JP2006176906A - 繊維集合体、並びにこれを用いた耐熱フェルト、乾式フィルター材およびバグフィルター - Google Patents

繊維集合体、並びにこれを用いた耐熱フェルト、乾式フィルター材およびバグフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】 従来のポリイミドよりさらに耐熱性に優れたポリイミドを繊維化して、耐熱性、耐薬品性を一段と向上させた繊維集合体とし、さらにこれから耐熱フェルト、乾式フィルター材、バグフィルターを提供する。
【解決手段】 ポリイミドフィルム、あるいはこのフィルムにさらにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主成分としたフッ素系ポリマーフィルム、ステンレス鋼などの金属薄板を合わせてコイル状にして、これよりコイル材切削法により繊維化して繊維集合体とする。この繊維集合体をニードリングして絡ませて耐熱フェルトとし、また基布表面にニードリングして絡ませ積層して乾式フィルター材とする。乾式フィルター材からバグフィルターを製造することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定のポリイミドを含む繊維集合体、並びにこの繊維集合体を用いた耐熱フェルト、耐熱乾式フィルター材、およびバグフィルターに関する。
有害物質による大気汚染、特にダイオキシン類による環境汚染は深刻な地球環境問題となり世界的に規制が強化され、ボイラ、焼却炉など産業燃焼炉では集塵、および窒素酸化物、硫黄酸化物の除去が義務付けられるなど、厳しい対応が要求されている。特にダイオキシン類は、毒性、発ガン性の非常に高い有害物質として、世界的に厳しい目が向けられている。焼却炉における集塵は、排ガス中の固体粒子を捕集するのみならず、ダイオキシン類の除去にも有効であるといわれ、従ってその効率化がますます求められている。
バグフィルター方式の集塵設備は、織布で構成された基布の上に目の細かいフェルトを積層した多層構造バグフィルターにより微小ダストを捕集し、フィルターを通過したガスは、ガス中の塩化水素や硫黄酸化物などの酸性物質を除いた後放出される。ここで重要な役目を果たすフェルトは、排ガスの種類、量、温度、バグフィルター構造などの操業条件に加え、材料強度、濾過特性、煤塵剥離性などが考慮されて選択され、素材面からは温度特性、耐薬品性などが重要な選択基準となる。
また、鉄鋼、窯業、非鉄金属分野の製造工程においては、高温製品に傷を与えることなく高温の製品を支持する必要があり、有機の耐熱繊維からなる耐熱フェルトがクッション材料として使用されてきた。
比較的低い温度で使用されるフェルトは、ポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維などの有機合成繊維で製造できる。高温で使用されるフェルトは、その素材の選択幅が限られ、これまでにポリフェニレンサルファイド系繊維〔例えば、特許文献1参照〕、アラミド系繊維〔例えば、特許文献2参照〕、ポリイミド繊維〔例えば、特許文献3、特許文献4参照〕、フッ素系繊維〔例えば、特許文献5、特許文献6参照〕、さらに金属系繊維〔例えば、特許文献7参照〕などの素材が提案されている。
バグフィルターに使用されるフェルト、ガスフィルター、あるいは鉄鋼、窯業、非鉄金属分野の製造工程における製品を支持するためのフェルトは、これまで用いられていた有機の繊維、例え耐熱繊維であっても耐熱温度が必ずしも満足のいくものではなく、より高い温度に耐えられるものが要望され、一方、金属繊維、無機繊維は高温度に耐えられる利点はあるが、繊維が硬く、耐磨耗性に劣る欠点があった。
ポリイミドは、有機高分子の中では耐熱性が優れ、耐薬品性が高い点で優れていることはよく知られているが、特に優れた耐熱特性を有する化学構造のポリイミドは溶剤に不溶であり、かつ溶融しないので通常の方法では紡糸できず繊維化するのが困難であった。現在市販されているポリイミド繊維は、例えば、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、トルイレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)からポリイミドなど、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶液に溶解させて紡糸されている〔インスペックファイバー社(旧レンチング社)製「p−84」(商品名)など〕。しかし、このポリイミドは、繊維への加工性という観点から化学構造が選ばれており、耐熱性、耐薬品性に関してみれば充分満足のいくものではない。また、通常の方法で紡糸できないポリイミドフィルムを、スリット加工して繊維とする方法〔特許文献8参照〕が提案されたが、数μm〜数10μmの幅でのスリットは困難で、バグフィルター製造に必要な細い繊維を得るのは実質不可能であった。
特開2003−117325号公報 特開平9−313832号公報 特開2000−325714号公報 特開2001−62219号公報 特開2000−61224号公報 特開2001−276528号公報 特開2003−181225号公報 特開2003−73957号公報
かかる状況に鑑みて、本発明の目的は、これまで繊維化が困難であったポリイミドについて繊維状にすることを可能とし、耐熱性、耐薬品性において格段に優れたポリイミド繊維集合体、さらにこれから耐熱フェルト、乾式フィルター材、バグフィルターを提供することにある。
本発明者らは、フィルム状態から繊維化する新しい手法に成功して本発明をなすに至った。すなわち、請求項1に係る発明は繊維集合体であり、ポリイミドフィルムをコイル状にして、コイル材切削法により繊維化することからなっている。
請求項2に係る発明は繊維集合体であり、ポリイミドフィルムと、ポリテトラフルオロエチレンを主成分としたフッ素系ポリマーフィルムを合わせてコイル状にして、これよりコイル材切削法により繊維化することからなっている。
請求項3に係る発明は繊維集合体であり、ポリイミドフィルムと、金属薄板を合わせてコイル状にして、これよりコイル材切削法により繊維化することからなっている。
請求項4に係る発明は繊維集合体であり、ポリイミドフィルムと、ポリテトラフルオロエチレンを主成分としたフッ素系ポリマーフィルムと、金属薄板を合わせてコイル状にして、これよりコイル材切削法により繊維化することからなっている。
請求項5に係る発明は請求項3または4に記載の繊維集合体であり、金属としてステンレス鋼を用いたものである。
請求項6に係る発明は耐熱フェルトであり、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の繊維集合体を、ニードリングして絡ませてなっている。
請求項7に係る発明は乾式フィルター材であり、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の繊維集合体を、基布表面にニードリングして絡ませ積層してなっている。
請求項8に係る発明はバグフィルターであり、請求項7に記載の乾式フィルター材を用いることからなっている。
本発明の繊維集合体は、有機繊維を用いた繊維集合体としてはこれまでのものより耐熱性、耐薬品性において一段と向上したものであり、耐熱フェルト、乾式フィルター材、バグフィルターとしたとき使用可能温度範囲が広くなり、高温環境下における各種用途に適している。
本発明における繊維集合体は、ポリイミドフィルムを単独、あるいはフッ素系ポリマーフィルムおよび/または金属薄板を一緒にコイル状にして、コイル材切削法によって製造される。ここで繊維集合体は、繊維を長いままあるいは適度な長さに切断して集合体にしたものである。また、本発明は、この繊維集合体をニードリングして絡ませてフェルトとし、あるいは基布の片面あるいは両面に繊維集合体を置きニードリングにより絡み合わせ積層状に一体化させた乾式フィルター材、この乾式フィルター材からのバグフィルターを包含している。
本発明におけるポリイミドは、耐熱性の高い、非熱可塑性の芳香族系ポリイミドである。非熱可塑性とは、高温下でさらに硬化が進まないが、軟化することもないものである。このようなポリイミドの化学構造は、特に限定するものではないが、代表的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などの酸二無水物と、p−フェニレンジアミン、4,4’−オキシジアニリンなどのジアミンからポリアミド酸とし、これを加熱してイミド化することにより製造される。特に、これまで溶剤に溶解しないなど紡糸することができなかった芳香族系ポリイミドに対して有効である。
フィルムの製造は、中間のポリアミド酸がアミド系溶剤などに溶解するので、この状態でフィルム化することができ、その後これを加熱してイミド化することで達成できる。
ポリイミドフィルムは、東レ・デュポン(株)から「カプトン」(商品名)、鐘淵化学(株)から「アピカル」(商品名)、宇部興産(株)から「ユーピレックス」(商品名)として市販されており、本発明はこれらを使用できる。
コイル材切削法は、金属薄板から金属繊維を製造する方法として開発されたものであり、金属薄板をコイル状に巻き、その端面を切削して細径、長尺の繊維状にするものである〔非特許文献1参照〕。本発明のポリイミド繊維は、金属薄板に代えてポリイミドフィルムをコイル状に巻き、あるいはポリイミドフィルムとフッ素系ポリマーフィルムおよび/または金属薄板を重ねてコイル状に巻き、その端面を切削して繊維状にしたものである。
本発明は、コイル材切削法によりポリイミドフィルムから繊維化するものであり、これにより従来繊維化できなかったようなポリイミドからの繊維が製造でき、耐熱性、耐薬品性の優れた繊維集合体を得ることができる。さらに、コイル材切削法による利点は、二種以上の材料を混合しての繊維集合体が容易に製造できることである。例えば、二種以上のポリイミドフィルムを組合せてコイルにして切削すると二種以上の混合ポリイミド繊維集合体となり、ポリイミドフィルムと他種素材フィルムあるいは薄板を合わせてコイルにしてこれを切削することでポリイミドと他の素材など二種以上を組合せた繊維集合体を製造することができる。
本発明は、ポリイミド繊維とフッ素系繊維、ポリイミド繊維と金属繊維、ポリイミド繊維とフッ素系繊維とさらに金属繊維など二種以上の繊維が均一に混合されたポリイミド繊維集合体を包含している。本発明におけるポリイミド繊維と他の素材の繊維との混合は、それぞれの繊維、あるいは繊維集合体を製造した後に混合してもよいが、その場合各繊維、集合体状物を偏りなく均一に混合させることは容易でなく、そのための混合工程が必要である。しかし、フィルムあるいは薄板を予め定めた混合割合でコイル状に合わせ、コイル材切削法により繊維化すれば、繊維集合体としたときには二種以上の素材が理想的に均一に混合されているという利点がある。
フッ素系繊維におけるフッ素系ポリマーは、ポリテトラフルオロエチレンを主成分としたものであり、ポリテトラフルオロエチレンのホモポリマー、ポリテトラフルオロエチレンとパーフルオロプロピレンとのコポリマー、ポリテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとのコポリマーなどである。コポリマーにおけるポリテトラフルオロエチレンの量は特に限定するものではないが、本発明が目的とする耐熱性を考慮すれば、ポリテトラフルオロエチレンは70モル%以上、好ましくは80モル%以上である。
金属繊維とする金属は、鉄、銅、チタン、あるいはこれらを含む合金類などである。このうち、鉄合金の一種であるステンレス鋼が好ましく、具体的にはステンレス301、304、304L、310S、316L、430などであり、その他製鉄各社から市販されている特殊ステンレス鋼も含まれる。金属繊維は一種でもよいが、2種以上組合わせて用いてもよい。
ポリイミド繊維とフッ素系繊維を混合させるときの混合割合は、ポリイミド繊維、フッ素系繊維それぞれの特性を発揮し、かつ両者を混合したことの効果を期待するには、ポリイミド繊維を70〜98重量%、好ましくは80〜95重量%とし、フッ素系繊維を2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%含んで全体を100重量%とした割合である。フッ素系繊維は、摩擦抵抗が小さいため、バグフィルターにしたときダストの剥れが良くなる利点がある。
ポリイミド繊維と金属繊維を混合させるときの混合割合は、特に限定するものではないが、ポリイミド繊維、金属繊維それぞれの特性を発揮し、かつ両者を混合したことの効果を期待するには、ポリイミド繊維を70〜98重量%、好ましくは80〜95重量%とし、金属繊維を好ましくは2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%含んで全体を100重量%とした割合である。金属繊維は、耐熱性が良いので、バグフィルターにしたとき高温時の形状安定性が高くなる利点がある。
ポリイミド繊維、フッ素系繊維および金属繊維を混合させるときの混合割合は、ポリイミド繊維、フッ素系繊維、金属繊維それぞれの特性を発揮し、かつ混合したことの効果を期待するには、ポリイミド繊維を70〜96重量%、好ましくは80〜90重量%とし、フッ素系繊維を2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、および金属繊維を2〜25重量%、好ましくは5〜20重量%をそれぞれ含んで全体を100重量%とした割合である。
上記混合割合は、混合してその混合による効果が顕著な範囲を示したものであり、上記混合割合の範囲外でもそれなりの効果はみられるのはいうまでもない。ポリイミド繊維とフッ素系繊維、金属繊維を混合するには、上述のようにポリイミドフィルムとフッ素系ポリマーフィルムおよび/または金属薄板を合わせてコイルにして、これをコイル切削して混合繊維集合体にすることができる。
コイル材切削法によって製造された繊維は、フィルムを細く切ったものであるから、その断面形状が略四角形となる。繊維の断面積(繊度)は、フィルムあるいは薄板それぞれの厚さと、切削時における切削工具の刃の送り量で決まる切削幅で決められる。使用目的に依っては、平板状であってもよい。従ってポリイミドフィルム、ポリイミドフィルムとともに繊維化されるフィルム、薄板の厚さは、その最終目的に依って10〜800μmのものが適宜選ばれ、切削幅は10〜100μm程度とする。
繊維集合体は、このように繊維化した長い繊維状のままでもよいが、好ましくは20〜200mm、より好ましくは50〜100mm程度の長さに切断して短繊維の繊維集合体とする。繊維集合体からさらに本発明のフェルト、乾式フィルター材、さらにバグフィルターが製造される。コイル材切削法による繊維は略四角形の断面形状であるから、繊維集合体としたときに繊維同志の絡み合いがよく、繊維が滑り難くなり、フェルトとしては特に都合がよい利点である。
耐熱フェルトは、上記繊維集合体を任意の所望の形態にしてニードリングして絡ませ使用に供することができる。バグフィルター用の乾式フィルター材、鉄鋼、窯業、非鉄金属分野の製造工程における高温製品を支持する耐熱クッション材料はその例である。
乾式フィルター材は、基布の片面に繊維集合体を置いてニードリングして絡ませた二層構造、あるいは両面に繊維集合体を置いてニードリングして絡ませた三層構造に積層して製造することができる。乾式フィルター材に用いる基布は、代表的には繊維径10〜40番手のスパン糸や繊維径250〜1000dtexのマルチフィラメントを使用した平織、朱子織で、目付60〜320g/cmのものである。本願発明の乾式フィルター材は、耐熱性、耐薬品性の優れたものを志向しており、従って基布もそれに見合う材料を用いることが必要であり、具体的には、上述のポリイミド繊維の他、その他のポリイミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリスルホン繊維、フッ素系繊維(ポリテトラフルオロ繊維など)、金属繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、これら二種以上の混合繊維などである。
乾式フィルター材からバグフィルターにするとき、集塵するのは繊維集合体であるフェルト層であり、この目的のためには二層構造で充分に目的は達せられるが、バグフィルターとして強度を高くして変形を少なくし、高圧空気による払い落しの振動には対して強くするには、繊維集合体層を基布の両面に置いて三層構造にする意義がある。集塵する面のフェルト層は、繊維径の小さいものが選ばれて集塵効果を上げ、その反対側に用いるフェルト層の繊維は、通気性を上げるために大きな径のものを使用した三層構造形態であってもよい。
乾式フィルター材に使用されるフェルトでは、微粒子の捕集効果と通気性とのバランスから繊維の形状が決められ、繊維の換算直径(断面積を同じくする円形としてその断面の直径)が好ましくは10〜70μm、より好ましくは15〜50μmのものを使用し、長さが好ましくは20〜200mm、より好ましくは50〜100mmとする。この繊維を、厚さ0.9〜2.7mm、目付300〜800g/cm程度の繊維集合体とし、総植毛本数20〜5000本/m程度でニードリングにより絡ませて基布上に積層させ一体化する。
耐熱フェルト、乾式フィルター材、あるいはバグフィルターにおいては、必要に依り繊維集合体部分に樹脂を塗布してもよい。樹脂は、繊維集合体を作る繊維表面に耐熱性の被膜を作るものであればよく、例えば一般に鋼材用耐熱塗料として市販されているシリケート類、シロキサン樹脂などを結合材としこれにシリカ、アルミナ、マイカ、酸化チタンなどの無機充填材を配合した組成物などがある。
兼子正生、柳沢章、繊維機械学会誌、51卷、2号、106〜112頁、1998年
〔テストに使用したフェルトの製造〕
フェルト−1: ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)糸からなる平織り織布を基布として用い、この片面にピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンからのポリイミドフィルム〔厚さ;25μm〕からコイル切削法で得た概略換算径2.2dtex、長さ5.2cmの繊維集合体を、目付け704g/mにニードリングして一体化してフェルトとした。
フェルト−2; ピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミンの3成分からのポリイミドフィルム〔厚さ;25μm、鐘淵化学(株)製、「アピカル25NPI」(商品名)〕からコイル切削法で得た概略換算径2.2dtex、長さ5.2cmの繊維集合体を使用した以外は、フェルト−1と同様にしてフェルトとした。
フェルト−3: 3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンジアミンからのポリイミドフィルム〔厚さ;25μm、宇部興産(株)製、「ユーピレックス25S」〕からコイル切削法で得た概略換算径2.2dtex、長さ5.2cmの繊維集合体を使用した以外は、フェルト−1と同様にしてフェルトとした。
フェルト−4: 3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジアニリン からのポリイミドフィルム〔厚さ;25μm、宇部興産(株)製、「ユーピレックス25R」(商品名)〕からコイル切削法で得た概略換算径2.2dtex、長さ5.2cmの繊維集合体を使用した以外は、フェルト−1と同様にしてフェルトとした。
フェルト−5:ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、トルイレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)成分からのポリイミド繊維〔東洋紡(株)製、「P−84」(商品名)〕について、概略繊維径2.2dtex、長さ5.2cmの繊維集合体を使用した以外は、フェルト−1と同様にしてフェルトとした。
フェルト−6: ポリフェニレンサルファイド系繊維〔東レ(株)製、「トルコン」(商品名)〕について、概略繊維径2.2dtex、長さ5.2cmの繊維集合体を使用した以外は、フェルト−1と同様にしてフェルトとした。
〔テスト方法〕
それぞれのフェルトを、250℃、300℃、350℃、400℃の各温度に設定したオーブン内で336時間保持した後、フェルトの繊維部分を目視観察し、○;形状変化がみられない、△;形状変化が若干みられる、×;形状変化が明らかにみられる、を判定基準として評価した。
〔結果〕
結果を表1に示す。
Figure 2006176906
これから、本発明のポリイミドは耐熱性に優れていることがわかる。
本発明のピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンからのポリイミドフィルム〔厚さ;25μm〕とステンレス鋼板〔厚さ:0.05mm、新日本製鉄(株)製、フェライト系ステンレス「YUS205M−1」〕を、重量比95:5に合わせてコイル状にし、これからコイル材切削法により繊維状とし、ポリイミド/ステンレス混合繊維とした。これを、ガラス繊維基布(315g/m、厚さ1.0mm)の片面に、目付け600g/mに集積し、植針密度120本/cmでニードリングして接合し一体化した。ニードリングは、針の折損はなく行うことができ、厚さ2.3mm、目付915g/m、密度0.4g/cmの乾式フィルター材とすることができた。乾式フィルター材は、層間剥離もなく耐久性に富んでおり、クッション性も得られ、300℃の雰囲気中でも使用可能であった。
実施例2と同じピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンからのポリイミドフィルム〔厚さ;25μm〕とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム〔厚さ:70μm、日本バルカー株式会社、「バルフロンシート」(商品名)〕を、重量比95:5に合わせてコイル状とし、これからコイル材切削法により繊維状とし、ポリイミド/PTFE混合繊維とした。これをガラス繊維の基布(315g/m、厚さ1.0mm)の片面に、目付420g/mに集積し、植針密度120本/cmでニードリングして接合した。ニードリングは、針の折損はなく行うことができ、厚さ2.0mm、目付735g/m、密度0.37g/cmの乾式フィルター材とすることができた。乾式フィルター材は、層間剥離もなく耐久性に富んでおり、クッション性も得られ、290〜300℃の雰囲気中でも使用可能であった。
本発明による繊維集合体は耐熱性に優れ、耐熱フェルト、乾式フィルター材として有用であり、バグフィルターにすると230〜300℃の高温領域用で長時間使用可能となる。

Claims (8)

  1. ポリイミドフィルムをコイル状にして、コイル材切削法により繊維化することからなることを特徴とする繊維集合体。
  2. ポリイミドフィルムと、ポリテトラフルオロエチレンを主成分としたフッ素系ポリマーフィルムを合わせてコイル状にし、これよりコイル材切削法により繊維化することからなることを特徴とする繊維集合体。
  3. ポリイミドフィルムと、金属薄板を合わせてコイル状にし、これよりコイル材切削法により繊維化することからなることを特徴とする繊維集合体。
  4. ポリイミドフィルムと、ポリテトラフルオロエチレンを主成分としたフッ素系ポリマーフィルムと、金属薄板を合わせてコイル状にし、これよりコイル材切削法により繊維化することからなることを特徴とする繊維集合体。
  5. 前記金属は、ステンレス鋼であることを特徴とする請求項3または4に記載の繊維集合体。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の繊維集合体を、ニードリングして絡ませてなることを特徴とする耐熱フェルト。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の繊維集合体を、基布表面にニードリングして絡ませ積層したことを特徴とする乾式フィルター材。
  8. 請求項7に記載の乾式フィルター材を用いてなることを特徴とするバグフィルター。
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