JP2006195442A - 現像ローラー及びそれを用いた電子写真装置 - Google Patents

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恵理 八木
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Abstract

【課題】表面層となる被覆層の正帯電性が高い現像ローラーを提供し、また画像濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られる電子写真装置を提供すること。
【解決手段】現像ローラーの表面層となる被覆層が、少なくとも、正荷電制御剤成分、ポリオール成分、及びイソシアネート成分を含有する被覆層形成用組成物をウレタン化反応することで得られる正荷電制御剤含有樹脂で形成され、該正荷電制御剤含有樹脂の、温度25℃、湿度55%RH下におけるカスケード式帯電量測定による帯電量(Q/W)が4nC/g以上であることを特徴とする現像ローラーとする(Q(nC);カスケード式帯電量測定(傾斜角60度)で測定された総帯電量、W(g);測定時に使用した基準粉体の質量)。また、このような現像ローラーを用いた電子写真装置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真装置で用いられる現像ローラー、およびそれを用いた電子写真装置に関する。
従来、複写機やレーザービームプリンターのような電子写真装置における現像方法として、一成分現像剤(トナー)を、トナー規制部材によってトナー担持体上に薄層コートさせ、静電荷像担持体(例えば感光ドラム)に接触または近接させ、トナー担持体から静電荷像担持体表面に移転させて、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する一成分現像法が知られている。このような現像法に用いられるトナー担持体としては、例えば、金属(芯金)の周囲に弾性層を設け、その上に必要に応じて表面被服層を設けたローラー形状の現像ローラー、あるいは弾性層のない現像スリーブが用いられている。
この一成分現像法において、現像効率が良好で画像濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像を、安定して得るためには、現像ローラーのトナーに対する均一な摩擦帯電性付与性および耐久安定性が必要である。しかしながらこのような技術が完全には実現されていないのが現状である。
例えば、現像ローラーを繰返して回転動作しているうちに、トナーが劣化し、トナーの帯電能および現像効率が低下するため、画像濃度薄が発生する場合、また高温高湿環境下では、トナーの帯電量の低下が著しく、カブリが発生する場合がある。
最近では電子写真のさらなる高画質化のために、トナーの小粒径化および微粒子化がはかられている。例えば、画像の解像度やシャープネスさを向上させる目的で、静電潜像を忠実に再現するために、粒子径6〜7μm以下の小サイズのトナーを用いるのが趨勢である。また、ファーストコピータイムの短縮や省電力化の目的で、トナーの定着点(熔融温度)を極限にまで下げる努力が払われている。このような状況下、トナーは現像器内のトナー規制部材、現像ローラー等による物理的なストレスに繰り返しさらされ、またこのようなストレスで併発する熱的ストレスにもさらされてトナー自体が劣化し、またそれによって現像ローラーなどの現像部材表面の汚染やトナー融着が引き起こされ、結果としてトナーに対して均一かつ安定な帯電性付与が困難になっている。
また最近、荷電制御剤を利用する方法が提案されている。荷電制御剤として、有機溶剤に可溶な荷電制御樹脂を用いる方法が提案されており、現像スリーブを用いる方法(特許文献1、特許文献2、特許文献3)が報告されている。これらはいずれも主として、アミノ基含有モノマーとメタクリル酸メチルとの共重合体を荷電制御樹脂として使用している。また、現像ローラー外周面にアクリル化合物−有機アンモニウム化合物の共重合体を含有する方法も提案されている(特許文献4)。
特開2000−242033号公報 特開2002―244426号公報 特開2003−005507号公報 特許第2878835号公報
上記の文献に記載された荷電制御樹脂を現像ローラーに適用しても、トナーに対する摩擦帯電の均一性及び耐久安定性はある程度改善できると期待されているが、近年急速に高性能化が進んでいる電子写真装置に対応するため、その特性についてさらなる改善が望まれている。そのためには、現像ローラーの表面層となる被覆層の正帯電性を適正化(より高く)することが望まれていた。
本発明の目的は表面層となる被覆層の正帯電性が高い現像ローラーを提供し、また画像濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られる電子写真装置を提供することにある。
本発明は、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層及び一層以上の被覆層を順次設けてなる現像ローラーであって、表面に担持された負帯電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、該現像ローラーの表面層となる被覆層が、少なくとも、正荷電制御剤成分、ポリオール成分、及びイソシアネート成分を含有する被覆層形成用組成物をウレタン化反応することで得られる正荷電制御剤含有樹脂で形成され、該正荷電制御剤含有樹脂の、温度25℃、湿度55%RH下におけるカスケード式帯電量測定による帯電量(Q/W)が4nC/g以上であることを特徴とする現像ローラーに関する(Q(nC);カスケード式帯電量測定(傾斜角60度)で測定された総帯電量、W(g);測定時に使用した基準粉体の質量)。
さらに本発明は、前記正荷電制御剤成分が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、式(2)で示されるアミノ基含有モノマーおよび/または(3)で示されるアミノ基含有モノマーとを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする現像ローラーに関する。
Figure 2006195442
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基またはフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を表し、R2、R2a、R2bは独立して水素原子またはメチル基を表し、R3a、R3bは独立して炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a、R5bは独立して、水素原子、または炭素数1〜20の一価の有機基、あるいは、R4aとR5a、R4bとR5bが化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4aとR5a、R4bとR5bが化学的に結合した、窒素原子、酸素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造、を表す。)
さらに、本発明は、前記正荷電制御剤成分が、更に式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーおよび/または式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする現像ローラーに関する。
Figure 2006195442
(式中、R2c、R2dは独立して水素原子またはメチル基を表し、R6は炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R7は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R8はエチレン基、ビニレン基、1,2−シクロヘキシレン基、または1,2−フェニレン基を表し、nは0〜10のいずれかの整数を表す。)
さらに、前記正荷電制御剤成分が、更に式(6)で示される水酸基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする現像ローラーに関する。
Figure 2006195442
(式中、R2eは水素原子またはメチル基を表し、R9は炭素数1〜7の二価の有機基を表す。)
さらに本発明は、静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電荷像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電荷像担持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像ローラーが上記の現像ローラーであることを特徴とする電子写真装置に関する。
本発明によれば、表面層となる被覆層の正帯電性が高い現像ローラーを提供でき、また画像濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られる電子写真装置を提供できる。
本発明の現像ローラーは、その表面層となる被覆層が、被覆層形成用組成物をウレタン化反応することで得られる正荷電制御剤含有樹脂で形成され、該正荷電制御剤含有樹脂の、温度25℃、湿度55%RH下におけるカスケード式帯電量測定による帯電量(Q/W)が4nC/g以上であるものである(Q(nC);カスケード式帯電量測定(傾斜角60度)で測定された総帯電量、W(g);測定時に使用した基準粉体の質量)。本発明者の検討によれば、上記の条件を満たす正荷電制御剤含有樹脂を現像ローラーの表面層となる被覆層に用いることで、表面の正帯電性をより高くし、良好な画像を与えることができる現像ローラーを提供することがわかった。
被覆層形成用組成物の必須成分の1つである正荷電制御剤成分としては、前記帯電量を達成することが可能であれば特に限定されるものではなく、正荷電制御剤成分として一般的に用いられている化合物を用いることが出来る。例えば、ニグロシン染料、第四級アンモニウム塩化合物、アミノ基を含む正荷電制御樹脂、水酸基含有アミノ化合物等を用いることが出来る。
上記正荷電制御剤成分としては、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、式(2)で示されるアミノ基含有モノマーおよび/または(3)で示されるアミノ基含有モノマーとを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を使用することが好ましい。
Figure 2006195442
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基またはフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を表し、R2、R2a、R2bは独立して水素原子またはメチル基を表し、R3a、R3bは独立して炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a、R5bは独立して、水素原子、または炭素数1〜20の一価の有機基、あるいは、R4aとR5a、R4bとR5bが化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4aとR5a、R4bとR5bが化学的に結合した、窒素原子、酸素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造、を表す。)
式(1)で示されるR1が炭素数4以上のアルキル基である(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、iso−デシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が例示される。なお、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートあるいはアクリレートを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
式(1)におけるR1は、炭素数4以上のアルキル基であることが好ましく、炭素数6以上のアルキル基であることがより好ましく、炭素数8以上のアルキル基であることがさらに好ましい。また、式(1)におけるR1は、炭素数20以下のアルキル基であることが好ましい。式(1)におけるR1が炭素数4以上のアルキル基の場合、そのR1は、直鎖でも良く、分岐していても良く、環状構造を有していても良い。
式(1)で示されるR1がフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基である(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には例えば2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ノナデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、3−トリフルオロメチル−4,4,4−トリフルオロブチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1−メチル−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−オクタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−ヘキサデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等が例示される。これらのモノマーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
式(1)におけるR1がフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基の場合、その炭素数は2〜14が好ましく、3〜13がより好ましい。R1が有するフッ素原子が一定数以上であると荷電量が十分なものとなる傾向があることから、その数は5個以上が好ましい。また、合成が容易で入手しやすいことから、R1が有するフッ素原子の数は23個以下が好ましい。式(1)におけるR1がフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基の場合、そのR1は、直鎖でも良く、分岐していても良く、環状構造を有していても良い。
式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量は、共重合成分の5〜99質量%とすることが好ましい。5質量%以上とすることで溶媒への溶解性やベース樹脂との相溶性がより高まる傾向となり、99質量%以下とすることで摩擦帯電量が十分なものとなる。より好ましくは10〜97質量%である。
式(2)で示されるアミノ基含有モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。これらのモノマーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
式(2)におけるR3aは、炭素数2〜4の二価の有機基であることが好ましい。二価の有機基としてはアルキレン基が好ましい。また、式(2)におけるR4aおよびR5aは、各々独立して、水素原子または炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、各々独立して、炭素数1〜4の一価の有機基であることが好ましい。一価の有機基としてはアルキル基が好ましい。R3a〜R5aは、直鎖でも良く、分岐していても良く、環状構造を有していても良い。
式(3)で示されるアミノ基含有モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド等が例示される。なお、「(メタ)アクリルアミド」はメタクリルアミドあるいはアクリルアミドを意味する(以下同様)。これらのモノマーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
式(3)におけるR3bは、炭素数2〜4の二価の有機基であることが好ましい。二価の有機基としてはアルキレン基が好ましい。また、式(3)におけるR4bおよびR5bは、各々独立して、水素原子または炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、各々独立して、炭素数1〜4の一価の有機基であることが好ましい。一価の有機基としてはアルキル基が好ましい。R3b〜R5bは、直鎖でも良く、分岐していても良く、環状構造を有していても良い。
式(2)または(3)で示されるアミノ基を有するモノマーの含有量は、共重合成分の1〜95質量%とすることが好ましい。1質量%以上とすることで溶媒への溶解性やベース樹脂との相溶性がより高まる傾向となり、95質量%以下とすることで摩擦帯電量が十分なものとなる。より好ましくは3〜90質量%である。
なお、式(2)または(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとしては、式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーのみを用いることもでき、式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーのみを用いることもでき、式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーと式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとを併用することもできる。式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーと式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとを併用する場合、これらの配合比としては、式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーと式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとの質量比で1/99〜99/1とすることが好ましい。
また、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)または(3)で示されるアミノ基を有するモノマーの合計は、共重合成分の30〜100質量%とすることが好ましい。30質量%以上とすることで摩擦帯電量が充分なものとなりやすい。より好ましくは50〜100質量%である。
本発明では、前記正荷電制御剤成分が、更に式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーおよび/または式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂である形態とすることもできる。
Figure 2006195442
(式中、R2c、R2dは独立して水素原子またはメチル基を表し、R6は炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R7は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R8はエチレン基、ビニレン基、1,2−シクロヘキシレン基、または1,2−フェニレン基を表し、nは0〜10のいずれかの整数を表す。)
式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(ただし、カプロラクトンユニットが10以下のもの)等が例示される。
式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフマル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が例示される。ここで、「(メタ)アクリロイロキシ」は、メタクリロイロキシあるいはアクリロイロキシを意味する(以下、同様)。
式(4)または(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーの含有量は、共重合成分の70質量%を超えない量とすることが好ましい。
なお、式(4)または(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーとしては、式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーのみを用いることもでき、式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーのみを用いることもでき、式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーと式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーとを併用することもできる。
本発明では、前記正荷電制御剤成分が、更に式(6)で示される水酸基含有モノマーをを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂である形態とすることもできる。この場合の正荷電制御樹脂は、後述するようにポリオール化合物としてウレタン化反応を起こすため、正荷電制御剤成分がポリウレタン骨格中に導入されたものとなり、帯電性が安定する場合がある。
Figure 2006195442
(式中、R2eは水素原子またはメチル基を表し、R9は炭素数1〜7の二価の有機基を表す。)
式(6)で示される水酸基含有モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が例示される。これらのモノマーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
式(6)で示される水酸基含有モノマーは、共重合成分の70質量%を超えない量とすることが好ましい。
本発明では、前記共重合成分として、上述のような成分以外に、それと共重合可能な他のモノマーを含むことができる。共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル系モノマー;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル系モノマー;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトン系モノマー等が挙げられ、現像ローラーになったときに要求される物性に応じて適宜決定すれば良い。共重合可能な他のモノマーは、1種類を用いても、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
共重合可能な他のモノマーは、共重合成分の70質量%を超えない量とすることが好ましい。
本発明で正荷電制御剤成分として好適に用いられる上記の正荷電制御樹脂を得るための重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好ましい。溶液重合法で使用する溶媒としては、特に限定されるものではないが、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド等が用いられる。その際の溶媒と共重合成分の比は、特に限定されるものではないが、溶媒100質量部に対して共重合成分30〜400質量部で行うのが好ましい。
本発明で正荷電制御剤成分として好適に用いられる上記の正荷電制御樹脂を重合するために使用する重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を併用して使用できる。
重合開始剤は、共重合成分100質量部に対し0.05〜30質量部とすることが好ましく、0.1〜15質量部とすることがより好ましい。重合反応の温度としては、特に限定するものではなく、使用する溶媒、開始剤、モノマーに応じて設定することができるが、40℃〜150℃で行うのが好ましい。
本発明で正荷電制御剤成分として好適に用いられる上記の正荷電制御樹脂は、アミノ価が5〜350mgKOH/gであることが好ましく、15〜345mgKOH/gであることがより好ましく、30〜340mgKOH/gであることがさらに好ましい。もし、正荷電制御樹脂のアミノ価が5mgKOH/g未満、及び350mgKOH/g超となる場合には帯電量が不十分となる場合がある。
本発明で正荷電制御剤成分として好適に用いられる上記の正荷電制御樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2000〜500000であることが好ましく、3000〜300000であることがより好ましく、5000〜200000であることがさらに好ましい。もし、Mwが2000未満となる場合、経時的にブリードアウトする場合がある。500000超となる場合、メインバインダーとの相溶性が低下しやすい。
本発明で正荷電制御剤成分として好適に用いられる上記の正荷電制御樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−100〜180℃程度が好ましく、より好ましくは−90〜170℃の場合であり、さらに好ましくは−80〜160℃の場合である。もし、Tgが−100℃未満となる場合、粘着性が大きく、摩擦係数も大きくなる場合がある。180℃超となる場合、メインバインダーにおける正荷電制御樹脂の分散状態が不均一な場合がある。
被覆層形成用組成物の必須成分の1つであるポリオール成分としては、ポリウレタンの材料として使用可能なポリオール化合物を使用することが出来る。例えば、ポリエーテルポリオール(PPG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、THF−アルキレンオキサイド共重合体ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分鹸化物、フォスフェート系ポリオール、ハロゲン含有ポリオール、アジペート系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。これらのポリオール成分は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
被覆層形成用組成物の必須成分の1つであるイソシアネート成分としては、ポリウレタンの材料として使用可能なイソシアネート化合物を用いることが出来る。例えば、TDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(ジフエニルメタンジイソシアネート)、粗製−MDI(ポリメリックMDI)、および変性MDI等を用いることができ、その他のイソシアネート化合物を用いても差し支えない。その他のイソシアネート化合物としては、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添−XDI、水添−MDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオフェスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロへプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ、これらも好適に用いることができる。また、イソシアネート基をブロック剤でマスクした構造のブロック型イソシアネート化合物を用いることもできる。ブロック型イソシアネート化合物は、常温では反応せず、ブロック剤が解離する温度まで加熱すると、イソシアネート基が再生するものである。これらのイソシアネート成分は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの各成分の配合比については、被覆層形成用組成物をウレタン化反応して得られる正荷電制御剤含有樹脂が所望の特性を有するように適宜設定できる。
被覆層形成用組成物には、さらに、必要に応じて他の樹脂を含有しても良い。他の樹脂としては公知のものがすべて使用可能であり、例えば、スチレン樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、アクリル樹脂((メタ)アクリル酸エステルを含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。本発明の実施上特に好ましい他の樹脂としては、耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等が要求されるため、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等である。これらの樹脂は1種類でも2種類以上を用いても良い。被覆層形成用組成物中の他の樹脂の量は、目的とする現像ローラーの特性に応じて適宜設定することができ、例えば、0〜80質量%程度とすることができる。
被覆層形成用組成物には、さらに、導電剤としてカーボンブラックを添加することが望ましい。このような目的に使用するカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。被覆層形成用組成物中のカーボンブラックの量は、目的とする現像ローラーの特性に応じて適宜設定することができ、例えば、1〜40質量%程度含有させることができる。
被覆層形成用組成物には、さらに、表面粗し材として平均粒子径が3〜30μmの絶縁粒子、例えば、ウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリル粒子、シリコーン粒子等を被覆層形成用組成物中に添加することが好ましい。被覆層形成用組成物中の表面粗し材の量は、目的とする現像ローラーの特性に応じて適宜設定することができ、例えば、2〜50質量%程度含有させることができる。
被覆層形成用組成物が含有するポリオール成分及びイソシアネート成分は、ウレタン化反応によりポリウレタンとなる成分である。ポリウレタンとは、ウレタン結合(−NH−COO−)を有する高分子であり、イソシアネート化合物(イソシアネート基(−NCO)を有する化合物)とポリオール化合物(水酸基(−OH)を有する化合物)の反応によって得られるものである。被覆層形成用組成物をウレタン化反応する際は、必要に応じて触媒や溶媒を用いることが出来る。触媒は、一般的にウレタン化に用いる触媒、例えばアミン化合物等を用いることが出来る。溶媒も特に限定されるものではなく、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、アルコール、水等から、用途に応じて選択して使用することが出来る。
なお、本発明の現像ローラーの表面層となる被覆層は、上記被覆層形成用組成物をウレタン化反応することで得られる正荷電制御剤含有樹脂で形成される。このとき、正荷電制御剤含有樹脂は、被覆層形成用組成物が含有するポリオール成分及びイソシアネート成分のウレタン化反応により得られるポリウレタンと、正荷電制御剤成分とが混合された状態となる。または、例えば水酸基含有モノマーを含む共重合成分を共重合して得られた共重合体からなる正荷電制御樹脂など、水酸基を有する化合物を正荷電制御剤成分を用いた場合は、この正荷電制御剤成分もポリオール化合物としてウレタン化反応を起こすため、正荷電制御剤成分がポリウレタン骨格中に導入されたものとなり、帯電性が安定する。
ここで、本発明においては、正荷電制御剤含有樹脂の、温度25℃、湿度55%RH下におけるカスケード式帯電量測定による帯電量(Q/W)が4nC/g以上であることにより課題を解決するものである(Q(nC);カスケード式帯電量測定(傾斜角60度)で測定された総帯電量、W(g);測定時に使用した基準粉体の質量)。このような特定環境での測定を行うことで総帯電量の測定値の再現性が良好になる。また、総帯電量を流しかけた基準粉体の質量で補正することで、正帯電性を正しく評価することが出来、良好な画像を与えることができる正荷電制御剤含有樹脂と判断できるようになる。基準粉体としては、例えば、パウダーテック社製MF−60(商品名)を好適に用いることができる。なお、パウダーテック社製MF−60(商品名)は、Mn系の電子写真用キャリアとして市販されているものであり、AD:2,40〜2.70g/cm3、FR:≦35sec/50g、粒度:35〜85μm、電流値:60〜130μamp、飽和磁化:50〜96emu/g、形状:球状、樹脂コート無し、という特性を有している。基準粉体は、特に限定されるものではなく、上記の他、MF−100、MF−50等を使用することもできる。
上記のカスケード式帯電量測定及び帯電量(Q/W)の算出についての具体的方法は、実施例において詳細に説明する。
本発明において、上記測定による帯電量(Q/W)が4nC/g未満の場合、実際に電子写真装置の現像ローラーとして用いた場合に、現像ローラー表面の正帯電性が不足し、良好な画像を与えることが出来ないことがある。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の現像ローラーの一つの実施形態の概略を示すもので、(a)は現像ローラーの軸線に沿った概略断面図、(b)は現像ローラーを軸方向からみた図である。この図に示す形態の現像ローラー114は、通電性のシャフトとなる芯金114aの外周に弾性層114b及び1層の被覆層114cを設けたものである。
芯金114aは、成形時や実使用時に耐えうる強度を有すれば良く、その外径は4〜10mmであることが好ましい。芯金の材料としては、例えば、鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の金属やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、更にカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の剛直で導電性を示す材料が挙げられる。
弾性層114bは、公知の材料で形成されていれば良く、例えば、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、イソプレンゴム、NBR等のゴム材料に、必要に応じてカーボンブラック、グラファイト、導電性粒子、導電性ゴム等を添加したものなどが使用できる。弾性層114bは導電性を有することが好ましい。また、弾性層114bの厚みは2.0〜10mmであることが好ましい。厚すぎると抵抗値が高くなり易く、薄すぎると硬度が十分低くなりにくくなる。
被覆層114cは、現像ローラー114の表面層となるものであり、上記のような被覆層形成用組成物をウレタン化反応して得られる正荷電制御剤含有樹脂により形成する。被覆層の厚みは、弾性層の柔軟性を損なうことなく、また耐摩耗性を考慮し、2〜100μmが好ましい。より好ましくは5〜30μmである。
具体的には、被覆層形成用組成物を、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを使用した従来公知の分散装置を使用して分散された塗料を、スプレー塗工法、ディッピング法等により弾性層表面に塗工され、その後にウレタン化反応をすることで被覆層となる。塗料に使用する溶媒は、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、アルコール等を用いることができる。
上記の例は1層の被覆層を有する現像ローラーであるが、2層以上の被覆層を有する現像ローラーとすることもできる。その場合、表面層となる被覆層が前述の正荷電制御剤含有樹脂で形成されていれば良く、そのその内側となる被覆層を形成する材料は適宜選択することができる。例えば、前述の正荷電制御剤含有樹脂で形成することもでき、正荷電制御剤成分を含まない組成物により被覆層を形成することもできる。
次に、本発明の電子写真装置を説明する。本発明の電子写真装置は前記本発明の現像ローラーを有することを特徴とするものである。より具体的には、静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電荷像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電荷像担持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性一成分現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像ローラーが、前記の現像ローラーであることを特徴とする電子写真装置である。このような本発明の電子写真装置は、画像濃度が高く鮮明でカブリの少ない均一な画像が得られるものとなる。
本発明の現像ローラーを具備する現像装置を有する電子写真装置(レーザービームプリンター)の概略構成を図2に示す。図2において、レーザービームプリンターの現像装置10は、非磁性一成分現像方式を用いている。その現像剤容器12内には、現像剤11(負帯電性の非磁性トナーからなる一成分現像剤)が収納されており、静電荷像担持体としての感光ドラム9と対向した現像剤容器12の開口部内に、感光ドラム9と接触するようにして、現像ローラー24が設置されている。現像ローラー24は、上述したように、芯金24a上に、弾性層24b及び被覆層24cを形成して成っている。また、芯金25a上に弾性層25b及び被覆層25cが形成されている供給ローラー25が、現像ローラー24に現像剤11を供給可能な状態で設置されている。
この現像ローラー24および供給ローラー25が矢印方向に回転すると、現像剤容器12内の現像剤11が現像ローラー24上に担持される。その現像剤11がブレード16により規制されて、現像ローラー24上に現像剤の薄層11aが形成され、現像剤のみが感光ドラム9と対向した現像領域13へ搬送される。一方、感光ドラム9の表面は、帯電装置(不図示)が具備する帯電ローラー19によって一次帯電され、静電潜像形成装置が具備するレーザー光発信手段(不図示)から発されたレーザービームLによって静電潜像が形成されている。現像ローラー24と感光ドラム9間には、定電圧電源18により現像バイアスが印加されており、感光ドラム9上の静電潜像が現像される。その後、現像された画像は、転写装置(不図示)によって紙などの転写材に転写され、定着装置(不図示)によって転写材に定着されて、画像が転写材に印刷された印刷物が得られる。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。実施例で使用した(メタ)アクリル酸エステルモノマーA1〜A6[A1〜A5:前述の式(1)で示されるもの、A6:メタクリル酸メチル]の構造式を(7)〜(12)に、アミノ基含有モノマーB1〜B3の構造式を(13)〜(15)[前述の式(2)または(3)で示されるもの]、カルボキシル基含有モノマーC1〜C2の構造式を(16)〜(17)[前述の式(4)または(5)で示されるもの]、水酸基含有モノマーD1〜D2の構造式を(18)〜(19)[前述の式(6)で示されるもの]に示す。C2は、前述の式(4)におけるn=1、n=2の化合物の混合物であり、その平均値が1.4の化合物である。
Figure 2006195442
[実施例1]
(正荷電制御樹脂CCR1の製造)
撹拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、共重合成分として2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35g、溶媒としてトルエン37.5gおよびエタノール12.5g、重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.0gを仕込み、撹拌しながら、窒素下還流状態で8時間溶液重合することで、正荷電制御樹脂CCR1の溶液を得た。その後、減圧乾燥することで正荷電制御樹脂CCR1を得た。
得られたCCR1のアミノ価、重量平均分子量(Mw)、Tgを、それぞれ全自動滴定装置(京都電子工業(株)製AT−510(商品名))、GPC測定(装置:東ソー(株)製HLC−8120GPC(商品名)、カラム:昭和電工(株)製KF−805L(商品名)×2本)、DSC測定(セイコーインスツルメンツ(株)製DSC6200(商品名))により測定した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の調製及び帯電量評価)
ポリオール成分(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10質量%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、ポリオール成分の固形分100質量部に対して、正荷電制御剤成分として製造例1で製造したCCR1を10質量部、導電剤としてカーボンブラック(商品名:MA−100、三菱化学製)を30質量部、表面粗し材として平均粒子径10μmのウレタン粒子(商品名:アートパールCF600T、根上工業製)を2質量部添加した。各成分が十分に分散したものに、イソシアネート成分(変性TDI、商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)をポリオール成分の固形分100質量部に対し10質量部添加し、攪拌することで、正荷電制御剤含有樹脂1製造用の塗料を作製した。
この塗料を傾斜帯電量測定用のSUS板に均一に塗り、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで2時間硬化することで正荷電制御剤含有樹脂1の帯電量測定用試料板を作製した。
正荷電制御剤含有樹脂1の帯電量の測定は、N/N(22℃、55%RH)環境下、カスケード式表面帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)の装置を使用して行った。図3はその測定時の状況を示したものであり、1は基準粉体投入口、2は傾斜板(サンプル台)、3は基準粉体、4は受け皿、5は絶縁板、6はエレクトロメーター、7はメーター接続端子である。具体的には以下のように測定した。
まず受け皿4の質量を秤量し、W1〔g〕とした。傾斜勾配60度の傾斜板2に測定用試料板を固定し、基準粉体投入口1から基準粉体3としてパウダーテック社製MF−60(商品名)を20秒間落下させた。基準粉体落下後、測定用試料板の総帯電量をエレクトロメーター6で測定し、Q〔nC〕とした。また、基準粉体落下後の受け皿4全体の質量を秤量し、W2〔g〕とした。帯電量Q/Wは次式によって計算した。
帯電量Q/W〔nC/g〕=Q/(W2−W1
1サンプルにつき3回測定を行い、その平均値を帯電量とした。結果を表2に示す。
(現像ローラー1の製造)
外径8mmの芯金(SUM製)を内径16mmの円筒状金型内に同心となるように設置し、液状導電性シリコーンゴム(東レダウシリコーン社製、AskerC硬度35度、体積固有抵抗10×109Ωcm)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、厚み4mmの弾性層を芯金の周囲に形成した。
次いで、上記正荷電制御剤含有樹脂1製造用の塗料を、先に成型した弾性層上にディッピングにより膜厚20μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化することで被覆層を形成し、現像ローラー1を得た。
(現像ローラー1の評価)
上記で得られた現像ローラー1を、負帯電性の非磁性トナーからなる一成分現像剤を使用する評価用レーザービームプリンターに取付け、32.5℃×80%RHの環境下で所定の画像(文字パターン画像)を15000枚連続的に印刷した後、画像濃度、カブリを評価した。結果を表2に示す。
[実施例2]
(正荷電制御樹脂CCR2の製造)
共重合成分として、n−ステアリルメタクリレート(A3)15g及びN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(B2)35gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR2を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR2を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂2製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR2を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂2製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー2の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂2製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー2を製造した。
(現像ローラー2の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例3]
(正荷電制御樹脂CCR3の製造)
共重合成分として、n−ラウリルアクリレート(A4)10g、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(B3)30g、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート(D1)10gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR3を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR3を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂3製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR3を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂3製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー3の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂3製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー3を製造した。
(現像ローラー3の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例4]
(正荷電制御樹脂CCR4の製造)
共重合成分として、n−ブチルメタクリレート(A1)10g、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)30g、及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(D2)10gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR4を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR4を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂4製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR4を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂4製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー4の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂4製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー4を製造した。
(現像ローラー4の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例5]
(正荷電制御樹脂CCR5の製造)
共重合成分として、2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)10g、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)30g、及び2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(C1)10gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR5を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR5を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂5製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR5を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂5製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー5の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂5製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー5を製造した。
(現像ローラー5の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例6]
(正荷電制御樹脂CCR6の製造)
共重合成分として、2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)10g、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(B2)35g、及びアクリル酸ダイマー(C2)5gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR6を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR6を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂6製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR6を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂6製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー6の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂6製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー6を製造した。
(現像ローラー6の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例7]
(正荷電制御樹脂CCR7の製造)
共重合成分として、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(A5)15g、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR7を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR7を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂7製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR7を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂7製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー7の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂7製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー7を製造した。
(現像ローラー7の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
(正荷電制御樹脂CCR8の製造)
共重合成分として、メタクリル酸メチル(A6)15g及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35gを用いたこと以外は、実施例1の正荷電制御樹脂CCR1の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR8を製造した。また、実施例1と同様の方法でCCR8を評価した。結果を表1に示す。
(正荷電制御剤含有樹脂8製造用塗料の調製及び帯電量評価)
CCR1の代わりにCCR8を用いた以外は、実施例1と同様にして、正荷電制御剤含有樹脂8製造用塗料の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー8の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに正荷電制御剤含有樹脂8製造用塗料を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、現像ローラー8を製造した。
(現像ローラー8の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
(塗料9の調製及び帯電量評価)
CCR1を用いない以外は、実施例1と同様にして、塗料9の調製及びその評価をした。結果を表2に示す。
(現像ローラー9の製造)
正荷電制御剤含有樹脂1製造用塗料の代わりに塗料9を用いた以外は、実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして、表面層に荷電制御剤成分を含有しない現像ローラー9を製造した。
(現像ローラー9の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2006195442
Figure 2006195442
<画像評価>
白ベタ画像出力中にプリンターを停止し、感光体上に付着したトナーをテープではがし取り、カブリ測定用反射測定機REFLECTMETER(商品名、東京電色(株))により、耐久初期と耐久後の画像白地部分の白色度を測定し、その白色度と普通紙(転写紙)の白色度の差からカブリ濃度を算出し、評価した。
[カブリの評価]
A : 非常に良好 (1.0%未満)
B : 良好 (1.0%以上2.0%未満)
C : 悪い (2.0%以上)
また、黒ベタ画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(商品名、サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定した。
[画像濃度の評価]
A : 非常に良好 (1.4以上)
B : 良好 (1.2以上1.4未満)
C : 悪い (1.2未満)
帯電量が4nC/g以上である正荷電制御剤含有樹脂を用いた実施例1〜7では、画像濃度及びカブリの評価結果がいずれも良好であり、現像ローラーの表面層となる被覆層は正帯電性が高かった。
本発明の現像ローラーの基本構成を示す図であり、(a)は現像ローラーの軸方向に垂直な方向から見た概略断面図、(b)は現像ローラーの軸方向から見た図である。 本発明の現像ローラーを備えたレーザービームプリンターを示す概略構成図である。 カスケード式表面帯電量測定装置により樹脂の耐電量を測定する際の状況を示す図である。
符号の説明
1:基準粉体投入口
2:傾斜板(サンプル台)
3:基準粉体
4:受け皿
5:絶縁板
6:エレクトロメーター
7:メーター接続端子
9:感光ドラム
10:現像装置
11:現像剤
11a:現像剤の薄膜
12:現像剤容器
13:現像領域
16:ブレード
18:定電圧電源
19:帯電ローラー
24:現像ローラー
24a:芯金
24b:弾性層
24c:被覆層
25:供給ローラー
25a:芯金
25b:弾性層
25c:被覆層
114:現像ローラー
114a:芯金
114b:弾性層
114c:被覆層
L:レーザービーム

Claims (5)

  1. 通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層及び一層以上の被覆層を順次設けてなる現像ローラーであって、表面に担持された負帯電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、該現像ローラーの表面層となる被覆層が、少なくとも、正荷電制御剤成分、ポリオール成分、及びイソシアネート成分を含有する被覆層形成用組成物をウレタン化反応することで得られる正荷電制御剤含有樹脂で形成され、該正荷電制御剤含有樹脂の、温度25℃、湿度55%RH下におけるカスケード式帯電量測定による帯電量(Q/W)が4nC/g以上であることを特徴とする現像ローラー。
    Q(nC);カスケード式帯電量測定(傾斜角60度)で測定された総帯電量
    W(g);測定時に使用した基準粉体の質量
  2. 前記正荷電制御剤成分が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、式(2)で示されるアミノ基含有モノマーおよび/または(3)で示されるアミノ基含有モノマーとを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラー。
    Figure 2006195442
    (式中、R1は炭素数4以上のアルキル基またはフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を表し、R2、R2a、R2bは独立して水素原子またはメチル基を表し、R3a、R3bは独立して炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a、R5bは独立して、水素原子、または炭素数1〜20の一価の有機基、あるいは、R4aとR5a、R4bとR5bが化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4aとR5a、R4bとR5bが化学的に結合した、窒素原子、酸素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造、を表す。)
  3. 前記正荷電制御剤成分が、更に式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーおよび/または式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の現像ローラー。
    Figure 2006195442
    (式中、R2c、R2dは独立して水素原子またはメチル基を表し、R6は炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R7は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R8はエチレン基、ビニレン基、1,2−シクロヘキシレン基、または1,2−フェニレン基を表し、nは0〜10のいずれかの整数を表す。)
  4. 前記正荷電制御剤成分が、更に式(6)で示される水酸基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする請求項2又は3に記載の現像ローラー。
    Figure 2006195442
    (式中、R2eは水素原子またはメチル基を表し、R9は炭素数1〜7の二価の有機基を表す。)
  5. 静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電荷像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電荷像担持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して画像とするための現像装置と、該画像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像ローラーが、請求項1〜4のいずれかに記載の現像ローラーであることを特徴とする電子写真装置。
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