、撥液膜に割れや欠けなどが生じるのを抑制することができる。
また、前記液体噴射面には、前記保護板よりも電気抵抗値の高い撥液膜が設けられていることが好ましい。これによれば、液体噴射面に液体が付着し難く、液体噴射面に液体が残留することによる液滴の噴射不良等が発生するのを抑制することができる。
また、前記保護板は、前記液体噴射面に直接固定されていないことが好ましい。これによれば、保護板に伝わった静電気が液体噴射面に伝わるのを抑制して、液体噴射ヘッドの破壊をさらに抑制することができる。
また、前記保護板は、接地されていることが好ましい。これによれば、保護板に伝わった静電気を除去することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドユニットを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、破壊を抑制した液体噴射装置を実現できる。
本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの平面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの断面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略斜視図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニットの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドユニットの液体噴射面側の平面図であり、図3は、図2のA−A′線断面図であり、図4は、図2のB−B′線断面図である。
図示するように、本実施形態の液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニット1(以下、単にヘッドユニット1とも言う)は、複数のインクジェット式記録ヘッド2(以下、単に記録ヘッド2とも言う)と、複数の記録ヘッド2を保護する保護板であるカバーヘッド3と、複数の記録ヘッドを保持する保持部材4と、を具備する。
記録ヘッド2は、一方面側にインク滴を吐出するノズル開口21が設けられたノズルプレート22と、ノズル開口21に連通する流路等が内部に形成されたヘッド本体23と、を具備する。ノズル開口21は、第1の方向Xに並設された列が、第1の方向Xと直交する第2の方向Yに2列並んで設けられている。また、ノズルプレート22のノズル開口21が開口する液体噴射面24には、撥液性(撥インク性)を有する撥液膜25が設けられている。撥液膜25は、吐出するインクに対して撥インク性(撥液性)を有するものであれば特に限定されず、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜や、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜などを用いることができる。
なお、フッ素系高分子を含む金属膜からなる撥液膜25は、例えば、ノズルプレート22の液体噴射面24に直接、共析メッキを施すことにより形成することができる。
また、撥液膜25として金属アルコキシドの分子膜を用いる場合には、例えば、ノズルプレート22側にプラズマ重合膜からなる下地膜を設けることで、分子膜からなる撥液膜25とノズルプレート22との密着性を向上することができる。なお、プラズマ重合膜からなる下地膜は、例えば、シリコーンをアルゴンプラズマガスにより重合させて形成することができる。また、金属アルコキシドの分子膜からなる撥液膜25は、例えば、アルコキシラン等のシランカップリング剤をシンナー等の溶媒と混合して金属アルコキシド溶液を形成し、この金属アルコキシド溶液にノズルプレート22を浸漬することで、金属アルコキシドの重合した分子膜を形成することができる。ちなみに、撥液膜25として、金属アルコキシドの分子膜を用いた場合には、下地層を設けたとしても、共析メッキにより形成したフッ素系高分子を含む金属膜からなる撥液膜25よりも薄く形成できると共に、液体噴射面24をクリーニングする際にワイピングによって液体噴射面24がワイピングされることによっても撥液性が劣化しない「耐擦性」、及び撥液性を向上できるという利点を有する。勿論、「耐擦性」、「撥液性」は劣るが、フッ素系高分子を含む金属膜からなる撥液膜25を用いることもできる。
撥液膜25に何れの材料を用いたとしても、本実施形態の撥液膜25は、詳しくは後述するカバーヘッド3の電気抵抗値よりも高いものを用いるのが好ましい。これにより、詳しくは後述するが、被噴射媒体からの静電気がノズルプレート22に伝わり難くして、静電気をカバーヘッド3に積極的に伝わらせることができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッド2のノズルプレート22は、第1の方向X及び第2の方向Yの面内において、ヘッド本体23よりも狭い面積を有する。すなわち、ヘッド本体23のノズルプレート22が設けられた面には、中央部にノズルプレート22が接合され、ノズルプレート22の周囲に亘ってノズルプレート22によって覆われていない領域が設けられている。ヘッド本体23のノズルプレート22が設けられた面のノズルプレート22以外の領域にカバーヘッド3が接合されている。
また、ヘッド本体23の内部には、特に図示していないが、ノズル開口21に連通する流路と、この流路内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段等が設けられている。かかる圧力発生手段としては、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料の変形によって流路の容積を変化させて流路内のインクに圧力変化を生じさせてノズル開口からインク滴を吐出させる圧電アクチュエーターや、流路内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口21からインク滴を吐出させるものや、振動板と電極との間に静電気力を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口からインク滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを用いることができる。
また、このような記録ヘッド2の液体噴射面24とは反対面側には、保持部材4が設けられている。
保持部材4は、一方面に複数の記録ヘッド2、本実施形態では、4個の記録ヘッド2が固定されている。ここで、記録ヘッド2の配置は、特に限定されないが、本実施形態では、複数の記録ヘッド2はノズル開口21の列が列設された第2の方向Yに沿って配置されている。
なお、特に図示していないが、本実施形態の保持部材4には、インクが貯留されたインクタンクやインクカートリッジなどの貯留手段(液体貯留手段)が接続され、当該保持部材4の内部には、貯留手段のインクを記録ヘッド2に供給するための供給流路が設けられている。ちなみに、供給流路には、気泡やゴミを除去するためのフィルター等が設けられていてもよい。また、保持部材4には、その他の部材、例えば、記録ヘッド2を駆動するための駆動IC等の駆動回路などが設けられていてもよく、保持部材4の構成については特に限定されるものではない。また、保持部材4には、供給流路が設けられていなくてもよく、各記録ヘッド2に直接貯留手段が接続されていてもよい。
このような保持部材4に保持された複数の記録ヘッド2の液体噴射面24側は、本実施形態の保護板であるカバーヘッド3によって覆われている。
カバーヘッド3は、各記録ヘッド2毎に露出開口部31が形成された固定部32と、複数の記録ヘッド2の液体噴射面24の側面側に固定部32の外周に沿って屈曲するように設けられた壁部33と、を具備する。
固定部32に設けられた露出開口部31は、ノズル開口21を露出するためのものであり、本実施形態ではノズルプレート22を露出する大きさ、すなわち、ノズルプレート22の表面積よりも若干大きな開口面積を有する。
そして、固定部32は、ノズルプレート22の周囲、すなわち、ヘッド本体23のノズルプレート22が固定された面に接合されている。このカバーヘッド3の固定部32と、記録ヘッド2との接合方法は特に限定されず、例えば、接着剤を用いて接着することができる。ここで、カバーヘッド3と記録ヘッド2との間に設けられた材料、例えば、カバーヘッド3を記録ヘッド2に固定する接着剤は、詳しくは後述するが、カバーヘッド3に伝わった静電気が記録ヘッド2に伝わって、記録ヘッド2が破壊されない程度の絶縁性(高い電気抵抗値)を有する材料を用いるのが好ましい。これにより、カバーヘッド3と記録ヘッド2とは、実質的に絶縁され、カバーヘッド3に伝わった静電気によって記録ヘッド2が破壊されるのを抑制することができる。
また、露出開口部31は、ノズルプレート22よりも若干大きな開口面積を有することから、カバーヘッド3とノズルプレート22との間には間隙が画成されている。本実施形態では、この間隙に充填剤34が充填されている。充填剤34は、例えば、ノズルプレート22側では液体噴射面24よりも低い位置(液体噴射方向とは反対方向)で、且つカバーヘッド3側ではカバーヘッド3の表面よりも低い位置となるように形成されている。これにより、例えばワイパーブレードがカバーヘッド3の表面及びノズルプレート22の表面に摺接した際に、ワイパーブレードが充填剤34に接触して、充填剤34の剥離による異物の発生などを抑制することができる。また、このようにカバーヘッド3とノズルプレート22との間隙に充填剤34を充填することによって、ノズルプレート22とカバーヘッド3との間にインクが滞留し、滞留したインクが予期せぬタイミングで被噴射媒体上に落下して被噴射媒体を汚すのを抑制することができる。もちろん、充填剤34を設けないようにしてもよい。このような充填剤34は、耐液体性を有する材料であれば、特に限定されず、例えば、接着剤などを用いることができる。また、充填剤34は、例えば、カバーヘッド3を記録ヘッド2に接着する接着剤の一部であってもよい。なお、充填剤34は、カバーヘッド3よりも電気抵抗値の高い材料が好ましい。これにより、詳しくは後述するが、被噴射媒体からの静電気を充填剤34に伝わらせずに、カバーヘッド3に伝わらせることができる。
また、カバーヘッド3の液体噴射面24側の表面には、カバーヘッド3よりも撥液性(撥インク性)を有する撥液膜35が設けられている。撥液膜35は、吐出するインクに対してカバーヘッド3よりも撥インク性(撥液性)を有するものであれば特に限定されず、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜や、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜などを用いることができる。なお、撥液膜35は、ノズルプレート22に設けられた撥液膜25と同様の工程によって製造することができる。
なお、カバーヘッド3としては、比較的電気抵抗値が低い材料が好ましく、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属や、導電性樹脂などで形成することができる。これに対して、撥液膜35は、カバーヘッド3よりも高い電気抵抗値を有する。ちなみに、金属膜からなる撥液膜35を用いた場合であっても、フッ素系高分子の含有量によってカバーヘッド3よりも高い電気抵抗値になる。このように高い電気抵抗値の撥液膜35は、撥液性に優れ、且つ耐摩耗性が高いので、インクの付着(残留)による不具合や撥液膜35の寿命の低下を抑制することができる。
また、撥液膜35は、カバーヘッド3の固定部32及び壁部33の記録ヘッド2とは反対面側に設けられており、カバーヘッド3の記録ヘッド2側の面には設けられていない。これにより、カバーヘッド3と記録ヘッド2とを接着する接着剤の接着力が低下するのを抑制することができる。
また、カバーヘッド3の記録ヘッド2とは反対面側には、撥液膜35が設けられておらず、カバーヘッド3を露出する非撥液領域36が設けられている。本実施形態では、非撥液領域36は、固定部32と壁部33との間、すなわち、カバーヘッド3の屈曲された角部に亘って連続して設けられている。すなわち、固定部32の表面に設けられた撥液膜35と、壁部33の表面に設けられた撥液膜35とは、撥液膜35が設けられていない非撥液領域36によって不連続となっている。このような非撥液領域36によってカバーヘッド3の屈曲された角部が露出している。そして、この非撥液領域36によって露出されたカバーヘッド3に、被噴射媒体からの静電気が伝わる。なお、非撥液領域36の幅(図3に示す断面の第1の方向Xの幅)は、広すぎると非撥液領域36によって露出されるカバーヘッド3の表面の面積が大きくなり、非撥液領域36にインクが滞留し易くなってしまう。また、非撥液領域36の幅が狭くなると、被噴射媒体からの静電気が非撥液領域36に伝わらずに、ノズルプレート22などの予期しない部分に伝わる虞がある。したがって、非撥液領域36の幅は、インクの滞留が生じ難く静電気が伝わり易い幅で適宜形成するのが好ましい。ちなみに、本実施形態では、非撥液領域36は、固定部32と壁部33との屈曲された部分を中心として固定部32及び壁部33の両方に配置される幅で形成した。
このようなヘッドユニット1では、被噴射媒体にインク滴を着弾させるために被噴射媒体にヘッドユニット1を相対向させた際に、被噴射媒体に滞留した静電気は、非撥液領域36によって露出したカバーヘッド3に伝わる。このため、被噴射媒体の静電気がノズルプレート22などの予期しない部分に伝わらず、静電気によるノズルプレート22の破壊、記録ヘッド2の破壊を抑制することができる。つまり、ノズルプレート22及びカバーヘッド3に形成された撥液膜35は、比較的高い絶縁性を有するため、カバーヘッド3の撥液膜35に非撥液領域36が形成されていないと、被噴射媒体の静電気が予期せぬ部材に伝わる。このとき、ノズルプレート22やヘッド本体23等の予期しない部分に静電気が伝わると、静電気によってノズルプレート22やヘッド本体23等の記録ヘッド2が破壊されてしまう。本実施形態では、カバーヘッド3に非撥液領域36を形成することで、被噴射媒体の静電気をノズルプレート22等の記録ヘッド2の予期しない部分に伝わらせることなく、非撥液領域36によって露出されたカバーヘッド3に伝わらせることができ、ノズルプレート22等の記録ヘッド2が破壊されるのを抑制することができる。なお、カバーヘッド3は、例えば、接地するのが好ましい。カバーヘッド3の接地は、例えば、カバーヘッド3の撥液膜35が形成されていない部分を介して行うことができる。ちなみに、カバーヘッド3の記録ヘッド2側の面は撥液膜35が形成されていないため、カバーヘッド3の記録ヘッド2側の面の何れかから接地するようにしてもよく、また、撥液膜35が形成された面、すなわち、記録ヘッド2とは反対面側の一部に撥液膜35を除去してカバーヘッド3を露出した領域を形成し、このカバーヘッド3が露出した領域から接地するようにしてもよい。もちろん、非撥液領域36の一部から配線や導電部材等を介して接地するようにしてもよい。このようにカバーヘッド3を接地することで、カバーヘッド3に伝わった静電気を除去することができるため、記録ヘッド2の予期しない部分に静電気が伝わることによって記録ヘッド2が破壊されるのを抑制することができる。
また、このような撥液膜35を有するカバーヘッド3は、例えば、平板状の部材に非撥液領域36を有する撥液膜35を形成した後、屈曲することで固定部32と壁部33とを有するカバーヘッド3を形成することができる。そして、本実施形態では、非撥液領域36は、固定部32と壁部33との境界の屈曲された部分に形成されているため、カバーヘッド3を屈曲した際に撥液膜35に割れや剥離が生じるのを抑制することができる。ちなみに、平板状の部材の全面に亘って撥液膜35を形成して屈曲した場合、屈曲した部分で撥液膜35に割れや剥離が生じてしまう。そして、屈曲した部分での割れや剥離を起点として、ノズルプレート22側の露出開口部31の周囲の撥液膜35も剥離してしまう虞がある。このため非撥液領域36を形成してから屈曲して、カバーヘッド3を形成するのが好ましい。もちろん、カバーヘッド3を屈曲して形成した後で、撥液膜35の一部を除去して非撥液領域36を形成するようにしてもよい。この場合には、割れや剥離が生じた領域を含む領域を非撥液領域36として除去してしまえばよい。なお、非撥液領域36は、撥液膜35を例えば、レーザー加工によって容易に除去して形成することができる。もちろん、非撥液領域36は、予め非撥液領域36を覆うマスクを形成した後、マスク上に亘って撥液膜35を形成し、マスク上の撥液膜35をマスクと同時に除去(リフトオフ)することで形成することもできる。このように撥液膜35の形成方法は特に限定されないが、本実施形態のように非撥液領域36を固定部32と壁部33との境界の屈曲された領域とすることで、非撥液領域36を有する撥液膜35を形成した後に屈曲しても撥液膜35の割れや剥離を抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、複数の記録ヘッド2に対して1つの保護板であるカバーヘッド3を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド2毎に独立した保護板であるカバーヘッド3を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、保護板であるカバーヘッド3は、ノズルプレート22に直接固定されずに、ノズルプレート22との間に間隙を配してヘッド本体23に固定されるようにしたが、特にこれに限定されずに、カバーヘッド3は、ノズルプレート22の液体噴射面24に直接接合又は当接されるようにしてもよい。なお、上述した実施形態1では、保護板としてカバーヘッド3を例示したが、保護板は特にこれに限定されるものではなく、記録ヘッド2に直接固定されない保護板であってもよい。このような保護板としては、例えば、ヘッドユニット1の移動などに伴う風によってインク滴の着弾位置がずれる風紋の発生を抑制する風紋カバー等であってもよい。
さらに、上述した実施形態1では、カバーヘッド3の非撥液領域36を、固定部32と壁部33との境界の屈曲された領域に設けるようにしたが、特にこれに限定されず、固定部32の液体噴射面24と同じ方向を向く面の何れかに非撥液領域を設けるようにしてもよい。ただし、非撥液領域にはインクが付着し易いため、ノズル開口21に近い位置に非撥液領域を配置すると、ワイパーブレード等でワイピングした際に、非撥液領域に付着して滞留したインクがノズル開口21に刷り込むことになり、インク滴の吐出不良を生じる虞がある。また、ノズル開口21に近い位置に非撥液領域36を形成すると、非撥液領域36によって露出されたカバーヘッド3に伝わった静電気がノズルプレート22に伝わり易くなる虞がある。このため、非撥液領域36は、被噴射媒体に相対向し、且つノズル開口21からなるべく離れた位置が好ましく、上述した実施形態1の屈曲された部分に設けるのが好適である。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図5は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図5に示すインクジェット式記録装置100において、ヘッドユニット1は、インク供給手段を構成するインクカートリッジ102が着脱可能に設けられ、このヘッドユニット1を搭載したキャリッジ103は、装置本体104に取り付けられたキャリッジ軸105に軸方向移動自在に設けられている。
そして、駆動モーター106の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト107を介してキャリッジ103に伝達されることで、ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ103はキャリッジ軸105に沿って移動される。一方、装置本体104にはキャリッジ軸105に沿ってプラテン108が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン108に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
また、上述したインクジェット式記録装置100では、ヘッドユニット1がキャリッジ103に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、ヘッドユニット1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
さらに、上述した例では、インクジェット式記録装置100は、液体貯留手段であるインクカートリッジ102がキャリッジ103に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体104に固定して、貯留手段とヘッドユニット1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドユニットの一例としてインクジェット式記録ヘッドユニットを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドユニットや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置にも適用できる。
1 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 2 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 3 カバーヘッド(保護板)、 21 ノズル開口、 22 ノズルプレート、 23 ヘッド本体、 24 液体噴射面、 31露出開口部、 32 固定部、 33 壁部、 35 撥液膜、 36 非撥液領域、 100 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)

Claims (6)

  1. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを保護する保護板と、を備え、
    前記保護板は、少なくとも前記被噴射媒体側の表面に、当該保護板よりも電気抵抗値の高い撥液膜が設けられていると共に、該撥液膜が設けられておらず前記保護板の表面を露出する領域が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  2. 前記保護板は、前記液体噴射ヘッドの液体を噴射する液体噴射面とは交差する側面に屈曲されて設けられており、この屈曲された領域で前記保護板が露出されていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッドユニット。
  3. 前記液体噴射面には、前記保護板よりも電気抵抗値の高い撥液膜が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッドユニット。
  4. 前記保護板は、前記液体噴射面に直接固定されていないことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  5. 前記保護板は、接地されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニットを具備することを特徴とする液体噴射装置。
JP2013070710A 2013-03-28 2013-03-28 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 Active JP6237980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013070710A JP6237980B2 (ja) 2013-03-28 2013-03-28 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013070710A JP6237980B2 (ja) 2013-03-28 2013-03-28 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014193554A true JP2014193554A (ja) 2014-10-09
JP6237980B2 JP6237980B2 (ja) 2017-11-29

Family

ID=51839195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013070710A Active JP6237980B2 (ja) 2013-03-28 2013-03-28 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6237980B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016137649A (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP2016159452A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP2017019151A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7249578B2 (ja) * 2018-03-02 2023-03-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 浄化方法、浄化装置及び浄化システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002079666A (ja) * 2000-06-27 2002-03-19 Toshiba Tec Corp インクジェットプリンタヘッド
JP2005096148A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットヘッド
JP2005297475A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Seiko Epson Corp 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2009220421A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Ricoh Co Ltd ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置
JP2011000778A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Seiko Epson Corp 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッドの製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002079666A (ja) * 2000-06-27 2002-03-19 Toshiba Tec Corp インクジェットプリンタヘッド
JP2005096148A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットヘッド
JP2005297475A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Seiko Epson Corp 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2009220421A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Ricoh Co Ltd ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置
JP2011000778A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Seiko Epson Corp 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッドの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016137649A (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP2016159452A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP2017019151A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6237980B2 (ja) 2017-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5776880B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5444866B2 (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッドの製造方法
JP2009292061A (ja) ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6237980B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2009034830A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2014184606A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US20150258790A1 (en) Liquid jet head, method for manufacturing liquid jet head, and liquid jet apparatus
JP6183586B2 (ja) 液体噴射装置及び液体噴射装置のクリーニング方法
JP2009220471A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP2007021840A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2007190685A (ja) ヘッドユニットおよび液体吐出装置
JP2011218746A (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2015227027A (ja) 液体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに画像形成装置
JP2010228133A (ja) ノズルプレートの製造方法
JP6146558B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP2017209828A (ja) 液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置
JP2008221653A (ja) ノズル形成部材の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法並びに液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2013184470A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2016175188A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2010228268A (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及びアクチュエーター装置
JP6315177B2 (ja) 液体噴射装置
JP2007190684A (ja) ヘッドユニットおよび液体吐出装置
JP2011161652A (ja) 液体噴射装置
JP2011189585A (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2006305987A (ja) 液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150422

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6237980

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150