JP2006179357A - 支持膜型発電膜の製造方法及び固体電解質型燃料電池 - Google Patents

支持膜型発電膜の製造方法及び固体電解質型燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 電解質膜の厚さが薄く出力密度が高く、耐久性に優れ、かつ、製造工程を簡略化できる支持膜型発電膜の製造方法を提供する。
【解決手段】 酸素電極と固体電解質と燃料電極との3層からなる発電膜の両面に複数のディンプルが設けられている支持膜型発電膜の製造方法であって、酸素電極のシートを支持膜として、該支持膜上に前記固体電解質を積層し、さらに固体電解質上に燃料電極を積層することを特徴とする、支持膜型発電膜の製造方法、並びに、該支持膜型発電膜の製造方法により得られた発電膜を用いることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体電解質型燃料電池(以下、SOFCともいう)に用いられる支持膜型発電膜の製造方法、特に酸素電極、固体電解質、燃料電極より構成された発電膜そのものにガス流路を形成するように凹凸が設けられたディンプル型発電膜の製造方法に関する。
固体電解質型燃料電池は、薄膜状の固体電解質膜を挟んだ両側に多孔質膜である燃料電極と空気電極とを形成したものであり、燃料電極側に供給される燃料ガスと空気電極側に供給される酸素を含む気体、例えば空気中の酸素O2とが固体電解質膜を介して高温度条件下で電気化学的に反応することによって起電力を得るものである。
このような固体電解質型燃料電池に用いられる固体電解質膜は、酸素イオンの伝導性が高く、酸化雰囲気下及び還元雰囲気下において化学的に安定であり、ガスを透過させない緻密性を有することが要求される。現在のところ、かかる固体電解質膜としては、希土類金属酸化物、特にイットリア(Y23)で安定化したジルコニア(ZrO2)を数十〜数百μmの膜状にしたもの(YSZ膜)が用いられている。
現在、電解質膜にYSZ膜を用いるSOFC用2層(電極/電解質)あるいは3層(電極/電解質/電極)の製造においては、通常はそれぞれのシートを積層し、焼結する方法が知られている。一方、支持膜とする基材をなしに積層する場合、シートを積層するために層と層との間に気泡をかみこみ、欠陥が生じる等のトラブルが発生し得る。また、接着も確実でなく、部分的に剥がれる等の問題がある。
上記のように、固体電解質膜(YSZ)を数十〜数百μmと厚く膜状の基材とした場合、膜厚が厚いため抵抗が大きい。よって、高性能化のためには、YSZを薄膜化する必要があるものの、YSZ膜を薄膜化するということは、燃料電池の発電膜の強度的には不利となる。このことから、YSZの薄膜化のために、電極の厚みを厚くして、強度担体とする方法が考えられる。このように電極に強度担体としての役割を持たせた発電膜を、支持膜型発電膜という。
このような支持膜型発電膜としては、燃料電極の基板(厚さ:数mm程度)の表面に数μ〜100μm程度のYSZの層を形成し、焼結して、YSZを緻密化する方法など知られている(特許文献1及び2参照)。しかしながら、この方法では、基板を最初に焼結して形成する必要があり、製造工数が多くコスト高となる。また、燃料電極を支持体(基板)として用いると、還元時に収縮するため、電解質膜が割れる問題が生じ得る。
すなわち、燃料電極には例えば酸化ニッケルが主成分の組成物が用いられるが、製造時には酸化ニッケルの形態で積層される。そして、燃料電池の使用時、例えば約1000℃付近の条件下では還元されて金属ニッケル(Ni)となり、導電性と電極活性を併せ持つ。この酸化ニッケルから金属ニッケルへ還元する際に、燃料電極には大きな収縮が発生する。この収縮によって、燃料電極が基板に用いられている場合には、支持膜型発電膜の割れや剥がれといった損傷が生じてしまうという問題点があった。
特開2000−260436号公報 特開2002−134131号公報
本発明者らは、上記問題点に鑑み、SOFCの製造時とその使用時(約1000℃付近)とで状態変化を伴わない酸素電極を支持膜(基材)として用いることにより、電解質膜の厚さが薄く出力密度が高く、中長期間の使用でも劣化や破損が生じず、かつ、製造工程を簡略化できる支持膜型発電膜の製造方法を開発すべく、鋭意検討した。
その結果、酸素電極のシートを支持膜として、その上に順次、前記固体電解質を積層し、さらに該固体電解質上に前記燃料電極を積層することによって、耐久性に優れた支持膜型発電膜を簡単に得られることを見出した。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
すなわち、本発明は、酸素電極と固体電解質と燃料電極との3層からなる支持膜型発電膜の製造方法であって、前記酸素電極のシートを支持膜として、該支持膜上に前記固体電解質を積層し、さらに該固体電解質上に前記燃料電極を積層することを特徴とする、支持膜型発電膜の製造方法を提供するものである。
前記固体電解質の積層は、本発明の第1の形態では、前記支持膜上に電解質スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われる。本発明の第2の形態では、前記支持膜上に電解質シートを貼り付けることにより行われる。本発明の第3の形態では、前記支持膜上に電解質スラリーをスプレー法で塗布することにより行われる。
前記燃料電極の積層は、例えば、前記固体電解質上に燃料電極スラリーをスプレー法で塗布することにより行われる。ここで、前記固体電解質の積層の後、前記燃料電極の積層前の段階で焼結を行うとともに、燃料電極の積層の後、再度焼結を行う態様が好適である。
また、前記燃料電極の積層は、他の例として、前記固体電解質上に燃料電極シートを貼り付けること、あるいは、前記固体電解質上に燃料電極スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われる。ここでは、前記燃料電極の積層の後、積層された3層を一体焼結することができる。
なお、本発明においては、酸素電極を形成した後、焼結し、さらに固体電解質の積層の後、焼結し、さらに燃料電極の積層の後、焼結する、製造方法を実施することもできる。
上記したいずれの製造方法により得られた支持膜型発電膜を用いても、酸素電極、固体電解質、燃料電極より構成された発電膜そのものにガス流路を形成するように凹凸が設けられたディンプル型発電膜とすることができる。そして、このディンプル型発電膜を用いて固体電解質型燃料電池を得ることができる。ディンプル型発電膜を用いた固体電解質型燃料電池の構造例を図1の断面図に示す。図1の構造例で採用されるディンプル型発電膜の例を図2の斜視図により示す。図1において、酸素電極1を支持膜として、固体電解質2及び燃料電極3が積層されて、支持膜型発電膜4を形成している。支持膜型発電膜4全体が図2のように凹凸8をもって形成され、ディンプル型の発電膜となっている。支持膜型発電膜4の両面には、インターコネクタ材5が配置され、燃料や酸化剤の通路6,7を形成している。
ここで、酸素電極支持型のディンプル型発電膜とは、酸素電極支持膜の片側に固体電解質、固体電解質上に燃料電極を積層し、これら3層からなる発電層そのものがガス流路を形成するディンプル形状に加工された構造のものである。一定の容積にあって、形状による出力性能向上は、反応面積を如何に拡大するかが問題となり、ガス流れに対しても配慮する必要がある。従って、燃料電極、固体電解質及び酸素電極の3層からなる発電層に設ける窪み部である凹部は、ガス流れを配慮すれば例えば円形、反応表面積からは角形を並べた形状とすることが好ましい。
ディンプル型発電膜では、発電層が複数段積み重ねられ、且つガスの出入口が相対向するように配置されることから、圧損を考慮したガス流れが優先される。従って、凸部即ち、ディンプル外表面は半球に近い形状が良い。ディンプルの形状は、ガス流れに影響を与えない範囲で多数のディンプルを設けることが望ましい。そして、一定の容積内での見掛け上の発電出力がより大きくなるように配置する。
本発明の製造方法によれば、支持膜型発電膜なので電解質厚さが薄くでき電解質抵抗が低いため、出力密度が高いディンプル型発電膜が得られる。また、支持膜として用いる酸素電極は、製造時と使用時とで状態に変化を伴わないので、信頼性が高く、割れや剥離のない発電膜を製造可能である。さらに、本発明の製造方法は、酸素電極/電解質の一体焼成、あるいは、酸素電極/電解質膜/燃料電極の一体焼成を行うことが可能であり、この工程により酸素電極基板の発電膜(形状は平板、ディンプル形状等)を製造可能であり、工程数の低減が可能である。
さらに、発電膜をディンプル形状とすることは、発電膜の機械的強度の向上にも効果があり、積層した燃料電池の信頼性向上にもつながる。
以下、本発明の支持膜型発電膜の製造方法に関して、詳細に説明する。
ディンプル形状を有する支持膜型発電膜は、酸素電極を支持膜とし、酸素電極、固体電解質、燃料電極より構成された発電膜そのものがガス流路を形成するディンプル形状を有する。本発明では、先ず、酸素電極のシートを支持膜として、該支持膜上に前記固体電解質を積層する。次いで、該固体電解質上に前記燃料電極を積層する。
本発明の第1の形態は、固体電解質の積層が、酸素電極のシートを支持膜として、前記支持膜上に電解質スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われる。
支持膜となる酸素電極のシートの成分については、特に限定されるものではないが、好適な例を示せば、LSM(LaSrMn酸化物)/YSZあるいはPSM(PrSrMn酸化物)/YSZである。熱膨張の電解質との一致の観点からは、LSMの場合、Sr=0.05〜0.3、PSMの場合、Sr=0.1〜0.4が好ましい。更に好ましくは、LSMの場合、Sr=0.1、PSMの場合、Sr=0.2である。各成分の比率に関しても、特に限定されるものではないが、例えば、LSM(PSZ)/YSZ=7:3〜9:1が好ましい。更に好ましくは、LSM(PSZ)/YSZ=8:2である。
通常、溶媒を用いて混合後、スラリーをシート状に成形する。成型後、乾燥して酸素電極シートを得る。
電解質スラリーの成分については、特に限定されるものではないが、スクリーンプリント法による塗布を考慮し、例えば、YSZとバインダーとしてのポリビニルブチラール及び溶剤とすること等が好適に挙げられる。スクリーンプリント後にレベリングして、スクリーンの網目が残らないように、スラリーを調製する。各成分の比率に関しても、特に限定されるものではないが、レベリングの観点からは、例えばYSZ : バインダー:溶剤(エタノール)=100:5:30〜100:15:30(重量割合)とすることが好ましい。更に好ましくは、YSZ : バインダー:溶剤(エタノール)=100:10:30(重量割合)である。
酸素電極のシートを支持膜としてスクリーンプリント法により電解質膜を作製した2層膜は、乾燥後、平板もしくはディンプル形状等に成形する。成形した積層体は、焼結(焼成)する。焼結後、固体電解質上に燃料電極スラリーをスプレー塗布し、再度焼結する。
燃料電極スラリーの成分は、特に限定されるものではないが、例えば、NiO:YSZ:エタノール=7:3:2〜7:3:4(重量割合) とすることが好ましい。更に好ましくは、NiO:YSZ:エタノール=7:3:3 (重量割合)である。
得られる支持膜型発電膜の膜構造については、好ましくは、酸素電極(支持膜)が厚さ300〜700μm、電解質が厚さ10〜50μm、燃料電極が厚さ50〜150μmの範囲である。
このような膜構造の支持膜型発電膜によれば、800℃における出力密度が約1.0W/cm2の発電が行える。また、酸素電極/電解質の一体焼成によって、製造工程数が低減する。
本発明の第2の形態は、固体電解質の積層が、酸素電極のシートを支持膜として、前記支持膜上に電解質シートを貼り付けることにより行われる。酸素電極のシートを支持膜として電解質膜を貼り付けることにより作製した2層膜は、乾燥後、平板もしくはディンプル形状等に成形し、成形した積層体は焼結(焼成)する。焼結後、固体電解質上に燃料電極スラリーをスプレー塗布し、再度焼結する。
支持膜となる酸素電極のシートの成分及び成形法、及び、燃料電極スラリーの成分については、第1の形態と同様である。
電解質シートの成分及び成分比については、シートを形成してから貼り付けるために、シート状に乾燥するのに適した調整を行うのが良い。具体的には、YSZ : バインダー:溶剤(エタノール)=100:5:30〜100:15:30(重量割合)とすることが好ましい。更に好ましくは、YSZ : バインダー:溶剤(エタノール)=100:10:30(重量割合)である。
得られる支持膜型発電膜の膜構造については、好ましくは、酸素電極(支持膜)が厚さ300〜700μm、電解質が厚さ50〜150μm、燃料電極が厚さ50〜150μmの範囲である。
このような膜構造の発電膜によれば、800℃における出力密度が約0.2 W/cm2の発電が行える。また、酸素電極/電解質の一体焼成によって、製造工程数が低減する。
本発明の第3の形態は、固体電解質の積層が、酸素電極のシートを支持膜として、前記支持膜上に電解質スラリーをスプレー法で塗布することにより行われる。酸素電極のシートを支持膜として電解質スラリーをスプレー法で塗布することにより作製した2層膜は、乾燥後、平板もしくはディンプル形状等に成形し、成形した積層体は焼結(焼成)する。焼結後、固体電解質上に燃料電極スラリーをスプレー塗布し、再度焼結する。
支持膜となる酸素電極のシートの成分及び成形法、及び、燃料電極スラリーの成分については、第1の形態と同様である。
電解質スラリーの成分及び成分比については、基本的には第1の形態と同じであるが、スプレー法に適するように調整することが好適である。具体的には、YSZ : 溶剤(エタノール)=100:20〜100:40(重量割合)とすることが好ましい。更に好ましくは、YSZ : 溶剤(エタノール)=100:25(重量割合)である。スプレー法の場合、薄く均一に塗布することが必要であり、薄厚の差を生じさせないようにする。具体的には、気流を用いてスラリー成分を薄くスプレーする方法、回転式のスプレー装置を用いる方法、あるいは、複数のスプレー口を設けて各口から微量にスラリー成分を噴霧する方法などが挙げられる。
得られる支持膜型発電膜の膜構造については、好ましくは、酸素電極(支持膜)が厚さ300〜700μm、電解質が厚さ10〜50μm、燃料電極が厚さ50〜150μmの範囲である。
このような膜構造の発電膜によれば、800℃における出力密度が約0.9 W/cm2の発電が行える。また、酸素電極/電解質の一体焼成によって、製造工程数が低減する。
本発明の第4の形態は、固体電解質の積層が、酸素電極のシートを支持膜として、前記支持膜上に電解質シートを貼り付けることにより行われる。続いて、燃料電極の積層が、前記固体電解質上に燃料電極シートを貼り付けることにより行われる。そして、酸素電極シートを支持膜として電解質、燃料電極を積層した3層膜は、平板もしくはディンプル形状等に成形し、一体焼結(焼成)する。
支持膜となる酸素電極のシートの成分及び成形法については、第1の形態と同様である。電解質シートの成分等に関しては、上記第2の形態と同様である。
燃料電極シートの成分及び成分比については、シートを形成してから貼り付けるために、シート状に乾燥するのに適した調整を行うのが良い。具体的には、NiO:YSZ:バインダー=7:3:0.5〜7:3:2(重量割合)とすることが好ましい。更に好ましくは、NiO:YSZ:バインダー=7:3:1(重量割合)である。
得られる支持膜型発電膜の膜構造については、好ましくは、酸素電極(支持膜)が厚さ300〜700μm、電解質が厚さ50〜150μm、燃料電極が厚さ100〜300μmの範囲である。
このような膜構造の発電膜によれば、800℃における出力密度が約0.2 W/cm2の発電が行える。また、酸素電極/電解質/燃料電極の一体焼成によって、製造工程数が低減する。
本発明の第5の形態は、固体電解質の積層が、酸素電極のシートを支持膜として、前記支持膜上に電解質スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われる。続いて、燃料電極の積層が、前記固体電解質上に燃料電極シートを貼り付けることにより行われる。そして、酸素電極シートを支持膜として電解質、燃料電極を積層した3層膜は、平板もしくはディンプル形状等に成形し、一体焼結(焼成)する。
支持膜となる酸素電極のシートの成分及び成形法、及び、電解質スラリーの成分等については、上記第1の形態と同様である。燃料電極シートの成分及び成分比については、上記第4の形態と同様である。
得られる支持膜型発電膜の膜構造については、好ましくは、酸素電極(支持膜)が厚さ300〜700μm、電解質が厚さ10〜50μm、燃料電極が厚さ100〜300μmの範囲である。
このような膜構造の発電膜によれば、800℃における出力密度が約0.9W/cm2の発電が行える。また、酸素電極/電解質/燃料電極の一体焼成によって、製造工程数が低減する。
本発明の第6の形態は、固体電解質の積層が、酸素電極のシートを支持膜として、前記支持膜上に電解質スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われる。続いて、燃料電極の積層が、前記固体電解質上に燃料電極スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われる。そして、酸素電極シートを支持膜として電解質、燃料電極を積層した3層膜は、平板もしくはディンプル形状等に成形し、一体焼結(焼成)する。
支持膜となる酸素電極のシートの成分及び成形法、及び、電解質スラリーの成分等については、上記第1の形態と同様である。燃料電極スラリーの成分については、スクリーンプリント法による塗布を考慮し、例えば、NiO:YSZ:ブチルカルビトール=7:3:2〜7:3:4(重量割合)とすること等が好適に挙げられる。更に好ましくは、NiO:YSZ:ブチルカルビトール=7:3:3(重量割合)である。
得られる支持膜型発電膜の膜構造については、好ましくは、酸素電極(支持膜)が厚さ300〜700μm、電解質が厚さ50〜100μm、燃料電極が厚さ100〜300μmの範囲である。
このような膜構造の発電膜によれば、800℃における出力密度が約0.8W/cm2の発電が行える。また、酸素電極/電解質/燃料電極の一体焼成によって、製造工程数が低減する。
上記いずれの実施の形態(第1〜第6)によっても、支持膜型発電膜の出力密度が高く、かつ、使用により割れや剥離のない信頼性の高い発電膜が得られる。そして、得られたディンプル形状を有する支持膜型発電膜を用いることにより、本発明の目的とする出力性能が向上し、かつ、コンパクト化した固体電解質型燃料電池を作製することができる。
本発明で用いられる固体電解質については、例えば、希土類金属酸化物、特にイットリア(Y23)とジルコニアとを混合し、希土類酸化物で安定化したジルコニア(ZrO2)の固溶体を用いることができる。一般に、用いるジルコニアの性状等としては、比表面積 10〜20m2/gを用い、用いる希土類酸化物の性状・形状等としては、比表面積 20〜30m2/gを用いる。製造工程においては、例えば100℃〜500℃で、約1〜10時間程度の加熱処理を行った後、分散装置を用いて、均一に分散された希土類酸化物とジルコニアとを含む分散液を乾燥する。乾燥後、分散された粉末をガス炉等の装置を用いて約800〜1300℃で熱処理して、希土類酸化物で安定化したジルコニアを製造する。
上記好ましい希土類酸化物としては、Y23、EuO3、GdO3、Er23、Dy23、Ho23、Er23、Tm23、Yb23、Lu23があるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明で用いるスラリーには、必要に応じて、結合剤(バインダー)、可塑剤等を混合することができる。このような結合剤としては、例えばポリビニルブチラール、可塑剤としては、例えばフタル酸エステルを使用することができる。これらは、スラリー中の固体に対して、例えば結合剤としては5重量%〜20重量%、可塑剤としては2重量%〜8重量%となるように添加する。
本発明において、スラリーの製膜は通常室温にて行う。製膜方法としては、ドクターブレード法、プレス成形等の方法を用いることができるが、これには限定されない。例えば、ドクターブレード法は、スラリーをドクターブレードを用いてシートを形成するという方法である。プレス成形は、粉末を金型にいれ一軸プレスするという方法である。
以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
ここでは、上記した本発明の第1の形態について、更に詳細に説明する。
本実施例のディンプル型発電膜では、先ず、支持膜である酸素電極のシートを作製した。次いで、この支持膜上に電解質スラリーをスクリーンプリント法により塗布した。酸素電極シートを支持膜として電解質を積層した2層膜は、乾燥後、ディンプル形状に成形し、該積層体を焼結した。焼結後、固体電解質上に燃料電極スラリーをスプレー塗布し、再度焼結した。
具体的には以下の手順に従い、酸素電極支持型発電膜を作成した。
[酸素電極のシートの作製]
先ず、La0.8Sr0.2MnO3と8YSZ粉末と溶媒としてエタノールをそれぞれ1リットルポット中に160g, 40g, 100g秤量し、24Hrボールミルにて混合した。混合後、バインダーとしてポリビニルブチラール(PVB)、可塑剤としてフタル酸ジブチルをそれぞれ粉末重量に対して、18重量%, 6重量%混合スラリーに添加し、ボールミルにて1Hr混合した。このスラリーをドクターブレード法により、シート状に成形した。成形後、3日間室温にて乾燥させ、厚さ600μmの空気極シートを得た。
[酸素電極/電解質膜の焼成膜の作製]
次に、YSZと溶媒としてエタノールをそれぞれ1リットルポット中に、300g, 100g秤量し、ボールミルにて24時間混合した。混合後、バインダーとしてポリビニルブチラール(PVB)、可塑剤としてフタル酸ジブチルを粉末重量に対して、18重量%, 6重量%を混合スラリーに添加し、ボールミルにて1Hr混合した。このスラリーをスクリーン印刷法により空気極シート表面に30μm塗布して、乾燥させた。乾燥後、プレス成型により、ディンプル形状として、1300℃で焼成し、ディンプル形状に酸素電極(空気極)/電解質膜の2層からなる焼成膜(積層体)を得た。
[酸素電極支持型発電膜の作製]
次に、酸化ニッケルと8YSZを、160g, 40g、溶媒としてエタノールを70g、1リットルポット中に秤量し、ボールミルにて24時間混合した。混合後、そのスラリーをスプレー法により、電解質表面に厚さ100μm塗布した。乾燥後、1250℃で焼成し、酸素電極支持型発電膜を得た。
[物性測定]
得られた酸素電極支持型発電膜の出力密度を測定した。800℃における出力密度は、1.0W/cm2であり、高性能であることが確認された。
本発明により製造される酸素電極支持型発電膜を用いれば、燃料電池の出力を大幅に向上させることができるとともに、中長時間の運転においても安定して電極反応を継続することが可能であり、電池の耐久性が向上する。また、支持型発電膜の製造工程の簡略化が可能となり、産業上の意義は極めて大きい。
本発明により得られる固体電解質型燃料電池の一構造例を説明する断面図である。 図1の構造例で採用される発電膜の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 酸素電極
2 固体電解質膜
3 燃料電極
4 発電膜
5 インターコネクタ材
6 酸素流路
7 燃料流路
8 凹凸

Claims (11)

  1. 酸素電極と固体電解質と燃料電極との3層からなる支持膜型発電膜の製造方法であって、前記酸素電極のシートを支持膜として、該支持膜上に前記固体電解質を積層し、さらに該固体電解質上に前記燃料電極を積層することを特徴とする、支持膜型発電膜の製造方法。
  2. 前記固体電解質の積層が、前記支持膜上に電解質スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われることを特徴とする請求項1記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  3. 前記固体電解質の積層が、前記支持膜上に電解質シートを貼り付けることにより行われることを特徴とする請求項1記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  4. 前記固体電解質の積層が、前記支持膜上に電解質スラリーをスプレー法で塗布することにより行われることを特徴とする請求項1記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  5. 前記燃料電極の積層が、前記固体電解質上に燃料電極スラリーをスプレー法で塗布することにより行われることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  6. 前記固体電解質の積層の後、前記燃料電極の積層前の段階で焼結を行うとともに、燃料電極の積層の後、再度焼結を行うことを特徴とする請求項5に記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  7. 前記燃料電極の積層が、前記固体電解質上に燃料電極シートを貼り付けることにより行われることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  8. 前記燃料電極の積層が、前記固体電解質上に燃料電極スラリーをスクリーンプリント法により塗布することにより行われることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  9. 前記燃料電極の積層の後、積層された3層を一体焼結することを特徴とする請求項7又は8に記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  10. 酸素電極と固体電解質と燃料電極との3層からなる発電膜そのものにガス流路を形成するように凹凸からなる、複数のディンプルが設けられており、ディンプル型発電膜であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の支持膜型発電膜の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の支持膜型発電膜の製造方法により得られた発電膜を用いることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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