JP2006179358A - 水素貯蔵装置を設置した燃料電池発電システム及びその燃料電池発電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料改質器容量を低減して、システムの小型化、改質器の起動運転時の燃料低減を図ると共に、改質器を効率の良い範囲で運転することにより、水素貯蔵装置を備えた燃料電池発電システム提供する。
【解決手段】燃料電池と、改質器、発生した水素を燃料電池へ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池に供給する空気配管、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置2を設置する。そして一日において、改質器1を一回だけ起動し一定期間定常運転した後完全停止する。改質器の起動開始時になれば起動を開始し、改質器の定常運転により、必要水素量を発生させて、燃料電池により電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵する。その後次の燃料改質器の起動開始時迄の間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うようにした燃料電池発電システム。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池と、改質器、発生した水素を燃料電池へ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池に供給する空気配管、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置2を設置する。そして一日において、改質器1を一回だけ起動し一定期間定常運転した後完全停止する。改質器の起動開始時になれば起動を開始し、改質器の定常運転により、必要水素量を発生させて、燃料電池により電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵する。その後次の燃料改質器の起動開始時迄の間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うようにした燃料電池発電システム。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システム(排熱回収装置を備える場合、コージェネレーションシステムともいう。)において、水素貯蔵装置を設置した燃料電池発電システムおよび燃料電池発電方法に関する。
燃料電池発電システムは、発電効率が高い発電システムとして注目されてきた。燃料電池発電システムから排出される排ガスの保有する熱エネルギーが排熱として回収される場合、燃料電池システムはさらにエネルギーの利用効率が高いコージェネレーションシステムとなる。また、燃料電池発電システムは、運転時に騒音が少ない発電システムでもあるという特徴をも有している。
従来の燃料電池発電システムでは、燃料電池スタックの発電出力に対応して燃料改質器において水素を発生させる為、燃料電池スタックの最大発電出力に対応した大容量の燃料改質器を備える必要があった。そして消費電力が少ないときは、大容量の燃料改質器は、少ない負荷で運転される。燃料電池スタックは低負荷運転においても効率を落とさずに運転が可能であるが、燃料改質器は定常で運転されるとき非常に効率が良く、低負荷運転では効率が低下し、システム全体については、一般には低負荷運転において効率が低下する。
従来の燃料電池発電システムでは、燃料電池スタックの発電出力に対応して燃料改質器において水素を発生させる為、燃料電池スタックの最大発電出力に対応した大容量の燃料改質器を備える必要があった。そして消費電力が少ないときは、大容量の燃料改質器は、少ない負荷で運転される。燃料電池スタックは低負荷運転においても効率を落とさずに運転が可能であるが、燃料改質器は定常で運転されるとき非常に効率が良く、低負荷運転では効率が低下し、システム全体については、一般には低負荷運転において効率が低下する。
逆に、燃料改質器は高負荷運転でも効率が低下し、システム全体については、一般には高負荷運転でも効率が低下する。
このような燃料電池システムの場合、燃料改質器の水素製造能力は、燃料電池スタックの最大水素消費量に合わせる必要がある。燃料電池スタックの水素消費量は電力需要量の増減により変動する。電力需要量は、例えば、春夏秋冬の季節によって変動(季節変動)し、また一日のうち昼と夜によって変動(昼夜変動)する。それゆえに、燃料電池スタックの発電容量を電力負荷の最大電力需要量に合わせた場合、大容量の燃料改質器が必要になり、システム全体の大型化、設備投資の増加、燃料改質器の起動時に必要なウォーミングアップ運転時の燃料の増加という問題が発生する。また、燃料改質器は、大部分の時間において、効率が悪い低負荷で運転しなければならないという問題もある。
本発明の課題は、燃料改質器容量を低減して、システムの小型化、設備投資の低減、燃料改質器のウォーミングアップ運転時の燃料低減を図ると共に、燃料改質器を効率の良い水素発生量の範囲で運転することにより、安価でコンパクトで高効率な水素貯蔵装置を備えた燃料電池発電システム及び燃料電池発電方法を提供することである。
ここでは、本願明細書、特に各請求項記載発明に用いられる用語の解釈上の疑義を解消すべく、以下用語について説明する。
[用語の説明]
○燃料電池発電システムとは、電力負荷に電力を供給する燃料電池スタック、水素を発生させる燃料改質装置、水素を蓄える水素貯蔵装置、及び制御装置からなる。さらに、燃料電池スタックで発生する排熱を回収する排熱回収装置が用件に加重される場合がある。
○制御装置とは、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うように制御する装置である。
制御方法は、具体的には、以下の手順によって制御する。なお、下記制御方法は、例示であって、必ずしもこれに限定されるものではない。
<準備段階>
(1)時刻tの関数である想定電力需要量曲線W0(t)が予め用意して、メモリーMに記憶しておく。想定電力需要量曲線W0(t)は、一般には、前日までに予め用意して、メモリーMに記憶しておく。
実際上は、例えば、t1=0、t2=Δt…tn=(n−1)Δtとし、対応するW0(t1)、W0(t2)t…W0(tn)を予めメモリーMに記憶させておく。任意の時刻tの関数W0(t)を求める場合は、内挿法により算出する。
(2)次に、想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量の曲線H0(t)を、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出して、メモリーMに記憶しておく。
[用語の説明]
○燃料電池発電システムとは、電力負荷に電力を供給する燃料電池スタック、水素を発生させる燃料改質装置、水素を蓄える水素貯蔵装置、及び制御装置からなる。さらに、燃料電池スタックで発生する排熱を回収する排熱回収装置が用件に加重される場合がある。
○制御装置とは、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うように制御する装置である。
制御方法は、具体的には、以下の手順によって制御する。なお、下記制御方法は、例示であって、必ずしもこれに限定されるものではない。
<準備段階>
(1)時刻tの関数である想定電力需要量曲線W0(t)が予め用意して、メモリーMに記憶しておく。想定電力需要量曲線W0(t)は、一般には、前日までに予め用意して、メモリーMに記憶しておく。
実際上は、例えば、t1=0、t2=Δt…tn=(n−1)Δtとし、対応するW0(t1)、W0(t2)t…W0(tn)を予めメモリーMに記憶させておく。任意の時刻tの関数W0(t)を求める場合は、内挿法により算出する。
(2)次に、想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量の曲線H0(t)を、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出して、メモリーMに記憶しておく。
すなわち、以下の式が成立する。
H0(t)=H(W0(t))=(W0(t)/η(W0(t)))/C ・・・・・数式(1’)
上記において、厳密には、W=W0(t)は、離散値の集合のデータとして与えられ、W0(t)に対応するH0(t)も離散値の集合のデータとして算出される。両データは、予めメモリーMに記憶される。
制御装置は、H0(t)の離散値の集合のデータに基づいて内挿法等の演算処理により、任意の時刻tが与えられた場合に、H0(t)を算出する。
(3)燃料改質器の起動開始時ts、燃料改質器の完全停止時te=ts+toを決定して、両者をメモリーMに記憶しておく。
上記において、厳密には、W=W0(t)は、離散値の集合のデータとして与えられ、W0(t)に対応するH0(t)も離散値の集合のデータとして算出される。両データは、予めメモリーMに記憶される。
制御装置は、H0(t)の離散値の集合のデータに基づいて内挿法等の演算処理により、任意の時刻tが与えられた場合に、H0(t)を算出する。
(3)燃料改質器の起動開始時ts、燃料改質器の完全停止時te=ts+toを決定して、両者をメモリーMに記憶しておく。
ここに、燃料改質器の起動開始時ts、燃料改質器の完全停止時teは、電力需要量W0(t)に対応するH0(t)を時間tによって積分して一日当りに必要なトータル水素量H0tを算出することができる。
ただし、燃料改質器の起動開始時tsから、定常運転に至るまでの時間を0と近似し、燃料改質器の停止開始時から燃料改質器の完全停止時teまでの時間も0と近似する。
かかる場合、次式からH00を算出することができる。
かかる場合、次式からH00を算出することができる。
H00×(te−ts)= H00×t0=H00t=Cs×H0t…数式(3)
(4)数式(2)を満足するように水素量H00を算出して、メモリーMに記憶しておく。
<実運転段階>
(5)燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵する。
(6)燃料改質器の完全停止時te=ts+toになれば、燃料改質器の運転を完全に停止する。
(7)燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄う。
(8)以下、(5)〜(7)の手順を繰り返す。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
○メモリーMとは、制御装置に設置された記憶装置である。
○燃料電池スタックとは、燃料改質器において発生した水素と空気中の酸素を電気化学的に反応させて発電を行う、燃料電池発電システムの心臓部である。
○燃料改質器とは、都市ガス、ナフサ、またはメタノール等の燃料を原料として、水素を主成分とするガス(以下、単に水素ともいう。)を製造する装置をいう。一般には、燃料と水蒸気を改質して、水素を主成分とするガス(改質ガス)を製造する装置をいい、この場合の改質方法を水蒸気改質法という。
○バイパス配管とは、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管の途中から分岐した後再接続される配管であって、バイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設ける。
○分岐配管とは、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される配管であり、分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設ける。
○水素貯蔵装置とは、水素を蓄えておくことができる装置をいい、例えば、圧力ボンベ、水素吸蔵合金等を組み込んだ装置が例示される。
(4)数式(2)を満足するように水素量H00を算出して、メモリーMに記憶しておく。
<実運転段階>
(5)燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵する。
(6)燃料改質器の完全停止時te=ts+toになれば、燃料改質器の運転を完全に停止する。
(7)燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄う。
(8)以下、(5)〜(7)の手順を繰り返す。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
○メモリーMとは、制御装置に設置された記憶装置である。
○燃料電池スタックとは、燃料改質器において発生した水素と空気中の酸素を電気化学的に反応させて発電を行う、燃料電池発電システムの心臓部である。
○燃料改質器とは、都市ガス、ナフサ、またはメタノール等の燃料を原料として、水素を主成分とするガス(以下、単に水素ともいう。)を製造する装置をいう。一般には、燃料と水蒸気を改質して、水素を主成分とするガス(改質ガス)を製造する装置をいい、この場合の改質方法を水蒸気改質法という。
○バイパス配管とは、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管の途中から分岐した後再接続される配管であって、バイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設ける。
○分岐配管とは、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される配管であり、分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設ける。
○水素貯蔵装置とは、水素を蓄えておくことができる装置をいい、例えば、圧力ボンベ、水素吸蔵合金等を組み込んだ装置が例示される。
例えば、圧力ボンベの場合、上限圧力、下限圧力が予め設定されており、貯蔵装置圧力が上限圧力を超えた場合には、改質器は停止されるように燃料電池発電システムはコントロールされる。また逆に、貯蔵装置圧力が下限圧力を下回った場合で、かつ改質器が運転中でない場合には、改質器を起動させるように燃料電池発電システムはコントロールされる。
○燃料とは、燃料改質装置に供給される燃料で、都市ガス、ナフサ、またはメタノール等が例示される。
○電力負荷とは、電力を消費する電気器具等をいう。電力負荷は、通常は交流であるが、直流の場合も考えられる。電力負荷に用いられる照明機器、AV機器、厨房機器、空調機器などに市販の交流機器を用いる場合、燃料電池発電システムで発電された直流電力は、インバータによって交流電力に変換され、電力負荷に供給される。なお、電力負荷が直流の場合は、直流電力のまま電力負荷に供給される。
○電力需要量とは、顧客が電力負荷により消費する電力量をいう。ここに、電力需要量とは、一般に単位時間当りに消費するエネルギー量をいうが、ある時間帯に消費するエネルギー量をいう場合もある。
○排熱回収装置とは、発電時に燃料電池スタックや燃料改質器から排出される熱を回収し、空調や給湯のエネルギーとして有効利用する装置をいう。排熱回収装置が、吸収式冷凍機と温水ボイラとを含み、吸収式冷凍機で得られた冷水と、温水ボイラで得られた温水とを用いて空調を行うことも可能である。かかる場合、冷房を必要とする期間は吸収冷凍機で排熱回収が行われ、ここで得られた冷水は冷房に用いられる。また暖房を必要とする期間は排熱回収が温水ボイラで行われ、ここで得られた温水は暖房に用いられる。これによって空調機器などに使う電力負荷は、冷温水の送水ポンプ、換気ファンなど僅かなものになる。なお吸収式冷凍機や温水ボイラの排ガスはさらに給湯機などで熱回収することができる。
[記号の説明]
○W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
なお、W0(t)は、時刻tの関数である想定電力需要量曲線で点の集合体である場合もある。
○H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
○燃料とは、燃料改質装置に供給される燃料で、都市ガス、ナフサ、またはメタノール等が例示される。
○電力負荷とは、電力を消費する電気器具等をいう。電力負荷は、通常は交流であるが、直流の場合も考えられる。電力負荷に用いられる照明機器、AV機器、厨房機器、空調機器などに市販の交流機器を用いる場合、燃料電池発電システムで発電された直流電力は、インバータによって交流電力に変換され、電力負荷に供給される。なお、電力負荷が直流の場合は、直流電力のまま電力負荷に供給される。
○電力需要量とは、顧客が電力負荷により消費する電力量をいう。ここに、電力需要量とは、一般に単位時間当りに消費するエネルギー量をいうが、ある時間帯に消費するエネルギー量をいう場合もある。
○排熱回収装置とは、発電時に燃料電池スタックや燃料改質器から排出される熱を回収し、空調や給湯のエネルギーとして有効利用する装置をいう。排熱回収装置が、吸収式冷凍機と温水ボイラとを含み、吸収式冷凍機で得られた冷水と、温水ボイラで得られた温水とを用いて空調を行うことも可能である。かかる場合、冷房を必要とする期間は吸収冷凍機で排熱回収が行われ、ここで得られた冷水は冷房に用いられる。また暖房を必要とする期間は排熱回収が温水ボイラで行われ、ここで得られた温水は暖房に用いられる。これによって空調機器などに使う電力負荷は、冷温水の送水ポンプ、換気ファンなど僅かなものになる。なお吸収式冷凍機や温水ボイラの排ガスはさらに給湯機などで熱回収することができる。
[記号の説明]
○W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
なお、W0(t)は、時刻tの関数である想定電力需要量曲線で点の集合体である場合もある。
○H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
なお、W0(t)は、時刻tの関数である想定電力需要量曲線で点の集合体である場合もある。
○η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
○H0t:一日の間のトータル想定水素量、想定水素量曲線H0(t)を、時間tで一日当り積分して算出する。
○H00t::燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
○Cs:1以上の安全係数で設計上の数値であり予め設定する。
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本発明は、特許請求の範囲に記載された発明であり、具体的には以下の発明である。
○η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
○H0t:一日の間のトータル想定水素量、想定水素量曲線H0(t)を、時間tで一日当り積分して算出する。
○H00t::燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
○Cs:1以上の安全係数で設計上の数値であり予め設定する。
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本発明は、特許請求の範囲に記載された発明であり、具体的には以下の発明である。
熱電併給システムには、エネルギー貯蔵タイプによって分類して、(1)電力エネルギーを貯蔵する電池等を備えた熱電併給システム(以下、電池タイプという。)と(2)水素を貯蔵する水素貯蔵装置を備えた熱電併給システム(以下、水素貯蔵タイプという)がある。
ともに、当業者の間では、電力需要量の日変動のピークカットに繋がり、熱電併給システム全体のコンパクト化が図れるものと考えられていた。
しかしながら、発明者は、前者では燃料改質器、燃料電池スタックともコンパクト化が測れるが、後者では、燃料改質器のコンパクト化は図れるものの、燃料電池スタックのコンパクト化は図れない点に着目して、燃料電池スタックのコンパクト化が図れないというデメリットをコンパクト化とは異なる別のメリットを発揮させることはできないかという着想を得て、本発明を完成することができた。
すなわち、上記電池タイプと水素貯蔵タイプの共通点と相違点の事実把握により、水素貯蔵タイプでは燃料電池スタックのコンパクト化が図れないというデメリットを他の別のメリットで補うという着想を得ない限り、本発明の誕生は有り得なかったということができる。
[請求項1] 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ことを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
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本発明は、図1の一の実施形態の燃料電池発電システムに該当する発明である。
[請求項1] 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ことを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
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本発明は、図1の一の実施形態の燃料電池発電システムに該当する発明である。
本発明の構成上の特徴は、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置したことである。
交流電力の合流は、同期投入装置が必要となる等、制御方法が複雑でかつ高価になるのに対して、水素ガスの合流は、バルブの操作だけで行うことができるので装置の取り扱いが非常に簡単である。
さらに、本発明の制御上の特徴は、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることである。
上記のようにシステムを制御することにより、燃料改質器の運転を効率の良い水素発生量の範囲に限定して行うことが可能になる。また、水素をいつでも取り出せる状態で貯蔵しておくことにより、燃料改質器の水素製造能力以上の水素を燃料電池スタックに供給することが可能になり、燃料改質器を小容量化できる。
これにより、システム全体のエネルギー効率の向上を図ると共に、燃料改質器容量を低減して、安価でコンパクトで高効率な水素貯蔵装置を備えた燃料電池発電システム及び燃料電池発電方法を提供するという発明の課題が達成できる。
[請求項2] 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
本発明は、図2の二の実施形態の燃料電池発電システムに該当する発明である。
本発明の特徴は、前記水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設置したことである。
その他については、請求項1に係る発明において記載された内容と同じである。
[請求項3] 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置を設けて、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
本発明は、図3の三の実施形態の燃料電池発電システムに該当する発明である。
本発明の特徴は、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置を設置したことである。
本発明の構成のように、水素配管の途中に水素貯蔵装置をしたことにより、コンプレッサーとバルブの構成要素が少なくなり、コスト低減が図れると共に、本燃料電池発電システム運転方法が、請求項1に記載された発明よりも簡単になり、故障もしにくくなるという特徴を有する。
その他については、請求項1に係る発明において記載された内容と同じである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[請求項4] 水素貯蔵装置の水素圧力を計測し、数式(3)を具備する場合、燃料改質器の運転を停止し、数式(4)を具備する場合、燃料改質器の運転中かどうかを判断し、運転中でないで場合には、燃料改質器の起動を開始することを特徴とする請求項1〜3記載の燃料電池発電システム。
ここに、
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
PH:水素貯蔵装置の水素圧力
PC1:水素貯蔵装置の水素圧力の上限値
PC2:水素貯蔵装置の水素圧力の下限値
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
請求項4記載発明(本発明)は、水素貯蔵装置の水素圧力を計測して、水素貯蔵装置の水素圧力PHが数式(3)又は数式(4)の何れかを充足する場合は、請求項1〜3に記載された運転モード(本願では、定常モードと定義する)以外の非定常モードで燃料改質器の運転停止、燃料改質器の起動の開始をすることを特徴とする発明である。
定常モードの運転と非定常モードの運転について、両者の差を明確化すべく以下図7又は図8に基づいて説明する。
図7は、本発明の一の実施形態の燃料電池システムの運転フロー図である。図8は、本発明の一の実施形態の燃料電池システムの運転フロー図(詳細)である。
<ステップ1>
ステップ1では、時刻tの関数である定電力需要量曲線W0(t)を予想して、その値を時間毎にメモリーMに予め記憶させておく。
実際上は、例えば、t1=0、t2=Δt…tn=(n−1)Δtとし、対応するW0(t1)、W0(t2)t…W0(tn)を予めメモリーMに記憶させておく。任意の時刻tの関数W0(t)を求める場合は、内挿法により算出する。
<ステップ2>
ステップ2では、燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量H00tを算出する。
トータル水素量H00tの算出は、数式(1)、数式(1')、数式(2)によって算出する。
<ステップ3>
ステップ3では、水素量H00tを燃料改質器の水素発生量の定格値で割れば、起動時tsから停止時teまでの時間toが求まる。
起動時tsか停止時teの何れかが決まれば、起動時ts、停止時teが自動的に決定され、燃料電池発電システムの定常運転モードは決定される。さらに、運転をシミュレーションして問題がないことを確認しておくことが望ましい。
<ステップS>
ステップSでは、時刻tが時刻tsになれば、燃料改質器の起動をスタートする。
<ステップ4>
ステップ4では、水素貯蔵装置の水素圧力PHを計測する。
<ステップ5>
ステップ5では、数式(3)を具備しているか否かを判断する。
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
数式(3)を具備している場合には、定常モード運転から脱して、<ステップ9>に移って、燃料改質器を停止する。
<ステップ6>
ステップ6では、数式(4)を具備しているか否かを判断する。
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
数式(4)を具備している場合には、定常モード運転から脱して、<ステップ7>に移る。
<ステップ7>
ステップ7では、燃料改質器の運転中か否かを判断し、運転中でない場合は、<ステップ8>に移って、燃料改質器を起動する。
<ステップ8>
ステップ8では、燃料改質器を起動する。
<ステップE>
ステップEでは、時刻tがteになると、燃料改質器の運転を停止する。
[請求項2] 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
本発明は、図2の二の実施形態の燃料電池発電システムに該当する発明である。
本発明の特徴は、前記水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設置したことである。
その他については、請求項1に係る発明において記載された内容と同じである。
[請求項3] 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置を設けて、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
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本発明は、図3の三の実施形態の燃料電池発電システムに該当する発明である。
本発明の特徴は、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置を設置したことである。
本発明の構成のように、水素配管の途中に水素貯蔵装置をしたことにより、コンプレッサーとバルブの構成要素が少なくなり、コスト低減が図れると共に、本燃料電池発電システム運転方法が、請求項1に記載された発明よりも簡単になり、故障もしにくくなるという特徴を有する。
その他については、請求項1に係る発明において記載された内容と同じである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[請求項4] 水素貯蔵装置の水素圧力を計測し、数式(3)を具備する場合、燃料改質器の運転を停止し、数式(4)を具備する場合、燃料改質器の運転中かどうかを判断し、運転中でないで場合には、燃料改質器の起動を開始することを特徴とする請求項1〜3記載の燃料電池発電システム。
ここに、
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
PH:水素貯蔵装置の水素圧力
PC1:水素貯蔵装置の水素圧力の上限値
PC2:水素貯蔵装置の水素圧力の下限値
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請求項4記載発明(本発明)は、水素貯蔵装置の水素圧力を計測して、水素貯蔵装置の水素圧力PHが数式(3)又は数式(4)の何れかを充足する場合は、請求項1〜3に記載された運転モード(本願では、定常モードと定義する)以外の非定常モードで燃料改質器の運転停止、燃料改質器の起動の開始をすることを特徴とする発明である。
定常モードの運転と非定常モードの運転について、両者の差を明確化すべく以下図7又は図8に基づいて説明する。
図7は、本発明の一の実施形態の燃料電池システムの運転フロー図である。図8は、本発明の一の実施形態の燃料電池システムの運転フロー図(詳細)である。
<ステップ1>
ステップ1では、時刻tの関数である定電力需要量曲線W0(t)を予想して、その値を時間毎にメモリーMに予め記憶させておく。
実際上は、例えば、t1=0、t2=Δt…tn=(n−1)Δtとし、対応するW0(t1)、W0(t2)t…W0(tn)を予めメモリーMに記憶させておく。任意の時刻tの関数W0(t)を求める場合は、内挿法により算出する。
<ステップ2>
ステップ2では、燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量H00tを算出する。
トータル水素量H00tの算出は、数式(1)、数式(1')、数式(2)によって算出する。
<ステップ3>
ステップ3では、水素量H00tを燃料改質器の水素発生量の定格値で割れば、起動時tsから停止時teまでの時間toが求まる。
起動時tsか停止時teの何れかが決まれば、起動時ts、停止時teが自動的に決定され、燃料電池発電システムの定常運転モードは決定される。さらに、運転をシミュレーションして問題がないことを確認しておくことが望ましい。
<ステップS>
ステップSでは、時刻tが時刻tsになれば、燃料改質器の起動をスタートする。
<ステップ4>
ステップ4では、水素貯蔵装置の水素圧力PHを計測する。
<ステップ5>
ステップ5では、数式(3)を具備しているか否かを判断する。
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
数式(3)を具備している場合には、定常モード運転から脱して、<ステップ9>に移って、燃料改質器を停止する。
<ステップ6>
ステップ6では、数式(4)を具備しているか否かを判断する。
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
数式(4)を具備している場合には、定常モード運転から脱して、<ステップ7>に移る。
<ステップ7>
ステップ7では、燃料改質器の運転中か否かを判断し、運転中でない場合は、<ステップ8>に移って、燃料改質器を起動する。
<ステップ8>
ステップ8では、燃料改質器を起動する。
<ステップE>
ステップEでは、時刻tがteになると、燃料改質器の運転を停止する。
なお、定常運転モードでは、ステップ1〜ステップ3を経て、ステップSで燃料改質器の起動をスタートする。
ステップ4で水素貯蔵装置の水素圧力PHを計測し続けるが、ステップ5〜6で数式(3)数式(4)を具備することはなく、時刻tがteになると燃料改質器の運転を停止することになる。
すなわち、定常運転モードでは、ステップ1からステップSを経て、ステップEまで真下に移行するだけの単純なフローである。
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[請求項5] 燃料電池スタックからの排熱を回収する排熱回収装置を備えたことを特徴とする請求項1〜3記載の燃料電池発電システム。
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[請求項5] 燃料電池スタックからの排熱を回収する排熱回収装置を備えたことを特徴とする請求項1〜3記載の燃料電池発電システム。
本発明により、さらに燃料電池発電システムのエネルギー効率が向上する。
[請求項6] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであることを特徴とする請求項1〜4記載の燃料電池発電システム。
[請求項6] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであることを特徴とする請求項1〜4記載の燃料電池発電システム。
本発明により、水素を圧力ボンベに圧力貯蔵することを明確化したものである。
[請求項7] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであるとき、夜間電力を使って水素を圧力ボンベに蓄えることを特徴とする請求項1〜5記載の燃料電池発電システム。
[請求項7] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであるとき、夜間電力を使って水素を圧力ボンベに蓄えることを特徴とする請求項1〜5記載の燃料電池発電システム。
本発明により、さらに燃料電池発電システムの夜間電力を使用することにより、電力会社の夜間余剰電力を貯蔵すると共に、昼間の電力ピーク時に放出することにより、商用電力の平準化が可能となる。
[請求項8] 電力キャパシターを備えたことを特徴とする請求項1〜7記載の燃料電池発電システム。
[請求項8] 電力キャパシターを備えたことを特徴とする請求項1〜7記載の燃料電池発電システム。
本発明により、突入電力等の瞬間的電力需要量に対して対応することが可能となる。
[請求項9] 金曜日の営業終了後一定時間燃料改質器の運転を行い、土曜日と日曜日の間に必要水素量を水素貯蔵装置に貯蔵した後、燃料改質器を停止し、燃料改質器を停止した後は、水素貯蔵装置からの水素量を燃料電池スタックに供給して電力負荷Wの消費電力を賄い、週明けの月曜日の営業開始前一定期間から燃料改質器の運転を行なうことを特徴とする請求項1〜8記載の燃料電池発電システム。
[請求項9] 金曜日の営業終了後一定時間燃料改質器の運転を行い、土曜日と日曜日の間に必要水素量を水素貯蔵装置に貯蔵した後、燃料改質器を停止し、燃料改質器を停止した後は、水素貯蔵装置からの水素量を燃料電池スタックに供給して電力負荷Wの消費電力を賄い、週明けの月曜日の営業開始前一定期間から燃料改質器の運転を行なうことを特徴とする請求項1〜8記載の燃料電池発電システム。
電力負荷の電源スイッチを入れた場合、突入電力がアップする。電力キャパシターは、急激な電力負荷の変動に対処するために設けられている。
本発明では、
[請求項10]水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うことを特徴とする燃料電池発電方法。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
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本発明は、請求項1、2、又は3記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項1、2、又は3記載発明の説明内容と同じである。
[請求項10]水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うことを特徴とする燃料電池発電方法。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
本発明は、請求項1、2、又は3記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項1、2、又は3記載発明の説明内容と同じである。
本発明では、バイパス配管、分岐配管等の構成を限定としていない。本発明は、水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うことを特徴とするものである。
かかる特徴的構成により、燃料改質器の運転を効率の良い水素発生量の範囲に限定して行うことが可能になる。また、水素をいつでも取り出せる状態で貯蔵しておくことにより、燃料改質器の水素製造能力以上の水素を燃料電池スタックに供給することが可能になり、燃料改質器を小容量化できる。
これにより、システム全体のエネルギー効率の向上を図ると共に、燃料改質器容量を低減して、安価でコンパクトな水素貯蔵装置を備えた燃料電池発電システム及び燃料電池発電方法を提供するという発明の課題が達成できる。
本発明は、請求項1、2、又は3記載発明(燃料電池発電システム)の上位概念に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項1、2、又は3記載発明の説明内容と同じである。
[請求項10]水素貯蔵装置が、水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項9記載の燃料電池発電システム。
[請求項10]水素貯蔵装置が、水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項9記載の燃料電池発電システム。
本発明は、請求項1記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項1記載発明の説明内容と同じである。
[請求項11] さらに、水素貯蔵装置の水素圧力を計測し、数式(3)を具備する場合、燃料改質器の運転を停止し、数式(4)を具備する場合、燃料改質器の運転中かどうかを判断し、運転中でないで場合には、燃料改質器を起動を開始することを特徴とする請求項10記載の燃料電池発電方法。
ここに、
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
PH:水素貯蔵装置の水素圧力
PC1:水素貯蔵装置の水素圧力の上限値
PC2:水素貯蔵装置の水素圧力の下限値
本発明は、請求項4記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項4記載発明の説明内容と同じである。
[請求項12]水素貯蔵装置が、水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項10〜11記載の燃料電池発電システム。
[請求項11] さらに、水素貯蔵装置の水素圧力を計測し、数式(3)を具備する場合、燃料改質器の運転を停止し、数式(4)を具備する場合、燃料改質器の運転中かどうかを判断し、運転中でないで場合には、燃料改質器を起動を開始することを特徴とする請求項10記載の燃料電池発電方法。
ここに、
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
PH:水素貯蔵装置の水素圧力
PC1:水素貯蔵装置の水素圧力の上限値
PC2:水素貯蔵装置の水素圧力の下限値
本発明は、請求項4記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項4記載発明の説明内容と同じである。
[請求項12]水素貯蔵装置が、水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項10〜11記載の燃料電池発電システム。
本発明は、請求項1記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項1記載発明の説明内容と同じである。
[請求項13] 水素貯蔵装置が、燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に設置された水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項10〜11記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項2記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項2記載発明の説明内容と同じである。
[請求項14] 水素貯蔵装置が、水素配管の途中に設置された請求項10〜11記載の水素貯蔵装置であることを特徴とする燃料電池発電システム。
本発明は、請求項3記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項3記載発明の説明内容と同じである。
[請求項15] 燃料電池スタックからの排熱を回収する排熱回収装置を備えたことを特徴とする請求項10〜14記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項5記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項5記載発明の説明内容と同じである
[請求項16] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであることを特徴とする請求項10〜15記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項6記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項6記載発明の説明内容と同じである
[請求項17] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであるとき、夜間電力を使って水素を圧力ボンベに蓄えることを特徴とする請求項10〜16記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項7記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。
[請求項18] 電力キャパシターを備えたことを特徴とする請求項10〜17記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項8記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。
[請求項19] 金曜日の営業終了後一定時間燃料改質器の運転を行い、土曜日と日曜日の間に必要水素量を水素貯蔵装置に貯蔵した後、燃料改質器を停止し、燃料改質器を停止した後は、水素貯蔵装置からの水素量Hを燃料電池スタックに供給して電力負荷Wの消費電力を賄い、週明けの月曜日の営業開始前一定期間から燃料改質器の運転を行なうことを特徴とする請求項10〜18記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項9記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項9記載発明の説明内容と同じである。
[請求項13] 水素貯蔵装置が、燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に設置された水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項10〜11記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項2記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項2記載発明の説明内容と同じである。
[請求項14] 水素貯蔵装置が、水素配管の途中に設置された請求項10〜11記載の水素貯蔵装置であることを特徴とする燃料電池発電システム。
本発明は、請求項3記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項3記載発明の説明内容と同じである。
[請求項15] 燃料電池スタックからの排熱を回収する排熱回収装置を備えたことを特徴とする請求項10〜14記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項5記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項5記載発明の説明内容と同じである
[請求項16] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであることを特徴とする請求項10〜15記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項6記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項6記載発明の説明内容と同じである
[請求項17] 水素貯蔵装置が圧力ボンベであるとき、夜間電力を使って水素を圧力ボンベに蓄えることを特徴とする請求項10〜16記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項7記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。
[請求項18] 電力キャパシターを備えたことを特徴とする請求項10〜17記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項8記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。
[請求項19] 金曜日の営業終了後一定時間燃料改質器の運転を行い、土曜日と日曜日の間に必要水素量を水素貯蔵装置に貯蔵した後、燃料改質器を停止し、燃料改質器を停止した後は、水素貯蔵装置からの水素量Hを燃料電池スタックに供給して電力負荷Wの消費電力を賄い、週明けの月曜日の営業開始前一定期間から燃料改質器の運転を行なうことを特徴とする請求項10〜18記載の燃料電池発電方法。
本発明は、請求項9記載発明(燃料電池発電システム)に対応した燃料電池発電方法の発明である。ここで説明しない事項については、請求項9記載発明の説明内容と同じである。
以上のように本発明の構成により、本発明の課題全てを充分に達成することができた。すなわち、電力消費量が少なく、燃料改質器の水素製造能力に余裕があるときに、水素を水素貯蔵装置に蓄えておき、電力消費量が増加し燃料改質器の水素製造能力が不足したときに、水素貯蔵装置に蓄えておいた水素で水素製造能力の不足を補うことにより、最大電力需要量に対応した燃料改質器を必要とせず、システムのコンパクト化、設備投資の低減、燃料改質器のウォーミングアップ運転時の燃料の低減が可能になると共に、燃料改質器を効率の良い水素発生量の範囲に限定して運転することが可能になり、燃料電池発電システム全体のエネルギー効率を向上させることができる。
排熱回収装置を設置することにより、燃料電池スタックや燃料改質器の排熱も有効に利用できる。
夜間電力でコンプレッサーを駆動して水素を圧力ボンベに圧縮貯蔵することにより、揚水発電代替類似の電力貯蔵が可能となり、昼間において、系統電力のピークカットが可能となる。
特に、蓄電池等のように電力貯蔵装置を備えた燃料電池発電システム(単に、前者という。)と水素貯蔵装置置を備えた本発明の燃料電池発電システム(本発明)とを比較した場合、以下のような当業者の予測不可能な顕著な効果がある。
前者は、燃料改質器の発生水素量とその水素を用いて燃料電池スタックにより発電するので、燃料改質器の容量を本発明の燃料改質器よりコンパクトにできるというメリットが有る。
本発明は、コンパクト性は劣るものの、図5のように、燃料電池スタックの発電効率は、低負荷運転の方が高いという特性を有する。
前者の場合、燃料改質器と燃料電池スタックのコンパクト化設計に力点が置かれるために、かなりの高負荷運転をせざるを得ないので、燃料電池スタックの発電効率は、本発明に比較して劣らざるを得ない。
発明者は、前者と本発明の両方のシステム設計を行った結果、次のようなことに始めて気が付いた。
すなわち、本発明では、燃料改質器のコンパクト化は前者と同様可能であるが、燃料電池スタックは、前者に比較してどうしても設計容量が大きくならなければならないという点ではデメリットである。しかし、燃料電池スタックの発電効率という点に着目すると、下記のように、本発明の方が、前者より燃料電池スタックの発電効率は高いということが分かった。
本発明のように燃料電池システムを一日一回起動し停止するという運転方法を採用する場合、かなりの低負荷運転とならざるを得ない(このことは定格運転の観点ではデメリットと考えられ易い。)が、低負荷運転をする方が、図5からも明らかなように、燃料電池スタックの発電効率が高いからである。
本発明のように燃料電池システムを一日一回起動し停止するという運転方法を採用する場合、かなりの低負荷運転とならざるを得ない(このことは定格運転の観点ではデメリットと考えられ易い。)が、低負荷運転をする方が、図5からも明らかなように、燃料電池スタックの発電効率が高いからである。
このように、本発明は、前者に比較して、燃料電池スタックのコンパクト化は劣るものの逆に、燃料電池システムを一日一回起動し停止するという運転方法を採用する場合、燃料電池スタックはかなりの時間帯低負荷運転をせざるを得ず、これが逆に働いて燃料電池スタックの発電効率が高くなるという当業者が予測し得ない顕著な効果を発揮することとなった。
水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置を設けた燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器で発生した水素の量に対して、電力需要量を賄う為に燃料電池スタックが消費する水素の量が少なく水素が余るとき、余った水素を水素貯蔵装置に蓄え、燃料改質器で発生した水素の量に対して、電力需要量を賄う為に燃料電池スタックが消費する水素の量が多く水素が不足するとき、蓄えておいた水素で不足する水素を補うようにシステムを制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システムである。
以下実施例1について説明する。図1は本発明に係る燃料電池発電システム100の一実施例を示すブロック図である。
水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタック3と、燃料Fを供給することにより水素を発生させる燃料改質器1、燃料改質器1において発生した水素Hを燃料電池スタック3へ供給する水素配管LH、空気A中の酸素を燃料電池スタック3に供給する空気配管LA、前記水素配管LHの途中から分岐した後再接続されるバイパス配管LBPの途中に設けられた水素貯蔵装置2、及び制御装置(図示せず)から構成されている。
そして、制御装置は、一日の間において、燃料改質器1を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システム100において、燃料改質器1の起動開始時tsになれば、燃料改質器1の起動を開始し、燃料改質器1の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタック3により電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置2に水素を貯蔵した後、燃料改質器1の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器1の運転を完全に停止し、燃料改質器1の完全停止時teから次の燃料改質器1の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置2に貯蔵された水素で賄うように制御する。
これにより、燃料改質器1は効率が良い範囲に限定して定常運転することができるようになり、エネルギー効率が従来以上に向上する。
一方、水素貯蔵装置2に水素をいつでも取り出せる状態で蓄えることにより、燃料電池スタック3の最大水素量を賄う大容量の燃料改質器1を必要とせず、システムのコンパクト化、設備投資の低減、燃料改質器1のウォーミングアップ運転時に要する燃料Fの低減が可能になる。
以上のような効果により、コンパクトで安価で高効率な水素貯蔵装置2を備えた燃料電池発電システム100を実現することができる。
以下、図1を参照して実施例1を詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃料電池発電システム100の一実施例を示すブロック図である。
燃料電池発電システム100は、燃料改質器1、水素貯蔵装置2、燃料電池スタック3、制御装置(図示せず)から構成されている。さらに、排熱回収装置4を構成要素ともしている。燃料電池発電システム100によって発電した電力は、電力負荷11に、電力線LEPにより供給される。
燃料改質器1は燃料Fを原料として水素リッチガス(水素)を生成する。
燃料改質器1は、水素配管LHを通じて燃料電池スタック3と接続されている。水素配管LHの途中には、コンプレッサーC2とバルブV2が設けられている。コンプレッサーの上流地点から分岐したバイパス配管LBPが設けられ、バイパス配管LBPの途中に、順次、コンプレッサーC1、バルブV1、水素貯蔵装置2、バルブV3が設けられている。
《燃料電池発電方法(平日運転モード)》
以下、図7又は図8に基づいて、燃料電池発電方法(平日運転モード)を説明する。
<燃料改質器1の起動方法>
制御装置(図示せず)は、一日の間において、燃料改質器1を一回だけ起動する。燃料改質器1の起動開始時tsになれば、制御装置により、燃料改質器1の起動を開始し、燃料改質器1の定常運転を行う。
ここに、起動開始時tsは、予め設定され、メモリーMに記憶されている。
<燃料改質器の定常運転方法>
制御装置(図示せず)によって、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置2に水素を貯蔵した後、燃料改質器1の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器1の運転を完全に停止し、燃料改質器1の完全停止時teから次の燃料改質器1の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置2に貯蔵された水素で賄うように制御する。
水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタック3と、燃料Fを供給することにより水素を発生させる燃料改質器1、燃料改質器1において発生した水素Hを燃料電池スタック3へ供給する水素配管LH、空気A中の酸素を燃料電池スタック3に供給する空気配管LA、前記水素配管LHの途中から分岐した後再接続されるバイパス配管LBPの途中に設けられた水素貯蔵装置2、及び制御装置(図示せず)から構成されている。
そして、制御装置は、一日の間において、燃料改質器1を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システム100において、燃料改質器1の起動開始時tsになれば、燃料改質器1の起動を開始し、燃料改質器1の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタック3により電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置2に水素を貯蔵した後、燃料改質器1の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器1の運転を完全に停止し、燃料改質器1の完全停止時teから次の燃料改質器1の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置2に貯蔵された水素で賄うように制御する。
これにより、燃料改質器1は効率が良い範囲に限定して定常運転することができるようになり、エネルギー効率が従来以上に向上する。
一方、水素貯蔵装置2に水素をいつでも取り出せる状態で蓄えることにより、燃料電池スタック3の最大水素量を賄う大容量の燃料改質器1を必要とせず、システムのコンパクト化、設備投資の低減、燃料改質器1のウォーミングアップ運転時に要する燃料Fの低減が可能になる。
以上のような効果により、コンパクトで安価で高効率な水素貯蔵装置2を備えた燃料電池発電システム100を実現することができる。
以下、図1を参照して実施例1を詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃料電池発電システム100の一実施例を示すブロック図である。
燃料電池発電システム100は、燃料改質器1、水素貯蔵装置2、燃料電池スタック3、制御装置(図示せず)から構成されている。さらに、排熱回収装置4を構成要素ともしている。燃料電池発電システム100によって発電した電力は、電力負荷11に、電力線LEPにより供給される。
燃料改質器1は燃料Fを原料として水素リッチガス(水素)を生成する。
燃料改質器1は、水素配管LHを通じて燃料電池スタック3と接続されている。水素配管LHの途中には、コンプレッサーC2とバルブV2が設けられている。コンプレッサーの上流地点から分岐したバイパス配管LBPが設けられ、バイパス配管LBPの途中に、順次、コンプレッサーC1、バルブV1、水素貯蔵装置2、バルブV3が設けられている。
《燃料電池発電方法(平日運転モード)》
以下、図7又は図8に基づいて、燃料電池発電方法(平日運転モード)を説明する。
<燃料改質器1の起動方法>
制御装置(図示せず)は、一日の間において、燃料改質器1を一回だけ起動する。燃料改質器1の起動開始時tsになれば、制御装置により、燃料改質器1の起動を開始し、燃料改質器1の定常運転を行う。
ここに、起動開始時tsは、予め設定され、メモリーMに記憶されている。
<燃料改質器の定常運転方法>
制御装置(図示せず)によって、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置2に水素を貯蔵した後、燃料改質器1の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器1の運転を完全に停止し、燃料改質器1の完全停止時teから次の燃料改質器1の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置2に貯蔵された水素で賄うように制御する。
以下、本システムの燃料改質器1の定常運転方法について詳説する。
図4に基づいて説明する。以下の説明にない内容は、実施例1の上述した内容と同じとする。
燃料改質器1の起動開始時tsになれば、制御装置は、燃料改質器1を自動的に起動させて、一定出力H00(燃料改質器1の改質水素量)で定常運転する。
燃料改質器1の起動開始時tsになれば、制御装置は、燃料改質器1を自動的に起動させて、一定出力H00(燃料改質器1の改質水素量)で定常運転する。
ここに、一定出力H00情報は、予め設定された数値であり、メモリーMに記憶さされている。
一定出力H00情報を用いて、制御装置は、以下の制御を行う。
燃料改質器1は定常水素発生量H00で水素を製造する。ただし、燃料改質器1の完全停止時teから起動開始時tsの間は、H00=0である。
時刻tにおける想定電力需要量W0(t)に対応する水素量H0(t)を予め記憶された水素量H0(t)と実際に燃料改質器1で製造される水素量H00を比較する。
三つの場合に場合分けされる。
三つの場合に場合分けされる。
すなわち、
(1)H0(t)>H00の場合
(2)H0(t)=H00の場合
(3)H0(t)<H00の場合
に分けて、以下、制御装置による制御方法について説明する。
<H0(t)>H00の場合>
<H0(t)<H00の場合(水素Hが余るとき)>
燃料改質器1で発生した水素量H(t)に対して、電力負荷11の消費電力を賄う為に燃料電池スタック3が消費する水素量H(t)が少なく水素が余るとき、燃料改質器1で生成された水素の内、余剰な分の水素はバルブV1を開、バルブV3を閉にして、コンプレッサーC1によって昇圧され、バイパス配管LBPを通じて水素貯蔵装置2に蓄えられる。発電に必要な分の水素はバルブV2を開にした上でコンプレッサーC2によって昇圧され、水素配管LHを通じて燃料電池スタック3に供給される。一方、空気AもコンプレッサーC4によって昇圧されて空気配管LAを通じて発電に必要な分だけ燃料電池スタック3に供給される。
<H0(t)=H00の場合>
燃料改質器1で発生した水素量H(t)と想定電力需要量W0(t)に相当する想定必要水素量H0(t)が同じとき、燃料改質器1で生成された水素はバルブV2を開にした上でコンプレッサーC2によって昇圧され、水素配管LHを通じて過不足なく燃料電池スタック3に供給される。一方、空気AもコンプレッサーC4によって昇圧されて空気配管LAを通じて発電に必要な分だけ燃料電池スタック3に供給される。
<H0(t)>H00の場合(水素Hが不足するとき)>
燃料改質器1で発生した水素量H(t)に対して、想定電力需要量W0(t)に相当する想定必要水素量H0(t)がH00より多く水素が不足するとき、燃料改質器1で生成された水素は全てバルブV2を開にした上でコンプレッサーC2によって昇圧され、水素配管LHを通じて燃料電池スタック3に供給される。不足な分の水素は、C1を閉にした上で、V3を開き、水素貯蔵装置2に蓄えられている水素を、バイパス配管LBPを通じて水素配管LHに合流させることにより賄われる。一方、空気AもコンプレッサーC4によって昇圧されて空気配管LAを通じて発電に必要な分だけ燃料電池スタック3に供給される。
(1)H0(t)>H00の場合
(2)H0(t)=H00の場合
(3)H0(t)<H00の場合
に分けて、以下、制御装置による制御方法について説明する。
<H0(t)>H00の場合>
<H0(t)<H00の場合(水素Hが余るとき)>
燃料改質器1で発生した水素量H(t)に対して、電力負荷11の消費電力を賄う為に燃料電池スタック3が消費する水素量H(t)が少なく水素が余るとき、燃料改質器1で生成された水素の内、余剰な分の水素はバルブV1を開、バルブV3を閉にして、コンプレッサーC1によって昇圧され、バイパス配管LBPを通じて水素貯蔵装置2に蓄えられる。発電に必要な分の水素はバルブV2を開にした上でコンプレッサーC2によって昇圧され、水素配管LHを通じて燃料電池スタック3に供給される。一方、空気AもコンプレッサーC4によって昇圧されて空気配管LAを通じて発電に必要な分だけ燃料電池スタック3に供給される。
<H0(t)=H00の場合>
燃料改質器1で発生した水素量H(t)と想定電力需要量W0(t)に相当する想定必要水素量H0(t)が同じとき、燃料改質器1で生成された水素はバルブV2を開にした上でコンプレッサーC2によって昇圧され、水素配管LHを通じて過不足なく燃料電池スタック3に供給される。一方、空気AもコンプレッサーC4によって昇圧されて空気配管LAを通じて発電に必要な分だけ燃料電池スタック3に供給される。
<H0(t)>H00の場合(水素Hが不足するとき)>
燃料改質器1で発生した水素量H(t)に対して、想定電力需要量W0(t)に相当する想定必要水素量H0(t)がH00より多く水素が不足するとき、燃料改質器1で生成された水素は全てバルブV2を開にした上でコンプレッサーC2によって昇圧され、水素配管LHを通じて燃料電池スタック3に供給される。不足な分の水素は、C1を閉にした上で、V3を開き、水素貯蔵装置2に蓄えられている水素を、バイパス配管LBPを通じて水素配管LHに合流させることにより賄われる。一方、空気AもコンプレッサーC4によって昇圧されて空気配管LAを通じて発電に必要な分だけ燃料電池スタック3に供給される。
燃料電池スタック3において発電された直流電力は電力線LEの途中に設置されたインバータ(図示せず)を介して交流電力に変換されて電力負荷11に供給される。さらに、燃料電池スタック3から発生する排熱は排熱回収装置4によって回収されて熱負荷12に供給される。
この結果、燃料改質器1は、効率の良い水素発生量の範囲に限定して運転することが可能となる。また、水素貯蔵装置2を設けることにより、燃料改質器1における水素製造能力以上の燃料電池スタック3の水素需要にも対応することができ、燃料改質器1の小容量化が可能になる。
《燃料電池発電方法(休日運転モード)》
週末(土曜・日曜)に燃料改質器1を停止する場合について燃料電池発電システム100の運転方法(休日運転モード)について説明する。
図5に基づいて説明する。
週末(土曜・日曜)の間、電力負荷11の消費電力が少ない場合、燃料改質器1を停止し、水素貯蔵装置2に貯蔵された水素で、週末(土曜・日曜)の間の電力負荷11の消費電力を賄うことができる場合がある。
金曜日の例えば19時に営業を終了する。営業終了後一定時間燃料改質器1の運転を行い、週末(土曜・日曜)の間に必要な水素を水素貯蔵装置2に貯蔵し、燃料改質器1を時刻teに完全停止する。燃料改質器1を停止した後は、水素貯蔵装置2に貯蔵されている水素を燃料電池スタック3に供給して電力負荷11の消費電力を賄う。
週明けの朝方の時刻tsに燃料改質器1を運転開始し、週明けの電力負荷11の消費電力を賄う。燃料改質器1を運転開始後は、出来るだけ早期に水素発生量H00の定常運転を継続する。その後については、<燃料電池発電方法(平日運転モード)>で詳述した通りである。
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《燃料電池発電方法(休日運転モード)》
週末(土曜・日曜)に燃料改質器1を停止する場合について燃料電池発電システム100の運転方法(休日運転モード)について説明する。
図5に基づいて説明する。
週末(土曜・日曜)の間、電力負荷11の消費電力が少ない場合、燃料改質器1を停止し、水素貯蔵装置2に貯蔵された水素で、週末(土曜・日曜)の間の電力負荷11の消費電力を賄うことができる場合がある。
金曜日の例えば19時に営業を終了する。営業終了後一定時間燃料改質器1の運転を行い、週末(土曜・日曜)の間に必要な水素を水素貯蔵装置2に貯蔵し、燃料改質器1を時刻teに完全停止する。燃料改質器1を停止した後は、水素貯蔵装置2に貯蔵されている水素を燃料電池スタック3に供給して電力負荷11の消費電力を賄う。
週明けの朝方の時刻tsに燃料改質器1を運転開始し、週明けの電力負荷11の消費電力を賄う。燃料改質器1を運転開始後は、出来るだけ早期に水素発生量H00の定常運転を継続する。その後については、<燃料電池発電方法(平日運転モード)>で詳述した通りである。
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以下実施例2について説明する。図2は本発明に係る燃料電池発電システム100の一実施例を示すブロック図である。
なお、実施例2について説明しない部分は、実施例1と同じである。
実施例1では、コンプレッサーC2の上流で、水素配管LHから分岐したバイパス配管LBPが再度バルブV2の下流で合流するのに対して、実施例2では、コンプレッサーC2の上流で、水素配管LHから分岐した分岐配管LBRが再度バルブV2の下流で合流することなく、バルブV3を通った後燃料電池スタック3に直接接続される点が相違する。
その他の構成については、実施例1と実施例2とは同じである。
以下実施例3について説明する。図3は本発明に係る燃料電池発電システム100の一実施例を示すブロック図である。
なお、実施例3について説明しない部分は、実施例1と同じである。
実施例1では、バイパス配管LBPの途中に水素貯蔵装置が設置され、実施例2では、分岐配管LBRの途中に水素貯蔵装置が設置されるのに対して、実施例3では、水素配管LHの途中に水素貯蔵装置が設置される点が相違する。
実施例3の効果は、水素配管LHの途中にバイパス配管LBPや分岐配管LBRを設けることなく、またコンプレッサーやバルブの構成要素が減ってコストダウンに繋がり、燃料電池発電システムの運転が簡単になり、故障等が減少することである。
実施例1では、バイパス配管LBPの途中に水素貯蔵装置が設置され、実施例2では、分岐配管LBRの途中に水素貯蔵装置が設置されるのに対して、実施例3では、水素配管LHの途中に水素貯蔵装置が設置される点が相違する。
実施例3の効果は、水素配管LHの途中にバイパス配管LBPや分岐配管LBRを設けることなく、またコンプレッサーやバルブの構成要素が減ってコストダウンに繋がり、燃料電池発電システムの運転が簡単になり、故障等が減少することである。
以下実施例4について説明する。なお、実施例4について説明しない部分は、実施例1と同じである。実施例4では、電力線LEPに電力キャパシターEC(図示しない)が設置される。電力負荷11のスイッチが入れられ、突入電力が急激に上昇したが、急激な上昇分は電力キャパシターに蓄えられた電力で賄うことができた。
○ 本発明(水素貯蔵タイプ)、比較例(電池タイプ)の燃料電池スタックの発電効率の比較について
本発明(水素貯蔵タイプ)、比較例(電池タイプ)を比較することによって、本発明の効果をより具体的に説明しよう。
○ 本発明(水素貯蔵タイプ)、比較例(電池タイプ)の燃料電池スタックの発電効率の比較について
本発明(水素貯蔵タイプ)、比較例(電池タイプ)を比較することによって、本発明の効果をより具体的に説明しよう。
ここにおいて、
本発明とは、実施例1記載発明をいい、
比較例1とは、以下に記載以外は、実施例1と同じである。
(1)水素貯蔵タンクを電池で置換する。
(2)燃料電池スタックの容量を本発明(水素貯蔵タイプ)の1/2程度に設定する。
本発明とは、実施例1記載発明をいい、
比較例1とは、以下に記載以外は、実施例1と同じである。
(1)水素貯蔵タンクを電池で置換する。
(2)燃料電池スタックの容量を本発明(水素貯蔵タイプ)の1/2程度に設定する。
本発明と比較例1とは、1日当りの燃料電池スタックの平均発電効率について言えば、前者の平均発電効率が66.2%であるのに対して、後者の平均発電効率が38.4%である。
前者の平均発電効率が、後者の平均発電効率より遥かに大きいこと(66.2%/38.4%=約1.7倍)が分かる。この約1.7倍は省エネルギーの観点から言えば、非常に大きな効果であり、実際に燃料電池スタックの実際の運転で66.2%の発電効率を達成しうることを示したのは本発明が初めてである。
図9を参照すれば、時間毎の発電効率の推移が分かる。前者は、電力需要量が少ない時に発電効率が高いことが分かり、後者については、電力需要量の多寡に拘わらず一定である。この理由は、図4と図9を比較して見れば一目瞭然である。例えば、電力需要量が最少の時刻において、発電効率が最高で、逆に電力需要量が最多の時刻において、発電効率が最低を記録している。燃料電池スタックの発電効率は、燃料電池スタックの最大能力に対する電力負荷(電力負荷率ともいう)が少ない場合に、高くなる傾向がある。上記の電力需要量と発電効率の関係は、平均発電効率のみならず時々刻々の発電効率においても
したがって、前述したように水素貯蔵タイプの燃料電池発電システムは、燃料電池スタックの小型化が図れなかったので、電力貯蔵タイプの燃料電池発電システムに比較して、電力負荷率は圧倒的に低く、したがって、その分発電効率は高くなるという水素貯蔵タイプの特有の効果が発揮される。
前者の平均発電効率が、後者の平均発電効率より遥かに大きいこと(66.2%/38.4%=約1.7倍)が分かる。この約1.7倍は省エネルギーの観点から言えば、非常に大きな効果であり、実際に燃料電池スタックの実際の運転で66.2%の発電効率を達成しうることを示したのは本発明が初めてである。
図9を参照すれば、時間毎の発電効率の推移が分かる。前者は、電力需要量が少ない時に発電効率が高いことが分かり、後者については、電力需要量の多寡に拘わらず一定である。この理由は、図4と図9を比較して見れば一目瞭然である。例えば、電力需要量が最少の時刻において、発電効率が最高で、逆に電力需要量が最多の時刻において、発電効率が最低を記録している。燃料電池スタックの発電効率は、燃料電池スタックの最大能力に対する電力負荷(電力負荷率ともいう)が少ない場合に、高くなる傾向がある。上記の電力需要量と発電効率の関係は、平均発電効率のみならず時々刻々の発電効率においても
したがって、前述したように水素貯蔵タイプの燃料電池発電システムは、燃料電池スタックの小型化が図れなかったので、電力貯蔵タイプの燃料電池発電システムに比較して、電力負荷率は圧倒的に低く、したがって、その分発電効率は高くなるという水素貯蔵タイプの特有の効果が発揮される。
このことは、前述したような着想がなければ、本発明を想到することは有り得ず、当業者が予測できない顕著な効果を奏することができる。
水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率と電力貯蔵タイプの充放電効率
エネルギー貯蔵装置に入ってから出て行く場合の効率を貯蔵効率とすると、水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率と電力貯蔵タイプの充放電効率は、ともにエネルギー貯蔵装置の貯蔵効率ということができる。
水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率と電力貯蔵タイプの充放電効率
エネルギー貯蔵装置に入ってから出て行く場合の効率を貯蔵効率とすると、水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率と電力貯蔵タイプの充放電効率は、ともにエネルギー貯蔵装置の貯蔵効率ということができる。
水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率と電力貯蔵タイプの充放電効率を比較すると、水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率は、電力貯蔵タイプの充放電効率を一般的には上回る。本願明細書においては、水素貯蔵タイプの昇圧エネルギー効率と電力貯蔵タイプの充放電効率は略等しいとして論ずることとした。
100 燃料電池発電システム
1 燃料改質器
2 水素貯蔵装置
3 燃料電池スタック
4 排熱回収装置
11 電力負荷
12 熱負荷
C1、C2、C4 コンプレッサー
V1、V2、V3 バルブ
LA 空気配管
LH 水素配管
LBP バイパス配管
LBR 分岐配管
LEP 電力線
1 燃料改質器
2 水素貯蔵装置
3 燃料電池スタック
4 排熱回収装置
11 電力負荷
12 熱負荷
C1、C2、C4 コンプレッサー
V1、V2、V3 バルブ
LA 空気配管
LH 水素配管
LBP バイパス配管
LBR 分岐配管
LEP 電力線
Claims (19)
- 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数 - 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数 - 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中に水素貯蔵装置を設けて、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に、水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された貯蔵された水素で賄うように制御する制御装置からなることを特徴とする燃料電池発電システム。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数 - 水素貯蔵装置の水素圧力を計測し、数式(3)を具備する場合、燃料改質器の運転を停止し、数式(4)を具備する場合、燃料改質器の運転中かどうかを判断し、運転中でないで場合には、燃料改質器の起動を開始することを特徴とする請求項1〜3記載の燃料電池発電システム。
ここに、
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
PH:水素貯蔵装置の水素圧力
PC1:水素貯蔵装置の水素圧力の上限値
PC2:水素貯蔵装置の水素圧力の下限値 - 燃料電池スタックからの排熱を回収する排熱回収装置を備えたことを特徴とする請求項1〜4記載の燃料電池発電システム。
- 水素貯蔵装置が圧力ボンベであることを特徴とする請求項1〜5記載の燃料電池発電システム。
- 水素貯蔵装置が圧力ボンベであるとき、夜間電力を使って水素を圧力ボンベに蓄えることを特徴とする請求項1〜6記載の燃料電池発電システム。
- 電力キャパシターを備えたことを特徴とする請求項1〜7記載の燃料電池発電システム。
- 金曜日の営業終了後一定時間燃料改質器の運転を行い、土曜日と日曜日の間に必要水素量を水素貯蔵装置に貯蔵した後、燃料改質器を停止し、燃料改質器を停止した後は、水素貯蔵装置からの水素量を燃料電池スタックに供給して電力負荷Wの消費電力を賄い、週明けの月曜日の営業開始前一定期間から燃料改質器の運転を行なうことを特徴とする請求項1〜8記載の燃料電池発電システム。
- 水素及び酸素を供給することにより発電する燃料電池スタックと、燃料を供給して水素を発生させる燃料改質器、燃料改質器において発生した水素を燃料電池スタックへ供給する水素配管、空気中の酸素を燃料電池スタックに供給する空気配管、前記水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置を設置して、一日の間において、燃料改質器を一回だけ起動を開始し一定期間to定常運転した後完全停止する燃料電池発電システムにおいて、燃料改質器の起動開始時tsになれば、燃料改質器の起動を開始し、燃料改質器の定常運転により、数式(2)を満足するように水素量H00を発生させて、燃料電池スタックにより電力需要量を賄うと共に水素貯蔵装置に水素を貯蔵した後、燃料改質器の完全停止時te=ts+toにおいて、燃料改質器の運転を完全に停止し、燃料改質器の完全停止時teから次の燃料改質器の起動開始時tsの間は、電力需要量を水素貯蔵装置に貯蔵された水素で賄うことを特徴とする燃料電池発電方法。
ここに、
H=H(W)=(W/η(W))/C ・・・・・・数式(1)
H00t=Cs×H0t ・・・・・・・・数式(2)
W0(t):時刻tの関数である想定電力需要量曲線から求まる時刻tにおける想定電力需要量
H0(t):想定電力需要量W0(t)を発電するのに必要な想定水素量曲線から求まる時刻tにおける想定水素量で、W=W0(t)を数式(1)に代入して算出する。
η(W):電力負荷Wを燃料電池スタックで発電する際の発電効率で、電力負荷Wの関数として予め算出された発電効率
C:単位体積当りの水素の発熱量
H0t:H0(t)を時刻tで積分することによって求まる一日の間のトータル想定水素量
H00t:燃料改質器の起動時tsから停止時te=ts+toの間に発生するトータル水素量、
Cs:1以上の安全係数 - さらに、水素貯蔵装置の水素圧力を計測し、数式(3)を具備する場合、燃料改質器の運転を停止し、数式(4)を具備する場合、燃料改質器の運転中かどうかを判断し、運転中でないで場合には、燃料改質器を起動を開始することを特徴とする請求項10記載の燃料電池発電方法。
ここに、
PH>PC1 ・・・・・・数式(3)
PH<PC2 ・・・・・・数式(4)
PH:水素貯蔵装置の水素圧力
PC1:水素貯蔵装置の水素圧力の上限値
PC2:水素貯蔵装置の水素圧力の下限値 - 水素貯蔵装置が、水素配管の途中から分岐した後再接続されるバイパス配管の途中に水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項10〜11記載の燃料電池発電方法。
- 水素貯蔵装置が、燃料電池スタックに直接接続される分岐配管の途中に設置された水素貯蔵装置であることを特徴とする請求項10〜11記載の燃料電池発電方法。
- 水素貯蔵装置が、水素配管の途中に設置された請求項10〜11記載の水素貯蔵装置であることを特徴とする燃料電池発電方法。
- 燃料電池スタックからの排熱を回収する排熱回収装置を備えたことを特徴とする請求項10〜14記載の燃料電池発電方法。
- 水素貯蔵装置が圧力ボンベであることを特徴とする請求項10〜15記載の燃料電池発電方法。
- 水素貯蔵装置が圧力ボンベであるとき、夜間電力を使って水素を圧力ボンベに蓄えることを特徴とする請求項10〜16記載の燃料電池発電方法。
- 電力キャパシターを備えたことを特徴とする請求項10〜17記載の燃料電池発電方法。
- 金曜日の営業終了後一定時間燃料改質器の運転を行い、土曜日と日曜日の間に必要水素量を水素貯蔵装置に貯蔵した後、燃料改質器を停止し、燃料改質器を停止した後は、水素貯蔵装置からの水素量を燃料電池スタックに供給して電力負荷Wの消費電力を賄い、週明けの月曜日の営業開始前一定期間から燃料改質器の運転を行なうことを特徴とする請求項10〜18記載の燃料電池発電方法。
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WO2018199729A1 (ko) * | 2017-04-28 | 2018-11-01 | 아크로랩스 주식회사 | 주파수 조정용 친환경 에너지 저장 시스템 |
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