JP2006177172A - 排気管支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低荷重の作用時にそれに対応できる適正なばね定数を得ることができると共に、装置全体の大型化を招くことなしにその強度及び耐久性を十分に得ることができる排気管支持装置を提供する。
【解決手段】 車体側に係止される第1係止部3と、排気管側に係止される第2係止部4とを第1弾性変形部5によって連結して低荷重防振部6を構成し、この低荷重防振部6を第1係止部3において環状の本体部2に一体化する。低荷重の作用時には、低荷重防振部6のみが排気管を支持し、第1弾性変形部5の低ばね定数により防振でき、高荷重の作用時には第2係止部4が本体部2の内面に接触し、上記第1弾性変形部5のばね定数と本体部2のばね定数との和で成る合成ばね定数による排気管の支持を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば自動車の排気系に備えられる排気管を防振的に支持するための支持装置(所謂マフラーハンガ)に係る。特に、本発明は、排気管支持装置の防振効果と耐久性とを両立するための対策に関する。
従来より、排気管を車体に防振的に支持するものとして、ゴム等の弾性材料により形成された排気管支持装置が知られている。この種の排気管支持装置は、一般的には、図9に示すように、車体側のブラケットパイプが挿入係止される貫通孔aを有する略筒状の第1係止部bと、この第1係止部bと所定間隔を隔てて設けられ排気管側のブラケットパイプが挿入係止される貫通孔cを有する略筒状の第2係止部dと、これら第1係止部b及び第2係止部dをそれらの両側面同士で互いに連結する一対の連結部e,eとを設けた正面視略楕円形状のゴム成形品で構成されている。
ところで、この種の排気管支持装置の長軸方向(正面視における長手方向(図9における上下方向)であって排気管の上下動に伴って排気管支持装置に引っ張り荷重が作用する方向)のばね定数は、連結部e,eの長さ、その断面積、使用する弾性材料の弾性率によって必然的に決まるものである。そして、排気管支持装置に低荷重が作用する場合に、車体への振動や騒音の伝達を抑制するためには連結部e,eのばね定数を低く設定しておく必要がある。しかし、このように連結部e,eのばね定数を低く設定した場合、排気管支持装置全体の耐久性が低下したり、排気管と他の部材(例えば車体フロアパネル)との干渉が発生する等の不具合を招いてしまう可能性がある。
この点に鑑みられたものとして下記の特許文献1がある。この特許文献1に開示されている排気管支持装置は、図10(a)に示すように、正面視楕円形状の本体部fを備えさせ、この本体部fの内側に、それぞれ貫通孔a,cを備えた略筒型の一対の係止部g,hを設けている。また、これら係止部g,h同士の間及び各係止部g,hと本体部fの内面との間に隙間を設けておく。そして、各係止部g,hを、装置の短軸方向(図中左右方向)を向いた互いに反対側の一側部から本体部fの内面に延び且つ本体部fの断面積よりも小断面積で成る一対の支持部i,jにより本体部fの内面に連結した構成としている。これにより、低荷重の作用時には、支持部i,jの変形により長軸方向の変位量が十分に確保されて車体への振動や騒音の伝達を十分に抑制することが可能になる。一方、高荷重の作用時には、図10(b)に示すように、各係止部g,hが本体部fの内面に接触することにより、この荷重を本体部fによって受けることができ、排気管支持装置の耐久性が維持されるようになっている。
特開平10−121955号公報
ところで、上記特許文献1に開示されている排気管支持装置にあっては、以下に述べる不具合があった。つまり、低荷重の作用時には支持部i,jの変形(撓み方向の変形)により得られる弾性力により排気管支持装置のばね定数が決定される。これに対し、高荷重の作用時には支持部i,jは本体部fの内面に接触するため、この場合の排気管支持装置のばね定数は、本体部fの長さ、その断面積、使用するゴム弾性体の弾性率によって決定されることになる。このため、排気管支持装置の強度及び耐久性は、本体部fのみによって決定されることになり、この強度及び耐久性を十分に得るためには、本体部fを大型に設計せねばならず、排気管支持装置のコンパクト化を阻害することになってしまう。
また、本体部fを大型にすることなしに排気管支持装置の強度及び耐久性を十分に得ようとすると、ゴム弾性体として硬度の高いものを使用する必要があるが、これでは、上記支持部i,jの硬度も高くなってしまい、低荷重の作用時に対応できる適正なばね定数を得ることが困難になってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低荷重の作用時にそれに対応できる適正なばね定数を得ることができると共に、装置全体の強度及び耐久性を装置の大型化を招くことなしに十分に得ることができる排気管支持装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、弾性材料により形成され、略環状の本体部と、車体側に係止される第1係止部と、排気管側に係止される第2係止部とを備えた排気管支持装置を前提とする。この排気管支持装置に対し、上記第1係止部と第2係止部とを、これら両者間に亘って延び且つ第1ばね定数を有する第1弾性変形部によって連結し、これら第1係止部、第2係止部、第1弾性変形部によって低荷重防振部を構成する。また、この低荷重防振部の一部を本体部に一体的に連結すると共にこの低荷重防振部の他の一部を本体部の内面との間に間隙を存して対向させる。一方、上記本体部に、上記第1弾性変形部の延長方向に略平行に延び且つ第2ばね定数を有する第2弾性変形部を備えさせる。そして、上記本体部の内面との間に間隙を存して対向している上記低荷重防振部の一部が本体部の内面に当接していない状態では上記第1ばね定数による排気管の支持を行い、その低荷重防振部の一部が本体部の内面に当接した状態では上記第1ばね定数及び第2ばね定数の和で成る合成ばね定数による排気管の支持を行う構成としている。尚、ここで、第1係止部の配置状態を特定する「車体側に係止される」とは、自動車の車体側に取り付けられた支持部材(ブラケットパイプ)が係止される場合を含み、同様に、第2係止部の配置状態を特定する「排気管側に係止される」とは、排気管に取り付けられた支持部材(ブラケットパイプ)が係止される場合を含むものである。
この特定事項により、排気管の振動が比較的小さい状況、つまり低荷重が作用する状況では、低荷重防振部の一部は本体部の内面に当接することがない。このため、排気管の振動は、低荷重防振部のみが受け、第1係止部と第2係止部とを連結している第1弾性変形部のばね定数である第1ばね定数により排気管は支持された状態となる。つまり、比較的低いばね定数によって排気管が支持された状態となるため、優れた振動伝達抑制性能及び騒音伝達抑制性能を発揮させることができる。
一方、排気管の振動が比較的大きい状況、つまり高荷重が作用する状況では、低荷重防振部の一部は本体部の内面に当接することになり、排気管の振動は、低荷重防振部ばかりでなく本体部も受けることになる。従って、排気管は、上記第1弾性変形部のばね定数である第1ばね定数だけでなく、この第1弾性変形部の延長方向に略平行に延びている本体部の第2弾性変形部のばね定数である第2ばね定数によっても支持された状態となる。つまり、第1ばね定数及び第2ばね定数の和で成る比較的高い合成ばね定数によって排気管の支持を行うことになるため、この荷重に対しては、排気管支持装置の強度及び耐久性を高く確保することができる。このように、本解決手段によれば、排気管の振動が比較的小さい状況において低いばね定数で排気管を支持していた第1弾性変形部を、排気管の振動が比較的大きくなった場合に排気管支持装置の強度及び耐久性を高く確保するための部材としても機能させることが可能である。このため、排気管支持装置全体の大型化を招くことなしにその強度及び耐久性を十分に得ることが可能になる。
上記排気管支持装置のより具体的な構成としては以下のものが掲げられる。つまり、第
1係止部を本体部に一体形成し、第2係止部を、第1弾性変形部及び第1係止部を介して本体部に接続すると共に本体部の内面との間に間隙を存して対向させる。また、上記第1弾性変形部の第1ばね定数を第2弾性変形部の第2ばね定数よりも小さく設定する。これにより、上記第2係止部が本体部の内面に当接していない状態では上記第1ばね定数による排気管の支持を行い、第2係止部が本体部の内面に当接した状態では第1ばね定数及び第2ばね定数の和で成る合成ばね定数による排気管の支持を行う構成としている。
本発明では、排気管支持装置に、複数種類のばね定数を有する領域を設けておき、排気管の振動が比較的小さい状況において低いばね定数で排気管を支持していた弾性変形部を、排気管の振動が比較的大きくなった場合における排気管支持装置の強度及び耐久性を高く確保するための部材としても機能させるようにしている。従来のものでは、排気管の振動が比較的小さい状況で排気管を支持する領域と、排気管の振動が比較的大きくなった状況で排気管を支持する領域とを個別に設けていたため、低荷重の作用時にそれに対応できる適正なばね定数を得ることは可能であっても、排気管支持装置の強度及び耐久性を十分に得ながらもそのコンパクト化を図ることは困難であった。本発明によれば、低荷重の作用時にそれに対応できる適正なばね定数を得ることができると共に、装置全体の大型化を招くことなしにその強度及び耐久性が十分に得られる排気管支持装置を提供することができる。特に、排気系に大きな荷重が作用しやすいSUV(Sports Utility
Vehicle)等の車両の排気系に適用した場合に有用である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本実施形態では、本発明に係る排気管支持装置を、自動車の排気管を支持するためのマフラーハンガに適用した場合について説明する。また、本実施形態に係る排気管支持装置は、排気管を車体に防振的に支持するためのものであり、1本の排気管に対して複数箇所に配設されている。これら各排気管支持装置の構成は互いに同一であるため、本実施形態では1個の排気管支持装置を代表して説明する。
−排気管支持装置の構成説明−
図1は本実施形態に係る排気管支持装置1を示す斜視図、図2はその正面図、図3は図2におけるIII−III線に沿った断面図である。これらの図に示すように、本実施形態に係る排気管支持装置1は、正面視における全体形状が上下方向を長軸とする略楕円形をなすものであって、素材である弾性材料、例えばゴム材料を加硫成形することにより一体形成されている。
また、この排気管支持装置1は、略楕円形状を有する本体部2と、図示しない車体側の支持材(ブラケットパイプ)が挿入される貫通孔31を有する第1係止部3と、図示しない排気管側の支持材(ブラケットパイプ)が挿入される貫通孔41を有する第2係止部4とを備えている。
上記第1係止部3は、本体部2の上端部分に一体的に形成されている。具体的には、本体部2の上端部分における前面側(図2における手前側)及び背面側(図2における奥側)の面がそれぞれ膨出されており、この膨出部3Aに、その前面から背面に亘る上記貫通孔31が形成されて第1係止部3が構成されている。
上記第2係止部4は、第1係止部3の下方に位置しており、この第1係止部3に対して第1弾性変形部5によって連結されている。具体的には、上記膨出部3Aが本体部2の内部空間21において下向きに延長され、その下端部に、その前面から背面に亘る上記貫通孔41が形成されて第2係止部4が構成されている。この第2係止部4は、外力が作用し
ていない状態では、本体部2の内面22との間に所定の間隙Sを有しており、排気管の振動(上下動)に伴って下向きの引っ張り荷重が作用する場合、その荷重が所定値以上に達すると本体部2の内面22に当接するようになっている(図4参照)。
このようにして第1係止部3、第1弾性変形部5、第2係止部4が上下方向で連続するように一体形成されて本発明でいう低荷重防振部6が構成されている。また、上述した如く、第1弾性変形部5及び第2係止部4は、第1係止部3を構成する膨出部3Aが本体部2の内部空間21において下向きに延長された構成となっているため、上記低荷重防振部6の厚さ寸法(前面から背面に亘る寸法T)は本体部2の厚さ寸法T1よりも僅かに大きく設定されている(図3参照)。また、上記第1弾性変形部5は、排気管を支持するばね定数としては比較的低い第1ばね定数k1となるようにその長さ及び断面積が設定されている。
一方、上記本体部2には、上記膨出部3Aの両側から下側に向かって延びるアーチ形状の左右一対の第2弾性変形部23,23を備えており、これら第2弾性変形部23,23の下端同士は、連結部24によって連結されて本体部2は略楕円形の環状の部材として構成されている。そして、図4に示すように、第2係止部4が本体部2の内面22に当接(上記連結部24に当接)した場合には、この第2弾性変形部23,23が上下方向の引っ張り荷重Fを受けて第1弾性変形部5と共に同方向(図中の上下方向)へ弾性変形する構成となっている。また、上記第2弾性変形部23,23は、これら第2弾性変形部23,23によって排気管を支持した場合のばね定数としては上記第1ばね定数k1よりも高い第2ばね定数k2となるようにその長さ及び断面積が設定されている。各ばね定数k1,k2がこのような関係となるための具体構成の一例としては、上記第1弾性変形部5の水平方向の断面積(荷重の作用する方向に直交する方向の断面積)に対して、各第2弾性変形部23,23それぞれの水平方向の断面積の和の方が大きくなるように各断面形状を設計することが掲げられる。
以上のような構成を有する排気管支持装置1は、その使用箇所や使用形態等によってその大きさが設定されるが、具体的な一例としては、上下方向(長軸方向)の全長(H)が50〜80mm、好ましくは65mm前後、左右方向(幅方向)の最大幅(W)が40〜70mm、好ましくは55mm前後、第1係止部3の貫通孔31の軸心から第2係止部4の貫通孔41の軸心まで間隔が25〜45mm、好ましくは35mm前後が掲げられる。また各貫通孔31,41の直径は、挿入される支持材の形態によっても異なるが、通常12mm前後に設定されている。
更に、第1係止部3および第2係止部4の前後方向の寸法、つまり貫通孔31,41の軸方向の厚み寸法(T)は、この貫通孔31,41に挿入される支持材に対する取付形態や要求される強度等の点から、30〜40mm、好ましくは35mm前後に設定されている。
そして、左右の両第2弾性変形部23,23の軸方向の厚み寸法(T1)は、低荷重防振部6の軸方向の厚み寸法(T)の40〜80%、好ましくは60〜80%に設定され、通常14〜28mm、特に好ましくは26mm前後に設定されている。また、両第2弾性変形部23,23の軸方向と直交する方向の幅寸法(W1)は、低荷重防振部6の厚み寸法(T)の9〜30%、好ましくは15%に設定され、通常3〜10mm、特に好ましくは6mm前後とされる。尚、上述した各寸法はこれに限られるものではなく、任意に設定可能である。
また、排気管支持装置1を構成する材料としては、例えば熱可塑性エラストマー(以下、TPEという)が使用されている。具体的には、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、
ポリジオレフィン系、ポリジエン系、塩素系、エンプラ系(エンジニアリングプラスチック系)その他の一般に熱可塑性エラストマーとして知られる種々の材料を用いることができる。
その中でも、エンプラ系TPEは、主に金属に代わって使用されるプラスチック類であって、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、フッ素系等があり、通常のプラスチックに比して、強度(強靭性)、弾性率、耐熱性、耐衝撃性、耐摩擦性、耐摩耗性、耐クリープ性等の諸特性が優れていることから好ましいものである。更に、このエンプラ系TPEのうち、ポリエステル系TPEは、ポリエステル樹脂の強靭性を有し、耐荷重性、繰返し疲労特性に優れ、耐熱性が高くて低温特性も良好であり、耐油性にも優れるといった特性を有することから、特に好ましい。
この素材であるゴム等の弾性材料のゴム硬度(日本工業規格のJIS K−6301A
に規定されたゴム硬さ試験の測定法による)としては60度以上、特に60〜70度に設定しておくことが好ましい。
−排気管支持装置1の動作説明−
次に、上述の如く構成された排気管支持装置1の動作説明、つまり排気管に振動が発生した場合の動作について説明する。
排気管の振動の振幅が比較的小さく、第2係止部4が本体部2の内面22(連結部24)に当接することのない状態では、排気管の振動は、低荷重防振部6のみが受け、第1係止部3と第2係止部4とを連結している第1弾性変形部5のばね定数である第1ばね定数k1により排気管は支持された状態となる。つまり、比較的低いばね定数によって排気管が支持された状態となるため、優れた振動伝達抑制性能及び騒音伝達抑制性能を発揮させることができる。
一方、排気管の振動の振幅が比較的大きく、図4に示すように、第2係止部4が本体部2の内面22(連結部24)に当接する状態では、排気管の振動は、低荷重防振部6ばかりでなく本体部2も受けることになる。従って、排気管は、上記第1弾性変形部5のばね定数である第1ばね定数k1だけでなく、この第1弾性変形部5の延長方向に略平行に延びている本体部2の第2弾性変形部23,23のばね定数である第2ばね定数k2によっても支持された状態となる。つまり、第1ばね定数k1及び第2ばね定数k2の和で成る比較的高い合成ばね定数によって排気管の支持を行うこととなるため、排気管支持装置1の強度及び耐久性を高く確保することができる。
このように排気管の振動の振幅の大きさに応じてばね定数が変化する特性について、従来技術(上記特許文献1)のものと本実施形態に係るものとを比較した結果を図5に示す。尚、ここでは、比較を容易にするために、本実施形態に係る排気管支持装置1の第1弾性変形部5のばね定数(上記第1ばね定数k1)と、特許文献1に開示されている排気管支持装置の支持部i,jのばね定数とが等しく、且つ本実施形態に係る排気管支持装置1の第2弾性変形部23,23のばね定数(上記第2ばね定数k2)と、特許文献1に開示されている排気管支持装置の本体部fのばね定数とも等しいものとして比較した。
また、本実施形態に係る排気管支持装置1における第2係止部4と本体部2の内面22との間の間隙Sの大きさ及び特許文献1に開示されている排気管支持装置における係止部g,hと本体部fの内面との間の間隙の大きさを共に同一の距離「X1」とした。
図5から明らかなように、本実施形態に係る排気管支持装置1と特許文献1に開示されている排気管支持装置とでは、比較的低い引っ張り荷重が作用している場合で、その荷重
による変位量が「X1」に達するまでは低いばね定数(グラフの傾斜角度が小さい)で排気管を支持することになり、引っ張り荷重の大きさに対する変位量の変化は、この変位量が「X1」に達する引っ張り荷重「L1」までは同一である。
そして、比較的高い引っ張り荷重(上記L1を越える荷重)が作用して、その荷重による変位量が「X1」を越えた場合、特許文献1に開示されている排気管支持装置では、本体部fの長さ、その断面積、使用するゴム弾性体の弾性率によって排気管支持装置のばね定数が決定されるため、引っ張り荷重の変化に対する変位量は本実施形態に係るものよりも大きくなる傾向となる(図中に破線で示すようにグラフの傾斜角度は僅かに大きくなるだけである)。これに対し、本実施形態に係る排気管支持装置1では、第1弾性変形部5のばね定数である第1ばね定数k1だけでなく、本体部2の第2弾性変形部23のばね定数である第2ばね定数k2によっても排気管を支持する状態となる。つまり、第1ばね定数k1及び第2ばね定数k2の和で成る比較的高い合成ばね定数(k1+k2)によって排気管の支持を行うこととなる。このため、引っ張り荷重の変化に対する変位量は上記特許文献1に開示されている排気管支持装置よりも小さくなり(図中に実線で示すようにグラフの傾斜角度は大幅に大きくなる)、この荷重に対する排気管支持装置1の強度及び耐久性が高く確保されていることが判る。
以上のように、本実施形態に係る排気管支持装置1によれば、排気管の振動が比較的小さい状況において低いばね定数k1で排気管を支持していた第1弾性変形部5を、排気管の振動が比較的大きくなった場合における排気管支持装置1の強度及び耐久性を高く確保するための部材としても機能させることが可能である。このため、排気管支持装置1全体の大型化を招くことなしにその強度及び耐久性を十分に得ることが可能になる。
<変形例>
次に、本発明に係る排気管支持装置1の複数の変形例について説明する。以下の変形例は、低荷重防振部6の形状及びこの低荷重防振部6の本体部2に対する接続状態が上述した実施形態のものと異なっている。従って、以下の説明では上記実施形態との相違点についてのみ説明する。
−第1変形例−
図6は排気管支持装置1の第1の変形例を示す正面図である。この図6に示すように、第1の変形例に係る排気管支持装置1は、第1係止部3と第2係止部4とを連結する第1弾性変形部5,5が、第2係止部4の上端から斜め上方に延びており、第1係止部3の両側、つまり、第1係止部3と各第2弾性変形部23,23との接続箇所で連続するように一体化されている。
本変形例によれば、排気管の振動(上下動)を各第1弾性変形部5,5の伸縮によって吸収して振動伝達抑制性能及び騒音伝達抑制性能を発揮することになる。
−第2変形例−
図7は排気管支持装置1の第2の変形例を示す正面図である。この図7に示すように、第2の変形例に係る排気管支持装置1は、第1係止部3の上面が本体部2の内面22に当接することなく小間隙Sを存し、同様に、第2係止部4の下面が本体部2の内面22に当接することなく小間隙Sを存して配置されている。また、第1係止部3及び第2係止部4の各側面から外側に向かって延びる延長部32,32,42,42によって、これら第1係止部3及び第2係止部4がそれぞれ本体部2に一体化されている。
本変形例によれば、排気管の振動の振幅が比較的小さい状況では、第1係止部3の上面及び第2係止部4の下面が共に本体部2の内面22,22に当接することのない状態で排
気管の振動を受けて振動伝達抑制性能及び騒音伝達抑制性能を発揮することになる。一方、排気管の振動の振幅が比較的大きくなった場合には、第1係止部3の上面及び第2係止部4の下面が共に本体部2の内面22,22に当接し、排気管支持装置1の全体で振動を受けることで強度及び耐久性が十分に得られる。
−第3変形例−
図8は排気管支持装置1の第3の変形例を示す正面図である。この図8に示すように、第3の変形例に係る排気管支持装置1も、第1係止部3の上面が本体部2の内面22に当接することなく小間隙Sを存し、同様に、第2係止部4の下面が本体部2の内面22に当接することなく小間隙Sを存して配置されている。また、第1係止部3と第2係止部4とを連結する第1弾性変形部5の各側面から外側に向かって延びる延長部51,51によって、低荷重防振部6が本体部2に一体化されている。
本変形例によっても、排気管の振動の振幅が比較的小さい状況では、第1係止部3の上面及び第2係止部4の下面が共に本体部2の内面22,22に当接することのない状態で排気管の振動を受けて振動伝達抑制性能及び騒音伝達抑制性能を発揮することになる。一方、排気管の振動の振幅が比較的大きくなった場合には、第1係止部3の上面及び第2係止部4の下面が共に本体部2の内面22,22に当接し、排気管支持装置1の全体で振動を受けることになる。
尚、上述した各変形例では排気管支持装置1の厚さ寸法を全体に亘って均一なものとしたが、上記実施形態のものと同様に、低荷重防振部6のみを厚肉に構成してもよい。また、上記実施形態のものにあっては、排気管支持装置1の厚さ寸法を全体に亘って均一にしてもよい。
−その他の実施形態−
以上説明した実施形態及び変形例は、車体側に係止される第1係止部3及び排気管側に係止される第2係止部4がそれぞれ1箇所ずつ備えられた排気管支持装置1に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、これら係止部3,4のうち少なくとも一方が複数箇所に備えられた排気管支持装置1に適用してもよい。この場合、全ての係止部3,4同士を第1弾性変形部5によって互いに連結してもよいし、特定の第1係止部3と第2係止部4とを第1弾性変形部5によって連結するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1係止部3が車体側に、第2係止部4が排気管側にそれぞれ係止される構成としたが、逆に、第1係止部3が排気管側に、第2係止部4が車体側にそれぞれ係止される構成としてもよい。
実施形態に係る排気管支持装置を示す斜視図である。 実施形態に係る排気管支持装置を示す正面図である。 図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 排気管の振動振幅が大きくなった場合の排気管支持装置の状態を示す正面図である。 排気管支持装置に作用する荷重とそれによる変位との関係を示すグラフであって、実施形態に係る排気管支持装置を実線で示し、従来の排気管支持装置を破線で示す図である。 本発明に係る排気管支持装置の第1の変形例を示す正面図である。 本発明に係る排気管支持装置の第2の変形例を示す正面図である。 本発明に係る排気管支持装置の第3の変形例を示す正面図である。 従来の一般的な排気管支持装置を示す正面図である。 特許文献1に開示されている排気管支持装置の正面図であって、(a)は荷重が作用していない状態を、(b)は荷重が作用した状態をそれぞれ示す図である。
符号の説明
1 排気管支持装置
2 本体部
22 内面
23 第2弾性変形部
3 第1係止部
4 第2係止部
5 第1弾性変形部
6 低荷重防振部

Claims (2)

  1. 弾性材料により形成され、略環状の本体部と、車体側に係止される第1係止部と、排気管側に係止される第2係止部とを備えた排気管支持装置において、
    上記第1係止部と第2係止部とは、これら両者間に亘って延び且つ第1ばね定数を有する第1弾性変形部によって連結され、これら第1係止部、第2係止部、第1弾性変形部によって低荷重防振部が構成されており、この低荷重防振部の一部が本体部に一体的に連結されていると共にこの低荷重防振部の他の一部が本体部の内面との間に間隙を存して対向している一方、
    上記本体部は、上記第1弾性変形部の延長方向に略平行に延び且つ第2ばね定数を有する第2弾性変形部を備えており、
    上記本体部の内面との間に間隙を存して対向している上記低荷重防振部の一部が本体部の内面に当接していない状態では上記第1ばね定数による排気管の支持を行い、その低荷重防振部の一部が本体部の内面に当接した状態では上記第1ばね定数及び第2ばね定数の和で成る合成ばね定数による排気管の支持を行う構成となっていることを特徴とする排気管支持装置。
  2. 上記請求項1記載の排気管支持装置において、
    第1係止部は本体部に一体形成されており、
    第2係止部は、第1弾性変形部及び第1係止部を介して本体部に接続されていると共に本体部の内面との間に間隙を存して対向しており、
    上記第1弾性変形部の第1ばね定数は第2弾性変形部の第2ばね定数よりも小さく設定されていて、
    上記第2係止部が本体部の内面に当接していない状態では上記第1ばね定数による排気管の支持を行い、第2係止部が本体部の内面に当接した状態では第1ばね定数及び第2ばね定数の和で成る合成ばね定数による排気管の支持を行う構成となっていることを特徴とする排気管支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109572407A (zh) * 2017-09-29 2019-04-05 住友理工株式会社 排气管支承体

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