JP2006180625A - 常時給電装置のばねホルダ構造 - Google Patents

常時給電装置のばねホルダ構造 Download PDF

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憲雄 渡邉
Kenichiro Kawaguchi
賢一郎 川口
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Abstract

【課題】左右のスライドドア等のスライド構造体に低背型の常時給電装置を搭載する場合に、プロテクタ内で板ばねとワイヤハーネスとを連結するばねホルダの共用化を図る。
【解決手段】プロテクタ4内にワイヤハーネス7をループ状に屈曲配索し、ワイヤハーネスのループ部8にばねホルダ9を固定し、ばねホルダに板ばね6の先端部を固定し、板ばねでループ部を拡径方向に付勢した常時給電装置1で、ばねホルダ9をループ部8の拡縮方向に分割可能に形成した。ばねホルダ9をホルダベース31とホルダカバー32と構成し、ホルダベースは、ワイヤハーネス7を挿通させる開口55と、保護チューブ25,26を固定するチューブ固定手段33を有し、ホルダカバーを係止手段56,57でホルダベースに固定した。係止手段56,57をホルダベース又はホルダカバーの凹部58内で係合させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロテクタ内で板ばねに設けたばねホルダにワイヤハーネスを固定し、板ばねの付勢力でワイヤハーネスの余長を吸収させる常時給電装置におけるばねホルダの左右共用化を図った常時給電装置のばねホルダ構造に関するものである。
図5〜図6は従来の常時給電装置の一形態を示すものである(例えば特許文献1参照)。
この給電装置50は、自動車のスライドドア(スライド構造体)41に配設され、ワイヤハーネス43を屈曲自在に収容する合成樹脂製のプロテクタ42(図ではベースのみを示し、カバーの図示は省略している)と、プロテクタ内でワイヤハーネス43を上向きに付勢する金属製の板ばね44とを備えたものである。
板ばね44の下端部がワイヤハーネス43と共にプロテクタ42の前端下部側に固定され、板ばね44の先端側がワイヤハーネス43を摺接自在に支持している。板ばね44の先端には合成樹脂製のキャップ49が装着され、キャップ49でワイヤハーネス43が安定に支持される。
ワイヤハーネス43は複数本の電線43aを合成樹脂製のコルゲートチューブ43bで覆って構成され、コルゲートチューブ43bの前端下部がプロテクタ42にテープ巻き等で固定されている。コルゲートチューブ43bは凹溝と凸条とを交互に有して良好な屈曲性を発揮する。
ワイヤハーネス43の一方の電線部分43aがプロテクタ42の前部から導出されてスライドドア側の補機に接続され、ワイヤハーネス43の他方のコルゲートチューブ部分43bがプロテクタ42の長形の下部開口45から渡り空間46(図6)を経て車両ボディ47側に揺動自在に配索されている。渡り空間45においてワイヤハーネス43内の電線43aがコルゲートチューブ43bによって外部との干渉や水滴や塵等から安全に保護されている。
図5はスライドドア41の全閉状態、図6は同じく全開間近の半開状態をそれぞれ示している。スライドドア41の全閉状態でワイヤハーネス43は後方へ引っ張られ、スライドドア41の全開状態でワイヤハーネス43は前方へ引っ張られ、特にスライドドア41の半開状態でワイヤハーネス43は下向きに弛もうとするが、板ばね44で上向きに付勢されて弛み(余長)が吸収され、垂れ下がりによる挟み込み等が防止される。
特開2001−354085号公報(第7〜9頁、図4,図7)
しかしながら、上記従来の常時給電装置50にあっては、ワイヤハーネス43の余長吸収量の増加に伴ってプロテクタ42が板ばねの付勢方向すなわち高さ方向に肥大化しやすいという問題があった。
そこで、本出願人は、プロテクタ内でワイヤハーネス7をループ状に屈曲させ、板ばねの先端部にばねホルダ61を設け、ばねホルダ61でワイヤハーネス7を固定し、ワイヤハーネス7のループ部をばね付勢する構造の低背型の常時給電装置(図7)を発明した。
この常時給電装置にあっては、プロテクタ4の高さ方向のコンパクト化は達成されるものの、図7に示す如く、ワイヤハーネス7の組付性を考慮してばねホルダ61を左右二分割式としたことで、両分割ホルダ62,63が厚さ方向に左右非対称となって、左側スライドドア用の常時給電装置と右側スライドドア用の常時給電装置とでばねホルダ61を別設計、別生産しなければならず、コスト高になると共に、分割ホルダ62,63の合体時のばねホルダ61の厚さ寸法にばらつきを生じかねないという心配があった。
例えば左側スライドドア用の常時給電装置において一方の分割ホルダ62に板ばねの基端部を固定し、一方の分割ホルダ62にワイヤハーネス7をセットし、他方の分割ホルダ63を一方の分割ホルダ62に合体させる構成とした場合に、右側スライドドア用の常時給電装置で、同じく一方の分割ホルダ62に板ばねの基端部を固定した際に、一方の分割ホルダ62の向きが右側スライドドア用とは左右逆になり、ワイヤハーネス7のセット作業や他方の分割ホルダ63の合体作業が困難になってしまう。
本発明は、上記した点に鑑み、左右のスライドドア等のスライド構造体に低背型の常時給電装置を搭載する場合に、プロテクタ内で板ばねとワイヤハーネスとを連結するばねホルダの共用化を図ることのできる常時給電装置のばねホルダ構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る常時給電装置のばねホルダ構造は、プロテクタ内にワイヤハーネス7がループ状に屈曲配索され、該ワイヤハーネスのループ部にばねホルダが固定され、該ばねホルダに板ばねの先端部が固定され、該板ばねで該ループ部が拡径方向に付勢された常時給電装置において、前記ばねホルダが前記ループ部の拡縮方向に分割可能に形成されたことを特徴とする。
上記構成の常時給電装置により、プロテクタ内でワイヤハーネスがループ状に配索され、スライド構造体の開閉時に、ワイヤハーネスのループ部が拡径しつつワイヤハーネスの弛み(余長)が吸収され、ループ部が縮径しつつワイヤハーネスがプロテクタから引き出される。板ばねはループ部の拡径を行わせる。プロテクタ内でワイヤハーネスをループ状に配索し、ループ部を拡縮させる構造としたことで、プロテクタが高さ方向にコンパクト化される。
そして、上記構成の常時給電装置のばねホルダ構造により、ワイヤハーネスがプロテクタの内壁面に沿って分割式のばねホルダ内に組付可能となり、ばねホルダの分割方向とは直交する側の左右の壁面がプロテクタの左右の内壁面に沿って摺動自在となる。ばねホルダは分割方向(上下方向)に合体時の寸法ばらつきを生じやすいが、分割直交方向(左右方向)の寸法は分割・合体の影響を受けないので、ばねホルダの分割方向とは直交する側の左右の壁面は常にプロテクタの左右の内壁面に引っ掛かり等なくスムーズに摺動自在である。そして、左右のスライド構造体において常時給電装置は左右面対称に配置されるが、ばねホルダは左右ではなく上下に分割可能であるから、左右何れのばねホルダにおいてもワイヤハーネスの組付は上記の如く容易且つ確実に行われ、これによりばねホルダの共用化が可能となる。
請求項2に係る常時給電装置のばねホルダ構造は、請求項1記載の常時給電装置のばねホルダ構造において、前記ばねホルダがホルダベースとホルダカバーとで構成され、該ホルダベースが前記ワイヤハーネスを挿通させる開口と、該ワイヤハーネスの保護チューブを固定するチューブ固定手段とを有し、該ホルダカバーが係止手段で該ホルダベースに固定されたことを特徴とする。
上記構成により、ホルダベースの開口にワイヤハーネスがループ部の拡縮方向すなわち上下方向から挿通されつつ、ワイヤハーネス外周の保護チューブがホルダベース内のチューブ固定手段で前後方向不動に固定される。次いでホルダカバーがホルダベースに係止手段で固定され、ワイヤハーネスがばねホルダ内で上下左右に不動に固定される。ホルダベースの開口へのワイヤハーネスの挿通作業は左右のホルダベースにおいて同方向から行われる。
請求項3に係る常時給電装置のばねホルダ構造は、請求項2記載の常時給電装置のばねホルダ構造において、前記係止手段が前記ホルダベース又はホルダカバーの凹部内で係合して、該ばねホルダの左右両側の壁面と同一面ないしそれよりも内側に位置し、該左右両側の壁面が前記プロテクタの内壁面に摺接することを特徴とする。
上記構成により、ばねホルダの左右の壁面からの係止手段の出っ張りが防止され、係止手段の出っ張りに伴うプロテクタの内壁面との摩擦抵抗の増大が防止される。また、係止手段をばねホルダの前後ではなく左右に配設したことで、前後方向のワイヤハーネスの挿通の邪魔にならず、且つワイヤハーネスを避けて前後方向に係止手段を設ける場合に較べてばねホルダ構造がコンパクト化される。
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、スライドドア等の左右のスライド構造体において各常時給電装置のばねホルダにそれぞれワイヤハーネスをばねホルダ合体方向から容易に組み付けることができるから、左右のばねホルダの共用化が可能となり、それにより、ばねホルダの製造コストや管理コストが低減され、常時給電装置自体の低コスト化が可能となる。また、ばねホルダの合体時の左右幅寸法が常に一定化されるから、ばねホルダとプロテクタとの摺動抵抗が常に低く抑えられ、スライド構造体のスライド操作力が低く抑えられると共に、ワイヤハーネスの余長吸収の信頼性すなわち常時給電の信頼性が向上する。
請求項2記載の発明によれば、左右の各常時給電装置において、ホルダベースにワイヤハーネスを同方向から組み付けてホルダカバーを係止するという同じ作業により、ワイヤハーネスの組付とばねホルダの合体作業とを効率良く行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、スライド構造体の開閉時のプロテクタ内でのばねホルダの摺動が係止手段による摩擦抵抗の増大なくスムーズに行われて、スライド構造体のスライド操作性やワイヤハーネスの余長吸収の信頼性が確保されると共に、係止手段の左右配置によってワイヤハーネスの挿通がスムーズに行われ、ばねホルダのコンパクト化が可能となる。
図1は、本発明の左側スライドドア用の常時給電装置の一実施形態、図2は同じく右側スライドドア用の常時給電装置の一実施形態をそれぞれ示すものである。
図1,図2の各給電装置1,1’において、合成樹脂製のプロテクタ4内で板ばね6とワイヤハーネス7とを連結する合成樹脂製のばねホルダ9が共通で使用され、プロテクタ4は左右勝手違いに線対称に形成され、板ばね6は共通使用され、保護チューブ25,26と複数本の電線27とで成るワイヤハーネス7は共通使用されている。特にばねホルダ9を左右で共通使用し、そのためにばねホルダ9をワイヤハーネス7のループ部8の拡縮方向すなわち上下方向に分割可能としたことを特徴としている。
左右の常時給電装置1,1’は、合成樹脂製のプロテクタベース2とプロテクタカバー3(図4)とで成るプロテクタ4と、ベース2の内側の環状の壁部5に沿って屈曲自在に設けられた金属製の板ばね6と、板ばねの外側で環状の壁部5に沿ってループ状に屈曲して配索されるワイヤハーネス7と、板ばね6の先端部に固定され、ワイヤハーネス7のループ部8においてワイヤハーネスの外周の保護チューブ25,26を相互に連結固定するハーネス保持部品である合成樹脂製のばねホルダ9とを備えることを基本構成としている。図1,図2ではプロテクタカバー3の図示を省略し、プロテクタ内部の構造を示している。
プロテクタ4のベース2とカバー3(図4)は、略三角形ないし略台形状の垂直な基板部10,11(図4)と、基板部10,11の上側と前後に直交する幅狭な周壁12とを備え、周壁12はほぼ垂直な前端壁12aと短い水平な上端壁12bと傾斜状の長い後壁12cとで構成され、ベース2の周壁12の外側にカバー3の周壁が重なりつつベース2とカバー3が合体し、プロテクタ4の下端側にワイヤハーネス7を導出させる長形の開口14が形成されている。
プロテクタ4は従来(図5)のものよりも低背に形成されている。これは、ワイヤハーネス7を環状の壁部5に沿ってループ状に小径に屈曲させつつプロテクタ内に収容する構造によってもたらされるものである。プロテクタ4はブラケット部17で自動車のスライドドア内に縦置きに固定される。
ベース2のほぼ中央に環状の壁部5が一体に設けられ、環状の壁部5の後部側(図で左側)にばね固定部18が一体に設けられ、ばね固定部18の後側に隣接して垂直な基板部10にハーネス導出溝19が設けられ、ハーネス導出溝19は上向きに延びる樋状の壁部21の内側に形成され、ハーネス導出溝19と交差するベース2の周壁12にハーネス挿通用の切欠部22が設けられている。ハーネス導出口19の後側に隣接して環状の壁部5の上部から湾曲状のハーネスガイド壁23が略逆「の」の字状に連続して設けられ、ガイド壁23と環状の壁部5とで略環状の壁部である屈曲規制壁が構成されている。なお、給電装置1,1’の前後の方向性は車両の前後と一致する。
ばね固定部18においてスリット孔24に板ばね6の基端部が圧入固定され、板ばね6は図1,図2の如く環状の壁部5に沿って拡径方向の復元力を存しつつ最大で環状の壁部5の全周の略3/4程度の角度で屈曲して位置する。板ばね6は自由状態において真直に伸び、プロテクタ4へのセット時に弾性的に屈曲する。
板ばね6の外側でワイヤハーネス7が環状の壁部5に沿ってループ状に配索されつつ、ワイヤハーネス7の一方7aが導出溝19から上向きに導出され、樋状の壁部21側で固定されてスライドドア内に配索され、パワーウィンドユニットやドアロックユニットやドアミラーユニット等の各補機(図示せず)に接続され、ワイヤハーネス7の他方7bがガイド壁23から下部開口14を経て車両ボディ側に配索される。ワイヤハーネス7は導出溝19内のハーネス部分に干渉することなく、基板部10の内面に沿ってスムーズに揺動自在である。
板ばね6の先端部にばねホルダ9が固定され、ばねホルダ9内にワイヤハーネス7の外周のコルゲートチューブ25と網チューブ(編みチューブ)26とが固定されている。プロテクタベース2の導出溝19から環状の壁部5に沿ってばねホルダ9までの範囲で網チューブ26が用いられ、ばねホルダ9から下部開口14を経て車両ボディまでの範囲でコルゲートチューブ25が用いられている。網チューブ26とコルゲートチューブ25とがばねホルダ9を介して連結されている。
網チューブ26は柔軟でコルゲートチューブ25よりも屈曲性に富み、コルゲートチューブ25は網チューブ26よりも硬質で剛性及び防水性を有してワイヤハーネス7内の電線27を外部との干渉や浸水等から安全に保護する。コルゲートチューブ7は周方向の凹溝25aと凸条25bとを交互にチューブ全長に渡って配設したものであり(図1,図2では便宜上、一部のみ図示している)、本例のコルゲートチューブ7は断面長円形に形成され、断面縦長に配置される。
ばねホルダ9は環状の壁部5の外周面に沿って摺動自在である。本例のばねホルダ9は内側にコルゲートチューブ25と網チューブ26とを重ねた状態で内周のリブ33又は鋭利な突起(図示せず)等で保護チューブ25,26を押圧ないし貫通して保持固定している。リブ33又は鋭利な突起等はチューブ固定手段として総称される。
図1,図2は左右のスライドドアの全開時の状態であり、各スライドドアは給電装置1,1’と共に車両後方に移動し、ワイヤハーネス7のコルゲートチューブ部分25がプロテクタ4の下部開口14から前方(車両ボディのハーネス固定部側)に引き出され、ワイヤハーネス7の網チューブ部分26とばねホルダ9に続くコルゲートチューブ部分25の一部とが環状の壁部5とガイド壁23に沿ってループ状に縮径しつつ、ばねホルダ9の底面が環状の壁部5の外周面に沿って摺動し、板ばね6はワイヤハーネス7の網チューブ部分26の内面にほぼ接しつつ環状の壁部5に沿って最小径で略環状に縮径される。
図1,図2においてばねホルダ9には板ばね6の復元力によって外方向の戻り力が作用し、且つ板ばね6の長手方向中間部には板ばね6の復元力によってワイヤハーネス7のループ部8を外方向に拡げようとする力が作用している。
図1,図2のスライドドア全開状態からスライドドアを閉じるに従って、スライドドアの半開時において、従来同様にワイヤハーネス7のコルゲートチューブ部分25が車両ボディとスライドドアとの間で大きく垂れ下がろうとするが、板ばね6によるばねホルダ9の戻り力と板ばね6の拡げ力とによって、ワイヤハーネス7のループ部8がハーネス導出溝19の入口を支点として環状の壁部5の外側で大きく拡径し、ワイヤハーネス7のコルゲートチューブ部分25が下部開口14からプロテクタ4内に確実に引き戻されて、余長が確実に吸収される。
板ばね6の先端部をばねホルダ9を介してワイヤハーネス7のループ部8側で各保護チューブ25,26に固定したことで、板ばね6の付勢力がワイヤハーネス7の保護チューブ25,26に直接作用し、ループ部8の伸縮動作、特に板ばね6の付勢力による伸長(拡径)動作が滑り等なく正確に行われ、ワイヤハーネス7の余長(弛みや垂れ下がり)が確実に吸収される。
スライドドアを全閉にすることで、スライドドアは給電装置1,1’と共に車両前方に移動し、ワイヤハーネス7のコルゲートチューブ部分25がプロテクタ4の下部開口14から車両ボディ側のハーネス固定部(図示せず)に向けて後方に引き出され、ワイヤハーネス7のループ部8は図1,図2のスライドドア全開時よりもやや大径に拡径しつつ、板ばね6がループ部8と一体的に引っ張られて縮径する。スライドドアの移動に伴ってワイヤハーネス7のコルゲートチューブ部分25が下部開口14内を後方に揺動する。
スライドドアの全閉状態からスライドドアを開くに従って上記とは逆の作用で図1,図2の状態となるが、このスライドドアの開き過程における板ばね6やばねホルダ9やワイヤハーネス7等の作用は上記スライドドアの閉じ過程におけると同様である。
図3(a)は、上記常時給電装置1,1’のばねホルダ9の一実施形態を示す正面図、図3(b)は同じくばねホルダ9を示す側面図である。左右の各給電装置1,1’においてばねホルダ9は同一の形状大きさのもの(製品)であることは言うまでもない。
ばねホルダ9は合成樹脂製の下側のホルダベース(分割ホルダ)31と上側のホルダカバー(分割ホルダ)32とで上下分割式に構成されている。ホルダベース31は略矩形箱状に形成され、前後左右の壁部34,35と下側の壁部(底壁)36と上側の矩形状の開口40(図3(b))と前後の略U字状に切欠された縦長の開口55(図3(b))とを有している。
なお、ばねホルダ9の上下左右の方向性はあくまでも図3の姿勢におけるものであり、図1〜図2のばねホルダ9の移動時の方向性とは必ずしも一致するものではない(スライドドアの半開時にはばねホルダ9は図1,図2の位置よりも前方に90゜程度反転して位置する)。
ホルダベース31の左右の壁部35の上端の中央に可撓性の一対の係止枠片56が上向きに突出して一体に設けられ、一対の係止枠片56の左右の外側面は図3(b)の如く左右の壁部35の外側面と同一面に位置し、少なくとも左右の壁部35の外側面から各係止枠片56の外側面が突出することなく位置している。係止枠片56は前後一対の立ち上げ片56aと上側の連結片56bとで略コの字状に形成され、左右方向の可撓性を有している。左右の壁部35の外面すなわち壁面は符号35で代用する。
ホルダベース31の左右の壁部35の内側面(内周面)には、図3(b)にも示す如く保護チューブ固定用の略U字状のリブ33(チューブ固定手段)が前後に一対並列に設けられている。前後のリブ33の間隔はコルゲートチューブ25の凹溝25aのn倍(n=1,2,3…)に等しく、リブ33に凹溝25aが係合してコルゲートチューブ25が前後方向不動に固定されると共に、例えばコルゲートチューブ25の端末の外周面に被せられた柔軟な網チューブ26が同じリブ33で略矩形波状に変形されつつコルゲートチューブ25の凹溝25a内に押し入れられて、リブ33と凹溝25aとの間で挟持固定される。
リブ33に代えて、複数の鋭利な棘状の突起(図示せず)を複数列(図3の例ではリブと同じ二列)に設けておき、突起の列の間隔をリブ33と同様にコルゲートチューブ25の凹溝25aのn倍(n=1,2,3…)に等しくし、コルゲートチューブ25の端末の外周面に網チューブ26を被せ、網チューブ26の上から突起を刺して貫通させて内側のコルゲートチューブ25の凹溝25aに係合させることで、両保護チューブ25,26をばねホルダ9に固定させることも可能である。
ホルダベース31の下側の壁部36には前端側から板ばね挿入孔52が水平に設けられ、挿入孔52は下向きの窓部54に続き、窓部内に、板ばね6(図1,図2)の先端部の係止孔(図示せず)に係合する係止爪53を有している。板ばね挿入孔52と係止爪53とで板ばね固定部51が構成される。
図3の実施形態においては、ホルダベース31に上部の開口40からワイヤハーネス7を前後の開口55内に挿入することで、両保護チューブ25,26が重なった状態でホルダベース31内にセットされる。ワイヤハーネス7をホルダベース31にセットした後、ホルダカバー32が組み付けられる。
ホルダカバー32は、矩形状の上側の壁部(天壁)39と、前後左右の枠状の壁部(周壁)37,38とを有し、左右の壁部38の外側面に凹部58が形成され、凹部58は下側の開口58aと上側及び前後の内壁部を有し、凹部58内に係止突起57が設けられ、係止突起57は下向きの傾斜面57aと上向きの水平な係止面57bとを有し、係止突起57の突出高さは凹部58の深さと同じないしそれ以下で、係止突起57はホルダカバー32の左右の壁部38の外側面よりも外側に突出しない寸法となっている。図3(a)で符号58bは係止突起57を樹脂成形する際の型抜き溝であり、型抜き溝58は凹部58に続いている。左右の壁部38の外面すなわち壁面は符号38で代用する。
凹部58内に下側の開口58aからホルダベース31の係止枠片56が進入し、係止枠片56の上側の連結片56bが係止突起57の傾斜面57aに沿って摺接し、係止枠片56が外向きに撓み、上側の連結片56bが係止突起57の係止面57bを過ぎた時点で内向きに復帰し、連結片56bが係止面57bに当接することで、係止突起57と係止枠片56との係合が完了し、ホルダベース31とホルダカバー32が相互に固定される。
ホルダカバー32の前後の壁部37の下端側には断面長円形のコルゲートチューブ25の上端部を支持する(逃がす)湾曲部59(図3(b))が形成されている。ホルダカバー32には特に両保護チューブ25,26を固定するためのリブ等のチューブ固定手段は不要である。
ホルダベース31にホルダカバー32を被せ付けると同時に、ホルダベース31の係止枠片56がホルダカバー32の係止突起57に係合し、係止枠片56と係止突起57はばねホルダ9の左右の壁部35,38から外側に突出することなく位置し、ばねホルダ9の左右の幅寸法が常に一定に規定される。
図4に図1,図2のA−A断面を示す如く、ばねホルダ9の左右の壁部35,38の外面(符号35,38で代用)がプロテクタ4のベース2とカバー3の垂直な各基板部10,11の内壁面10a,11aに接して若干の隙間を存して位置し、スライドドアの開閉に伴って内壁面10a,11aに沿って摺接しつつ前後にスライド移動自在となっている。従って、ばねホルダ9の左右の幅寸法がばらつきなく常に一定であることで、プロテクタ内でのばねホルダ9のスライド移動が引っ掛かり等なくスムーズに行われる。
例えば、前記図7の如くばねホルダ61のホルダベース62とホルダカバー63とを上下ではなく左右に分割式とした場合は、係止突起64と係止枠片65との係合寸法のばらつきや、ホルダベース62の左右幅寸法とホルダカバー63の左右幅寸法の累積誤差によって、ばねホルダ61の左右幅寸法にばらつきを生じ、プラス方向のばらつき寸法の場合にプロテクタ4の内壁面10a,11aとばねホルダ61の左右の壁部との間の隙間が減少したりなくなったりして、ばねホルダ61のスライド移動時の摺動抵抗が増加するという懸念があるが、本発明の左右分割式のばねホルダ9(図4)によりその心配が解消され、常にスムーズなばねホルダ9の摺動でワイヤハーネス7の余長吸収が常にスムーズに行われ、スライドドアの開閉操作力の低減や常時給電の信頼性の向上が図られる。
なお、図3のばねホルダ9においては、ホルダベース31に係止枠片56を設け、ホルダカバー32に係止突起57を設けたが、これとは逆に、ホルダベース31に係止突起57を設け、ホルダカバー32に係止枠片56を設けることも可能である。この場合も係止突起57は凹部内に設けられる。
また、係止手段は係止突起57と係止枠片56に限らず、例えば可撓性の係止アーム(図示せず)と係止突起又は係止凹部(図示せず)との組み合わせで、係止アームや係止突起を共にばねホルダの左右の壁部の凹部内に設けて、左右の壁部から外側に突出しないようにしたり、係止突起と係止孔又は係止凹部の組み合わせで、係止突起を左右の壁部から外側に突出しないようにしたりすることも可能である。
また、図3のばねホルダ9においては、係止手段56,67を保護チューブ導出側の前後の壁部34に配置することができないために左右の壁部35に配置しているが、保護チューブ25,26の邪魔にならない範囲で、左右の壁部35ではなく前後の壁部34に係止手段を設けることも可能である。
何れの場合も係止手段は前後ないし左右線対称に形成することが、左右のスライドドアの給電装置にばねホルダ9を共通使用する上で好ましい。図3のばねホルダ9は板ばね固定部51を除いて前後線対称に形成され、且つ板ばね固定部51を含んで左右線対称に形成されている。左右のスライドドアの給電装置1,1’でばねホルダ9を共用した際に板ばね固定部51は常に前向きに位置し、左右の給電装置1,1’でばねホルダ9が左右線対称に位置するから、ばねホルダ9の共用化が可能である。
また、ばねホルダ9の全体形状は図3の実施形態に限られるものではなく、プロテクタ4の環状の壁部5に沿って中央から略くの字状に屈曲した形状であってもよい。この場合、ばねホルダ9の前後幅寸法をやや長く設定し、前半部にコルゲートチューブ固定用のリブ33を設け、後半部に網チューブ固定用の挟持部(図示せず)や、網チューブ26に一体成形したインサート部材(図示せず)を保持するリブ(図示せず)を設けて、両保護チューブ25,26を重ね合わせることなく、別々に固定することも可能である。これは、ばねホルダをくの字状に屈曲させることなくストレートの形状で使用する場合においても同様である。
また、上記実施形態においては、保護チューブとしてコルゲートチューブ25と網チューブ26とを用いたが、網チューブ26に代えてコルゲートチューブ又は屈曲性の良好な薄肉のビニルチューブ等(図示せず)を用いたり、保護チューブ26を用いずに電線27を露出させて配索することも可能である。
また、断面長円形ないし平型のコルゲートチューブ25はプロテクタ4の厚さ方向のコンパクト化を図ったものであり、厚さ方向のスペースに余裕のある場合は断面円形のコルゲートチューブ(図示せず)を用いることが可能である。この場合、ばねホルダ9の内周面は断面円形に形成する。網チューブ26の断面形状はコルゲートチューブ25の断面形状に応じて(コルゲートチューブ25の断面形状と同じに)適宜設定可能である。
また、上記各給電装置1,1’は左右のスライド構造体として自動車のスライドドアに限らず、自動車以外の左右のスライドドアや、自動車の左右のスライドシート等においても適用可能である。
本発明の左側スライドドア用の常時給電装置のばねホルダ構造の一実施形態を示す正面図である。 同じく右側スライドドア用の常時給電装置のばねホルダ構造の一実施形態を示す正面図である。 (a)はばねホルダの一実施形態を示す正面図、(b)は同じく側面図である。 プロテクタ内のばねホルダを示す図1,図2のA−A断面図である。 従来のスライドドア用の常時給電装置の一形態を示すスライドドア全閉時の斜視図である。 同じく常時給電装置のスライドドア半開時の斜視図である。 プロテクタ内に左右分割式のばねホルダを装着した例を示す縦断面図である。
符号の説明
1,1’ 常時給電装置
4 プロテクタ
6 板ばね
7 ワイヤハーネス
8 ループ部
9 ばねホルダ
10a,11a 内壁面
25,26 保護チューブ
31 ホルダベース
32 ホルダカバー
33 リブ(チューブ固定手段)
35,38 左右の壁部(壁面)
55 開口
56 係止枠片(係止手段)
57 係止突起(係止手段)
58 凹部

Claims (3)

  1. プロテクタ内にワイヤハーネスがループ状に屈曲配索され、該ワイヤハーネスのループ部にばねホルダが固定され、該ばねホルダに板ばねの先端部が固定され、該板ばねで該ループ部が拡径方向に付勢された常時給電装置において、前記ばねホルダが前記ループ部の拡縮方向に分割可能に形成されたことを特徴とする常時給電装置のばねホルダ構造。
  2. 前記ばねホルダがホルダベースとホルダカバーとで構成され、該ホルダベースが前記ワイヤハーネスを挿通させる開口と、該ワイヤハーネスの保護チューブを固定するチューブ固定手段とを有し、該ホルダカバーが係止手段で該ホルダベースに固定されたことを特徴とする請求項1記載の常時給電装置のばねホルダ構造。
  3. 前記係止手段が前記ホルダベース又はホルダカバーの凹部内で係合して、該ばねホルダの左右両側の壁面と同一面ないしそれよりも内側に位置し、該左右両側の壁面が前記プロテクタの内壁面に摺接することを特徴とする請求項2記載の常時給電装置のばねホルダ構造。
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