JP2006175583A - マイクロ構造体の製造方法 - Google Patents

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孝治 本間
Masaru Miyazaki
勝 宮崎
Yoshinori Nakano
良憲 中野
Junichiro Anzai
純一郎 安西
Motokazu Yuasa
基和 湯浅
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Abstract

【課題】 マイクロ構造体の製造工程において、エッチングレートの大きなシリコン酸化膜の犠牲層を実現する。
【解決手段】 一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成する。TMOSと窒素の混合ガスを、前記プラズマ空間を経ることなくマイクロ構造体用の基板に吹き付けるとともに、酸素を、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記混合ガスと接触させる。各ガス流量は、TMOS0.26g/min、窒素10slm、酸素10slmとし、水分は含ませない。
【選択図】 図7

Description

この発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子等のマイクロ構造体を製造する方法等に関する。
MEMSはミクロンオーダーの微小デバイスを製造する技術として知られている。図11(A)に示すように、MEMS素子等のマイクロ構造体を製造するには、例えばSi基板に犠牲層としてSiO(シリコン酸化物)からなる熱酸化膜を熱酸化法で形成し、その上にSiN膜からなる構造体層を形成する。その後、同図(B)に示すように、フッ化水素とメタノールの混合気体等をエッチングガスとするHF系ドライエッチング法によって犠牲層のエッチングを行なう。基板温度は常温とする。これによって、構造体層がマイクロ構造体の構成部として残る。図11(C)に示すように、構造体層として金属膜を積層することもある。
特開平5−275401号公報 特開2003−21798号公報
しかし、従来の熱酸化SiO膜からなる犠牲層は、エッチングレートがあまり大きくない(図7の比較例参照)。このため、エッチングガスに長時間晒す必要があり、犠牲層を完全に除去しきれないうちに、構造体層のSiN膜までもがエッチングされてしまったり副生成物が付着したり(図11(B))、金属膜が剥離変形したりし(同図(D))、マイクロ構造体の形状を維持できなくなるという問題がある。
また、例えば、図12に示すダイヤフラムのように裏側に広い空間があるマイクロ構造体では、この裏側空間となるべき部分を埋めている犠牲層のエッチングを促すために、ダイヤフラム(構造体層)自体にスルーホールを形成し、エッチングガスのまわりを良くする必要がある。
さらに、例えば片持ち状の細長部などを有するマイクロ構造体では、エッチング時に液状反応生成物(HO等)の気化・散逸が不十分だとこれら液状体によってスティッキングを来たすことがある(図5(b)仮想線参照)。基板温度を上げるとスティッキングを抑制できるが、そうすると熱酸化SiO犠牲層のエッチングレートが益々低下(図7の比較例参照)してしまい実用不能になってしまう。
犠牲層のエッチングレートを上げるために原料にボロン等の不純物を混入することも知られているが、その場合、エッチング後に残渣が出来やすい。
本発明は、MEMS素子等のマイクロ構造体の製造におけるシリコン酸化物からなる犠牲層を成膜する工程において、
一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、
シリコン化合物を含む第1ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記マイクロ構造体用の基板に吹き付けるとともに、
酸素を主成分(酸素の純ガスの場合を含む。以下同様。)とする第2ガスを、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記第1ガスと接触させることを特徴とする。
これによって、高エッチングレートのシリコン酸化物犠牲層を生成することができる。この結果、マイクロ構造体を構成すべき構造体層にダメージが及ぶ前にエッチングを終えることができ、マイクロ構造体の製造精度を向上させることができる。また、マイクロ構造体を構成すべき構造体層自体にエッチングガスを通すためのスルーホールを形成しなくても済む。
また、本発明は、基板にマイクロ構造体を構成すべき構造体層を形成する工程と、
前記基板に犠牲層を成膜する工程と、
前記犠牲層を選択的にエッチングする工程と、を含み、
前記犠牲層の成膜工程において、
一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、
シリコン化合物を含む第1ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記マイクロ構造体用の基板に吹き付けるとともに、
酸素を主成分とする第2ガスを、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記第1ガスと接触させることを特徴とする。
これによって、上述の作用効果を得ることができる。
前記構造体層は、例えば、熱酸化法によって形成したシリコン酸化物からなる熱酸化膜である。本発明方法による犠牲層は、熱酸化膜に比べ数百倍のエッチングレートを有している(表2参照)。したがって、犠牲層の選択比を確実に大きくでき、その結果、熱酸化膜をマイクロ構造体の構成要素すなわち構造体層として残置することができる。
ここで、熱酸化法とは、大略1100℃程度でドライO中又はウェットO中などでシリコン基板を酸化させてシリコン酸化膜を形成することをいい、従来のMEMS素子等のマイクロ構造体の製造においては犠牲層の成膜手段として用いられていたものである。
構造体層として、熱酸化及び本発明方法以外の成膜方法(例えば熱CVD)によるSiO膜、SiN、金属、樹脂、その他の物質から選択された1つ又は複数の物質にて構成することができる。勿論、熱酸化膜を構造体層の全部又は一部としてもよい。
また、本発明は、基板に成膜されたシリコン酸化物からなる犠牲層とマイクロ構造体を構成する構造体層のうち前記犠牲層を選択的にエッチングする工程において、
前記犠牲層が、熱酸化法によって形成されたシリコン酸化物からなる熱酸化膜と共に実際又は仮想的にHF系ドライエッチング等にてエッチングしたとき選択比が前記熱酸化膜に対し30〜1300となるエッチングレートでエッチングされることを特徴とする。
また、本発明は、熱酸化法によるシリコン酸化物(熱酸化膜)に対するHF系ドライエッチング法でのエッチング選択比が、30〜1300を示すようなシリコン酸化物からなるマイクロ構造体用の犠牲層を特徴とする。
この選択比は、前記犠牲層を成膜する工程において、一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、シリコン化合物を含む第1ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記基板に吹き付けるとともに、酸素を主成分とする第2ガスを、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記第1ガスと接触させることによって実現することができる。
「熱酸化膜と共に実際にエッチング」する場合とは、本発明の犠牲層と熱酸化層を実際に成膜した後、犠牲層を選択エッチングし、熱酸化膜を構造体層として残置する場合を言う。
「熱酸化膜と共に仮想的にエッチング」する場合とは、熱酸化膜は実際には成膜されていないが成膜されているものと仮定し、本発明の犠牲層を選択エッチングした場合を言う。
ここで言う「熱酸化膜」は、本発明の犠牲層のエッチング選択比を定める際の基準となるエッチングレートを提供する物質としての意味合いで用いられている。構造体層に熱酸化膜が含まれることを必ずしも意味していない。
ここで言う「選択比」とは、本発明の犠牲層と熱酸化膜を同一条件下でエッチングしたとした場合における熱酸化膜のエッチングレートに対する本発明の犠牲層のエッチングレートの比を意味する。
前記エッチング方法として特定した「HF系ドライエッチング法」は、前記選択比の算定にあたってのエッチング条件であり、実際のエッチング工程がHF系ドライエッチング法に限られることを意味するものではない。実際のエッチング工程では、HF系ドライエッチングの他、それ以外のドライエッチング法やウェットエッチング法にてエッチングすることにしてもよい。
ここで、HF系ドライエッチング法とは、HFガスにメタノール蒸気又は水蒸気を添加・混合したガスをエッチングガスとして用いるエッチング方法をいう。
また、本発明は、マイクロ構造体用の基板に成膜されたシリコン酸化物からなる犠牲層とマイクロ構造体を構成する構造体層のうち犠牲層を選択的にエッチングする工程において、前記基板の温度を30℃〜150℃、望ましくは40℃〜150℃、より望ましくは50℃程度とし、HF系ドライエッチングを行なうことを特徴とする。
基板温度範囲を30℃以上にすることによって、反応時の液状体の発生を抑制し、気化・散逸を促すことができる。これによって、例えば片持ち状の細長部を有するマイクロ構造体において上記細長部のスティッキングを防止することができる。上記基板温度範囲の上限を150℃としたのは、この上限温度を超えると、実用できるエッチングレートを得るのが困難だからである。
第1ガスと第2ガスの何れにも水分(HO)が実質的に含まれていないことが望ましい。ここで、「実質的に含まれていない」とは、0.1vol%以下であり、実質0%が望ましい。これによって、対熱酸化膜の選択比が90以上の高エッチングレートの犠牲層を確実に得ることができる(実施例1参照)。
前記第1ガスに含まれるシリコン化合物は、有機シリコン化合物であることが望ましい。
前記有機シリコン化合物は、TEOS(テトラエトキシシラン)、TMOS(テトラメトキシシラン)等のアルコキシシラン;HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)等の直鎖状ポリシロキサン化合物;TMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)等の環状ポリシロキサン化合物;TMS(テトラメチルシラン)、TES(テトラエチルシラン)等のアルキルシランからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが望ましい。この有機シリコン化合物における置換基の側鎖は、なるべく長いほうが高エッチングレートを得ることができ、好ましい。
これら有機シリコン化合物は、一般に常温常圧で液相である。その場合、気化器等を用いて気化し、窒素等のキャリアガスと混合する。
前記第1ガスが、前記有機シリコン化合物としてTMOS又はTEOSと、窒素を含み、前記第1ガスと第2ガスの合計流量に対し、TMOS又はTEOS 0.1〜0.5vol%、窒素 30〜70vol%、酸素 30〜70vol%であることが望ましい。
これによって、実用的な成膜速度を確保できるとともに、高エッチングレートの犠牲層を確実に得ることができる。
前記一対の電極間への印加電圧Vppが、Vpp=12〜25kVであることが望ましい。
Vpp=12kvを下回っていると放電が不安定であり、25kVを上回っているとアーク放電に移行しやすい。
本発明方法で成膜した犠牲層は、軟らかく、エッチングレートが速いことが特長である。しかし、本犠牲層成膜工程後の構造体層の成膜工程等で400℃〜500℃を超える温度環境にさらすと、せっかく軟らかかった犠牲層が硬くなってしまい、エッチングレートが低下してしまう(図8参照)。そこで、前記犠牲層の成膜時から前記犠牲層のエッチング時までの期間中、基板温度を500℃以下に保つのが好ましい。400℃以下に保つのがより好ましい。これによって、犠牲層の高エッチングレートを確実に確保することができる。
前記犠牲層の成膜工程からエッチング工程までの間には、例えば、構造体層の成膜工程、レジストの成膜工程、スルーホールの形成工程が介在される。
したがって、構造体層は、500℃以下(好ましくは400℃)の処理温度で成膜可能なものを選択するのが好ましい。そのような構造体層として、低圧プラズマCVDによるSiN膜、TEOSを用いた低圧プラズマCVDによるSiO膜、Cr、Ti、TiN、Al等の金属の蒸着膜又はスパッタ膜、Cu等の金属のめっき膜、樹脂等の有機化合物の塗布膜などが挙げられる。例えば、低圧プラズマCVDによるSiN膜や、TEOSを用いた低圧プラズマCVDによるSiO膜の成膜温度は、一般に400℃程度である。
ちなみに、熱酸化法によるSiOの熱酸化膜の成膜温度は、900℃〜1000℃程度である。また、プラズマを用いない低圧CVDによるSiN膜の成膜温度は、700℃程度である。
フォトレジスト等のレジストは、常温〜百℃程度で形成でき、400℃〜500℃以下の条件を十分にクリアしている。
レジスト形成後のスルーホール形成工程は、例えば低圧プラズマによるドライエッチングにて行なう。このドライエッチング温度は100℃程度である。したがって、スルーホール形成工程は、400℃〜500℃以下の条件を十分にクリアしている。
マイクロ構造体用犠牲層は、屈折率1.35〜1.45、内部応力0〜300MPa(引張方向)の範囲において、屈折率と内部応力が特定の相関を有するシリコン酸化膜であるのが好ましい。
これによって、高エッチングレートの犠牲層を提供でき、マイクロ構造体を構成すべき構造体層にダメージが及ぶ前にエッチングを終えることができ、マイクロ構造体の製造精度を向上させることができる。この屈折率範囲及び応力範囲は、前記犠牲層を成膜する工程において、一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、シリコン含有ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記基板に吹き付けるとともに、酸素を、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記シリコン含有ガスと接触させることによって実現することができる。
マイクロ構造体用犠牲層は、赤外分光スペクトルによるSi−OHとSi−O−Siのピーク面積比rが、r=(Si−OHのピーク面積)/(Si−O−Siのピーク面積)=0.13以上0.50以下のシリコン化合物であることが好ましい。r≧0.13の犠牲層は、エッチングレートが100nm/min以上となり、高速エッチングが可能になる。これにより、マイクロ構造体を構成すべき構造体層にダメージが及ぶ前にエッチングを終えることができ、マイクロ構造体の製造精度を向上させることができる。ピーク面積比rの上限値を0.50とすることにより、犠牲層の上に構造体層を確実に形成でき、犠牲層としての機能を維持することができる。
本発明における略常圧(大気圧近傍の圧力)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整が容易で装置構成の簡便化を考慮すると、好ましくは、1.333×104〜10.664×104Paであり、より好ましくは、9.331×104〜10.397×104Paである。
本発明によれば、高エッチングレートのシリコン酸化膜犠牲層を生成することができる。これによって、MEMS素子等のマイクロ構造体を構成すべき構造体層にダメージが及ぶ前にエッチングを終えることができ、マイクロ構造体の製造精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1(f)は、MEMS素子等のマイクロ構造体100を示したものである。マイクロ構造体100は、基板101上に形成されたミクロンオーダーの構造体層100Xによって構成されている。
基板101は、Si基板が用いられている。
構造体層100Xは、例えば多結晶Si又はSiNにて構成されている。図2に示すように、マイクロ構造体100の種類によっては、多結晶Si又はSiNからなる構造体層100Xaの上に金属膜からなる構造体層100Xbが積層されるものもある。
構造体層100Xの周縁部は、基板101の上面と接し、中央部は、基板101より上に離れている。構造体層100Xの中央部と基板101の間に内奥空間102xが形成されている。構造体層100Xの中央部には、内奥空間102xに通じるスルーホール103が形成されている。
図1に示すように、マイクロ構造体100は、基板101に犠牲層102を成膜する犠牲層成膜工程(同図(a))、マイクロ構造体100となるべき構造体層100Xを成膜する構造体層成膜工程(同図(b))、構造体層100Xの表面にスルーホール103のためのレジスト104を形成する工程(同図(c))、構造体層100Xにスルーホール103を形成するスルーホール形成工程(同図(d))、犠牲層102をエッチングするエッチング工程(同図(e))を順次経て製造される。犠牲層102の在った部分が内奥空間102xとなる。
犠牲層102は、SiO(シリコン酸化物)を主成分としている。後述するように、犠牲層102のSiOは、TMOSやTEOS等のシリコン含有ガスを原料として生成される。犠牲層102には、SiOだけでなくSiOHも含まれている。SiOHは、原料のシリコン含有ガスからSiOになるまでの中間体である。図9に示すように、犠牲層102の赤外分光スペクトルをとると、SiOのSi−O−Siに起因する885〜1525cm−1のピークと、Si−OHに起因する3000〜3750cm−1のピークが現れる。Si−OHのピーク面積とSi−O−Siのピーク面積の比rは、r=(Si−OHのピーク面積)/(Si−O−Siのピーク面積)=0.13以上になるのが好ましい。ピーク面積比rの上限は、0.50程度が好ましい。
図3に示すように、犠牲層成膜工程は、ポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置20を用いて実行される。この工程は、常圧(大気圧)下で実行される。
装置20は、処理ヘッド21を有している。この処理ヘッド21内に4つの電極22E,22H,22H,22Eが左右に並んで収容されている。内側の2つの電極22H,22Hは、電源23に接続されてホット電極を構成し、両外側の電極22E,22Eは、電気的に接地(アース線省略)されてアース電極を構成している。
2つのホット電極22H,22Hの間に第1通路21aが形成されている。
中央より左側のホット電極22Hとアース電極22Eとにより「一対の電極」が構成され、右側のホット電極22Hとアース電極22Eとによりもう1つの「一対の電極」が構成されている。これら一対の電極22H,22Eどうし間に第2通路21bがそれぞれ形成されている。2つの第2通路21b,21bは、第1通路21aを挟んでその左右両側に配置されている。第2通路21bは、電源23からの電圧供給によって常圧グロー放電が起き、常圧プラズマ空間となる。一対の電極22H,22Eのうち少なくとも一方の対向面には、固体誘電体層が設けられている。
なお、ホット電極22H,22Hどうしの間の第1通路21aは、電界が形成されず、プラズマ空間とはならない。
電源23からの供給電圧Vppは、Vpp=12〜25kVが望ましく、14〜20kvがより望ましい。
周波数は、3〜50kHzが望ましく、5〜20kHzがより望ましい。波形は、パルス(間欠波)でもよく、正弦波等の連続波でもよい。
第1通路21aには、第1ガス供給源24Aが接続されている。このガス供給源24Aは、第1ガス(シリコン含有ガス)として例えば有機シリコン化合物のTMOSと窒素の混合ガスを供給するようになっている。TMOSは、常温常圧で液相であり、気化器を用いて気化されるとともに窒素ガスと混合され、第1通路21aに導入される。
なお、第1ガス中の有機シリコン化合物としてTMOSに代えてTEOSを用いてもよい。TEOSも常温常圧で液相であり、気化器にて気化される。
第2通路21bには、第2ガス供給源24Bが接続されている。このガス供給源24Bは、第2ガスとして酸素の純ガスを供給するようになっている。
第2ガス供給源24BからのOは、半分ずつに分かれ、2つの第2通路21bにそれぞれ供給されるようになっている。
第1、第2ガスの何れにも水分(HO)は実質的に含まれていないが、エッチングレートの所期値によっては若干含ませることにしてもよい(実施例2、3参照)。
第1、第2ガスを合わせた全体の供給流量は、10〜50slmが望ましい。
TMOS(又はTEOS)、窒素、酸素の流量比を相互に調節することにより、成膜速度を増減することができる。第1、第2ガス全体に対し、気化後TMOS(又はTEOS)0.1〜0.5vol%、窒素30〜70vol%、酸素30〜70vol%にすることによって、実用的な成膜速度を得ることができる。また、後述するように、気化後TMOS(又はTEOS)0.1〜0.5vol%にすることにより、高エッチングレートを確保できる(実施例1参照)。
処理ヘッド21の下方にはステージ25が設けられている。このステージ25の上面に基板101がセットされる。この基板101は、ヒータ(図示せず)にて加熱されるようになっている。基板温度は、250〜400℃が望ましい。この範囲より高温であると、所望のエッチレート選択比が達成できない。低温であると、成膜速度が遅い。加熱は、ステージ25へのセッティングに先立って行なってもよく、ステージ25にヒータを組み込み、ステージ25にセットした状態で行なってもよい。
ステージ25ひいては基板101は、図3において左右方向に往復搬送されるようになっている。勿論、ステージ25を固定する一方、処理ヘッド21を往復させるようにしてもよい。
上記ステージ25の基板101上に第1通路21aからのシリコン含有ガス(TMOS+N)を吹き付ける。また、酸素を第2通路21bに導入する。併行して、電源23からホット電極22H,22Hに電圧を供給する。これによって、第2通路21bが常圧プラズマ空間となり、酸素が励起(オゾン化、ラジカル化、プラズマ化、イオン化を含む)される。この励起酸素が、上記第1ガスと同時に基板101上に吹き付けられる。これによって、基板101上でシリコン含有ガス(TMOS+N)と励起酸素が接触し、TMOSの反応が起きる。これにより、基板101表面にシリコン酸化物(SiO)からなる犠牲層102(図1に図示)を気相成長させることができる。
このSiO犠牲層102の屈折率は、1.35〜1.45、内部応力は引張方向へ0〜300MPaとなる。この範囲において屈折率と内部応力が特定の相関を有している。これによって、極めて大きなエッチングレートを得られることになる。
処理済みのガスは、処理ヘッド21の両サイドに設けられた吸引路21cから吸引され排気される。その更に外側にはガスカーテン形成路21dが設けられており、この形成路21dからのガスカーテンによって、処理済みガスの外部への漏出が防止される。カーテンガスとして、例えばNが用いられている。
上記の犠牲層102成膜の後、図1(b)に示すように、構造体層100Xを成膜する。この構造体層成膜工程は、例えば減圧プラズマCVD等にて行なう。SiNからなる構造体層100Xを減圧プラズマCVDにて成膜する場合の処理温度は、400℃程度である。
次いで、図1(c)に示すように、スルーホール用のレジスト104を形成する。レジスト104は、例えばフォトレジストである。レジスト塗布時の基板温度は常温である。塗布後のレジストを100℃〜150℃の微加熱で硬化させる。
次に、図1(d)に示すように、構造体層100Xにスルーホール103を形成する。スルーホール形成工程は、例えば低圧プラズマによるドライエッチングにて行なう。このドライエッチング温度は100℃程度である。
そして、図1(e)に示すように、エッチング工程が実行される。エッチング手段には、フッ化水素(HF)をエッチングガスとして含むHF系ドライエッチング法を用いる。フッ化水素(HF)にはメタノール(CHOH)を混合する。フッ化水素の流量は、0.1〜0.5slmが望ましく、メタノールの流量は、フッ化水素の30〜80vol%が望ましい。このエッチングガスを、構造体層100X上に吹付ける。エッチングガスは、スルーホール103を通して犠牲層102をエッチングする。これによって、図1(f)に示すように、犠牲層102を除去し、内奥空間102xを形成できる。このエッチング工程での基板温度は、50℃程度とするのが望ましい。
上記ポストミックス式常圧プラズマCVD装置20にて成膜されたSiO犠牲層102は、極めてエッチングされ易く、エッチングレートはHF系ドライエッチング法で63〜219nm/minとなる。SiN(減圧CVD製)からなる構造体層100Xのエッチングレートに対するSiO犠牲層102のエッチングレートの比率すなわち選択比(SiOのエッチングレート/SiNのエッチングレート)は、「3900〜4600」となる。この数値は、従来の熱酸化法によるSiO犠牲層(熱酸化膜)のエッチングレート(1.5nm/min)及び対SiN選択比「27」に比べ、非常に大きい(表1及び図7参照)。本発明の犠牲層102の熱酸化膜に対する選択比(犠牲層102のエッチングレート/熱酸化膜のエッチングレート)は、「90〜1300」となる(表2参照)。
したがって、犠牲層102をすばやくエッチングして内奥空間102xにすることができ、構造体層100Xにエッチングガスによるダメージが及ばないうちにエッチング工程を終了することができる。これによって、構造体層100Xまでもがエッチングされたり副生成物が付着したりして変形するのを防止でき、設計通りのマイクロ構造体100を高精度に作成することができる。
次に、他の実施形態を説明する。
図4(a)及び(b)は、上記マイクロ構造体100(MEMS素子)の一例としてダイヤフラム110を示したものである。ダイヤフラム110は、円板形状の本体110aを有している。このダイヤフラム本体110aが、4つの連結部110cを介して外側のリング状のベース110bに上下へ振動可能に連結されている。ダイヤフラム110は、加速度センサ等として用いられる。
ダイヤフラム110の各構成要素110a,110b,110cは、多結晶Si又はSiN等にて構成され、図1の構造体層100Xに相当する。
ダイヤフラム本体110aの裏側(下側)に内奥空間110eが形成されている。図4(c)及び(d)に示すように、この内奥空間110eは、ポストミックス式常圧プラズマCVD製の犠牲層102が埋められていた箇所(図1(f)の符号102x)に対応する。
ベース110bとダイヤフラム本体110aの間には、連結部110cで区切られ全体として環状をなす隙間110dが形成されている。図4(c)に示すように、この隙間110dは、スルーホール形成工程にて形成されるものであり、図1(d)におけるスルーホール103に対応する。
図4(d)に示すように、エッチング工程において、エッチングガスは、隙間110dに導入され、その奥の犠牲層102をエッチングしていく。犠牲層102は非常にエッチングレートが大きいため、隙間110dに近い周辺部分から中央部分へエッチングが短時間で進行する。これによって、ダイヤフラム構成層110a,110b,110cにダメージが及ばないうちにダイヤフラム本体110aの裏側の周辺部分は勿論、中央部分をも簡単に空間110eにすることができる。
したがって、ダイヤフラム本体110a自体に図12に示すようなスルーホールを形成する必要がない。これによって、ダイヤフラム110の機能を向上させることができる。
図5(a)〜(c)は、マイクロ構造体100の他の一例として、片持ち線状の細長部120aを複数有するマイクロ構造体120を示したものである。片持ち線状の細長部120aは、例えば多結晶Siにて構成されている。図5(c)の仮想線に示すように、細長部120aと基板101の間には、当初、ポストミックス式常圧プラズマCVDによるSiO犠牲層102が配置されており、この犠牲層102がエッチングガス(HF+CHOH)にてエッチングされることにより、細長部120aが片持ち状になる。この犠牲層102のエッチング工程では、基板101の温度を30℃〜150℃に加熱する。望ましくは40℃〜150℃程度、より望ましくは50℃程度とする。これによって、犠牲層102のエッチングレートは、多少低下するものの従来の熱酸化によるSiO犠牲層等と比べると、依然として十分に大きい(図7参照)。したがって、細長部120a等の構造体層にダメージが及ぶ前に犠牲層102を除去することができる。
一方、基板101の温度を高めることによって、細長部120aの吸湿を抑制することができる。この結果、図5(b)の仮想線に示すような細長部120aのスティッキング(貼り付き)を防止することができ、細長部120aの直線度を維持することができる。
これに対し、従来の熱酸化犠牲層の場合、エッチング時の基板温度を高めると、エッチングレートがますます小さくなり、実施不能になってしまう(図7参照)。
図6に示す実施形態では、従来犠牲層として用いていた熱酸化膜を、犠牲層ではなくマイクロ構造体層130Xの一部130Xbとして用いている。マイクロ構造体130の製造工程を説明する。
図6(a)に示すように、Si基板131上に熱酸化法によってSiO層130Xbを成膜する。
この熱酸化層130Xbの一部(図では中央部)をエッチングした後、同図(b)に示すように、ポストミックス式常圧プラズマCVD装置20によってSiO犠牲層132を全面に成膜する。
次に、同図(c)に示すように、このプラズマCVD犠牲層132のうち上記熱酸化層130Xbの上に積層されたものをCMP(Chemical Mechanical Polishing)法にて除去し、中央の部分だけを残す。これにより、熱酸化層130XbとプラズマCVD犠牲層132の上面が面一になる。
次に、同図(d)に示すように、SiN又は金属からなる層130Xaを減圧プラズマCVD等で成膜する。
次に、同図(e)に示すように、このSiN又は金属層130Xaにスルーホール133を形成する。
次に、同図(f)に示すように、エッチングガス(HF+CHOH)を吹き付ける。このエッチングガスは、スルーホール133を通ってその奥の犠牲層132をエッチングする。この犠牲層132のエッチングは、極めて高速で進行する。そして、犠牲層132が除去され、内奥空間132xが形成される。
犠牲層132が完全に除去されると、エッチングガスが熱酸化層130Xbの内端面に当たる。この熱酸化層130Xbのエッチングレートは、犠牲層132の数百分の1である。そのため、犠牲層132がエッチングされていた時から見ると、エッチングの進行が殆ど止まった状態になる。この段階で、エッチングを終了する。これによって、熱酸化層130Xbを残置でき、SiN又は金属層130Xaと共にマイクロ構造体130を構成する構造体層130Xとすることができる。
実施例を説明する。本発明が、以下の実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
図3と同構成のポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置を用い、SiO犠牲層を成膜した。成膜条件は以下の通りである。
TMOS:以下の三通り。
(A) 0.30g/min(0.191vol%)
(B) 0.26g/min(0.264vol%)
(C) 0.20g/min(0.337vol%)
: 10slm
: 10slm
O: 0%
圧力 : 大気圧
印加電圧Vpp 14kV
周波数 5kHz
基板搬送速度 200mm/sec
基板温度 350℃
上記(A)〜(C)の三通りのSiO犠牲層に対し、それぞれHF系ドライエッチング法にてエッチングを行なった。以下にエッチング条件を示す。
HF : 0.2slm
CHOH: 0.12slm
基板温度: 30℃、40℃、50℃の三通り。
そして、エッチングレートを測定した。
また、比較例1として、熱酸化法によってSiO層を作成し、HF系ドライエッチング法にてエッチングした。比較例1の熱酸化条件及びエッチング条件は以下の通りである。
・熱酸化条件
酸化温度: 1100℃
流量: 0.3slm
・エッチング条件
HF : 0.2slm
CHOH: 0.12slm
基板温度: 30℃、40℃、50℃の三通り
結果を表1に示す。更に図7にグラフ化して示す。
Figure 2006175583
本発明方式による(A)(B)(C)の何れの犠牲層も、比較例1の熱酸化層に比べ数百倍ものエッチングレートを得られることが判明した。(A)〜(C)の中では、(A)のTMOS 0.30g/minのとき、最も大きなエッチングレートが得られた。
また、エッチング時の基板温度を高温にしていくと、本発明方式(A)〜(C)及び比較例1共にエッチングレートが低下するが、それでも本発明方式(A)〜(C)のエッチングレートは30℃の比較例1より数十倍以上の大きさを保ち、極めて実用性が高いことが判明した。したがって、図5に示す実施形態等においてスティッキングを防止しつつ高速エッチング可能であることが判明した。一方、比較例においては、高温下ではエッチングレートが小さくなり過ぎ、実用不能であることが確認された。
表2は、実施例1の結果を同一基板温度下の比較例1(熱酸化膜)との選択比で表したものである。
Figure 2006175583
上記表2に示すように、本発明方式の犠牲層によれば、熱酸化膜との選択比を100〜1300程度にすることができることが判明した。この数値は、犠牲層の成膜時におけるHO含有量が完全にゼロの場合であったが、後記実施例2、3の結果を考慮すると、HO含有量が実質的にゼロ(0.1vol%以下)の範囲では、90〜1300程度の選択比を実現可能と考えられる。
なお、成膜条件(A)の犠牲層と比較例1の熱酸化膜とに対しウェットエッチングを行なったところ、犠牲層の熱酸化膜に対する選択比は13.5であった。
実施例1に対し、犠牲層の成膜用プロセスガスにHOを微量添加することにした。成膜装置は、図3と同構成のポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置を用い、SiO犠牲層を成膜した。成膜条件は以下の通りである。
TMOS: 0.26g/min(0.185vol%)
: 10slm
: 10slm
O(気化させてOに添加): 0.5g/min(3.01vol%)
圧力 : 大気圧
印加電圧Vpp 14kV
周波数 5kHz
基板搬送速度 200mm/sec
基板温度 350℃
そして、HF系ドライエッチング法(フッ化水素50vol%)にてエッチングした。
その結果、比較例1の熱酸化膜に対する選択比は、64.2になった。なお、HF系ドライエッチングに代えて、ウェットエッチングを行なったところ、比較例1の熱酸化膜に対する選択比は、6であった。
Oの添加量を下記の通りとし、他の条件は上記実施例1及び2と同じとして(ただしHO量の変更に伴いTMOSの流量比も変化)、SiO犠牲層を成膜し、HF系ドライエッチングを行なった。
TMOS: 0.26g/min(0.170vol%)
O: 2.0g/min(11.05vol%)
結果、比較例1の熱酸化膜に対する選択比は、53.5になった。なお、HF系ドライエッチングに代えてウェットエッチングを行なったところ、比較例1の熱酸化膜に対する選択比は、5であった。
実施例2及び3より、HO添加量が増えるにしたがって選択比が小さくなることが判明した。したがって、HO添加量によって選択比の下限を「90」より小さい値(例えば「50」、若しくは「30」等)にすることも可能である。選択比が30程度であっても、従来の犠牲層より十分に高速でエッチングでき、実用性が大きい。
実施例4では、犠牲層成膜後における基板に加えられた温度とエッチングレートとの関係を調べた。サンプルとして複数のSi基板を用意し、これら基板に、図3と同構成のポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置によってSiO犠牲層を成膜した。成膜条件は以下の通りである。
TMOS: 0.26g/min
: 7.5slm
: 10slm
O: 0g/min
圧力 : 大気圧
基板温度 350℃
次に、これら基板を400℃〜900℃のそれぞれ異なる温度で加熱処理した。加熱時間は各々30分間であり、雰囲気は窒素ガスとした。基板の1つは加熱処理せず常温にしておいた。
その後、各基板に対しHF系ドライエッチング法(フッ化水素50vol%)による犠牲層のエッチングを行ない、エッチングレートを測定した。結果を図8に示す。
加熱温度が常温から約400℃以下であった基板に対するエッチングレートは、略一定の高い値(約200nm/min)を示した。
加熱温度が400℃を超えるとエッチングレートが低下し、約500℃であった基板に対するエッチングレートは、常温〜約400℃であった基板の半分程度(約100nm/min)となった。それでも、従来の熱酸化膜と比べると遥かに大きなエッチングレートを維持した。
加熱温度が600℃以上であった基板の場合、エッチングレートが著しく低下した(約25nm/min以下)。これは、成膜時には軟らかであった犠牲層が、熱処理の高温環境を経ることによって硬くなってしまうためと考えられる。
この結果より、犠牲層成膜工程から犠牲層エッチング工程までの期間中、基板温度を500℃以下に保つのが好ましく、400℃以下に保つのがより好ましいことが判明した。
図1に示すように、犠牲層成膜工程(同図(a))からエッチング工程(同図(e))までの間には、例えば、構造体層成膜工程(同図(b))、レジスト形成工程(同図(c))、スルーホール形成工程(同図(d))等が介在される。したがって、構造体層は、500℃以下(好ましくは400℃)の処理温度で成膜可能なものを選択するのが好ましい。低圧プラズマCVDによるSiN構造体層102の場合、低圧プラズマCVDの基板温度は400℃程度であり、十分に上記の「400℃〜500℃以下」の条件を満たしている。TEOSを原料とする低圧プラズマCVDによるSiO構造体層の場合も、基板温度は400℃程度であり、「400℃〜500℃以下」の条件を満たす。その他、金属の蒸着、スパッタ、めっき等からなる構造体層の場合も上記の「500℃〜400℃以下」の条件を満たす。蒸着やスパッタに適用される金属としては、Cr、Ti、TiN、Al等がある。めっきに適用される金属としては、Cu等が挙げられる。
フォトレジスト等のレジスト104は、常温で塗布し100℃〜150℃に加熱することにより形成できる。スルーホール形成工程における低圧プラズマドライエッチングの処理温度は100℃程度である。したがって、レジスト形成工程及びスルーホール形成工程は、400℃〜500℃以下の条件を十分にクリアしており、犠牲層に影響を及ぼすおそれは殆どない。
実施例5を説明する。複数のSi基板を用意し、図3と同構成のポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置によって各基板にSiO犠牲層を成膜した。Si原料としてTMOSを用い、その供給量を0.15g/min〜0.45g/minの範囲で基板ごとに異ならせた(表3の(1)〜(7)参照)。その他の成膜条件は以下の通りである。
: 7.5slm
: 10slm
O: 0g/min
圧力 : 大気圧
基板温度 350℃
次に、基板ごとに犠牲層の組成を分析した。分析装置として、日本分光社製の赤外分光光度計(型式 FT/IR 670 Plus)を用い、透過法による赤外分光測定を行なった。
図9に例示するように、赤外分光スペクトルには、885〜1525cm−1の範囲内の大きなピークと3000〜3750cm−1の範囲内の小さなピークが現れた。885〜1525cm−1のピークは、Si−O−Si結合を示している。これにより、犠牲層102がSiOを主成分として含むことが確認された。3000〜3750cm−1のピークは、Si−OHを示している。これにより、犠牲層102が、シリコン原料ガスからSiOになるまでの中間体であるSiOHを含むことが確認された。
次に、各基板の赤外分光スペクトルのSi−OHのピーク面積とSi−O−Siのピーク面積の比r(r=(Si−OHのピーク面積)/(Si−O−Siのピーク面積))を求めた。このピーク面積比rと、犠牲層成膜時のTMOSの供給量との関係は、表3のようになった。
Figure 2006175583
これより、シリコン原料の供給割合を増やすことによりピーク面積比を大きくでき、中間体SiOHの残存度を大きくできることが判明した。
なお、基板no.(8)の欄は、比較例として熱酸化膜のピーク面積比rを計測したものである。
基板no.(9)の欄は、シリコン原料ガスとしてTEOS、0.57g/minを用い、反応ガスとしてオゾナイザーによるオゾン(O)を用い、基板温度400℃で成膜した場合のピーク面積比rを計測した比較例である。
次に、各基板に対しHF系ドライエッチング法(フッ化水素50vol%)によった犠牲層のエッチングを行ない、エッチングレートを測定した。
図10は、ピーク面積比rとエッチングレートの関係を示したものである。同図の各点(1)〜(9)は、表3の基板no.と対応している。
この結果、犠牲層のピーク面積比rが大きい程、要するに中間体SiOHの存在量が大きくなる程、エッチングレートが大きくなることが判明した。ピーク面積比rが0.13以上の犠牲層は、エッチングレートが100nm/min以上となり、熱酸化膜の数百倍の選択比を得られることが判明した。
この発明は、MEMS素子等のマイクロ構造体の製造技術に適用可能である。
本発明の一実施形態に係るマイクロ構造体の製造工程を(a)〜(f)に順追って示す解説断面図である。 上記マイクロ構造体の変形例をスルーホール形成工程後エッチング工程前の状態で示す解説断面図である。 本発明の犠牲層成膜に用いるポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置の正面断面図である。 上記マイクロ構造体の一例としてダイヤフラムを示したものであり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)のIV−IV線に沿うスルーホール形成工程の断面図、(d)は(b)のIV−IV線に沿うエッチング工程の断面図である。 上記マイクロ構造体の他の一例として片持ち状細長部を有する素子を示したものであり、(a)は平面図、(b)は(a)のVB−VB線に沿う断面図、(c)は(a)のVC−VC線に沿う断面図である。なお、(b)の仮想線は従来のスティッキング現象を示したものであり、(c)の仮想線はエッチングされる前の犠牲層を示したものである。(b)においてエッチング前の犠牲層の図示は省略してある。 本発明の他の一実施形態に係るマイクロ構造体の製造工程を(a)〜(g)に順追って示す解説断面図である。 実施例1の結果を示すグラフである。 実施例4の結果を示し、基板の犠牲層成膜以後の処理温度に対するエッチングレートの関係を示すグラフである。 実施例5において、表3の基板no.(1)の犠牲層の赤外分光スペクトルを示す図である。 実施例5において、犠牲層のSi−OHのピーク面積とSi−O−Siのピーク面積の比と、エッチングレートとの関係を示すグラフである。 従来のMEMS素子(マイクロ構造体)の製造工程を示し、(A)は熱酸化SiO犠牲層のエッチング前の状態、(B)は(A)のエッチング後の状態、(C)は金属層を含む複合層で構造体層を形成したMEMS素子(マイクロ構造体)における熱酸化SiO犠牲層のエッチング前の状態、(D)は(C)のエッチング後の状態をそれぞれ示す断面図である。 従来のMEMS素子(マイクロ構造体)の一例としてダイヤフラムを示す平面図である。
符号の説明
20 ポストミックス・リモート式常圧プラズマCVD装置
21a シリコン含有ガスを通す第1通路
21b 酸素を通す第2通路(常圧プラズマ空間)
22H,22E 一対の電極
100 マイクロ構造体
100X 構造体層
100Xa,100Xb 構造体層
101 基板
102 犠牲層
103 スルーホール
104 レジスト
110 ダイヤフラム(マイクロ構造体)
120 マイクロ構造体
120a 片持ち状細長部
130 マイクロ構造体
130X 構造体層
130Xa SiN構造体層
130Xb 熱酸化SiO構造体層
131 基板
132 犠牲層
133 スルーホール

Claims (15)

  1. マイクロ構造体の製造におけるシリコン酸化物からなる犠牲層を成膜する工程において、
    一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、
    シリコン化合物を含む第1ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記マイクロ構造体用の基板に吹き付けるとともに、
    酸素を主成分とする第2ガスを、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記第1ガスと接触させることを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
  2. 基板にマイクロ構造体を構成すべき構造体層を形成する工程と、
    前記基板に犠牲層を成膜する工程と、
    前記犠牲層を選択的にエッチングする工程と、を含み、
    前記犠牲層の成膜工程において、
    一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、
    シリコン化合物を含む第1ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記マイクロ構造体用の基板に吹き付けるとともに、
    酸素を主成分とする第2ガスを、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記第1ガスと接触させることを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
  3. 基板に成膜されたシリコン酸化物からなる犠牲層とマイクロ構造体を構成する構造体層のうち前記犠牲層を選択的にエッチングする工程において、
    前記犠牲層が、熱酸化法によって形成されたシリコン酸化物からなる熱酸化膜と共に実際又は仮想的にHF系ドライエッチング法にてエッチングしたとき選択比が前記熱酸化膜に対し30〜1300となるエッチングレートでエッチングされることを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
  4. 基板に成膜されたシリコン酸化物からなる犠牲層とマイクロ構造体を構成する構造体層のうち犠牲層を選択的にエッチングする工程において、
    前記基板の温度を30℃〜150℃とし、HF系ドライエッチングを行なうことを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
  5. 前記犠牲層を成膜する工程において、
    一対の電極にて略常圧のプラズマ空間を形成し、
    シリコン化合物を含む第1ガスを、前記プラズマ空間を経ることなく前記基板に吹き付けるとともに、
    酸素を主成分とする第2ガスを、前記プラズマ空間を経て前記基板に吹き付け基板上で前記第1ガスと接触させることを特徴とする請求項3又は4に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  6. 前記第1ガスと第2ガスの何れにも水分が実質的に含まれていないことを特徴とする請求項1、2又は5に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  7. 前記第1ガスに含まれるシリコン化合物が、有機シリコン化合物であることを特徴とする請求項1、2、5又は6に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  8. 前記有機シリコン化合物は、TEOS(テトラエトキシシラン)、TMOS(テトラメトキシシラン)等のアルコキシシラン;HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)等の直鎖状ポリシロキサン化合物;TMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)等の環状ポリシロキサン化合物;TMS(テトラメチルシラン)、TES(テトラエチルシラン)等のアルキルシランからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項7に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  9. 前記第1ガスが、前記有機シリコン化合物としてTMOS又はTEOSと、窒素を含み、
    前記第1ガスと第2ガスの合計流量に対し、TMOS又はTEOS 0.1〜0.5vol%、窒素 30〜70vol%、酸素 30〜70vol%であることを特徴とする請求項7に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  10. 前記構造体層が、熱酸化法によって形成したシリコン酸化物であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のマイクロ構造体の製造方法。
  11. 前記犠牲層の成膜時から前記犠牲層のエッチング時までの期間中、基板温度が500℃を超えないようにすることを特徴とする請求1〜9の何れかに記載のマイクロ構造体の製造方法。
  12. 前記構造体層が、500℃以下の温度で成膜されることを特徴とする請求項11に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  13. 互いに積層された犠牲層と構造体層のうち犠牲層を選択エッチングしてなるマイクロ構造体において、前記犠牲層の少なくとも一部が、請求項1、2、5〜9の何れかに記載の方法にて成膜され、請求項3又は4に記載の方法にてエッチングされたものであることを特徴とするマイクロ構造体。
  14. 熱酸化法によるシリコン酸化物に対するHF系ドライエッチング法でのエッチング選択比が、30〜1300を示すようなシリコン酸化物からなることを特徴とするマイクロ構造体用の犠牲層。
  15. 赤外分光スペクトルによるSi−OHとSi−O−Siのピーク面積比が0.13以上0.50以下のシリコン化合物からなることを特徴とするマイクロ構造体用の犠牲層。
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