JP2006179400A - 親水性導電層を有する燃料電池セパレータ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 親水性がより向上し、燃料ガスの通路である溝部の広範囲に亘る水の濡れ性が改良され、しかも導電性にも優れた燃料電池セパレータ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなる基体の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層してなる燃料電池セパレータ。
熱硬化性樹脂と炭素材とからなる未硬化のシート状成形材料、又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなるシート状成形材料の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層して圧縮成形することからなる燃料電池セパレータの製造法。
【選択図】 なし
【解決手段】 熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなる基体の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層してなる燃料電池セパレータ。
熱硬化性樹脂と炭素材とからなる未硬化のシート状成形材料、又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなるシート状成形材料の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層して圧縮成形することからなる燃料電池セパレータの製造法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、表面の親水性が向上した燃料電池セパレータ及びその製造方法に関する。
燃料電池は、電極に燃料の供給を受けて燃料が有する化学エネルギ−を直接電気エネルギ−に変換するものであり、エネルギ−変換効率の高い発電方法として知られている。このような燃料電池は、陽極には水素を含有する燃料ガスの供給を受け、陰極には酸素を含有する酸化ガスの供給を受けるが、各電極で電気化学反応が進行する際、陽極側又は陰極側において生成水が生じる。
通常、生じた生成水は、陽極側に供給されている酸化ガス中に気化し、酸化ガスとともに燃料電池外に排出される。しかし、生じる生成水の量が多くなると、酸化ガス中に気化させるだけでは生成水を排出しきれなくなってしまう。このように酸化ガス中に気化されずに残った生成水が陽極の周辺で水滴を成すと、ガス流路が閉塞されて陽極周辺での酸化ガスの流れが妨げられて電池性能の低下につながってしまう。
通常、生じた生成水は、陽極側に供給されている酸化ガス中に気化し、酸化ガスとともに燃料電池外に排出される。しかし、生じる生成水の量が多くなると、酸化ガス中に気化させるだけでは生成水を排出しきれなくなってしまう。このように酸化ガス中に気化されずに残った生成水が陽極の周辺で水滴を成すと、ガス流路が閉塞されて陽極周辺での酸化ガスの流れが妨げられて電池性能の低下につながってしまう。
このようなガス流路の閉塞は、陽極ばかりではなく陰極でも起こり得る。固体高分子型燃料電池の陰極では電池反応によって上記したような生成水が生じることはないが、陰極に供給される燃料ガス中の水蒸気の凝縮が起きる。通常、電気化学反応が進行する時、陰極側では陰極反応で生じたプロトンは所定の数の水分子と水和した状態で電解質膜中を陽極側へ移動するので、電解質膜の陰極側において水分が不足して導電性が低下してしまうのを防ぐ為に、陽極側に供給する燃料ガスを加湿して、電解質膜に対して水を補う構成となっている。
このように燃料ガス中に加えられた水蒸気は、燃料電池の始動時や、燃料電池の運転温度が低下して飽和蒸気圧が下がった時等に、ガス流路において凝縮してしまうことがあり、この場合には、陽極側においてもガスの流路が閉塞されて燃料ガスの流れが妨げられて、電池性能の低下につながってしまう。
尚、上記したように陰極反応で生じたプロトンは水和した状態で陽極側に移動する為、陽極側では、既述した生成水の他にプロトンの移動とともに持ち込まれる水分子も加わって、更に水が過剰な状態となり、ガス流路が閉塞され易くなる。
そこで、従来、燃料電池を構成する所定の部材に対して親水処理を施し、これによって生成水の排出性の向上が図られて来た。燃料電池を構成する部材を親水処理することによって、生成水は水滴として留まることなく、この親水部材によって所定の流路まで導かれるようになり、生成水がガスの拡散を阻害するのを防ぐことができる。既述した固体高分子型燃料電池は、電解質層として固体高分子膜を用い、この固体高分子膜を挟持する一対のガス拡散電極と、ガス拡散電極を更に外側から挟持して燃料ガスと酸化ガスとを分離するセパレ−タとを有する単セルを基本単位として、この単セルを複数個積層した構造を備えている。このような固体高分子型燃料電池では、上記したような親水処理は、ガス拡散電極の他、セパレ−タに対しても行われる。
セパレ−タは、緻密性カ−ボン等のようにガス不透過性導電性部材によって形成されており、その表面にはガス拡散電極との間でガス流路を形成するリブ構造が形成されている。
このセパレ−タを親水処理する方法としては、古くは燃料流路の入り口または出口に気孔率が30〜80%の吸水性を有するポ−ラスなカ−ボン部材を備え付けたり、燃料ガス流路表面と好ましくは酸化ガス流路表面にもポリアクリルアミド等の親水性被膜を形成したり(例えば特許文献1参照)、親水性被膜の代わりに、樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タを構成する原材料中に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、デンプン・アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコ−ル等の親水性物質を添加混合して、セパレ−タ材質自体を親水化している(例えば特許文献2参照)。又、各種素材からなる導電性セパレ−タ表面を、親水化ガス中で低温プラズマ処理等の親水化処理を行うことにより親水性を賦与し(例えば特許文献3参照)、各種導電性セパレ−タ表面に樹脂バインダ−を含む導電性被膜として、細孔を保持させたり、マイクロクラックを生じさせたり、内部に微細な凹凸を生じさせて親水性を賦与しており(例えば特許文献4参照)、樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タ表面に親水性フェノ−ル樹脂及びエポキシ樹脂の混合物を塗工し、硬化させることにより親水性を賦与している(例えば特許文献5参照)。
このセパレ−タを親水処理する方法としては、古くは燃料流路の入り口または出口に気孔率が30〜80%の吸水性を有するポ−ラスなカ−ボン部材を備え付けたり、燃料ガス流路表面と好ましくは酸化ガス流路表面にもポリアクリルアミド等の親水性被膜を形成したり(例えば特許文献1参照)、親水性被膜の代わりに、樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タを構成する原材料中に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、デンプン・アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコ−ル等の親水性物質を添加混合して、セパレ−タ材質自体を親水化している(例えば特許文献2参照)。又、各種素材からなる導電性セパレ−タ表面を、親水化ガス中で低温プラズマ処理等の親水化処理を行うことにより親水性を賦与し(例えば特許文献3参照)、各種導電性セパレ−タ表面に樹脂バインダ−を含む導電性被膜として、細孔を保持させたり、マイクロクラックを生じさせたり、内部に微細な凹凸を生じさせて親水性を賦与しており(例えば特許文献4参照)、樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タ表面に親水性フェノ−ル樹脂及びエポキシ樹脂の混合物を塗工し、硬化させることにより親水性を賦与している(例えば特許文献5参照)。
他方、樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タ表面に耐久性を有する親水性塗膜として、蛋白質とその表面上に界面活性剤が吸着保持されたものを適用したり(例えば特許文献6参照)、樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タ表面を1000℃前後の炎で処理することにより親水性を賦与している(例えば特許文献7参照)。又、それぞれ樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タ表面に金属酸化物を含む親水性エポキシ樹脂を塗布、含浸させるか、又は、金属酸化物と樹脂バインダ−を含む導電性セパレ−タ表面に親水性エポキシ樹脂のみを塗布、含浸させた後、加熱により前記親水性樹脂を硬化させることで、それぞれ親水性を賦与している(例えば特許文献8及び特許文献9参照)。
更に、ガラス状カ−ボン材セパレ−タ表面にゾルゲル法により酸化ケイ素を主成分とするゲル膜を形成後、真空紫外光照射により水酸基を残した親水膜を形成している(例えば特許文献10参照)。
更に、ガラス状カ−ボン材セパレ−タ表面にゾルゲル法により酸化ケイ素を主成分とするゲル膜を形成後、真空紫外光照射により水酸基を残した親水膜を形成している(例えば特許文献10参照)。
しかし、セパレ−タ表面に親水性塗膜を塗布することは、リブ構造を有する場合に、凸部には容易に塗布できるが、凹部には塗り残しの問題が発生し易く、ガス流路となり特に親水性が必要な凹部に欠陥を生じる可能性があり、他方、セパレ−タ表面に導電性物質を含まない親水性物質を塗布することは、セパレ−タ表面に絶縁性被膜を形成することになり、ガス拡散電極との間の導電性確保の為の処理が必要となる問題点がある。また、塗布して得られるこのような親水性塗膜は、一般に吸水により膨潤し体積変化を起こし易く、基材から剥離する可能性が極めて高い。または、使用中に徐々に溶出し、親水性が失われる可能性が高く、実用性に乏しい。
又、リブ構造を有するセパレ−タ表面の被膜にプラズマ処理等を行う場合には、表面の親水化層の厚みがサブミクロン程度と薄く、表面親水性を長期間保持することが難しくなり、親水性の低下とともに生成水の滞留によって起電力の減少を招来する。
更に、導電性塗料を適用する場合には、必要とする親水性を付与するために塗布後に導電性被膜に細孔や微細な凹凸を生じさせる後処理を必要とするが、セパレ−タがリブ構造を有するため、溝内部に均一な処理被膜を形成することが確実に行われない問題点がある。即ち、特にかかる導電性塗料層を有する溝側面を均一に処理することが困難であり、充分な親水性が得られない。
又、リブ構造を有するセパレ−タ表面の被膜にプラズマ処理等を行う場合には、表面の親水化層の厚みがサブミクロン程度と薄く、表面親水性を長期間保持することが難しくなり、親水性の低下とともに生成水の滞留によって起電力の減少を招来する。
更に、導電性塗料を適用する場合には、必要とする親水性を付与するために塗布後に導電性被膜に細孔や微細な凹凸を生じさせる後処理を必要とするが、セパレ−タがリブ構造を有するため、溝内部に均一な処理被膜を形成することが確実に行われない問題点がある。即ち、特にかかる導電性塗料層を有する溝側面を均一に処理することが困難であり、充分な親水性が得られない。
上述するように、溝部に生成した水が滞留し、スムーズに排出できないことにより、起電力の低下を招いているという問題を解決する必要から、リブ構造を有するセパレ−タに於いて、導電性を確保でき、且つ安定した親水性を賦与可能なセパレ−タを提供することが要請されていた。
そのような要請に鑑み、本発明は、親水性がより向上し、燃料ガスの通路である溝部の広範囲に亘る水の濡れ性が改良され、しかも導電性にも優れた燃料電池セパレータ及びその製造方法を提供することを目的としている。
そのような要請に鑑み、本発明は、親水性がより向上し、燃料ガスの通路である溝部の広範囲に亘る水の濡れ性が改良され、しかも導電性にも優れた燃料電池セパレータ及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなる基体の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層してなる燃料電池セパレータを提供する。
又、本発明は、熱硬化性樹脂と炭素材とからなる未硬化のシート状成形材料、又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなるシート状成形材料の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層して圧縮成形することからなる燃料電池セパレータの製造法を提供する。
又、本発明は、熱硬化性樹脂と炭素材とからなる未硬化のシート状成形材料、又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなるシート状成形材料の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層して圧縮成形することからなる燃料電池セパレータの製造法を提供する。
本発明の燃料電池セパレータは、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシート層を有することにより、優れた親水性、即ち発生した水が溝部での高い濡れ性を示すものであり、燃料ガスの流入により水が該溝部に滞留することなく、流動して排出することができるものである。それにより、かかるセパレータでは、過剰な水により燃料ガスの供給が妨げられることが無く、起電力が安定することにより、本発明のセパレータを用いた燃料電池スタックは、長期間に亘って安定的な発電が可能となる。
本発明で使用される燃料電池セパレータの基体としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と炭素材とを複合化し成形したものである。炭素材としては、人造黒鉛、リン片状天然黒鉛、塊状天然黒鉛、膨張黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック又は非晶質炭素より選ばれた1種類、或いは2種類以上の混合物を挙げることができ、好ましくは平均粒径100〜400μmの黒鉛であり、より好ましくはアスペクト比が1〜5で、且つ平均粒径200〜300μmの黒鉛である。又、炭素材として、上記炭素原料からなる繊維、例えば1〜15mmの繊維長の炭素繊維、マット、シート、ペーパーなども使用できる。
又、熱硬化性樹脂としては、例えばポリカルボジイミド樹脂、フェノール樹脂、フルフリルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを挙げることができ、ビニルエステル樹脂が好ましい。この熱硬化性樹脂は、粉末状や粘ちょう液状のまま用いたり、水、アルコール、ケトンなどの溶媒やスチレンなどの液状の反応性希釈剤と混合して液状で用いられる。
又、熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、液晶ポリマー、ポリエステルなどをあげることができ、耐熱性や耐酸性に優れることから特にポリフェニレンスルフィドが好ましい。かかる樹脂の形状としては、粉末、フィルム、織布、不織布、マットなどであるが、扱いの簡便さから特に不織布が好ましい。
又、熱硬化性樹脂としては、例えばポリカルボジイミド樹脂、フェノール樹脂、フルフリルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを挙げることができ、ビニルエステル樹脂が好ましい。この熱硬化性樹脂は、粉末状や粘ちょう液状のまま用いたり、水、アルコール、ケトンなどの溶媒やスチレンなどの液状の反応性希釈剤と混合して液状で用いられる。
又、熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、液晶ポリマー、ポリエステルなどをあげることができ、耐熱性や耐酸性に優れることから特にポリフェニレンスルフィドが好ましい。かかる樹脂の形状としては、粉末、フィルム、織布、不織布、マットなどであるが、扱いの簡便さから特に不織布が好ましい。
本発明において、燃料電池セパレータの表面層を形成する炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートは、親水性架橋ポリマー上に炭素粉末が固着されているものであり、その表面部分の少なくとも一部に炭素粉末が表出している。
かかるシートの厚さは、セパレータの基体に圧縮成形された場合に好ましくは0.05〜1mm、より好ましくは0.05〜0.5mmである。
かかるシートの厚さは、セパレータの基体に圧縮成形された場合に好ましくは0.05〜1mm、より好ましくは0.05〜0.5mmである。
かかる炭素粉末によって親水性架橋ポリマーシートに導電性が付与されるが、該シートの厚さや炭素粉末の含有量によって導電性が不十分な場合には、有効な導電性を付与するために炭素繊維シートを基布として含有するのが望ましい。該炭素繊維シートを使用することにより、親水性架橋ポリマーシートの強度や耐熱性をも向上することができる。
かかる炭素繊維シートの単位重量は、1〜30g/m2、より好ましくは5〜20g/m2であり、繊維方向性の少ない不織布状のものが望ましい。なお単位重量が増えると厚みが増大し、樹脂含浸性が悪化したり、圧縮成形時にセパレータの溝転写性が悪化したりするので、溝形状に応じて、最適なものを選択する。
使用される炭素繊維としては、繊維径1〜10μmの一般的な炭素繊維の他、1μm以下の炭素ナノファイバー、ナノチューブも利用可能であり、適宜選択し使用される。
かかる炭素繊維シートの単位重量は、1〜30g/m2、より好ましくは5〜20g/m2であり、繊維方向性の少ない不織布状のものが望ましい。なお単位重量が増えると厚みが増大し、樹脂含浸性が悪化したり、圧縮成形時にセパレータの溝転写性が悪化したりするので、溝形状に応じて、最適なものを選択する。
使用される炭素繊維としては、繊維径1〜10μmの一般的な炭素繊維の他、1μm以下の炭素ナノファイバー、ナノチューブも利用可能であり、適宜選択し使用される。
かかるシートを構成する親水性架橋ポリマーとしては、保水性を有するが、水で膨潤しないものであり、しかも炭素粉末を固着することができるものである。
かかる親水性架橋ポリマーは、具体的には親水性モノマーとして親水性アクリル系モノマー、例えば(メタ)アクリル酸及びその塩、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、ポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリル酸エステル、スルホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸及びそれらの塩又はそれらのポリオキシアルキレンエステルと、架橋成分として重合性ビニル基を2個以上有する化合物、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートなどの化合物、必要により他のビニル化合物、例えば酢酸ビニル、スチレン、疎水性(メタ)アクリル酸エステルを重合して得られるもの;上記親水性モノマーと他のビニルモノマーとの共重合物、ポリビニールアルコール(PVA)、その変性物、エチレンー酢ビ共重合物の部分加水分解物などの親水性基に架橋成分、例えばエポキシ樹脂、ポリイソシアネート化合物、多価シリル基含有化合物、多価カルボン酸無水物で架橋してなるものなどをあげることができる。また、上記親水性ポリマー以外のポリマーとしては、例えば澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、キトサン等の多糖類をなども用いることができる。上記架橋法以外の架橋法としては、親水性ポリマー化合物を電子線等で架橋処理してもよい。また、ラジカル重合性官能基を導入した親水性ポリマー化合物なら、単独もしくは、ラジカル重合性化合物を併用して光架橋、電子線、又は熱処理等にて架橋処理することもできる。
かかる親水性架橋ポリマーは、具体的には親水性モノマーとして親水性アクリル系モノマー、例えば(メタ)アクリル酸及びその塩、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、ポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリル酸エステル、スルホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸及びそれらの塩又はそれらのポリオキシアルキレンエステルと、架橋成分として重合性ビニル基を2個以上有する化合物、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートなどの化合物、必要により他のビニル化合物、例えば酢酸ビニル、スチレン、疎水性(メタ)アクリル酸エステルを重合して得られるもの;上記親水性モノマーと他のビニルモノマーとの共重合物、ポリビニールアルコール(PVA)、その変性物、エチレンー酢ビ共重合物の部分加水分解物などの親水性基に架橋成分、例えばエポキシ樹脂、ポリイソシアネート化合物、多価シリル基含有化合物、多価カルボン酸無水物で架橋してなるものなどをあげることができる。また、上記親水性ポリマー以外のポリマーとしては、例えば澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、キトサン等の多糖類をなども用いることができる。上記架橋法以外の架橋法としては、親水性ポリマー化合物を電子線等で架橋処理してもよい。また、ラジカル重合性官能基を導入した親水性ポリマー化合物なら、単独もしくは、ラジカル重合性化合物を併用して光架橋、電子線、又は熱処理等にて架橋処理することもできる。
中でも特に、スチレン等の芳香族モノマーと、重合性官能基を分子中に少なくとも一つ有するポリオキシエチレン化合物と、(メタ)アクリル酸との共重合物を、エポキシ樹脂で架橋して得られるポリマーが、親水性と耐水性の両立の面から好ましい。
前述の重合性官能基を分子中に少なくとも一つ有するポリオキシエチレン化合物としては、メタクリル酸のポリオキシエチレンのエステル化物などが挙げられる。このポリオキシエチレン鎖の数分子量は、1000〜10000程度であることが、親水性能の発現上望ましい。なお芳香族モノマーは、親水性ポリマーの親水性と耐水性、強度を調整するために使用する。芳香族モノマーの替わりに疎水性(メタ)アクリル酸エステルを使用しても良い。架橋点となる官能基含有モノマーについては、使用する架橋剤の官能基に適合した重合性モノマーを使用することが望ましく、(メタ)アクリル酸に限定されない。一例として、エポキシ樹脂を架橋剤として用いる場合には、(メタ)アクリル酸の他に、2−t−ブチルアミノエチルメタクリレートなどを用いることもできる。ポリイソシアネート化合物を架橋剤として用いる場合には、ビニルベンジルアルコール、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、2−t−ブチルアミノエチルメタクリレートなどを用いることもできる。多価カルボン酸及びその無水物を架橋剤として用いる場合には、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル、グリセロールカーボネート基含有(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることもできる。多価シリル基含有化合物を架橋剤として用いる場合には、アルコキシシラン基含有(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることもできる。なお使用する架橋剤の種類、量は、架橋後のポリマーの親水性、耐水性のバランスを考慮して適宜選択し使用される。
前述の重合性官能基を分子中に少なくとも一つ有するポリオキシエチレン化合物としては、メタクリル酸のポリオキシエチレンのエステル化物などが挙げられる。このポリオキシエチレン鎖の数分子量は、1000〜10000程度であることが、親水性能の発現上望ましい。なお芳香族モノマーは、親水性ポリマーの親水性と耐水性、強度を調整するために使用する。芳香族モノマーの替わりに疎水性(メタ)アクリル酸エステルを使用しても良い。架橋点となる官能基含有モノマーについては、使用する架橋剤の官能基に適合した重合性モノマーを使用することが望ましく、(メタ)アクリル酸に限定されない。一例として、エポキシ樹脂を架橋剤として用いる場合には、(メタ)アクリル酸の他に、2−t−ブチルアミノエチルメタクリレートなどを用いることもできる。ポリイソシアネート化合物を架橋剤として用いる場合には、ビニルベンジルアルコール、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、2−t−ブチルアミノエチルメタクリレートなどを用いることもできる。多価カルボン酸及びその無水物を架橋剤として用いる場合には、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル、グリセロールカーボネート基含有(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることもできる。多価シリル基含有化合物を架橋剤として用いる場合には、アルコキシシラン基含有(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることもできる。なお使用する架橋剤の種類、量は、架橋後のポリマーの親水性、耐水性のバランスを考慮して適宜選択し使用される。
本発明で使用される親水性架橋ポリマーシートには、上記のように炭素粉末で被覆されており、炭素粉末の含有量については、用いる炭素粉末の粒径により最適量は異なるが、有効な導電性と親水を両立するために好ましくは20〜60重量%、より好ましくは30〜40重量%が適する。シート表面に固着させる炭素が、上記範囲であると、より良好な導電性が得られ、親水性がより向上し、成形品の外観品質も優れることになる。又、親水性架橋ポリマーシート表面の炭素粉末の面積は、セパレータ基体にかかるシートが圧縮成形により積層された状態に於いて、好ましくは該シート表面の20〜70%、より好ましくは30〜60%である。かかる炭素粉末の面積が上記の範囲であれば、導電性が良好であるだけでなく、水に対する濡れ性にも優れる結果が得られる。
親水性架橋ポリマーシートの炭素粉末については、粒径が好ましくは150〜400μm、より好ましくは200〜300μmであり、人造黒鉛、リン片状天然黒鉛、塊状天然黒鉛、膨張黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック又は非晶質炭素などの素材から適宜選択し使用される。
上記親水性架橋ポリマーシートをセパレータの基体上に積層する場合、予め該シートを表面に粘着性がなく、しかも柔軟性があるようにポリマーを適度に架橋する、即ち部分架橋又は予備架橋を行ってから使用するのが好ましい。即ち、親水性架橋ポリマーシートが表面粘着性を有していると、成形時に該シート表面の炭素粉末が金型面に移行してしまう問題が生じるからである。但し、金型面への移行しないような処理をした場合には親水性架橋ポリマーシートの部分架橋又は予備架橋をしなくてもよい。
本発明のセパレータを構成する基体と親水性架橋ポリマーシートとの積層方法については、基体が熱硬化性樹脂からなる場合には、プリプレグ状の基体の上に部分架橋又は予備架橋した親水性架橋ポリマーシートを載せて金型内で積層するのが好ましい。又、基体が熱可塑性樹脂からなる場合には、予め基体面を粗面化するか、導電性接着剤を基体上に塗布した後に加熱して可塑化したものの上に部分架橋又は予備架橋した親水性架橋ポリマーシートを載せて金型内で積層するのが好ましい。
本発明に於いて、セパレータ表面に上記親水性架橋ポリマーシートが積層された場合、表面の炭素粉末の存在により所望の導電性が期待されることであっても、親水性架橋ポリマーの表面積が減少することにより水に対する濡れ性が劣ることが予測される。それにも拘わらず、相反して極めて高い水への濡れ性を示しており、驚くべき現象である。これは、成形品表層部分での疎水性樹脂成分の存在状態や、金型に塗布する離型剤の成形品への転写状態に差異があるものと推察する。本発明の親水性架橋ポリマーシートの表面の炭素素粉末の存在の効果が示唆される。
本発明のセパレータは、例えば以下に説明する製造方法によって、製造することができる。勿論、本発明では、下記製造方法のみに限定されない。
まず、燃料電池セパレータの基体を構成する材料として熱硬化性樹脂を用いる場合、該樹脂と炭素材とからなる未硬化状態のプリフォームを成形し、次いでセパレータ成形金型に該プリフォームを入れ、その上に、及び/又は、その下に予め作製した炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを炭素粉末被覆面が外側になるように裁置し、加熱圧縮して成形することにより本発明のセパレータを製造することができる。この際の加熱温度は、使用する熱硬化性樹脂により相違するが、通常100〜200℃であり、又加圧は、通常15〜60MPaの条件が適切である。
又、燃料電池セパレータの基体を構成する材料として熱可塑性樹脂を用いる場合、該樹脂と炭素材とからなるシートを成形し、該シートを該樹脂のガラス転移点以上で融点以下に加熱し、次いでセパレータ成型金型に加熱したシートを入れ、その上に、及び/又は、その下に予め作製した炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを炭素粉末被覆面が外側になるように裁置し、加熱又は冷却して圧縮成形することにより本発明のセパレータを製造することができる。この際加圧は、通常10〜50MPaの条件が適切である。又、燃料電池セパレータの基体と親水性架橋ポリマーシートとの接着性を高めるために、予め親水性架橋ポリマーシートの表面を粗面化しておくことが好ましく、それによって物理的な接着強度が向上するばかりでなく、接触面積が増加することによって導電性をも高めることができる。
まず、燃料電池セパレータの基体を構成する材料として熱硬化性樹脂を用いる場合、該樹脂と炭素材とからなる未硬化状態のプリフォームを成形し、次いでセパレータ成形金型に該プリフォームを入れ、その上に、及び/又は、その下に予め作製した炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを炭素粉末被覆面が外側になるように裁置し、加熱圧縮して成形することにより本発明のセパレータを製造することができる。この際の加熱温度は、使用する熱硬化性樹脂により相違するが、通常100〜200℃であり、又加圧は、通常15〜60MPaの条件が適切である。
又、燃料電池セパレータの基体を構成する材料として熱可塑性樹脂を用いる場合、該樹脂と炭素材とからなるシートを成形し、該シートを該樹脂のガラス転移点以上で融点以下に加熱し、次いでセパレータ成型金型に加熱したシートを入れ、その上に、及び/又は、その下に予め作製した炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを炭素粉末被覆面が外側になるように裁置し、加熱又は冷却して圧縮成形することにより本発明のセパレータを製造することができる。この際加圧は、通常10〜50MPaの条件が適切である。又、燃料電池セパレータの基体と親水性架橋ポリマーシートとの接着性を高めるために、予め親水性架橋ポリマーシートの表面を粗面化しておくことが好ましく、それによって物理的な接着強度が向上するばかりでなく、接触面積が増加することによって導電性をも高めることができる。
本発明のセパレータは、通常片面に燃料ガス、例えば水素ガスの流路の溝が形成され、他の面に冷却水の流路の溝が形成されたものと、他の片面に酸化剤ガス、例えば空気の流路の溝が形成され、他の面に冷却水の流路の溝が形成されたものとが一対となって使用される。又、片面のみにガスの流路の溝を形成し、他の片面を平板状としたセパレータを一対で用いてもよい。
而して、本発明のセパレータを電解質膜・電極接合体(MEA)の両側に直接接合するか、ガス拡散膜(GDL)を介して接合した単一セルを複数個組み合わせることによって燃料電池スタックに使用されるが、かかる燃料電池としては固体高分子型燃料電池、リン酸型燃料電池などが挙げられる。
[本発明の親水性架橋ポリマーシートで使用する<親水性ポリマー>の調製]
(調製例1)
温度計、窒素導入管、撹拌機、コンデンサ及び滴下ロートを設けた1Lのフラスコに、溶媒としてトルエン110gを仕込み、窒素気流下95℃まで昇温した。次にスチレン84g、メタクリル酸49gにポリオキシアルキレンエーテル鎖の数平均分子量が4400のモノメトキシ−ポリエチレンオキシド−モノメタクリル酸エステル217gと、重合開始剤としてABNE(アゾビスメチルブチロニトリル)4.2g、溶媒としてトルエン200gを溶解させたプレミックス液を別途調製した。次にこの混合液を滴下ロートより約2時間かけて滴下し付加重合させた。滴下後、110℃を保持しながらさらに8時間反応させ、目的の親水性ポリマーを得た。 反応後、得られた樹脂溶液を50℃まで冷却し、ここにトルエン740gを加え、室温まで冷却した。このようにして、有効成分25重量%の親水性ポリマー溶液を得た。これを親水性樹脂P−1とする。 得られたポリマーのGPCで測定した数平均分子量は、14000、固体分の酸価は、90であった。
(調製例1)
温度計、窒素導入管、撹拌機、コンデンサ及び滴下ロートを設けた1Lのフラスコに、溶媒としてトルエン110gを仕込み、窒素気流下95℃まで昇温した。次にスチレン84g、メタクリル酸49gにポリオキシアルキレンエーテル鎖の数平均分子量が4400のモノメトキシ−ポリエチレンオキシド−モノメタクリル酸エステル217gと、重合開始剤としてABNE(アゾビスメチルブチロニトリル)4.2g、溶媒としてトルエン200gを溶解させたプレミックス液を別途調製した。次にこの混合液を滴下ロートより約2時間かけて滴下し付加重合させた。滴下後、110℃を保持しながらさらに8時間反応させ、目的の親水性ポリマーを得た。 反応後、得られた樹脂溶液を50℃まで冷却し、ここにトルエン740gを加え、室温まで冷却した。このようにして、有効成分25重量%の親水性ポリマー溶液を得た。これを親水性樹脂P−1とする。 得られたポリマーのGPCで測定した数平均分子量は、14000、固体分の酸価は、90であった。
[本発明で使用する<熱硬化樹脂>の調製]
(調製例2) (ビニルエステル樹脂の調製)
窒素および空気導入管を設けた2Lの4つ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)910g、メタクリル酸398g、ハイドロキノン0.4gを仕込み、窒素と空気とを1対1で混合したガス流通下で、90℃まで昇温した。ここに2−メチルイミダゾール2.0gを入れ、105℃に昇温して10時間反応させた。このようにしてビニルエステル樹脂を得た。
次に、このビニルエステル樹脂をスチレン503g、ジビニルベンゼン(純度80%)201g、トルハイドロキノン0.2gに溶解させ、固形分65重量%のビニルエステル樹脂液を得た。これを熱硬化樹脂V−1とする。
(調製例2) (ビニルエステル樹脂の調製)
窒素および空気導入管を設けた2Lの4つ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)910g、メタクリル酸398g、ハイドロキノン0.4gを仕込み、窒素と空気とを1対1で混合したガス流通下で、90℃まで昇温した。ここに2−メチルイミダゾール2.0gを入れ、105℃に昇温して10時間反応させた。このようにしてビニルエステル樹脂を得た。
次に、このビニルエステル樹脂をスチレン503g、ジビニルベンゼン(純度80%)201g、トルハイドロキノン0.2gに溶解させ、固形分65重量%のビニルエステル樹脂液を得た。これを熱硬化樹脂V−1とする。
[本発明で使用する基体となる<熱硬化樹脂成形材料>の調製]
(調製例3) (熱硬化性導電性成形材料の調製)
攪拌容量2Lのニーダーに、平均粒径250ミクロンの炭素粉末(SGS250、(株)エスイーシー製)1235g、調製例2の熱硬化樹脂V−1 315g、硬化剤としてBIC−75(有機過酸化物、化薬アクゾ製)3.2g、低収縮化剤としてUF−80(ポリエチレンパウダー、住友精化製)4.8g、増粘剤としてF303(アクリル微粉末、日本ゼオン製)43.2gを仕込み、室温にて攪拌混合させた。
次に、ステンレス製バットに取り出し、厚さ10mm程度になるように、平坦化した後、揮発防止のためPET製シートで蓋をした。さらにスチレン不透過性の多層フィルム製の袋にバットごと挿入し、封をした。このバットを45℃の貯蔵庫にて24時間静置した後、取り出し室温にて放冷した。これを熱硬化樹脂成形材料C−1とする。
(調製例3) (熱硬化性導電性成形材料の調製)
攪拌容量2Lのニーダーに、平均粒径250ミクロンの炭素粉末(SGS250、(株)エスイーシー製)1235g、調製例2の熱硬化樹脂V−1 315g、硬化剤としてBIC−75(有機過酸化物、化薬アクゾ製)3.2g、低収縮化剤としてUF−80(ポリエチレンパウダー、住友精化製)4.8g、増粘剤としてF303(アクリル微粉末、日本ゼオン製)43.2gを仕込み、室温にて攪拌混合させた。
次に、ステンレス製バットに取り出し、厚さ10mm程度になるように、平坦化した後、揮発防止のためPET製シートで蓋をした。さらにスチレン不透過性の多層フィルム製の袋にバットごと挿入し、封をした。このバットを45℃の貯蔵庫にて24時間静置した後、取り出し室温にて放冷した。これを熱硬化樹脂成形材料C−1とする。
[本発明で使用する<親水性架橋ポリマーシート>の調製]
(調製例4)
蓋付きのガラス製容器に、調製例1の親水性樹脂P−1を100g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)9.3g、触媒としてトリスジメチルアミノフェノール0.2gを仕込み、よく混合し親水性樹脂混合液G−1を得た。
次にフッソ樹脂にて離型処理をしたガラス板に、16cm各に切断された炭素繊維シート0.31g(単位重量12g/m2)を置き、その上から前述の親水性樹脂混合液G−1 15gを均一に塗布した。さらに乾燥させる前に、平均粒径250ミクロンの炭素粉末(SGS250、(株)エスイーシー製)2.7gを均一に付着させた。
その後、これをガラス板ごと、乾燥器にて100℃で1時間硬化させた。室温にて放冷の後、ガラス板よりシート7.5gを回収した。このシートを親水性架橋ポリマーシートGP−1とする。同様な作業を繰り返し、複数枚の親水性架橋ポリマーシートGP−1を得た。
(調製例4)
蓋付きのガラス製容器に、調製例1の親水性樹脂P−1を100g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)9.3g、触媒としてトリスジメチルアミノフェノール0.2gを仕込み、よく混合し親水性樹脂混合液G−1を得た。
次にフッソ樹脂にて離型処理をしたガラス板に、16cm各に切断された炭素繊維シート0.31g(単位重量12g/m2)を置き、その上から前述の親水性樹脂混合液G−1 15gを均一に塗布した。さらに乾燥させる前に、平均粒径250ミクロンの炭素粉末(SGS250、(株)エスイーシー製)2.7gを均一に付着させた。
その後、これをガラス板ごと、乾燥器にて100℃で1時間硬化させた。室温にて放冷の後、ガラス板よりシート7.5gを回収した。このシートを親水性架橋ポリマーシートGP−1とする。同様な作業を繰り返し、複数枚の親水性架橋ポリマーシートGP−1を得た。
[比較例で使用する<親水性架橋ポリマーシート>の調製]
(調製例5)
平均粒径250ミクロンの炭素粉末を使用しない以外は、調整例4と同様にしてシートを得た。このシートを親水性架橋ポリマーシートPS−1とする。重量は、4.9gであった。同様な作業を繰り返し、複数枚の表面に炭素粉末を有さない親水性架橋ポリマーシートPS−1を得た。
(調製例5)
平均粒径250ミクロンの炭素粉末を使用しない以外は、調整例4と同様にしてシートを得た。このシートを親水性架橋ポリマーシートPS−1とする。重量は、4.9gであった。同様な作業を繰り返し、複数枚の表面に炭素粉末を有さない親水性架橋ポリマーシートPS−1を得た。
《実施例1》 本発明の<燃料電池用セパレータの製造>
調製例3で得た熱硬化樹脂成形材料C−1を、ロール等を用いてシート状の成形材料を得た。このシート状の成形材料に必要な重量及び厚みは、目的の成形品規格により微調整された。今回は、単位重量2700g/m2となるようにシート化を行い、
成形品に合わせて、形状を決め、切断、重量調整した。通常、燃料電池用セパレータで親水性が必要な部分のみ、親水化することが望ましく、本実施例では、溝(流路)のある部分のみを親水化した。その形状は、およそ14.5cm角であった。まず、調製例4で得た親水性架橋ポリマーシートGP−1 2枚を流路に合わせて切断加工を行った。この時2枚合わせた重量は、12gであった。次に前述の熱硬化樹脂成形材料シートを14.5cm角に切断し、重量が69gになるように微調整した。このシートを親水性架橋ポリマーシートGP−1 2枚で挟み、サンドイッチ構造のシートを得た。電極部以外の外周部は、熱硬化樹脂成形材料シートのみを必要な形状に加工、重量調整した。外周部の総重量は、90gとした。材料は、流路部1枚、周辺部4枚の計5枚に分割して燃料電池用セパレータ形状金型にチャージした。圧縮成形機で、油圧出力160t(ゲージ圧力)、上型140℃、下型150℃、成形時間5分の条件で成形し、23cm角、厚み2.8mm、流路深さ0.8mmの燃料電池用セパレータ状成形品を製造した。その後、不要部分を切断等加工した後、燃料電池用セパレータを得た。このセパレータの流路部表面に固定されたシートの厚みは、平均0.1mmであった。このセパレータについては、外観の評価、水濡れ性、導電性及び、耐熱水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
調製例3で得た熱硬化樹脂成形材料C−1を、ロール等を用いてシート状の成形材料を得た。このシート状の成形材料に必要な重量及び厚みは、目的の成形品規格により微調整された。今回は、単位重量2700g/m2となるようにシート化を行い、
成形品に合わせて、形状を決め、切断、重量調整した。通常、燃料電池用セパレータで親水性が必要な部分のみ、親水化することが望ましく、本実施例では、溝(流路)のある部分のみを親水化した。その形状は、およそ14.5cm角であった。まず、調製例4で得た親水性架橋ポリマーシートGP−1 2枚を流路に合わせて切断加工を行った。この時2枚合わせた重量は、12gであった。次に前述の熱硬化樹脂成形材料シートを14.5cm角に切断し、重量が69gになるように微調整した。このシートを親水性架橋ポリマーシートGP−1 2枚で挟み、サンドイッチ構造のシートを得た。電極部以外の外周部は、熱硬化樹脂成形材料シートのみを必要な形状に加工、重量調整した。外周部の総重量は、90gとした。材料は、流路部1枚、周辺部4枚の計5枚に分割して燃料電池用セパレータ形状金型にチャージした。圧縮成形機で、油圧出力160t(ゲージ圧力)、上型140℃、下型150℃、成形時間5分の条件で成形し、23cm角、厚み2.8mm、流路深さ0.8mmの燃料電池用セパレータ状成形品を製造した。その後、不要部分を切断等加工した後、燃料電池用セパレータを得た。このセパレータの流路部表面に固定されたシートの厚みは、平均0.1mmであった。このセパレータについては、外観の評価、水濡れ性、導電性及び、耐熱水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
《比較例1》比較の<燃料電池用セパレータの製造>
親水性架橋ポリマーシートGP−1の2枚を使用する替わりに、調製例5で得た親水性架橋ポリマーシートPS−1 2枚を切断加工したものを用いる以外、実施例1と同様にしてセパレータを製造した。この時2枚合わせた重量は、8gであった。さらに流路部の成形材料C−1の重量(14.5cm角)を74gに調整した以外は、同様にして圧縮成形及び加工を行い、実施例1と同形状の燃料電池用セパレータを得た。このセパレータの流路部表面に固定されたシートの厚みは、平均0.1mmであった。このセパレータについても、実施例1と同様に外観の評価、水濡れ性、導電性及び、耐熱水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
親水性架橋ポリマーシートGP−1の2枚を使用する替わりに、調製例5で得た親水性架橋ポリマーシートPS−1 2枚を切断加工したものを用いる以外、実施例1と同様にしてセパレータを製造した。この時2枚合わせた重量は、8gであった。さらに流路部の成形材料C−1の重量(14.5cm角)を74gに調整した以外は、同様にして圧縮成形及び加工を行い、実施例1と同形状の燃料電池用セパレータを得た。このセパレータの流路部表面に固定されたシートの厚みは、平均0.1mmであった。このセパレータについても、実施例1と同様に外観の評価、水濡れ性、導電性及び、耐熱水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
《比較例2》比較の<燃料電池用セパレータの製造>
親水性架橋ポリマーシートGP−1の2枚を使用しない以外、実施例1と同様にしてセパレータを製造した。さらに流路部の成形材料C−1の重量(14.5cm角)を82gに調整した以外は、同様にして圧縮成形及び加工を行い、実施例1と同形状の燃料電池用セパレータを得た。このセパレータについても、実施例1と同様に外観の評価、水濡れ性、導電性及び、耐熱水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
親水性架橋ポリマーシートGP−1の2枚を使用しない以外、実施例1と同様にしてセパレータを製造した。さらに流路部の成形材料C−1の重量(14.5cm角)を82gに調整した以外は、同様にして圧縮成形及び加工を行い、実施例1と同形状の燃料電池用セパレータを得た。このセパレータについても、実施例1と同様に外観の評価、水濡れ性、導電性及び、耐熱水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
本発明で用いた測定方法及び評価基準を以下に述べる。
[成形品の外観評価]
良好:燃料電池用セパレータの表裏両面の溝(流路)が均質に形成されている。
不良:燃料電池用セパレータの表裏両面の溝(流路)に欠陥、白化が認められる。
良好:燃料電池用セパレータの表裏両面の溝(流路)が均質に形成されている。
不良:燃料電池用セパレータの表裏両面の溝(流路)に欠陥、白化が認められる。
[成形品の親水性の評価]
成形品の溝の凸部の接触角を、イオン交換水を用いた液滴法にて測定した。用いた
機械は、協和界面科学製CA−Z型である。測定8回の平均値を結果とする。測定雰囲気は、22℃、湿度60%である。
成形品の溝の凸部の接触角を、イオン交換水を用いた液滴法にて測定した。用いた
機械は、協和界面科学製CA−Z型である。測定8回の平均値を結果とする。測定雰囲気は、22℃、湿度60%である。
[成形品の排水性の評価]
成形品のみを用いた簡易な方法により排水性を評価する。
成形品を水平な台上に置き、溝の凹部に注射器及び注射針を用いてイオン交換水を一滴(0.012g)、溝上5mmの高さから滴下する。5秒後に溝内に展開した長さを測定する。測定6回の平均値を結果とする。なお測定雰囲気は、22℃、湿度60%である。
この時、溝内が親水性で水との濡れ性が優れる場合には、速やかに水が展開する。その時の目安は、10mm以上である。溝部が水との濡れ性が劣る場合には、水は滴下した直後のままの状態を保持する。その時の目安は、5mm以下である。つまり、水滴が速やかに溝内に展開する場合には、溝を詰まらせることなく安定した排水性が期待できる。一方、水滴が速やかに溝内に展開しない場合には、溝を詰まらせ、燃料ガス等の供給及び、水の排出が不安定となり発電特性に悪影響を与える可能性が高くなる。
成形品のみを用いた簡易な方法により排水性を評価する。
成形品を水平な台上に置き、溝の凹部に注射器及び注射針を用いてイオン交換水を一滴(0.012g)、溝上5mmの高さから滴下する。5秒後に溝内に展開した長さを測定する。測定6回の平均値を結果とする。なお測定雰囲気は、22℃、湿度60%である。
この時、溝内が親水性で水との濡れ性が優れる場合には、速やかに水が展開する。その時の目安は、10mm以上である。溝部が水との濡れ性が劣る場合には、水は滴下した直後のままの状態を保持する。その時の目安は、5mm以下である。つまり、水滴が速やかに溝内に展開する場合には、溝を詰まらせることなく安定した排水性が期待できる。一方、水滴が速やかに溝内に展開しない場合には、溝を詰まらせ、燃料ガス等の供給及び、水の排出が不安定となり発電特性に悪影響を与える可能性が高くなる。
[成形品の導電性の評価]
成形品の導電性は、電極部(溝、流路部)の接触抵抗を測定することにより評価する。実際には、成形品の電極部と同じ寸法(14.5cm角)の金メッキ電極を2枚
と、同寸法のカーボンペーパー(厚さ0.4mm)を用意し、成形品の電極部を同カーボンペーパー及び電極で挟み、さらに油圧プレスにて1MPaの圧力下、10mAの交流を印加する。この時の電極間の電圧降下ΔV(μV)を測定し、導電性の指標とする。測定3回の平均値を結果とする。電圧降下ΔVが低い値を示す程、導電性に優れ、接触抵抗が低いと判断できる。同条件で測定することにより相対比較できる。
よって、表面に親水性シートがない比較例2の成形品のΔV値以下であることが望ましい。
成形品の導電性は、電極部(溝、流路部)の接触抵抗を測定することにより評価する。実際には、成形品の電極部と同じ寸法(14.5cm角)の金メッキ電極を2枚
と、同寸法のカーボンペーパー(厚さ0.4mm)を用意し、成形品の電極部を同カーボンペーパー及び電極で挟み、さらに油圧プレスにて1MPaの圧力下、10mAの交流を印加する。この時の電極間の電圧降下ΔV(μV)を測定し、導電性の指標とする。測定3回の平均値を結果とする。電圧降下ΔVが低い値を示す程、導電性に優れ、接触抵抗が低いと判断できる。同条件で測定することにより相対比較できる。
よって、表面に親水性シートがない比較例2の成形品のΔV値以下であることが望ましい。
[成形品の耐熱水性の評価]
成形品の電極部(溝、流路部)のみを25mm×50mmのサイズに切断し試片を作製する。この試片をイオン交換水の入ったフッソ樹脂容器に入れ封をし、この容器を95℃の乾燥器に入れ、200時間煮沸を行う。その後、室温まで徐冷し試片を取り出す。その時の外観を目視にて評価する。その時の評価基準を以下に示す。
良好:成形品の両面の溝とも良好に形状が保持されており、親水性も維持されている。
不良:成形品の両面の溝の一部が、崩壊している。また表面のシートが剥離したり、
膨れたりしている。
成形品の電極部(溝、流路部)のみを25mm×50mmのサイズに切断し試片を作製する。この試片をイオン交換水の入ったフッソ樹脂容器に入れ封をし、この容器を95℃の乾燥器に入れ、200時間煮沸を行う。その後、室温まで徐冷し試片を取り出す。その時の外観を目視にて評価する。その時の評価基準を以下に示す。
良好:成形品の両面の溝とも良好に形状が保持されており、親水性も維持されている。
不良:成形品の両面の溝の一部が、崩壊している。また表面のシートが剥離したり、
膨れたりしている。
表1に記載の結果から明らかなように、実施例1は、外観品質が良好で、高品質
な成形品が得られ、さらに溝(流路)部が水との濡れ性に優れかつ導電性、耐熱水性も良好である。よって、排水性の優れた高性能の燃料電池用セパレータが提供できる。
又、実施例1のセパレータを用いて固体高分子型燃料電池の単セルに組み込んで、セル温度80℃にて発電させ、電流−電圧特性を測定したところ、1(A/cm2)以上の高電流密度の範囲でも出力(電圧)が安定していた。
一方、比較例1は、水との濡れ性は改善されているが、外観品質が不良で、導電性も低い。よって、燃料電池用セパレータとして使用できない。比較例2は、外観品質が良好で導電性にも優れるが、水との濡れ性が悪い。
又、比較例2のセパレータを用いて固体高分子型燃料電池の単セルに組み込んで、セル温度80℃にて発電させ、電流−電圧特性を測定したところ、排水性が劣るため、1(A/cm2)以上の高電流密度の範囲では、出力(電圧)が不安定になり低かった。
な成形品が得られ、さらに溝(流路)部が水との濡れ性に優れかつ導電性、耐熱水性も良好である。よって、排水性の優れた高性能の燃料電池用セパレータが提供できる。
又、実施例1のセパレータを用いて固体高分子型燃料電池の単セルに組み込んで、セル温度80℃にて発電させ、電流−電圧特性を測定したところ、1(A/cm2)以上の高電流密度の範囲でも出力(電圧)が安定していた。
一方、比較例1は、水との濡れ性は改善されているが、外観品質が不良で、導電性も低い。よって、燃料電池用セパレータとして使用できない。比較例2は、外観品質が良好で導電性にも優れるが、水との濡れ性が悪い。
又、比較例2のセパレータを用いて固体高分子型燃料電池の単セルに組み込んで、セル温度80℃にて発電させ、電流−電圧特性を測定したところ、排水性が劣るため、1(A/cm2)以上の高電流密度の範囲では、出力(電圧)が不安定になり低かった。
Claims (9)
- 熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と炭素材とからなる基体の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層してなる燃料電池セパレータ。
- 前記基体が、前記熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂/前記炭素材の重量比で10/90〜30/70である請求項1記載の燃料電池セパレータ。
- 前記親水性架橋ポリマーシートが、ポリオキシアルキレンエーテル基を側鎖に有するポリマーを主要成分とする親水性架橋ポリマーからなる請求項1又は2記載の燃料電池セパレータ。
- 前記親水性架橋ポリマーシートが、炭素粉末を20〜60重量%有する請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池セパレータ。
- 前記親水性架橋ポリマーシートが、炭素繊維からなるシートを基布として使用してなる請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池セパレータ。
- 前記親水性架橋ポリマーシートが、0.05〜1.0mmの厚さで積層してなる請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池セパレータ。
- 熱硬化性樹脂と炭素材とからなる未硬化のシート状成形材料の少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層して圧縮成形することからなる燃料電池セパレータの製造法。
- 熱可塑性樹脂と炭素材とからなるシート状成形材料を予め加熱し、次いでその少なくとも一表面に、炭素粉末を表面に有する親水性架橋ポリマーシートを積層して圧縮成形することからなる燃料電池セパレータの製造法。
- 請求項1乃至6の燃料電池セパレータを組み込んでなる固形高分子型燃料電池。
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JP2004373334A JP2006179400A (ja) | 2004-12-24 | 2004-12-24 | 親水性導電層を有する燃料電池セパレータ及びその製造方法 |
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ID=36733283
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008133333A1 (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Jfe Chemical Corporation | 炭素質シートおよびそれを用いた燃料電池セパレータ |
EP2065959A1 (en) | 2007-11-28 | 2009-06-03 | SEIKOH GIKEN Co., Ltd. | Fuel cell bipolar plate and method for producing the same |
CN107879579A (zh) * | 2017-12-27 | 2018-04-06 | 陕西泽远石油技术服务有限公司 | 一种污泥减量化处理系统及方法 |
-
2004
- 2004-12-24 JP JP2004373334A patent/JP2006179400A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008133333A1 (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Jfe Chemical Corporation | 炭素質シートおよびそれを用いた燃料電池セパレータ |
EP2065959A1 (en) | 2007-11-28 | 2009-06-03 | SEIKOH GIKEN Co., Ltd. | Fuel cell bipolar plate and method for producing the same |
CN107879579A (zh) * | 2017-12-27 | 2018-04-06 | 陕西泽远石油技术服务有限公司 | 一种污泥减量化处理系统及方法 |
CN107879579B (zh) * | 2017-12-27 | 2024-05-28 | 陕西泽远石油技术服务有限公司 | 一种污泥减量化处理系统及方法 |
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