JP2006177386A - 配管継手、配管継手用座金、及び、配管継手の座金接合装置 - Google Patents

配管継手、配管継手用座金、及び、配管継手の座金接合装置 Download PDF

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洋一 木村
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Abstract

【課題】 大掛かりな設備を用いなくても組み立てることができる座金付の配管継手を提供する。
【解決手段】 配管継手(1)が有する円筒部(5)に対して放射方向から接合可能な一方の構成片(13)と他方の構成片(15)とから、座金(11)を構成する。構成片同士の連結は接合構造(21)によって行い、ロックナット(7)の対向面(7a)の傾斜と座金の対向面(11a)の傾斜の相互作用によって、螺合当接させたときに構成片同士の分割を阻止する。接合構造による接合は、プレス装置等の大掛かりな設備を要しない。このため、座金付の配管継手の組み立てを簡単に行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水や油等の流体を流す配管同士を連結するための配管継手、配管継手に用いる配管継手用座金、及び、配管継手が有する分割可能な座金(ワッシャ)を接合するための配管継手の座金接合装置に関するものである。
たとえば、配管同士を、さらには、ポンプやバルブ等の機器類とホース(管)とを、それぞれ連結するための配管継手には、連結部の強化と連結部からの流体漏れを防止するためにロックナットと座金を必要とするものがある。さらに、流体の種類や圧力等に応じて漏れ止め用のパッキン(Oリング)が用いられる場合もある(特許文献1)。また、配管継手の中には、図18及び19において符号101で示す座付きの配管継手もある。配管継手101は、本体103と、本体103から突き出る円筒部111と、から概ね構成されており、円筒部111の外周には、接続ネジ部112と、ロックネジ部113と、環状溝114と、が形成されている。接続ネジ部112及びロックネジ部113は、両者間に環状溝114を挟み、ロックナット115を螺合可能に形成してある。すなわち、ロックナット115は、接続ネジ部112側から螺合させてロックネジ部113に至らせることができるようになっている。また、環状溝114は、これが形成された部分の円筒部111の外径を接続ネジ部112及びロックネジ部113の外径より小さくするために形成され、これにより、接続ネジ部112とロックネジ部113との間において座金116を保持可能に構成されている。つまり、座金116は、その内径が環状溝114が形成された円筒部111の外径よりも大きいため環状溝114内で長さ方向に移動可能ではあるが、接続ネジ部112とロックネジ部113(ロックナット115)の外径よりも小さいので、円筒部111から抜け落ちることがない。
実公平8−7186号公報(第2頁左欄第32〜34行目、第1図)
接続ネジ部112の外径よりも内径が小さい座金116を環状溝114に嵌め込むには、嵌め込む前と後において座金の形状を異ならせることが必要である。すなわち、図18及び19に符号116´で示す嵌め込み前の座金は、図19の下から上に向って外径が漸増するすり鉢状に形成してある。符号d´は、座金116´の内径を示している。内径d´は、接続ネジ部112の外径Dよりも大きく(d´>D)設定してあるので、接続ネジ部112を通過させ座金116´を環状溝114に嵌め込むことができる。次に、図18に示すプレス装置121の下型123と上型125との間に座金116´を挟みプレスすることによりすり鉢状の座金116´を平板状の座金116に変形させる。この変形により、変形前の内径d´が縮み内径d(d´>d)となる。すなわち、変形後の内径dが接続ネジ部112の外径Dよりも小さく(D>d)なることにより、座金116が円筒部111から抜け落ちることがなくなるのである。
抜け落ちない座金116を備える配管継手101には、座金を備えない配管継手に比べて次の利点がある。それらは、後発的な座金取付という手間が省けるという利点と、座金116の内径は後発的に取り付ける座金に比べて内径が小さいためその分確実な締め付けが可能となり、確実な締め付けが流体漏れの有効に防止するという利点とがある。このため、配管継手101のような座付き配管継手の需要は極めて高く、特に建設機械や工作機械等のように高圧の油圧系統において不可欠のものといえる。
しかしながら、座付き配管継手を組み立てるには、上述したように、すり鉢状に形成した座金をプレスするためのプレス装置が少なくとも必要である。プレス装置は、大きなプレス力が必要であるため相応の大きさの設備となることから、その設置場所にはおのずと制限が生じる。本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解決することにある。すなわち、大掛かりな設備を用いなくても組み立てることができ、一度組み立てた配管継手から必要に応じて座金だけを取り外すことができる配管継手と、そのような配管継手に用いることのできる座金と、さらに、そのような座金を配管継手本体に嵌め込むことのできる配管継手の座金接合装置と、を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、座金を放射方向に分割し、環状溝に嵌め込んでから接合するようにすることを発案した。この発案によれば、環状溝を形成した部分の円筒部外径よりも大きな外径を有する接続ネジ部を通して座金を嵌め込む必要がないからである。ただ、ロックナットの締め付けにより座金には大きな力が作用することになるが、この力により座金の接合が解除されてしまうと座金としての機能を失わせてしまう。この座金の機能を担保するためには、ロックナットの締め付けによる力を、座金分割を阻止する方向に働かせる必要がある。本発明は、このような考えに基づいてなされたものである。その詳しい内容については、項を改めて説明する。なお、何れかの請求項記載の発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲において他の請求項記載の発明にも適用があるものとする。
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係る配管継手(以下、適宜「請求項1の配管継手」という)は、内部に流路を有する所望長の円筒部を含み、当該円筒部外周には、接続ネジ部と、ロックネジ部と、環状溝と、を形成してある。当該接続ネジ部及び当該ロックネジ部が、ロックナットを螺合可能に形成してあり、当該環状溝が、当該接続ネジ部と当該ロックネジ部との間において座金を当該円筒部長さ方向に移動可能に形成してある。ここで、当該座金が、当該座金が、接合構造を介して環状溝を挟むように接合可能な一方の構成片と他方の構成片と、から構成してあり、当該座金の当該ロックナットに対向する対向面全域を、当該座金の中心から外周に向って厚みが減るように傾斜させてある。さらに、当該ロックナットの当該座金に対向する対向面全域を、当該ロックナットの中心から外周に向って厚みが増すように傾斜させてある。上記構成に加え、当該ロックナットの対向面と当該座金の対向面との螺合当接によって当該一方の構成片と当該他方の構成片に対し分割阻止方向に力が作用するように構成してある。一方の構成片と他方の構成片とは、同じ構造に構成するのが好ましいが異なる構造に構成することを妨げない。同じでも同じでなくても、接合することによって、環状溝に嵌め込むことができ、かつ、嵌め込んだときに接続ネジ部から抜け落ちない構造であればよい。接合構造は、必須ではないがこれを分割可能に構成することもできる。
請求項1の配管継手によれば、接続ネジ部側から螺合したロックナットをロックネジ部にまで至らせることができる。次いで、分離している一方の構成片と他方の構成片とを、環状溝を挟むようにして接合すると、円筒部への座金取付を完了する。一方の構成片と他方の構成片との接合は、接合構造の作用によって行われる。座金取付が完了したとき、傾斜面となっている座金の対向面と同じくロックナットの対向面とは対向関係にある。ここで、接続ネジ部を被取付体のネジ孔に必要量だけ螺合する(ねじ込む)。次に、ロックナットを回転させ座金を介した締め付けを行う。締め付け完了により、被取付体に対する配管継手の取付も完了する。締め付けを完了したときのロックナットの対向面は、その傾斜が同じく反対方向に傾斜する座金の対向面と螺合当接することによって、一方の構成片と他方の構成片に対し分割阻止方向に力が作用する。この力の作用により、一方の構成片と他方の構成片との分割が阻止され、接合により構成した座金に一体的な従来の座金と同様な機能を持たせることができる。上記構成によれば、従来であればプレス装置を必要としていた座金の取り付けを、プレス装置を用いなくても行うことができ、そのようにして取り付けた座金は従来のものと同様な機能を有している。
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係る配管継手(以下、適宜「請求項2の配管継手」という)では、請求項1の配管継手の基本的構成を備えさせた上で、前記一方の構成片が、前記他方の構成片と同一構造に構成してある。
請求項2の配管継手によれば、請求項1の配管継手の作用効果に加え、座金の製造や管理、さらに、組み立てにおいて、その手間を大幅に少なくすることができる、という作用効果を奏する。すなわち、同一構造を有する構成片を一方の構成片としても他方の構成片としても使用可能なのであるから、製造管理する構成片は1種類で済む。したがって、別々に製造管理する場合に比べて、その労力は半分で済む。したがって、製造管理の費用も遥かに安くなる。さらに、組み立てに際しても、何れが一方の構成片であり何れが他方の構成片であることを識別する手間が省け、一方に置いた構成片に対し同じ部品を他方におくだけで対となる構成片同士を組み合わせることが可能になる。
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係る配管継手(以下、適宜「請求項3の配管継手」という)では、請求項1又は2の配管継手の基本的構成を備えさせた上で、前記接合構造が、前記一方の構成片及び前記他方の構成片の各々一方側の接合端面から突き出る凸片と、前記他方の構成片及び前記一方の構成片の各々他方側の接合端面に形成した当該凸片と嵌合可能な凹所と、を含めて構成してある。ここで、一方の構成片と他方の構成片とを同一構造に構成した場合は、構成片の一端には凸片を、同じく他端には凹所を、それぞれ含めて構成することになる。
請求項3の配管継手によれば、請求項1又は2の配管継手の作用効果が、凸片と凹所の嵌合(嵌入、嵌め入れ、嵌め込み、係合)によって奏される。本発明の目的を達成し得る範囲において、凹所に嵌合可能である限り、凸片の構造に制限はない。
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係る配管継手(以下、適宜「請求項4の配管継手」という)では、請求項1又は2の配管継手の基本的構成を備えさせた上で、前記接合構造が、前記一方の構成片の一端側と前記他方の構成片の一端側とをヒンジ接合するヒンジ構造を含めて構成してある。
請求項4の配管継手によれば、請求項1乃至3の配管継手の作用効果に加え、一方の構成片と他方の構成片とは、ヒンジ結合された一端側を中心にして開閉可能になる。閉鎖したときの一方の構成片と他方の構成片との接合は、接合構造におけるヒンジ構造以外の部分の働きによる。開放したときに環状溝に嵌め込み、嵌め込んだら閉鎖して接合させれば座金の取付を完了する。ヒンジ構造により、一方の構成片と他方の構成片とを接合しておけば、両者を完全分割させた構造を採用した場合に比べると、何れかの構成片を紛失する等の恐れを少なくすることができる。
(請求項5記載の発明の特徴)
請求項5記載の発明に係る配管継手用座金(以下、適宜「請求項5の座金」という)は、請求項1乃至4何れかの配管継手に使用可能な配管継手用座金である。具体的には、座金の対向面、すなわち、ロックナットと対向する対向面の傾斜角が、当該座金の中心軸を直交し、かつ、当該対向面の頂上を通過する面に対して2〜7°に設定してある。
請求項5の座金によれば、請求項1乃至4何れかの配管継手に使用可能であり、使用すれば座金としての機能を十分に発揮させることができる。なお、傾斜角を上記角度に限定する趣旨ではないが、傾斜角が2°未満であると、座金の直径や表面の性状等によって多少の変化はあるものの一般に分割阻止方向に働く力の大きさが十分でなく、他方、座金という性質上その厚みにも限度があるため傾斜角が7°を超えると一般的に座金の対向面全域に傾斜を持たせることが難しくなる場合が考えられる。
(請求項6記載の発明の特徴)
請求項6記載の発明に係る配管継手の座金接合装置(以下、適宜「請求項6の接合装置」という)は、請求項1乃至4何れかの配管継手に使用可能な座金接合装置である。具体的には、一方の支持部と、他方の支持部と、さらに、押圧機構と、を含めて構成し得ある。すなわち、一方の構成片を接合可能な状態で支持可能な一方の支持部と、他方の構成片を接合可能な状態で支持可能な他方の支持部と、当該一方の支持部が支持する一方の構成片と当該他方の支持部が支持する他方の構成片との間に円筒部の環状溝を配した後に、当該一方の構成片及び/又は当該他方の構成片を移動させて当該一方の構成片と当該他方の構成片とを押圧接合させる押圧機構と、を含めて構成してある。
請求項6の接合装置によれば、請求項1乃至4何れかの配管継手の座金を効率よく嵌め込むことができる。すなわち、一方の構成片を一方の支持部に支持させるとともに、他方の構成片を他方の支持部に支持させておき、この状態で一方の構成片と他方の構成片の双方又は何れか一方を押圧することにより、一方の構成片と他方の構成片とを環状溝の中で接合させることができる。押圧は、押圧機構の作用により可能となる。手作業による接合を妨げるものではないが、機械的な押圧を可能とすることにより、手作業に比べて安定かつ確実な嵌め込み(接合)作業を行うことができる。
本発明に係る配管継手によれば、プレス装置を用いなくても座金の取り付けを行うことができ、そのようにして取り付けた座金は従来のものと同様な機能を有している。また、本発明に係る配管継手用座金によれば、上記配管継手の座金としての機能を十分に発揮させることができる。さらに、本発明に係る配管継手の座金接合装置によれば、手作業に比べて安定かつ確実な配管継手組み立てにおける座金の嵌め込み(接合)を行うことができる。
図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態(以下、適宜「本実施形態」という)について説明する。図1は、配管継手の分解斜視図である。図2は、図1に示す座金の斜視図である。図3は、図1に示す座金の分解斜視図である。図4は、図1に示す座金の分解平面図である。図5は、図4に示す矢印方向から見た座金の正面図である。図6は、配管継手の部分断面図である。図7乃至9は、配管継手の取付手順を示す図である。図10は、座金とロックナットとの関係を示す正面図である。図11は、第1変形例に係る座金の分解斜視図である。図12は、第1変形例に係る座金の平面図である。図13は、図12に示す矢印方向から見た座金の正面図である。図14は、第2変形例に係る座金の分解斜視図である。図15は、第3変形例に係る座金の分解平面図である。図16は、手動式座金接合装置の平面図である。図17は、自動式座金接合装置の概略正面図である。
(配管継手の概略構造)
図1に基づいて説明する。配管継手1は、継手本体2と、ロックナット7と、座金11と、パッキン9と、により構成してある。パッキン9は、これを不要とするときは省略しても構わない。継手本体2は、立方体類似形状の角部3と、角部3から一方に突き出す連結部4及び連結部4と略垂直方向に角部3から突き出す円筒部5とから、構成してあり、円筒部5から角部3へ抜けて連結部4に至るまでの内部には、流体を通過させるための流路6を形成してある。さらに、連結部4の外面には、ネジを切ってある。円筒部5の構造は、次項にて説明する。なお、配管継手1は、角部3を屈曲部とする略L字状に形成してあるが、連結部4の突き出し方向によって、たとえば、直線的な略I字状に形成したり、僅かに偏向させて略J字状にしたり、角部3から2方向に分かれる略T字状に構成したりする場合もある。さらに、円筒部5内の流路内径と連結部4内の流路内径とを、使用目的に合わせて異ならせたりする場合もある。
(円筒部の構造)
図1、6及び7に基づいて説明する。円筒部5の外周には、遊端側に位置する接続ネジ部5aと、環状溝5bと、環状溝5bを挟んで接続ネジ部5aの反対側(角部3側)に位置するロックネジ部5c部と、を形成してある。接続ネジ部5aとロックネジ部5cは、共にロックナット7を螺合可能に形成してあり、これにより、接続ネジ部5aから螺合させたロックナット7をロックネジ部5cにまで至らせることができるようになっている。また、環状溝5bを形成することにより当該部分における円筒部5の外径が、接続ネジ部5a及びロックネジ部5cの外径より小さくなり、これによって、接続ネジ部5aとロックネジ部5cとの間において座金11を保持可能に構成してある。つまり、座金11は、その内径が環状溝5b部分の円筒部5の外径よりも大きいため環状溝5b内で長さ方向に移動可能ではあるが、接続ネジ部5aとロックネジ部5c(ロックナット7)の外径よりも小さいので、円筒部5から抜け落ちることがない。
(座金の構造)
図1乃至5及び10に基づいて説明する。座金11の特徴は、環状溝5bを挟むように嵌め込み可能な点と、ロックナット7に対向する対向面を傾斜させてある点と、にある。すなわち、座金11は、一方の構成片13と他方の構成片15とにより構成してあり、両者は、後述する接合構造21により環状溝5bを挟むように接合可能に構成してある。構成片13と構成片15とを接合可能に構成したのは、座金11を変形させずに環状溝5bに嵌め入れられるようにするためである。すなわち、接合構造21を採用していないとしたときの座金11の内径が接続ネジ部5aの外径よりも小さいため、そのままでは接続ネジ部5a側から環状溝5bへ、すなわち、円筒部5へ座金11を嵌め込むことができないから、この座金11を、構成片13と構成片15とから構成し、これらを側方から環状溝5bに挟むように嵌め込み、環状溝5b中で構成片13と構成片15とを接合させるように構成した。なお、構成片13と構成片15とは互いに異なる構造に構成することもできるが、本実施形態では別々に製造する手間を省く等の理由から、両者を同一構造に構成してある。このため、以下においては、構成片13の説明を主として行い、必要に応じて構成片15を引用することにする。さらに、単に、「座金」又は「座金11」と称するときは、構成片13と構成片15とを接合させた状態のことをいうものとする。
座金11は、ロックナット7に対向する対向面11aの全域を、座金11の中心から外周に向って厚みが減るように傾斜させてある。傾斜させた理由は、後述するロックナット7を説明した後に説明する。図10に示すように、対向面11aの傾斜角Aは、座金11の中心軸を直交し、かつ、当該対向面の頂上を通過する面に対して2〜7°好ましくは、3〜5°に設定してある。傾斜角Aを上記角度に限定する趣旨ではないが、上記角度が好ましいと考えた理由は、傾斜角が2°未満であると、座金の直径や表面の性状等によって多少の変化はあるものの一般に分割阻止方向に働く力(後述)の大きさが十分でなく、他方、座金という性質上その厚みにも限度があるため傾斜角が7°を超えると一般的に座金の対向面全域に傾斜を持たせることが難しくなる場合が考えられる。
接合構造21について説明する。接合構造21,21は、構成片13及び構成片15の各々一方側の接合端面(相手側の構成片に対向する面)13a,15aから突き出る凸片22,22と、構成片15及び構成片13の各々他方側の接合端面15b,15aに形成した凸片22,22と嵌合可能な凹所23,23と、を含めて構成してある。つまり、座金11には、凸片22と凹所23からなる接合構造21を、2対設けてある。以下の説明は、一方の接合構造21についてのみ行う。
接合構造21の凸片22は、構成片13の厚み寸法よりも僅かに薄い厚み寸法の、さらに、構成片13の幅寸法よりも僅かに細い幅寸法の板状に形成してあり、接合端面13aの厚み方向略中央から突き出させてある。凸片22は、凸片上面22aと、凸片上面22aと同形状の凸片下面22bと、構成片13の外周面13cと連続する外周曲面22cと、外周曲面22cの先端から丸みをもって折り返り接合端面13aに至る内周曲面22dと、を備え、全体として内周曲面22dを刃先とするナイフ先端に類似した形状に形成してある。すなわち、図4に示すように、内周曲面22dを刃先類似形状に形成することによって、凸片22の幅寸法を、内周曲面22d中央付近におけるものを接合端面13a近傍におけるものより長く設定してある。つまり、凸片22は、根元よりも中ほどの方が幅広になっている。
他方、凹所23は、構成片15の接合端面15bから同じく外周面15cにかけて形成してあり、上片23aと下片23bと内壁23dとによって3方を囲ませて凸片22と略同一の形状に形成してある。したがって、図4に示すように、凹所23の幅寸法は、内壁23d中央付近におけるものよりも接合端面15bにおけるもののほうが長い。つまり、凸片22にとって、凹所23の中よりも入口のほうが幅狭である。このため、入口幅狭の凹所23に中ほど幅広の凸片22を接合させようとすると、凸片22の内周曲面22dが、図3及び4に符号23pで示す凹所23入口の角部に当接し、さらに押し込むことにより、角部23pによって凸片22が放射方向に押し出され、これが、構成片13を弾性変形させる。この弾性変形によって、凸片22が角部23pを乗り越えて少しずつ凹所23内に受け入れられる。さらなる押し込みによって内周曲面22dの幅広の部分が角部23pを超えると構成片13が弾性復帰して内周曲面22dが内壁23dと合わさる。これで接合が完了する。接合が完了すると、今度は角部23pが凸片22の幅広部分の邪魔をして、凸片22を凹所23から簡単に抜くことができなくなる。さらに、内周曲面22dと内壁23dとの合わさりが、凸片22が構成片13(構成片15)の内心方向に位置ずれするのを防止する。これらが、接合後の保持作用である。座金11を分割しなければならないときは、接合方向とは逆方向に強く引くことによって、接合と逆の手順で構成片13を弾性変形させつつ分割することもできる。
(ロックナットの構造)
図1、6、9及び10を参照する。ロックナット7は、接続ネジ部5aから螺合を始め環状溝5bを飛び越えてロックネジ部5cに至るまで螺合可能に形成してあり、継手本体2を被取付体G(図9参照)に連結したのちに座金11及びパッキン9を介してロックするためのものである。ロックナット7の座金11に対向する対向面7aの全域は、ロックナット7の中心から外周に向って厚みが増すように傾斜させてある。符号7b,・・で示す領域は、ロックナット7の面取り部分であって、これらの面取り領域7b,・・は対向面7aには含まれない。対向面7aの傾斜角Bは、ロックナット7の中心軸を直交し、かつ、対向面7aの頂上を通過する面に対して2〜7°好ましくは、3〜5°に設定してある。傾斜角Bを上記のように設定したのは、座金11の対向面11aの傾斜角Aに合わせるためである。対向面7aを傾斜させたのは、座金11の対向面11aとの螺合当接(締め付けによる合わさり)によって構成片13と構成片15に対し分割阻止方向に力を作用させるためである。つまり、構成片13と構成片15とは、先に説明したように放射方向に分割可能であるが、両者を接合構造21により接合したのちにロックナット7によってロックすることになっている。このロックは、ロックナット7の対向面7aを対向面11aに螺合当接させ、この螺合当接が座金11に対して内側方向(少なくとも放射方向以外の方向)の力を作用させる。この力が、上述した分割阻止方向に作用する力のことである。分割阻止方向の力によって、接合構造21の接合機能が補強され使用中に分割されることがない。したがって、座金11を従来の一体型の座金と同等に扱うことができる。
(配管継手の使用手順)
図1及び図7乃至9を参照する。配管継手1の組み立ては、工場において出荷前に行うのが一般的であるが、座金11の取り付けにはプレス装置等を必要としないので取付現場等において行うこともできる。以下の説明は、取付現場において組み立てることを前提としている。すなわち、配管継手1の組み立ては、継手本体2の円筒部5にロックナット7を螺合させることから始める。ロックナット7の螺合は、接続ネジ部5aから始め環状溝5bを飛び越えてロックネジ部5cに至らせるまで行う。次は、座金11を、円筒部5に取り付ける。分割状態の構成片13と構成片15とを、図1に示すように円筒部5の側方から環状溝5bに嵌め込み、接合構造21を介して両者を接合する。接合によって、環状溝5b内で円筒部5の長さ方向に移動可能な座金11が完成する。最後に、パッキン9を環状溝5bに嵌め込む。パッキン9の嵌め込みは、パッキン9が有する弾性を利用して接続ネジ部5aの上から行う。これで、組み立てを終了する。図7に示す配管継手1は、組み立てを終えたものである。何らかの理由によって一度組み立てた配管継手から座金11を取り外す必要が生じたときは、接合構造21を解除して構成片13と構成片15とを分割することによって座金11だけを円筒部5から取り外すことができる。
配管継手1の取付は次の手順で行う。まず、円筒部5を、接続ネジ部5aのネジ構造を利用して被連結体Gにねじ込む。ねじ込みは、座金11が被連結体Gの上面に軽く当たる程度まで行う。この状態で、継手本体2を弛め方向に戻して連結部4の方向を決定する。方向合わせができたら、継手本体2を押えて回らないようにしておいてロックナット7を、スパナ等の工具を使って締め付ける。ロックナット7による締め付けが終わったら、連結しようとするパイプやチューブ(図示を省略)を連結部4に取り付ける。以上により、配管継手1の取り付けを完了する。なお、本実施形態の配管継手1は、略L字に形成してあるため、上記した連結部4の方向合わせが必要になるが、上記手順で取り付ければ方向合わせを簡単かつ確実に行うことができる。略I字状の配管継手(図示を省略)のように方向性のないものもあるが、略T字状のものや、略J字状のもののように、方向性を伴う配管継手の場合には、上記同様の方向合わせを行うとよい。
ロックナット7の締め付けによって、ロックナット7の対向面7aと座金11の対向面11aとは螺合当接して構成片13と構成片15に対し分割阻止方向に力が作用する。この力の作用により、接合構造21,21の接合機能が強化されるとともに構成片13と構成片15との分割が阻止され、接合により構成した座金11に一体的な従来の座金と同様な機能を持たせることができる。
(第1変形例の構造)
図11乃至13を参照しながら、第1変形例に係る座金31について説明する。座金31は、一方の構成片33と他方の構成片35とにより構成してあり、両者は、後述する接合構造41,41により環状溝5bを挟むように接合可能に構成してある。接合構造41,41は、構成片33及び構成片35の一方側の接合端面33a、35aから突き出る凸片42,42と構成片33及び構成片35の他方側の接合端面33b,35bに形成した凸片42,42と嵌合可能な凹所43,43と、を含めて構成してある。つまり、座金31には、凸片42と凹所43からなる接合構造41を、2対設けてある。以下の説明は、一方の接合構造41についてのみ行う。
接合構造41の凸片42は、構成片33の厚み寸法よりも僅かに薄い厚み寸法の、さらに、構成片33の幅寸法の略半分の幅寸法の板状本体44と、板状本体44の両面から突き出る三角突起46,47と、から構成してある。板状本体44は、上面44a、下面44b、構成片33の外周面33cと連続する外周曲面44cと、外周曲面44cの先端から鋭角に折り返し接合端面33aに対して略垂直に降りる内周面44dと、を備え、全体として外周曲面44cを斜面とする直角三角形に類似した形状に形成してある。板状本体44には、その上面44a及び下面44bから突き出る三角突起46,47を形成してある。三角突起46は、接合したときに構成片35の上面35eと略同一面を形成可能な上面46a(すなわち、外周に向かって厚みが増すように傾斜させてある)と、外周曲面44c(外周面33c)と連続する外周曲面46cと、内周面44dと略平行な内周面46dと、接合端面33aと略平行な係合面46eと、を備えている。他方、三角突起47は、三角突起46と略同形に形成してあり、接合させたときに構成片35の下面35fと略同一面を形成可能な下面47aと、外周曲面44c(外周面33c)と連続する外周曲面47cと、内周面44dと略平行な内周面47dと、接合端面33aと略平行な係合面47eと、を備えている。
凹所43について説明する。凹所43は、構成片35の接合端面35bから構成片35の外周面35cにかけて形成したスリットであり、厚み方向に上片43a及び下片43bによって挟まれ、奥行きは内壁43dによって仕切られている。凹所43は、板状本体44を嵌合可能な形状に形成してあり、嵌合させたときに、板状本体44の内周面44dが凹所43の内壁43dとぴったりと合わさるように、かつ、板状本体44の外周曲面44cと構成片35の外周面35cとが連続するように、形成してある。上片43a(下片43b)の外周面側には、切欠43p(切欠43q)を形成してある。切欠43p(切欠43q)の形成によって、上片43a(下片43b)には長尺端面43e(長尺端面43f)と短尺端面43g(短尺端面43h)が形成され、さらに、上片43a(下片43b)の先端外周側に顎部43j(顎部43k)が形成される。顎部43j(顎部43k)の先端には、凹所43内に受け入れようとする凸片42の三角突起46(三角突起47)を構成片33の放射方向へ案内可能とするために符号43j´(43k´)で示すテーパ面を形成してある。すなわち、構成片33の受入方向への移動によってテーパ面43j´(テーパ面43k´)は、三角突起47(三角突起46)の先端と出会い、その先端を放射方向(図11の略右下方向)へ押し出す。この押し出しによって、構成片33を放射方向に弾性変形させ、さらなる移動によって三角突起46(三角突起47)に顎部43j(顎部43k)を乗り越えさせる。乗り越えを完了した三角突起46(三角突起47)は、構成片33の弾性復帰に伴い切欠43p(切欠43q)に受け入れられ、この受け入れによって接合が完了する。切欠43p(切欠43q)に受け入れられた三角突起46(三角突起47)は、その係合面46e(係合面47e)が短尺端面43g(短尺端面43hと当接して、接合後の接合構造41が簡単に分割しないようにする機能を有している。すなわち、接合させたときの三角突起46の内周面46d(内周面47d)は長尺端面43e(長尺端面43f)とぴったりと合わさるとともに、同じく短尺端面43g(短尺端面43h)は係合面46e(係合面47e)と係合することによって、分割阻止機能が働くようになっている。接合させたときの三角突起46(三角突起47)の上面46a(47a)は構成片35の上面35e(下面35f)と略同一面を形成する。同じく外周曲面46c(外周曲面47c)は板状本体44の外周曲面44cとともに、構成片35の外周面35cと略同一面を形成する。
(第2変形例の構造)
図14を参照しながら、第2変形例に係る座金51について説明する。座金51は、一方の構成片53と他方の構成片55とにより構成してあり、両者は、後述する接合構造61,61により環状溝5bを挟むように接合可能に構成してある。接合構造61,61は、構成片53及び構成片55の一方側の接合端面53a、55aから突き出る凸片62,62と構成片53及び構成片55の他方側の接合端面53b,55bに形成した凸片62,62と嵌合可能な凹所63,63と、を含めて構成してある。つまり、座金51には、凸片62と凹所63からなる接合構造61を、2対設けてある。以下の説明は、一方の接合構造61についてのみ行う。
凸片62は、構成片55の幅方向内周側の略半分を厚み方向に切り欠くことによって残った外周側半分が、これに該当する。凸片62には、幅方向全長に亘る段々スリット62sが厚み方向略中央に形成してある。段々スリット62sを形成することによって凸片62は、上片62aと下片62bとに分割され、上片62a及び下片62bは何れも構成片55の厚み方向に段々スリット62sを広げる方向に弾性変形可能となる。段々スリット62sの接合方向縦断面の形状は、後述する凹所63,63の縦断面の形状よりも極僅かに大きな相似形に形成してある。符号62e(62f)は、上片62a(下片62b)から段々スリット62s内に突き出るスリット段部を示している。
次は、凹所63について説明する。構成片53には、構成片53の幅方向外周側の略半分の上下面を切り欠くことによって凹所63を形成してある。すなわち、凹所63は、板状凸片63aを残してその上下面をジグザグに切り欠くことによって形成してある。凹所63の形成によって残された板状凸片63aは、接合方向に向って先細りする三角形を2個直列配置したような接合方向縦断面を有している。つまり、構成片53から見て根元側の第1先細板部63bと、第1先細板部63bの先端に位置する第2先細板部63cとから、板状凸片63aを構成してある。第1先細板部63bを第2先細板部63cの底辺に連続させることによって、符号63e,63fで示す板状凸片段部が形成される。
凸片62を凹所63に挿入すると、凹所63の板状凸片段部63e(63f)が凸片62のスリット段部62e(62f)手前に当接して上片62a(下片62b)を構成片55の厚み方向に弾性変形させて段々スリット62sを厚み方向に広げる。板状凸片段部63e(63f)は、この広がりによってスリット段部62e(62f)の乗り越えを許容され、第2先細板部63cがスリット段部62e(62f)の奥に入ることができる。ここで、上片62a(下片62b)が弾性復帰してスリット段部62e(62f)と板状凸片段部63e(63f)とが係合して、構成片53と構成片55との接合が完了する。スリット段部62e(62f)と板状凸片段部63e(63f)との係合、すなわち、接合構造61の接合によって、構成片53と構成片55とは簡単に分割されない状態となる。
(第3変形例の構造)
図15に基づいて説明する。第3変形例に係る座金71の最大の特徴は、接合構造がヒンジ構造を含む点にある。すなわち、座金71を構成する一方の構成片73と他方の構成片75との間の接合構造74は、ヒンジ構造76と、片側接合構造77と、により構成してある。ヒンジ構造76は、構成片73の一端と構成片75の一端とをそれぞれ厚み方向に略半分ずつ削るとともに、その削った分を重ね合わせてヒンジ軸76aによって回動自在に接合可能に構成してある。片側接合構造77は、前述した接合構造21と同じ構造に形成してある。すなわち、ヒンジ構造76の機能に基づいて構成片75を回動させることによって、構成片75に形成した凸片77aを、構成片73に形成した凹所77bに接合することができる。片側接合構造77の接合作用は、先に説明した接合構造21の接合作用と同じである。また、片側接合構造77の構造は、これまで説明した接合構造41、接合構造61、さらには、これら以外の構造を持つ接合構造によって構成することができる。
(座金接合装置の構造)
図16を参照する。これまで説明してきた座金11,31,51は、構成片同士が完全に分離する構造になっており、それらは、プレス装置を用いなくても継手本体2に嵌め込むことができる。この点は、前述した。この嵌め込みは、手作業でもできるが、次に述べる座金接合装置を用いて行えば、より簡単に、かつ、より効率的に行うことができる。なお、以下においては、座金11を接合する場合について説明する。
すなわち、座金接合装置81は、手動式の座金接合装置であって、支持部82と、支持部83と、押圧機構85と、から概ね構成してあり、鍛造材料等を挟むためのプライヤー(やっとこ)に類似した全体形状に形成してある。支持部82は、細長いS字状に形成したアーム部82aと、アーム部82aの先端に固定した半環状の載置台82bと、から概ね構成してある。支持部83は、支持部82とは逆方向に屈曲する細長いS字状に形成したアーム部83aと、アーム部83aの先端に固定した半環状の載置台83bと、から概ね構成してある。アーム部82aとアーム部83aとは、両者長さ方向中央付近を軸84によって回動自在に固定してあるとともに、アーム部83aの軸84より僅かに載置台83b寄りの位置には、段部83zを屈曲形成してある。段部83zは、図16においてアーム部83aがアーム部82aの紙面厚み方向手前に位置するところ、このアーム部83aをアーム部83aの厚み寸法と略同じ寸法分だけ、段部83zから先端部分を紙面厚み方向背後へ降下させることによって、載置台82bと載置台83bとが略同一面を形成可能とするためである。略同一面を形成させる理由は、載置台の説明の後で述べる。アーム部82aの基端部82fと、アーム部83aの基端部83fとは、バネ86によって互いに離れる方向に付勢させてある。以上により、載置台82b及び載置台83bを作用点とし、軸84を支点とし、さらに、バネ86を含む基端部82f及び基端部83fを力点とする座金接合装置81が構成される。軸84と、バネ86を含む基端部82f及び基端部83fと、が、本実施形態における押圧機構85を構成する。
載置台82bと載置台83bとは、線対称の関係にあることのみ異なり、構造的に異なるものではない。よって、以下の説明は、載置台82bを主体に行い、載置台83bについては特記すべき必要がない限り括弧書きの中に記載した符号をもって説明に代えることにする。すなわち、載置台82b(83b)は、載置台83b(82b)方向に開口するようにアーム部82a(83a)先端に固定した半円壁82c(83c)と、半円壁82c(83c)内方に固定した半環状底板82d(83d)と、半円壁82c(83c)から中心に向って突き出す押え片82e,82e(83e,83e)と、を含めて構成してある。図16における半環状底板82d(83d)は、構成片13(15)の裏に隠れて見えない。半円壁82c(83c)は、半環状底板82d(83d)から紙面手前方向に構成片13(15)の厚み寸法よりも大きい高さ寸法に形成してあり、半環状底板82d(83d)は、中心部を切り欠いた半環状に形成してあり、構成片13(15)を載置したときに凸片22,22を載置台83b(82b)方向に突き出せることのできる形状に形成してある。押え片82e,82e(83e,83e)は、半環状底板82d(83d)の上に載置した構成片13(15)が浮き上がらないように押さえ得る位置に設けてある。
前述したように、載置台82bと載置台83bとが略同一面を形成するように構成してあるため、載置台82b上に載置した構成片13と載置台83b上に載置した構成片15とは略同一平面状に位置する。これが、載置台82bと載置台83bとを略同一面とした理由である。ここで、押圧機構85の一部を構成する基端部82f及び基端部83fをバネ86のバネ力に抗しながら手で握ると、載置台82bと載置台83bとを互いに近づけさせこれに伴い構成片13と構成片15とも互いに近づけさせることになり、やがて、構成片13と構成片15とを押圧接合させることができる。このとき、構成片13と構成片15とは、押え片82e,82e(83e,83e)の働きによって半環状底板82d(83d)から浮き上がらないので、両者の接合を円滑に行うことができる。この押圧接合に先駆けて、載置台82b(構成片13)と載置台83b(構成片15)との間に形成される円形空間87の中に(継手本体2の)円筒部5(環状溝5b)を配しておくことにより、この環状溝5bの中に座金11を効率よく嵌め込むことができる。
図17を参照しながら、座金接合装置91について説明する。座金接合装置91は、自動式の座金接合装置であって、2点鎖線で示す支持体92,94の間に継手本体2の円筒部5(環状溝5b)を配するように構成してあり、支持体92,94には、両者間に配した円筒部5の長さ方向(図17の上下方向)と平行に延び対向方向に開口する構成片マガジン93,95を支持させてある。構成片マガジン93には構成片13,・・を積層状態で充填してあり、構成片マガジン95には構成片15,・・を積層状態で充填してある。構成片13,15は基端部において押圧機構として機能するプランジャー96,97の突出によって各々1枚ずつ構成片マガジン93,95の外へ押し出されるように設置してあり、押し出された構成片13,15は環状溝5bの中で押圧接合させられるように構成してある。構成片マガジン93内で積層する構成片13,・・はバネ93aによって、また、構成片マガジン95内で積層する構成片15,・・はバネ95aによって、それぞれの基端方向(図17の下方向)に付勢されている。これは、先行する1枚の構成片13,15がプランジャー96,97によって押し出され、プランジャー96,97が構成片マガジン93,95から後退してから後行の構成片13,15を押し出し可能位置に強制移動させるためである。構成片13と構成片15との接合によって座金11を備えた継手本体2(配管継手1)は、構成片マガジン93,95間から取り除き、その代わりに次の配管継手1を構成片マガジン93,95に配することによって、連続した座金嵌め込みを行うことができる。手作業による接合を妨げるものではないが、座金接合装置91による機械的な押圧を可能とすることにより、手作業に比べて安定かつ確実な嵌め込み(接合)作業を行うことができる。
配管継手の分解斜視図である。 図1に示す座金の斜視図である。 図1に示す座金の分解斜視図である。 図1に示す座金の分解平面図である。 図4に示す矢印方向から見た座金の正面図である。 配管継手の部分断面図である。 配管継手の取付手順を示す図である。 配管継手の取付手順を示す図である。 配管継手の取付手順を示す図である。 座金とロックナットとの関係を示す正面図である。 第1変形例に係る座金の分解斜視図である。 第1変形例に係る座金の平面図である。 図12に示す矢印方向から見た座金の正面図である。 第2変形例に係る座金の分解斜視図である。 第3変形例に係る座金の分解平面図である。 手動式座金接合装置の平面図である。 自動式座金接合装置の概略正面図である。 プレス装置に設置した従来の配管継手の正面図である。 図18に示す従来の配管継手の部分拡大図である。
符号の説明
1 配管継手
2 継手本体
3 角部
4 連結部
5 円筒部
5a 接続ネジ部
5b 環状溝
5c ロックネジ部
6 流路
7 ロックナット
7a 対向面
7b 面取り領域
9 パッキン
11 座金
11,31,51,71 座金
11a 対向面
13,15 構成片
13a,13b,15a,15b 接合端面
13c,15c 外周面
21,41,61,74 接合構造
22 凸片
22a 凸片上面
22b 凸片下面
22c 外周曲面
22d 内周曲面
23 凹所
23a 上片
23b 下片
23d 内壁
23p 角部
33,35 構成片
33a,33b,35a,35b 接合端面
33c,35c 外周面
35e 上面
35f 下面
42 凸片
43j,43k 顎部
43 凹所
43a 上片
43b 下片
43d 内壁
43j´,43k´ テーパ面
43p,43q 切欠
43g,43h 短尺端面
43e,43f 長尺端面
44 板状本体
44a 上面
44b 下面
44c 外周曲面
44d 内周面
46,47 三角突起
46a 上面
46c,47c 外周曲面
46e,47e 係合面
46d,47d 内周面
47a 下面
53a,53b,55a,55b 接合端面
62 凸片
62a 上片
62b 下片
62e スリット段部
62s スリット
63 凹所
63a 板状凸片
63b 第1先細板部
63c 第2先細板部
63e,63f 板状凸片段部
73,75 構成片
76 ヒンジ構造
76a ヒンジ軸
77 片側接合構造
77a 凸片
77b 凹所
81 座金接合装置
82,83 支持部
82a,83a アーム部
82b,83b 載置台
82c,83c 半円壁
82d,83d 半環状底板
82e,83e 押え片
82f,83f 基端部
83z 段部
84 軸
85 押圧機構
86 バネ
87 円形空間
91 座金接合装置
92,94 支持体
93a,95a バネ
93,95 構成片マガジン
96,97 プランジャー
101 配管継手
103 本体
111 円筒部
112 接続ネジ部
113 ロックネジ部
114 環状溝
115 ロックナット
116,116´ 座金
121 プレス装置
123 下型
125 上型
G 被取付体

Claims (6)

  1. 内部に流路を有する所望長の円筒部を含み、
    当該円筒部外周には、接続ネジ部と、ロックネジ部と、環状溝と、を形成してあり、
    当該接続ネジ部及び当該ロックネジ部が、ロックナットを螺合可能に形成してあり、
    当該環状溝が、当該接続ネジ部と当該ロックネジ部との間において座金を当該円筒部長さ方向に移動可能に形成してあり、
    当該座金が、接合構造を介して環状溝を挟むように接合可能な一方の構成片と他方の構成片と、から構成してあり、
    当該座金の当該ロックナットに対向する対向面全域を、当該座金の中心から外周に向って厚みが減るように傾斜させてあり、
    当該ロックナットの当該座金に対向する対向面全域を、当該ロックナットの中心から外周に向って厚みが増すように傾斜させてあり、
    当該ロックナットの対向面と当該座金の対向面との螺合当接によって当該一方の構成片と当該他方の構成片に対し分割阻止方向に力が作用するように構成してある
    ことを特徴とする配管継手。
  2. 前記一方の構成片が、前記他方の構成片と同一構造に構成してある
    ことを特徴とする請求項1記載の配管継手。
  3. 前記接合構造が、前記一方の構成片及び前記他方の構成片の各々一方側の接合端面から突き出る凸片と、前記他方の構成片及び前記一方の構成片の各々他方側の接合端面に形成した当該凸片と嵌合可能な凹所と、を含めて構成してある
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の配管継手。
  4. 前記接合構造が、前記一方の構成片の一端側と前記他方の構成片の一端側とをヒンジ接合するヒンジ構造を含めて構成してある
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の配管継手。
  5. 請求項1乃至4何れか記載の配管継手に使用可能な配管継手用座金であって、
    座金の対向面の傾斜角が、当該座金の中心軸を直交し、かつ、当該対向面の頂上を通過する面に対して2〜7°に設定してある
    ことを特徴とする配管継手用座金。
  6. 請求項1乃至4何れか記載の配管継手に使用可能な配管継手の座金接合装置であって、
    一方の構成片を接合可能な状態で支持可能な一方の支持部と、
    他方の構成片を接合可能な状態で支持可能な他方の支持部と、
    当該一方の支持部が支持する一方の構成片と当該他方の支持部が支持する他方の構成片との間に円筒部の環状溝を配した後に、当該一方の構成片及び/又は当該他方の構成片を移動させて当該一方の構成片と当該他方の構成片とを押圧接合させる押圧機構と、を含めて構成してある
    ことを特徴とする配管継手の座金接合装置。
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