JPH0566680A - 現像装置及びそれに使用する現像剤担持部材 - Google Patents
現像装置及びそれに使用する現像剤担持部材Info
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- JPH0566680A JPH0566680A JP4040444A JP4044492A JPH0566680A JP H0566680 A JPH0566680 A JP H0566680A JP 4040444 A JP4040444 A JP 4040444A JP 4044492 A JP4044492 A JP 4044492A JP H0566680 A JPH0566680 A JP H0566680A
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Abstract
り均一な画像を得ることである。 【構成】 現像スリーブ2の表面に樹脂中に結晶性グラ
ファイト微粒子を分散した樹脂被膜層10を形成するこ
とで、スリーブ2表面の仕事関数測定曲線の傾きγを1
0(cps/eV)以上とした。 【効果】 上記のγは被膜層10表面のグラファイト微
粒子の露出割合に対応し、一成分現像剤への摩擦帯電電
荷の付与能力及びスリーブ2表面の滑り性に対応する。
γが10以上では帯電電荷付与能力及び表面の滑り性が
高いため、現像剤を良好に帯電でき且つブレード6によ
り低電荷の現像剤の通過を阻止するよう規制することが
可能になり、正常に帯電した現像剤のみを通過させて現
像に供することができる。従って現像剤の帯電不足から
生じるフェーディングを解消できる。
Description
電潜像を現像する現像装置、及び斯る現像装置に使用さ
れる、現像剤を担持して現像領域に搬送するための現像
剤担持部材に関する。
感光ドラム表面に形成した静電潜像を一成分現像剤の磁
性トナーによって現像する現像装置には、現像剤担持部
材としての現像スリーブと磁性トナー粒子の摩擦によ
り、感光ドラム上の静電像電荷と現像基準電位に対し逆
極性の電荷を磁性トナー粒子に与え、この磁性トナーを
現像スリーブ上に極めて薄く塗布して感光ドラムと現像
スリーブとが対向した現像領域に搬送し、現像領域にお
いて磁性トナーを感光ドラム表面の静電潜像に飛翔、付
着して現像し、静電潜像をトナー像として顕像化するも
のが知られている。
白地の多い画像を続けて現像した後、異なるパターンの
画像を現像すると、後の画像に前の画像の履歴が現出す
る。斯る現像をゴースト現像と称するが、これは次の理
由によって発生する。
上のトナーは消費されず、スリーブ表面に過度に帯電し
た微粉トナーの層が静電的に強く吸着してしまう。この
微粉トナー層は感光ドラムに転移しにくい上に、この層
上に供給された新たなトナーのスリーブとの摩擦帯電を
妨害する。従って白地部が連続した後、黒画像を形成し
ようとすると、低濃度の黒画像しか得られない。これが
ゴースト現象の生じる理由であると考えられる。
特開平1−276174、特開平1−277265及び
特開平2−176682で提案されている。この先行技
術では、樹脂中にグラファイト微粒子を分散した外被層
をスリーブに設けている。グラファイト微粒子は、過剰
帯電した微粉トナーの電荷を流出させるし、又固体潤滑
性が高いので微粉トナーのスリーブへの吸着力を弱め
る。これによって前述したような微粉トナー層の形成が
防止され、ゴースト現象の発生を抑制できた。
先行技術の装置において、ゴースト現象とは異なる問題
が発生した。
に濃度の低い部分が発生するという問題が生じた。即
ち、文字画像においては文字が細くなり、ハーフトーン
画像やベタ黒画像では、濃度が低くなる現象である。
る。このフェーディング現象が生じたときの現像スリー
ブを観察すると、スリーブ上には一様な厚みのトナー層
は形成されていた。しかし、スリーブ上のトナーの摩擦
帯電電荷量を測定してみると、画像中の低濃度の縦縞に
対応する領域のトナーの電荷量が正常な値と比べて低い
値であることが判明した。
する理由は定かではないが、現像器内でのスリーブに隣
接するトナー溜り領域でのトナーの流動性が部分的に悪
化するためではないかと推察される。
の摩擦力によって、現像剤層厚規制部を、正常帯電トナ
ー層と同等の厚みを持つ層として通り抜ける。従ってト
ナー層の厚みはスリーブ上で均一である。
帯電が低下しがちな高温高湿環境下で発生し易い。
ディング現象を防止できる現像装置を提供することであ
る。
像を形成することができる現像装置を提供することであ
る。
ーディング現象を防止し、良好な現像画像の形成に寄与
する現像剤担持部材を提供することである。
像装置は、現像領域で潜像担持体に付与される一成分現
像剤を担持して前記現像領域に搬送する可動の現像剤担
持部材、及び現像剤担持部材が現像領域に搬送する現像
剤の層厚を規制する規制部材を含んでなり、前記現像剤
担持部材は樹脂中にグラファイト微粒子が分散された被
膜層を有しており、そして前記被膜層の表面の仕事関数
測定曲線の傾きは10(cps/eV)以上である。
はグラファイト微粒子が含有されているので、これが過
剰帯電した微粉トナーの電荷を流出させる。又グラファ
イト微粒子の固体潤滑性によって、微粉トナーの現像剤
担持部材への付着力を機械的に緩和する。このようにし
てゴースト現象の発生を抑制する。
(γ)は10(cps/eV)以上である。この傾きγ
は量子効率に対応し、現像剤への摩擦帯電付与能力に対
応する。上記の傾きγが10(cps/eV)以上であ
ると、現像剤に良好に摩擦帯電を付与することができ
る。
ファイト微粒子の露出割合に対応し、従って被膜層表面
の固体潤滑性の程度に対応する。この傾きγが10(c
ps/eV)以上であると、現像剤担持部材表面で現像
剤粒子は相当滑り易くなる。そのために低電荷の現像剤
は規制部材を通過できず、正常に摩擦帯電した現像剤が
現像剤担持部材に静電的に鏡映力により付着して、規制
部材を通過できる。
電された均一な現像剤層が形成され、フェーディング現
象の発生を、高温高湿環境下でも防止できる。
度の安定性にも寄与する。
る。
す説明図である。
て矢印A方向に回転する像担持体としての電子写真感光
ドラムであり、感光ドラム1は表面に絶縁層を有しても
或いは有していなくても、いずれもが使用可能である。
勿論、感光ドラム1に代えてシート状、ベルト状の像担
持体も使用可能である。
例えば負極性に均一に帯電され、次いで画像情報信号に
応じて変調されたレーザビームで走査され、これによっ
て負極性の静電潜像が形成される。上記レーザビームに
変えてLEDアレイ等により、画像情報光を感光ドラム
1に露光してもよい。
像装置Dにより負極性に摩擦帯電した磁性トナーを用い
て反転現像される。
性トナー5を収容した現像容器4の上記感光ドラム1に
臨む開口部内に、感光ドラム1に対面させて現像剤担持
部材としての現像スリーブ2を備えている。
表面に担持して矢印B方向に回転して、スリーブ2が感
光ドラム1と対向した現像領域7へと搬送するようにな
っている。スリーブ2内に不動に配置された永久磁石3
の複数の磁極のうちの磁極N1 にスリーブ2を介して対
向する位置には、現像スリーブ2上に担持されたトナー
5の層厚を所定の厚さに規制する現像剤層厚規制部材と
しての磁性材料製のドクターブレード6が、現像スリー
ブ2と所定間隙を開けて配設されている。磁極N1 から
の磁界はブレード6に集中する。本実施例では、ドクタ
ーブレード6と現像スリーブ2との間の間隙は約50μ
m〜500μmに設定されている。
現像スリーブ2が矢印B方向に回転すると、現像容器4
内のトナー5は現像スリーブ2表面との摩擦によって、
静電潜像を現像する極性の電荷がトナー5に与えられ、
現像スリーブ2表面に塗布される。現像スリーブ表面に
塗布されたトナー5の層は、磁石3の磁極N1 とドクタ
ーブレード6間の磁界により、均一且つ約30μm〜3
00μmの層厚のトナー薄層5′になるように規制され
る。トナー5は上記のように薄層のトナー層5′とし
て、現像スリーブ2の回転に伴い現像領域7に搬送さ
れ、そこで感光ドラム1の表面に形成されている静電潜
像の現像に供される。トナーはこの潜像の明部電位領域
に付着する。上記のトナー層5′の厚みは、現像領域7
における感光ドラム1と現像スリーブ2との最小間隙
(例えば50〜500μm)よりも薄く、所謂非接触現
像が行なわれる。
に直流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加され、こ
れによって現像領域7に振動電界が形成される。この振
動電界によってスリーブ2から感光ドラム1へのトナー
5の飛翔が促進され、カブリのない高濃度の画像が得ら
れる。
表面には、後述するように、導電性微粒子として少なく
とも結晶性グラファイトを含有した樹脂被膜層10が約
0.5μm〜30μmの厚さに形成されている。この被
膜層10が形成される現像スリーブ2の基体は、アルミ
ニウム又はステンレススチール等の円筒管9が使用され
る。
ト微粒子のみ又はアモルファスカーボン微粒子と結晶性
グラファイト微粒子が使用される。本発明で使用できる
結晶性グラファイトは、大別すると天然黒鉛と人造黒鉛
とに分けられる。人造黒鉛は、ピッチコークスをタール
ピッチ等により固めて1200℃位で一度焼成してから
黒鉛化炉に入れ、2300℃位の高温で処理することに
より、炭素の結晶が成長して黒鉛に変化したものであ
る。天然黒鉛は、永い間の地熱と地下の高圧とによって
完全に黒鉛化したもので、地中から産出する。これらの
黒鉛は暗灰色ないし黒色の光沢のある非常に柔らかい滑
性のある炭素の結晶物で、結晶構造は六方晶系と菱面晶
系に属するものがあり、完全な層状構造を有している。
電気的特性に関しては、炭素と炭素の結合の間に自由電
子が存在し、電気の良導体となっている。本発明では、
天然、人工のどちらの黒鉛でも使用することができる
が、使用する黒鉛の平均粒径は、0.5μm〜20μm
程度が好ましい。
ファスカーボンを使用することができる。導電性のアモ
ルファスカーボンは、一般的には「炭化水素または炭素
を含む化合物を空気の供給が不十分な状態で燃焼または
熱分解させてできる結晶子の集合体」と定義されてい
る。本発明で使用する導電性のアモルファスカーボンの
平均粒径は10mμm〜80mμmのものが好ましく、
15mμm〜40mμmのものがより好ましい。
ー樹脂材料としては、例えばスチレン系樹脂、ビニル系
樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、
フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑
性樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド
樹脂、フェーノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン
樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂等の熱
硬化性樹脂或いは光硬化性樹脂等を使用することができ
る。中でもシリコン樹脂、フッ素樹脂のような離型性の
あるもの、或いはポリエーテルスルホン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリア
ミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、スチレン系樹脂のような機械的性質に優れ
たものがより好ましい。
てのトナーについて説明する。
樹脂が使用可能である。例えばスチレン、α−メチルス
チレン、p−クロルスチレン等のスチレン類及びその置
換体;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリ酸ジエチルアミノエチル、アクリルアミド等のよ
うな二重結合を有するモノカルボン酸及びその置換体;
例えばマレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチル等のような二重結合を有するジ
カルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニルのようなビニル類或いはビニルエ
ステル類、又は例えばビニルエチルエーテル、ビニルメ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビ
ニルエーテル類等のビニル系単量体を単独で用いた重合
体又は2種以上を用いた共重合体;更にはスチレン−ブ
タジエン共重合体、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ーノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族
系石油樹脂、塩素化パラフィン等;これらを単独或いは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
きる。例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ラ
ンプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・イエロー
G、ベンジジン・イエロー、ピグメント・イエロー、イ
ンドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パラ
ニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カーミ
ンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント・
オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッド
C、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バ
イオレットBレーキ、フタロシアニン・ブルー、ピグメ
ント・ブルー、ブリリアント・グリーンB、フタロシア
ニン・グリーン、オイルイエローGG、ザポン・ファー
ストイエローCGG、カヤセットY963、カヤセット
YG、スミプラスト・エローGG、ザポン・ファースト
オレンジRR、オイル・スカーレット、スミプラストオ
レンジG、オラゾール・ブラウンB、ザポン・ファース
トスカーレットCG、アイゼンスピロン・レッドBE
H、オイルピンクOP等が適用できる。
は、トナー中に磁性粉を含有せしめる。このような磁性
粉としては、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の
粉末、もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト
等の合金や化合物がある。この磁性粉の含有量はトナー
重量に対して15〜70重量%程度がよい。
き、そのような離型剤としては、ポリフッ化エチレン、
フッ素樹脂、フッ素炭化油、シリコーンオイル、低分子
量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等が挙げられ
る。トナーを正に帯電或いは負に帯電させ易くするため
に、必要に応じて荷電制御剤を添加する場合もある。こ
れらのトナー結着樹脂を初めとする材料は種々の方法に
より混合、混練した後、微粒子化することにより所望の
粒径に揃えてトナーとされる。得られたトナーには必要
に応じて、コロイダルシリカ等を外添により混合して、
かくして現像剤として用いられる。
ラファイト微粒子を分散、含有した樹脂被膜層10を被
覆したので、過剰帯電した微粒子トナーの電荷の一部は
上記グラファイト微粒子を通じて除去される。又被膜層
10の表面に露出したグラファイト微粒子の潤滑作用に
より、微粒子トナーのスリーブ表面への付着力が減じら
れる。このようにして前述したゴースト現象の発生を防
止することができる。
10中に分散されているものにあっては、このアモルフ
ァスカーボン微粒子も過剰帯電した微粒子トナーの電荷
の一部の除去に寄与する。
現像スリーブ2の長手方向に関する一部の区域に、低電
荷トナーの層ができてしまうことにより発生する。
帯電されていないトナーが、現像スリーブ表面上から受
ける摩擦力によって図1の磁性材料製のドクターブレー
ド6とマグネット3により形成される集中磁界をくぐり
抜けて、現像スリーブ上にトナー層を形成する。このた
めトナー層の電荷量が部分的に低下し、感光ドラムと現
像スリーブとの間の交互電界を受けても、低電荷トナー
層が感光ドラム上の静電潜像の現像に使用されないため
に、現像画像に縦縞状の低濃度部分が生じる。
表面の摩擦を小さくして滑り性を上昇させることによ
り、スリーブに対する静電的付着力の弱いトナーは、ス
リーブ表面の摩擦力によってはブレード6と磁石3間の
集中磁界(磁界カーテン)を通過できないようにし、ス
リーブに対して適度の静電的付着力を有する正常に帯電
したトナーが、上記集中磁界を通過できるようにするこ
と、及びスリーブ表面がトナーを良好に摩擦帯電できる
ようにすることが必要である。
即ち被膜層10表面の仕事関数測定曲線の傾きγを10
(cps/eV)以上とした。
面でのグラファイト微粒子の露出割合に対応している。
従って傾きγは、トナーへの摩擦帯電電荷の付与能力に
対応し、スリーブ表面の滑り性に対応する。
物質の表面から1個の電子を表面のすぐ外側に取り出す
のに必要な最小のエネルギーと定義される。本発明では
仕事関数の測定に理研計器(株)製の光電子計測装置A
C−1を用いることができる。この測定器AC−1の特
徴は、大気中で容易に現像スリーブ2表面の仕事関数を
測定することができることである。本発明者等は、この
測定器AC−1で測定した仕事関数が、ケルビン法(接
触電位法)(IBM,J.RES.DEVELOP 2
2,1978)の文献値と比較してほぼ同じ値を示すこ
とを確認している。
事関数測定曲線を図2に示す。図2において、横軸は励
起エネルギー[eV]、縦軸は放出された光電子の個数
(イールド)[cps](1秒当たりのカウント数)を
示す。一般的にはある値から急激に光電子の放出が多く
なって測定曲線は急速に立ち上がり、その立ち上がりの
点を仕事関数値Wfと定義している。又それ以降(Wf
点の右側)の光電子放出の程度を直線hで近似した測定
曲線の傾きγで定義している。
れにより画像形成を行なって画像形成による評価テスト
をした。
りである。
級して、重量平均粒径が12.5μmで粒径6.35μ
m以下が個数%で20%、粒径20.2μm以上が重量
%で1.5%に調整して用いた。
レーザビームプリンターLBP−SX(キヤノン製)を
改造して使用した。これには複数種の画像パターンが得
られるような出力装置を取り付けた。又プリンターLB
P−SXに用いるカートリッジとしては、市販のLBP
−SX用カートリッジを用いた。現像スリーブを上記の
カートリッジに取付けられるように、その現像スリーブ
の端部にフランジ加工した。画像形成によるテストは、
24℃、65%RH及び30℃、80%RHの2水準の
環境下で行なった。
の通りである。
ールの1対1混合溶媒を用いた。グラファイトは、粒径
1μm以下、5μm、10μm、20μmの4種類を試
した。これらの原料をサンドミルを用いて分散、混合し
てバインダー樹脂液を調整し、これをディップ法により
アルミニウム円筒管(予め両端部にフランジ加工したも
の)上に塗布し乾燥して、これにより表面に膜厚20μ
mの樹脂被膜層10を形成した現像スリーブ2を得て、
現像に使用した。
は括弧外が24℃、65%RHの環境下、括弧内が30
℃、80%RHの環境下を示す。評価の印は、◎印が非
常に良好、○印が良好、△印がやや劣るが実用レベル、
×印が不可を示す。
形成した現像スリーブ2表面の仕事関数測定曲線の傾き
γが大きくなるに従って、フェーディング防止効果が良
くなっており、γが10[cps/eV]以上で良好以
上の結果が得られている。
ァイト等の配合率を変えた以外は実施例1〜5と同様に
して、樹脂被膜層10を形成して現像スリーブ2を作成
し、画像形成による評価テストをした。その結果を表2
に示す。
配合量を変えても、同様に、樹脂被膜層10を形成した
現像スリーブ2表面の仕事関数測定曲線の傾きγが大き
くなるに従ってフェーディングに対する効果が良くなっ
ており、γが10[cps/eV]以上で良好以上の結
果が得られている。
に、下記のように相溶性の悪いMEK/トルエン(1対
1)の混合溶媒を用いた以外は、実施例1〜4に準じて
樹脂被膜層10を形成して現像スリーブ2を作成し、画
像形成による評価テストをした。その結果を表3に示
す。
形成した現像スリーブ2表面の仕事関数測定曲線の傾き
γとフェーディング防止効果とが対応していることが分
る。
度掲げるが、同じグラファイトを用い樹脂との配合割合
を同じにしても、溶媒を変えて被膜層10を形成するこ
とにより、現像スリーブ2表面の仕事関数測定曲線の傾
きγを上昇でき、フェーディング防止効果を増大するこ
とができる。
γは、被膜層10表面へのグラファイト微粒子の露出程
度に対応している。従ってスリーブの製造に際して表面
へのグラファイト微粒子の露出の程度を抑制するには、
スリーブ基体9に被膜層10を塗布、乾燥した後、被膜
層10の表面を磨き処理することによって、容易に可能
となる。以下、これにつき説明する。
には、例えばアルミニウムの引抜き加工後の素菅からな
る現像スリーブ基体9(表面粗度2S)の表面に、下記
処方例1又は2の如きバインダー樹脂液をスプレー法に
よって厚さ約0.5〜30μm程度塗布し、次いでその
塗膜を乾燥炉(150℃)にて熱硬化する等により樹脂
被膜層10となす。
けでは、被膜層10中のグラファイトの露出の程度が多
いサンプルを得ることが困難である。このため現像スリ
ーブ2表面に磨き処理を最後に加えることが効果的であ
る。例えばフェルトで被膜層10の表面を摺擦すること
による磨き処理が使用できる。
ブ2表面の磨き処理法について説明する。磨き処理に使
用した研摩材は林フェルト(株)製の羊毛100%、標
準密度0.34g/cm2 のHWフェルトで、フェルト
は寸法が幅40mm、長さ200mm、厚さ3mmの帯
状とした。
中に含有の結晶性グラファイトを簡単に露出させること
が可能な表面磨き処理装置を示す概略図である。図に示
すように、現像スリーブ2は鉛直な姿勢とされ、その上
下に位置した両端を主軸12によって固定して、図示し
ない駆動装置により主軸12を介して回転される。現像
スリーブ2には、ホルダー14に固定された帯状の研摩
材のフェルト13を掛け回して、矢印a方向に引っ張
る。そのときの引張荷重がホルダー14に直結した荷重
測定器15によって測定される。荷重測定器15は、こ
れを支持してフェルト13と共に現像スリーブ2の矢印
bの長手方向に移動可能とする送り台16上に設けられ
ている。
定して、現像スリーブ2をある一定の速度で回転する
が、初め現像スリーブ2の樹脂被膜層10が形成された
面と接触してはならず、フェルト13は現像スリーブ2
の上下どちらかの端部に位置されている。次にフェルト
13を固定したホルダー14を介して荷重測定器15に
よりフェルト13を所定の一定荷重で引っ張りながら、
送り台16をある一定の速度で現像スリーブ2の上又は
下に送り、これにより現像スリーブ2表面にフェルト1
3を接触させて圧力をかけながら表面を磨き、現像スリ
ーブ2表面の被膜層10中に含有されている結晶性グラ
ファイトを露出させた。
表面の任意の断面図であり、図4(B)は磨き処理後の
同様な断面図である。
8及び結晶性グラファイト19からなる樹脂被膜層10
を形成した現像スリーブ2の表面にフェルト13が圧力
接触すると、被膜層10の表層が圧力により押し潰され
且つ剪断方向に力が加わるため剪断破壊を生じて、図4
(B)に示すように、被膜層10中のバインダー樹脂1
8の薄膜で覆われていたグラファイト19の結晶が露出
して、その結晶面20が表面に現れる。このときフェル
ト13の圧力を制御することにより、グラファイト19
の露出度を任意にコントロールすることが可能である。
又フェルト13の幅を任意の長さに設定することによ
り、同様にグラファイト19の露出度をコントロールす
ることができる。この被膜層10中のバインダー樹脂1
8や結晶性グラファイト19(或いは被膜層10中に導
電性アモルファスカーボン等が含まれていればこれら
も)は、磨きにより被膜層10から剥離すると、フェル
ト13表面が軟らかいのでフェルト13表面中に除々に
吸収されていき、現像スリーブ2表面上に残存物として
付着することがなく、従って現像スリーブ2の表面をき
れいに清掃しながら磨くことができる。
加えると、仕事関数測定曲線の傾きγが処理を加える前
の値よりも上昇し、フェーディング防止能力が向上す
る。又表面の磨き処理により、画像濃度の安定性、環境
安定性、被膜層10の現像スリーブ周方向上の形成ムラ
防止等にも効果があることが分かった。
膜層10の剥れ易さや被膜層10自体の強度等或いは被
膜層10の均一性を良好にするためには、更には樹脂に
より固定された結晶性グラファイトが容易に離脱するこ
となく且つより多くのグラファイトが現像スリーブ2の
表面で露出した状態を作りだすためには、被膜層10を
乾燥、固化した後、その表面に磨き処理を加えることが
よいことが分かった。
る。
級して、重量平均粒径が11.8μmで粒径6.35μ
m以下が個数%で26%、粒径20.2μm以上が重量
%で1.2%(いずれもコールターカウンターTA−I
Iによる測定)に調整した後、コロイダルシリカを0.
4%外添して、トナーとして使用した。
レーザビームプリンターLBP−SX(キヤノン製)を
改造して使用した。これには複数種の画像パターンが得
られるような出力装置を取り付けた。又プリンターLB
P−SXに用いるカートリッジとしては、市販のLBP
−SX用カートリッジを用いた。現像スリーブを上記の
カートリッジに取付けられるように、その現像スリーブ
基体の端部にフランジ加工してから現像スリーブの作成
に供した。画像形成によるテストは、23℃、65%R
Hの環境下で行なった。
製した。バインダー樹脂液に配合された原料は下記の通
りである。
混合溶媒220重量部を用い、サンドミルを用いて分散
してバインダー樹脂液を調整し、これをアルミニウム製
の円筒管(予め両端部にフランジ加工したもの)に塗布
し、150℃の雰囲気下で塗布層を硬化して、膜厚8m
mの樹脂被膜層とした。
い、研摩材の引張圧力を調節することにより磨きの程度
を調整し、表5に示すような現像スリーブサンプルを作
成した。そしてこの現像スリーブをLBP−SX用カー
トリッジに組み込み、画像形成テストを行なった。その
結果を表5に併せて示す。
枚の連続複写時の画像濃度で、マクベス反射濃度計によ
る測定値をばらつきを含めた値で示す。
スリーブ表面の仕事関数測定曲線の傾きγが5と小さ
く、フェーディング防止能力が悪い。実施例15〜19
は、磨き処理を行なっているので上記のγが10以上に
大きくなっており、フェーディング防止効果が良好であ
る。
を変えて実施例15〜20と同様に現像スリーブを作成
し、同様なテストを行なった。被膜層の厚みは10μm
とした。得られた結果を表6に示す。
せば、仕事関数測定曲線の傾きγが増大してフェーディ
ング防止能力が向上する他、連続プリント時の画像濃度
の安定性も向上する。
性トナー用いた場合を示したが、本発明はこれに限ら
ず、非磁性トナーからなる一成分現像剤を用いる場合に
も適用することができる。
ナーを付着させて可視化する所謂正規現像を行なう現像
装置にも適用可能である。
なく、直流電圧を使用してもよい。
一成分現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持
体部材が、樹脂中にグラファイト微粒子を分散した被膜
層を有し、この被膜層表面の仕事関数測定曲線の傾きγ
が10(cps/eV)以上であるので、フェーディン
グ現象、特に高温高湿環境下でのフェーディング現象の
発生を防止して、現像により均一な画像を得ることがで
きる。又フェーディング以外の画像特性、多数枚の連続
複写時の画像濃度の安定性、環境安定性等優れた現像特
性を有する。
る。
定される仕事関数の測定曲線を示す説明図である。
装置を示す斜視図である。
表面の被膜層を示す断面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 静電潜像を現像する現像装置であって、
現像領域で潜像担持体に付与される一成分現像剤を担持
して前記現像領域に搬送する可動の現像剤担持部材、及
び現像剤担持部材が現像領域に搬送する現像剤の層厚を
規制する規制部材を含んでなり、前記現像剤担持部材は
樹脂中にグラファイト微粒子が分散された被膜層を有し
ており、そして前記被膜層の表面の仕事関数測定曲線の
傾きは10(cps/eV)以上であることを特徴とす
る現像装置。 - 【請求項2】 前記被膜層は、磨き処理されている請求
項1の現像装置。 - 【請求項3】 前記被膜層中には、更にアモルファスカ
ーボン微粒子が分散されている請求項1又は2の現像装
置。 - 【請求項4】 前記現像剤担持部材は、静電潜像を現像
する極性に現像剤を摩擦帯電する請求項1又は2の現像
装置。 - 【請求項5】 前記規制部材は、間隙を介して現像剤担
持部材に対向している請求項4の現像装置。 - 【請求項6】 前記現像剤担持部材の内側に配置された
静止磁石を更に含み、前記一成分現像剤は磁性現像剤で
あり、前記規制部材は前記磁石の磁極と現像剤担持部材
を介して対向し、その両者間に磁界を形成する磁性体で
ある請求項5の現像装置。 - 【請求項7】 前記現像剤担持部材に振動バイアス電圧
を印加する電源を更に含む請求項6の現像装置。 - 【請求項8】 前記規制部材によって形成された現像剤
層の厚みは、現像領域において現像剤担持部材と静電潜
像担持体間の最小間隙よりも薄い請求項7の現像装置。 - 【請求項9】 前記現像剤担持部材に振動バイアス電圧
を印加する電源を更に含む請求項4の現像装置。 - 【請求項10】 前記規制部材によって形成された現像
剤層の厚みは、現像領域において現像剤担持部材と静電
潜像担持体間の最小間隙よりも薄い請求項9の現像装
置。 - 【請求項11】 現像領域で静電潜像担持体に付与され
る一成分現像剤を担持して、前記現像領域に搬送する可
動の現像剤担持部材であって、基体及び前記基体に被覆
された、樹脂中にグラファイト微粒子が分散された被膜
層を含んでなり、前記被膜層の表面の仕事関数測定曲線
の傾きは10(cps/eV)以上であることを特徴と
する現像剤担持部材。 - 【請求項12】 前記被膜層は、磨き処理されている請
求項11の現像剤担持部材。 - 【請求項13】 前記被膜層中には、更にアモルファス
カーボン微粒子が分散されている請求項11又は12の
現像剤担持部材。 - 【請求項14】 前記現像剤担持部材は、静電潜像を現
像する極性に現像剤を摩擦帯電する請求項11又は12
の現像剤担持部材。
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