JP2006171095A - 現像剤担持体及びそれを用いた電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二成分現像剤を用いる場合において、トナーに対する摩擦現像の均一性及び耐久安定性に優れた現像剤担持体を提供し、また現像効率が良好で、濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られる電子写真装置を提供すること。
【解決手段】基体と、該基体外周に形成された一層以上の被覆層とを有する現像剤担持体であって、該現像剤担持体上に負帯電性の二成分系現像剤の層を形成して担持し、該二成分系現像剤を現像領域へと搬送する現像剤担持体において、該現像剤担持体の表面層となる被覆層が、特定の正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像剤担持体とする。また、このような現像剤担持体を用いた電子写真装置とする。
【選択図】図1
【解決手段】基体と、該基体外周に形成された一層以上の被覆層とを有する現像剤担持体であって、該現像剤担持体上に負帯電性の二成分系現像剤の層を形成して担持し、該二成分系現像剤を現像領域へと搬送する現像剤担持体において、該現像剤担持体の表面層となる被覆層が、特定の正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像剤担持体とする。また、このような現像剤担持体を用いた電子写真装置とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真法において、電子写真感光体の如き静電潜像保持体に形成された静電潜像を現像して顕在化する際に用いられる現像剤担持体、及びそれを用いた電子写真装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた複写機、プリンタなどの画像形成装置(電子写真装置)において、像露光工程により形成された静電潜像を現像手段によりトナー画像として現像する工程では、一般には潜像とは反対の極性に帯電せしめたトナー粒子を静電潜像上に静電付着させるものであるが(反転現像の場合は、潜像の電荷と同極性を有するトナーを使用)、このような現像方法としては大別してトナーとキャリアとを混合した二成分現像剤を用いる方法と、キャリアを用いることなくトナー単独の所謂一成分現像剤を用いる方法とがある。
二成分現像剤を用いる現像方法(二成分現像法)では、キャリア粒子を用いることによりトナーの摩擦帯電を効率的に行なえ、より高画質を要求されるフルカラー画像出力の現像方式としてよく用いられる。一般にキャリアとしては、鉄粉に代表される導電性キャリアと、鉄粉、ニッケル、フェライトの如き磁性粒子の表面を絶縁性樹脂により被覆した絶縁性キャリアがある。
上述したような従来の現像方式に用いられる現像剤担持体の基体は、例えば、金属、合金または金属化合物を円筒状に成型、或いは、円柱状に加工したものが用いられる。これら金属、合金または金属化合物としては、アルミニウム及びアルミニウム合金及びステンレス合金などが、用途、加工性、コスト等を考慮して選択される。尚、二成分現像方式の場合、円筒状基体が用いられ、内部にマグネットロールを挿入しその磁気力により現像剤磁気ブラシを現像剤担持体上に形成させる。
二成分現像剤においては、磁気ブラシ上のトナーのみが現像されるため、消費されたトナーを補給する必要があり、この時トナーとキャリアの混合比がある一定の比率から逸脱するとトナーの摩擦帯電性が不安定となる。すなわち、トナーの比率が低下するとトナーの帯電が過多となりキャリアにトナーが強烈に引きつけられてしまい、新しく補給されるトナーとキャリア表面との摩擦帯電が阻害されトナーの帯電不足が生じたり、さらには、トナー間摩擦によって正規極性とは反対極性に帯電したトナーを生じてしまう場合もある。逆に、トナーの比率が増大するとキャリアとの摩擦機会が減少し、帯電不足のトナーが発生する。このような状況下で画像を形成すると、充分な現像が行なわれずに画像濃度の低下を引き起こしたり、カブリの多い画像となってしまう。
一方、現像剤担持体として、過剰な電荷を有する現像剤の発生や、現像剤の強固な付着を防止するために、カーボンブラック、グラファイトの如き導電性物質や固体潤滑剤を分散させた被覆層を現像剤担持体基体上に形成する方法が開示されている(特許文献1)。これらの技術はチャージアップに起因する二成分現像剤の現像剤担持体への付着やブロッチには効果的ではあるが、例えば、高湿下におけるトナーの帯電不足に起因するカブリ等の問題を十分に解決するに至っていないのが実情である。
また、現像剤担持体の被覆層は、トナーに荷電を付与する機能も果たす。二成分現像剤においても、キャリアとの摩擦だけでなく現像剤担持体との摩擦によりトナーは帯電される。また、現像剤担持体とキャリア粒子の間にも摩擦による帯電は生ずる。
一般に負帯電性トナーを用いる場合、キャリアは正に帯電する。特にキャリアに絶縁性樹脂を被覆した絶縁性キャリアでは電荷の蓄積によりキヤリアの正帯電性が強まり、トナーに対するキヤリアの負帯電付与が過剰となりトナーのチャージアップ現象が生じたり、ドラム(潜像担持体)の非画像部へのキャリア付着が起こりやすくなるという問題が指摘されている。そこで、現像剤担持体表面に正帯電性の材料を用いることで、キャリアの荷電の過度の正帯電化を防止する方法が開示されている(特許文献2)。この技術における現像剤担持体表面に含有させる正帯電性材料として、ビニル重合性モノマーと含窒素モノマーが含まる共重合体が提案されている。
特開平01−277265号公報
特開2003−005507号公報
以上のような従来開示の技術において、トナーの摩擦帯電を好適に設定する試みが様々なされているが、カブリ、画像濃度低下、反転カブリ、キャリア付着などの問題を全てにわたって解決したとは言えない。特に、二成分現像方式においては、キャリア、現像剤担持体、現像剤規制部材等によるトナーへの機械的ストレス、磁気攪拌ストレス等によって帯電付与部材(キャリア、現像剤担持体)へのトナー付着が起こりやすく、トナーへの最適な摩擦帯電付与が充分に達成されているとは言えない。
本発明の目的は、上記課題を解決し、二成分現像剤を用いる場合において、トナーに対する摩擦帯電の均一性及び耐久安定性に優れた現像剤担持体を提供し、また現像効率が良好で、濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られる電子写真装置を提供することである。
本発明は、基体と、該基体外周に形成された一層以上の被覆層とを有する現像剤担持体であって、該現像剤担持体上に負帯電性の二成分系現像剤の層を形成して担持し、該二成分系現像剤を現像領域へと搬送する現像剤担持体において、該現像剤担持体の表面層となる被覆層が、下記式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び下記式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーを含む共重合成分を共重合して得られた正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像剤担持体である。
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基を表し、R2は水素原子またはメチル基を表す。R3は炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4及びR5は、各々独立して、水素原子、または炭素数1〜20の一価の有機基、あるいは、R4及びR5が化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4及びR5が化学的に結合した、窒素原子、酸素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造、を表す。)
また、本発明は、静電潜像保持体と、該静電潜像保持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電潜像保持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性の二成分現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像剤担持体が、上記の現像剤担持体であることを特徴とする電子写真装置である。
また、本発明は、静電潜像保持体と、該静電潜像保持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電潜像保持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性の二成分現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像剤担持体が、上記の現像剤担持体であることを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、二成分現像剤を用いる場合において、トナーに対する摩擦帯電の均一性及び耐久安定性に優れた現像剤担持体を提供可能となる。さらに、本発明の現像剤担持体は、二成分現像剤を用いる場合において、該現像剤担持体表面と反対の極性を有するトナーとを用いた電子写真装置に好適であり、現像効率が良好で、濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られる電子写真装置となる。
本発明の現像剤担持体は、基体と、その外周に形成された一層以上の被覆層とを有するものであり、該現像剤担持体の表面層となる被覆層に正荷電制御樹脂を含有する。正荷電制御樹脂によりトナーに対する摩擦現像の均一性及び耐久安定性に優れるようになる。ここで、荷電制御樹脂とは、樹脂に添加することで、摩擦により発生する荷電量を適正量に制御する機能を有する樹脂のことである。具体的には、アミノ基等を有し、樹脂に正の荷電を付与する機能を有する正荷電制御樹脂と、カルボキシル基やスルホニル基等を有し、樹脂に負の荷電を付与する機能を有する負荷電制御樹脂がある。
本発明の現像剤担持体で用いられる正荷電制御樹脂としては、下記式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーおよび下記式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーを含む共重合成分を共重合して得られた正荷電制御樹脂である。
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基を表し、R2は水素原子またはメチル基を表す。R3は炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4及びR5は、各々独立して、水素原子、または炭素数1〜20の一価の有機基、あるいは、R4及びR5が化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4及びR5が化学的に結合した、窒素原子、酸素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造、を表す。)
式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどが例示される。なお、「(メタ)アクリレート」はメタクリレートまたはアクリレートを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどが例示される。なお、「(メタ)アクリレート」はメタクリレートまたはアクリレートを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
式(1)におけるR1は、炭素数4以上のアルキル基であることが好ましく、炭素数6以上のアルキル基であることがより好ましく、炭素数8以上のアルキル基であることがさらに好ましい。また、式(1)におけるR1は、炭素数20以下のアルキル基であることが好ましい。式(1)におけるR1は、直鎖でも良く、分岐していても良く、環状構造を有していても良い。
式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量は、共重合成分の1〜95質量%とすることが好ましい。1質量%以上とすることで溶媒への溶解性やベース樹脂との相溶性がより高まる傾向となり、95質量%以下とすることで摩擦帯電量が十分なものとなる。より好ましくは3〜90質量%である。
式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーとしては、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。これらのモノマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
式(2)におけるR3は、炭素数2〜4の二価の有機基であることが好ましい。二価の有機基としてはアルキレン基が好ましい。また、式(2)におけるR4およびR5は、各々独立して、水素原子または炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、各々独立して、炭素数1〜4の一価の有機基であることが好ましい。一価の有機基としてはアルキル基が好ましい。R3〜R5は、直鎖でも良く、分岐していても良く、環状構造を有していても良い。
式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーの含有量は、共重合成分の1〜95質量%とすることが好ましい。1質量%以上とすることで溶媒への溶解性やベース樹脂との相溶性がより高まる傾向となり、95質量%以下とすることで摩擦帯電量が十分なものとなる。より好ましくは3〜90質量%である。
また、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーの合計は、共重合成分の30〜100質量%とすることが好ましい。30質量%以上とすることで摩擦帯電量が充分なものとなりやすい。より好ましくは50〜100質量%である。
本発明の現像剤担持体に用いる正荷電制御樹脂を得るための共重合成分は、上述のような成分以外に、それと共重合可能な他のモノマーを含むことができる。共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレンの如きスチレン系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル系モノマー;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル系モノマー;;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトン系モノマー等が挙げられ、現像剤担持体なったときに要求される物性に応じて適宜決定すれば良い。共重合可能な他のモノマーは、1種類を用いても、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
共重合可能な他のモノマーは、共重合成分の70質量%を超えない量とすることが好ましい。
本発明の現像剤担持体に用いる正荷電制御樹脂を得るための重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好ましい。溶液重合法で使用する溶媒としては、特に限定されるものではないが、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド等が用いられる。その際の溶媒と共重合成分の比は、特に限定されるものではないが、溶媒100質量部に対して共重合成分30〜400質量部で行うのが好ましい。
本発明の現像剤担持体に用いる正荷電制御樹脂を重合するために使用する重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を併用して使用できる。
重合開始剤は、共重合成分100質量部に対し0.05〜30質量部とすることが好ましく、0.1〜15質量部とすることがより好ましい。重合反応の温度としては、特に限定するものではなく、使用する溶媒、開始剤、モノマーに応じて設定することができるが、40℃〜150℃で行うのが好ましい。
本発明の現像剤担持体に用いる正荷電制御樹脂は、アミノ価が5〜350mgKOH/gであることが好ましく、50〜325mgKOH/gであることがより好ましく、200〜300mgKOH/gであることがさらに好ましい。もし、正荷電制御樹脂のアミノ価が5mgKOH/g未満となる場合には帯電量が不十分となる場合があり、350mgKOH/g超となる場合にはメインバインダーとの相溶性が低下し易く帯電量が不十分となる場合がある。
本発明の現像剤担持体に用いる正電荷性制御樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2000〜200000であることが好ましく、3000〜100000であることがより好ましく、5000〜50000であることがさらに好ましい。もし、Mwが2000未満となる場合、経時的にブリードアウトする場合がある。200000超となる場合、メインバインダーとの相溶性が低下しやすい。
本発明の現像剤担持体で用いる正荷電制御樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−100〜180℃程度が好ましく、より好ましくは−90〜170℃の場合であり、さらに好ましくは−80〜160℃の場合である。もし、Tgが−100℃未満となる場合、粘着性が大きく、摩擦係数も大きくなる場合がある。180℃超となる場合、メインバインダーにおける正荷電制御樹脂の分散状態が不均一な場合がある。
以下、本発明の現像剤担持体の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の現像剤担持体11は、図1に示すように基体11bの外周上に形成された被覆層11aを有する。
基体11bとしては、例えば、金属、合金または金属化合物を、円筒状に成型したものを用いることができる。アルミニウムや非磁性ステンレス鋼等の非磁性材料の円筒管を用いることが好ましい。その外径は4〜10mmであることが好ましい。
被覆層11aは、前述のような正荷電制御樹脂を含有するものである。通常は、前述のような正荷電制御樹脂をベース樹脂に混合した被覆層形成材料で形成される。被覆層形成材料中に前述の正荷電制御樹脂は0.01〜50質量%含むことが好ましく、0.05〜30質量%含むことがより好ましい。
ベース樹脂としては公知のものが使用可能であり、スチレン樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、アクリル樹脂((メタ)アクリル酸エステルを含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。本発明の実施上特に好ましいベース樹脂としては、耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等が要求されるため、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等である。ベース樹脂は1種類でも2種類以上を用いても良い。
被覆層11aは、チャージアップによる現像剤の現像剤担持体上への固着や、現像剤のチャージアップに伴って生じる現像剤担持体の表面から現像剤への帯電付与不良を防ぐために、導電剤として、カーボンブラックを含有することが好ましい。カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等を用いることができる。被覆層11a中のカーボンブラックの量は、目的とする現像剤担持体の特性に応じて適宜設定することができ、例えば、1〜40質量%程度含有させることができる。
さらに、表面粗し材として、平均粒子径が3〜30μmの絶縁性粒子、例えばウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリル粒子、シリコーン粒子等を被覆層11a中に添加することが好ましい。被覆層11a中の表面粗し材の量は、目的とする現像剤担持体の特性に応じて適宜設定することができ、例えば、2〜50質量%程度含有させることができる。
上記のような成分を含有する被覆層11aは、各成分を所定量配合して、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを使用した従来公知の分散装置を使用して分散された塗料を、スプレー塗工法、ディッピング法等により表面に塗工して形成することができる。塗料に使用する溶媒は、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、アルコール等が挙げられる。
被覆層11aの厚みは、高い耐磨耗性を実現することを考慮し、2〜100μmとすることが好ましい。より好ましくは5〜30μmである。
上記の例は1層の被覆層を有する現像剤担持体であるが、2層以上の被覆層を有する現像剤担持体とすることもできる。その場合、前述の正荷電制御樹脂は、少なくとも表面層を形成する被覆層に含まれていれば良い。その内側となる被覆層に前述の正荷電制御樹脂を含まない実施形態の場合、正荷電制御樹脂を含まない以外は上記の構成と同様とすることができる。2層以上の被覆層は使用する材料及び組成比等について、同じ構成とすることも、異なる構成とすることも可能である。
次に、本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置について説明する。
図2において、現像容器425の現像室445内に、矢印B方向に回転される静電潜像保持体424に対向して現像剤担持体としての非磁性現像スリーブ(現像剤担持体)421を備えており、本発明においてはここには図示しない樹脂被覆層が設けられている。この非磁性現像スリーブ421内には磁界発生手段としての磁性ローラー422が不動に設置されており、磁性ローラー422は略頂部の位置から矢印Aの回転方向に順にS1、N1、S2、N2、N3に着磁されている。現像室445内には、トナー440と磁性キャリア443とを混合した二成分現像剤441が収容されている。この二成分現像剤441は、現像室445の一端で上端開放の隔壁448の図示しない一方の開口を通って現像容器425の撹拌室442内に送られると、トナー室447から撹拌室442内に供給されたトナー440が補給され、撹拌室442内の第1現像剤撹拌・搬送手段450によって混合しながら、撹拌室442の他端まで搬送される。撹拌室442の他端に搬送された二成分現像剤441は、隔壁448の図示しない他方の開口を通って現像室445内に戻され、そこで現像室445内の第2現像剤撹拌・搬送手段451と、現像室445内上部で搬送手段451による搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する第3現像剤撹拌・搬送手段452により、撹拌・搬送されながら非磁性現像スリーブ421に搬送される。
非磁性現像スリーブ421に供給された二成分現像剤441は、上記の磁石ローラー422の磁力の作用により磁気的に拘束され、非磁性現像スリーブ421上に担持され、非磁性現像スリーブ421の略頂部上に設けた現像剤規制部材ブレード423での規制によって、非磁性現像スリーブ421上で二成分現像剤441の薄層に形成されながら、非磁性現像スリーブ421の矢印A方向への回転に伴い静電潜像保持体424と対向した現像部Cへと搬送され、そこで静電潜像保持体424上の静電潜像の現像に供される。現像に消費されなかった残余の二成分現像剤441は、非磁性現像スリーブ421の回転により現像容器425内に回収される。
現像容器425内では、同極のN2、N3間での反発磁界により、非磁性現像スリーブ421上に磁気的に拘束されている現像残りの残余の二成分現像剤441が剥ぎ取られるようになっている。また、磁極N2により二成分現像剤441が磁力線に沿って穂立ちしたときのトナー飛散を防止するために、現像容器425の下部には弾性シール部材431がその一端を二成分現像剤441に接触するようにして固定、設置されている。
上記の二成分現像剤としては、トナーとキャリアとを混合した、負帯電性のものを好適に用いることができる。キャリアとしては、例えば、鉄粉に代表される導電性キャリアや、鉄粉、ニッケル、フェライトの如き磁性粒子の表面を絶縁性樹脂により被覆した絶縁性キャリアを用いることができる。
なお、図2はあくまでも模式的な例であり、容器の形状、撹拌部材の有無、磁極の配置等に様々な形態があることは言うまでもない。
そして、本発明の電子写真装置は、本発明の現像剤担持体を具備した現像装置を有するものである。より具体的には、静電潜像保持体と、該静電潜像保持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電潜像保持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性の二成分現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置であり、本発明の現像剤担持体を具備した現像装置を有するものである。このような本発明の電子写真装置は、現像効率が良好で、濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られるものとなる。
本発明の電子写真装置においては、静電潜像保持体424の表面は、帯電装置が具備する帯電ローラー(不図示)によって一次帯電され、静電潜像形成装置が具備するレーザー光発信手段(不図示)から発されたレーザービームによって静電潜像が形成される。その静電潜像保持体424の表面の静電潜像には、上述のように二成分現像剤441の薄層が形成された非磁性現像スリーブ421から二成分現像剤441が供給され、静電潜像が顕像化される。その後、現像された画像は、転写装置(不図示)によって紙などの転写材に転写され、定着装置(不図示)によって転写材に定着されて、画像が転写材に印刷された印刷物が得られる。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。実施例で使用した(メタ)アクリル酸エステルモノマーA1〜A5[A1〜A4:前述の式(1)で示されるもの、A5:メタクリル酸メチル]の構造式を(4)〜(8)に、アミノ基を有するモノマーB1〜B2[前述の式(2)で示されるもの]の構造式を(9)〜(10)に示す。
[実施例1]
(正荷電制御樹脂CCR1の製造及び評価)
攪拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、共重合成分として2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35g、溶媒としてメチルエチルケトン50g、および重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.0gを仕込み、攪拌しながら、窒素導入下還流状態で8時間溶液重合し、正荷電制御樹脂CCR1の溶液を得た。その後、CCR1の溶液の一部を減圧乾燥することで物性値の測定に用いた。
(正荷電制御樹脂CCR1の製造及び評価)
攪拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、共重合成分として2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35g、溶媒としてメチルエチルケトン50g、および重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.0gを仕込み、攪拌しながら、窒素導入下還流状態で8時間溶液重合し、正荷電制御樹脂CCR1の溶液を得た。その後、CCR1の溶液の一部を減圧乾燥することで物性値の測定に用いた。
得られたCCR1のアミノ価、重量平均分子量(Mw)、Tgを、それぞれ全自動滴定装置(京都電子工業(株)製AT−510(商品名))、GPC測定(装置:東ソー(株)製HLC−8120GPC(商品名)、カラム:昭和電工(株)製KF−805L(商品名)×2本)、DSC測定(セイコーインスツルメンツ(株)製DSC6200(商品名))により測定した。結果を表1に示す。
(現像剤担持体1の製造)
ウレタン塗料(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10質量%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、ウレタン塗料の固形分100質量部に対して、正荷電制御樹脂CCR1を10質量部、導電剤としてカーボンブラック(商品名:#7360SB、東海カーボン製)を50質量部、表面粗し材として平均粒子径14μmのウレタン粒子(商品名:アートパールC400、根上工業製)を6質量部添加した。各成分が十分に分散したものに、硬化剤(変性TDI、商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)をウレタン塗料100質量部に対し10質量部添加し、攪拌して得られた塗料を、20mmφのアルミニウム円筒体上にディッピングにより乾燥膜厚20μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化し、現像剤担持体1を得た。
ウレタン塗料(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10質量%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、ウレタン塗料の固形分100質量部に対して、正荷電制御樹脂CCR1を10質量部、導電剤としてカーボンブラック(商品名:#7360SB、東海カーボン製)を50質量部、表面粗し材として平均粒子径14μmのウレタン粒子(商品名:アートパールC400、根上工業製)を6質量部添加した。各成分が十分に分散したものに、硬化剤(変性TDI、商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)をウレタン塗料100質量部に対し10質量部添加し、攪拌して得られた塗料を、20mmφのアルミニウム円筒体上にディッピングにより乾燥膜厚20μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化し、現像剤担持体1を得た。
(現像剤担持体1の評価)
上記で得られた現像剤担持体1を、負帯電性の二成分現像剤を使用する評価用複写機CP2100(商品名、キャノン製)に取付け、32.5℃×80%RH(HH条件)の環境下で所定の画像(文字パターン画像)を18000枚、連続的に印刷した後、現像剤担持体上に付着しているトナーの帯電量、画像濃度、カブリを評価した。結果を表2に示す。
上記で得られた現像剤担持体1を、負帯電性の二成分現像剤を使用する評価用複写機CP2100(商品名、キャノン製)に取付け、32.5℃×80%RH(HH条件)の環境下で所定の画像(文字パターン画像)を18000枚、連続的に印刷した後、現像剤担持体上に付着しているトナーの帯電量、画像濃度、カブリを評価した。結果を表2に示す。
[実施例2]
(正荷電制御樹脂CCR2の製造及び評価)
共重合成分としてn−ラウリルアクリレート(A4)20g及びN,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(B2)30gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR2を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR2を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御樹脂CCR2の製造及び評価)
共重合成分としてn−ラウリルアクリレート(A4)20g及びN,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(B2)30gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR2を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR2を評価した。結果を表1に示す。
(現像剤担持体2の製造)
CCR1の代わりにCCR2を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体2を製造した。
CCR1の代わりにCCR2を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体2を製造した。
(現像剤担持体2の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例3]
(正荷電制御樹脂CCR3の製造及び評価)
共重合成分としてn−ステアリルメタクリレート(A3)5g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)45gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR3を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR3を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御樹脂CCR3の製造及び評価)
共重合成分としてn−ステアリルメタクリレート(A3)5g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)45gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR3を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR3を評価した。結果を表1に示す。
(現像剤担持体3の製造)
CCR1の代わりにCCR3を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体3を製造した。
CCR1の代わりにCCR3を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体3を製造した。
(現像剤担持体3の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例4]
(正荷電制御樹脂CCR4の製造)
共重合成分としてn−ブチルメタクリレート(A1)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35gを用いた以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR4を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR4を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御樹脂CCR4の製造)
共重合成分としてn−ブチルメタクリレート(A1)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35gを用いた以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR4を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR4を評価した。結果を表1に示す。
(現像剤担持体4の製造)
CCR1の代わりにCCR4を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体4を製造した。
CCR1の代わりにCCR4を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体4を製造した。
(現像剤担持体4の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
(正荷電制御樹脂CCR5の製造)
共重合成分としてメタクリル酸メチル(A5)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR5を製造した。また、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御樹脂CCR5の製造)
共重合成分としてメタクリル酸メチル(A5)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR5を製造した。また、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
(現像剤担持体5の製造)
CCR1の代わりにCCR5を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体5を製造した。
CCR1の代わりにCCR5を用いた以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、現像剤担持体5を製造した。
(現像剤担持体5の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
(現像剤担持体6の製造)
CCR1を用いない以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、表面層に正荷電制御樹脂を含有しない現像剤担持体6を製造した。
(現像剤担持体6の製造)
CCR1を用いない以外は、実施例1の現像剤担持体1の製造方法と同様にして、表面層に正荷電制御樹脂を含有しない現像剤担持体6を製造した。
(現像剤担持体6の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
1)現像剤担持体上トナー帯電量(Q/M)
現像剤担持体上に担持されたトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、捕集されたトナー質量Mから、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、トナー帯電量(Q/M)とした。
現像剤担持体上に担持されたトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、捕集されたトナー質量Mから、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、トナー帯電量(Q/M)とした。
2)画像テスト
ベタ白画像の反射率を測定し、さらに未使用の転写紙の反射率を測定し、ベタ白画像の反射率の最悪値から未使用転写紙の反射率の最高値を引いたものをカブリ濃度とした。反射率はTC−6DS(商品名、東京電色製)で測定した。
[カブリの評価]
A : 非常に良好 (1.0%未満)
B : 良好 (1.0%以上2.0%未満)
C : 悪い (2.0%以上)
また、黒ベタ画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(商品名、サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定した。
[画像濃度の評価]
A : 非常に良好 (1.4以上)
B : 良好 (1.2以上1.4未満)
C : 悪い (1.2未満)
実施例1〜4では、トナー帯電量が高く、画像濃度及びカブリの評価結果がいずれも良好であり、トナーに対する摩擦現像の均一性及び耐久安定性に優れていた。中でも、炭素数が6以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを用いた実施例1〜3では、画像濃度及びカブリの評価結果が非常に良好であり、ラインの細りのない鮮明な画像が得られた。
ベタ白画像の反射率を測定し、さらに未使用の転写紙の反射率を測定し、ベタ白画像の反射率の最悪値から未使用転写紙の反射率の最高値を引いたものをカブリ濃度とした。反射率はTC−6DS(商品名、東京電色製)で測定した。
[カブリの評価]
A : 非常に良好 (1.0%未満)
B : 良好 (1.0%以上2.0%未満)
C : 悪い (2.0%以上)
また、黒ベタ画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(商品名、サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定した。
[画像濃度の評価]
A : 非常に良好 (1.4以上)
B : 良好 (1.2以上1.4未満)
C : 悪い (1.2未満)
実施例1〜4では、トナー帯電量が高く、画像濃度及びカブリの評価結果がいずれも良好であり、トナーに対する摩擦現像の均一性及び耐久安定性に優れていた。中でも、炭素数が6以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを用いた実施例1〜3では、画像濃度及びカブリの評価結果が非常に良好であり、ラインの細りのない鮮明な画像が得られた。
11:現像剤担持体
11a:被覆層
11b:基体
421:現像剤担持体(非磁性現像スリーブ)
422:磁石ローラー
423:現像剤規制部材ブレード
424:静電潜像保持体
425:現像容器
431:弾性シール部材
440:トナー
441:二成分現像剤
442:撹拌室
443:磁性キャリア
445:現像室
447:トナー室
448:隔壁
450:第1現像剤撹拌・搬送手段
451:第2現像剤撹拌・搬送手段
452:第3現像剤撹拌・搬送手段
C:現像部
11a:被覆層
11b:基体
421:現像剤担持体(非磁性現像スリーブ)
422:磁石ローラー
423:現像剤規制部材ブレード
424:静電潜像保持体
425:現像容器
431:弾性シール部材
440:トナー
441:二成分現像剤
442:撹拌室
443:磁性キャリア
445:現像室
447:トナー室
448:隔壁
450:第1現像剤撹拌・搬送手段
451:第2現像剤撹拌・搬送手段
452:第3現像剤撹拌・搬送手段
C:現像部
Claims (3)
- 基体と、該基体外周に形成された一層以上の被覆層とを有する現像剤担持体であって、該現像剤担持体上に負帯電性の二成分系現像剤の層を形成して担持し、該二成分系現像剤を現像領域へと搬送する現像剤担持体において、該現像剤担持体の表面層となる被覆層が、下記式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び下記式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーを含む共重合成分を共重合して得られた正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像剤担持体。
- 前記式(1)中、R1は炭素数6以上のアルキル基であることを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
- 静電潜像保持体と、該静電潜像保持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電潜像保持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性の二成分現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像剤担持体が、請求項1または2に記載の現像剤担持体であることを特徴とする電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004359994A JP2006171095A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 現像剤担持体及びそれを用いた電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004359994A JP2006171095A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 現像剤担持体及びそれを用いた電子写真装置 |
Publications (1)
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ID=36671964
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JP2004359994A Pending JP2006171095A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 現像剤担持体及びそれを用いた電子写真装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006171095A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111258197A (zh) * | 2018-11-30 | 2020-06-09 | 佳能株式会社 | 显影构件、电子照相处理盒和电子照相图像形成设备 |
-
2004
- 2004-12-13 JP JP2004359994A patent/JP2006171095A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111258197A (zh) * | 2018-11-30 | 2020-06-09 | 佳能株式会社 | 显影构件、电子照相处理盒和电子照相图像形成设备 |
CN111258197B (zh) * | 2018-11-30 | 2022-10-04 | 佳能株式会社 | 显影构件、电子照相处理盒和电子照相图像形成设备 |
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