JP2006176907A - ポリイミド繊維 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のポリイミドよりさらに耐熱性、耐薬品性に優れたポリイミドを繊維化して、耐熱性、耐薬品性を一段と向上させた、耐熱フェルト、乾式フィルター材、バグフィルターの材料として好適な繊維を提供する。
【解決手段】ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などの芳香族カルボン酸二無水物と、4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミンから、ポリアミド酸を経て製造されるポリイミドフィルムとし、このフィルムをコイル状にしてコイル材切削法により繊維化して繊維断面の長軸、および短軸の長さが共に10〜130μmの略四角形状の繊維とすることで、耐熱性、耐薬品性に優れるポリイミド繊維を得る。
【選択図】なし
【解決手段】ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などの芳香族カルボン酸二無水物と、4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミンから、ポリアミド酸を経て製造されるポリイミドフィルムとし、このフィルムをコイル状にしてコイル材切削法により繊維化して繊維断面の長軸、および短軸の長さが共に10〜130μmの略四角形状の繊維とすることで、耐熱性、耐薬品性に優れるポリイミド繊維を得る。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐熱フェルト、耐熱乾式フィルター、バクフィルターの材料として好適な、ポリイミド繊維に関する。
クッション材やフィルター材に使用されるフェルトには有機繊維が使用されるが、特に鉄鋼、窯業、非鉄金属分野の製造工程でクッション材として使用されるフェルトや、ボイラ、焼却炉など産業燃焼炉の集塵設備用バグフィルターを構成するフェルトには、耐熱性、耐薬品性が必要であり、使用される有機繊維としてはポリフェニレンサルファイド系繊維、アラミド系繊維、ポリイミド繊維、フッ素系繊維などが使用されてきた。
しかしながら、これまで用いられていた有機の繊維は例え耐熱繊維であっても耐熱温度、耐薬品性が必ずしも満足のいくものではなかった。
ポリイミドは、有機高分子の中では耐熱性が優れ、耐薬品性が高い事がよく知られている。ポリイミドフィルムはその優れた特性によりFPC用途等に使用されているが、これらに使用されている、優れた特性を持つ化学構造のポリイミドの多くは溶媒に不溶であり、かつ熱可塑性ではなく溶融もしないため、繊維に適用しようとすると、通常の方法での紡糸ができず繊維化するのが困難であるという問題点があった。
ポリイミド繊維を得る方法としては、熱可塑性のポリイミドを使用して紡糸することによりポリイミド繊維を製造する方法〔例えば、特許文献1参照〕や、溶媒可溶なポリイミドを使用して紡糸することによりポリイミド繊維を製造する方法〔例えば、特許文献2参照〕が知られているが、これらのポリイミド繊維はその化学構造ゆえ耐熱性、耐薬品性は満足のいくものではない。
溶媒に不溶な、耐熱性の高い化学構造を持つポリイミド繊維の製造法としては、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を紡糸した後に、加熱によりイミド化してポリイミド繊維を得る方法〔例えば、特許文献3、特許文献4参照〕が知られているが、イミド化の際に水が発生するためにボイドが発生し、糸切れがおこりやすい等の問題がある。また、ポリイミドフィルムをスリット加工して繊維を得るという方法も提案されている〔特許文献5参照〕が、数μm〜数10μmの幅でのスリットは困難であり、バグフィルター製造等に必要な細い繊維を得るのは困難であるという問題点があった。
前記特許文献2の発明を工業化した製品として、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、トルイレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)から製造されたポリイミド繊維〔インスペックファイバー社(旧レンチング社)製「P84」(商品名)〕が知られている。しかし、このポリイミドの化学構造は、ジメチルホルムアミド等のアミド溶媒に溶解し紡糸が容易であるという、繊維への加工性という観点から選ばれており、耐熱性、耐薬品性の観点から見ると決して満足のいくものではない。
そこで本発明の目的は、上記ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、トルイレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)から製造されたポリイミドに比べて耐熱性、耐薬品性に優れ、上記の従来の工業化されたポリイミド繊維を超える性能を有して、耐熱フェルト、乾式フィルター、バグフィルター等の材料として好適な、耐熱性、耐薬品性の高いポリイミド繊維を容易に得ることである。
本発明者らは、新しいポリイミド繊維化の手法を用いて検討を行い、これにより耐熱性、耐薬品性の高いポリイミド繊維を得ることができた。
すなわち、請求項1に係る発明はポリイミド繊維であり、繊維断面の長軸、および短軸の長さが共に10〜130μmの略四角形状である。
請求項2に係る発明は請求項1のポリイミド繊維であり、ポリイミドフィルムをコイル状にして、コイル材切削法により繊維化することにより製造される。
請求項3に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物から選ばれる1種類以上の芳香族カルボン酸二無水物と4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンから選ばれる1種類以上の芳香族ジアミンを重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
請求項4に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、請求項2におけるポリイミドフィルムが、ピロメリット酸二無水物および4,4’−オキシジアニリンを重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
請求項5に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミン、4,4’−オキシジアニリンの4成分を重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
請求項6に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、前記ポリイミド繊維またはポリイミドフィルムは、ピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリンの3成分を重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
請求項7に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、前記ポリイミドフィルムは、ピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンを主成分として、ポリアミド酸を経て製造されたポリイミドを重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
請求項8に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、前記ポリイミドフィルムは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびp−フェニレンジアミンを主成分として、ポリアミド酸を経て製造されたポリイミドを重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
請求項9に係る発明は請求項2のポリイミド繊維であり、前記ポリイミドフィルムは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および4,4’−オキシジアニリンを重合してなるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルムを繊維化して製造される。
本発明のポリイミド繊維は、従来の工業化されたポリイミド繊維よりも耐熱性、耐薬品性において一段と向上させることができ、特に高温で使用する耐熱フェルト、乾式フィルター、バグフィルターの材料として使用可能範囲が広くなり好適である。
本発明は、ポリイミドフィルムからコイル材切削法によって繊維化することにより得られるポリイミド繊維の断面形状が略四角形で、当該断面の長軸、および短軸の長さが共に10〜130μmであるポリイミド繊維である。
コイル材切削法は、金属薄板から金属繊維を製造する方法として開発されたものであり、金属薄板をコイル状に巻き、その端面を切削して細径、長尺の繊維状にするものである〔非特許文献1参照〕。本発明のポリイミド繊維は、金属薄板に代えてポリイミドフィルムをコイル状に巻き、その端面を切削して繊維状にしたものである。コイル材切削法によって製造された繊維は、フィルムを細く切ったものであるから、その断面形状が略四角形となる。この略四角形の断面形状は、繊維集合体としたときに繊維同志の絡み合いがよく、繊維が滑り難くなり、フェルト、乾式フィルター、バグフィルターの材料として好適である。
ここでいう断面形状の略四角形とは、長方形、菱形、正方形、平行四辺形、台形、変形四角形を含むが、各辺は厳密な直線でなくても良く、4つの角も厳密な角度を持たなくても良く、角は直線の交わりに限らず丸みを帯びていても良い四角形のことである。
繊維断面の長軸の長さとは断面の中で取りうる最長距離のことであり、短軸の長さとは断面の中で取りうる最短距離のことであり、これらは辺の長さには限らず、例えば対角線の長さの場合も含まれる。
コイル材切削法で製造されるポリイミド繊維の繊度は、ポリイミドフィルムの厚さと、切削時における切削工具の刃の送り量で決まる切削幅で決めることができる。本発明が目的とするポリイミド繊維は、その最終用途により繊維の繊度が決められるべきものであるが、例えば、バグフィルターの材料として使用する場合、微粒子の捕集効果と、通気性とのバランスから、当該断面の長軸および短軸の長さが10〜130μmであるものが好ましい。
本発明におけるポリイミド繊維は、耐熱性の高い、非熱可塑性ポリイミドのフィルムを使用して作られる。非熱可塑性ポリイミドとは、熱をかけることにより、さらに硬化が進むものではないが、熱で軟化する性質も有していないポリイミドのことを称し、本発明で使用する非熱可塑性ポリイミドフィルムの例としては、ピロメリット酸二無水物50モル%および4,4’−オキシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルム、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物10〜40モル%、ピロメリット酸二無水物40〜10モル%、p−フェニレンジアミン5〜45モル%、4,4’−オキシジアニリン45〜5モル%の4成分から得られるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルム、ピロメリット酸二無水物50モル%、4,4’−オキシジアニリン10〜40モル%、3,4’−オキシジアニリン40〜10モル%の3成分から得られるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルム、ピロメリット酸二無水物50モル%、4,4’−オキシジアニリン10〜40モル%、p−フェニレンジアミン40〜10モル%の3成分から得られるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルム、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物50モル%およびp−フェニレンジアミン50モル%から得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物50モル%および4,4’−オキシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造されたポリイミドフィルム等が挙げられる。使用するポリイミドフィルムはこれらの2種以上を組み合わせて用いても良い。ポリイミドフィルムは、厚さが7〜200μmの範囲のものが好ましく、さらに好ましい範囲は10〜130μmである。厚みの異なる2種類以上のフィルムを同時に使用してもかまわない。
兼子正生、柳沢章、繊維機械学会誌、51卷、2号、106〜112頁、1998年
以下に本発明の実施例を示す。ただし、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]ピロメリット酸二無水物50モル%および4,4’−オシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、52.2μm×24.8μm、53.6μm×25.2μm、50.2μm×25.1μm、49.8μm×25.3μmであった。
[実施例2]ピロメリット酸二無水物50モル%および4,4’−オシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、20.8μm×12.5μm、19.2μm×12.3μm、20.2μm×12.6μm、18.5μm×12.4μmであった。
[実施例3]ピロメリット酸二無水物50モル%および4,4’−オシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ50μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、70.4μm×49.9μm、72.5μm×49.8μm、69.8μm×49.6μm、68.9μm×50.2μmであった。
[実施例4]ピロメリット酸二無水物50モル%および4,4’−オシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ125μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、125.3μm×30.8μm、124.9μm×29.9μm、125.0μm×31.1μm、124.8μm×32.2μmであった。
[実施例5] 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物33モル%、ピロメリット酸二無水物17モル%、p−フェニレンジアミン25モル%、4,4’−オキシジアニリン25モル%の4成分から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、45.3μm×24.9μm、45.4μm×25.1μm、44.8μm×25.1μm、45.3μm×25.3μmであった。
[実施例6] ピロメリット酸二無水物50モル%、4,4’−オキシジアニリン15モル%、3,4’−オキシジアニリン35モル%の3成分から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、49.3μm×25.2μm、50.3μm×25.0μm、50.5μm×25.1μm、49.8μm×25.3μmであった。
[実施例7] ピロメリット酸二無水物50モル%、4,4’−オキシジアニリン35モル%、p−フェニレンジアミン15モル%の3成分から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、46.8μm×24.9μm、46.9μm×25.1μm、47.4μm×25.0μm、47.2μm×25.1μmであった。
[実施例8] 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物50モル%およびp−フェニレンジアミン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、48.2μm×25.1μm、48.1μm×25.1μm、47.8μm×24.9μm、48.6μm×24.8μmであった。
[実施例9] 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物50モル%および4,4’−オキシジアニリン50モル%から得られるポリアミド酸を経て製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを、コイル切削法によりポリイミド繊維とした。得られた繊維から無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は略四角形であり、長軸の長さ×短軸の長さは、50.2μm×25.1μm、50.1μm×24.9μm、49.8μm×24.9μm、50.0μm×25.3μmであった。
[比較例1] ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、トルイレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)成分からのポリイミド繊維〔東洋紡績(株)、「P−84」(商品名)〕、を無作為に4本抜き出し、5cmの長さに切断した。断面をレーザー顕微鏡で観察したところ、断面形状は複雑な凸凹状であり、長軸の長さ×短軸の長さは、30.2μm×11.4μm、19.4μm×18.8μm、25.5μm×10.7μm、28.8μm×25.3μmであった。
実施例1〜9、比較例1の繊維の耐熱性、耐薬品性を表1に示す。耐熱性は300℃、350℃、400℃の各温度に設定したオーブン内で336時間保持した後、繊維断面を観察し、○、△、×で劣化を判定した。判定基準は、形状変化がみられないものを○、形状変化が若干見られるものを△、形状変化が見られるものを×とした。耐薬品性は各薬品に室温で24時間浸した後の状態を観察し、不溶のものを○、溶解したものを×とした。これらの結果から、本発明のポリイミドは耐熱性および耐薬品性が優れていることがわかる。
本発明によるポリイミド繊維は耐熱性、耐薬品性に優れ、耐熱フェルト、乾式フィルター材、バグフィルターの材料として好適である。
Claims (9)
- 断面の長軸、および短軸の長さが共に10〜130μmの略四角形状であることを特徴とするポリイミド繊維。
- ポリイミドフィルムをコイル状にして、コイル材切削法により繊維化することにより製造される請求項1記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物から選ばれる1種類以上の芳香族カルボン酸二無水物と4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンから選ばれる1種類以上の芳香族ジアミンを重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、ピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンを重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミン、4,4’−オキシジアニリンの4成分を重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、ピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリンの3成分を重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、ピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンから得られるポリアミド酸の3成分を重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびp−フェニレンジアミンから得られるポリアミド酸を重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
- 前記ポリイミドフィルムにおけるポリイミドが、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンから得られるポリアミド酸を重合してなるポリアミド酸を経てイミド化されることを特徴とする、請求項2記載のポリイミド繊維。
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